JP2007259626A - 直流モータの駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 大電流が流れた際に直流モータの制御回路を確実に保護できると共に自己復帰できる小型で簡易な構成の直流モータの駆動装置を提供する。
【解決手段】 直流モータMの電流を検出する電流検出手段3と、検出電流に比例した入力をCR積分してCR積分値を出力するCR積分回路6と、検出電流が定格電流より大きいときにCR積分回路を働かせ、定格電流以下のときCR積分回路をリセットする過負荷常時判定手段5と、CR積分値が過負荷設定値より大きいとき直流モータの通電を遮断する過負荷判定手段10と、検出電流が短絡設定値より大きいとき直流モータの通電を遮断すると共にCR積分回路に充電する短絡判定手段7と、直流モータの休止時間が停止時間設定値を過ぎたとき直流モータに復帰通電する停止終了判定手段12を備えている。
【選択図】 図1
Description
即ち、電圧+Vが印加され、モータMの起動が開始すると、パワー制御用トランジスタQ11,Q12の働きにより、ツエナダイオードDZの電圧からトランジスタQ11のベース・エミッタ間電圧を引いた値が電流検出抵抗RDの端子電圧と等しくなるモータ電流で起動され、定速走行状態になると、モータMのトルク指令値電圧はツエナダイオードDZの電圧よりも低くなる。積分回路AAには通常起動時間よりもはるかに大きい時定数を持たせてあるので、モータMがロックされた状態で起動すると、B点の電圧は徐々に上昇し、トランジスタQ10がONする電圧に到達すると、パワー制御用トランジスタQ11のベース電位を下げて電流が僅かしか流れないようにする。
即ち、モータ駆動部120はトランジスタQ20とリレーRYからなり、リレーRYは電磁石EMとスイッチSからなり、信号変換部130は抵抗R1 からなり、信号積分部140は入力抵抗R2と第1演算増幅器OP4とキャパシタCからなっている。過電流判断部150は反転入力端子に第1演算増幅器OP4の出力電圧が入力され、非反転入力端子に第2比較基準電圧V2が入力される第2演算増幅器OP5からなっている。制御部110の信号入力端子Iに駆動信号OSが入力されると、制御部110からモータ駆動部120に信号が出力され、リレーRYがオンされてスイッチSが閉じる。直流モータMに電流IM が流れると、モータ電圧V0 は入力抵抗R2経て第1演算増幅器OP4の反転入力端子に供給される。信号積分部140は、第1演算増幅器OP4の反転入力端子に供給されたモータ電圧を非反転入力端子の第1比較基準電圧V1と比較積分して積分電圧V3 を出力する。積分電圧V3は過電流判断部150の第2演算増幅器OP5の反転入力端子に供給され、過電流判断部150は積分電圧V3と第2比較基準電圧V2を比較し、積分電圧V3 が第2比較基準電圧V2より小さいときに制御部110にリセット信号RSを出力する。制御部110はリセット信号RSによって直流モータMをオフさせる信号を出力する。直流モータMが初期作動するときは瞬間的に過電流が生じるが、積分電圧V3 が第2比較基準電圧V2より大きいので、直流モータMを破損させるほどの電流量にならないと判断してリセット信号RSを出力しない。
即ち、主制御装置230の回転制御信号210によって直流モータMの回転、停止を指示する制御は一般的なPWM駆動制御を実行するので、回転検出器221は直流モータMの回転に応動した速度検出パルス信号を出力する。速度比較器201は速度検出パルス信号を主制御装置230の基準クロックパルス信号228と比較し、その差分を速度差信号として出力する。波形発生装置203はPWM駆動制御の基準波形信号を出力し、比較装置202は速度差信号と基準波形信号を比較して駆動パルス信号を出力する。ドライバ204は駆動パルス信号に応動して直流モータMの駆動電流をオン・オフ制御し、直流モータMを所定速度で回転させる。速度比較器201は回転制御信号210によって直流モータMを回転制御状態と停止制御状態にする。直流モータMの負荷電流は電流検出抵抗R6を通ってグランドへ流れ、過電流検出回路207は、電流検出抵抗R6の端子電圧に基づいて直流モータMに流れる負荷電流を検出し、その値が過電流判断基準値を越えると過電流検出信号216をハイレベルにする。タイマー回路208は、過電流検出信号216がハイレベルになるとタイマー機能が働き、ハイレベル状態が一定時間t以上継続すると過負荷検出信号217をローレベルにする。記憶回路209は過負荷検出信号217がローレベルになると保護出力信号218をハイレベルにすると共にその状態を記憶する。反転回路223は保護出力信号218を反転してローレベルに変換し、ドライバ204の駆動を停止して直流モータ5の回転を停止する。タイマー回路208の設定時間tは直流モータM始動時の過電流継続時間よりも長く設定され、設定時間t以下の過電流検出信号216では過負荷検出信号217を出力しないようにしている。記憶回路209の記憶状態をクリアする入力端子CLRには、回転制御信号210の信号レベルを反転回路224で反転したクリア信号220が与えられる。回転制御信号210がモータの回転停止を意味するハイレベルの間は、記憶回路209の入力端子CLRにクリア信号が入力されるので、この間に外部からのノイズや電源の瞬断があっても記憶回路209が動作せず、主制御回路230の回転制御信号210がモータの回転を意味するローレベルになると、直流モータMを回転させることができる。
本願発明の課題は、直流モータに大きな電流が流れた際に直流モータの制御回路を確実に保護できると共に自己復帰することができ、しかも、小型の電子回路基板にまとめることができる小型で簡易な構成の直流モータの駆動装置を提供することにある。
また、本願発明は、直流モータをPMW駆動制御用のブリッジスイッチ素子を使用して駆動するようにした直流モータの駆動装置であることを特徴としている(請求項3)。
また、本願発明は、過負荷の際に直流モータに定格電流以上の平均電流を流さないようにしたことを特徴としている(請求項4)。
また、本願発明は、短絡の際にPMW駆動制御用のブリッジスイッチ素子に定格電流以上の電流を流さないようにしたことを特徴としている(請求項5)。
また、本願発明では、直流モータをPMW駆動制御用のブリッジスイッチ素子を使用して駆動するようにすることで、直流モータの駆動装置を簡易な構成(シンプル)で安価、小型にして、PWM制御を行うブリッジ素子とともにて小型基板に纏めることができる。
また、本願発明では、過負荷の際に直流モータに定格電流以上の平均電流を流さないようにしたり、短絡の際にPMW駆動制御用のブリッジスイッチ素子に定格電流以上の電流を流さないようにしたので、直流モータに適合した過負荷保護を確実にできる利点がある。
次に、直流モータMが短絡した場合の短絡時保護動作の流れを図2に基づいて説明する。直流モータMの始動によりS1のステップで短絡判定開始がスタートすると、S2で短絡判定手段7が直流モータMの電流が短絡設定値より大きいか否かの判断動作を行い、直流モータMの電流が予め設定する短絡設定値より大きいと判定した「はい」のときは、S3で遮断手段8がブリッジスイッチ素子2に遮断指令を発信してブリッジスイッチ素子2をOFFにし、直流モータMへの出力を遮断して直流モータMの回転を停止し、また、S4で急速充電手段9を介して直流モータMの電流に比例した電圧をCR積分回路6に入力してCR積分回路6のコンデンサCに充電し、CR積分回路6が直流モータMに流れる電流に比例した入力をCR積分してCR積分値を出力する。そして、過負荷判定手段10がCR積分回路6の出力(CR積分値)が予め設定する過負荷設定値より大きいとの判定動作を行うと、S5で遮断手段8がブリッジスイッチ素子2に遮断指令を発信してブリッジスイッチ素子2をOFFにし、直流モータMへの出力を遮断して直流モータMの回転を停止することになるが、通常は既に直流モータMの回転が停止されているので安全のための再確認をすることになる。CR積分回路6の出力が過負荷であることを過負荷判定手段10が判定すると、S6でCR積分回路出力判定が過負荷判定手段10による過負荷判定から停止終了判定手段12による停止終了判定に切替えられる。
3 電流検出手段
5 過負荷常時判定手段
6 CR積分回路
7 短絡判定手段
10 過負荷判定手段
12 停止終了判定手段
Claims (5)
- 直流モータの駆動装置において、直流モータに流れる電流を検出する電流検出手段と、電流検出手段が検出した電流に比例した入力によってCR積分してCR積分値を出力するCR積分回路と、電流検出手段が検出した電流が定格電流以下か否かを判定し、定格電流より大きいときにCR積分回路を働かせ、定格電流以下のときにCR積分回路を働かせないようにリセットする過負荷常時判定手段と、CR積分回路の出力が予め設定する過負荷設定値より大きいか否かを判定し、CR積分回路の出力が過負荷設定値より大きくなったときに直流モータへの出力を遮断する過負荷判定手段と、直流モータへの出力を遮断してからの休止時間が予め設定する停止時間設定値になったか否かを判定し、休止時間が停止時間設定値を過ぎたときに直流モータへの出力を復帰通電する停止終了判定手段とを備え、過負荷の際に直流モータへの通電を一時的に休止させて直流モータを保護するようにした直流モータの駆動装置。
- 電流検出手段が検出した電流が予め設定する短絡設定値より大きいか否かを判定し、短絡設定値より大きいときに直流モータへの出力を遮断すると共にCR積分回路を働かせる短絡判定手段を備え、短絡の際にも直流モータへの通電を一時的に休止させて直流モータを保護するようにしたことを特徴とする請求項1記載の直流モータの駆動装置。
- 直流モータをPMW駆動制御用のブリッジスイッチ素子を使用して駆動するようにした直流モータの駆動装置であることを特徴とする請求項1または2記載の直流モータの駆動装置。
- 過負荷の際に直流モータに定格電流以上の平均電流を流さないようにしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の直流モータの駆動装置。
- 短絡の際にPMW駆動制御用のブリッジスイッチ素子に定格電流以上の電流を流さないようにしたことを特徴とする請求項3記載の直流モータの駆動装置。
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