JP2007259214A - タイミング同期化回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数LSI回路の出力データの多重化による信号高速化において、出力データ毎にデータ低速部との位相差を吸収するバファメモリのFiFoを設け、
該FiFoの段数を最大戻り時間を確保せずに縮小をおこなった場合に、該FiFoへの分周スタート信号の戻り時間が最も遅い回路データ出力に合わせて読出しサイクル制御を行なう読出しサイクル制御回路を設け、前記FiFoの動作ステージ切換え比較タイミングにヒステリシス特性を持たせてステージ切換え動作の安定化を図る。
【選択図】図1
Description
(a)ネットワーク、通信の高速化により、オーバGHz帯域でデータ伝送を行うデバイスが増大している。
そのデバイスとしてCMOS_LSIでは2〜3GHzが限界であり、それ以上の帯域ではSiGeを含む超高速バイポーラや化合物半導体が使用されている。
従って、上記(a)や(b)のデバイスを試験する機器は、特定の周波数だけでなく、ある程度任意の周波数で動作を保証する必要がある。
そのため、試験する機器は、CMOS_LSI部の機能動作部に超高速バイポーラや化合物半導体LSIを組み合わせ(シリアルに接続し)て設計される。
図9に示すように、データ多重化は、CMOS_LSI51〜54のチャンネル出力データを合成するため、多重化されるチャンネル数の増大に対応して、CMOS_LSIを多数使用して実現する。
そのため、多重化LSI100に入力される基準信号のクロック(以下、CLKとも表記)は、1/(多重化)となる分周CLKをCMOS_LSI51〜54に送出し、その分周CLKに同期して個々のCMOS_LSI51〜54の出力データを多重化LSI100に戻す必要がある。
例えば、図10おいてCMOS_LSI51〜54の4信号のデータ出力をそれぞれ1ビットとし、多重化LSI100においてパラレル・シリアル変換して多重化する構成とする。
そして、多重化LSI100は、4→1パラレル−シリアライザとなるので、基準信号のCLKに対して、クロック分周回路30により4分周した新基準信号のCLKをCMOS_LSI51〜54に送出して個々のデータを取り出すことになる。
例えば、CMOS_LSI51〜54と多重化LSI100との信号伝送周波数を3.3GHzとすると、図11に示すように、データ幅は300psしかなく、上記のTsu/Thを超えるバラツキがあれば、取り込みデータサイクルが多重化LSI100側でズレてしまう。
そこで、この問題を解決するために、書き込んだデータを書き込んだ順番に読み出すことのできるFiFo(first-in first-out)を位相差吸収のバッファメモリとして使用する。
図10に示すように、多重化LSI100側において、入力ポート毎にそれぞれFiFo21〜24による位相差吸収回路を設けて、ポートの経路毎にデータ取り込みを行なう。
そして、FiFo21〜24からのデータ取り出しは、基準信号CLKの分周信号102で一斉に取り出す様にしている。
なお、原理的には、アナログ的な可変ディレーラインを挿入して、入力の位相を強制的に調整することも固定周波数または狭い周波数範囲に特化すれば可能である。
しかし、アナログ的な可変ディレーラインの場合、周波数変化があるとポート入力タイミングと多重化LSI入力の位相差補償が出来ないので動作させることができない。
また、FiFoの基本回路例を図12に、多重化回路の基本回路を図10に、多重化回路のタイミングチャートを図13に示す。
図12において、書込みカウンタWCNTRは、W_CLR=“1”のサイクルでカウンタ値“0”に初期化し、W_CLR=“0”初期化後は、WCLKに同期して順次インクリメントする。
そして、読込みカウンタRCNTRにおいて、分周スタートのR_CLR=“1”のサイクルでカウンタ値“0”に初期化し、W_CLR=“0”初期化後は、分周CLKに同期して順次インクリメントする。
そこで、FiFo21〜24の深さ(段数)は、どのような要因(パラメータ)で決定されるかについて、以下FiFo21とCMOS_LSI51との関係で説明する。
要因(1):上記(e)に記述した、固定周波数における位相バラツキ
要因(2):上記(c)に記述した、測定周波数の変動による位相バラツキ
上記要因(2)による周波数変動は、CMOS_LSI51への新基準信号CLK周波数もリンクして変化するので、結果的に多重化LSI100に戻ってくるデータの位相が、多重化LSI100自身が持つ基準タイミングの入力位相変動として見えるので、この変動分を吸収する必要がある。
つまり、(多重化LSIのCLK(基準信号)出力→(CMOS_LSI51のデータ出力)→多重化LSI100のFiFo21入力)までの絶対遅延+CMOS_LSI51リタイミングFF段数を吸収するためには下記式(1)により求められる。
必要なFiFoの段数>((要因(1)のMax+要因(2)の絶対遅延分)÷(1/CMOS多重化LSI100の最大周波数)+CMOS_LSI51リタイミングFF段数)の少数点繰上げ整数値・・・・・・・・・・・・・・・・・ (1)
従って、周波数が十分低い場合には、CMOS_LSI51のリタイミングFF段数+1くらいになることもある。
例えば、CMOS_LSI51と多重化LSI100間の配線を片道20cm、CMOS_LSI51のリタイミングFF段数3段、CMOS_LSI51の分周CLK(in→out)Tpd=3ns typ.とする。
また、CMOS_LSI51のロットバラツキ=1.6ns、配線バラツキ=1.1ns、プリント基板上の単位長さの遅延時間Tpd=60ps/cmとすると、
ここで、分周周波数が、3.3GHz(300ps)の1/16分周→206MHz(4.8ns)であれば、必要なFiFoの段数は、
((2×(20cm×60ps/cm)×1.1ns+3ns×1.6ns)/4.8ns)+3
=((2.64ns+4.8ns)/4.8ns)+3 →5段となる。
((2×(20cm×60ps/cm)×1.1ns+3ns×1.6ns)/300ps)+3
=((2.64ns+4.8ns)/300ps)+3
=27.8→28段となる。
従って、回路規模の増大と、それに伴う消費電力増加(冷却、電源)の問題がある。
さらに、マージンと論理設計のし易さを考慮すると、最低32段のFiFo21となる。
また上記例は、プリント基板上にCMOS_LSI51〜54と多重化LSI100を搭載したことを想定したが、CMOS_LSI51〜54側の電源ノイズ問題またはCMOS_LSI100の並列チャンネル数によるプリント基板搭載上限個数を超えた場合には、周波数帯域から見て低損失のケーブルでの伝送遅延が加わる。
その場合、仮にケーブル1m(5ns/m)が接続されたときのFiFoの段数は下記となる。
((2.64ns+4.8ns+5ns×2)/300ps)+3≒61.1 →62段
さらに、マージンと論理設計のし易さを考慮すると、実に64段のFiFoとなり回路規模が非常に大きくなる。
複数LSI回路の出力データの多重化による信号高速化において、出力データ毎にデータ低速部との位相差を吸収するバファメモリのFiFoを設け、
該FiFoの段数を最大戻り時間を確保せずに縮小をおこなった場合に、該FiFoへの分周スタート信号の戻り時間が最も遅い回路データ出力に合わせて読出しサイクル制御を行なう読出しサイクル制御回路を設け、
前記FiFoの動作ステージ切換え比較タイミングにヒステリシス特性を持たせてステージ切換え動作の安定化を図ることを特徴とするタイミング同期化回路。
複数LSI回路の出力データの多重化によるタイミング同期化回路を回路ブロックとして、該回路ブロックを並列化してさらに多重化する場合、回路ブロック間で多重化データ出力位相が異なることがあり、これを回避するために、
個々の回路ブロックにある読出し制御回路から動作ステージ情報を外部出力し、この動作ステージ信号を全ての間で位相比較して、一番上の動作ステージ情報のLSI回路を基準として個々の回路ブロックに対して基準ステージで動作する様にフィードバックして読み出し制御する読み出し制御回路を設け、
但し、個々の位相比較による動作ステージ決定の情報と新しい動作ステージ情報に対して隔離している場合、すなわち2つ以上動作ステージが開いている場合は、個々の位相比較結果による動作ステージ決定を優先することを特徴とする前記回路ブロックを並列化して多重化したタイミング同期化回路。
(g)最初に、タイミング同期化回路において、位相のバラツキを考慮しなければならないFiFoの段数を下記式により計算する。
ここで、配線とプリント基板での位相バラツキを10%、半導体のプロセスバラツキ変動幅を(遅いときの1.6と、早いときの0.5との差)とする。
2×20cm×60ps/cm×0.1+3ns×(1.6−0.5)=0.24ns+3.3ns=3.54ns
3.54ns/300ps≒11.8→12段
さらに、FiFoの段数として余裕をみて16段あればバラツキに対してカバーできることになる。
つまり、絶対位相遅延Tpdのオフセット分は、読み出し時において、先頭に無効のデータとしてあればよく、リタイミングFFの段数をオフセットとして読み出しサイクルを遅い方へズラせば結果的にFiFoのデータ保持が保証される。
(A18)、(AXX): FiFoのR-CLRとなる分周スタート信号から、W-CLRとして戻ってきた分周スタート信号とのサイクル位相差(+)が16を越えた場合に次のステージ5-20(5)サイクルのFiFo動作範囲となる様に読み出しスタートレジスタ番号(reg)を変更する。
(B16)、(BXX):戻りの分周スタート信号がジッタを含んでいた場合には、ちょっとした位相差変動でステージの切り替えがひんぱんに入り、動作が不安定となる。
その為に、一度上がったステージから動作ステージを下げる場合には、比較タイミングにヒステリシスをもたせる(この場合2サイクル分)事により動作の安定化を図ることができる。
ただし、ステージの変化の際は、最終出力位相が変化するので、変化が発生したサイクルにおける動作の保証はできない。
従って、従来比では(88_DFF/256_DFF)≒1/2.9(約34%)でのハードウェア規模で可能となる。
第1の問題は、個々のデータビット入力に対して、読み出し制御は1系統となるので、このままでは回路動作の整合がとれない。
そこで、第1の問題の解決方法として、分周スタート信号は、最大想定位相遅れをカバーできる周回信号として動作し、それぞれの戻り分周スタート信号が1番遅くきた経路で読み出し制御を行えれば良い。
当然、4つは同じ新基準信号CLKで動作しているので、単なるスタティックなチャンネル間スキュー分がパラメータとなる。
また、ヒステリシスを持った戻り側も同様に一番遅くきた経路のスタート信号を基準として制御できればよい。
例えば、図11に示すタイミングでは、ポート4を基準として読み出し制御をすればよい。
例えば、図15においては、24ステージの位相比較の上り/下りを確認する必要がある2サイクルシフトの設計である。
第2の問題の解決方法としては、FiFoの深さにマージンを持って24段とすれば、図16のようになる。
この場合、動作設定ステージが24ステージから6ステージとなるメリットがある。
本解決方法では、FiFoのメモリ部4ビット分で、24段×4+6(位相比較用FFの数)=102_DFFとなる。
従って、従来比では(102_DFF/256_DFF)≒1/2.5でのハードウェア規模で可能となる。
但し、図1において、下記の具体例のように、並列動作の回路ブロック201〜204がそれぞれ異なったステージで動作すると、結果的に多重化データの出力タイミングが回路ブロック201〜204間で足並みがそろわなくなるので、後段の回路ブロック200は正しい動作ができないので対象外とする。
回路ブロック201の多重化回路の動作ステージ=1-24
回路ブロック202の多重化回路の動作ステージ=9-32
回路ブロック203の多重化回路の動作ステージ=1-24
回路ブロック204の多重化回路の動作ステージ=9-32
第3の問題の解決方法としては、図1に示すように、回路ブロック201〜204から、読み出しサイクルを外部に出力して、それぞれの動作ステージ情報を知ることで、回路ブロック201〜204からの動作ステージの最大値を基準として再度、個々の回路ブロック201〜204の読み出し制御回路にフィードバックして全ての回路ブロック201〜204が同じ動作ステージで制御されるようにする。
但し、ステージ情報大小比較回路60は、後段の回路ブロック200の一部として、または回路ブロック201〜204のどれかをマスターとしてその中に含ませてもよい。
図1に示すように、本発明のタイミング同期化回路は、回路ブロック201〜204、ステージ情報大小比較回路60、後段の回路ブロック200とで構成している。
ここで、図1に示す回路ブロック201〜204は、それぞれが多重化LSIであり、その具体的な回路図例を図2に示す。
図1に示すステージ情報大小比較回路60の具体例を図7に示す。
図7において、ステージ情報大小比較回路60は、ステージ情報の大小比較をして一番遅い情報を新ステージ情報として読出しサイクル制御回路41へ出力する。
また、図2に示す読出しサイクル制御回路41のブロック図を図3に示す。
図3において、位相比較FF71からのヒステリシスフラグ信号を比較タイミング有効フラグ発生部61へフィードバックし、FiFoの動作ステージを決める。
そして、図3の読出しサイクル制御回路41に示すA(1)〜A(4)及びBにおけるタイミング例を図4に示す。
図3において、回路ブロック201からの立上り検出出力をA(1)とすると、
図4のタイミングでは回路ブロック202の立上り検出出力A(2)が一番遅い戻り分周スタート信号となる。
また、図3に示す比較タイミング有効フラグ発生部61の回路図例を図5に示す。
図5において、#17/ #13では、読出しカウンタRCNTRの出力に対して#17は、遅い方のクロックA24(#18)で一致したら出力を“1”とし、#13は、早い方のクロックB20(#14)で一致したら出力を“1”とする。
また、セレクタSELは、図3に示す動作ステージ制御回路90から該当する動作ステージ(9-32)で動作している場合には、ヒステリシスフラグ=“1”でB側を選択し位相比較FF71のEの入力信号とする。
そして、位相比較FF71において、図3に示す信号Bをd端子に入力し、E端子の信号と比較サイクルにて位相比較して有効フラグを図3に示す動作ステージ制御回路90のデータ入力へ出力する。
また、図3に示す動作ステージ制御回路90の回路図例を図6に示す。
図6に示すように、動作ステージ制御回路90において、位相比較FF71〜75出力のFiFoの動作ステージ情報(1)〜(5)と新ステージ信号(1)〜(5)と引算器91で大小比較し、演算器92でセレクタ信号として出力し、どちらのステージ信号で読み出すかをセレクタ93で選択し、R_ADR変換情報としてR_ADR変換部80へ出力する。
図8において、R_CNT出力をR_ADR変換情報でステージのシフト数に変換したアドレスをFiFo21〜24へ出力し、6ステージ分で64段のバラツキを吸収することができる。
そこで、これを回避するために、個々の回路ブロックにある読出し制御回路から動作ステージ情報を外部出力し、この信号を全ての動作ステージ間で比較して、一番上の動作ステージ情報をLSIを基準として個々の回路ブロックに対して基準ステージで動作する様に読み出し制御回路にフィードバックする。
但し、個々の位相比較による動作ステージ決定の情報と新しい動作ステージ情報に対して隔離している場合、すなわち2つ以上動作ステージが開いている場合は、個々の位相比較結果による動作ステージ決定を優先する。
21、22、23、24 FiFo
30 クロック分周回路
40、41 読出しサイクル制御回路
51、52、53、54 CMOS_LSI
61、62、63、64 比較タイミング有効フラグ発生部
71、72、73、74 位相比較FF
80 R_ADR変換部
90 動作ステージ制御回路
91 引算器
92 演算器
93 セレクタ
101 分周スタート
102 分周クロック
200 後段の回路ブロック
201、202、203、204 回路ブロック
Claims (2)
- 複数LSI回路の出力データの多重化による信号高速化において、出力データ毎にデータ低速部との位相差を吸収するバファメモリのFiFoを設け、
該FiFoの段数を最大戻り時間を確保せずに縮小をおこなった場合に、該FiFoへの分周スタート信号の戻り時間が最も遅い回路データ出力に合わせて読出しサイクル制御を行なう読出しサイクル制御回路を設け、
前記FiFoの動作ステージ切換え比較タイミングにヒステリシス特性を持たせてステージ切換え動作の安定化を図ることを特徴とするタイミング同期化回路。 - 複数LSI回路の出力データの多重化によるタイミング同期化回路を回路ブロックとして、該回路ブロックを並列化してさらに多重化する場合、回路ブロック間で多重化データ出力位相が異なることがあり、これを回避するために、
個々の回路ブロックにある読出し制御回路から動作ステージ情報を外部出力し、この動作ステージ信号を全ての間で位相比較して、一番上の動作ステージ情報のLSI回路を基準として個々の回路ブロックに対して基準ステージで動作する様にフィードバックして読み出し制御する読み出し制御回路を設け、
但し、個々の位相比較による動作ステージ決定の情報と新しい動作ステージ情報に対して隔離している場合、すなわち2つ以上動作ステージが開いている場合は、個々の位相比較結果による動作ステージ決定を優先することを特徴とする前記回路ブロックを並列化して多重化したタイミング同期化回路。
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