JP2007259051A - 水晶振動子片の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】水晶振動子片をウェットエッチングによって作製する際、残渣を極限まで減らそうとすると、サイドエッチングが大きく、所望の形状を得ることができなかった。
【解決手段】
水晶基板の所望の部分にエッチング用の第1のマスクを設け、前記水晶基板をエッチング加工し水晶振動子片が一体に形成されている中間加工基板を形成する第1のエッチング加工工程と、前記中間加工基板の前記第1のマスクを除去する工程と、前記第1のマスクを除去された中間加工基板の所望の部分にエッチング用の第2のマスクを設ける工程と、前記中間加工基板のエッチング加工面にエッチング異方性により形成された突出部をエッチング加工して除去する第2のエッチング加工工程と、前記第2のマスクを除去する工程と、を有することを特徴とする水晶振動子片の製造方法。
【選択図】図2
【解決手段】
水晶基板の所望の部分にエッチング用の第1のマスクを設け、前記水晶基板をエッチング加工し水晶振動子片が一体に形成されている中間加工基板を形成する第1のエッチング加工工程と、前記中間加工基板の前記第1のマスクを除去する工程と、前記第1のマスクを除去された中間加工基板の所望の部分にエッチング用の第2のマスクを設ける工程と、前記中間加工基板のエッチング加工面にエッチング異方性により形成された突出部をエッチング加工して除去する第2のエッチング加工工程と、前記第2のマスクを除去する工程と、を有することを特徴とする水晶振動子片の製造方法。
【選択図】図2
Description
本発明は、水晶発振器やジャイロセンサーなどに利用されるウェットエッチングによる水晶振動子片の製造方法に関する。
水晶発振器やジャイロセンサーに利用される水晶振動子は、水晶基板から所望の形状の水晶振動子片を切り出す工程、水晶振動子片を発振させるための電極を形成する工程、および電極が形成された水晶振動子片を容器に実装する工程などによって製造される。水晶振動子片の外形が振動を決定するため、水晶基板から水晶振動子片を切り出す工程は、水晶振動子の性能を決定する重要な工程である。
従来、水晶基板から水晶振動子片を切り出す工程には、切削加工法またはエッチング法が用いられてきた。特に、エッチング法は、水晶基板を化学的に溶解させて加工することから微細で高精度な加工が可能であり、小型の水晶振動子片を製造する場合に多く用いられている。シリコン等に比べてエッチングレートの遅い水晶の場合、短時間で済み、一度に大量に生産でき、装置も簡便なウェットエッチングが工業的には望ましい。
図5は水晶振動子片を正面から見た概略図である。水晶振動子片6は、水晶振動子基部22と水晶振動子脚部23から構成されている。図6および図7は従来の水晶振動子片の製造工程図であり、図5におけるA−A断面に対応した断面図である。ウェットエッチングによる水晶振動子片の加工方法の一例(例えば、特許文献1を参照)を、図6および図7を用いて説明する。まず図6(a)に示すように、水晶基板1の表裏両面に金属耐食膜2、3をスパッタ又は蒸着により形成する。上部層の金属耐食膜2には金(Au)膜、下地層の金属耐食膜3にはCr膜などが用いられる。次に図6(b)に示すように金属耐食膜2、3の上部にレジスト4を塗布し、図6(c)に示すように振動子形状のフォトマスク5を用いて表裏両面から露光する。次に図6(d)に示すようにレジスト4を現像し、レジストパターン4aを形成する。次に、図7(e)に示すように得られたレジストパターン4aをマスクとして金属耐食膜2、3をエッチングすると、金属耐食膜2a、3aからなる金属耐食膜パターン7ができる。この金属耐食膜パターン7をマスクとして、水晶基板をフッ酸系のエッチング液に浸すと金属耐食膜に覆われていない部分の水晶がエッチングされ、図7(f)に示すような水晶振動子片形状が得られる。金属耐食膜7を剥離すると図7(g)、及び図5に示すような水晶振動子片6が得られる。図7(g)は、図5のA−A断を示し、水晶振動子片6の脚部23の断面を示す。
図8はエッチング加工面21に残る突出部である残渣13を表した図である。図8(a)、および図5に示すように、この水晶振動子片6には水晶の異方性によりある一定の方向に突出する突出部、即ちその断面が三角形の形状をなす残渣13が残ってしまう。この残渣13は振動子の特性を悪化させ、特にジャイロセンサーなどに応用する場合、その影響は大きくなる。残渣13は長時間エッチングをすることにより徐々に減少し、やがて図8(b)に示すようにエッチング加工面がほぼ垂直になった水晶振動子片18が得られる(例えば、特許文献2を参照)。
従来例に示したように、水晶振動子片をウェットエッチングによって作製すると、水晶の異方性によって特定の部位に残渣が残ってしまう。この残渣は、振動特性を悪化させるため、取り除くことが好ましい。
しかしながら、従来の方法において、残渣をなくすために長時間エッチングを行うと、残渣が減少するとともに水晶加工面に垂直な方向へのサイドエッチングも大幅に進行する。
残渣の減少レートはサイドエッチングのレートよりも速いため、やがて残渣はほぼ消失するが、サイドエッチングが起こる分だけ残渣の付け根もマスク内部に後退するため、サイドエッチングがないと仮定した場合に比べて残渣が消失するまでのエッチング時間は余計にかかってしまい効率がよくない。
また、残渣がほとんどなくなるまで長時間エッチングを行うと、サイドエッチング量も多くなるため、フォトマスクの寸法を所望の水晶振動子片形状よりも大幅に広げておかなければならない。特に、板厚が厚くなると残渣を消失させるまでにかかる時間も多くなり、サイドエッチング量も大きく、マスク寸法も多く必要である。板厚に対して水晶振動子片脚部間の溝の寸法の割合が小さい水晶振動子片を製造したい場合などは、マスク上では脚部間のパターン同士が接近してしまう。よって、板厚に対してパターンが微細になると製造することができなくなる。
また、水晶の水平方向へのサイドエッチングは異方性の影響により方向によって速度が異なる。そのため、長時間エッチングを行うと、振動脚先端が斜めに削れてしまうなどの問題が起きてしまう。
このように、従来の方法で長時間エッチングを行って残渣を消失させる方法は、サイドエッチングのために効率が悪く、設計の自由度を妨げ、所望の振動子形状を得ることができないという問題をかかえている。
〔発明の目的〕
本発明は、上記従来技術において長時間ウェットエッチングをして残渣を消失させる際に問題となっていたサイドエッチングを防ぎ、効率よく、また設計の自由度も保ちながら、残渣がほとんどない所望の形状をもった水晶振動子片の製造方法を提供するものである。
本発明は、上記従来技術において長時間ウェットエッチングをして残渣を消失させる際に問題となっていたサイドエッチングを防ぎ、効率よく、また設計の自由度も保ちながら、残渣がほとんどない所望の形状をもった水晶振動子片の製造方法を提供するものである。
上記の課題を解決し目的を達成するために本発明は、水晶基板をエッチング液でエッチング加工し水晶振動子片の形状を形成する水晶振動子片の製造方法において、水晶基板の所望の部分にエッチング用の第1のマスクを設け、水晶基板をエッチング加工し水晶振動子片が一体に形成されている中間加工基板を形成する第1のエッチング加工工程と、中間加工基板の第1のマスクを除去する工程と、第1のマスクを除去された中間加工基板の所望の部分にエッチング用の第2のマスクを設ける工程と、中間加工基板のエッチング加工面にエッチング異方性により形成された突出部をエッチング加工して除去する第2のエッチング加工工程と、第2のマスクを除去する工程とを有することを特徴とする。
また、本発明の水晶振動子片の製造方法において、第2のマスクが突出部の一部に形成されていることを特徴とする。
また、エッチング加工面から突出部の先端までの高さをb、エッチング加工面から突出部の第2のマスクが形成されている部分の高さをa、エッチング加工面のサイドエッチン
グレートをA、前記突出部の減少レートをBとし、次式
b/B≦a/A
の関係を満たすように各値が設定されていることを特徴とする。
グレートをA、前記突出部の減少レートをBとし、次式
b/B≦a/A
の関係を満たすように各値が設定されていることを特徴とする。
本発明によれば、第1のエッチング加工工程で形成した残渣の残った水晶振動子片に、再び金属耐食膜を形成して、フォトリソグラフィーにより残渣の部分のみ金属耐食膜を取り除き、これを第2のマスクとして第2のエッチング加工を行うことにより、第1のエッチング加工工程で生じた以上にはサイドエッチングを起こさせずに、残渣の部分のみをエッチングすることができる。
また、本発明によれば、残渣を消失させるために長時間にわたって行う第2のエッチング加工の際にサイドエッチングが防止でき、残渣の付け根がそれ以上マスク内部に後退することがないので、従来の方法よりも短いエッチング時間で残渣を消失させることができ、効率がよい。板厚が厚い場合や、エッチングレートの遅い条件でエッチングを行う場合、特に有効である。
また、本発明によれば、残渣を消失させるために行う第2のエッチング加工工程においてサイドエッチングを防止することができるので、水晶振動子片の形状はマスクのパターンから大きく外れることはない。板厚に対して溝幅が狭い場合、従来の方法では作製することができなかったが、本発明によればマスク寸法と出来上がり寸法を近くすることができるので作製可能範囲が広がる。微細パターンが工業的に有利なウェットエッチングで形成できる。
また、サイドエッチングのレートは水晶の面方向によって異なっているため、長時間エッチングを行うと振動脚先端が斜めに削れてしまうという問題があったが、本発明においては残渣以外の部分は金属耐食膜に覆われているため、そのようなことは起こらない。板厚が厚い場合、エッチング時間が長く必要であり、形状の崩れも顕著であるため、特に効果的である。その他、残渣以外の部分のサイドエッチングは起こらないため、所望の形状を得ることができる。
また、本発明は、通常のウェットエッチングによる水晶振動子片製造工程で使用する設備のみで実行することができ、新たに大掛かりな設備を用いなくても目的を達成できる。
本実施形態における水晶振動子片の製造方法は、水晶基板に水晶振動子片形状を得るためのエッチング用の第1のマスクを用いて、水晶基板をエッチング加工し水晶振動子片が一体に形成されている中間加工基板を形成する第1のエッチング加工工程と、この中間加工基板の第1のマスクを除去し、新たにエッチング用の第2のマスクを設け、中間加工基板のエッチング加工面にエッチング異方性により形成された突出部をエッチング加工して除去する第2のエッチング加工工程とを有することを特徴としている。図1は第1のエッチング加工工程によって得られた中間加工基板を示し、図1(a)は部分平面図、図1(b)は図1(a)におけるA−A断面を示す拡大断面図である。図2、3は本実施形態の水晶振動子片の製造工程を示す概略図で、図1(a)のA−A断面に対応する図である。以下、図1から図3を基に本発明の水晶振動子片の製造方法の最良な実施形態について詳細に説明する。なお、本実施例において、従来技術と同様の構成要素については同一番号を付与し、詳細な説明は省略する。
本実施例の水晶振動子片の製造方法における第1のエッチング加工工程は、従来技術と
類似しているため、図6、7を参照して簡単に説明する。厚さ200μmのZ板からx軸回りにθ°ずれた面で切り出した水晶基板1の表裏両面に金属耐食膜2、3をスパッタリングにより形成する。上部層の金属耐食膜2は、金(Au)膜、下地層の金属耐食膜3にクロム(Cr)膜を用いる。金属耐食膜の表裏上面にレジスト4を形成する。ここで用いたレジストは、ポジ型レジストである。次に、水晶振動子片のパターンが形成されたフォトマスク5を用いて表面の露光を行う。レジスト現像液にてレジストを現像する。得られたレジストパターン4aをマスクにして金属耐食膜2である金(Au)膜、金属耐食膜3であるクロム(Cr)膜をエッチングする。金属耐食膜2である金(Au)膜のエッチング液にはヨウ素ヨウ化カリウム水溶液、金属耐食膜3であるクロム(Cr)膜のエッチング液には硝酸第二セリウムアンモニウム水溶液を用いる。レジストパターン4aを剥離すると、水晶基板1の表面に金属耐食膜パターン2a、3aからなる水晶振動子片の形状に対応した金属耐食膜パターン7が形成される。
類似しているため、図6、7を参照して簡単に説明する。厚さ200μmのZ板からx軸回りにθ°ずれた面で切り出した水晶基板1の表裏両面に金属耐食膜2、3をスパッタリングにより形成する。上部層の金属耐食膜2は、金(Au)膜、下地層の金属耐食膜3にクロム(Cr)膜を用いる。金属耐食膜の表裏上面にレジスト4を形成する。ここで用いたレジストは、ポジ型レジストである。次に、水晶振動子片のパターンが形成されたフォトマスク5を用いて表面の露光を行う。レジスト現像液にてレジストを現像する。得られたレジストパターン4aをマスクにして金属耐食膜2である金(Au)膜、金属耐食膜3であるクロム(Cr)膜をエッチングする。金属耐食膜2である金(Au)膜のエッチング液にはヨウ素ヨウ化カリウム水溶液、金属耐食膜3であるクロム(Cr)膜のエッチング液には硝酸第二セリウムアンモニウム水溶液を用いる。レジストパターン4aを剥離すると、水晶基板1の表面に金属耐食膜パターン2a、3aからなる水晶振動子片の形状に対応した金属耐食膜パターン7が形成される。
次に表面に金属耐食膜パターン7が形成された水晶基板1の両面にレジストを塗布し、水晶振動子片のパターンが形成されたフォトマスク5を用いて裏面の露光を行う。レジスト現像液にてレジストパターン4aを現像する。得られたレジストパターン4aをマスクにして金属耐食膜2である金(Au)膜、金属耐食膜3であるクロム(Cr)膜をエッチングする。金属耐食膜2である金(Au)膜のエッチング液にはヨウ素ヨウ化カリウム水溶液、金属耐食膜3であるクロム(Cr)膜のエッチング液には硝酸第二セリウムアンモニウム水溶液を用いる。レジストパターン4aを剥離すると、水晶基板1の表裏両面に第1のマスクとしての水晶振動子片形状の金属耐食膜パターン7が形成された水晶基板が得られる。なお、このパターニングは、従来例のように両面同時に露光、現像、金属耐食膜のエッチングを行ってもよい。
上記表裏両面に第1のマスクとしての金属耐食膜パターン7が形成された水晶基板1をフッ酸を含むエッチング液に浸漬させ、第1のエッチング加工工程を行うと、図1に示した水晶振動子片6が結合部25を介して水晶基板1と一体に形成されている中間加工基板100が得られる。この段階では、水晶の異方性による残渣13が水晶振動子片6の脚部23の+X側と、振動子片脚部間の叉部26とに残っている。この残渣13は従来例と同様である。なお、図1(b)は、図1(a)におけるA−A断面を示し、以下の製造工程は、このA−A断面に基づいて説明する。
図2(a)は前述の第1のエッチング加工工程によって得られた中間加工基板100における水晶振動子片6を示し、前述の図1(b)と同様である。次に、図2(a)に示す水晶振動子6の状態から図2(b)に示すように、表裏両面に形成されている金属耐食膜パターン7を除去する。この段階では、前述のように水晶の異方性による残渣13が残っている。次に、図2(c)に示すように、上記で得られた水晶振動子片6の全面に金属耐食膜である8、9をスパッタ法により形成する。金属耐食膜形成法は、蒸着法やめっき法などでもよい。上部層の金属耐食膜8は金(Au)膜、下地層の金属耐食膜9はクロム(Cr)膜を用いる。金属耐食膜8の上部にポジ型のレジスト10を形成する。レジスト10の形成には、スプレー法、電着法、ディップ法などを用いる。
次に、図2(d)に示すように、水晶振動子片6の基本形状は露光されず、残渣13の部分のみ露光されるような形状のパターンが形成されたフォトマスク11を用い、上記水晶振動子片6の表面を露光する。同様に図2(e)に示すように裏面も水晶振動子片6の基本形状は露光されず、残渣13の部分のみ露光されるような形状のパターンが形成されたフォトマスク12を用いて露光する。なお、露光過程は両面露光機を用いて同時に露光してもよい。次に、図3(f)に示すようにレジスト10を現像しレジストパターン10aを形成する。次に図3(g)に示すようにレジストパターン10aをマスクとして金属耐食膜8、9をエッチングする。金属耐食膜8は金(Au)膜のエッチング液にはヨウ素
ヨウ化カリウム水溶液、金属耐食膜9はクロム(Cr)膜に対しては硝酸第二セリウムアンモニウム水溶液を用いる。この工程においては図2(g)に示すように水晶振動子片6の残渣13の部分のみ水晶が露出し、その他の部分は金属耐食膜パターン8a、9aで覆われている。
ヨウ化カリウム水溶液、金属耐食膜9はクロム(Cr)膜に対しては硝酸第二セリウムアンモニウム水溶液を用いる。この工程においては図2(g)に示すように水晶振動子片6の残渣13の部分のみ水晶が露出し、その他の部分は金属耐食膜パターン8a、9aで覆われている。
次に図3(h)に示すように前述の金属耐食膜パターン8a、9aを第2のマスクとしてフッ酸系のエッチング液により、第2のエッチング加工を行い水晶振動子片14を得る。このとき、残渣13の部分は露出しているためエッチングされるが、その他の部分は金属耐食膜パターン8a、9aに覆われているためエッチングされない。なお、図3(h)は第2のエッチング加工工程の途中の状態を示したもので、続いて、サイドエッチングを防止しながら残渣13の部分のみエッチングすることができるため、従来の方法で残渣を消失させた場合に得られる図8(b)の水晶振動子片18に比べて、図3(i)に示すように第1のマスクである金属耐食膜パターン7の寸法に近い水晶振動子片15が得られる。さらに金属耐食膜パターン8a、9aを除去し、その後、結合部25(図1参照)の部分で切断し、基板1と水晶振動子片15を分断し、図3(j)に示す水晶振動子片15を得られる。
本実施例における水晶振動子片の製造方法によれば、エッチング加工面21に垂直な方向へのサイドエッチングが防げるので、設計値に近い寸法の第1のマスクとしての金属耐食膜パターン7を用いて水晶基板を加工でき設計が容易になるだけでなく、残渣13が消失するまでの時間が短縮される。
また、第2のエッチング加工工程においては、水晶振動子片の金属耐食膜パターン8a、9aで覆われている部分のサイドエッチングを防止することができるため、従来問題となっていた脚部23の先端部が斜めに削れるということは起こらない。
図4は、本発明の第2のエッチング加工工程における水晶振動子片6の脚部を示す拡大断面図である。図4に示したように、第2のエッチング加工工程において、第2のマスクである金属耐食膜16が突出部である残渣13の一部に形成されていることが好ましい。さらに、前述のエッチング加工面21から残渣13としての突出部の先端までの高さをb、エッチング加工面21から残渣13の第2のマスクである金属耐食膜16が形成されている部分の高さをa、エッチング加工面21のサイドエッチングレートをA、残渣13の減少レートをBとし、次式b/B≦a/Aの関係を満たすように高さaの値を設定しておくと、第1のエッチング加工工程で生じたサイドエッチング以上にサイドエッチングが進まないので好ましい。
以上のように、本発明の水晶振動子片の製造方法によれば、第1のエッチング加工工程で得られた中間加工基板における水晶振動子片に再び金属耐食膜を形成し、残渣の部分のみ金属耐食膜をフォトリソグラフィーによりエッチングして水晶を露出させ、第2のエッチング加工工程を行うことで、サイドエッチングを防止しながら残渣のみをエッチングして消失させることができる。サイドエッチングが防止できることにより、短時間で残渣を消失させることができ、出来上がり寸法に対してマスク寸法を大きくする必要がなく、設計の自由度が向上し、水晶基板の板厚に対して溝幅の小さい溝も形成可能となる。また、水晶振動子片の脚部先端部が斜めに削れる問題も起こらない。さらに、通常の水晶振動子製造工程で使用する機器のみで実行可能である。
1 水晶基板
2、8 金属耐食膜(Au膜)
2a、8a 金属耐食膜パターン
3、9 金属耐食膜(Cr膜)
3a、9a 金属耐食膜パターン
4、10 レジスト
4a10a レジストパターン
5、11、12 フォトマスク
6、14、15、18 水晶振動子片
7 金属耐食膜パターン
13 残渣
16 金属耐食膜
21 エッチング加工面
22 水晶振動子片の基部
23 水晶振動子片の脚部
25 結合部
26 振動子片脚部間の叉部
100 中間加工基板
a 残渣にかかる金属耐食膜の高さ
b 残渣の高さ
2、8 金属耐食膜(Au膜)
2a、8a 金属耐食膜パターン
3、9 金属耐食膜(Cr膜)
3a、9a 金属耐食膜パターン
4、10 レジスト
4a10a レジストパターン
5、11、12 フォトマスク
6、14、15、18 水晶振動子片
7 金属耐食膜パターン
13 残渣
16 金属耐食膜
21 エッチング加工面
22 水晶振動子片の基部
23 水晶振動子片の脚部
25 結合部
26 振動子片脚部間の叉部
100 中間加工基板
a 残渣にかかる金属耐食膜の高さ
b 残渣の高さ
Claims (3)
- 水晶基板をエッチング液でエッチング加工し水晶振動子片の形状を形成する水晶振動子片の製造方法において、
水晶基板の所望の部分にエッチング用の第1のマスクを設け、前記水晶基板をエッチング加工し水晶振動子片が一体に形成されている中間加工基板を形成する第1のエッチング加工工程と、
前記中間加工基板の前記第1のマスクを除去する工程と、
前記第1のマスクを除去された中間加工基板の所望の部分にエッチング用の第2のマスクを設ける工程と、
前記中間加工基板のエッチング加工面にエッチング異方性により形成された突出部をエッチング加工して除去する第2のエッチング加工工程と、
前記第2のマスクを除去する工程と
を有することを特徴とする水晶振動子片の製造方法。 - 前記第2のマスクが前記突出部の一部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の水晶振動子片の製造方法。
- 前記エッチング加工面から突出部の先端までの高さをb、前記エッチング加工面から前記突出部の第2のマスクが形成されている部分の高さをa、前記エッチング加工面のサイドエッチングレートをA、前記突出部の減少レートをBとし、次式
b/B≦a/A
の関係を満たすように各値が設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水晶振動子片の製造方法。
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JP2006080556A JP2007259051A (ja) | 2006-03-23 | 2006-03-23 | 水晶振動子片の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011211452A (ja) * | 2010-03-30 | 2011-10-20 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 音叉型水晶振動片の製造方法、水晶デバイス |
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2006
- 2006-03-23 JP JP2006080556A patent/JP2007259051A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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