JP2007260339A - 眼科測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検者がより自然な状態のまま又は所定期間毎に瞬きを促して、一定の条件のもとでの測定結果を得るようにし、ドライアイの程度を判別しやすくする。
【解決手段】 測定部601は、被測定眼からの反射光束に基づき、ある瞬きから次の瞬きまでの瞬き間隔における被測定眼の各光学特性の時間経過を表す2次元ベクトル形式の光学特性データを、第1回〜第n回の瞬き間隔について求める。解析部604は、測定部601で測定された第1回〜第n回の瞬き間隔についての光学特性データのそれぞれを1次元的に配置し、第p回の瞬き間隔の光学特性の1次元配置をそれぞれp列目に配置することで2次元配列を作成し、該2次元配列に主成分分析処理を施す。
【選択図】図2

Description

本発明は、眼科測定装置に係り、特に、瞬きにより変動をする眼特性成分を主成分により分析し、ドライアイ等の眼の状態についての判断を容易とする眼科測定装置に関する。本発明の実施の形態では、殊に、ゼルニケ多項式などの光学特性成分として求め、これを瞬きが開始したタイミングを起点として、次回瞬きが開始されるまでの複数回の光学特性データを縦列的に配置し、この縦列配置データに主成分処理を施すものである。
従来、ドライアイに関連する眼科測定装置としては、次のような技術が挙げられる。
特許文献1には、所定の蛍光剤を点眼した被測定眼の角膜及び涙液からの蛍光強度を定量的に測定する眼科測定装置が記載されている。特許文献2には、脂質層の表面と裏面の反射光の干渉による干渉模様のカラー画像を観察することにより、被測定眼の脂質層の状態、涙液の流れの様子などを知ることができ、非接触で局所的なドライアイの簡易的診断を容易に行うことができる眼科装置が記載されている。また、特許文献3には、被測定眼の涙液層から反射される信号光のみをCCDに入射することで、観察視野にケラレを生じることなく、広い観察視野で妨害光のない鮮明な涙液干渉パターンを観察できる眼科涙液観察装置が記載されている。
また、特許文献4には、被検者がより自然な状態のまま、所定期間毎に瞬きを促して、一定の条件のもとでの測定結果を得るようにし、各個人ごとの経時変化や、異なる人同士での測定結果の比較をより有意義にできる眼科装置が記載されている。
さらに、主成分分析に関して、非特許文献1には、人眼波面収差の時間的変化への解析に主成分分析を応用したものが開示されているが、その有用性の可能性を示唆したに過ぎず、具体的な態様構成までは明らかにされていない。
特開平6−277179号公報 特開平7−136120号公報 特開平8−52112号公報 特開2005−230328号公報 「第41回日本眼光学学会第20回眼科ME学会 合同学会総会 抄録誌」、2005年9月3日、第42頁
しかしながら、従来の技術では、単に眼の収差の時間変化を見るに過ぎず、従来のドライアイの臨床に用いられる眼科測定装置としては、必ずしも十分にドライアイの状態の判別に関する要求を満たしているとはいえなかった。
本発明は、以上の点に鑑み、被検者がより自然な状態のまま一定の条件のもとでの測定結果を得るようにし、又は、所定期間毎に瞬きを促して一定の条件のもとでの測定結果を得るようにし、ドライアイの程度をより判別しやすく、有意義にできる測定を実現するための眼科測定装置を提供することを目的とする。本発明は、さらに解析部を備えることで、臨床に役立つドライアイの診断支援を行い、また、自動診断も可能にすることを目的とする。
本発明の第1の解決手段によると、
被測定眼を照明する照明光源を含む照明光学系と、
上記照明光学系の照明光束で照明された被測定眼からの反射光束を受け取り受光信号を形成する受光部を含む受光光学系と、
上記受光部で形成された受光信号に基づき、ある瞬きから次の瞬きまでの瞬き間隔における被測定眼の各光学特性の時間経過を表す2次元行列形式の光学特性データを、第1回〜第n回(nは、2以上の整数)の瞬き間隔について求める測定部と、
上記測定部で測定された第1回〜第n回の瞬き間隔についての光学特性データのそれぞれを1次元的に配置し、第p回(1≦p≦n)の瞬き間隔の光学特性の1次元ベクトルをそれぞれp列目に配置することで2次元配列を作成し、該2次元行列に主成分分析処理を施す解析部と、
上記解析部による処理結果を表示する表示部と、
を備えた眼科測定装置が提供される。
本発明によると、被検者がより自然な状態のまま一定の条件のもとでの測定結果を得るようにし、又は、所定期間毎に瞬きを促して一定の条件のもとでの測定結果を得るようにし、ドライアイの程度をより判別しやすく、有意義にできる測定を実現するための眼科測定装置を提供することができる。本発明によると、さらに解析部を備えることで、臨床に役立つドライアイの診断支援を行い、また、自動診断も可能にすることができる。
1.概説
(瞬き間隔データ)
ある瞬きから次の瞬きまでの瞬き間隔における波面収差測定としては、次の2通りが挙げられる。
(1)瞬き合図による瞬き間隔のデータ(第1の実施の形態)
この場合、メトロノーム音等の合図信号にあわせて、被検者は、例えば、10秒ごとに瞬きをする。このとき、測定は、例えば、1秒毎に行われ、測定時間は1分間とした。
(2)自然な瞬き間隔のデータ(第2の実施の形態)
この場合、被検者に自然にまばたきを検出し、ある瞬きから次の瞬きまでの間に測定し、瞬きからの共通時間について、収差の変化を取り出して、主成分分析する。
(眼球波面、角膜波面、両方の組み合わせ)
主成分分析を適応する経時的に変化する波面収差測定データとしては、プラチドリング方式の角膜形状測定装置などで測定可能な角膜前面から発生する波面収差(角膜波面測定)、シャックハルトマン波面センサーなどで測定可能な全眼球光学系から発生する波面収差(眼球波面測定)、さらに、これら2種類の測定を組み合わせた両方の波面収差(両波面測定)が考えられる。
以下、上述のように、各種波面測定を行う眼科測定装置の実施の形態について説明する。
2.光学系構成
図1に、眼科測定装置の光学系の構成図を示す。
眼科測定装置は、第1照明光学系10と、第1光源部11と、第1測定部25と、前眼部照明部30と、前眼部観察部40と、第1調整光学部50と、第2調整光学部70と、視標光学部90を備える。また、第1測定部25は、第1受光光学系20と、第1受光部21を含む。なお、被測定眼100については、網膜(眼底)、角膜(前眼部)が示されている。また、座標(x,y)及び座標(x,y)、距離Z等の関係については後述する。
以下、各部について詳細に説明する。
第1照明光学系10は、第1光源部11からの光束で被測定眼100の眼底上で微小な領域を照明するためのものである。第1照明光学系10は、例えば、集光レンズと、バリアブルシリンダーレンズと、リレーレンズとを備える。
第1光源部11は、第1波長の光束を発する。第1光源部11は、空間コヒーレンスが高く、時間コヒーレンスは高くないものが望ましい。ここでは、一例として、第1光源部11には、SLD(スーパールミネセンスダイオード)が採用されており、輝度が高い点光源を得ることができる。なお、第1光源部11は、SLDに限られるものではなく、レーザー光源の様に空間、時間ともコヒーレンスが高いものでも、回転拡散板や偏角プリズム(Dプリズム)などを挿入することにより、適度に時間コヒーレンスを下げることで利用できる。そして、LEDの様に、空間、時間ともコヒーレンスが高くないものでも、光量さえ充分であれば、ピンホール等を光路の光源の位置に挿入することで、使用可能になる。また、照明用の第1光源部11の波長は、例えば、赤外域の波長(例、780nm又は860nm)を使用することができる。
第1受光光学系20は、例えば、被測定眼100の網膜から反射して戻ってきた光束を受光し第1受光部21に導くためのものである。第1受光光学系20は、例えば、第1変換部材22(例、ハルトマン板)と、アフォーカルレンズと、バリアブルシリンダーレンズと、リレーレンズを備える。第1変換部材22は、反射光束を、4次以上であれば少なくとも17本の複数のビームに変換するためのレンズ部を有する波面変換部材である。第1変換部材22には、光軸と直交する面内に配置された複数のマイクロフレネルレンズを用いることができる。第1変換部材22は、長焦点又は高感度のものの他にも、短焦点及び/又は高密度のレンズ部を有するようにしてもよい。眼底からの反射光は、第1変換部材22を介して第1受光部21上に集光する。第1受光部21は、第1変換部材22を通過した第1受光光学系20からの光を受光し、第1信号を生成するためのものである。なお、アフォーカルレンズ42の前側焦点は、被測定眼100の瞳孔と略一致している。
移動部15は、第1照明光学系10と第1受光光学系20を含む図1の点線で囲まれた部分を一体に移動させる。例えば、第1光源部11からの光束が集光する点で反射されたとして、その反射光による第1受光部21での信号ピークが最大となる関係を維持して、第1受光部21での信号ピークが強くなる方向に移動し、強度が最大となる位置で停止することができる。また、第1照明光学系10と第1受光光学系20は別々に移動させ、例えば、第1光源部11からの光束が集光する点で反射されたとして、その反射光による第1受光部21での信号ピークが最大となる関係を維持して、第1受光部21での信号ピークが強くなる方向に移動し、強度が最大となる位置で停止することもできる。
第1光源部11から被測定眼100への入射光は絞り12を偏心させることで光束の入射位置を光軸に直交する方向に変更し、レンズや角膜の頂点反射を防いでノイズを押さえられる。絞り12は、径がハルトマン板22の有効範囲より小さく、受光側だけに眼の収差が影響する、いわゆるシングルパスの収差計測が成り立つことができる様になっている。
なお、第1光源部11から出た入射光線は、眼底から拡散反射された測定光線と共通光路になった後は、近軸的には、眼底から拡散反射された測定光線と同じ進み方をする。但し、シングルパス測定のときは、それぞれの光線の径は違い、入射光線のビーム径は、測定光線に比べ、かなり細く設定される。具体的には、入射光線のビーム径は、例えば、被測定眼100の瞳位置で1mm程度、測定光線のビーム径は、7mm程度になることもある。なお、光学系を適宜配置することで、ダブルパス測定を行うこともできる。
前眼部照明部30は、第2波長の光束を発する第2光源部31を備え、第2光源部31からの光束で、例えば、プラチドリング又はケラトリング等を用いて前眼部を所定パターンで照射する。ケラトリングの場合、ケラト像により角膜の曲率中心付近だけのパターンを得ることができる。なお、第2光源部31から発せられる光束の第2波長は、例えば、第1波長(ここでは、780nm又は860nm)と異なると共に、長い波長を選択できる(例えば、940nm)。
前眼部観察部40は、例えば、リレーレンズ、テレセン絞りとCCDで構成される第3受光部41を備え、例えば、プラチドリング、ケラトリング等の前眼部照明部30のパターンが、被測定眼100の前眼部から反射して戻ってくる光束を観察する。なお、テレセン絞りを設ければ、瞳孔径が正確に測定できる。
第1調整光学部50は、例えば、作動距離調整を主に行うものであって、光源部と、集光レンズと、受光部とを備える。ここで、作動距離調整は、例えば、光源部から射出された光軸付近の平行な光束を、被測定眼100に向けて照射すると共に、この被測定眼100から反射された光を、集光レンズを介して受光部で受光することにより行われる。また、被測定眼100が適正な作動距離にある場合、受光部の光軸上に、光源部からのスポット像が形成される。一方、被測定眼100が適正な作動距離から前後に外れた場合、光源部からのスポット像は、受光部の光軸より上又は下に形成される。なお、受光部は、光源部、光軸、受光部を含む面内での光束位置の変化を検出できればいいので、例えば、この面内に配された1次元CCD、ポジションセンシングデバイス(PSD)等を適用できる。
ビームスプリッタ61は、例えば、第1波長の光束を反射し、第2波長の光束を透過するダイクロイックミラーで構成されている。また、眼底からの反射むら等による光を均一化するためのロータリープリズム62が配置されている。ビームスプリッタ63は、第1光源部11からの光束を反射し、被測定眼100の網膜で反射して戻ってくる光束を透過するミラー(例えば、偏光ビームスプリッタ)で構成されている。
第2調整光学部70は、例えば、XY方向のアライメント調整を行うものであって、アライメント用光源部と、レンズと、ビームスプリッタとを備える。
視標光学部90は、例えば、被測定眼100の風景チャート、固視や雲霧をさせる為の視標を投影する光路を含むものであって、光源部(例えば、ランプ)、固視標92、リレーレンズを備える。光源部からの光束で固視標92を眼底に照射することができ、被測定眼100にその像を観察させる。
上述の光学系は、主に、入射光線が細いシングルパスとして説明したが、本発明は、入射光線が太いダブルパスとしての眼科測定装置に適用することも可能である。その際、光学系がダブルパス用構成で配置されるが、演算部による測定・計算処理は同様である。
(共役関係)
被測定眼100の眼底、視標光学部90の固視標92、第1光源部11、第1受光部21が共役である。また、被測定眼100の眼の瞳(虹彩)、ロータリープリズム62、第1受光光学系の変換部材(ハルトマン板)22、第1照明光学系10の測定光入射側の絞り12が共役である。
3.電気系構成
図2は、眼科測定装置の電気系の構成図である。
眼科測定装置の電気系の構成は、演算部600と、制御部610と、入力部650と、表示部700と、メモリ800と、第1駆動部910と、第2駆動部911と、第3駆動部912と、第4駆動部913と、合図発生部620を備える。入力部650は、表示部700に表示された適宜のボタン、アイコン、位置、領域等を指示するためのポインティングデバイス、各種データを入力するためのキーボード等を備える。
演算部600は、測定部601、判定部602、合図信号形成部603、解析部604を備える。
測定部601は、第1受光部21及び/又は第3受光部41等の受光部で形成された受光信号に基づき、ある瞬きから次の瞬きまでの瞬き間隔における被測定眼の各光学特性の時間経過を表す2次元ベクトル形式の光学特性データを、第1回〜第n回(nは、2以上の整数)の瞬き間隔について求める。光学特性データは、ゼルニケ多項式の係数で構成することができる。
ひとつの実施の形態では、測定部601は、測定開始時点と、その後の所定期間又は次の瞬きまでの間、複数回、上記第1受光部の受光信号から被測定眼の角膜形状または角膜波面収差(涙液層表面形状、涙液層波面収差も含まれる)を求める(角膜波面測定)。判定部602は、測定部601の測定結果から角膜形状の時間的変化を比較することにより、ドライアイの状態を判断する。
また、他の実施の形態では、測定部601は、さらに、被測定眼が瞬きした後の開始時点から所定期間の間又は次の瞬きまでの間、第1受光部21の受光信号から第1変換部材22による分割光束に基づき被測定眼の波面収差を測定するように構成されることができる(眼球波面測定)。この場合、判定部602は、主に被測定眼の瞬きの有無を判定するように構成される。
さらに他の実施の形態では、測定部(波面測定部)601は、所定期間又は次の瞬きまでの間、複数回の被測定眼の角膜波面測定及び眼球波面測定の両方の波面収差の測定を行う。
判定部602は、主に被測定眼の瞬きの有無を判定する。判定部602が最初の瞬きを検出すると、その信号を合図信号形成部603に送る。合図信号形成部603は、その信号に基づき、所定時間毎に合図を発生するための指示を合図発生部620に与える。合図発生部620は、合図信号形成部603からの指示に従い、所定の期間(例えば10秒)毎に被検者に瞬きを促すように合図を発生させる。その合図は、被検者が認識できるものであれば足り、例えば視覚的に光を発生させたり、ブザーを鳴らす聴覚に訴えるものなどが考えられる。一例としては、聴覚のタイプにおいては、タイミングを取りやすくするため、例えば、メトロノームのようにタイミングを刻んだりすることや、電話やテレビの時報のようにピピピピーとタイミングを知らせたり、1秒ごとにタイミングを刻む信号を出し、10秒ごとに瞬き合図の音色を出すように構成することもできる。
解析部604は、測定部601で測定された第1回〜第n回の瞬き間隔についての光学特性データのそれぞれを1次元的に配置し、第p回(1≦p≦n)の瞬き間隔の光学特性の1次元ベクトルをそれぞれp列目に配置することで2次元行列を作成し、その2次元行列に主成分分析処理を施す。解析部604は、測定部601で測定された光学特性データの各要素から、各要素の時間平均を引き去り、光学特性データを形成してもよい。また、解析部604は、主成分分析処理によって得られた主成分を、主成分毎に、測定部601で測定された第1回〜第n回の瞬き間隔についての光学特性データのそれぞれを1次元的に配置したのと逆に、各p列目の1次元ベクトル(第9主成分にあたる)を、各光学特性の時間経過を表す2次元行列にして、第1回〜第n回の光学特性データを配置することにより、各光学特性に対する時間変化を表す2次元空間を求めることができる。
表示部700は、解析部604による処理結果を表示する。表示部700は、解析部604で求められた2次元空間に基づき、コードマップを表示することができる。表示部700は、コードマップとして、正常、弱度のドライアイ、中程度のドライアイ、重症なドライアイの典型的なグレースケールコード又はカラーコードを、測定された症例の判断のために、画面上に表示する、または、簡単な操作で画面上にこれらグレースケールコード又はカラーコードを表示できるようにしてもよい。
合図信号形成部603により、被検者に瞬きを促すようにしてもよい。これにより、測定部601が、被検者の瞬き終了からの時間経過で変動をする被測定眼の光学特性を測定することができる。
演算部600には、第1受光部21からの第1信号(4)と、前眼部観察部40からの信号(7)と、第1調整光学部50からの信号(10)とが入力される。演算部600は、第1受光部21からの第1信号(4)、前眼部観察部40からの信号(7)を入力し、例えば、光束の傾き角に基づき被測定眼100の光学特性を求める。演算部600は、これら演算結果に応じた信号又は他の信号・データを、電気駆動系の制御を行う制御部610と、表示部700と、メモリ800とにそれぞれ適宜出力する。
制御部610は、演算部600からの制御信号に基づいて、第1光源部11及び第2光源部31の点灯、消灯を制御したり、第1駆動部910〜第4駆動部913を制御するためのものである。制御部610は、例えば、演算部600での演算結果に応じた信号に基づいて、第1光源部11に対して信号(1)を出力し、第2調整光学部70に対して信号(5)を出力し、前眼部照明部30に対して信号(6)を出力し、第1調整光学部50に対して信号(8)及び(9)を出力し、視標光学部90に対して信号(11)を出力し、さらに、第1駆動部910〜第4駆動部913に対して信号を出力する。
第1駆動部910は、演算部600に入力された第1受光部21からの信号(4)に基づいて、信号(2)を出力して、第1照明光学系10のバリアブルシリンダーレンズと、第1受光光学系20のバリアブルシリンダーレンズとを、適宜のレンズ移動手段を駆動させて回動させるためのものである。このバリアブルシリンダーレンズはなくてもよい。
第2駆動部911は、例えば、演算部600に入力された第1受光部21からの受光信号(4)に基づいて、第1照明光学系10及び第1受光光学系20を光軸方向に移動させるものであり、移動部15に対して信号(3)を出力すると共に、移動部15のレンズ移動手段を駆動する。これら第1受光光学系20を光軸方向に移動させることにより、低次収差の補償を行うことができる。
第3駆動部912は、例えば、視標光学部90を移動させるものであり、図示しない適宜の移動手段に対して信号(12)を出力すると共に、この移動手段を駆動する。第4駆動部913は、ロータリープリズム62を回動させるものであり、図示しない適宜のレンズ移動手段に対して信号(13)を出力すると共に、このレンズ移動手段を駆動する。
4.測定フローチャート
4−1.測定フローチャート(第1の実施の形態)
図3に、第1の実施の形態の測定フローチャートを示す。
第1の実施の形態では、瞬き合図による瞬き間隔データを測定する。
眼科測定装置は、角膜波面測定モード、眼球波面測定モード、角膜と眼球の両波面測定モードのいずれかを選択できるように構成してもよいし、これらのモードのうちひとつ又は複数のモードで測定可能なように構成されていてもよい。
被検者が測定位置に来て測定が開始されると、目を測定できる位置に眼科測定装置をアライメントする(S101)。このアライメントは、手動でも自動でもよい。波面収差測定のためには、角膜及び/又は被測定眼(網膜、眼底等)と眼科測定装置との位置を所定範囲で固定する必要がある。眼科測定装置は、前後、左右、上下の位置を固定するように、手動又は自動で制御される。例えば、プラチドリング(ケラトリング)、無限遠からの光点、平行投影の点、角膜の輪郭等のいずれか又は複数に基づき、操作者が手動でアライメントを維持したり、装置自体のオートアライメント機能により自動でアライメントを維持することができる。ステップS101のアライメントで、角膜波面測定モードでは、角膜もしくは前眼部と眼科測定装置とのアライメントを行い、眼球波面測定モードでは、同じく角膜もしくは前眼部と眼科測定装置とのアライメントを行うが、被測定眼(網膜、眼底等)と眼科測定装置とのアライメントを行ってもよい。また、両波面測定モードでは、同じく角膜もしくは前眼部と眼科測定装置とのアライメントを行うが、被測定眼(網膜、眼底等)と眼科測定装置のアライメントを行ってもよい。
つぎに、演算部600は、測定部601により装置の初期設定を行う(S103)。測定部601は、例えば、測定間隔を1秒、測定時間を60秒、瞬き合図信号は、10秒毎等に設定する。判定部602が瞬きを検出すると、測定開始のためトリガーがなされる(S105)。トリガーとしては、例えば、操作者又は測定者による測定開始ボタンの操作による測定開始や演算部600等の装置自体が、自動的に測定開始等によって行ってもよい。また、入力部650から、これら測定開始のタイミングを選択して予め設定できるように構成してもよい。トリガーに従い、測定部601は、波面収差測定処理を実行し、測定結果を演算部600によりメモリ800に記憶する(S107)。
ここで、ステップS107の波面収差測定では、例えば、予め設定しておくことにより、又は、測定装置の備える機能により次の測定のいずれかのモードを実行する。
(1)角膜波面測定モード
この測定モードでは、測定部601は、前眼部観察部40等により、角膜形状及び角膜波面収差を測定する。角膜形状、より詳細には、角膜表面の涙液層表面形状の波面収差の測定処理の詳細は後述する。
(2)眼球波面測定モード
この測定モードでは、測定部601は、第1光源部11、第1照明光学系10及び第1受光光学系20等により被測定眼の波面収差を測定する。
(3)角膜波面測定及び眼球波面測定の両波面測定モード
この測定モードでは、測定部601は、前眼部観察部40等により、角膜形状及び角膜波面収差を測定と、第1光源部11、第1照明光学系10及び第1受光光学系20等により被測定眼の波面収差を測定との両方の波面収差を測定する。
つぎに、合図間隔となったかどうかが判断される(S108a)。ここで合図間隔である場合には、合図信号形成部603の指示により合図発生部620が合図(ブザーや、固視標の点滅など)を発生する(S108b)。まだ合図信号を発生しないタイミングであれば、測定終了時間に達したかどうかが判断され(S109)、これに達しない場合には、測定タイミングかどうかがステップS108cで判断され、測定タイミングであれば、ステップS107へ戻り波面収差測定が行われる。そして、測定タイミングでない場合には、波面収差の測定は行われずに、ステップS108aへ進む。ここで、演算部600は、測定部601により測定終了時間に達するまで波面収差測定処理を繰り返し、被測定眼の波面収差を求める(S109)。演算部600は、測定終了時間に達すると測定を終了し、主成分分析のステップS111に移行する。
ステップS111では、解析部604は、メモリ800から測定結果を読み出し、又は、測定部601から測定結果を得て、その測定結果に基づいて、主成分分析を行い、コードマップ等の分析結果を、表示部700に表示し、及び/又は、メモリ800に記憶する。主成分分析についての詳細は後述する。つぎに、解析部604は、主成分分析の結果をメモリ800から読み出し、それに基づいてドライアイの自動診断を行う(S113)。自動診断としては、例えば、後述するように、ドライアイ指数(例えば、第1主成分の寄与率、又は、すべての主成分のばらつき具合の合計)を決定して、表示部700に表示又はメモリ800に記憶したり、表示部700に表示されたドライアイの典型的なカラーコードやグレースケールコード等からドライアイの程度を推測する等が挙げられる。コードマップ及びドライアイ指数についての詳細は後述する。
4−2.測定フローチャート(第2の実施の形態)
図4に、第2の実施の形態の測定フローチャートを示す。
第2の実施の形態では、自然な瞬き間隔データを測定する(瞬き自動検出)。すなわち、被検者に自然に瞬きをしてもらっている間を測定し、瞬きからの共通時間について、収差の変化を取り出す。
眼科測定装置は、角膜波面測定モード、眼球波面測定モード、角膜と眼球の両波面測定モードのいずれかを選択できるように構成してもよいし、これらのモードのうちひとつ又は複数のモードで測定可能なように構成されていてもよい。
被検者が測定位置に来て測定が開始されると、目を測定できる位置に眼科測定装置をアライメントする(S201)。このアライメントは、手動でも自動でもよい。波面収差測定のためには、角膜及び/又は被測定眼(網膜、眼底等)と眼科測定装置との位置を所定範囲で固定する必要がある。眼科測定装置は、前後、左右、上下の位置を固定するように、手動又は自動で制御される。例えば、プラチドリング(ケラトリング)、無限遠からの光点、平行投影の点、角膜の輪郭等のいずれか又は複数に基づき、操作者が手動でアライメントを維持したり、装置自体のオートアライメント機能により自動でアライメントを維持することができる。ステップS201のアライメントで、角膜波面測定モードでは、角膜もしくは前眼部と眼科測定装置とのアライメントを行い、眼球波面測定モードでは、同じく角膜もしくは前眼部と眼科測定装置とのアライメントを行うが、被測定眼(網膜、眼底等)と眼科測定装置とのアライメントを行ってもよい。また、両波面測定モードでは、同じく角膜もしくは前眼部と眼科測定装置とのアライメントを行うが、被測定眼(網膜、眼底等)と眼科測定装置のアライメントを行ってもよい。
つぎに、演算部600は、測定部601により装置の初期設定を行う(S203)。測定部601は、例えば、測定間隔を1秒、測定時間を60秒等に設定する。または、測定間隔をもっと短く、例えば、0.1秒などにすることも、瞬き間隔が短い被検者には有効である。判定部602が瞬きを検出すると、測定開始のためトリガーがなされ、瞬き検出のための変数Nを初期値(例えば、N=0)に設定する(S205)。トリガーとしては、例えば、操作者又は測定者による測定開始ボタンの操作による測定開始や演算部600等の装置自体が、自動的に測定開始等によって行ってもよい。また、入力部650から、これら測定開始のタイミングを選択して予め設定できるように構成してもよい。トリガーに従い、測定部601は、波面収差測定処理を実行し、測定結果を演算部600によりメモリ800に記憶する(S207)。波面収差測定については、第1の実施の形態と同様に、例えば、予め設定しておくことにより、又は、測定装置の備える機能により次の測定のいずれかのモードを実行する。
(1)角膜波面測定モード
(2)眼球波面測定モード
(3)角膜波面測定及び眼球波面測定の両波面測定モード
つぎに、測定部601が収差測定中に、判定部602は、前眼部観察部40により前眼部画像を取得しながら瞬き検出を実時間で行う(S208a)。このとき、例えば、100FPS(1秒あたりのとりこみ画像数)とすることができる。判定部602により瞬きが検出された場合、演算部600は、瞬きを検出された時点から計り直すために(例えば、1秒間の測定間隔の間で瞬きが入ってしまったときのために)Nを初期値(例えば、N=0)に戻す(S208b)。一方、判定部602により瞬きが検出されなかった場合、演算部600は、予め設定した測定終了時間に達したか否かの判断する(S208c)。測定終了時間に達していない場合、演算部600は、変数Nを加算し(この例では、N=N+1)(S208d)、ステップS207へ戻り被測定眼の波面収差測定を行う。ここで、演算部600は、測定部601により測定終了時間に達するまで波面収差測定処理を繰り返し、被測定眼の波面収差を求める(S208c)。演算部600は、測定終了時間に達すると測定を終了し、主成分分析のステップS211に移行する。
ステップS211では、解析部604は、メモリ800から測定結果を読み出し、又は、測定部601から測定結果を得て、その測定結果に基づいて、主成分分析を行い、コードマップ等の分析結果を、表示部700に表示し、及び/又は、メモリ800に記憶する。主成分分析についての詳細は後述する。つぎに、解析部604は、主成分分析の結果をメモリ800から読み出し、それに基づいてドライアイの自動診断を行う(S213)。自動診断としては、例えば、後述するように、ドライアイ指数(例えば、第1主成分の寄与率、又は、すべての主成分のばらつき具合の合計)を決定して、表示部700に表示又はメモリ800に記憶したり、表示部700に表示されたドライアイの典型的なカラーコードやグレースケールコード等からドライアイの程度を推測する等が挙げられる。コードマップ及びドライアイ指数についての詳細は後述する。
ステップS211の主成分分析については、第1の実施の形態と同様であるが、第2の実施の形態では、2次元行列の作り方が次のように実行される。すなわち、ステップS211の主成分分析において、解析部604は、測定点Nの値が同じ係数のものを同じ列に並べる。例えば、解析部604は、2次元配列を作る際、まばたき間隔ごとのデータをとりだす。そうすると、25行かけるX列の行列が瞬き間隔分得られる。X列の数は、例えば、
(瞬き間隔)/(測定間隔)
になる。
ここで、X列の2次元行列の作り方には、例えば、次の2つの方法がある。
1.採用する瞬き間隔の最低値をあらかじめ決めておく方法
2.測定値をみてから採用する瞬き間隔を決める方法
まず、「1.採用する瞬き間隔の最低値をあらかじめ決めておく方法」について説明する。例えば、採用する瞬き間隔は7秒以上とする。解析部604は、この場合は、瞬き間隔が7秒以上ある場合のみを選んで、そのうちの7秒までのデータを使用する。例えば、測定間隔が1秒のときは、主成分分析の単位は25行7列になる。これを、第1の実施の形態の固定した瞬き間隔のときと同じように、1次元ベクトル化する。そうすると175要素のベクトルができる。解析部604は、それを、先ほど選んだ瞬き間隔個分ならべると、主成分分析にかける2次元行列ができる。
つぎに、「2.測定値をみてから採用する瞬き間隔を決める方法」について説明する。この場合は、解析部604は、複数の瞬き間隔について、おおよその瞬き間隔として得られている間隔を設定する、もしくは瞬き間隔の最小値が所定値(例えば5秒)以上であれば、瞬き間隔の最小値を測定間隔とし、所定値以下であれば所定値以上のもののみ解析可能とし、その中での最小値を測定間隔とする。その上で、複数の瞬き間隔について、測定間隔等の条件を満たすデータか否かを判定し、設定する。瞬き間隔のデータを所定数採用して2次元行列を作成する。
5.主成分分析
5−1.概説
主成分分析(Principal Component Analysis(PCA))は多数の変数間の相関を分析し、これらの変数の変動をなるべく少数の変数で構成する方法である。主成分分析により、情報の圧縮、次元の縮小が可能である。
従来のように、ドライアイの収差の変化を全収差量で評価することも可能であるが、全収差を使った場合には、収差の質的特長、たとえば、瞳上のどの部分の波面が進んでいるかなどの情報は失われてしまう場合がある。この波面の進み方に関する瞳上での局所的な情報が、ドライアイの評価で重要なもののひとつと考えられるので、このような情報を失わない処理の開発が望まれる。
一般に、収差をゼルニケ多項式で展開することは非常に有効である。特に収差を静的に考察するときは、光学系の瞳内で直交多項式であること、ザイデル収差と低次項の整合性が良いことから、ゼルニケ多項式は非常に有用な解析ツールとなっている。
しかし、収差の時間変化の解析では、多少事情が違ってくる。測定全体での情報量は、ゼルニケ多項式の項数と時間方向の測定回数の積であるので、膨大な量になり、人が解析結果を見て簡単に判断することができなくなることも考えられる。また、ゼルニケ多項式の各項の係数の時間変化には相関がみられる。相関があるということは変化の影響が複数の項の変化に表れていることになり、その相関関係を人が正確に判断することは必ずしも容易ではないであろう。
そこで、本実施の形態では、継時的にとられた収差測定値について、主成分分析により情報を圧縮することを提案する。
5−2.解析例
先に述べたように、瞬き合図による瞬き間隔データを取得する場合、測定に関してはこれまでと同様で、被検者は、例えば、10秒毎に瞬きをし、測定時間は1分間、波面収差の測定回数は1秒に1回であった。測定の際、被検者に固視標を提示し、調節、眼球運動の介入をできるだけ防いだ。この例では、解析はゼルニケ多項式2次から6次までの25項、時間方向に54点を主成分分析に利用した(瞬きのかかっている画像は除去した)。
図5は、ゼルニケ多項式の係数の時間変化を示す図である。
1行目のN、Mはゼルニケ多項式の次数、数字は測定開始からの時間を示す。ここでは、1秒から9秒までの結果を表示した。実際には測定データは59秒まである。
この図は、ある正常人の測定を例に、ゼルニケ多項式を使って波面解析した結果である。主成分分析には、ゼルニケ多項式の係数のうち、一例として、2次から6次までの25項を使うことにした。なお、使用する係数は、症状、被測定眼の状態等の必要に応じて、適宜選択することができる。
5−3.主成分分析の処理
これまで公知になっている経時波面収差に対する主成分分析法では、収差変化の時間依存性を必ずしも有効に利用していない場合があった。また、従来の方法では、検討しなければならない出力が多数あり、臨床的な使用には不便な場合があった。本実施の形態では、これらを改善するために、ゼルニケ多項式の係数と時間の配列をそのまま2次元のデータセットとして処理する方法を提案する。
図6に、主成分分析での解析値の作成方法についての説明図を示す。
以下の実施の形態では、一例として、ゼルニケ多項式の係数の時間変化の表で、1つの瞬き間隔に対応する25行9列(係数が25個、時間方向の測定点が9点)の行列を1つの測定単位とする方法を考える(図6(a))。ここで、行列の各係数からは、それぞれの時間方向の平均値を引いておく(図6(b))。なお、平均値を引く以外にも、適宜の平均値との差分を表すための処理を適用することもできるし、また、このような処理を省略してもよい。この25行9列の行列を図6(c)の1列目のように1次元化、つまりベクトルにする。さらに、異なる瞬き間隔からできる、いくつかのベクトルを、図6(c)にように並べることにより、2次元行列Zを作る。ここで、主成分分析をこれらの集合(2次元行列)に適用してみる。
(主成分分析)
次に、以上の手続きでできあがった行列Zを使って主成分分析をし、その解釈を臨床の場でする方法について説明する(なお、主成分分析については、例えば、「柳井晴夫 ”多変量データ解析法” 朝倉書店」などを参考)。ここでは、主成分分析を行うのに必要最低限の式のみを示す。
まず、共分散行列Sをもとめる。
S=(1/n)ZZ
(n:時間方向の測定回数、この例では、9回を6セットなので、n=54である。)
つぎに、下記の固有値問題を解く。
Sa=λ
共分散行列Sは、瞬き間隔回数の固有値λ、固有ベクトルaを持つ。例えば、ここでの測定条件では、j=1〜6であり、6個の固有値と、6個の固有ベクトルを得ることができる。
以上のようにして主成分分析を施した行列Z’が求められる(図6(c’))。行列Z’は、次式のように表される。
Z’= (a,・・・a
(m:瞬きによるセット数。この例では6が入る)
ここで、図6(b)から図6(c)への処理で1次元化したのでまったく逆の変換をして、固有ベクトルに関連した2次元行列を得る(図6(d))。各測定単位の2次元行列は25行9列になるが、25行は入力の行列と同じようにそれぞれが順にゼルニケ多項式に対応しており、9列は、1秒から9秒までの測定時刻に対応している。しかし、6つの各測定単位のベクトル間には、時間的な関係はない。これらの6つのベクトルは、対応する固有値の大きさに比例した、収差と変化の情報全体に対する寄与率をもっている。
図7に、各測定モードにおける測定と解析の説明図を示す。
(1)角膜波面測定モード
この測定モードでは、まず、角膜波面測定を行い、角膜波面測定値を得る。この例での角膜波面測定値の形式は、25行54列である。この25行54列の測定値を入力データとして、主成分分析を行い、分析の結果を出力表示する。
(2)眼球波面測定モード
この測定モードでは、まず、眼球波面測定を行い、眼球波面測定値を得る。この例での眼球波面測定値の形式は、25行54列である。この25行54列の測定値を入力データとして、主成分分析を行い、分析の結果を出力表示する。
(3)角膜波面測定及び眼球波面測定の両波面測定モード
この測定モードでは、角膜波面測定及び眼球波面測定を両方行い、角膜波面測定値及び眼球波面測定値を得る。この例では、角膜と波面収差それぞれに対して、25行54列の形式とし、それぞれ25行54列の測定値を入力データとして、主成分分析を行い、分析の結果を出力表示する。また、角膜と眼球波面の両方からのゼルニケ係数を使うため行列の行数が50行になっており、形式は50行54列とし、この50行54列の測定値を入力データとして、主成分分析を行い、分析の結果を出力表示することもできる。
なお、主成分分析の入力行列は可変とすることができる。
(フローチャート)
図8に、主成分分析のフローチャートを示す。
まず、解析部604は、メモリ800から測定データを読み出す。又は、測定部601から測定データを得る(ステップS301)。この例では、上述のように、測定データの形式は、25行54列の行列であり、縦25行はゼルニケの係数に対応し、横54列は時間方向の測定点に対応する。また、測定データ中、時間方向の54点は、(まばたき間隔6回)×(時間方向の9点)の測定データに対応する。次に、解析部604は、測定データの行の平均をとり、それぞれの行のデータからこの平均分を引き去る(ステップS303)。次に、解析部604は、データ全体(25行54列)を25行9列の、瞬き間隔ごとの6個の配列としてとらえ、各々の25行9列の2次元配列を1次元のベクトル(要素数は、225個)に変換し、さらに、解析部604は、第P回の瞬き間隔における1次元データを第P列に配置する(ステップS305)。この例では、225要素のベクトルを、瞬き回数6回分ならべて、225行6列の行列を作る。次に、解析部604は、この225行6列の行列を入力データとして、主成分分析を行う(ステップS307)。解析部604は、得られた主成分を、先ほどのステップS305の1次元化とまったく逆方向に2次元化し、その2次元化された主成分をメモリ800に記憶する(ステップS309)。解析部604は、得られた2次元化された主成分をメモリ800から読み出し、表示のための処理を実行し、表示部700に、グレースケールマップ又はカラーコードマップ等により表示する(ステップS311)。
5−4.コードマップ
図9に、正常例の主成分の結果の図を示す。また、図10に、ドライアイ気味の主成分の結果の図を示す。
コードマップにはカラーコードマップとグレースケールマップとがある。ここでは、一例として、正常眼と、正常眼ではあるがグレースケールマップによりドライアイ的な結果を紹介する。
図9及び図10の(a)、(b)、(d)は、図6の(a)、(b)、(d)にそれぞれ対応する。グレースケールマップは、縦にゼルニケの係数がc(2,−2)、c(2,0)、・・・、c(6,6)と並んでいて、横方向は基本的に時間を表している。主成分分析後は、6個の主成分が横に並んでいて、それぞれの横方向(つまり1/6分)は瞬き間隔の10秒に対応している。
この例では、正常眼では、主成分分析の結果、ばらついていた係数が第1主成分にまとまってきており、情報圧縮に成功している。一方、ドライアイ気味では主成分によるデータ圧縮があまり成功していないかのように見える。左のほうの第1、第2主成分に情報が集らないのと、細かい変動が、第6主成分にむけて、またゼルニケ係数の高次成分に残っている。これは、涙液による収差の変化が瞳上で時間的にそろっていないと仮定すると(それぞれの係数の変化が相関していないと仮定すると)、主成分分析で情報圧縮が成功していないことが説明できる。
5−5.ドライアイ指数
ステップS113の自動診断において、解析部604は、次のようなドライアイ指数を計算し、演算部600は、その計算結果を表示部700に表示部に表示するようにしてもよい。
ここで提案した、主成分分析の方法は、図化されたパターンを1つみるだけで、収差の変化が判断できるので、臨床現場での使用に適していると言える。ここでは、ドライアイを自動診断するためのツールとして、ドライアイ指数を下記のように定義する。
ドライアイ指数として、例えば、第1主成分の寄与率(%)、又は、すべての主成分のばらつき具合の合計による指数を挙げる。第1の例は、ここで説明した主成分分析から求められた第1主成分λの寄与率である。
計算方法は、次式の通りである。
第2の例は、次式の通り、全ての主成分(λ〜λ)の合計である。
ドライアイ指数1が小さいほど、またドライアイ指数2が大きいほどドライアイの程度が大きいことが予測される。
6.角膜波面収差測定の詳細
以下に、角膜表面の涙液層表面形状の波面収差について、測定処理の詳細を説明する。
6−1.角膜形状測定:S107
図11に、角膜形状測定のフローチャートを示す。これは、図3のステップS107に対応する。
まず、測定部601は、前眼部画像(プラチドリング入り)を取得する(S401)。取得した画像は、適宜メモリ800等に記憶される。測定部601は、前眼部画像に対して画像処理を実行して、プラチドリングと瞳エッジのディテクトする(S403)。測定部601は、ディテクトしたデータに基づき、角膜形状を計算する(S405)。測定部601は、計算された角膜形状から角膜波面収差の計算する(S407)。ここで、計算結果はゼルニケ係数で得られる。
以下に各ステップの詳細について説明する。
(前眼部画像:S401)
ステップS401では、次のような前眼部画像が取得される。
図12に、角膜形状の時間変化の説明図を示す。
図(A)は、測定開始直後であり、解析すると角膜波面収差は比較的小さい。一方、図(B)は、測定開始から30秒経過し、プラチドリングの像がぼやけており、解析すると角膜波面収差は比較的大きい。
なお、図13に、プラチドリング像のぼけの時間変化の説明図(プラチドリング像の中心輝点を通る断面のプロファイル)を示す。
図(A)は、測定開始直後であり、矢印で示すように、反射像がはっきりしており、プラチドリングの反射像の幅が狭い。一方、図(B)は、測定開始から所定時間経過したものであり、矢印で示すように、反射像がぼけており、プラチドリングの反射像の幅が広い。
(画像処理:S403)
図14に、プラチドリングと瞳エッジのディテクトの画像処理のフローチャートを示す。これは、ステップS403に対応する。
また、図15に、画像処理の説明図を示す。
まず、図15のように、測定部601は、取得した前眼部画像に基づき、角膜頂点の輝点を通る直線を選ぶ(S501)。つぎに、図13に示されるように、測定部601は、直線上の強度プロファイルを得る(S503)。プロファイルに基づき、測定部601は、角膜頂点から、両方の方向のピークを検知する(S505)(プラチドリング像に対応)。また、測定部601は、ピークの周りの強度の広がり方として、ピークの属する山の半値幅を求める(S507)。さらに、測定部601は、エッジに向かって次のピークを検知する(S509)(プラチドリング像に対応)。測定部601は、次のエッジが検出できたか判断し(S511)、エッジが検出されなくなるまで、ステップS507及びS509を繰り返す。
つぎに、測定部601は、次の角膜頂点を通る直線を選ぶ(S513)(例えば、最初の直線を0度、10度おきに170度まで)。測定部601は、一周終わったか判断し(S515)、一周終わるまでステップとS503以降の処理を繰り返す。その後、測定部601は、各評価ポイントのデータを時系列比較のためにメモリ800に保存する(S517)。こうして求められた角膜形状のデータは、例えば、リング及び角度毎にピーク値若しくは重心の座標値(リング位置)及び強度及び/又は半値幅等が時系列に記憶される。
(角膜形状の計算法:S405)
以下に、ステップS405について説明する。一例として、角膜形状の測定法を、Rand RH, Howland HC, Applegate RA “Mathematical model of a placido disk karatometer and its implications for recovery of corneal topography”, Optometry and Vision Science 74 (1997) p926−930に沿って説明する。
角膜形状を次の関数で表わされるとする。
=f(x,y)
ここで、x,yは角膜上の座標とする。
図1に示されるように、あるプラチドリングからの光線が撮像素子のある点に像を形成する。プラチドリングの位置を(x,y)、第3受光部41の撮像素子上の対応する点と共役の角膜上の点を(x,y)とする。プラチドリングから角膜の関数の基準面(ゼロ位置)までの距離をZとすると、これらの関係は次の2つの組の式で表される。
ここで、Zは図の作動距離調整部50で、制御または正確な距離値を知ることができる。なお、fは、関数fのxについての偏微分で、fは、yについての偏微分を表す。
ここで、プラチドリングは円形のものを採用しているので、図の軸に回転対称で
であり、このConstant(一定値)をr(これは装置の値であるから既知であることに注意する)で表わすとする。そうすると、測定される撮像素子上の点の位置がどのリングに属するかは、演算部600による画像処理の段階でわかるので、(画像素子上の点の座標の組)対(リングの半径)の関係が、たとえばリング11本、それぞれのリング上で360点デジタイズすれば、これに対応するだけの関係のデータ対ができる。
ここで、関数としてゼルニケの多項式での展開を採用する。通常の角膜では、とても高次の形状変化は無いと見なしてよいので、6ミリ程度の解析径であれば6次程度で展開を打ち切り、
で、表わすことが可能である。ここで、rは解析する半径で、規格化のために使われている。
このゼルニケ展開を、先の2つの関係式にいれ、プラチドリングが回転対称であることを利用すると、非線形の最小二乗法を利用することにより、係数c を決めることが可能である。これによって決まった係数を再度ゼルニケ展開に代入すれば、関数f(x,y)が決まったことになり、角膜形状が求まる。
(角膜波面の計算法:S407)
以下にステップS407について説明する。角膜形状が得られたので、光学設計の知られるところの非球面の光線追跡から、幾何光学的に厳密な角膜波面収差をもとめることが可能であることはよく知られている。ここでは、一例として、ごく簡単に角膜波面収差を求める方法を紹介する。
例えば、角膜上6ミリ直径の角膜波面収差であれば、角膜形状を球面度近似し(参照球面と呼ぶ)、この実際の角膜形状から参照球面の形状の差をとり、これに、空気と角膜の屈折率(n−1)をかけることで、角膜形状から角膜波面収差を求めることができる。ただし、もともとの参照球面からも、球面収差が発生するので、これを足しておく。これで近似精度5%以内で、角膜波面収差を求めることが可能である。
6−2.瞬きをトリガーにした眼科測定
つぎに、瞬きをトリガーにした眼科測定について説明する。
ステップS101及びS103は上述した通りである。ステップS105では、被検者は楽な状態で、瞬きも自然にするようにインストラクションされ、入力部650の測定開始ボタンが押される。つぎに、ステップS107及びS109では、演算部600は、測定部601によりハルトマンの連続測定(1秒間隔)を開始する。さらに、ここで、測定部601は、前眼部の連続測定(1秒間隔)を開始し、毎回その明暗に関するヒストグラムをもとめ、これから瞬きを判断する。
図16に、瞬きの判定フローチャートを示す。また、図17及び図18に、瞬きしていないとき及び瞬き中のヒストグラムについての説明図をそれぞれ示す。図17及び図18で、(a)は前眼部像、(b)はヒストグラムである。
瞬きの判定フローチャートが開始されると、演算部600の判定部602は、取得した前眼部像のヒストグラムを計算する(S301)。判定部602は、ヒストグラムのピークが所定数(例、150)と比較する(S303)。ここで、ピークが所定数より大きい場合、瞬き中と判断し(図18参照)、一方、小さい場合、瞬きしていないと判断することができる(図17参照)。
つぎに、メインフローに戻り、例えば、被験者に対しては、一回瞬きをしたあと、所定のタイミングで瞬きをするように指示がでる。判定部602は、最後の瞬きの終了時間をtとしたとき、tから所定の時間が経過したら、ハルトマン及び前眼部の測定を終了する。この場合に前眼部像をリアルタイムで取り込み続け、上記の瞬きの判定により正確な瞬きの間隔を得ることもできる。なお測定中のアラインメントとしては、例えば70秒程度の測定をするのであれば、被測定眼の動きに追従して光軸を移動させ測定が継続可能とするオートアライメントが好ましい。なお、測定者がマニュアルでアラインメントを併せる機能を備えて追従させることもできる。
7.両眼同時測定例
図19及び図20に、両眼同時測定のための眼科システム(1)及び(2)の構成図を示す。
この眼科システム(1)及び(2)は、いずれも、図1の光学系1a及び1bを両眼100a及び100bに対して備え、それらが独立に調節可能とされ被検者の両眼に対してアライメントが可能となる。そして、上記までは片眼のみの測定であったが、同装置を2台用いる形で両眼同時に測定を行うこともできる。片眼測定であっても両眼開いていなければならず片眼測定後しばらくはもう片眼の測定を行うことができなかったが、この場合、両眼共確実に測定できるという利点がある。
8.ゼルニケ解析とRMS
つぎに、ゼルニケ解析について説明する。一般に知られているゼルニケ多項式からゼルニケ係数c 2j−iを算出する方法について説明する。ゼルニケ係数c 2j−iは、例えば、ハルトマン板22を介して第1受光部21で得られた光束の傾き角に基づいて被測定眼100の光学特性を把握するための重要なパラメータである。
被測定眼100の波面収差W(X,Y)は、ゼルニケ係数c 2j−i、ゼルニケ多項式Z 2j−iを用いて次式で表される。
ただし、(X,Y)はハルトマン板22の縦横の座標である。
また、波面収差W(X,Y)は、第1受光部21の縦横の座標を(x、y)、ハルトマン板22と第1受光部21の距離をf、第1受光部21で受光される点像の移動距離を(△x、△y)とすると、次式の関係が成り立つ。
ここで、ゼルニケ多項式Z 2j−iは、以下の数式で表される。
なお、ゼルニケ係数c 2j−iは、以下の数式で表される自乗誤差を最小にすることにより具体的な値を得ることができる。
ただし、W(X、Y):波面収差、(X、Y):ハルトマン板座標、(△x、△y):第1受光部21で受光される点像の移動距離、f:ハルトマン板22と第1受光部21との距離。
演算部600は、ゼルニケ係数c 2j−iを算出し、これを用いて球面収差、コマ収差、非点収差等の眼光学特性を求める。また、演算部600は、ゼルニケ係数c 2j−iを用いて次式により収差量RMS 2j−iを算出する。
この発明は、眼科用の測定装置や手術装置等に、幅広く適用することができる。
眼科測定装置の光学系の構成図。 眼科測定装置の電気系の構成図。 第1の実施の形態の測定フローチャート。 第2の実施の形態の測定フローチャート。 ゼルニケ多項式の係数の時間変化を示す図。 主成分分析での解析値の作成方法についての説明図。 測定と解析の説明図。 主成分分析のフローチャート。 正常例の主成分の結果の図。 ドライアイ気味の主成分の結果の図。 角膜形状測定のフローチャート。 角膜形状の時間変化の説明図。 プラチドリング像のぼけの時間変化の説明図。 プラチドリングと瞳エッジのディテクトの画像処理のフローチャート。 画像処理の説明図。 瞬きの判定フローチャート。 瞬きしていないときのヒストグラムについての説明図。 瞬き中のヒストグラムについての説明図。 両眼同時測定のための眼科システム(1)の構成図。 両眼同時測定のための眼科システム(2)の構成図。
符号の説明
10 第1照明光学系
11 第1光源部
20 第1受光光学系
21 第1受光部
22 第1変換部材
25 第1測定部
30 前眼部照明部
40 前眼部観察部
41 第3受光部
50 第1調整光学部
70 第2調整光学部
90 視標光学部
600 演算部
610 制御部
650 入力部
700 表示部
800 メモリ

Claims (12)

  1. 被測定眼を照明する照明光源を含む照明光学系と、
    上記照明光学系の照明光束で照明された被測定眼からの反射光束を受け取り受光信号を形成する受光部を含む受光光学系と、
    上記受光部で形成された受光信号に基づき、ある瞬きから次の瞬きまでの瞬き間隔における被測定眼の各光学特性の時間経過を表す2次元行列形式の光学特性データを、第1回〜第n回(nは、2以上の整数)の瞬き間隔について求める測定部と、
    上記測定部で測定された第1回〜第n回の瞬き間隔についての光学特性データのそれぞれを1次元的に配置し、第p回(1≦p≦n)の瞬き間隔の光学特性の1次元配置をそれぞれp列目に配置することで2次元行列を作成し、該2次元行列に主成分分析処理を施す解析部と、
    上記解析部による処理結果を表示する表示部と、
    を備えた眼科測定装置。
  2. 上記光学特性データが、ゼルニケ多項式の係数で構成されている請求項1記載の眼科測定装置。
  3. 上記解析部は、上記測定部で測定された光学特性データの各要素から、各要素の時間平均を引き去り、上記光学特性データを形成することを特徴とする請求項1記載の眼科測定装置。
  4. 上記解析部は、主成分分析処理によって得られた主成分を、上記2次元行列の主成分毎に、上記測定部で測定された第1回〜第n回の瞬き間隔についての光学特性データのそれぞれを1次元的に配置したのと逆に、各p列目の1次元データを、各光学特性の時間経過を表す2次元データにして、第1回〜第n回の光学特性データを配置することにより、各光学特性に対する時間変化を表す2次元空間を求め、
    前記表示部は、求められた上記2次元空間に基づき、コードマップを表示するように構成したことを特徴とする請求項1記載の眼科測定装置。
  5. 上記表示部は、上記コードマップとして、正常、軽度のドライアイ、中程度のドライアイ、重症なドライアイの典型的なグレースケールコード又はカラーコードを、測定された症例の判断のために、画面上に表示する、または、簡単な操作で画面上にこれらグレースケールコード又はカラーコードを表示できるように構成したことを特徴とする請求項1記載の眼科測定装置。
  6. さらに、被検者に瞬きを促すための合図信号形成部を備え、
    上記測定部が、被検者の瞬き終了からの時間経過で変動をする被測定眼の光学特性を測定するように構成したことを特徴とする請求項1記載の眼科測定装置。
  7. さらに、被検者に瞬きを検出するための判定部を備え、
    上記測定部が、上記判定部により被検者に瞬きを検出すると、被検者の瞬き終了からの時間経過で変動をする被測定眼の光学特性を測定するように構成したことを特徴とする請求項1記載の眼科測定装置。
  8. 上記照明光学系は、上記被測定眼の眼底に略点光源を形成する照明光束、または、角膜曲率中心に収束する照明光束で被測定眼を照明し、
    上記受光光学系は、上記照明光学系の照明光束で照明された被測定眼眼底と、角膜表面からの反射光束を受け取り、第1及び第2受光信号を形成する複数の受光部を含み、
    上記測定部は、眼底からの反射光束に基づき被測定眼全体の波面収差を測定し、且つ、角膜表面からの反射光束に基づき被測定眼角膜の角膜収差を測定するように構成したことを特徴とする請求項1記載の眼科測定装置。
  9. 上記測定部は、眼底からの反射光束に基づき被測定眼全体の波面収差を測定すること、及び、角膜表面からの反射光束に基づき被測定眼角膜の角膜収差を測定することを同時に実行するように構成したことを特徴とする請求項8記載の眼科測定装置。
  10. 上記照明光学系は、上記被測定眼の眼底に略点光源を形成する照明光束で被測定眼を照明し、
    上記受光光学系は、上記照明光学系の照明光束で照明された被測定眼眼底からの反射光束を受け取り、受光信号を形成し、
    上記測定部は、眼底からの反射光束に基づき被測定眼全体の波面収差を測定するように構成したことを特徴とする請求項1記載の眼科測定装置。
  11. 上記照明光学系は、上記被測定眼の角膜曲率中心に収束する照明光束で被測定眼を照明し、
    上記受光光学系は、上記照明光学系の照明光束で照明された角膜表面からの反射光束を受け取り、受光信号を形成し、
    上記測定部は、角膜表面からの反射光束に基づき被測定眼角膜の角膜収差を測定するように構成したことを特徴とする請求項1記載の眼科測定装置。
  12. 上記照明光学系は、上記被検者の両方の眼底に略点光源を形成するように、及び/又は、被検者の両眼の角膜曲率中心に収束する照明光束で被測定眼を照明するように形成し、
    上記受光光学系は、上記照明光学系の照明光束で照明された被検者の両眼の眼底、及び/又は、被検者の両眼の角膜表面からの反射光束を受け取り、第1受光信号及び/又は第2受光信号を形成し、
    上記測定部は、眼底からの反射光束に基づき被測定眼全体の波面収差を測定し、及び/又は、角膜表面からの反射光束に基づき被測定眼角膜の角膜収差を測定するように構成したことを特徴とする請求項1記載の眼科測定装置。
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