JP3823266B2 - 光学特性測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検対象物の光学特性を精密に測定する装置に係わり、被検対象物の光学特性を測定すると共に、被検対象物の観察が可能な光学特性測定装置に関するものである。特に、被検対象物が眼である場合には、不正乱視成分の光学特性を測定できると共に被検眼前眼部の観察を行うことのできる光学特性測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の被検眼の光学特性を測定する装置は、レフラクトメーターとして知られているが、その被検眼の光学特性を球面成分、正乱視成分及びその軸角度のみを求め表示するに過ぎなかった。
【0003】
被検眼の中にはこれ以外の不正乱視成分を有している場合が有り、不正乱視成分の量によっては、眼鏡ではなくコンタクトレンズの矯正や医師の診断を必要とする場合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の被検眼の光学特性を測定する装置では、眼鏡の矯正しか行うことができず、十分なものとは言えなかった。
【0005】
そこで、被検対象物の光学特性を球面成分、正乱視成分及びその軸角度だけでなくこれ以外の不正乱視成分まで精密に測定可能な構成で、かつ、被検対象物の観察を1つの受光素子で行える光学特性測定装置の出現が強く望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題に鑑み案出されたもので、照明用の光源と、該光源からの光束で被検眼網膜上で微小な領域を照明するための照明光学系と、被検眼網膜から反射して戻ってくる光束を受光し受光部に導くための受光光学系と、この反射光束を少なくとも5個の領域に区分して、該領域において光束を収束させる収束作用と光束を透過させる透過作用とを有する変換部材と、該変換部材で変換された光束を受光するための受光部と、この受光部で得られた前記変換部材からの透過作用を受けた光束に基づき、前記被検眼前眼部の像を形成するための前眼部表示部と、前記受光部で得られた前記変換部材からの収束作用を受けた光束の傾き角に基づき、被検眼の光学特性を求めるための光学特性演算部とから構成されている。
【0007】
また本発明の変換部材は、前記反射光束を少なくとも5個の領域に区分して、0次光と1次光とに回折させる様に構成することもできる。
【0008】
そして本発明の区分される領域が、5個に代えて17個とすることもできる。
【0009】
更に本発明の変換部材は、光軸と直交する面内に配置された複数の2重焦点のマイクロフレネルレンズで構成することもできる。
【0010】
また本発明の光学特性演算部が、前記複数のマイクロフレネルレンズによる受光部の受光面上での前記反射光束の収束位置から反射光束の傾き角を求め、この傾き角に基づいて、被検眼の光学特性を求める構成にすることもできる。
【0011】
そして本発明の受光光学系は、被検眼虹彩と前記受光面とが略共役な関係を形成する様に構成することもできる。
【0012】
更に本発明の照明光学系は、被検眼の瞳と略共役付近に、被検眼の瞳中心付近を通して照明する第1照明状態と、被検眼の瞳周辺付近を通して照明する第2照明状態を形成する光束遮蔽部材を配置した構成にすることもできる。
【0013】
また本発明は、照明用の光源と、該光源からの光束を被検査対象物に向かわせるための照明光学系と、被検査対象物による反射又は屈折された光束を受光し受光部に導くための受光光学系と、この反射光束を少なくとも5個の領域に区分して、該領域において光束を収束させる収束作用と光束を透過させる透過作用とを有する変換部材と、該変換部材で変換された光束を受光するための受光部と、この受光部で得られた前記変換部材からの透過光束に基づき、前記被検査対象物の像を形成するための被検査対象物表示部と、前記受光部で得られた前記変換部材からの収束作用を受けた光束の傾き角に基づき、被検査対象物の光学特性を求めるための光学特性演算部とから構成されている。
【0014】
そして本発明の変換部材は、前記反射光束を少なくとも5個の領域に区分して、0次光と1次光とに回折させる様に構成することもできる。
【0015】
更に本発明は、区分される領域が、5個に代えて17個とすることもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以上の様に構成された本発明は、照明光学系が、照明用の光源からの光束で被検眼網膜上で微小な領域を照明し、受光光学系が、被検眼網膜から反射して戻ってくる光束を受光し受光部に導き、変換部材が、反射光束を少なくとも5個の領域に区分して、領域において光束を収束させる収束作用と光束を透過させる透過作用とを有し、受光部が、変換部材で変換された光束を受光し、前眼部表示部が、受光部で得られた変換部材からの透過作用を受けた光束に基づき、被検眼前眼部の像を形成し、光学特性演算部が、受光部で得られた変換部材からの収束作用を受けた光束の傾き角に基づき、被検眼の光学特性を求めることができる。
【0017】
また本発明の変換部材は、反射光束を少なくとも5個の領域に区分して、0次光と1次光とに回折させることもできる。
【0018】
そして本発明の区分される領域を、5個に代えて17個とすることもできる。
【0019】
更に本発明の変換部材は、光軸と直交する面内に配置された複数の2重焦点のマイクロフレネルレンズにすることもできる。
【0020】
また本発明の光学特性演算部が、複数のマイクロフレネルレンズによる受光部の受光面上での反射光束の収束位置から反射光束の傾き角を求め、この傾き角に基づいて、被検眼の光学特性を求めることもできる。
【0021】
そして本発明の受光光学系は、被検眼虹彩と前記受光面とが略共役な関係を形成する様にすることもできる。
【0022】
更に本発明の照明光学系は、被検眼の瞳と略共役付近に、被検眼の瞳中心付近を通して照明する第1照明状態と、被検眼の瞳周辺付近を通して照明する第2照明状態を形成する光束遮蔽部材を配置することもできる。
【0023】
また本発明は、照明光学系が、照明用の光源からの光束を被検査対象物に向かわせ、受光光学系が、被検査対象物による反射又は屈折された光束を受光し受光部に導き、変換部材が、反射光束を少なくとも5個の領域に区分して、領域において光束を収束させる収束作用と光束を透過させる透過作用とを有し、受光部が、変換部材で変換された光束を受光し、被検査対象物表示部が、受光部で得られた変換部材からの透過光束に基づき、被検査対象物の像を形成し、光学特性演算部が、受光部で得られた変換部材からの収束作用を受けた光束の傾き角に基づき、被検査対象物の光学特性を求めることができる。
【0024】
そして本発明の変換部材は、反射光束を少なくとも5個の領域に区分して、0次光と1次光とに回折させることもできる。
【0025】
更に本発明は、区分される領域が、5個に代えて17個とすることもできる。
【0026】
【実施例】
【0027】
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0028】
[第1実施例]
【0029】
本発明の第1実施例である光学特性測定装置10000は、図1Aに示す様に、照明用の光源100と、この光源100からの光束で被検眼網膜上で微小な領域を照明するための照明光学系200と、被検眼網膜から反射して戻ってくる光束を受光し受光部500に導くための受光光学系300と、この反射光束を少なくとも17本のビームに変換するための変換部材400と、変換部材400で変換された複数の光束を受光する受光部500と、この受光部500で得られた光束の傾き角に基づいて被検眼1000の光学特性を求めるための光学特性演算部600とから構成されている。
【0030】
そして、制御演算処理手段800が、光学特性演算部600を含む全体の制御を司っている。更に、制御演算処理手段800は、光源駆動手段101を介して光源100を制御駆動する様に構成されている。
【0031】
光源100は、空間コヒーレンスが高く、時間コヒーレンスは高くないものが望ましい。本第1実施例の光源100には、SLD(Super Luminescent Diode)が採用されており、輝度が高い点光源を得ることができる。
【0032】
また、本第1実施例の光源100は、SLDに限られるものではなく、レーザーの様に空間、時間ともコヒーレンスが高いものでも、回転拡散板などを挿入することにより、適度に時間コヒーレンスを下げることで利用できる。
【0033】
そして、SLDの様に、空間、時間ともコヒーレンスが高くないものでも、光量さえ充分であれば、ピンホール等を光路の光源の位置に挿入することで、使用可能になる。
【0034】
本第1実施例の照明用の光源100の波長は、赤外域の波長、例えば840nmを使用することができる。光源100は、連続点灯させている場合には、受光部500において、光学特性測定用の光束と、被検査対象物である被検眼前眼部の光束とが同時に受光される。
【0035】
また光源100を点滅させた場合において、消灯時では、受光部500で被検眼前眼部のみの像が形成され、点灯時では、受光部500に光学特性測定用の光束が受光される。このため、光学特性測定用の光束が含まれない被検査対象物である被検眼前眼部の像を形成することができ、より望ましい。
【0036】
照明光学系200は、光源100からの光束で被検眼眼底上で微小な領域を照明するためのものである。照明光学系200は、第1の集光レンズ201と、可変絞り202と、第2の集光レンズ203と、固視標結像レンズ204と、固視標205とから構成されている。
【0037】
可変絞り202は、光束遮蔽部材に該当するものであり、図1Bに示す様に、この可変絞り202は、中心付近に開口のある第1絞り202aと、周辺部付近に開口のある第2絞り202bとが並べて配置されており、これを光軸と直交方向に制御演算処理手段800からの信号で移動させることにより切り替え可能に構成されている。
【0038】
従って、照明光学系200の可変絞り202は、被検眼1000の瞳と略共役付近に、被検眼1000の瞳中心付近を通して照明する第1照明状態と、被検眼1000の瞳周辺付近を通して照明する第2照明状態とを形成することができる。
【0039】
ここで、被検眼1000は、角膜1100と、虹彩1200と、網膜1300とを備えている。
【0040】
この可変絞り202は、角膜反射による測定への影響を軽減することができる。
【0041】
受光光学系300は、被検眼網膜から反射して戻ってくる光束を受光し受光部500に導くためのものである。受光光学系300は、第1のアフォーカルレンズ301と、第2のアフォーカルレンズ302と、反射光束を少なくとも17本のビームに変換するための変換部材400と、絞り303とから構成されている。
【0042】
受光光学系300の受光部500は、照明光学系200の可変絞り202と共役の位置にある。そして、受光部500と可変絞り202とは、互いに虹彩1200と共役となっている。
【0043】
屈折測定は照明光学系200部分で、その時に遮光されている部分で行うことにより、角膜反射の影響を受けることを防止することができる。
【0044】
即ち、可変絞り202の第1絞り202aが、光路内に挿入されている時には、中央の遮光部で遮光されている範囲の測定が行われ、可変絞り202の第2絞り202bが光路内に挿入されている時には、中央の開口部の周りの範囲で測定が行われる。
【0045】
そして照明光学系200は、被検眼1000の屈折力に応じて光源100からの光束が検眼眼底上で微小な領域を照明する様に構成されており、光源100からの光束を照明するための点光源照明系200Aと、固視標投影系200Bを含む照明系とを移動させることにより被検眼1000の屈折異常を矯正することができる。
【0046】
なお、点光源照明系200Aは、第1の集光レンズ201と、可変絞り202と、第2の集光レンズ203とから構成され、固視標投影系200Bは、固視標結像レンズ204と、固視標205とから構成されている。そして、点光源照明系200Aからの光束と固視標投影系200Bからの光束とは、ビームスプリッタ220で同軸とされている。
【0047】
そして光源100と固視標205とは共役関係に維持されている。また照明光学系200を移動させて、網膜に点光源及び固視標205の像が形成された後に、制御演算処理手段800からの信号により、固視標投影系200Bを僅かに遠ざけ雲霧させる。
【0048】
また、第1の視度調整機構が、点光源照明系200Aと固視標投影系200Bとの視度を、受光部500での受光レベルに応じて、この受光レベルが最大となる様にして調整する様に構成されている。
【0049】
本第1実施例である光学特性測定装置10000は、被検眼1000の遠点、近点、または、その間での、ある特定の屈折力を持った状態での光学特性を測定することを一つの目的としている。
【0050】
従って、遠点での測定だけをとっても、被検眼1000によって「ー25ディオプター」から「25ディオプター」程度の屈折力の差があるので、屈折力の変化に応じて照明光束が検眼眼底上で微小な領域を照明する様に構成されている。このため、光源100と、点光源照明系200Aと、固視標投影系200Bとが、制御演算処理手段800からの信号により移動する様に構成されている。
【0051】
また受光光学系300は、第1のアフォーカルレンズ301と、第2のアフォーカルレンズ302と、変換部材400と、受光素子500とから構成されている。被検眼が適切な作動距離に位置している時には、次の関係を満足している。
【0052】
即ち、第1のアフォーカルレンズ301の前側焦点は、被検査対象物である被検眼前眼部と略一致している。更に被検眼前眼部は、第1のアフォーカルレンズ301及び第2のアフォーカルレンズ302を介して、受光素子500と略共役の関係となっている。
【0053】
そして、照明光学系200と受光光学系300とは、光源100からの光束が集光する点で反射されたとして、その反射光による受光部500での信号ピークが最大となる関係を維持して、連動して移動し、受光部500での信号ピークが強くなる方向に移動し、強度が最大となる位置で停止する様に構成されている。この結果、光源100からの光束が、被検眼上で集光することとなる。
【0054】
次に、変換部材400について説明する。
【0055】
受光光学系300に配置された変換部材400は、反射光束を複数のビームに変換する波面変換部材である。本第1実施例の変換部材400には、光軸と直交する面内に配置された複数のマイクロフレネルレンズが採用されている。
【0056】
ここでマイクロフレネルレンズについて詳細に説明する。
【0057】
マイクロフレネルレンズは波長ごとの高さピッチの輪帯をもち、集光点と平行な出射に最適化されたブレーズを持つ光学素子である。ここで利用することのできるマイクロフレネルレンズは、例えば、半導体微細加工技術を応用した8レベルの光路長差をつけたもので、1次光と0次光とも40%の集光効率を実現できる。
【0058】
その結果、受光部500には、変換部材400に相当するマイクロフレネルレンズの1次光が被検眼の光学特性を示す光束として、マイクロフレネルレンズの0次光が被検眼前眼部像として、受光部500に入射することとなる。
【0059】
光源100を連続点灯させている場合には、受光部において、光学特性測定用の光束と被検査対象物である被検眼前眼部の光束が同時に受光されるので、表示部700には、離散的に光学特性測定用の光束の集光点が含まれた状態で、被検査対象物である被検眼前眼部像が形成される。
【0060】
また、光源100を点滅させた場合において、消灯時に受光部で被検眼前眼部のみの像が形成され、これを表示部700で表示する。光学特性の測定期間は、被検眼前眼部の像をバッファメモリに記憶しておき、これを表示する様にすることもできる。
【0061】
このため、光学特性測定用の光束が含まれない被検査対象物である被検眼前眼部の像を形成することができ、より望ましいと言える。
【0062】
一方、眼底からの反射光は、第1のアフォーカルレンズ301及び第2のアフォーカルレンズ302を通過し、変換部材400を介して、その1次光として受光部500上に集光する。ここで0次光は透過光束に相当し、1次光は収束光束に相当する。
【0063】
なお、球面成分S’円柱成分C、軸角度成分Aとを測定する場合には、5個以上の、これら以外の高次の収差を必要とする。
【0064】
また変換部材400は、少なくとも5個の領域に分けられた各領域において
、収束作用を行うマイクロレンズ部と透過作用を行う開口部分で構成することも可能である。
【0065】
本第1実施例の変換部材400は、反射光束を少なくとも17以上のビームに変換する波面変換部材から構成されている。
【0066】
次に受光部500は、変換部材400で変換された複数のビームを受光するためのものであり、本第1実施例では、CCDが採用されている。このCCDは、TV用などの一般的なものから測定用の2000*2000素子等、何れのタイプのものが使用できる。
【0067】
受光部500をTV用のCCDを使用した場合には、解像度は劣るが、安価であり、通常、後処理で利用するパーソナルコンピューターへの入力も簡便である。この場合、CCDとそのドライバーからの画像信号出力は、NTSC信号とし、パーソナルコンピューターにNTSC信号に適応した画像入力ボードを使用することで簡単に実現することができる。
【0068】
また、受光部500を測定用の2000*2000素子のCCDを採用した場合、装置は高価となるが、同様にアナログ信号を介してパーソナルコンピューターに測定値を入力することができる。
【0069】
なお、CCDからの測定信号を、デジタル信号でパーソナルコンピューターに入力することも可能である。
【0070】
そして受光光学系300は、被検眼虹彩1200と変換部材400と略共役な関係を形成している。
【0071】
また、受光光学系300には、ビームスプリッタ303が挿入されており、照明光学系200からの光を被検眼1000に送光し、反射光を透過させる様に構成されている。
【0072】
なお、受光部500で受光した受光信号は、受光素子ドライバ510を介して光学特性演算部600と表示部700とに送出される様に構成されている。
【0073】
次に、受光部500で得られた光束の傾き角に基づいて被検眼1000の光学特性を求めるための光学特性演算部600の動作原理について詳細に説明する。
【0074】
「リレーレンズなしで動かない場合:球面成分も含めて測定する」
【0075】
正視の場合 平行光入射で眼底に結像させ、眼底の二次光源が平行光で出射させる。
【0076】
近視の場合には、収束光を出射させる。
【0077】
正乱視の場合には、非点収差を求める。
【0078】
不正乱視の場合には、高次の収差との混合を行う。
【0079】
ことが基本となる。
【0080】
ここで演算方法を詳細に説明する。
【0081】
図2に示す様に変換部材400の座標をX、Yとし、 受光部500の座標を x、yとすれば、波面は極座標表示ま又は、直交座標表示によって、
【0082】
w(r、θ)=W(X、Y) ・・・・・・第1式
【0083】
となる。
【0084】
(i、j)番目の測定データは、同じ形式に
【0085】
w(ri、θj)=W(Xi、Yj) ・・・・・・第2式
【0086】
となる。測定データの内容については後で説明する。
【0087】
波面の近似式として
【0088】
Figure 0003823266
【0089】
を選ぶ。
【0090】
この多項式中に現れる各成分を説明すると、
【0091】
定数項は、Kである。
【0092】
傾き角(アライメント誤差が反映される)は、
【0093】
Grcos(θーT)=Gcos(T)X+Gsin(T)Y・・・・・第4式
【0094】
球面 (符号の問題に関して)
【0095】
「数1」
【0096】
・・・・・第5式
【0097】
Sが負のとき+となり、Sが正のとき−となる。
【0098】
正乱視 (符号の問題に関して)
【0099】
「数2」
【0100】
・・・・・第6式
【0101】
Cが負のとき+、Cが正のときーとなる。
【0102】
各測定点の残差の二乗和は
【0103】
「数3」
【0104】
・・・・・第7式
【0105】
が最小になるようにK、G、T、S、C、Aを決める。添え字のi、jは変換部材400の1要素に対応する。実際には、データが傾き角で出現するため、それぞれの波面の微分値を使って計算する。なぜなら、本装置において測定するデータは光線の傾き角であるからである。
【0106】
光線の傾き角は直接波面の位置座標による微分で求めることができる。
本波面センサーで測定される量は基準からの横収差量である。
【0107】
図2で次の関係が近似的に成り立つことが知られている。
【0108】
「数4」
【0109】
・・・・・第8式
【0110】
「数5」
【0111】
・・・・・第9式
【0112】
l(エル)は、変換部材400と受光部500との距離である。
【0113】
「波面と本波面センサーで計測する横収差量について」
【0114】
変換部材400の中心点がX、Yの各素子においてdx(X、Y)、dy(X、Y)を得る。
【0115】
ここで、dx、dyは変換部材400の1素子の対して、受光部500上の、予め決まっている原点と、実際の光線の交点のx、y方向それぞれの距離である。変換部材400の1素子に対応する原点は、図2に示す様に、波面がW一様に平らで、つまり、眼屈折率特性が球面成分と乱視成分が共に0ディオプターで、あとで述べる不正乱視成分などの残差もない場合に、変換された光束が測定できる受光部500上の点である。
【0116】
S、C、Aがゼロで、残存収差もない状態の時のそれぞれの点の位置を(x0 、y0)とする。
【0117】
dx(Xi、Yj)=xijーx0 ij ・・・・・・第10式
【0118】
dy(Xi、Yj)=yijーy0 ij ・・・・・・第11式
【0119】
そして、微分を使った場合の残差の二乗和は、
【0120】
「数6」
【0121】
・・・・・・第12式
【0122】
ここでも、残差を最小にするようなFのパラメーターG、T、S、C、を適当な非線型最適化手法、例えば、減衰最小二乗法などを使って求めればよい。
【0123】
K、G、Tは測定時の誤差などの影響と考えられる。オートレフではS、C、Aが測定量となる。
【0124】
なお、球面と正乱視の式中に符号の定まらないところがあるが、それぞれの組み合わせを別々に計算して、最も残差の少ない場合を採用すればよい。
【0125】
A 「不正乱視成分」
【0126】
残差が不正乱視成分になる。
【0127】
残差成分は、今までのオートレフでは構造上、測定することができない。また、ソフトウェアー的にも新しい工夫が必要である。
残差、つまり、不正乱視成分の解析には、
【0128】
(1) 残差量を自乗和の形で算出する。
【0129】
(2) 収差論で知られている方法と同様に成分に分ける。
【0130】
(3) S、C、Aで表される波面を基準面として、ずれ量をすべて出力する。
【0131】
等が考えられる。
【0132】
また、不正乱視の大きい場合には、波面そのものの歪みを知るために、基準波面をSによるもの、または、単に、平面によるものなども必要になる場合がある。
【0133】
「残差量の自乗和」
【0134】
既に、前記の方法で決定されたK、G、 T、 S、C、Aを使って、残差の自乗和を測定する。N行M列とすると、点数n=N*Mの自乗を2倍した数で割っ たものであり、
【0135】
「数7」
【0136】
・・・・・・第16式
【0137】
となる。
【0138】
B 「成分別の分析」
【0139】
これらは、
【0140】
コマ収差成分 r(2n+1)cos(θ+Tn)、n=1、2・・・・
【0141】
球面収差成分 r2n n=2、3・・・・
【0142】
高次の非点収差 r2ncos2(θ+An)、n=1、2・・・・
【0143】
このほか回転方向に非点成分よりも高次の収差が存在し、これが大事である。一般的にこれらは、
【0144】
f(r)cosn(θ+Tn)、n=2、3・・・・
【0145】
これらの項のパラメータを決めるために、光線の傾き角から先に得られたG、T、S、C、Aにより、傾き角、球面、正乱視の各成分に寄与した量を引き去る。その上で、ここで述べた、コマ収差成分、球面収差成分、高次の非点収差およびその他の寄与を計算することができる。
【0146】
C 「基準波面からのずれ量を出力」
【0147】
基準波面Wb と実際のWr の同位置でのz方向での距離差を表示する。
【0148】
ここで次の様に定義する。
【0149】
b、Frは、Fから定数項と傾き角項を除いたものである。
【0150】
それぞれ、波面を近似した関数で表記し直したもので、
【0151】
(基準波面)=Wb(Xi、Yj)=Fb(S、C、A、Xi、Yj
【0152】
(再生波面)=Wr(Xi、Yj)=Fr(S、C、A、不正乱視成分のパラメータ、Xi、Yj
【0153】
Δ(デルタ)zij=Wr(Xi、Yj)−Wb(Xi、Yj
【0154】
・・・・・・第17式
【0155】
ここで、全ての表示は波長単位で行うことができる。また、μm等の単位で表示することも可能である。
【0156】
D 「基準波面からのパワーのずれを表示する」
【0157】
(1) 残差を成分別に計算したものからパワーを計算する。(前と同様)
【0158】
(2) 残差成分のみからその点の残差成分のみによる傾き角を求め、それと 、近傍の点の傾き角からパワーを計算する。
【0159】
(3) 測定値から基準波面Wbによって計算されるその点の傾き角を引き去り、その後で、周辺の点(典型的には8個又は、15個)から、その点 のパワーを計算する。
【0160】
なお、パワーは、図3に示す様に、微分幾何で教えるところの曲面のある点での最大曲率と最小曲率に関係した量と方位を直接表示する。即ち、曲率半径Rで収束している時のパワーは、1/Rと表現される。
【0161】
更に、図4及び図5に示す様に、MERIDIONAL POWERを表示する方法がある。
【0162】
正乱視は一般に垂直子午線方向のパワーが強く、水平子午線方向のパワーが弱い。パワーはディオプターで表示することが通例である。
【0163】
ここで、変換部材400が、反射光束を少なくとも17以上のビームに変換することについて詳細に説明する。
【0164】
測定は、球面成分S、円柱成分C、軸角度Aの測定であれば、原点と異なる4つの動径方向の4点の少なくとも5点のデータから計算できる。更に、最低その1次づつ高次の情報が必要であれば、測定点は、2*8=16と原点の合計で少なくとも17点以上となる。
【0165】
従って、光学特性演算部600は、受光部500の受光面上の複数のマイクロフレネルレンズによる1次光の収束位置から光束の傾き角を求め、これに基づき被検眼1000の光学特性を求めることができる。
【0166】
なお、変換部材400にマイクロフレネルレンズを使わない場合には、受光データの1点はぼやけた像になるので、各点の重心を求める。
【0167】
そして、マイクロフレネルレンズを使った場合でも、図6に示す様に、受光素子でわざとぼかした像を観察することにより位置測定精度を向上させることができる。また、投影される光束が受光面において複数の画素上に投影される様にし、各画素の光束の強度を参考にして重心位置を求めることもできる。
【0168】
この様に重心の計算をすることにより、素子の1/10以下の測定位置精度を確保することができる。
【0169】
更に、光学特性演算部600の演算結果を表示するための表示部700を設けてある。
【0170】
この表示部700は、被検眼1000の光学特性を球面成分、正乱視成分及びその軸角度並に、これ以外の不正乱視成分とに分けて、光学特性演算部600で得られた結果を表示すると共に、受光部500からの信号に基づき、被検眼前眼部が表示される様に構成されている。
【0171】
例えば、
【0172】
(1) 「球面成分、正乱視成分及びその軸角度の表示」
【0173】
不正乱視成分は、こま成分、高次の球面収差成分、高次の非点収差成分を表示する。
【0174】
(2)「球面成分、正乱視成分及びその軸角度の表示」
【0175】
不正乱視成分は、球面成分、正乱視成分のみで構成される波面からのずれを2次元的に表示する。
【0176】
(3) 「2次元的に波面の曲率をたとえばディオプターで表示」
【0177】
グラフィックに表示も可能である。各表示点に非点収差がある場合曲率が2種類存在する。微分幾何学の教えるところにより、両者は直交している。
【0178】
この表示部700は、被検眼1000の光学特性をグラフィックに表示することができ、例えば、被検眼1000を全部から見た図(x、y座標)で表示したり、x、y座標にパワーを例えばディオプター表示でマッピングすることができる。
【0179】
更に表示部700は、被検眼1000の光学特性を正常眼からの偏差で表示することもできる。
【0180】
また計測で求めたS、C、Aの値から再現した標準となる波面からのずれを波長オーダーでx、y座標系にマッピングすることもできる。
【0181】
そして表示部700は、被検眼1000の光学特性を正常眼からの偏差でグラフィックに表示することもできる。そして、これらの表示は等高線表示することもできる。
【0182】
この等高線表示は、例えば、擬似カラーによるマッピングとすることもできる。
【0183】
次に、図7(a)と図7(b)に基づいて、アラインメントについて説明する。
【0184】
ここで、図7(a)に示す様に、受光系の移動レンズ群302より被検者側のレンズを対物レンズ群301とすると、アライメントは、被検物の測定基準面(被検物が眼の場合には、出射瞳、角膜表面)に、対物レンズ群301の前側焦点が一致する様に配置すればよいことになる。
【0185】
測定光線が、対物レンズ群301を通過した後、光軸と交わる点(被検物が眼の場合には、眼底と略共役点となる)に移動レンズ群302の前側焦点が来る様に、移動レンズ群302が移動する。これにより、受光部500には、常に略平行光が入射され、測定基準面での測定領域を略一定とすることができる。
【0186】
そして、例えば被検物が眼の場合において、光線の前眼部の測定基準面での正確な位置は、光線の変換部材400通過位置と、受光部500の受光位置に基づいて、内挿又は外挿法により、移動レンズ通過後の前眼部の測定基準面の共役点での光線座標を求め、光学系の横倍率で割ることにより得ることができる。
【0187】
ここで図7(b)基づいて、動作を説明する。
【0188】
S1(ステップ1、以下、S1と略する)では、光源100を点灯させる。次にS2では、被検物を固定する。そしてS3では、対物レンズ群301の前側焦点位置と、被検物が一致する様にする。更にS4では、光源100の像と移動レンズ群302の前側焦点とが一致する様に、移動レンズ群302を移動させる。そしてS5では、マイクロフレネルレンズ(ハルトマン板)400の0次光と1次光とを利用して像を形成し、S6では、受光部500に相当する2次元受光素子で、S5で形成された像を受光する様に構成されている。
【0189】
なお、図7(c)に示す様に、レンズメータの場合には、印点を利用してアライメントが行えるという効果がある。
【0190】
また、本第1実施例では、被検対象物を眼として説明しているが、眼に限られるものではなく、何れの被検査対象物の光学特性を測定することができる。
【0191】
更に本第1実施例はの変換部材400は、反射光束を少なくとも17本のビームに変換する様になっているが、少なくとも5本のビームに変換するものを採用すれば足りる。
【0192】
[第2実施例]
【0193】
本発明の第2実施例である光学特性測定装置20000は、図8に示す様に、照明用の光源100と、この光源100からの光束で被検眼網膜上で微小な領域を照明するための照明光学系200と、被検眼網膜から反射して戻ってくる光束を受光し受光部500に導くための受光光学系300と、この反射光束を少なくとも17本のビームに変換するための変換部材400と、変換部材400で変換された複数の光束を受光する受光部500と、この受光部500で得られた光束の傾き角に基づいて被検眼1000の光学特性を求めるための光学特性演算部600と、全体の制御を司るための制御演算処理手段800とから構成されている。
【0194】
本第2実施例の光源100の波長は、可視域を避けて、例えば、略840nmのものを使用している。従って、被験者に測定用の光を感じさせることなく測定を行うことができる。
【0195】
照明光学系200は、第1の集光レンズ201と、液晶部材210と、第2の視度調整機構220とから構成されている。第2の視度調整機構220は、受光部500の受光レベルに応じて制御演算手段800からの信号に応じて制御されるもので、その受光レベルが最大となる様にして視度調整を行うものである。
【0197】
この液晶部材210は、図9に示す様に、中心付近に開口を形成する第1照明状態と、周辺部付近に開口を形成する第2照明状態とを形成することができる。
【0198】
液晶部材210の部分的な開口の形状は、光学系の要求により自由に変えられる特徴がある。
【0199】
なお図10に示す様に、液晶部材210は、制御演算処理手段800が、液晶用ドライバを介して駆動される様に構成されている。
【0200】
受光光学系300は、第1の測定レンズ310と、第2の測定レンズ311と、第3の測定レンズ312と、固視標光学系320と、第3の視度調整機構315と、テーパーファイバーハンドル316と、第2のビームスプリッタ318から構成されている。
【0201】
固視標光学系320は、固視標用レンズ313、固視標314及び調整機構323とから構成されている。調整機構323は、制御演算処理手段800からの信号により、固視標314が、眼底と共役な位置よりも眼底から離れる方向に位置する様に光軸に沿って移動させ、いわゆる雲霧状態を形成するものである。
【0202】
なお、第1のビームスプリッタ317は、照明光学系200からの光を被検眼1000に向けて反射させ、被検眼1000からの反射光を透過させる様に構成されている。
【0203】
受光光学系300は、第1の測定レンズ310と第2の測定レンズ311に関して、被検眼1000の虹彩1200と受光部500とを略共役関係を保つ様に構成されている。
【0204】
被検眼虹彩1200と受光部500との共役関係は、まず、器械全体と被検眼との作動距離が適切、即ち、第1測定レンズ310と被検眼1000との距離を適切なものとなる様に調整することで行われる。この作業には、従来の周知の各種手段が採用できる。
【0205】
そして受光光学系300は、受光部500の受光面と被検眼1000の虹彩1200と略共役関係を保ち、かつ、被検眼眼底からの反射光束が略平行光束となるような調節機能を有している。
【0206】
本実施例の場合、被検眼の球面成分は、第3の測定レンズ312以降の受光部500側及び固視標光学系320を一体に移動することによって受光部500における測定対象から除くことができる。
【0207】
従って、視度調整、即ち、被検眼眼底1300と受光部500の受光面とを略共役の関係とする操作は、第3の視度調整機構315が、光学特性演算手段600によって得られた球面成分Sに応じた制御演算処理手段800からの信号に基づき、この球面成分Sが最小となる様に、第3の測定レンズ312以降の光学要素を一体に移動することにより行われる。
【0208】
この場合、光学照明系200の第2の視度調整機構220と第3の視度調整機構315とが独立制御される様に構成することもできる。そして、何れか一方の視度調整機構のみの調整で足りる場合もある。
【0209】
第1測定レンズ310と第2の測定レンズ311とが、アフォーカル光学系を形成する場合、第3の測定レンズ312以降の光学要素が、照明光学系200の移動に連動して動くことになる。そして、倍率によっては同じ距離だけ動くため、移動機構を共通化することもできる。
【0210】
なお、この視度調整機構による移動は、極度の近視眼や遠視眼の測定、近点での測定のために、測定幅を拡大するために行うこともできる。
【0211】
変換部材400と受光部500の間に、テーパーファイバーバンドル316を挿入し、簡単に変換部材400から受光部500への倍率の変換を実施することもできる。
【0212】
光学特性演算部600は、受光光学系300のレンズを移動させることにより、
【0213】
Figure 0003823266
【0214】
の球面成分が取り除かれているか、又は、非常に小さくなっている場合がある。この場合は、多項式から球面成分を除いて処理を行う。処理方法は、第1の実施例と同様である。
【0215】
最終的に屈折特性として表示する前に、レンズの移動量から球面成分の大きさを計算する。
【0216】
また、光学系の設定によっては、レンズを移動しても多項式の球面成分を無視できるほど小さくない場合もありうる。この場合は第1の実施例の演算がそのまま適用される。
【0217】
最終的に屈折特性として表示する前に、レンズの移動量から球面成分の大きさを計算して、多項式近似による球面成分量に加える。
【0218】
第1実施例と同様に、受光部500からの信号に基づき、光学特性の測定及び前眼部の観察を行うことができる。
【0219】
以上の様に構成された第2実施例の光学特性測定装置20000のその他の構成及び作用は、第1実施例である光学特性測定装置10000と同様であるから説明を省略する。
【0220】
また、図11に基づいて変形例を説明する。
【0221】
本変形例は、光源100と、第1測定レンズ310と、第2の測定レンズ311と、変換部材400と、受光部500とから構成されている。
【0222】
第1測定レンズ310の前側焦点位置に、被検対象物2000を配置する。そして、光源100と、第2の測定レンズ311の前側焦点位置とが共役な位置となっており、受光部500は、第2の測定レンズ311の後側焦点位置に配置されている。
【0223】
変換部材400は、これに設けられているマイクロフレネルレンズの焦点距離fh だけ、受光部500の前方に配置されている。
【0224】
なお、図11中において、実線は1次光を利用した場合を示すものであり、破線は0次光を使用した場合を示すものである。
【0225】
また、他の次数の光は、受光部500の像面でボケルので、1次光と0次光とを利用して測定することができる。
【0226】
測定は、球面成分S、円柱成分C、軸角度Aの測定であれば、原点と異なる4つの動径方向の4点の少なくとも5点のデータから計算できる。更に、最低その1次づつ高次の情報が必要であれば、測定点は、2*8=16と原点の合計で少なくとも17点以上となる。
【0227】
以上の様に構成された第2実施例の光学特性測定装置20000のその他の構成及び作用は、第1実施例である光学特性測定装置10000と同様であるから説明を省略する。
【0228】
また、本第2実施例では、被検対象物を眼として説明しているが、眼に限られるものではなく、何れの被検査対象物の光学特性を測定することができる。
【0229】
更に本第2実施例はの変換部材400は、反射光束を少なくとも17本のビームに変換する様になっているが、少なくとも5本のビームに変換するものを採用すれば足りる。
【0230】
以上の様に構成された本発明は、眼に使用した場合には、不正乱視等の光学特性を測定することができると共に、前眼部等の観察を行うことができるという卓越した効果がある。
【0231】
【効果】
以上の様に構成された本発明は、照明用の光源と、該光源からの光束で被検眼網膜上で微小な領域を照明するための照明光学系と、被検眼網膜から反射して戻ってくる光束を受光し受光部に導くための受光光学系と、この反射光束を少なくとも5個の領域に区分して、該領域において光束を収束させる収束作用と光束を透過させる透過作用とを有する変換部材と、該変換部材で変換された光束を受光するための受光部と、この受光部で得られた前記変換部材からの透過作用を受けた光束に基づき、前記被検眼前眼部の像を形成するための前眼部表示部と、前記受光部で得られた前記変換部材からの収束作用を受けた光束の傾き角に基づき、被検眼の光学特性を求めるための光学特性演算部とから構成されているので、不正乱視等の光学特性を測定することができると共に、前眼部等の観察を行うことができるという卓越した効果がある。
【0232】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の光学特性測定装置10000の構成を示す図である。
【図2】原理を説明する図である。
【図3】パワーを、最大曲率と最小曲率に関係した量と方位を直接表示する方法を示すものである。
【図4】MERIDIONAL POWERを表示する方法を示す図である。
【図5】MERIDIONAL POWERを表示する方法を示す図である。
【図6】位置測定精度を向上させる方法を示す図である。
【図7(a)】アライメントを説明する図である。
【図7(b)】アライメントの動作を説明する図である。
【図7(c)】レンズメータの場合を説明する図である。
【図8】本発明の第2実施例の光学特性測定装置20000の構成を示す図である。
【図9】液晶部材210を説明する図である。
【図10】液晶部材210の駆動構成を説明する図である。
【図11】本実施例の変形例を説明する図である。
【符号の説明】
10000 第1実施例の光学特性測定装置
20000 第2実施例の光学特性測定装置
1000 被検眼
1100 角膜
1200 虹彩
1300 網膜
100 光源
101 光源駆動手段
200 照明光学系
201 第1の集光レンズ
202 可変絞り
203 第2の集光レンズ
204 固視標結像レンズ
205 固視標
210 液晶部材
220 第2の視度調整機構
300 受光光学系
301 第1のアフォーカルレンズ
302 第2のアフォーカルレンズ
303 絞り
310 第1の測定レンズ
311 第2の測定レンズ
312 第3の測定レンズ
315 第3の視度調整機構
320 固視標光学系
313 固視標用レンズ
314 固視標
323 調整機構
400 変換部材
410 液晶部材
500 受光部
600 光学特性演算部
800 制御演算処理手段
【数1】
Figure 0003823266
【数2】
Figure 0003823266
【数3】
Figure 0003823266
【数4】
Figure 0003823266
【数5】
Figure 0003823266
【数6】
Figure 0003823266
【数7】
Figure 0003823266

Claims (10)

  1. 照明用の光源と、該光源からの光束で被検眼網膜上で微小な領域を照明するための照明光学系と、被検眼網膜から反射して戻ってくる光束を受光し受光部に導くための受光光学系と、この反射光束を少なくとも5個の領域に区分して、該領域において光束を収束させる収束作用と光束を透過させる透過作用とを有する変換部材と、該変換部材で変換された光束を受光するための受光部と、この受光部で得られた前記変換部材からの透過作用を受けた光束に基づき、前記被検眼前眼部の像を形成するための前眼部表示部と、前記受光部で得られた前記変換部材からの収束作用を受けた光束の傾き角に基づき、被検眼の光学特性を求めるための光学特性演算部とから構成される光学特性測定装置。
  2. 変換部材は、前記反射光束を少なくとも5個の領域に区分して、0次光と1次光とに回折させる様に構成されている請求項1記載の光学特性測定装置。
  3. 区分される領域が、5個に代えて17個である請求項1又は2記載の光学特性測定装置。
  4. 変換部材は、光軸と直交する面内に配置された複数の2重焦点のマイクロフレネルレンズで構成されている請求項1記載の光学特性測定装置。
  5. 光学特性演算部が、前記複数のマイクロフレネルレンズによる受光部の受光面上での前記反射光束の収束位置から反射光束の傾き角を求め、この傾き角に基づいて、被検眼の光学特性を求める請求項1〜3何れか1つに記載の光学特性測定装置。
  6. 受光光学系は、被検眼虹彩と前記受光面とが略共役な関係を形成する様に構成された請求項1記載の光学特性測定装置。
  7. 照明光学系は、被検眼の瞳と略共役付近に、被検眼の瞳中心付近を通して照明する第1照明状態と、被検眼の瞳周辺付近を通して照明する第2照明状態を形成する光束遮蔽部材を配置した請求項1記載の光学特性測定装置。
  8. 照明用の光源と、該光源からの光束を被検査対象物に向かわせるための照明光学系と、被検査対象物による反射又は屈折された光束を受光し受光部に導くための受光光学系と、この反射光束を少なくとも5個の領域に区分して、該領域において光束を収束させる収束作用と光束を透過させる透過作用とを有する変換部材と、該変換部材で変換された光束を受光するための受光部と、この受光部で得られた前記変換部材からの透過光束に基づき、前記被検査対象物の像を形成するための被検査対象物表示部と、前記受光部で得られた前記変換部材からの収束作用を受けた光束の傾き角に基づき、被検査対象物の光学特性を求めるための光学特性演算部とから構成される光学特性測定装置。
  9. 変換部材は、前記反射光束を少なくとも5個の領域に区分して、0次光と1次光とに回折させる様に構成されている請求項8記載の光学特性測定装置。
  10. 区分される領域が、5個に代えて17個である請求項8又は9記載の光学特性測定装置。
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