JP6074241B2 - 補償光学装置、撮像装置、補償光学装置の制御方法およびプログラム - Google Patents

補償光学装置、撮像装置、補償光学装置の制御方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、補償光学装置、撮像装置、補償光学装置の制御方法およびプログラムに関する。
近年、眼科用の撮像装置として、眼底に2次元的にレーザ光を照射してその反射光を受光する撮像装置(SLO:Scanning Laser Opthalmoscope、以下、SLO装置とも呼ぶ。)が開発されている。また、低コヒーレンス光の干渉を利用した光干渉断層法(OCT:Optical Coherence Tomography)を用いる撮像装置(以下、OCT装置とも呼ぶ。)が開発されている。特に、OCT装置は、被検査物に入射する光の波長程度の分解能で断層画像を取得できるため、被検査物(例えば、被検眼の眼底あるいはその近傍)の断層像を取得する目的で用いられている。
OCT装置の種類としては、TD−OCT装置(TD:Time Domain OCT:タイムドメイン法)や、SD−OCT装置(SD:Spectral Domain OCT:スペクトラルドメイン法)等、種々のものが開発されている。特に、このような眼科用の撮像装置は、近年において、照射レーザの高NA化等によってさらなる高解像度化が進められている。しかしながら、被検査物(例えば、眼底)を撮像する場合には、角膜や水晶体等の眼の光学組織を通して撮像しなければならない。高解像度化が進むに連れて、これら角膜や水晶体の収差の影響が撮像画像の画質に大きく影響するようになってきた。
そこで、被検査物の収差を測定し、その収差を補正する補償光学装置であるAO(Adaptive Optics)を撮像装置に組み込んだ、AO−SLO装置やAO−OCT装置の研究が進められている。AO−SLO装置やAO−OCT装置は、一般的には、シャックハルトマン波面センサー方式の波面センサーによって眼の波面を測定する。シャックハルトマン波面センサー方式とは、被検査物に測定光を入射し、その反射光をマイクロレンズアレイを通してCCDカメラに受光することによって被検査物の波面収差を測定するものである。測定した波面収差を補正するように収差補正デバイス(可変形状ミラーや空間位相変調器)を駆動し、それらを通して被検査物の撮像を行うことにより、AO−SLO装置やAO−OCT装置は高分解能な撮像が可能となる。
一般的な補償光学系を備えた画像取得装置においては、眼の収差を測定し、その測定結果を用いて収差を補正するという処理を繰り返し行う、フィードバック制御が行われる。これは、収差補正デバイスに対する指示値と実際の補正量との間に誤差が生じることや、眼の涙液や屈折調整の状態によって収差が変動することに対応するためである。収差の補正の制御を行う場合も、一般的なフィードバック制御と同じであり、処理開始から適正な収差の補正状態に達するまでには、一定の時間が必要となる。特に、収差補正を行うために用いられる波面センサーや波面補正デバイスの応答速度が遅いために、適切な補正状態になるまでに数秒〜数十秒かかってしまうこととなる。
ここで、眼の位置が一時的に変更する場合がある。このとき、眼における収差を測定する位置も変更されるため、収差の測定結果が一時的に大きく変更されることになる。上述したように、通常、フィードバック制御により収差は補正され続けているが、眼の位置はすぐに元の位置に戻る場合が多く、この場合には、収差の測定結果が再度大きく変更されてしまうことになる。これでは、適切な補正状態に達するまでにさらに時間がかかってしまう。
そこで、眼の位置が変更したことを検知した際には収差補正デバイスの制御を中断し、眼の位置が元の位置に戻った際には収差補正デバイスの制御を中断した状態から再開する眼科装置が、特許文献1に開示されている。
特開2011−104125号公報
ところで、収差の測定結果が一時的に大きく変更される原因は、眼の位置が変更される場合以外に、眼の瞬き等のように、眼の収差を測定することを妨げる物体が眼の瞳孔と装置との間に入り込むような状態が生じた場合にも考えられる。
具体的には、眼の瞬きにより瞼が閉じた際に、測定光が瞼を通過することができないため、収差の測定結果が一時的に大きく変更されることになる。上述したように、通常、フィードバック制御により収差は補正され続けているが、眼の瞬きの場合には瞼がすぐに開くため、収差の測定結果が再度大きく変更されてしまうことになる。これでは、適切な補正状態に達するまでにさらに時間がかかってしまう。
本発明の目的は、適切な補正状態に達するまでの時間を短縮することである。
本発明の一つの側面に係る補償光学装置は、測定光を被検査物に照射する照射手段と、
前記被検査物の波面収差を測定する測定手段と、
前記波面収差を補正する補正手段と、
前記測定光が照射された前記被検査物からの戻り光のスポット数が閾値未満である場合に前記波面収差の測定を妨げる物体が前記被検査物と前記測定手段との間に入り込んだことを検知し前記スポット数が閾値以上となった場合に前記波面収差の測定を妨げる物体が前記被検査物と前記測定手段との間から外れたことを検知する検知手段と、
前記物体が前記被検査物と前記測定手段との間に入り込んだことが前記検知手段により検知された場合に前記補正手段の補正を中断し、前記補正の中断後に前記物体が前記被検査物と前記測定手段との間から外れたことが前記検知手段により検知された場合に前記補正手段の前記中断した補正を再開するように前記補正手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の他の側面に係る補償光学装置は、測定光を被検眼に照射する照射手段と、
前記被検眼の波面収差を測定する測定手段と、
前記被検眼の波面収差を補正する補正手段と、
前記測定光が照射された前記被検眼からの戻り光のスポット数が閾値未満である場合に前記被検眼の瞼が閉じたことを検知し前記スポット数が閾値以上となった場合に前記被検眼の瞼が開いたことを検知する検知手段と、
前記検知手段の検知結果を用いて前記補正手段による補正を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、波面収差の測定を妨げる物体が被検査物と測定部との間に入り込んだことを検知部が検知(例えば、被検眼の瞼が閉じたことを検知)した際には、制御部は補正部による補正を中断する。波面収差の測定を妨げる物体が被検査物と測定部との間から外れたことを検知部が検知(例えば、被検眼の瞼が開いたことを検知)した際には、制御部は補正部による補正を中断した状態から再開することができる。これにより、適切な補正状態に達するまでの時間を短縮することができる。
本発明の第1実施形態に係る撮像装置の構成例を説明する図。 本発明の第2実施形態に係る撮像装置の構成例を説明する図。 本発明の第1実施形態における撮像装置の収差補正デバイスおよび波面センサーを説明するための図。 本発明の第1実施形態における撮像装置の補償光学装置による収差の補正機能について説明する図。 本発明の第1実施形態に係る収差補正の流れを説明する図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を例示的に詳しく説明する。ただし、実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
(第1実施形態:波面センサーの出力により収差測定を妨げる物体の有無を検知)
本発明の第1実施形態に係る補償光学装置および撮像装置として、補償光学装置を備えたAO−SLO装置の構成例について説明する。尚、本発明は、AO−SLO装置に限定されるものではなく、AO−OCT装置に対しても同様に適用可能である。
図1において、光源101は、例えば、波長840nmのSLD(Super Luminescent Diode)光源を適用することができる。光源101の波長は特に制限されるものではないが、眼底撮像用としては被験者の眩しさの軽減と分解能維持のために、例えば、800〜1500nm程度の波長の光を発生させることができる光源を適用することができる。SLD光源の他、例えば、レーザを用いることも可能である。但し、レーザを用いた場合にはスペックルノイズ軽減のために、長距離の光ファイバーを通過させる等の干渉性を低下させる構成を追加する。本実施形態では眼底撮像のための光源と波面測定のための光源とを共用しているが、それぞれを別光源とし、途中で合波する構成も可能である。
光源101から照射された光は、単一モードの光ファイバー102を通って、コリメータ103により、平行光線として照射される。光分割部104を透過した測定光105は、補償光学装置に導かれる。光分割部104としては、例えば、ビームスプリッタやファイバーカプラなどを適用することができる。光分割部104による光の分割比率は、被検査物によって適宜最適なものを設定することが可能である。
補償光学装置は、光分割部106、波面センサー(収差測定部)115、収差補正デバイス(収差補正部)108および、それらに導光するための反射ミラー107−1〜4を有する。光分割部106は、光分割部104と同様に、例えば、ビームスプリッタやファイバーカプラなどを適用することができ、光分割部106による光の分割比率は、被検査物によって適宜最適なものを設定することが可能である。
反射ミラー107は、少なくとも被検査物(例えば、被検眼の瞳)と波面センサー115、収差補正デバイス108とが光学的に共役関係になるように設置されている。収差補正デバイス108は、例えば、可変形状ミラーや、空間位相変調器を用いることが可能である。図3(a)は、収差補正デバイス108として、可変形状ミラーを例示する図であり、可変形状ミラーは、入射光を反射する変形可能な膜状のミラー面127と、ベース部126と、これらに挟まれて配置されたアクチュエータ128とから構成されている。アクチュエータ128の動作原理としては、静電力や磁気力、圧電効果を利用したものがあり、動作原理によってアクチュエータ128の構成は異なる。アクチュエータ128はベース部126上に二次元的に複数配列されていて、それらを選択的に駆動することにより、ミラー面127を自在に変形できるようになっている。ミラー面127の変形により局所的に光の反射方向を変えることができる。
収差補正デバイス108の他の構成例として、例えば、図3(b)に示すような空間位相変調器(反射型液晶光変調器)を用いることができる。空間位相変調器は、ベース部129とカバー130とに挟まれた空間に液晶分子132が封入されている構造となっている。ベース部129には複数の画素電極131を有し、カバー130には不図示の透明な対向電極を有している。
画素電極131と対向電極との間の電極間に電圧を印加していない場合には、液晶分子は132−1のような配向をしており、電極間に電圧を印加すると液晶分子は132−1から132−2のような配向状態に遷移し、入射光に対する屈折率が変化する。各画素電極の電圧を制御して各画素の屈折率を変化させることにより、空間的な位相変調が可能となる。例えば、入射光133が素子に入射した場合、液晶分子132−2を通過する光は液晶分子132−1を通過する光よりも位相が遅れ、結果として波面134を形成する。但し、液晶素子は偏光特性を有するため、入射光の偏光を調整するための偏光板等を具備することが多い。
補償光学装置を通過した光は、被検査物(例えば、被検眼の瞳)において光を走査するための走査光学部109によって、1次元もしくは2次元に走査される。例えば、1次元の走査用として、被検査物に対して線状のレーザを照射し、線レーザを一つの方向(1次元)に走査するLSLO(Line Scaning Laser Ophthalmoscope、以下、LSLO)を適用することが可能である。また、2次元の走査用として、主走査用(眼底水平方向)と、主走査用(眼底水平方向)に対して交差する方向の副走査用(眼底垂直方向)とに2つのガルバノスキャナーを用いることも可能である。より高速な撮像のために、走査光学部109の主走査側に共振スキャナーを用いることも可能である。
構成によっては、走査光学部109内の各スキャナーを光学的な共役状態にするために、各スキャナーの間にミラーやレンズといった光学系を用いることも可能である。走査光学部109で走査された光は、接眼部110(接眼レンズ110−1および110−2)を通して被検眼111に照射される。被検眼111に照射された光(測定光)は眼底で反射もしくは散乱される。接眼レンズ110−1および110−2の位置を調整することによって、被検眼111の視度にあわせて最適な照射を行うことが可能となる。ここでは、接眼部110に接眼レンズを用いたが、球面ミラー等で接眼部110を構成することも可能である。
被検眼111の眼底から反射散乱された戻り光は、入射した時と同様の経路を逆向きに進行し、光分割部106(ビームスプリッタ)によって反射された戻り光の一部は波面センサー115に入射され、戻り光の波面を測定するために用いられる。
本実施形態では波面センサー115として、図3(c1)、(c2)に示すようなシャックハルトマンセンサーを用いている。図3(c1)において、光135は被検眼111からの戻り光であり、マイクロレンズアレイ136を通して、CCDセンサー137上の焦点面138に照射される。図3(c2)は、図3(c1)のA−A’で示す位置の断面を示す図であり、マイクロレンズアレイ136が、複数のマイクロレンズ139から構成されている様子を示したものである。光135はマイクロレンズアレイ136を通して、マイクロレンズ139の個数分のスポットに分割されてCCDセンサー137上に照射される。図3(d)は光がCCDセンサー137上に照射された状態を示す図であり、マイクロレンズアレイ136を通過した光はスポット140のようにCCDセンサー137上に照射される。
波面センサー115は補償光学制御部116に接続され、受光した光(スポット140)を、光135の波面として、補償光学制御部116に伝える。補償光学制御部116は、この各スポット140の位置から入射した光135の波面収差を取得(計算)する。図3(e1)、(e2)は球面収差を持つ波面を測定した際の模式図である。光135は141で示すような波面で形成されている。光135はマイクロレンズアレイ136によって、波面の局所的な垂線方向の位置に照射される。この場合のCCDセンサー137の照射状態を図3(e2)に示す。光135が球面収差を持つため、スポット140は中央部に偏った状態で照射される。この位置を計算することによって、光135の波面収差を取得できる。
光分割部106(ビームスプリッタ)を透過した戻り光は、光分割部104(ビームスプリッタ)によって一部が反射され、コリメータ112、光ファイバー113を通して光強度センサー114に導かれる。光強度センサー114は戻り光を電気信号に変換し、画像処理部125は光強度センサー114により変換された電気信号を用いて眼底画像を生成する。
(収差測定を妨げる物体の有無を検知する検知部148)
検知部148は波面センサー115の情報から、収差測定を妨げる物体が被検査物と波面センサー115との間に入り込んだこと、または、収差測定を妨げる物体が被検査物と波面センサー115との間から外れたことを検知する。ここで、収差測定を妨げる物体としては、例えば、被検眼の瞼、被検眼のまつ毛、被検者の髪の毛、被検者の人体の一部などが挙げられる。収差測定を妨げる物体が被検査物(例えば、被検眼)と波面センサー115との間に入り込むと、波面センサー115における戻り光の光量に変化が生じる。検知部148は波面センサー115における戻り光の光量の変化から、収差測定を妨げる物体の有無を検知する。以下の説明では、収差測定を妨げる物体として、被検眼の瞼を例にして説明する。検知部148は、収差測定を妨げる物体が被検査物と波面センサー115との間に入り込んだこととして、被検眼の瞼が閉じたことを検知する。また、検知部148は、収差測定を妨げる物体が眼の瞳孔と装置との間から外れたこととして、被検眼の瞼が開いたことを検知する。補償光学制御部116は、被検眼で発生する収差を補正するため収差補正デバイス108における収差補正処理をフィードバック制御する制御部として機能する。補償光学制御部116は波面センサー115の情報から収差を補正するための補正情報を演算し、接続されている収差補正デバイス108に指示する。例えば、収差補正デバイス108が形状可変ミラーで構成されている場合、補償光学制御部116は、波面センサー115から取得した情報を基に、収差を相殺するような形状可変ミラーの反射面の形状を計算する。そして、補償光学制御部116は収差補正デバイス108(可変形状ミラー)にその反射面の形状に変形するように指示する。
波面センサー115による波面の測定と補償光学制御部116による波面収差の取得および収差補正デバイス108に対する反射面の形状変形の指示とは、繰り返し処理されて最適な波面となるようにフィードバック制御が行われる。
補償光学制御部116は検知部148の検知結果(測定結果)に基づいて、収差補正デバイス108のフィードバック制御の中断を決定する。
検知部148が瞬きにより瞼が閉じたことを検知すると、補償光学制御部116はフィードバック制御を一旦中断する。そして、検知部148が補正の中断後に瞼が開いたことを検知したときに(瞬きが検知されなくなるときに)、補償光学制御部116はフィードバック制御を再開させる。撮像中に瞬きにより瞼が閉じたことを検知すると、検知部148は検知結果を補償光学制御部116に伝達する。この伝達を受けた補償光学制御部116は、瞼が閉じたことが検知された時点(中断する前)における収差の補正状態を維持してフィードバック制御を一旦中断する。検知部148が補正の中断後に瞼が開いたことを検知すると、補償光学制御部116は、維持した補正状態から、フィードバック制御を再開する。
つぎに、図4を用いて補償光学装置による収差の補正について説明する。図4(a)が通常の収差補正機能による収差補正の結果を示しており、縦軸が測定される収差量(RMS:Root Mean Square)であり、横軸がフィードバック制御により収差が補正されるまでに要する時間(s)である。補正開始時点では142に示すように3μm程度の収差が存在する。測定した収差を元に補償光学制御部116がフィードバック制御を行うことによって、収差は徐々に補正されて行き、143で示すあたりで概ね無収差に近い状態へと達する。
この時点で眼底撮像を行えば、高分解能な画像の取得が可能である。このようにフィードバック制御によって収差を補正しているため、高分解能な撮像が可能な収差量まで低減するためには数秒かかる。なお、フィードバック制御によって収差が補正される途中においては、まだ収差量が大きいために高分解能な画像の取得は困難である。
つぎに、被検査物である被検眼が瞬きをしてしまったときの、従来技術における収差の変動を図4(b)により説明する。瞬きが発生したときは、瞼によって被検眼111への測定光の照射が遮られるため、波面センサー115にも網膜からの反射散乱光(戻り光)が入射されない。そのため、波面の計算に必要な数のCCDセンサー137上のスポット140を検知することができず、収差測定は誤検出となり、収差補正もその誤検出となった収差に対してフィードバック制御を行ってしまうこととなる。
図4(b)では収差補正の開始の時点では、図4(a)と同じように142で示すような当初の収差を補正し、143に達する。その後、時刻144で瞬きが発生したときには、収差を誤検出してしまい、収差が変化してしまう。次に、時刻145で、瞼が開くと、再び波面センサー115へ網膜からの反射散乱光(戻り光)が入射され、収差が正確に測定されるため、収差は再び変化する。この収差に対してフィードバック制御を行って無収差状態になるまで、更に時刻146まで経過してしまう。時刻145で瞬きが完了しているものの収差が残っているために時刻146のタイミングでは高分解能な画像を取得することができず、更にフィードバック制御が必要となる。
図5は、本発明の第1実施形態に係る収差補正の流れを説明する図である。まず、ステップS101で収差補正を開始する。ステップS102で波面センサー115は収差を測定する。ステップS103で、検知部148はCCDセンサー137上に集光された網膜からの反射散乱光のスポット数を検出する。
次に、ステップS104において、検知部148は、ステップS103で検出されたスポット数が予め設定された閾値以上か判定し、判定結果を補償光学制御部116に出力する。スポット数が閾値以上の場合には網膜から反射散乱された戻り光が波面センサー115に入射されているため、検知部148は瞬きにより瞼が閉じていない(瞼が開いている)と判定し、閾値未満の場合には瞬きにより瞼が閉じていると判定する。尚、ここでは、スポット数を予め設定した閾値と比較することで瞬きにより瞼が閉じているか否かの検知を行っているが、スポット数の時間変化を記録し、その変化量が予め設定した閾値以上であるときを瞼が閉じていると判断するようにしても良い。あるいは、スポット数から瞬きにより瞼が閉じているか否かを検知したが、波面センサー115に入射された網膜からの反射散乱光の光強度を算出し、光強度が予め設定された閾値以上かどうかで瞼が閉じているか否かを検知しても良い。
ステップS104の判定処理において、スポット数が閾値以上であるとき(瞼が閉じていない(瞼が開いている)とき)は(S104−Yes)、収差情報を元にステップS105で、補償光学制御部116は収差補正デバイス108を駆動する。一方、ステップS104の判定処理で、スポット数が閾値未満の場合(瞼が閉じている場合)(S104―No)、ステップS105を経ずにステップS106へと処理は進められる。収差補正デバイス108は、補償光学制御部116の制御により収差補正を中断し、現在の補正状態を維持する。
ステップS106で、補償光学制御部116は波面センサー115で検知された収差と基準となる閾値収差とを比較し、検知された収差が閾値収差より大きい値の場合、収差補正処理を継続すると判定する(S106−No)。そして、処理はステップS102に戻される。一方、ステップS106において、検知された収差が閾値収差以下の値の場合、補償光学制御部116は収差補正処理を終了すると判定し(S106−Yes)、処理はステップS107に進められ、収差補正は終了する(S107)。
図4(c)は上記のフローによる収差補正の結果を示す図であり、補正開始時点では142に示すように3μm程度の収差が存在する。測定した収差を元に補償光学制御部116がフィードバック制御を行うことによって、収差は徐々に補正されて行き、143で示すあたりで概ね無収差に近い状態へと達する。
その後、時刻144で瞬きにより瞼が閉じると、波面センサー115へ網膜から反射散乱した戻り光が入射されないため、波面の計算に必要な数のCCDセンサー137上においてスポット140を検出することができない。このとき、検知部148は瞬きにより瞼が閉じたことを検知し、補償光学制御部116は収差補正デバイス108を駆動させずに、現在の状態を維持する(収差補正の中断)。収差補正デバイス108の状態が変わらないために収差量は時刻144で検知されたままであるが、この状態で画像の取得は行われないために問題とならない。
次に、補正の中断後の時刻145で瞼が開いたことを検知部148が検知すると、補償光学制御部116は収差補正デバイス108のフィードバック制御を中断した状態から開始(再開)する。フィードバック制御を開始(再開)する時点で、収差補正デバイス108の反射面の形状は、収差を概ね無収差に近い状態する反射面の形状として維持されている。このため、補償光学制御部116がフィードバック制御を再開した後、収差補正デバイス108は時刻145の収差を非常に短時間(時刻145から時刻147)で無収差に近い状態へと補正することができる。この場合、図4(b)の時刻145から時刻146までのようなタイムロスなく高分解能な眼底の画像の取得(撮像)を行うことが可能となる。
(第2実施形態:前眼部観察カメラの出力により収差測定を妨げる物体の有無を検知)
図2を参照して、本発明の第2実施形態に係る補償光学装置および撮像装置として、補償光学装置を備えたAO−SLO装置の構成例について説明する。図2に示すAO−SLO装置の構成は、基本的に図1で説明したAO−SLO装置と同様の構成を有するが、被検眼111の前に光分割部201および被検眼の前眼部の画像を取得する前眼部観察カメラ202が構成されている点で第1実施形態の構成と相違する。光分割部201としては、例えば、ビームスプリッタや穴あきミラー等を用いることが可能である。
なお、本実施形態では、前眼部観察カメラ202により前眼部の動画像の各フレームを取得する度に、波面センサー115の測定結果を対応付けて記憶することが好ましい。これにより、例えば波面収差の測定を妨げる物体が被検査物と波面センサー115との間から外れたことを検知部148が検知した場合、外れたことを検知したフレーム取得時の波面センサー115の測定結果を用いて収差補正デバイス108の補正を再開できる。このため、波面収差の補正の再開を早めることができる。なお、第1の実施形態では、波面センサー115の測定結果を用いて上記の検知を行っている。このため、上記のように対応付けて記憶するように構成しなくても、時間的に一つ前の波面センサー115の測定結果を用いて収差補正デバイス108による補正を再開すれば、本実施形態と同様に波面収差の補正の再開を早めることができる。
前眼部観察カメラ202は光分割部201(ビームスプリッタ)を通して被検眼111の前眼部の画像(動画像)を所定の時間間隔で取得する。それにより、所定のフレームレート(時間間隔の逆数)の動画像が得られる。前眼部観察カメラ202はこの動画像の各フレームを、リアルタイムで検知部148に送信する。なお、前眼部観察カメラ202は動画像の全てのフレームを検知部148に送る代わりに、特定の時間間隔で間引きしたフレームを検知部148に送信するようにしてもよい。
また、光源101から照射された光は、コリメータ103により平行光線として照射される。光分割部104を透過した測定光105は第1実施形態と同様に補償光学装置や接眼部110を通して被検眼111に照射される。被検眼111の網膜から反射散乱された戻り光は、入射した時と同様の経路を逆向きに進行し、光分割部106によって反射された戻り光の一部は波面センサー115に入射され、戻り光の波面を測定するために用いられる。
光分割部106を透過した戻り光は光分割部104により一部が反射され、コリメータ112、光ファイバー113を通して光強度センサー114に導かれる。光強度センサー114は戻り光を電気信号に変換し、画像処理部125は光強度センサー114により変換された電気信号を用いて眼底画像を生成する。
波面センサー115は補償光学制御部116に接続され、受光した光(スポット140)を、光135の波面として、補償光学制御部116に伝える。補償光学制御部116は、この各スポット140の位置から入射した光135の波面収差を取得する。そして、補償光学制御部116は波面センサー115の情報から収差を補正するための補正情報を演算し、接続されている収差補正デバイス108に指示する。例えば、補償光学制御部116は、波面センサー115から取得した情報を基に、収差のない波面へと補正するような形状可変ミラーの反射面の形状を計算し、収差補正デバイス108(可変形状ミラー)にその反射面の形状に変形するように指示する。波面センサー115による波面の測定と補償光学制御部116による波面収差の取得および収差補正デバイス108に対する反射面の形状変形の指示とは、繰り返し処理されて最適な波面となるようにフィードバック制御が行われる。
本実施形態において、検知部148は前眼部観察カメラ202で取得された前眼部の画像を用いて、被検眼111の瞬きにより瞼が閉じたことを検知する。検知部148は被検眼111の瞳に対応する画像領域(瞳画像領域)を各フレームから特定する。この処理は、フレーム中において、略円形状かつ低輝度の画像領域を特定するものである。なお、被検眼111が動いていない限り、画像領域(瞳画像領域)はフレームの中央付近に存在する。
検知部148は、画像領域(瞳画像領域)が特定された場合、当該フレームの取得時に瞬により瞼は閉じていないと判定する。一方、画像領域(瞳画像領域)が特定されなかった場合、当該フレームの取得時に瞬により瞼は閉じていると判定する。
検知部148による判定処理は、第1実施形態で説明した図5のステップS104の処理に対応する。本実施形態では、補償光学装置を介するのではなく、前眼部観察カメラ202における各フレームの取得から判定処理までリアルタイムで実行されるので、タイムラグなく被検眼の瞬きにより瞼が閉じているか否かを判定することができる。第1実施形態と同様に、瞼が閉じていない(瞼が開いている)ときは(S104−Yes)、ステップS105で、補償光学制御部116は収差情報を元に収差補正デバイス108を駆動する。一方、瞼が閉じている場合(S104―No)、ステップS105を経ずにステップS106へと処理は進められ、収差補正デバイス108は現在の状態を維持する(収差補正の中断)。
次に、瞼が開いていること(瞬きの完了)を検知部148が検知すると、補償光学制御部116は収差補正デバイス108のフィードバック制御を中断した状態から開始(再開)する。フィードバック制御を開始(再開)する時点で、収差補正デバイス108の反射面の形状は、図4(c)の時刻143のように収差を概ね無収差に近い状態する反射面の形状として維持されている。このため、補償光学制御部116がフィードバック制御を再開した後、収差補正デバイス108は時刻145の収差を非常に短時間(時刻145から時刻147)で無収差に近い状態へと補正することができる。各フレームの取得から判定処理までリアルタイムで実行する本実施形態の構成によれば、図4(b)の時刻145から時刻146までのようなタイムロスなく高分解能な眼底の画像の取得(撮像)を迅速に行うことが可能となる。
本実施形態では前眼部の動画像を用いて瞬きにより瞼が閉じているか否かを検知する例を説明したが、本発明の趣旨はこの例に限定されるものではない。例えば、被検眼111の角膜や網膜に輝点を投影し、輝点が投影された角膜や眼底を前眼部観察カメラ202で撮影することで、瞬きにより瞼が閉じているか否かを検知しても良い。輝点が特定されれば、検知部148は瞼が閉じていない(瞼が開いている)と判定できる。輝点が特定されなかった場合、検知部148は瞼が閉じていると判定できる。輝点の投影結果を用いても、タイムロスなく高分解能な眼底の画像の取得(撮像)を迅速に行うことができる。
(第3実施形態:第1実施形態の補償光学装置を眼底画像の撮像に適用)
第1および第2実施形態では、瞬きにより瞼が閉じていることを検知した際の収差補正のフィードバック制御について説明した。本実施形態では、第1実施形態を具体的な被検眼の眼底画像の撮像に適用した場合について説明する。眼底画像の撮像を行うために、光源101からの測定光105が補償光学装置および接眼部110を介して被検眼111の眼底に照射され、眼底から反射散乱された戻り光は入射した時と同様の経路を逆向きに進行し波面センサー115に戻ることになる。検知部148は、波面センサー115のCCDセンサー137上のスポットの数を計数する。スポットの数は、基本的には、測定光のビーム径とレンズアレイのピッチで決まるが、被検査物である被検眼の影響を受けるため測定時に計数する。補償光学制御部116は、検知部148による計数後に第1実施形態で説明したように収差補正のフィードバック制御を行う。ここで、瞬きにより瞼が閉じたことを示す閾値を、瞼が閉じていない(瞼が開いている)場合のスポット数の90%と設定する。例えば、瞼が閉じていない(瞼が開いている)場合のスポット数が1000であるとすると、計数したスポットの数が900を下回ると、検知部148は瞬きにより瞼が閉じた状態であると判定する。計数したスポットの数が900以上の場合、検知部148は瞼が閉じていない(瞼が開いている)状態であると判定する。
収差補正のフィードバック制御と並行して、光強度センサー114からの出力に基づいて、画像処理部125は眼底画像を生成し、不図示の記憶部(メモリ)に順次格納する。本実施形態においては、画像処理部125がメモリに眼底画像を格納するとき、検知部148の検知結果は瞼が閉じているか否かの状況を示す識別情報として眼底画像に対応付けられ、記憶部(メモリ)に格納される。例えば、画像処理部125により生成された画像が、瞼が閉じている間の画像である場合は、瞬きが発生している間(瞬き発生中)の画像であることを示す情報が眼底画像に付加されて記憶部(メモリ)に格納される。また、生成された画像が、瞼が閉じていない(瞼が開いている)ときの画像である場合は、瞬きがないことを示す情報が眼底画像に付加されて記憶部(メモリ)に格納される。更に、瞼が閉じていることが検知される直前の眼底画像(例えば、1乃至2フレーム分)には、瞬きが開始された可能性があることを示す情報を付加して格納される。
一連の眼底画像を不図示の表示部に表示する際に、表示部は、瞼が閉じているか否かの状況を示す識別情報に基づき表示制御を行うことが可能である。例えば、表示部は瞼が閉じた状態の画像を除いた、瞼が開いている状態の画像をメモリから読出して表示することが可能である。あるいは、瞼が閉じているか否かの状況を示す識別情報を眼底画像と共に表示することも可能である。
上記の各実施形態によれば、収差測定を妨げる物体が被検査物と波面センサー115との間に入り込んだことを、検知部148が検知(例えば、眼の瞼が閉じたことを検知)した際には、補償光学制御部116は収差補正デバイス108による補正を中断する。収差測定を妨げる物体が被検査物と波面センサー115との間から外れたことを検知部148が検知(例えば、眼の瞼が開いたことを検知)した際には、補償光学制御部116は収差補正デバイス108による補正を中断した状態から再開することができる。これにより、適切な補正状態に達するまでの時間を短縮することができる。
また、上記の各実施形態によれば、瞬きによる収差変動の影響を低減した収差補正が可能になり、また、瞬きによる収差変動の影響を低減し、短時間で高画質な画像取得が可能になる。
また、上述の各実施形態で説明した補償光学装置は、眼科用の撮像装置のほかに内視鏡装置に適用することも可能である。この場合、内視鏡装置は、光源と、補償光学装置と、補償光学装置を、体内(体腔内)に挿入する挿入部を有すればよい。ここで、収差測定を妨げる物体としては、例えば、摂取した食物の咀嚼物や唾液などの分泌物などが挙げられる。収差測定を妨げる物体が被検査物と波面センサー115との間に入り込むと、波面センサー115における戻り光の光量に変化が生じる。検知部148は波面センサー115における戻り光の光量の変化から、収差測定を妨げる物体の有無を検知する。
収差測定を妨げる物体が被検査物と波面センサー115との間に入り込んだことを検知部148が検知した際には、補償光学制御部116は収差補正デバイス108による補正を中断する。収差測定を妨げる物体が被検査物と波面センサー115との間から外れたことを検知部148が検知した際には、補償光学制御部116は収差補正デバイス108による補正を中断した状態から再開する。これにより、適切な補正状態に達するまでの時間を短縮することができる。
なお、タイマ等の計測手段により、収差測定を妨げる物体が被検査物と波面センサーとの間に入り込んだことを検知部148が検知してからの経過時間を計測することが好ましい。このとき、経過時間が所定の時間を超えた場合には、収差補正デバイス108による補正を中止し、例えば、不図示のシャッターを閉じる等により、測定光が被検査物に照射されないように構成されることが好ましい。これにより、収差測定を妨げる物体が被検査物と波面センサーとの間に長時間入り込んだ場合に、収差補正できない状態であると判断して不要な測定光を被検査物に照射することを防ぐことができる。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (24)

  1. 測定光を被検査物に照射する照射手段と、
    前記被検査物の波面収差を測定する測定手段と、
    前記波面収差を補正する補正手段と、
    前記測定光が照射された前記被検査物からの戻り光のスポット数が閾値未満である場合に前記波面収差の測定を妨げる物体が前記被検査物と前記測定手段との間に入り込んだことを検知し前記スポット数が閾値以上となった場合に前記波面収差の測定を妨げる物体が前記被検査物と前記測定手段との間から外れたことを検知する検知手段と、
    前記物体が前記被検査物と前記測定手段との間に入り込んだことが前記検知手段により検知された場合に前記補正手段の補正を中断し、前記補正の中断後に前記物体が前記被検査物と前記測定手段との間から外れたことが前記検知手段により検知された場合に前記補正手段の前記中断した補正を再開するように前記補正手段を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする補償光学装置。
  2. 前記補正を中断する場合、前記補正手段は、前記物体が前記被検査物と前記測定手段との間に入り込んだことが検知された時点における波面収差の補正状態を維持することを特徴とする請求項1に記載の補償光学装置。
  3. 前記中断した補正を再開する場合、前記補正手段は、前記維持されている前記補正状態から補正を再開することを特徴とする請求項2に記載の補償光学装置。
  4. 前記測定手段における前記被検査物からの戻り光の光強度が閾値未満の場合、前記検知手段は、前記物体が前記被検査物と前記測定手段との間に入り込んだことを検知し、
    前記光強度が閾値以上となった場合、前記検知手段は、前記物体が前記被検査物と前記測定手段との間から外れたことを検知する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の補償光学装置。
  5. 前記物体が前記被検査物と前記測定手段との間に入り込んだことを前記検知手段により検知してからの経過時間を計測する計測手段を更に備え、
    前記経過時間が所定の時間を超えた場合には、前記制御手段の制御により前記補正手段は補正を中断することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の補償光学装置。
  6. 測定光を被検査物に照射する照射手段と、
    前記被検査物の波面収差を測定する測定手段と、
    前記波面収差を補正する補正手段と、
    前記測定光が照射された前記被検査物からの戻り光のスポット数が閾値未満であるか否かを検知する検知手段と、
    前記測定光が照射された前記被検査物からの戻り光のスポット数が閾値未満であることが前記検知手段により検知された場合に前記補正手段の補正を中断し、前記補正の中断後に前記スポット数が閾値以上となったことが前記検知手段により検知された場合に前記補正手段の前記中断した補正を再開するように前記補正手段を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする補償光学装置。
  7. 測定光を被検眼に照射する照射手段と、
    前記被検眼の波面収差を測定する測定手段と、
    前記被検眼の波面収差を補正する補正手段と、
    前記測定光が照射された前記被検眼からの戻り光のスポット数が閾値未満である場合に前記被検眼の瞼が閉じたことを検知し前記スポット数が閾値以上となった場合に前記被検眼の瞼が開いたことを検知する検知手段と、
    前記検知手段の検知結果を用いて前記補正手段による補正を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする補償光学装置。
  8. 前記制御手段は、前記被検眼の瞼が閉じたことが前記検知手段により検知された場合前記補正手段補正を中断し、前記補正の中断後に前記被検眼の瞼が開いたことが前記検知手段により検知された場合に前記補正手段の前記中断した補正を再開することを特徴とする請求項7に記載の補償光学装置。
  9. 前記制御手段は、補正状態を決定するために、前記検知手段の検知結果に応じて前記補正手段を制御し、
    前記補正を中断する場合、前記補正手段は、前記被検眼の瞼が閉じたことが検知された時点における波面収差の補正状態を維持することを特徴とする請求項7または8に記載の補償光学装置。
  10. 前記中断した補正を再開する場合、前記補正手段は、前記維持されている前記補正状態から補正を再開することを特徴とする請求項に記載の補償光学装置。
  11. 記測定手段における前記被検眼からの戻り光の光強度が閾値未満の場合、前記検知手段は、前記検知手段は前記被検眼の瞼が閉じたことを検知し、
    前記光強度が閾値以上となった場合、前記検知手段は前記被検眼の瞼が開いたことを検知する
    ことを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の補償光学装置。
  12. 前記戻り光を用いて前記被検眼の前眼部の画像を取得する取得手段を更に備え、
    前記検知手段は、前記画像において前記被検眼の瞳に対応する画像領域を特定できない場合に、前記被検眼の瞼が閉じたことを検知し、
    前記検知手段は、前記画像領域を特定できる場合に、前記被検眼の瞼が開いたことを検知する
    ことを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の補償光学装置。
  13. 前記取得手段は、予め定められたフレームレートの前記被検眼の前眼部の動画像を取得し、
    前記検知手段は、前記動画像のフレームにおいて、前記画像領域を特定できない場合に、前記被検眼の瞼が閉じたことを検知し、
    前記検知手段は、前記フレームにおいて、前記画像領域を特定できる場合に、前記被検眼の瞼が開いたことを検知する
    ことを特徴とする請求項12に記載の補償光学装置。
  14. 前記制御手段は、前記スポット数が閾値未満の場合に、前記被検眼の瞼が閉じたことを示す識別情報を表示手段に表示させ、前記スポット数が閾値以上の場合に、前記被検眼の瞼が開いていることを示す識別情報を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項7乃至13のいずれか1項に記載の補償光学装置。
  15. 測定光を被検眼に照射する照射手段と、
    前記被検眼の波面収差を測定する測定手段と、
    前記被検眼の波面収差を補正する補正手段と、
    前記測定光が照射された前記被検眼からの戻り光のスポット数が閾値未満であるか否かを検知する検知手段と、
    前記検知手段の検知結果を用いて前記補正手段による補正を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする補償光学装置。
  16. 前記制御手段は、前記測定光が照射された前記被検眼からの戻り光のスポット数が閾値未満であることが前記検知手段により検知された場合に前記補正手段の補正を中断し、前記補正の中断後に前記測定光が照射された前記被検眼からの戻り光のスポット数が閾値以上となったことが前記検知手段により検知された場合に前記補正手段の前記中断した補正を再開することを特徴とする請求項15に記載の補償光学装置。
  17. 請求項乃至16のいずれか1項に記載の補償光学装置と、
    前記補償光学装置により波面収差が補正された前記被検眼の画像を生成する生成手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  18. 前記制御手段は、前記スポット数が閾値未満の場合には、前記被検眼の瞼が閉じたことを示す識別情報を前記生成された画像と共に記憶部に格納し、前記スポット数が閾値以上の場合に、前記被検眼の瞼が開いていることを示す識別情報を前記生成された画像と共に前記記憶部に格納することを特徴とする請求項17に記載の撮像装置。
  19. 前記制御手段は、前記被検眼の瞼が開いていることを示す識別情報と共に前記記憶部に格納された画像を読み出し、前記読み出された画像を表示手段に表示させることを特徴とする請求項18に記載の撮像装置。
  20. 測定光を被検査物に照射する照射手段と、前記被検査物の波面収差を測定する測定手段と、前記波面収差を補正する補正手段と、を有する補償光学装置の制御方法であって、
    前記測定光が照射された前記被検査物からの戻り光のスポット数が閾値未満である場合に前記波面収差の測定を妨げる物体が前記被検査物と前記測定手段との間に入り込んだことを検知し前記スポット数が閾値以上となった場合に前記波面収差の測定を妨げる物体が前記被検査物と前記測定手段との間から外れたことを検知する検知工程と、
    前記物体が前記被検査物と前記測定手段との間に入り込んだことが前記検知工程で検知された場合に前記補正手段の補正を中断し、前記補正の中断後に前記物体が前記被検査物と前記測定手段との間から外れたことが前記検知工程で検知された場合に前記補正手段の前記中断した補正を再開するように前記補正手段を制御する制御工程と、
    を有することを特徴とする補償光学装置の制御方法。
  21. 測定光を被検査物に照射する照射手段と、前記被検査物の波面収差を測定する測定手段と、前記波面収差を補正する補正手段と、を有する補償光学装置の制御方法であって、
    前記測定光が照射された前記被検査物からの戻り光のスポット数が閾値未満であるか否かを検知する検知工程と、
    前記測定光が照射された前記被検査物からの戻り光のスポット数が閾値未満であることが前記検知工程で検知された場合に前記補正手段の補正を中断し、前記補正の中断後に前記スポット数が閾値以上となったことが前記検知工程で検知された場合に前記補正手段の前記中断した補正を再開するように前記補正手段を制御する制御工程と、
    を有することを特徴とする補償光学装置の制御方法
  22. 測定光を被検眼に照射する照射手段と、前記被検眼の波面収差を測定する測定手段と、前記被検眼の波面収差を補正する補正手段と、を有する補償光学装置の制御方法であって、
    前記測定光が照射された前記被検眼からの戻り光のスポット数が閾値未満である場合に前記被検眼の瞼が閉じたことを検知し、前記スポット数が閾値以上となった場合に前記被検眼の瞼が開いたことを検知する検知工程と、
    前記検知工程の検知結果を用いて前記補正手段による補正を制御する制御工程と、
    を有することを特徴とする補償光学装置の制御方法。
  23. 測定光を被検眼に照射する照射手段と、前記被検眼の波面収差を測定する測定手段と、前記被検眼の波面収差を補正する補正手段と、を有する補償光学装置の制御方法であって、
    前記測定光が照射された前記被検眼からの戻り光のスポット数が閾値未満であるか否かを検知する検知工程と、
    前記検知工程の検知結果を用いて前記補正手段による補正を制御する制御工程と、
    を有することを特徴とする補償光学装置の制御方法。
  24. コンピュータ、請求項20乃至23のいずれか1項に記載の補償光学装置の制御方法の工程を実行させるためのプログラム。
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