JP2007261398A - エマージェンシー機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータが駆動源であるリッドの開閉機構においてモータ故障時に容易に人力などの外力によってリッドの開閉が行えるエマージェンシー機構を提供する。
【解決手段】リンク機構は、セクターギア13により駆動され、セクターギア13はピニオン22を介してモータ12に駆動される。モータ12が取り付けられているモータブラケット11の当接面47をエマージェンシーボルト44で押していくことによりモータブラケット11はボルト42を回転軸として回転していき、セクターギア13とピニオン22との噛み合わせが外れて、モータ12が停止していても外力によりリンク機構を作動させることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、エマージェンシー機構に関し、特にモータを駆動源としてリッドの開閉駆動を行うリンク機構において、エマージェンシー部材によりモータとの接続を外しリッドに外力を加えることによりリッドを開閉可能とするエマージェンシー機構に関するものである。
従来からフロントルーフおよびバックルーフが可動式であるリトラクタブルルーフを備えた車両について様々な検討が行われている。このような車両は、車室の上方を覆うフロントルーフと車室後方を覆うバックルーフが開状態のときには2つのルーフが折り畳まれた状態で車両後方の格納空間に格納され、格納空間は蓋をされる。一方、外気温が低い場合や雨の場合などは、2つのルーフを閉状態として車室の上部全体を覆って、車室を密閉状態としている。
このようなリトラクタブルルーフの開閉機構については、例えば特許文献1等に開示されており、一般的には四節リンク機構が用いられている。また、ルーフ格納空間の蓋は、別に備え付けられた開閉機構によって開閉が行われる。開閉機構の駆動源には従来油圧シリンダが多く用いられていたが、油圧シリンダはポンプの余剰吐出量損失やシステム質量損失、制御弁の余剰液量損失などエネルギーロスが多いため、最近では電動モータが用いられるようになってきている。なお、特許文献1ではルーフの開閉機構には油圧シリンダが用いられており、格納空間の蓋(尾板)の開閉には何が用いられているか明記されていない。
特開平8−244465号公報
上述のリトラクタブルルーフを備えた車両において、開閉機構の駆動源が故障して動かなくなることが考えられる。このような場合、例えばルーフが開状態で格納空間に格納されていることを想定すると、雨が降ってもルーフが閉じないので乗員および車室内が濡れてしまうという不都合が生じる。従って、このような緊急事態に備えて、乗員が手動でルーフの開閉を行うことができるエマージェンシー機構を車両に設置しておくことが必要である。特に開状態では、まず格納空間の蓋を手動で開けることから始めなければならない。油圧シリンダーを駆動源としている場合は油圧をなんらかの手段で開放しラッチを解除すれば、手動で蓋やルーフを移動させることができる
しかしながら、モータ駆動の場合はモータ自体に穴を開けておいてそこにレンチを差し込んで駆動軸を回転させるといったエマージェンシー機構は従来からあるが、これでは蓋が閉まっていて開閉機構が故障したときには車両のオーナーでは対処できず、修理工場で修理してもらうしか手段はなく、それまでは車室が雨ざらしの状態になってしまうという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、モータが駆動源であるリッドの開閉機構においてモータ故障時に容易に人力などの外力によってリッドの開閉が行えるエマージェンシー機構を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明のエマージェンシー機構は、モータを駆動源としてリッドの開閉駆動を行うリンク機構に用いられ、エマージェンシー部材により該リンク機構と該モータとの接続を外し、該リッドに外力を加えることにより該リッドを開閉可能とするエマージェンシー機構であって、前記リンク機構は、ベースと、一方の端部が前記ベースに枢支連結された原動レバーと、前記原動レバーの他方の端部に連結されたリッドとを備え、前記原動レバーは前記モータにより駆動されるギアによってピニオンを介して駆動され、前記ギアは、回転自在に前記ベースに取り付けられており、前記モータは、モータブラケットに固定されて該モータブラケットを介して前記ベースに取り付けられており、前記モータブラケットには、孔および長孔が設けられており、前記ベースへの該モータブラケットの取付は、前記孔および長孔のそれぞれに差し込まれた棒部材によって行われており、前記エマージェンシー部材によって前記モータブラケットを前記モータの駆動軸に対して垂直な方向に移動させることにより、前記孔の貫通方向に延びる中心軸を回転軸として前記モータは当該モータ駆動軸に垂直な方向に回転して前記ギアと前記ピニオンとの噛み合わせが外れる構成を有しているものとした。ここでリッドとは、室の上面を覆ってその室空間を開閉するパネル部材であって、例えば車室の天井となる可動式ルーフやトランクルームのトランクリッド、リトラクタブルルーフを収納する収納スペースの蓋などを挙げることができる。またエマージェンシー部材によるモータブラケットの移動は、エマージェンシー部材がモータブラケットを押して移動させる場合とエマージェンシー部材がモータブラケットに螺合や嵌合等により結合してモータブラケットを引いて移動させる場合の双方が含まれる。リッドに外力を加えることによりリッドを開閉可能にするとは、リッドに対してリンク機構を駆動するモータ以外の駆動源によってリッドに力を加えてリッドを開閉させることができるようにすることである。
上述の構成により、簡単な機構および簡単な方法によってモータの駆動軸とリンク機構との接続を外すこと、いわゆる縁切りを行うことができる。従ってモータの駆動軸を回転させることなくリッドの開閉を行うことができる。
前記孔の貫通方向に延びる中心軸を回転軸として前記モータが回転するときに、前記長孔に差し込まれた棒部材が該長孔の中を該長孔の貫通方向に対して垂直な方向に移動する構成であることが好ましい。
前記ベースには前記モータの駆動軸に対して垂直な方向に貫通しているエマージェンシー孔が設けられており、前記エマージェンシー部材は、前記エマージェンシー孔に差し込まれて前記モータブラケットに接触して該モータブラケットを移動させる構成であることが好ましい。
前記エマージェンシー部材はボルトであり、前記エマージェンシー孔には雌ねじが形成されている構成であることが好ましい。
前記棒部材はボルトあるいはピンであり、該棒部材に用いられるワッシャーは少なくとも一部が樹脂からなることが好ましい。
前記ベースと前記モータブラケットとの取り付けに用いられているボルトの一つを取り外して前記エマージェンシー部材として用いることが好ましい。
エマージェンシー部材によってモータブラケットをモータの駆動軸に対して垂直な方向に移動させることにより、モータはモータ駆動軸に垂直な方向に回転してギアとピニオンとの噛み合わせが外れるので、モータが停止してしまってもリッドを容易に人力などの外力で開閉させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。
(実施形態1)
図1および図2はリトラクタブルルーフ5を備えている走行車両(乗用自動車)1を示す模式的な側面図である。
リトラクタブルルーフ5は、乗務員室の天井となるフロントルーフ2と乗務員室後部側のバックルーフ3とリアウインドウ4とを備えており、図2に示す全開状態ではフロントルーフ2、バックルーフ3、リアウインドウ4が折りたたまれて収納スペース7に格納される。図1においては、リトラクタブルルーフ5が全閉の状態が実線で示されており、半開(半閉)の状態が一点鎖線で表されている。そして、リトラクタブルルーフ5が全開状態および全閉状態の時には、収納スペース7は蓋6によって遮蔽される。リトラクタブルルーフ5および蓋6はリンク機構によって開閉するが、リンク機構を図に描くと図が複雑になり見にくくなるため、リンク機構は図1,図2には示していない。
図3、4は、蓋6を開閉するリンク機構を示した図である。図3は、蓋6が閉じていて且つモータ12のピニオン22とリンクを駆動するセクターギア13とが噛み合っている状態の図であり、図4は、ピニオン22とセクターギア13との噛み合いが外れて蓋6が少し開いている状態の図である。また、蓋6が完全に開いた状態を図6に示す。なお、これらの図ではリンク機構をわかりやすく示すために蓋6を一点鎖線で表示しており、図6ではモータ12およびモータブラケット11を省略している。
このリンク機構はモータ12を駆動源として蓋6の開閉を行う機構であり、ベースであるメインブラケット21と、蓋6に固定されたリッドブラケット31と、メインブラケット21及びリッドブラケット31に両端が枢支連結されていてリンク機構を作動させる原動レバー14と、メインブラケット21及びリッドブラケット31に両端が枢支連結されていて蓋6の開閉範囲及び開閉の動きを規制する従動レバー15とを備えている。メインブラケット21は収納スペース7の底面に固定されることにより車体に固定されている。また本実施形態では蓋6とリッドブラケット31とを併せてリッドと言うことができる。
以下、図5を元にリンク機構の構造を説明する。
このリンク機構において、原動レバー14はセクターギア13によって駆動される。原動レバー14に取り付けられた長孔付きカム33の長孔34に、セクターギア13に取り付けられたピンが嵌り、セクターギア13の回転に伴ってピンが長孔34内を移動しながら長孔の内壁に力を加えて原動レバー14を駆動するのである。このセクターギア13は、ベースであるメインブラケット21にセクターギア取付ボルト41によって回転自在に取り付けられており、ピニオン22(図5ではモータ12裏側に隠れている)を介してモータ12により駆動される。つまり、セクターギア取付ボルト41がセクターギア13の回転軸となっている。
モータ12はモータブラケット11に固定されており、モータブラケット11は2本のボルト(棒部材)42,43によってメインブラケット21に取り付けられている。これらのボルト42,43のうち、ボルト42はモータブラケット11に開けられた孔45に差し込まれ、ボルト43はモータブラケット11に開けられた長孔46に差し込まれ、いずれもモータブラケット11との間に樹脂製のワッシャ51を挟み込んでメインブラケット21に開けられた雌ねじ付き孔に螺合されている。さらにメインブラケット21には、モータブラケット11が取り付けられている面から折り曲げられて該面に対して略垂直に延びる折り曲げ部52が設けられており、この折り曲げ部52に開けられた取付孔53にエマージェンシー部材であるエマージェンシーボルト44を差し込んでモータブラケット11に螺合させて固定されている。また、取付孔52の上には後述するエマージェンシー孔54が折り曲げ部52に設けられている。このエマージェンシー孔54にはエマージェンシーボルト44と螺合可能な雌ねじが形成されている。
図3に示すように、蓋6が閉じているときには、セクターギア13に設けられたフック部23が蓋6に固定されたリッドブラケット31に設けられているフック係合ピン32に係合して蓋6が開かないようにロックを行っている。フック部23は、セクターギア13の一方のギア端部を鉤状に形成して作られている。
ここでモータ12が故障して作動しなくなった場合(モータ12の停止)を考える。リトラクタブルルーフ5が全開状態で収納スペース7に格納され、蓋6が収納スペース7を覆っていると、雨が降ったときにはリトラクタブルルーフ5を閉じることができないので車室内に雨が降り込んで乗員が濡れてしまうとともに種々の計器が濡れて故障してしまう虞がある。この場合、セクターギア13とピニオン22とが噛み合っているので、モータ軸が回転しない限りセクターギア13が動くことはない。セクターギア13を外部から無理矢理動かすことによって作動しないモータ軸を回そうとすると、非常に大きな力が必要なためリンク機構が破損してしまう。またこの場合、人力ではモータ軸を回転させることは不可能なので、モータ軸を回転させるためには専門の修理工場に作業を依頼する必要がある。
しかしながら本実施形態のリンク機構にはエマージェンシー機構が備え付けられているので、モータ12が作動しなくなっても手動にて蓋6を開けられるようになる。以下に本実施形態に係るエマージェンシー機構に関して説明をする。
本実施形態では、図3に示すように蓋6が収納スペース7を覆って閉まっているとき、モータ12が停止していてセクターギア13とピニオン22とが噛み合っている状態では、上述のようにピニオン22が繋がっているモータ軸を無理矢理動かさない限り蓋6が開かない。この状態において手動で蓋6を開けられるようにするために、まずエマージェンシーボルト44をモータブラケット11との螺合を解除して取り外す。それから折り曲げ部52に設けられたエマージェンシー孔54にエマージェンシーボルト44をねじ込んで螺合させる。
エマージェンシー孔54は貫通孔であるので、エマージェンシーボルト44をさらにねじ込んでいくとエマージェンシーボルト44の先端が折り曲げ部52を突き抜けてモータブラケット11の当接面47に当接し、モータブラケット11をモータ12の駆動軸に対して垂直な方向に押していく。モータブラケット11は、メインブラケット21に2本のボルト42,43によって取り付けられているが、この取付は樹脂製のワッシャ51,51を介して行われており、ボルト43はモータブラケット11の長孔46に差し込まれているため、ボルト42を回転軸としてモータブラケット11は回転していく。このときワッシャ51,51は樹脂製のため変形してモータブラケット11が回転できるようになる。ここでモータブラケット11は、モータ12駆動軸に垂直な方向に回転していく。
長孔46はボルト42が差し込まれている孔45を中心とする同一円弧上に延びるように形成されているので、当接面47がエマージェンシーボルト44に押されていってモータブラケット11が回転していくのに連れて、ボルト43は固定されたままであるが長孔46がボルト43に対して位置を変えていく。エマージェンシーボルト44に押されることによるモータブラケット11の回転は、図3において、ボルト42よりも上側が右方向に回転し下側が左方向に回転するものである。
このようにモータブラケット11が回転するとモータブラケット11に固定されているモータ12も一緒に回転する。この回転によってピニオン22がセクターギア13から離れていき、両者の噛み合わせが外れる。
ピニオン22とセクターギア13との噛み合わせを外すにはピニオン22の部分で歯の長さ分だけ移動させればよい。本実施形態では、モータブラケット11の回転軸となるボルト42からピニオン22の軸までの距離と、ボルト42から当接面47までの距離とがほぼ同じであるので、エマージェンシーボルト44により当接面47をピニオン22の歯の長さ相当の距離だけ移動させれば噛み合わせが外れる。噛み合わせが外れたら、棒状の部材でセクターギア13を操作してフック部23を係合ピン32から外す。ここでは棒状部材でセクターギア13のフック部23を押して外すが、先端に鉤部が設けられた棒状部材で図の右側からフック部23を引っ掛けて引っ張って係合ピン32との係合を外してもよい。フック部23と係合ピン32との係合が外れたら、蓋6を人力にて持ち上げることができる。蓋6を少し持ち上げている状態を示しているのが図4である。
これまで説明してきたエマージェンシー機構の操作は、乗務員室と収納スペース7との間の仕切に孔あるいは隙間を設けて行う。例えば仕切に孔を設けておく場合、その孔から工具や手などを収納スペース7側に差し込んでエマージェンシーボルト44の操作を行い、棒状部材でフック部23と係合ピン32との係合を外す操作を行う。
以上のように本実施形態では、エマージェンシーボルト44をメインブラケット21から外してエマージェンシー孔45に螺合させるという簡単な動作でピニオン22とセクターギア13との噛み合わせを外すことができるので、車の修理に未熟練な人であっても容易に作業を行うことができるとともに短時間で作業を行うことができる。また、エマージェンシーボルト44をエマージェンシー孔45に螺合させるのには大きな力は必要ではないので、力の弱い人でも作業が可能である。モータ修理後はエマージェンシーボルト44をエマージェンシー孔45から取り外して、元の取付孔53に差し込んでメインブラケット21と螺合させるだけで修理前の元の状態に容易に復帰させることができる。このエマージェンシー機構は、エマージェンシー機構を備えていないリンク機構にエマージェンシー孔45と長孔46とを設けてワッシャ51,51を樹脂製とするだけで構成できるので、製造コストを低く抑えることができ、設計変更も少しで済むため、新たな設計コストもほとんど生じない。
(実施形態2)
実施形態2に係るリンク機構は、実施形態1のリンク機構からフック部23と係合ピン32とを除いたものである。即ち、本実施形態のセクターギア13にはフック部が形成されておらず、リッドブラケット31には係合ピンが設けられていない。それ以外の構成は実施形態1と同じであるので、本実施形態のリンク機構の図は省略する。
本実施形態のリンク機構およびエマージェンシー機構は、蓋6が全閉となったときの蓋6のロック機構が無いので、蓋6の閉状態が確実に保持されることは担保されないが、別のロック機構を設ければ、蓋6の閉状態が確実に保持される。本実施形態では、蓋6のロック機構に関する効果以外は、実施形態1の効果と同じ効果を奏する。さらに本実施形態では、実施形態1の効果に加えて、ピニオン22とセクターギア13との噛み合わせを外した後にフック部と係合ピンとの係合を外す必要が無いので、蓋6をすぐに手で持ち上げることができ、エマージェンシー操作が実施形態1よりもさらに簡単に行うことができる。
(その他の実施形態)
上記の実施形態1,2は本発明の例示であって、本発明はこれらの例に限定されない。例えばモータブラケット11の位置や形状、メインブラケット21の位置や形状、エマージェンシーボルト44の設置位置や操作位置などはエマージェンシー操作によりセクターギア13とピニオン22との噛み合わせが外れる位置や形状であればどのようなものであっても構わない。
上記実施形態では、モータ12を移動させることによりピニオン22とセクターギア13との噛み合わせを外しているが、セクターギア13の側を移動させることによりピニオン22とセクターギア13との噛み合わせを外す機構としても構わない。また、ピニオン22とセクターギア13との間にアイドルギアを挿入しても構わない。この場合、アイドルギアを移動させることによりピニオン22とセクターギア13との間の噛み合いを外してもよい。さらに、モータ12やセクターギア13、アイドルギアを、モータ駆動軸と水平な方向に移動させてピニオン22とセクタ−ギア13との噛み合いを外しても構わない。さらに実施形態を含む以上の場合において、セクターギア13ではなく通常のギアを用いても構わない。
モータ12を移動させるエマージェンシー部材は、ボルトに限定されない。単なる棒状の部材であってモータブラケット11を押して移動させるものであってもよいし、鉤状の部材であってモータブラケット11の一部に係合させてモータブラケット11を押してあるいは引いて移動させるものであっても構わない。つまり、エマージェンシー部材はモータブラケット11に当接、係合、嵌合等してモータブラケット11を移動させることができる形状のものであればどのようなものでも構わない。
上記実施形態では、エマージェンシーボルト44によりモータブラケット11を押して移動させているが、モータブラケット11にエマージェンシー用の螺合穴を設けておき、そこにエマージェンシーボルト44を螺合させる、即ちモータブラケット11を引くことでモータブラケット11を移動させても構わない。
リッドのリンク機構においては、従動レバー15が無くても構わない。その場合は原動レバー14の一端がリッドに連結され、原動レバー14の他端がベースに枢支連結される。
エマージェンシー機構の操作は乗務員室側から行うことに限られず、収納スペースの後方側(例えばトランク)や下側、側方から操作を行っても良い。
リッドは蓋に限定されず、ルーフやリアウインドウなどでも構わない。また、エマージェンシー機構を働かせた後にリッドに加える外力は人力に限定されず、機械的な力を用いても構わない。
ベースへのモータブラケットの取付において用いるワッシャは、一部あるいは全部が樹脂製のワッシャに限定されず、エマージェンシー部材(ボルト)がモータブラケットを移動させるときに変形して容易にモータブラケットを移動させられる素材のワッシャであればどのようなものでもよい。また、ベースへのモータブラケットの取付はボルトではなくピンを用いてもよい。
以上説明したように、本発明に係るエマージェンシー機構は、簡単な構造であってピニオンとギアとの噛み合わせを容易に外すことができるので、車両のリッド開閉機構のエマージェンシー機構等として有用である。
リトラクタブルルーフを備えている走行車両の後部を示す模式的な側面図である。 リトラクタブルルーフを備えている走行車両の後部を示す別の模式的な側面図である。 蓋を開閉するリンク機構の、蓋が閉まっている状態での模式的な側面図である。 蓋を開閉するリンク機構の、エマージェンシ機構を働かせた状態での模式的な側面図である。 リンク機構を構成部品に分解して示した図である。 蓋を開閉するリンク機構の、蓋が全開となっている状態での模式的な側面図である。
符号の説明
6 蓋
11 モータブラケット
12 モータ
13 セクターギア
14 原動レバー
15 従動レバー
21 メインブラケット
22 ピニオン
31 リッドブラケット
42,43 ボルト(棒部材)
44 エマージェンシーボルト
45 孔
46 長孔
51 ワッシャ
54 エマージェンシー孔

Claims (6)

  1. モータを駆動源としてリッドの開閉駆動を行うリンク機構に用いられ、エマージェンシー部材により該リンク機構と該モータとの接続を外し、該リッドに外力を加えることにより該リッドを開閉可能とするエマージェンシー機構であって、
    前記リンク機構は、ベースと、一方の端部が前記ベースに枢支連結された原動レバーと、前記原動レバーの他方の端部に連結されたリッドとを備え、前記原動レバーは前記モータにより駆動されるギアによってピニオンを介して駆動され、
    前記ギアは、回転自在に前記ベースに取り付けられており、
    前記モータは、モータブラケットに固定されて該モータブラケットを介して前記ベースに取り付けられており、
    前記モータブラケットには、孔および長孔が設けられており、前記ベースへの該モータブラケットの取付は、前記孔および長孔のそれぞれに差し込まれた棒部材によって行われており、
    前記エマージェンシー部材によって前記モータブラケットを前記モータの駆動軸に対して垂直な方向に移動させることにより、前記孔の貫通方向に延びる中心軸を回転軸として前記モータは当該モータ駆動軸に垂直な方向に回転して前記ギアと前記ピニオンとの噛み合わせが外れる構成を有している、エマージェンシー機構。
  2. 前記孔の貫通方向に延びる中心軸を回転軸として前記モータが回転するときに、前記長孔に差し込まれた棒部材が該長孔の中を該長孔の貫通方向に対して垂直な方向に移動する、請求項1に記載のエマージェンシー機構。
  3. 前記ベースには前記モータの駆動軸に対して垂直な方向に貫通しているエマージェンシー孔が設けられており、
    前記エマージェンシー部材は、前記エマージェンシー孔に差し込まれて前記モータブラケットに接触して該モータブラケットを移動させる、請求項1または2に記載のエマージェンシー機構。
  4. 前記エマージェンシー部材はボルトであり、前記エマージェンシー孔には雌ねじが形成されている、請求項3に記載のエマージェンシー機構。
  5. 前記棒部材はボルトあるいはピンであり、該棒部材に用いられるワッシャーは少なくとも一部が樹脂からなる、請求項1から4のいずれか一つに記載のエマージェンシー機構。
  6. 前記ベースと前記モータブラケットとの取り付けに用いられているボルトの一つを取り外して前記エマージェンシー部材として用いる、請求項1から5のいずれか一つに記載のエマージェンシー機構。
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