JP4649168B2 - 眼の高次収差測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、眼の高次収差測定装置に係り、特に、眼の高次収差を測定し、複数の条件下での測定による各種データをグラフィック表示し、各種データによる視標への影響度合いをシミュレーション表示する眼の高次収差測定装置に関するものである。
近年、装用時に特定の収差(例えば球面収差)の発生を低減させるIOLやコンタクトレンズ、また同様に特定の収差発生を(例えば球面収差)低減させるLASIK術式等が発表されている。
また、従来の光学測定装置では、被検眼の持つ高次収差を測定計算し、測定データあるいは結果に基づくグラフィック表示を行なっている。また、ランドルト環の見え方をシミュレーションすることで可視的に表示できるものも発表されている。
特許文献1では、複数の条件下で求めた測定データ(測定結果)、測定結果に対応する画像データ及び/又は数値データをまとめて、又は、選択的に表示する光学特性測定装置が提供される。また、特許文献1では、被測定眼の全体、角膜、眼内等に対して、測定データ(測定結果)、測定結果に対応する画像データ及び/又は数値データをまとめて、又は、選択的にグラフィック表示等を用いて表示する光学特性測定装置が提供される。
特開2002−209854号公報
従来のIOLやコンタクトレンズを用いた場合や、LASIK術式等を行った場合等において、収差発生の低減効果を可視的に、あるいは定量的に評価できる測定装置が望まれていた。また、被検者が見えの不満を訴えたときにどのような収差が支配的で不満の原因になっているかわかりやすい表示が望まれていた。
しかしながら、従来の光学測定装置では、高次収差としてまとめてその収差を計算するために、グラフィック表示を行なっても被検眼の持つその他雑多な収差が重ねて表示されるために、特定収差の発生度合いを比較することが困難であった。
また、ランドルト環の見え方をシミュレーションすることで可視的に表示できるものもあるが、同様に被検眼の持つその他雑多な収差が重ねて表示されるために、特定収差の発生度合いを比較することが困難であった。
さらには、特定収差を低減させた後のランドルト環の見え方をシミュレーションできるものはなかった。
本発明は、以上の点に鑑み、従来のIOLやコンタクトレンズを用いた場合や、LASIK術式等を行った場合等において、収差発生の低減効果を可視的に、あるいは定量的に評価できる眼の高次収差測定装置を提供することを目的とする。また、本発明は、被検者が見えの不満を訴えたときにどのような収差が支配的で不満の原因になっているかわかりやすく表示することを目的とする。
本発明の第1の解決手段によると、
光源部からの測定光束を被検眼眼底に照射する照射部と、被検眼眼底からの反射光を受光する受光部とを有する波面収差測定光学系と、
上記波面収差測定光学系の該受光部の受光信号に基づき、被測定眼の高次収差を含む波面収差を測定する波面収差測定部と、
上記波面収差測定部で測定された波面収差に基づいて、表示させる高次収差を選択する表示モードを有する表示部と、
波面収差の傾向を判断する波面収差処理部
を備え、
上記表示部が、測定された波面収差の傾向に応じて、表示モードを選択するように構成したことを特徴とする眼の高次収差測定装置が提供される。

本発明の第2の解決手段によると、
光源部からの測定光束を被検眼眼底に照射する照射部と、被検眼眼底からの反射光を受光する受光部とを有する波面収差測定光学系と、
上記波面収差測定光学系の該受光部の受光信号に基づき、被測定眼の高次収差を含む波面収差を測定する波面収差測定部と、
上記波面収差測定部で測定された波面収差に基づいて、表示させる高次収差を選択する表示モードを有する表示部と、
を備え、
上記表示モードは、
(1)予め決められた高次収差を表示する固定表示モード、
(2)マニュアルで表示する収差成分を選択できるマニュアル選択表示モード、
(3)測定した収差の大きさにより、収差の大きな順に表示するように構成した自動収差選択表示モード、
(4)測定結果から症例を推測し、自動的にその症例に向いた高次収差を表示するようにした自動症例向き収差選択表示モード、
(5)症例ごとに表示するようにマニュアルで高次収差を選択できるマニュアル症例向き収差選択表示モード
のうちいずれかひとつ又は複数の表示モードを含むことを特徴とする眼の高次収差測定装置が提供される。

本発明の第3の解決手段によると、
光源部からの測定光束を被検眼眼底に照射する照射部と、被検眼眼底からの反射光を受光する受光部とを有する波面収差測定光学系と、
上記波面収差測定光学系の該受光部の受光信号に基づき、被測定眼の高次収差を含む波面収差を測定する波面収差測定部と、
上記波面収差測定部で測定された波面収差に基づいて、表示させる高次収差を選択する表示モードを有する表示部と、
を備え、
上記表示部は、グラフィック表示がなされる高次収差の表示対象を選択して表示すること、又は、高次収差のグラフィック表示およびその高次収差での視標への影響度合いを示すグラフィック表示を選択して表示することを特徴とする眼の高次収差測定装置が提供される。

本発明の第4の解決手段によると、
光源部からの測定光束を被検眼眼底に照射する照射部と、被検眼眼底からの反射光を受光する受光部とを有する波面収差測定光学系と、
上記波面収差測定光学系の該受光部の受光信号に基づき、被測定眼の高次収差を含む波面収差を測定する波面収差測定部と、
上記波面収差測定部で測定された波面収差に基づいて、表示させる高次収差を選択する表示モードを有する表示部と、
を備え、
上記表示部による影響度合いの表示は、選択された高次収差による視標への影響度合いを表示する表示モードと、選択された高次収差以外の高次収差による視標への影響度合いの表示を行う表示モードが選択可能であること特徴とする眼の高次収差測定装置が提供される。

本発明の第5の解決手段によると、
光源部からの測定光束を被検眼眼底に照射し、その反射光を受光する受光部とを有する波面収差測定光学系と、
上記波面収差測定光学系の該受光部の受光信号に基づき、被測定眼の高次収差を含む波面収差を測定する波面収差測定部と、
測定された波面収差成分による視標の影響度合いを求めるシミュレーション部と、
上記波面収差測定部で測定された波面収差を、矢状収差、コマ収差、球面収差、非点収差、テトラフォイルのいずれか複数を含む高次収差ごとに個別に表示し、上記シミュレーション部で求められた、高次収差成分による影響度合いを表示する表示部と、
を備えた眼の高次収差測定装置が提供される。
本発明によると、以上説明したとおり、高次収差としてまとめてその収差を計算し、高次収差マップ、ランドルト環シミュレーションを行なうだけでなく収差成分ごとに高次収差マップを表示するようにしたため、雑多な収差が重ねて表示されることなく、特定収差の発生度合いを評価できるようになった。
また、本発明によると、成分ごとにランドルト環のシミュレーションを、表示するようにしたためにどの収差が見えの不満に大きい影響を及ぼしているかわかる。
本発明によると、これらのマップ・シミュレーションを使用者が選択・切り替えできることから使用者が必要とする収差を評価できるようになる。
また、本発明によると、逆に指定する収差のみを加えないマップ・シミュレーションを表示することにより例えば新しい術式や処方により特定収差を低減させた後の見えを被検者に事前に説明できインフォームドコンセントに役立てることが出来る。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に関する光学特性測定装置100の概略光学系を示す図である。
光学特性測定装置100は、例えば、対象物である被測定眼60の光学特性を測定する装置であって、第1照明光学系10と、第1受光光学系20と、送受光光学系30と、共通光学系40と、調整用光学系50とを備える。なお、被測定眼60については、図中、網膜61、角膜62が示されている。
第1照明光学系10は、例えば、第1波長の光束を発するための第1光源部11と、集光レンズ12とを備え、第1光源部11からの光束で被測定眼60の網膜(眼底)61上の微小な領域を、その照明条件を適宜設定できるように照明するためのものである。なお、ここでは、一例として、第1光源部11から発せられる照明用の光束の第1波長は、赤外域の波長(例えば、780nm)である。
また、第1光源部11は、空間コヒーレンスが大きく、時間コヒーレンスが小さいものが望ましい。ここでは、第1光源部11は、例えば、スーパールミネッセンスダイオード(SLD)であって、輝度の高い点光源を得ることができる。なお、第1光源部11は、SLDに限られるものではなく、例えば、空間コヒーレンス、時間コヒーレンスが大きいレーザー等であっても、回転拡散板等を挿入し、適度に時間コヒーレンスを下げることで、利用することができる。さらに、空間コヒーレンス、時間コヒーレンスが小さいLEDであっても、光量さえ十分であれば、例えば、光路の光源の位置にピンホール等を挿入することで、利用することができる。
第1受光光学系20は、例えば、コリメートレンズ21と、被測定眼60の網膜61から反射して戻ってくる光束(第1光束)の一部を、少なくとも17本のビームに変換する変換部材であるハルトマン板22と、このハルトマン板22で変換された複数のビームを受光するための第1受光部23とを備え、第1光束を第1受光部23に導くためのものである。また、ここでは、第1受光部23は、リードアウトノイズの少ないCCDが採用されているが、CCDとしては、例えば、一般的な低ノイズタイプ、測定用の2000*2000素子の冷却CCD等、適宜のタイプのものを適用することができる。
送受光光学系30は、例えば、後述するアライメント調整を主に行うものであって、第2波長の光束を発するための第2光源部31と、集光レンズ32、34と、ビームスプリッター33と、第2受光部35とを備え、被測定眼60の角膜62から反射して戻ってくる光束(第2光束)を、第2受光部に導くためのものであって、主にアライメント調整を行う。また、第2光源部31から発せられる光束の第2波長は、例えば、第1波長(ここでは、780nm)と異なると共に、長い波長を選択できる(例えば、940nm)。
共通光学系40は、第1照明光学系10から発せられる光束の光軸上に配され、第1照明光学系10、第1受光光学系20及び送受光光学系30に共通に含まれ得るものであり、例えば、プラチドリング41と、アフォーカルレンズ42と、ビームスプリッター43、45と、集光レンズ44とを備える。プラチドリング41は、後述するアライメント調整が完了した後、複数の同心輪帯からなるパターンの指標を投影する。また、ビームスプリッター43は、第2光源部31の波長を被測定眼60に送光(反射)し、被測定眼60の角膜62から反射して戻ってくる第2光束を反射し、一方、第1光源部11の波長を透過するようなミラー(例えば、ダイクロイックミラー)で形成される。ビームスプリッター45は、第1光源部11の波長を被測定眼60に送光(反射)し、被測定眼60の網膜61から反射して戻ってくる第1光束を、透過するようなミラー(例えば、偏光ビームスプリッター)で形成される。このビームスプリッター43、45によって、第1及び2光束が、互いに他方の光学系に入りノイズとなることがない。
調整用光学系50は、例えば、後述する作動距離調整を主に行うものであって、第3光源部51と、第4光源部55と、集光レンズ52、53と、第3受光部54を備え、主に作動距離調整を行うものである。
ここで、アライメント調整について説明する。アライメント調整は、主に、送受光光学系30により実施される。
まず、第2光源部31からの光束は、集光レンズ32、ビームスプリッター33、43、アフォーカルレンズ42を介して、対象物である被測定眼60を略平行な光束で照明する。被測定眼60の角膜62で反射した反射光束は、あたかも角膜62の曲率半径の1/2の点から射出したような発散光束として射出される。この発散光束は、アフォーカルレンズ42、ビームスプリッター43、33及び集光レンズ34を介して、第2受光部35にスポット像として受光される。
ここで、この第2受光部35上のスポット像が光軸上から外れている場合、光学特性測定装置100本体を、上下左右に移動調整し、スポット像を光軸上と一致させる。このように、スポット像が光軸上と一致すると、アライメント調整は完了する。なお、アライメント調整は、被測定眼60の角膜62を第3光源部51により照明し、この照明により得られた被測定眼60の像が第2受光部35上に形成されるので、この像を利用して瞳中心が光軸と一致するようにしてもよい。
つぎに、作動距離調整について説明する。作動距離調整は、主に、調整用光学系50により実施される。
まず、作動距離調整は、例えば、第4光源部55から射出された光軸付近の平行な光束を、被測定眼60に向けて照射すると共に、この被測定眼60から反射された光を、集光レンズ52、53を介して第3受光部54で受光することにより行われる。また、被測定眼60が適正な作動距離にある場合、第3受光部54の光軸上に、第4光源部55からのスポット像が形成される。一方、被測定眼60が適正な作動距離から前後に外れた場合、第4光源部55からのスポット像は、第3受光部54の光軸より上又は下に形成される。なお、第3受光部54は、第4光源部55、光軸、第3受光部54を含む面内での光束位置の変化を検出できればいいので、例えば、この面内に配された1次元CCD、ポジションセンシングデバイス(PSD)等を適用できる。
つぎに、第1照明光学系10と第1受光光学系20との位置関係を概略的に説明する。
第1受光光学系20には、ビームスプリッター45が挿入されており、このビームスプリッター45によって、第1照明光学系10からの光は、被測定眼60に送光されると共に、被測定眼60からの反射光は、透過される。第1受光光学系20に含まれる第1受光部23は、変換部材であるハルトマン板22を通過した光を受光し、受光信号を生成する。
また、第1光源部11と被測定眼60の網膜61とは、共役な関係を形成している。被測定眼60の網膜61と第1受光部23とは、共役である。また、ハルトマン板22と被測定眼60の瞳孔とは、共役な関係を形成している。さらに、第1受光光学系20は、被測定眼60の前眼部である角膜62、及び瞳孔と、ハルトマン板22と略共役な関係を形成している。すなわち、アフォーカルレンズ42の前側焦点は、被測定眼60の前眼部である角膜62及び瞳孔と略一致している。
また、第1照明光学系10と第1受光光学系20は、第1光源部11からの光束が、集光する点で反射されたとして、第1受光部23での反射光による信号ピークが最大となるように、連動して移動する。具体的には、第1照明光学系10と第1受光光学系20は、第1受光部23での信号ピークが大きくなる方向に移動し、信号ピークが最大となる位置で停止する。これにより、第1光源部11からの光束は、被測定眼の網膜61上で集光する。
また、レンズ12は、光源11の拡散光を平行光に変換する。絞り14は、眼の瞳、あるいはハルトマンプレート21と光学的に共役の位置にある。絞り14は、径がハルトマンプレート21の有効範囲より小さく、いわゆるシングルパスの収差計測(受光側だけに目の収差が影響する方法)が成り立つ様になっている。レンズ13は、上記を満たすために、実光線の眼底共役点を前側焦点位置に、さらに、眼の瞳との共役関係を満たすために、後側焦点位置が絞り14と一致するように配置されている。
また、光線15は、光線24とビームスプリッター45で共通光路になった後は、近軸的には、光線24と同じ進み方をする。但し、シングルパス測定のときは、それぞれの光線の径は違い、光線15のビーム径は、光線24に比べ、かなり細く設定される。具体的には、光線15のビーム径は、例えば、眼の瞳位置で1mm程度、光線24のビーム径は、7mm程度になることもある(なお、図中、光線15のビームスプリッター45から眼底61までは省略している)。
つぎに、変換部材であるハルトマン板22について説明する。
第1受光光学系20に含まれるハルトマン板22は、反射光束を複数のビームに変換する波面変換部材である。ここでは、ハルトマン板22には、光軸と直交する面内に配された複数のマイクロフレネルレンズが適用されている。また、一般に、測定対象部(被測定眼60)について、被測定眼60の球面成分、3次の非点収差、Zernikeの3次と4次の高次収差までも測定するには、被測定眼60を介した少なくとも17本のビームで測定する必要がある。
また、マイクロフレネルレンズは、光学素子であって、例えば、波長ごとの高さピッチの輪帯と、集光点と平行な出射に最適化されたブレーズとを備える。ここでのマイクロフレネルレンズは、例えば、半導体微細加工技術を応用した8レベルの光路長差を施したもので、高い集光率(例えば、98%)を達成している。
また、被測定眼60の網膜61からの反射光は、アフォーカルレンズ42、コリメートレンズ21を通過し、ハルトマン板22を介して、その1次光として第1受光部23上に集光する。また、ハルトマン板22は、少なくとも17の領域に区分された各領域ごとに、収束作用を行うマイクロレンズ部と、透過作用を行う開口部とを備えるようにしてもよい。したがって、ハルトマン板22は、反射光束を少なくとも17本以上のビームに変換する波面変換部材を備える。
図2は、本発明に関する光学特性測定装置100の電気的構成を示す電気系ブロック図である。
光学特性測定装置100に関する電気駆動系は、例えば、演算部210と、制御部220と、表示部230と、メモリ240と、第1駆動部250及び第2駆動部260とを備える。演算部210は、第1受光部23から得られる受光信号(4)、第2受光部35から得られる受光信号(7)、第3受光部54から得られる受光信号(10)を入力すると共に、全波面収差、角膜波面収差、ゼルニケ係数、収差係数、Strehl比、白色光MTF、ランドルト環パターン等(詳細は後述する。)を演算し、この演算結果に応じた信号を、電気駆動系の全体の制御を行う制御部220と、表示部230(各種の表示例については、後述する。)と、メモリ240とにそれぞれ出力する。
制御部220は、演算部210からの制御信号に基づいて、第1光源部11の点灯、消灯を制御したり、第1駆動部250及び第2駆動部260を制御するものであり、例えば、演算部210での演算結果に応じた信号に基づいて、第1光源部11に対して信号(1)を出力し、プラチドリング41に対して信号(5)を出力し、第2光源部31に対して信号(6)を出力し、第3光源部51に対して信号(8)を出力し、第4光源部55に対して信号(9)を出力し、さらに、第1駆動部250及び第2駆動部260に対して信号を出力する。
第1駆動部250は、例えば、演算部に入力された第1受光部23からの受光信号(4)に基づいて、第1照明光学系10全体を光軸方向に移動させるものであり、図示しない適宜のレンズ移動手段に対して信号(2)を出力すると共に、このレンズ移動手段を駆動する。これにより、第1駆動部250は、第1照明光学系10の移動、調節を行うことができる。
第2駆動部260は、例えば、演算部に入力された第1受光部23からの受光信号(4)に基づいて、第1受光光学系20全体を光軸方向に移動させるものであり、図示しない適宜のレンズ移動手段に対して信号(3)を出力すると共に、このレンズ移動手段を駆動する。これにより、第2駆動部260は、第1受光光学系20の移動、調節を行うことができる。
演算部210は、波面収差測定部211、シミュレーション部212、波面収差処理部213、収差量変更部214を備える。
波面収差測定部211は、波面収差測定光学系の該受光部の受光信号に基づき、被測定眼の高次収差を含む波面収差を測定する。
表示部230は、波面収差測定部211で測定された波面収差に基づいて、表示させる高次収差を選択する選択モードを有する。表示部230は、表示する高次収差を、操作者の指示により選択可能に構成することができる。
また、シミュレーション部212は、測定された波面収差成分による視標の影響度合いを求める。表示部230は、波面収差測定部211で測定された波面収差を、矢状収差、コマ収差、球面収差、非点収差、テトラフォイル等のいずれか複数を含む高次収差ごとに個別に表示し、シミュレーション部212で求められた、高次収差成分による影響度合いを表示する。
シミュレーション部212によるシミュレーションは、各高次収差成分による視標の影響度合いを演算する第1演算モードと、各高次収差成分以外による高次収差による視標の影響度合いを演算する第2演算モードの少なくともいずれか一つを含む。また、シミュレーション部212と表示部230は、被検眼全体の高次収差の表示ないしこれに基づく視標の影響度合いをシミュレーションするように形成される。
波面収差処理部213は、波面収差の傾向を判断し、表示部230が、測定された波面収差の傾向に応じて、表示モードを選択する。
収差量変更部214は、入力部270によるマニュアル又は自動的に収差量を変更して設定する。収差量変更部214により設定された収差量変化に応じて、シミュレーション部212と表示部230は、シミュレーション部212の視標の影響度合い及び/又は高次収差の成分を補正して、被検眼全体の高次収差の表示ないしこれに基づく視標の影響度合いを表示する。
図3は、本発明に関する光学特性測定装置100の動作を示すフローチャートである。なお、説明の便宜上、ここでのフローチャートの説明は、概略的なものとし、具体的な説明は後述する。
まず、測定者により測定対象物である被測定眼60の測定が開始され、演算部210は、第1受光部23又は第2受光部35からの像(例えば、ハルトマン像、前眼部像)を取得する(S101)。つぎに、演算部210の波面収差測定部211は、眼の収差測定に関しては、ステップS101でのハルトマン像に関する数値データである、ハルトマン板22と第1受光部23との距離及び、座標等に基づいて、ゼルニケ係数を算出し、角膜収差測定に関しては、プラチドリング像のゆがみによる変位量等に基づいてゼルニケ係数を算出する(S103)。演算部210の波面収差測定部211は、このゼルニケ係数に基づいて、被測定眼60の波面または角膜収差を算出する(S105)。なお、演算部210は、算出されたゼルニケ係数、収差等を適宜メモリ240に書き込み及び/又は読み出すことができる。
つぎに、ステップS101〜105から得られた各種データを、入力部270からの入力による値又はメモリ240に記憶された値又はデフォルトにより、表示部230にどのように表示するか表示モード選択を行う(S107)。なお、この各種データは、複数の条件下で求めた測定データ(測定結果)、測定結果に対応する画像データ及び/又は数値データとして、まとめて、又は、選択的に表示部230にグラフィック表示することができる(詳細は、後述)。
また、演算部210のシミュレーション部212は、波面収差測定部211が求めた波面及び/又はゼルニケ係数に基づき、ステップS107で選択された表示モードに応じて、各種画像及び/又はデータを演算(シミュレート)して、演算(シミュレーション)結果を表示部230に表示する(S109)。
ステップ107で選択される表示モードには、次のような例が挙げられ、入力部270から使用者が適宜表示モードを選択できるように構成されている。
(1)第1表示モード:(予め決められた高次収差を表示する固定表示モード)
固定表示モードにおいては、マニュアルで表示できる高次収差の種類を選択できる機能が設けられている。このモードでは、例えば、後述の図5のような各種表示パターンを固定的に表示する。
(2)第2表示モード:(マニュアルで表示する収差成分(例えば、矢状収差、コマ収差、球面収差、非点収差、テトラフォイル、等)を選択できるマニュアル選択表示モード)
このモードは、例えば、高次収差から低次収差(又はその逆に、低次収差から高次収差)の順に表示すること、特定の高次収差又は低次収差を選択して表示すること、又は、成分毎に選択して表示すること、等を選択するためのモードである。
(3)第3表示モード:(測定した収差の大きさにより、収差の大きな順に表示するように構成した自動収差選択表示モード)
(4)第4表示モード:(測定結果から症例を推測し、自動的にその症例に向いた高次収差を表示するようにした自動症例向き収差選択表示モード)
一般に、円錐角膜の症例の場合には、主にコマ収差、次に球面収差が大きく現れ、白内障の症例の場合には、主に球面収差、次に矢状収差が大きく現れ、LASIK等の角膜手術後の症例では、主に球面収差、次にコマ収差、が多く含まれる。そこで、第4表示モードでは、演算部210の波面収差処理部213は、コマ収差、球面収差、矢状収差等の各高次収差成分の値に応じて、いずれかの成分が多く含まれることを判断し、症例に応じた各高次収差等を表示する。具体的には、各症状毎に該当する各高次収差を予めメモリ240内の対応テーブルに記憶することにより、演算部210がこのテーブルを参照して、測定結果により適宜表示することができる。
(5)第5表示モード:(症例ごとに表示するようにマニュアルで高次収差を選択できるマニュアル症例向き収差選択表示モード)
各症例によって、表示すべき(影響の大きい)高次収差が上述のように対応している。そこで、第5表示モードでは、例えば、各症状毎に該当する各高次収差を予めメモリ240内の対応テーブルに記憶することにより、入力部270から使用者選択した症例に応じて、演算部210がこのテーブルを参照して、測定結果を適宜表示することができる。
(6)その他の表示モード(表示バリエーション)
上述の第1〜第5表示モードのそれぞれにおいて、次のような表示バリエーションとしての表示モードを選択することができる。演算部210は、入力部270から選択された値又はメモリ240に記憶された値又はデフォルトに従い、表示部230に適宜の画像やデータを表示する。
a.表示の一例としては、グラフィック表示がなされる高次収差の表示対象を選択できたり、又は、高次収差のグラフィック表示およびその高次収差での影響度合いを示すグラフィック表示を選択できたりする。
b.影響度合いの表示は、選択された高次収差だけによる影響度合いを表示する表示モードと、選択された高次収差以外の高次収差による影響度合いの表示を行う表示モードが選択可能とされている。
c.収差変更部214は、入力部270からマニュアルにより選択・設定又は自動的に選択・設定に従い、選択された所定の高次収差を設定された収差量分変更して設定することができ、シミュレーション部212は、その高次収差をある収差量だけ補正した場合の影響度合いをシミュレートして、表示部230はその結果を表示する。
d.選択された表示モードに従い全体的に表示する表示モードと、一部をひとつ又は複数表示パターンを拡大して表示する表示モードと、全体と一部とを重ねて表示する表示モードなどがある。
また、ステップS109での表示例とは別の表示例を、表示部230に表示させる場合、ステップS107で選択した表示モード選択を変更するために、再度、表示モード選択を行う(S111)。一方、ステップS107で選択した表示モード選択を変更しない場合、測定を終了するか否かを判定する(S113)。ステップS113で測定を終了しない場合には、再度、像の取得を行う。一方、測定を終了する場合には、測定を終了する。
以下、上述の各ステップの処理について詳細に説明する。
(ステップS101について)
(表示部230に表示される被測定眼60の像について)
この像は、例えば、ハルトマン板22上に開けられた開口部を通過したことにより得られる、いわゆるハルトマン像であると共に、撮像手段であるCCDを適用した第1受光部23によって撮像された生画像である。また、例えば、患者の被測定眼60の収差が大きければ、ハルトマン板22で変換された複数のスポットは、無収差でのスポット位置より大きくずれる傾向にある(後述する表示例に含まれるハルトマン像上に示した矢印に対応)。
(ステップS103、105について)
(眼の収差マップ、角膜収差マップ、俯瞰図と、数値データである眼の収差表示部、角膜収差表示部とを、表示部230に表示する際、必要とされるゼルニケ係数について)
ここで、一般に知られているゼルニケの多項式Zij(対象物で変化しない固定値であって、ここでは、既知である)を用いてゼルニケ係数Cijを算出する方法について説明する。
まず、ゼルニケ係数Cijは、被測定眼の光学特性を把握するための重要なパラメータである。このパラメータは、例えば、ハルトマン板22を介して第1受光部23で得られた光束の傾き角に基づいて、被測定眼60の光学特性を求める演算部210の動作原理となる。
光学特性測定装置100は、被測定眼60の波面収差(W(X,Y)とする)を測定する。このため、変換部材であるハルトマン板22の縦横の座標を(X,Y)とし、さらに、第1受光部23の縦横の座標を(x,y)とすると、一般に、以下の数式3で表される波面収差W(X,Y)は、同じく、以下の数式1及び数式2の関係が成り立つ。すなわち、
Figure 0004649168
Figure 0004649168
ここで、f:ハルトマン板22と第1受光部23との距離である。
Figure 0004649168
また、数式3の両辺を、ハルトマン板22上の座標(X,Y)で偏微分することにより、ゼルニケ係数Cijを得る。
ここで、ゼルニケの多項式Zijは、以下の数式4及び数式5で表され、具体的には、図10、11に示される。
Figure 0004649168
Figure 0004649168
また、ゼルニケ係数Cijは、以下の数式6の自乗誤差を最小にすることにより、具体的な値を得ることができる。
Figure 0004649168
(ステップS107、109について)
ここで、複数の条件下で求めた測定データ(測定結果)、測定結果に対応する画像データ及び/又は数値データを、まとめて、又は、選択的に、表示部230上に表示する場合の表示例について説明する。まず、ステップS107による表示モード選択では、例えば、測定者が後述する表示例のうち所望の表示例を選択することができる。なお、測定者は、表示例に含まれる各要素を選択的に表示することもできる。
ステップS107で選択される表示モードには、上述したように、次に例示する各表示モード(1)〜(6)等があり、入力部270により適宜選択できるように構成されている。
(1)第1表示モード:(予め決められた高次収差を表示する固定表示モード)
(2)第2表示モード:(マニュアルで表示する収差成分(例えば、矢状収差、コマ収差、球面収差、非点収差、テトラフォイル、等)を選択できるマニュアル選択表示モード)
(3)第3表示モード:(測定した収差の大きさにより、収差の大きな順に表示するように構成した自動収差選択表示モード)
(4)第4表示モード:(測定結果から症例を推測し、自動的にその症例に向いた高次収差を表示するようにした自動症例向き収差選択表示モード)
(5)第5表示モード:(症例ごとに表示するようにマニュアルで高次収差を選択できるマニュアル症例向き収差選択表示モード)
(6)その他の表示モード(表示バリエーション)
(表示部230に表示される眼の収差表示部に含まれる収差係数について)
被測定眼の収差成分を、例えば、収差係数(ここでは、単位:μm)として数値化する場合、ゼルニケ係数(n=1、2、3、4、5、6)であるとき、収差係数のRMS値(平均2乗誤差)をそれぞれS1、S2、S3、S4、S5、S6とすると、
Figure 0004649168
となる。ここで、S1は、チルトを意味し、S3、S5、S(3+5)は、コマ様収差となり、同じく、S2、S4、S6、S(4+6)は、球面様収差となる。なお、通常、S1、S2を除きS3以上の収差を高次収差と呼ぶ。
つぎに、この高次収差の分類について説明する。
高次収差は、例えば、ゼルニケ係数Cij中のsin(nθ)、cos(nθ)のnの値により分類される(ゼルニケ係数Cijは、上述の数式3及び数式4に示すように、正弦及び余弦関数を含んでいる)。具体的には、n=0(fold)であれば、球面収差となり、n=1(fold)であれば、コマ収差となり、同じく、n=2(fold)であれば、非点収差となり、さらに、n=3(fold)であれば、矢状収差とそれぞれ分類される。
また、対称収差(球面様収差)は、4次収差+6次収差を意味し、同じく、非対称収差(コマ様収差)は、3次収差+5次収差を意味する。なお、高次収差の次数は、必要に応じて決められるものであって、6次までに限らず、例えば、8次では3次+5次+7次がコマ様収差、4次+6次+8次が球面様収差をそれぞれ意味する。
つぎに、ゼルニケ係数Cijを用いて、上述の各収差を表現する場合について説明する。
図9は、ゼルニケ係数Cijによる各収差の表現形式を示す図である。
各収差の表現形式としては、例えば、各収差の名称、ゼルニケ収差係数、方向Ax(例えば、X軸から反時計回り)、及び上述のRMSの平方にそれぞれ項目分けされる。
また、各収差の表現形式は、図示のように、2次非点収差(乱視)、デフォーカス(球面度)、矢状収差、コマ収差、テトラフォイル、4次非点収差、球面収差、6次球面収差のそれぞれについて、ゼルニケ収差係数、方向Ax(x軸からccw)、RMSの計算式が記載されている。また、全収差は、S(1+2+3+4+5+6)=√(S1+S2+S3+S4+S5+S6)、3次以上の高次収差は、S(3+4+5+6)=√(S3+S4+S5+S6)で表示される。演算部210は、これらの式に基づき、選択された表示モードや表示バリエーション等に従い所望の画像及び/又はデータを計算して、表示部230に表示する。
(表示部230に表示される白色光MTFについて)
つぎに、白色光MTF(Modulation transfer
function)の算出について説明する。
まず、MTFは、空間周波数の伝達特性を示す指標であって、光学系の性能を表現するために広く使われている。このMTFは、例えば、1度当たり、0〜100本の正弦波状の濃淡格子に対しての伝達特性を求めることで見え方を予測することが可能である。
まず、単色MTFを波面収差W(x,y)から算出する。なお、W(x,y)は、入力値(測定値)であって、角膜収差に関しては、角膜形状から求めた角膜波面収差を用いることもできる。
瞳関数f(x,y)は、波面収差から以下のように求まる。
f(x,y)=eikW(x,y)
ここで、i:鏡像、k:波数ベクトル(2π/λ)である。
また、この瞳関数f(x,y)をフーリエ変換することにより、点像の振幅分布U(u,v)が求まる。
Figure 0004649168
ここで、λ:波長、R:瞳から像点(網膜)までの距離、(u,v):網膜上の像点Oを原点とし、光軸に直行する面内での網膜の座標値、(x,y):光学系の瞳面内の座標値である。
また、点像の振幅分布U(u,v)とその複素共役を掛けることにより、点像の強度分布(PSF:Point Spread Function)I(u,v)が求まる。
I(u,v)=U(u,v)U(u,v)
さらに、点像の強度分布I(u,v)をフーリエ変換すると共に、いわゆる空間周波数変換である(R(r,s))規格化を行うことにより、OTF(Optical Transfer Function)が求まる。
Figure 0004649168
ここで、r,s:空間周波数領域の変数である。
OTF(u,v)=R(r,s)/|R(0,0)|
また、OTFの大きさがMTFであるため、
MTF(r,s)=|OTF(u,v)|
が成り立つ。
つぎに、上述のように求められた単色MTFに基づいて、白色光MTFを算出する。
白色光MTFを求めるには、まず、各波長でのMTFに重み付けをし、足し合わせる。ここで、上述のMTFは、波長ごとに値が異なるため、波長λでのMTFをMTFλと表すと、
Figure 0004649168
ここでは、可視光に多く重み付けをし、計算を行う。
具体的には、色の3原色(RGB)である赤、緑、青が、例えば、656.27nm:1、587.56nm:2、及び486.13nm:1であるとすると、
MTF(r,s)=(1×MTF656.27+2×MTF587.56+1
×MTF486.13)/(1+2+1)
となる。
また、白色光MTFは、一波長(840nm)のみで測定されるので、この測定結果に基づいて他の波長について校正を行い、白色に補正することにより求めてもよい。具体的には、各波長でのMTFは、眼の収差の場合、眼光学特性測定装置での測定波長が、例えば、840nmであるとき、模型眼により各波長840nmでの波面収差W840(x,y)からのずれ量に相当する色収差WΔ(x,y)を測定し、この色収差WΔ(x,y)にW840(x,y)を足し合わせ、この波面収差によりMTFを算出することにより求められる。すなわち、
λ(x,y)=W840(x,y)+WΔ(x,y)
となる。
さらに、角膜波面収差の場合、測定された角膜形状は波長に依存しないが、形状を波面収差に変換するときに使用する角膜の屈折率が波長に依存すること、瞳関数の式に波長がパラメータのひとつであることから、MTFがこの場合も波長に依存することになる。
(表示部230に表示される眼の収差表示部及び角膜収差表示部に含まれるStrehl比について)
Strehl比(ここでは、S)は、上述のように求められた点像の強度分布であるPSFの中心強度I(0,0)を、無収差光学系の場合に得られるPSFの中心強度I(0,0)で割ることにより、求められる。すなわち、
S=I(0,0)/I(0,0)
となる。
(表示部230に表示されるランドルト環、例えば、視力検査用のマークの表示、見え方について)
図4は、ランドルト環の表示に関するフローチャートである。
まず、測定者(例えば、眼科医等)は、患者の視力を検査するために適宜の視力に応じた大きさを有するランドルト環を、上述のハルトマン板22に取り付ける。第1受光部23は、この取り付けられたランドルト環の大きさに基づいて、視力いくつのランドル環であるかを判定する(S201)。このランドル環のパターンを示す輝度分布関数Land(x,y)を求める(S203)。ここで、輝度分布関数Land(x,y)は、ハルトマン板22と第1受光部23との間でのXY座標のずれ(上述の撮影した生画像上に付与した矢印の長さをX方向、Y方向にそれぞれベクトル分解した値)に基づいて求められる。
つぎに、この輝度分布関数Land(x,y)に対して2次元フーリエ変換を行うことにより、FR(u,v)を求める(S205)。このFR(u,v)と、既に求めた上述のOTF(u,v)とをコンボリューションすることにより、眼の光学系通過後の周波数分布であるOR(u,v)を求める(S207)。このOR(u,v)に対して2次元逆フーリエ変換を行うことにより、Land Image(X,Y)を求める(S209)。
このステップS209で求められたLand Image(X,Y)は、表示部230の表示画面上にグラフィック表示される(S211)。なお、ここでは、瞳孔の大きさがφ3(明視野)、及びφ7(暗視野)両方での「視力0.7ランドルト環の見え方」として表示されている。
以下、上述の各要素を、まとめて、又は選択的に表示した各表示例について説明する。但し、表示部230に表示される同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図7は、角膜収差測定を示すフローチャートである。
ここでは、特に、角膜収差測定の場合におけるゼルニケ係数の算出(S103)及びゼルニケ係数から波面算出(S105)について詳細に説明する。
まず、第2受光部35からの信号に基づき、角膜頂点を基準とし、プラチドリングの受光位置に応じて角膜形状の高さを示す角膜形状のマップ(Hight Map)のデータを算出する(S301)。ステップS301で求めた角膜形状になるべくフィットする参照球面の形状を算出する(S302)。これにより、ゼルニケ係数の算出精度の向上が図れる。測定範囲(例えば、φ3、φ7)に応じて必要な個所を求めれば足りる。
つぎに、角膜形状の成分から参照球面の成分を減算する(S303)。これにより、参照球面との相違のみの残差成分が求められる。ここで、参照球面の球面収差を算出する(S304)。ステップS303で求めた残差成分の波面収差を算出する(S305)。また、測定波面と参照球面の波面収差を合成したのちにゼルニケ係数を算出する第1測定モードと、ゼルニケ係数を測定波面と参照球面の波面収差のそれぞれの収差に対して求めて、ゼルニケ係数を合成する第2測定モードとの間で選択が行われる(S306)。ここで、第1測定モードの選択がされるとステップS307に進み、第2測定モードが選択されるとステップS309に進む。
第1測定モードでは、ステップS304で求められた参照球面の波面収差と、ステップS305で求められた残差成分の波面収差を加えた後、それらの波面収差を角膜波面収差として求める(S307)。さらに、ステップS307で求められた角膜波面収差のゼルニケ係数を算出する(S308)。なお、このゼルニケ係数は、角膜収差を示している。これが終了すると、図3のステップS107に進み、表示モードが選択されその後の処理に進む。
一方、ステップS306において、第2測定モードが選択されると、参照球面の波面収差からゼルニケ係数を算出する(S309)。つぎに、ステップS305で求められた残差成分の波面収差からゼルニケ係数を算出する(S310)。ステップS309、S310で求められたゼルニケ係数を合成して、角膜収差を求める(S311)。これが終了すると、図3のステップS107に進み、表示モードが選択されその後の処理に進む。
(第1の表示例)
図5は、表示部230にグラフィック表示される第1の表示例を示す説明図である。
この表示例は、例えば、第1表示モード(固定表示モード)を選択した場合の例であるが、この表示モードに限られず適宜の表示モードでも選択することができる。
表示部230には、例えば、撮影した生画像であるハルトマン像300と、眼の収差マップ310と、眼の収差表示部320と、白色光MTF表示330と、ランドル環の見え方表示340とが表示される。なお、この表示部230には、例えば、患者の名前(ここでは、東京 光子)、測定時刻(ここでは、2000年3月2日 午前8時4分)、複数の測定条件(ここでは、測定の種類である波面測定、被測定眼60の種類である無散瞳、測定波長である840nm、被測定眼60の測定範囲であるφ9mm)等が表示される。
ハルトマン像300は、例えば、患者の被測定眼60の網膜61からの反射光に基づいた画像であって、ここでは、患者のまぶた301も表示されている。また、ハルトマン像300は、ハルトマン板22を介して複数の略平行な光束が第1受光部23上に受光されたと仮定した場合の像点302と、網膜61からの反射光が、ハルトマン板22に開けられた透過部又は開口部を介して、第1受光部23上に受光された場合での領域点303とを含む。また、このハルトマン像300に表示されている実線304(始点を像点302、終点を領域点303の中心とする)を第1受光部23の縦横の座標軸に沿って、ベクトル分解した場合に得られる値は、光束の変位を数値化したものであって、上述のゼルニケ係数を求める際に必要とされるΔx、Δyに相当する。
眼の収差マップ310は、例えば、明視野での瞳孔(ここでは、φ3mm)を示す同心円311と、暗視野での瞳孔(ここでは、φ7mm)を示す同心円312と、光束のずれを考慮したゼルニケ係数から算出された波面収差を等高線で表示した複数の略楕円状の環313とを含む。なお、この眼の収差マップ310の外周縁には、例えば、10°毎の目盛り(0〜360)が表示され、視覚的にも見易いようになっている。また、眼の収差マップ310の近傍には、被測定眼60の測定範囲に応じたスケール(例えば、1.0μm毎、−5.0〜5.0の目盛り)314が表示される。
ここで、波面収差として、被測定眼の低次収差を含めた全ての収差、又は、高次(3次以上)の収差が必要に応じて表示される。この波面収差の表示は、必要に応じて、色彩や、濃度などを変えてグラフィック表示が行われる。また、全ての収差は、2次以上の収差を初期値として表示するが、1次以上の収差を全収差として表示するよう選択することもできる。
眼の収差表示部320には、明視野(ここでは、φ3mm)及び暗視野(ここでは、φ7mm)での各種の数値データが表示される。具体的には、上述したゼルニケ係数を用いて算出された被測定眼60の収差成分(例えば、コマ様収差、球面様収差)であって、数値データである収差係数S3、S4、S5、S6、S3+S5、S4+S6、S3+S4+S5+S6と、上述の見易さの指標として使用される、いわゆるStrehl比の数値データと、1/眼の焦点距離である球面度数(ここでは、Sで表示され、単位D:いわゆるディオプター値)と、乱視度数(ここでは、Cで表示され、単位D)と、乱視軸(ここでは、Aで表示され、単位°)と、視力(ここでは、PVA)とがそれぞれ表示される。ここで、球面度数と乱視度数はゼルニケ係数の2次項(S2)から求められる。なお、上述した眼の収差マップ310上に表示される複数の略楕円状の環313は、これらの収差係数を考慮している。
白色光MTF表示330は、上述したように、正弦波格子などの見え方を示す指標であって、ここでは、横軸を空間周波数(cycle/deg)とし(例えば、1°当たり0〜100本の黒線を施した場合に相当する値)、縦軸を白黒パターンの見え方の程度(0〜1)とするグラフとして表示される。具体的には、ここでは、明視野(ここでは、φ3mm)で視力0.9である場合でのグラフと、暗視野(ここでは、φ7mm)で視力0.7である場合でのグラフとが比較できるように、まとめて表示されている。なお、グラフ上での斜線は、正常範囲を示している。
ランドル環の見え方表示340は、上述したように、視力検査用のマークが患者の網膜61上でどのように見えているのかを示している。ここでのランドル環の見え方表示340は、例えば、明視野(ここでは、φ3mm)で、この測定結果である場合、視力0.7に対応するランドル環は、ぼやけることなく細く良く見えており、暗視野(ここでは、φ7mm)で、この測定結果である場合、多少ぼやけるために太く見えていることを示している。
図6は、第1の表示例に対する変形例を示す説明図である。
ここでは、第1の表示例での表示部230に対して、眼の収差マップ310の代わりに、被測定眼60の測定範囲での3次元形状を示す俯瞰マップ370を表示した例を示している。俯瞰マップ370は、例えば、測定範囲φ9mmに応じて、瞳の中心点を原点とした平面用スケール(ここでは、−4.5〜4.5)と、立体用スケール(ここでは、−5.0〜+5.0μm)とを用いて3次元形状を表示している。なお、表示部2309では、上述のハルトマン像300、350と、眼の収差マップ310、360と、俯瞰マップ370とを用いて、適宜の表示パターンを選択して作成することができる。
また、上述の表示例によれば、明所時(瞳径小、例えば、φ3mm)、及び暗所時(瞳径大、例えばφ7mm)での収差係数の表示を行うことで、両者を比較することができる。また、例えば、眼科医、検査技師等が、表示された収差係数の値が大きく、何らかの対策(例えば、通院、入院等による治療)が必要であると判断する貴重なデータとなり得る数値データについては、注意度合いに応じて、例えば、正常値から離れていくにつれて、青→水色→黄緑→黄色→赤等のように色が変化するように表示することもできる。
また、白色光MTF表示330についても、明視野及び暗視野での両方の表示を行うことができる。また、測定によって得られた係数から矯正視力の表示を行ってもよい。さらに、この矯正視力に基づいてランドルト環の見え具合を推測したものを表示してもよい。また、収差の単位は、μm、nm、λ等のいずれかを選択できるようにしてもよい。また、両眼表示の選択を行えるようにしても良い。
(第2の表示例)
図8は、表示部230にグラフィック表示される第2の表示例を示す説明図である。
表示部230は、眼の収差と角膜の各収差を個別に表示するものであって、眼及び角膜の収差に関しては、その各収差を、例えば、球面成分、非点成分、コマ収差、矢状収差、残余収差としてそれぞれ表示させる。表示部230には、具体的には、第6の表示例で示した球面成分に対応する波面収差Sのマップ500、非点収差(乱視成分)に対応する波面収差Cのマップ510、コマ収差マップ525、矢状収差マップ530、球面収差マップ540、第2非点収差(4次非点収差)マップ550、6次球面収差マップ560、残余収差マップ570がそれぞれ表示される。なお、ここでの各波面収差の表示形態は、第1の表示例で示した眼の収差マップと同じ形態であり、その詳細な表示は、省略する。
ここで、図9に戻って説明すると、波面収差Cのマップ510は、2次非点収差の項目に対応している。この波面収差マップ510の近傍に表示されている、ゼルニケ収差係数(C=)、方向(Ax=)には、この項目に記述されているそれぞれの値が表示される。コマ収差マップ525は、コマ収差の項目に対応している。このコマ収差マップ525の近傍に表示されている、収差係数の平均2乗誤差(RMS=)、方向(Ax=)には、この項目に記述されているそれぞれの値が表示される。
矢状収差マップ530は、矢状収差の項目に対応している。この矢状収差マップ530の近傍に表示されている、収差係数の平均2乗誤差(RMS=)、方向(Ax=)には、この項目に記述されているそれぞれの値が表示される。球面収差マップ540は、球面収差の項目に対応している。この球面収差マップ540の近傍に表示されている、収差係数の平均2乗誤差(RMS=)には、この項目に記述されている値が表示される。
第2非点収差(4次非点収差)マップ550の近傍に表示されている、収差係数の平均2乗誤差(RMS=)、方向(Ax=)には、この項目に記述されているそれぞれの値が表示される。6次球面収差マップ560の近傍に表示されている、収差係数の平均2乗誤差(RMS=)には、この項目に記述されている値が表示される。
残余収差マップ570は、高次収差として利用したゼルニケ多項式の各項以外の項(具体的には、Z40、Z44、Z50、Z51、Z52、Z53、Z54、Z55、Z60、Z61、Z62、Z64、Z65、Z66等)による収差の総和を意味する。
(第3及び第4の表示例)
図12及び図13は、第3の表示例(1/2)及び第3の表示例(2/2)の図を示す。これらの図は、ひとつの画面上に上下に並べて表示したり、さらに部分的に拡大して表示したり、適宜の表示形式を採用することができる(図15(a)参照)。
また、図14及び図13は、第4の表示例(1/2)及び第4の表示例(2/2)の図を示す。これらの図も同様に、ひとつの画面上に上下に並べて表示したり、さらに部分的に拡大して表示したり、適宜の表示形式を採用することができる(図15(b)参照)。
以下に第3及び第4表示例の各画像・データの説明をする。
(表示パターン1:第3及び第4の表示例(1/2))
Hartmann Image: ハルトマン像
Total: 低次収差を含めた全収差マップ(S(2+3+4+5+6))
RMS 4mm: 0.79: 瞳径4mmで計算したRMS
RMS 6mm: 2.51: 瞳径6mmで計算したRMS
Totalでは全収差、Total Higher−orderでは高次収差のRMSの値を表示する。
4mm: S: −0.94 C: −0.66 A: 26 VD: 12.00: 瞳径4mmで計算したS,C,A及びVD(角膜とレンズとの間の頂点間距離)
6mm: S: −1.19 C: −1.06 A: 14 VD: 12.00: 瞳径6mmで計算したS,C,A及びVD
(表示パターン2:第3及び第4の表示例(1/2))
Total Higher−order: 3次以上の高次収差を含めた収差マップ(S(3+4+5+6))
Aberration maps: 6mm: 瞳径6mmで計算した収差マップ(丸枠の図)
Landolt’s Ring Simulation: 4mm: 瞳径4mmで計算した影響度合いを示すランドルト環シミュレーション(四角枠の図)
図14では、全収差を加味したランドルト環シミュレーション、高次収差を加味したランドルト環シミュレーションの両方を表示できる。
VA 20/100、VA 20/40、VA 20/20: 視力値0.2、0.5、1.0
(表示パターン3:第3及び第4の表示例(2/2))
Third−order: 3次の収差マップ(丸枠の図)及び影響度合いを示すランドルト環シミュレーション(四角枠の図)
Trefoil: 矢状収差
Coma: コマ収差
(表示パターン4:第3及び第4の表示例(2/2))
Forth−order: 4次の収差マップ(丸枠の図)及び影響度合いを示すランドルト環シミュレーション(四角枠の図)
Tetrafoil: テトラフォイル
2nd Astigmatism: 第2非点収差(4次非点収差)
Spherical: 球面収差
表示パターン3及び4について、例えば、左上の丸枠の図は、3次の矢状収差成分の収差マップを表す。左下の四角枠の図は、表示バリエーションによって、3次の矢状収差成分のみを取り出したときの影響度合いを示すランドルト環の見え方、又は、3次の矢状収差成分以外の成分を取り出したときの影響度合いを示すランドルト環の見え方を表す。
この表示例では収差マップは瞳径6mm、ランドルト環シミュレーションは瞳径4mmでおこなっているが、これ以外の値を利用することも可能であり、適宜変更できる。
本発明に関する光学特性測定装置100の概略光学系を示す図。 本発明に関する光学特性測定装置100の電気的構成を示す電気系ブロック図。 本発明に関する光学特性測定装置100のフローチャート。 ランドルト環の表示に関するフローチャート。 表示部230にグラフィック表示される第1の表示例を示す説明図。 第1の表示例に対する変形例を示す説明図(3)。 角膜収差測定を示すフローチャート。 表示部230にグラフィック表示される第2の表示例を示す説明図。 ゼルニケ係数Cijによる各収差の表現形式を示す図。 ゼルニケの多項式Zijの極座標表示による収差への分類を示す図(1)。 ゼルニケの多項式ZijのXY座標表示による収差への分類を示す図(2)。 第3の表示例(1/2)。 第3、4の表示例(2/2)。 第4の表示例(1/2)。 第3及び第4の表示例について、図1/2と図2/2の両図を1画面に表示する表示例。
符号の説明
10 第1照明光学系
11、31、51、55 第1〜4光源部
12、32、34、44、52、53 集光レンズ
20 第1受光光学系
21 コリメートレンズ
22 ハルトマン板
23、35、54 第1〜3受光部
30 送受光光学系
33、43、45 ビームスプリッター
40 共通光学系
41 プラチドリング
42 アフォーカルレンズ
50 調整用光学系
60 被測定眼
100 光学特性測定装置

Claims (10)

  1. 光源部からの測定光束を被検眼眼底に照射する照射部と、被検眼眼底からの反射光を受光する受光部とを有する波面収差測定光学系と、
    上記波面収差測定光学系の該受光部の受光信号に基づき、被測定眼の高次収差を含む波面収差を測定する波面収差測定部と、
    上記波面収差測定部で測定された波面収差に基づいて、表示させる高次収差を選択する表示モードを有する表示部と、
    波面収差の傾向を判断する波面収差処理部
    を備え、
    上記表示部が、測定された波面収差の傾向に応じて、表示モードを選択するように構成したことを特徴とする眼の高次収差測定装置。
  2. 光源部からの測定光束を被検眼眼底に照射する照射部と、被検眼眼底からの反射光を受光する受光部とを有する波面収差測定光学系と、
    上記波面収差測定光学系の該受光部の受光信号に基づき、被測定眼の高次収差を含む波面収差を測定する波面収差測定部と、
    記波面収差測定部で測定された波面収差に基づいて、表示させる高次収差を選択する表示モードを有する表示部と、
    を備え
    上記表示モードは、
    (1)予め決められた高次収差を表示する固定表示モード、
    (2)マニュアルで表示する収差成分を選択できるマニュアル選択表示モード、
    (3)測定した収差の大きさにより、収差の大きな順に表示するように構成した自動収差選択表示モード、
    (4)測定結果から症例を推測し、自動的にその症例に向いた高次収差を表示するようにした自動症例向き収差選択表示モード、
    (5)症例ごとに表示するようにマニュアルで高次収差を選択できるマニュアル症例向き収差選択表示モード
    のうちいずれかひとつ又は複数の表示モードを含むことを特徴とする眼の高次収差測定装置。
  3. 光源部からの測定光束を被検眼眼底に照射する照射部と、被検眼眼底からの反射光を受光する受光部とを有する波面収差測定光学系と、
    上記波面収差測定光学系の該受光部の受光信号に基づき、被測定眼の高次収差を含む波面収差を測定する波面収差測定部と、
    上記波面収差測定部で測定された波面収差に基づいて、表示させる高次収差を選択する表示モードを有する表示部と、
    を備え
    上記表示部は、グラフィック表示がなされる高次収差の表示対象を選択して表示すること、又は、高次収差のグラフィック表示およびその高次収差での視標への影響度合いを示すグラフィック表示を選択して表示することを特徴とする眼の高次収差測定装置。
  4. 光源部からの測定光束を被検眼眼底に照射する照射部と、被検眼眼底からの反射光を受光する受光部とを有する波面収差測定光学系と、
    上記波面収差測定光学系の該受光部の受光信号に基づき、被測定眼の高次収差を含む波面収差を測定する波面収差測定部と、
    上記波面収差測定部で測定された波面収差に基づいて、表示させる高次収差を選択する表示モードを有する表示部と、
    を備え
    上記表示部による影響度合いの表示は、選択された高次収差による視標への影響度合いを表示する表示モードと、選択された高次収差以外の高次収差による視標への影響度合いの表示を行う表示モードが選択可能であること特徴とする眼の高次収差測定装置。
  5. さらに、測定された波面収差成分による視標の影響度合いを求めるシミュレーション部
    を備え、
    上記表示部は、表示する高次収差を、矢状収差、コマ収差、球面収差、非点収差、テトラフォイルのいずれか複数を含む高次収差ごとに個別に表示し、上記シミュレーション部で求められた、高次収差成分による影響度合いを表示するように構成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の眼の高次収差測定装置。
  6. 光源部からの測定光束を被検眼眼底に照射し、その反射光を受光する受光部とを有する波面収差測定光学系と、
    上記波面収差測定光学系の該受光部の受光信号に基づき、被測定眼の高次収差を含む波面収差を測定する波面収差測定部と、
    測定された波面収差成分による視標の影響度合いを求めるシミュレーション部と、
    上記波面収差測定部で測定された波面収差を、矢状収差、コマ収差、球面収差、非点収差、テトラフォイルのいずれか複数を含む高次収差ごとに個別に表示し、上記シミュレーション部で求められた、高次収差成分による影響度合いを表示する表示部と、
    を備えた眼の高次収差測定装置。
  7. 上記表示部は、表示する高次収差を、操作者の指示により選択可能に構成したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の眼の高次収差測定装置。
  8. 上記シミュレーション部によるシミュレーションは、各高次収差成分による視標の影響度合いを演算する第1演算モードと、各高次収差成分以外による高次収差による視標の影響度合いを演算する第2演算モードの少なくともいずれか一つであることを特徴とする請求項又は6に記載の眼の高次収差測定装置。
  9. さらに、収差量を変更して設定するための収差量変更部
    を備え、
    上記シミュレーション部と上記表示部は、被検眼全体の高次収差の表示ないしこれに基づく視標の影響度合いをシミュレーションするように形成され、
    上記収差量変更部により設定された収差量変化に応じて、上記シミュレーション部は、上記シミュレーション部の視標の影響度合い及び/又は高次収差の成分を補正して、上記表示部は、被検眼全体の高次収差の表示ないしこれに基づく視標の影響度合いを表示するように構成したことを特徴とする請求項又は6に記載の眼の高次収差測定装置。
  10. 上記波面収差測定光学系において、上記照射部は、近赤外を発する光源部を含み、この光源部からの光束を被検眼眼底に微小点として照射し、上記受光部は、被検眼眼底からの反射光を被検眼瞳と略共役位置に配置したハルトマン板を介して、被検眼眼底と略共役関係となる受光面で受光するように構成したことを特徴とする請求項又は6に記載の眼の高次収差測定装置。
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