JP2007261415A - ハイブリッド自動車の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ハイブリッド自動車の制御装置に関し、電動機による発進時の振動を効率よく低減できるようにする。
【解決手段】エンジンと電動機との間にクラッチを介装し、アクセル開度及び電動機の回転数に基づいて要求駆動力を設定するとともに、車両の発進時には、上記要求駆動力を電動機で発生させて車両を発進させ、要求駆動力が電動機の発生可能な上限駆動力を超えたときにはクラッチを接続して電動機とエンジンとの合計駆動力により車両を発進させるように構成し、要求駆動力設定手段の特性を、電動機の回転数が該動力伝達機構がねじれ振動を起こしやすい所定回転数域にあるときには、前記所定回転数にないときと比べて同一アクセル開度における要求駆動力が大きくなるように設定する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ハイブリッド自動車の制御装置に関するものであって、特にパラレル式ハイブリッド自動車の発進時の制御に関するものである。
近年、エンジンと電動機(又はモータ/ジェネレータ、以下、単にモータという)とを駆動源とするパラレル式ハイブリッド自動車(HEV)が実用化されている。
また、このようなハイブリッド自動車では、例えばエンジンとモータとの間にクラッチを介装し、モータと変速機とが直接接続するようにした構成が知られている。そして、このように構成することにより、クラッチを接続してエンジンとモータとの合計駆動力で車両を駆動したり、エンジンのみの駆動力で車両を駆動したりすることができるほか、クラッチを切ってモータのみの駆動力で走行することが可能となる。
また、一般に、モータにはインバータを介してバッテリが接続されており、このインバータの作動を制御することにより、モータが発電機として機能するようになっている。したがって、制動時にはモータを発電機として作動させることで電力を回生することが可能となる。なお、このような技術は例えば下記の特許文献1に開示されている。
特開2005−312172号公報
しかしながら、従来の技術では、エンジンとモータとを切り離してモータのみの駆動力で発進しようとすると、モータにトルクをかけたときにアクスルシャフト等の駆動系が捩れて、この捩れの反動によりに振動が発生するという課題がある。これは、比較的大きなトルクを発生しながらも比較的マスの小さいモータが駆動力の伝達経路の端部に設けられているためであり、このような構造的な特徴に起因して発進時には振動が発生しやすくなっている。
なお、エンジンのみの駆動力で走行する通常の自動車では駆動系の捩れトルクがマスの大きいエンジンで吸収されるため、振動は発生しにくい。また、このようなエンジン駆動力で走行する車両は通常半クラッチで発進するため、このような振動はクラッチに設けられたダンパで吸収することができる。したがって、このような構造的な差異からも、エンジンでの発進時にはモータでの発進時ほどは振動が発生しない。
ところで、上記特許文献1には、モータ発進時の振動を低減するための技術が開示されている。具体的には、モータのトルクリップルに起因する振動を抑制するために、モータ発進時にはクラッチを接続するようにした技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1の技術はトルクリップルに起因する振動を抑制するための技術であって、上述したような捩れ振動を抑制するためのものではなかった。また、引用文献1に開示された技術は、振動の発生の有無にかかわらずモータ発進時には常にクラッチを接続するようにしているため、実際には振動の発生していない状況下でもクラッチを接続することとなり、効率が良くないという課題があった。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、ハイブリッド自動車の電動機での発進時の振動を効率よく低減できるようにした、ハイブリッド自動車の制御装置を提供することを目的としている。
本発明のハイブリッド自動車の制御装置は、車両に搭載されたエンジンと、該車両に搭載された電動機と、該エンジンの出力軸と該電動機の出力軸との間に機械的に介装されたクラッチと、該エンジン及び該電動機の駆動力を駆動輪に伝達する動力伝達機構と、アクセルペダルの踏み込み開度を検知するアクセル開度検出手段と、該電動機の回転数を検知する回転数検知手段と、該アクセル開度検知手段及び該回転数検知手段の検知結果に基づいて該車両に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、該車両の発進時には、該要求駆動力設定手段で設定された要求駆動力を該電動機より発生させることで該車両を発進させるとともに、該要求駆動力が該電動機の発生可能な上限駆動力を超えたときには該クラッチを接続して該電動機と該エンジンとの合計駆動力とにより該車両を発進させる制御手段とをそなえ、該要求駆動力設定手段は、該電動機の回転数が該動力伝達機構がねじれ振動を起こしやすい所定回転数域にあるときには、前記所定回転数にないときと比べて同一アクセル開度における要求駆動力を大きく設定することを特徴としている(請求項1)。
また、本発明のハイブリッド自動車の制御装置は、車両に搭載されたエンジンと、該車両に搭載された電動機と、該エンジンの出力軸と該電動機の出力軸との間に機械的に介装されたクラッチと、該エンジン及び該電動機の駆動力を駆動輪に伝達する動力伝達機構と、アクセルペダルの踏み込み開度を検知するアクセル開度検出手段と、該電動機の回転数を検知する回転数検知手段と、該アクセル開度検知手段及び該回転数検知手段の検知結果に基づいて該車両に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、該車両の発進時には、該要求駆動力設定手段で設定された要求駆動力を該電動機より発生させることで該車両を発進させるとともに、該要求駆動力が該電動機の発生可能な上限駆動力を超えたときには該クラッチを接続して該電動機と該エンジンとの合計駆動力とにより該車両を発進させる制御手段とをそなえ、該要求駆動力設定手段は、該アクセル開度が所定範囲であって、且つ、該電動機の回転数が該動力伝達機構がねじれ振動を起こしやすい所定回転数域にあるときには、前記所定回転数にないときと比べて同一アクセル開度における要求駆動力を大きく設定することを特徴としている(請求項2)。
本発明のハイブリッド自動車の制御装置によれば、動力伝達機構がねじれ振動を起こしやすい所定回転数域にあるときには、所定回転数にないときと比べて同一アクセル開度における要求駆動力が大きく設定されるので、振動が発生しやすい回転域では電動機の発生可能な上限駆動力を超える。このため、クラッチが接続されて電動機とエンジンとの合計駆動力が動力伝達機構に伝わり、エンジンのマス及びクラッチのダンパ機能により振動が吸収される。また、振動が発生しない回転域ではクラッチを接続するような事態を回避でき、効率の向上を図ることができる。
また、本発明によれば、複雑な機構や制御ロジックを何ら必要とせず、要求駆動力設定手段の要求駆動力設定の特性を変更するだけで良いので、コスト増を招くこともない。
以下、図面により、本発明の一実施形態に係るハイブリッド自動車の制御装置について説明すると、図1は本発明が適用される車両のパワートレインを示す模式図である。図示するように、この車両10は、駆動源8としてエンジン1とモータ(電動機)2とを用いたパラレル式ハイブリッド自動車(HEV)であって、このエンジン1とモータ2との合計出力により車両10が駆動されるようになっている。
また、エンジン1とモータ2との間には、エンジン1とモータ2との駆動力を断接しうるクラッチ3が設けられている。また、モータ2の出力側には、エンジン1及び/又はモータ2からの出力回転数を変速する変速機4が設けられており、変速機4から出力された駆動力がプロペラシャフト9a,アクスルシャフト9b及びディファレンシャルギア9c等からなる動力伝達機構9を介して駆動輪7に伝達されるようになっている。以上のように、本実施形態においては車両10はエンジン1、クラッチ3、モータ2、変速機4の順で各機器が直列に配設されている。
また、モータ2にはインバータ5を介して充放電可能なバッテリ6が接続されており、このインバータ5の作動を制御することにより、モータ2の作動状態が制御されるようになっている。
このような構成により、クラッチ3を接続してモータ2を駆動することで、エンジン1の駆動力をモータ2の駆動力でアシストしながら走行することができる。また、クラッチ3を切断した状態で、モータ2がバッテリ6から電力供給を受けて力行することにより、モータ2の駆動力のみで車両10を駆動することができる。
また、インバータ5によりモータ2を発電機として機能させることで、エンジン1の駆動力で発電を行ってバッテリ6を充電したり、回生ブレーキを作用させて電力を回生したりすることができる。
ところで、本実施形態では変速機4として自動変速機が適用されている。この自動変速機4は、図示しないシフトマップで設定された目標変速段となるように現在の変速段を切り換えるような有段式の自動変速機であって、特に、ここでは、平行2軸歯車式の手動変速機をベースにして図示しない複数のアクチュエータを作動させることにより変速段を切り換えるような自動変速機として構成されている。
このため、この変速機4には、上記図示しない複数のアクチュエータを有するギアシフトユニット(GSU)20が付設されている(図2参照)。
また、クラッチ3は変速段の切り換え時に自動的にクラッチの断接を行う自動クラッチであって、やはり図示しないクラッチアクチュエータが上記GSU20と協調して作動することにより、クラッチ3の断接が実行されるようになっている。また、変速機4として手動変速機が適用された場合であっても、クラッチ3は少なくとも自動で断接されるようになっている。これは、後述するように、本実施形態のハイブリッド自動車では発進時には極力モータ2の駆動力で発進を行うようになっているためであり、このような場合にはエンジン1とモータ2との接続を断つ必要があるからである。
次に、図2を用いて本発明の要部について説明すると、この車両には図示するようにハイブリッドシステムを統括的に管理,制御する制御手段としてのシステム管理手段(システムマネジメントユニット)11が設けられており、このシステム管理手段11には、主にインジェクタ19の作動を制御することでエンジン1の作動を制御するエンジンコントロールユニット(ECU)12と、インバータ5の作動状態を制御することでモータ2の作動を制御するモータコントロールユニット(MCU)13と、上記変速機4の目標変速段を設定するとともに、GSU20の作動を制御する変速機コントローラ17を備えている。なお、ここでは変速機コントローラ17とGSU20とから変速段切換手段18が構成されている。また、図示はしないが、変速機コントローラ17と協調して、クラッチ3の断接状態を制御するクラッチコントローラも設けられている。
また、システム管理手段11には、エンジン1のエンジン回転数Neを検出するエンジン回転数センサ21、モータの回転速度Nm(即ち変速機4の入力軸の回転速度であってクラッチ3の出力側回転速度)を検出する入力軸回転数センサ(回転数検知手段)22、ドライバのアクセル踏み込み量(アクセル開度)θACCを検出するアクセル開度センサ(アクセル開度検知手段)23、及びバッテリ6の残存容量(SOC)を検出する残存容量センサ24が接続されている。
また、図示するように、システム管理手段11内には、車両の走行状態やドライバの運転操作状態に基づいて、車両10或いは駆動源8に対する要求トルク(要求駆動力)を算出する要求トルク設定手段(要求駆動力設定手段)14と、この要求トルク設定手段14で設定された要求トルクのうち、エンジン1が受け持つ出力トルクとモータ2が受け持つ出力トルクとの配分を設定するトルク配分設定手段15とが設けられている。
ここで、図示するように、要求トルク設定手段14には、エンジン回転数センサ21、入力軸回転数センサ22及びアクセル開度センサ23によりそれぞれ検出されたエンジン回転数Ne、モータ回転数Nm及びアクセル開度θACCが入力されるようになっている。また、要求トルク設定手段14には、これらの情報に基づいて、ドライバがエンジン1及びモータ2からなる駆動源8に要求する合計トルクTを設定する要求駆動トルクマップ(図3参照)をそなえており、このマップから、要求駆動トルクが求められるようになっている。
また、トルク配分設定手段15では、要求トルクのうちエンジン1とモータ2とでそれぞれが分担するトルクの割合を設定するものであって、特に発進時には、残存容量センサ24で得られるバッテリ6の残存容量(SOC)が十分であることを前提に、以下のようにトルク配分を行うようになっている。
すなわち、車両発進時には、要求トルク設定手段14で設定された要求トルクとモータ2の発生可能な最大トルク(上限駆動力)とを比較し、要求トルクがモータ2の上限駆動力以下である場合にはエンジン1とモータ2との駆動力配分を0:100とし、モータ2の駆動力のみで車両を発進させるようになっている。
また、要求トルクがモータ2の上限駆動力を超えると、この超えた分(=要求トルク−上限駆動力)がエンジンの目標トルクとして設定されるようになっており、エンジン1とモータ2との駆動力配分としては、(要求トルク−上限駆動力)/要求トルク:上限駆動力/要求トルクとなる。
そして、上述のようにしてエンジン目標トルクTe及びモータ目標トルクTmが設定されると、このうちエンジン目標トルクTeがECU12に入力されるようになっており、ECU12では、エンジン1がディーゼルエンジンの場合には、上記エンジン目標トルクTeを出力するためのインジェクタ駆動時間が設定(又は算出)されるようになっている。これにより、ECU12で設定されたインジェクタ駆動時間でインジェクタ19が駆動され、エンジン出力トルクが目標トルクTeとなるようにエンジン1が制御される。
一方、モータ目標トルクTmが設定されると、このモータ目標トルクTmがMCU13に入力されて、この目標トルクTmとなるようにインバータ5の作動が制御されるようになっている。そして、これによりモータ出力トルクが目標トルクTmとなるようにモータ2が制御される。
また、このシステム管理手段11には、上述したように変速機コントローラ17が設けられている。また、この変速機コントローラ17には、入力軸回転数センサ22で検出されたモータ2の回転速度Nmと、要求トルク設定手段14で算出された駆動源8の合計要求トルクTとをパラメータとして目標変速段を設定する目標変速段設定マップ(図示省略)が設けられている。
そして、車両の運転状態が目標変速段設定マップのいずれかの特性線を横切ると、図示しないクラッチコントローラによりクラッチ3のアクチュエータの作動が制御されてクラッチ3が切断されるとともに変速機コントローラ17によりギアシフトユニット20の作動が制御されて変速段が切り換えられるようになっている。
次に、図3を用いて車両発進時の要求駆動トルク設定マップの特性について説明すると、このマップはモータ回転数Nmとアクセル開度θACCとに基づいて要求駆動トルクを求めるものであって、図3に示すような特性を有している。
すなわち、このマップでは横軸にモータ回転数Nm、縦軸に要求駆動トルクTが設定されている。また、本実施形態においては所定アクセル開度毎(例えば10%毎)に要求駆動トルク特性が設定されており、アクセル開度については2点補完が行われるようになっている。そして、このようなマップにより、モータ回転数及びアクセル開度に応じた要求駆動トルクが求められるようになっている。
また、図中網掛け処理を施して示す領域はモータ2のみで出力可能なトルク領域(モータ出力可能領域)であって、求めた要求駆動トルクがこのモータ出力可能領域内にある場合には、クラッチ3を切ってモータ2のみの駆動力で発進又は走行するようになっている。また、要求駆動トルクが上記モータ出力可能領域外であると、すなわちモータ(電動機)2の発生可能な上限駆動力を要求駆動トルク(要求駆動力)が超えたときは、クラッチ3を接続して不足するトルクをエンジン1により補いながら、モータ2とエンジン1との合計駆動力により発進又は走行するようになっている。
ところで、図3に示すように、本実施形態においては、要求駆動トルク設定マップは、アクセル開度が所定範囲(例えば20%〜60%)であって、且つ、モータ回転数が所定の範囲(たとえば500rpm±50rpm)にあるときには、所定回転数にないときと比べて同一アクセル開度における要求駆動トルクが大きくなるように設定されている。
すなわち、図示するように、モータ回転数及びアクセル開度が上記所定の範囲では要求駆動トルクが大きく設定されているのである。この結果、本実施形態では、モータ回転数が上記所定の範囲にある場合には、比較的アクセル開度が小さくても、要求駆動トルクがモータ出力可能領域外になり、クラッチ3が接続状態となるようになっている。なお、図4は通常の要求駆動トルク設定マップであって、この図4に示すように、通常は同一アクセル開度で要求駆動トルクが突出するような領域は設けられておらず、滑らかな特性に設定されている。
また、モータ回転数の所定範囲は、車両10の固有の諸元に基づいて設定されるものであって、モータ2による発進時にアクスルシャフト9b等の動力伝達機構9がねじれ振動を起こしやすい回転数領域である。
そして、要求駆動トルク設定マップを上述のように設定することにより、車両発進時にねじれ振動が発生しやすい回転域にモータ2の回転数が上昇すると、要求駆動トルクがモータ2の上限駆動トルクを超えやすくなる。例えば、図4に示す設定ではアクセル開度が30%のときに要求駆動トルクがモータ2の上限駆動トルクを超えることはないが、図3に示す設定では、アクセル開度30%の場合であっても、モータ回転数が動力伝達機構9の振動発生回転数域になると、要求駆動トルクがモータ2の上限駆動トルクを超える場合がある。この場合、クラッチ3が接続されることとなり、このクラッチ接続という作用により動力伝達機構9の振動が抑制されるようになっている。
また、アクセル開度が40%になったときを例にとって説明すると、図4に示す設定よりも図3に示す設定の方がより低回転域で、要求駆動トルクがモータ2の上限駆動トルクを超えることになる。
そして、図3において、要求駆動トルクがモータ2の上限駆動トルクを超えるときのモータ2の回転数は、動力伝達機構9が捩れ振動を起こしやすい回転数域(振動発生回転数域)内であり、図4において、要求駆動トルクがモータ2の上限駆動トルクを超えるときのモータ2の回転数は、振動発生回転数域よりも高い回転数である。したがって、図3のようにモータ2の所定回転数域において、同一アクセル開度における要求駆動力を大きく設定することにより、要求駆動トルクがモータ2の上限駆動トルクを超えるときのモータ2の回転数が振動発生回転数域外から振動発生回転数域内に変更されることになる。
これにより、動力伝達機構9が捩れ振動を起こしやすい回転数域においてクラッチ3が接続されやすくなる。しかもアクセル開度が極めて低い場合等、動力伝達機構9にさほどの捩れ振動を起こさないような状況においてまで一様にクラッチを接続することはない(すなわち、捩れ振動が生じないような状況で過度にクラッチが接続されるようなことはない)。
なお、このような構成では振動発生回転数域において要求駆動トルクが一時的に増大することになるが、トルクが増大する時間は僅かであり、乗員が違和感を覚えたり走行フィーリングが損なわれたりすることはない。
本発明の一実施形態に係るハイブリッド自動車の制御装置は、上述のように構成されているので、車両発進時の作用を説明すると以下のようになる。
まず、停車時(モータ回転数=0)にドライバがアクセルを踏み込むと、このアクセル開度θACC が検出されるとともに、要求トルク設定手段14において要求駆動トルクが設定される。
その後車両が発進してモータ2の回転数が上昇し、動力伝達機構9(主にプロペラシャフト9aやアクスルシャフト9b)がねじれ振動を起こしやすい所定回転数域となると、要求駆動トルクがモータ2の上限トルクを超えやすくなる。
そして、要求駆動トルクがモータ2の上限トルクを超えるとクラッチ3が接続されて、不足するトルクがエンジン1により加算される。そして、このクラッチ3の接続により動力伝達機構9の捩れ振動、特にプロペラシャフト9aやアクスルシャフト9bの捩れ振動がクラッチ3のダンパで吸収されるとともに、エンジン1のマスによっても吸収されて、捩れ振動を抑制することができる。
また、振動が発生しない回転域では、従来どおりの特性(図4参照)と同様の特性に設定されているので、振動が発生しない回転域でクラッチ3を接続するような事態を回避でき、システム全体の効率の向上を図ることができる。
なお、動力伝達機構9の捩れ振動が発生しやすい領域において必ずクラッチが接続するように設定することも考えられるが、このように構成した場合には低アクセル開度等、振動の発生しない領域においてもクラッチ3を接続してしまうことになる。これに対して、本発明のように、所定のアクセル開度領域で要求トルク設定手段14のマップの特性を変更することで効率よく振動を抑制することができるのである。
また、本装置によれば、複雑な機構や制御ロジックを何ら必要とせず、要求トルク設定手段14に記憶されたマップの特性の一部を変更するだけで良いので、コスト増を招くこともない。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、図5に示すように、モータ2の出力軸2aを減速機構2bを介してクラッチの出力側(=変速機4の入力側)に接続しても良い。また、車両10の駆動源8としては、エンジン1の出力軸とモータ2の出力軸2aとの間にクラッチ3を介装していれば他のレイアウトであっても良い。
また、上述の実施形態では、変速機3として自動変速機を適用したが、エンジン1とモータ2との間に自動的に断接を行うクラッチ3を介装していれば、変速機としてドライバの意思で変速段が切り換えられるような変速機を適用しても良い。
本発明の一実施形態に係るハイブリッド自動車の制御装置が適用される車両のパワートレインの一例を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るハイブリッド自動車の制御装置の要部構成を示す模式的なブロック図である。 本発明の一実施形態に係るハイブリッド自動車の制御装置の要求駆動トルク設定マップの特性について説明する図である。 一般的な要求駆動トルク設定マップの特性について説明する図である。 本発明の一実施形態に係るハイブリッド自動車の制御装置が適用される車両のパワートレインの他の例を示す模式図である。
符号の説明
1 エンジン
2 モータ(電動機)
3 クラッチ
4 変速機
5 インバータ
6 バッテリ
7 駆動輪
8 駆動源
9 動力伝達機構
10 車両
11 システム管理手段(制御手段)
12 エンジンコントロールユニット(ECU)
13 モータコントロールユニット(MCU)
14 要求トルク設定手段(要求駆動力設定手段)
15 トルク配分設定手段
21 エンジン回転数センサ
22 入力軸回転数センサ(回転数検知手段)
23 アクセル開度センサ(アクセル開度検出手段)

Claims (2)

  1. 車両に搭載されたエンジンと、
    該車両に搭載された電動機と、
    該エンジンの出力軸と該電動機の出力軸との間に機械的に介装されたクラッチと、
    該エンジン及び該電動機の駆動力を駆動輪に伝達する動力伝達機構と、
    アクセルペダルの踏み込み開度を検知するアクセル開度検出手段と、
    該電動機の回転数を検知する回転数検知手段と、
    該アクセル開度検知手段及び該回転数検知手段の検知結果に基づいて該車両に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    該車両の発進時には、該要求駆動力設定手段で設定された要求駆動力を該電動機より発生させることで該車両を発進させるとともに、該要求駆動力が該電動機の発生可能な上限駆動力を超えたときには該クラッチを接続して該電動機と該エンジンとの合計駆動力とにより該車両を発進させる制御手段とをそなえ、
    該要求駆動力設定手段は、
    該電動機の回転数が該動力伝達機構がねじれ振動を起こしやすい所定回転数域にあるときには、前記所定回転数にないときと比べて同一アクセル開度における要求駆動力を大きく設定する
    ことを特徴とする、ハイブリッド自動車の制御装置。
  2. 車両に搭載されたエンジンと、
    該車両に搭載された電動機と、
    該エンジンの出力軸と該電動機の出力軸との間に機械的に介装されたクラッチと、
    該エンジン及び該電動機の駆動力を駆動輪に伝達する動力伝達機構と、
    アクセルペダルの踏み込み開度を検知するアクセル開度検出手段と、
    該電動機の回転数を検知する回転数検知手段と、
    該アクセル開度検知手段及び該回転数検知手段の検知結果に基づいて該車両に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    該車両の発進時には、該要求駆動力設定手段で設定された要求駆動力を該電動機より発生させることで該車両を発進させるとともに、該要求駆動力が該電動機の発生可能な上限駆動力を超えたときには該クラッチを接続して該電動機と該エンジンとの合計駆動力とにより該車両を発進させる制御手段とをそなえ、
    該要求駆動力設定手段は、
    該アクセル開度が所定範囲であって、且つ、該電動機の回転数が該動力伝達機構がねじれ振動を起こしやすい所定回転数域にあるときには、前記所定回転数にないときと比べて同一アクセル開度における要求駆動力を大きく設定する
    ことを特徴とする、ハイブリッド自動車の制御装置。
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