JP2007257829A - 半導体装置及びその動作方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】メモリセルのしきい値電圧のばらつきを減少することができ、誤動作を防止することができる不揮発性記憶回路を備えた半導体装置及びその動作方法を提供する。
【解決手段】3値以上の正数のM値のデータの書き込みが可能なメモリセルが行列状に複数配列されたメモリセルアレイと、メモリセルに接続され、メモリセルアレイ上を第1の方向に延在し、第2の方向に複数本配列されたワード線と、メモリセルに接続され、メモリセルアレイ上を第2の方向に延在し、第1の方向に複数本配列されたビット線と、複数本のビット線毎にそれぞれ配設された複数のセンスアンプ回路と、センスアンプ回路毎にそれぞれ配設されたラッチ回路とを備える。
【選択図】図14

Description

本発明は、半導体装置及びその動作方法に関し、特に不揮発性記憶回路を備えた半導体装置及びこの半導体装置の動作方法に関する。
電気的に書込消去が可能な不揮発性記憶回路を備えた半導体記憶装置として、NAND型EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)が知られている。図19乃至図23にはNAND型EEPROMのデバイス構造を、図24にはNAND型EEPROMの回路構成を示す。
NAND型EEPROMのメモリセルアレイ100は行列状に配列された複数のメモリセルユニット101により構築されている。メモリセルユニット101は、行方向(ロウ方向)に複数個例えば8個直列に接続されたメモリセル102により構成されている。一般的に、メモリセル102には1ビット(bit)のデータを記憶することができ、メモリセルユニット101には1バイト(byte)のデータを記憶することができる。
NAND型EEPROMは図21乃至図23に示すように半導体基板110(半導体チップ)の主面に配設されている。半導体基板110にはシリコン単結晶基板が使用されている。複数個のメモリセル102は、この半導体基板110の主面、図示しないが、実際には半導体基板110の主面に配設されたウエル領域に配設されている。メモリセル102の周囲、詳細にはゲート幅を規定する領域には素子分離絶縁膜111が配設されている。
このメモリセル102は、チャネル形成領域(半導体基板110又はウエル領域)と、第1のゲート絶縁膜121と、第1のゲート絶縁膜121上のフローティングゲート電極(電荷蓄積部)122と、フローティングゲート電極122上の第2のゲート絶縁膜123と、第2のゲート絶縁膜123上のコントロールゲート電極124と、ソース領域又はドレイン領域として使用される一対の半導体領域125とを備えて構成されている。すなわち、メモリセル102は、フローティングゲート電極122を有する、nチャネル導電型電界効果トランジスタにより構成されている。メモリセルユニット101において、行方向に隣接する一方のメモリセル102のソース領域又はドレイン領域である半導体領域125は、他方のメモリセル102のドレイン領域又はソース領域である半導体領域125と一体的に形成されている。メモリセル102のコントロールゲート電極124は、図19及び図22に示すように、列方向(カラム方向)に隣接する他のメモリセルユニット101のメモリセル102のコントロールゲート電極124と一体的に形成され、列方向に延在しかつ行方向に配列されたワード線124WLを構成するようになっている。
メモリセルユニット101の一端側(図19において上側、図23において左側)のメモリセル102にはセル選択用トランジスタ105が配設されている。
メモリセルユニット101の他端(図19において下側、図23において右側)にはセル選択用トランジスタ106が配設されている。
セル選択用トランジスタ105、セル選択用トランジスタ106は、いずれもメモリセル102と同様にnチャネル導電型電界効果トランジスタにより構成されている。すなわち、セル選択用トランジスタ105は、チャネル形成領域と、チャネル形成領域上のゲート絶縁膜151と、ゲート絶縁膜151上のゲート電極152と、ソース領域又はドレイン領域として使用される一対のn型半導体領域155とを備えて構成されている。ゲート電極152は、列方向に隣接する他のセル選択用トランジスタ105のゲート電極152と一体的に形成され、セル選択信号線152Sを構成するようになっている。
同様に、セル選択用トランジスタ106は、チャネル形成領域と、チャネル形成領域上のゲート絶縁膜161と、ゲート絶縁膜161上のゲート電極162と、ソース領域又はドレイン領域として使用される一対のn型半導体領域165とを備えて構成されている。ゲート電極162は、列方向に隣接する他のセル選択用トランジスタ106のゲート電極162と一体的に形成され、セル選択信号線162Sを構成するようになっている。
ビット線136は、メモリセルユニット101上において、ワード線124WLと交差する行方向に延在しかつ列方向に複数本配列されている。ビット線136は、その下層のサブビット線133、接続孔配線131のそれぞれを通してセル選択用トランジスタ105の一方の半導体領域155に接続されている。サブビット線133は、層間絶縁膜130上の第1層目の配線層に形成されている。
ビット線136は、サブビット線133上を覆う層間絶縁膜135上の第2層目の配線層に形成されている。
ソース線134は、サブビット線133と同一の第1層目の配線層に形成されており、列方向に延在している。ソース線134は、接続孔配線132を通してセル選択用トランジスタ106の一方の半導体領域165に接続されている。
図25乃至図27にはNAND型EEPROMの他のデバイス構造を示す。なお、ここで説明するNAND型EEPROMの回路構成は図24に示す回路構成と基本的に同一である。図25乃至図27に示すNAND型EEPROMは、図19乃至図23に示すNAND型EEPROMのサブビット線133を備えていない。すなわち、ビット線136は、層間絶縁膜130上の第1層目の配線層に形成され、接続孔配線131を通してセル選択用トランジスタ105の一方の半導体領域155に接続されている。さらに、NAND型EEPROMは、第1層目の配線層に形成されるソース線134は備えてなく、列方向に隣接するセル選択用トランジスタ106の一方の半導体領域165を一体的に形成したソース線165Sを備えている。
次に、上記図19乃至図23に示すNAND型EEPROM、図25乃至図27に示すNAND型EEPROMの動作を図28を用いて説明する。
(1)まず最初に、NAND型EEPROMのメモリセルアレイ100において、データの消去動作が行われる。消去動作は、選択されたメモリブロック全体のメモリセル102のデータを一括消去するものである。この消去動作においては、コントロールゲート電極124(ワード線124WL)に0Vが印加され、半導体基板(ウエル領域)110に例えば20Vの高電位VPPWが印加される。このような消去動作電圧を印加することにより、第1のゲート絶縁膜121にFNトンネル電流が流れ、フローティングゲート電極(電荷蓄積部)122から半導体基板110に電子が放出される。電子の放出により、メモリセル102のしきい値電圧が負になる。
(2)次に、データの書込動作が行われる(ステップ170S。以下、「ステップ」は省略する。)。まず1本のワード線124WLに接続されたメモリセル102において、偶数番目のビット線136(BL2,BL4,…)に接続されたメモリセル102と、奇数番目のビット線136(BL1,BL3,…)に接続されたメモリセル102との2つに分けて、書込動作が行われる。例えば、選択されたワード線124WLに接続された偶数番目の複数のメモリセル102に対して同時に書込動作が行われる。
メモリセル102に“0”データを書き込む場合、すなわちメモリセル102のしきい値電圧を正にシフトさせる場合、ビット線136に0Vが印加される。
メモリセル102に“1”データを書き込む場合、すなわちメモリセル102のしきい値電圧をシフトさせない場合、ビット線136には書込電圧VCC、例えば3Vが印加される。ここで、偶数番目のビット線136に接続されたメモリセル102に対してデータを書き込む場合、奇数番目のビット線136には書込電圧VCCが印加される。そして、セル選択用トランジスタ105に接続されたセル選択信号線152Sに書込電圧VCC、非選択のワード線124WLに書込電圧VPASS例えば10Vが印加される。さらに、選択されたワード線124WLに高電位の書込電圧VPPW例えば20Vがパルスにより印加される(171S)。
“0”データを書き込むメモリセル102においては、ドレイン領域(半導体領域125)、チャネル形成領域、ソース領域(半導体領域125)に0Vが印加され、チャネル形成領域とコントロールゲート電極124との間に高電圧が印加されるので、第1のゲート絶縁膜121にFNトンネル電流が流れ、電子がフローティングゲート電極122に注入される。つまり、メモリセル102のしきい値電圧を正にシフトさせることができる。
また、“1”データを書き込むメモリセル102においては、セル選択用トランジスタ105がカットオフ状態になり、チャネル形成領域の電位は非選択のコントロールゲート電極124に印加された電位VPASSとの間の容量カップリングにより上昇し、チャネル形成領域とコントロールゲート電極124との間に発生する電界を緩和することができる。つまり、チャネル形成領域からフローティングゲート電極122への電子の注入が禁止されるので、メモリセル102のしきい値電圧はシフトしない。
さらに、偶数番目のビット線136に接続されたメモリセル102に対してデータ書込動作を行っている時に、奇数番目のビット線136に接続されたメモリセル102のしきい値電圧は変動しない。
(3)選択されたワード線124WLに高電位の書込電圧VPPWが印加された後、“0”データが書き込まれたメモリセル102のしきい値電圧が所定の値まで到達したかどうかを検査するベリファイ読出動作を行う(172S)。ベリファイ読出動作においては、偶数番目のビット線136に読出電圧VCC例えば3Vが印加され、奇数番目のビット線136に0Vが印加され、選択されたメモリセル102に接続されたコントロールゲート電極124(ワード線124WL)に0Vが印加され、他のワード線124WL及びセル選択信号線152Sに読出電圧VCCが印加される。そして、このようなベリファイ読出動作電圧が印加された状態において、ビット線136からメモリセル102を通して電流が流れるかどうかの確認が行われる。電流が流れる場合には、選択されたメモリセル102のしきい値電圧が充分に高くなっていない、すなわち書込動作が完了していないことになる。このような場合には、再度、データの書込動作が繰り返し行われる。
また、電流が流れない場合には書込動作が完了しているので、ビット線136の電位0Vを電位VCCに切り替え、以降のデータの書き込みを禁止し、メモリセル102のしきい値電圧の変動の防止が行われる。
以下、同様の手順において、選択されたワード線124WLに接続され、偶数番目のビット線136に接続されたすべてのメモリセル102のデータの書き込みが完了するまで書込動作が繰り返し行われる(173S)。
(4)さらに、偶数番目のビット線136に接続されたメモリセル102のデータの書込動作と同様の手順により、奇数番目のビット線136に接続されたメモリセル102のデータの書込動作が行われる(175S及び176S)。ベリファイ読出動作(177S)を行った後、選択されたワード線124WLに接続され、奇数番目のビット線136に接続されたすべてのメモリセル102のデータの書き込みが完了するまで書込動作が繰り返し行われる(178S)。
(5)そして、データの読出動作が行われる。読出動作はベリファイ読出動作と同様に行われる。すなわち、読出動作においては、ビット線136に読出電圧VCC例えば3Vが印加され、選択されたメモリセル102に接続されたコントロールゲート電極124(ワード線124WL)に0Vが印加され、他のワード線124WL及びセル選択信号線152Sに読出電圧VCCが印加される。そして、このような読出動作電圧が印加された状態において、ビット線136からメモリセル102を通して電流が流れるかどうかの確認が行われる。読出動作は、書込動作と同様に、偶数番目のビット線136に接続されたメモリセル102の読出動作と、奇数番目のビット線136に接続されたメモリセル102の読出動作との2回の動作に分けて行われる。偶数番目のビット線136に接続されたメモリセル102の読出動作を行う場合、奇数番目のビット線136には0Vが印加される。逆に、奇数番目のビット線136に接続されたメモリセル102の読出動作を行う場合、偶数番目のビット線136には0Vが印加される。
このように、偶数番目のビット線136に接続されたメモリセル102の読出動作と、奇数番目のビット線136に接続されたメモリセル102の読出動作とを分けて行うことにより、以下に説明するように、列方向の隣接ビット線136間の干渉による、データの誤読出動作を防止することができる。
データの読出動作においては、ビット線136を充電した後、選択されたコントロールゲート電極124及び選択されたワード線124WL以外のコントロールゲート電極124は活性化され、ビット線136の充電電位が下降するかどうかによってデータが識別されている。すなわち、ビット線136の充電電位が下降すれば“0”データ、下降しなければ“1”データとして認識されている。
ここで、ビット線136を偶数番目と奇数番目とに分けずに、すべてのビット線136を一括して読み出す場合を最初に考える。図29に示すように、ビット線136(BL1)、ビット線136(BL2)、ビット線136(BL3)は平行に並んでおり、ビット線136(BL1)及びビット線136(BL3)に接続されたメモリセル102には“0”データが格納され、ビット線136(BL2)に接続されているメモリセル102には“1”データが格納されていると仮定する。
読出動作において、理想的にはビット線136(BL1)及びビット線136(BL3)の充電電位は下降し、ビット線136(BL2)の充電電位は下降しないはずである。隣接するビット線136(BL1)とビット線136(BL2)との間にはカップリング容量CBL12が存在し、隣接するビット線136(BL2)とビット線136(BL3)との間にはカップリング容量CBL23が存在する。このため、ビット線136(BL1)及びビット線136(BL3)の充電電位が下降すると、カップリングノイズの影響を受け、ビット線136(BL2)の充電電位は若干下降してしまう。するとビット線136(BL2)に接続されたメモリセル102に格納されたデータが“1”データであると誤読出動作が生じる。微細化に伴いビット線136間の間隔がさらに減少すれば、カップリングノイズはさらに増大し、誤書込動作がより顕著な問題になる。
このような問題点を解決可能な技術として、例えば以下の文献に記載されるようなビット線シールド技術が有効である。T.Tanaka et al., A Quick Intelligent Page-Programming Architecture and a Shielded Bitline Sensing Method for 3V-only NAND Flash memory (IEEE J.Solid-State Circuits, vol.29, no.11, pp.1366-1373, Nov.1994.)。このビット線シールド技術は、ページ読み出しを行う際に読み出しを行うビット線を1本おきとし、読み出しを行わないビット線を接地することにより、カップリングノイズを減少させることが可能である。
しかしながら、前述のNAND型EEPROMにおいては、ビット線シールド技術により、隣接するビット線136間に発生するカップリングノイズを減少することは可能ではあるが、さらに以下の点についての配慮がなされていなかった。
(1)NAND型EEPROMの微細化が進むと、隣接するメモリセル102のフローティングゲート電極(電荷蓄積部)122間の距離が縮まり、このフローティングゲート電極122間に発生するカップリング容量の影響が強くなる傾向にある。図30に示すように、同一のメモリセルユニット101内において、行方向に隣接するメモリセル102のフローティングゲート電極122間にはカップリング容量CFGRが発生する。さらに、図31に示すように、列方向に隣接するメモリセルユニット101のそれぞれのメモリセル102のフローティングゲート電極122間にはカップリング容量CFGCが発生する。
ここで、ある着目するメモリセル102に対して隣接するメモリセル102のしきい値電圧が変化すると、カップリング容量CFGR及びCFGCによる影響を受け、着目するメモリセル102のしきい値電圧が見かけ上変化する。例えば、隣接するメモリセル102のしきい値電圧が負から正へシフトすると、着目するメモリセル102のしきい値電圧は見かけ上つられて正の方向へシフトする。すなわち、前述のように、書込動作を偶数番目のビット線136に接続されたメモリセル102と奇数番目のビット線136に接続されたメモリセル102との2回に分けて行う場合、最初にデータが書き込まれたメモリセル102のしきい値電圧が、カップリング容量CFGR及びCFGCによる影響を受け、最後にデータが書き込まれたメモリセル102のしきい値電圧により、見かけ上、シフトしてしまう。
例えば、偶数番目のビット線136に接続されたメモリセル102に最初にデータの書込動作が行われ、ある着目したメモリセル102に “0”データが書き込まれたとする。この時、隣接する、奇数番目のビット線136に接続されたメモリセル102のしきい値電圧は負(消去時のしきい値電圧のまま)である。次に、着目したメモリセル102の両側に隣接する、奇数番目のビット線136に接続されたメモリセル102に“0”データが書き込まれる(しきい値電圧を負から正にシフトさせる)と、着目したメモリセル102のしきい値電圧がカップリング容量CFGR及びCFGCによる影響を受けて正の方向にシフトする。
このようなメモリセル102のしきい値電圧の変動は、データの書込動作後のしきい値電圧のばらつきの原因となり、NAND型EEPROMの誤動作等の原因になる。
さらに、隣接するメモリセル102のフローティングゲート電極122間の容量結合は、微細化が進むにつれ、行列方向(縦方向及び横方向)ばかりでなく、斜め方向においても問題になってきており、NAND型EEPROMの誤動作は深刻な問題になりつつある。
(2)NAND型EEPROM、AND型EEPROM等のEEPROMにおいては、1つのメモリセル当たりの記憶容量を増加させるために、多値化メモリセルの開発が進められている。多値化メモリセルは、2つのレベル(2値)に分けていたしきい値電圧を例えば4つのレベル(4値)に分け、メモリセル当たりの記憶容量を増やす技術である。因みに、2値を有するメモリセルに対して4値を有するメモリセルは、記憶容量が2倍に、又集積度が2倍になる。当然のことながら、多値化メモリセルを実現するためには、データ書込動作後のしきい値電圧のばらつきを小さくする必要がある。
しかしなから、前述のように、メモリセルの微細化に伴い、隣接するメモリセルのフローティングゲート電極間の結合容量の影響が強くなる傾向にあり、データ書込動作後のしきい値電圧のばらつきを充分に減少することができないので、多値化メモリセルを実現することが難しかった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものである。従って、本発明の目的は、データ書込動作後のメモリセルのしきい値電圧の変動を減少することができ、しきい値電圧のばらつきを減少することができる不揮発性記憶回路を備えた半導体装置の動作方法を提供することである。
さらに、本発明の目的は、誤動作を防止することができ、電気的信頼性を向上することができる不揮発性記憶回路を備えた半導体装置を提供することである。特に、本発明の目的は、メモリセルのしきい値電圧のばらつきを減少することにより誤動作を防止することができ、電気的信頼性を向上することができる不揮発性記憶回路を備えた半導体装置を提供することである。さらに、本発明の目的は、メモリセルのしきい値電圧のばらつきを減少しつつ、ビット線に付加される寄生容量を均一化することにより誤動作を防止することができ、電気的信頼性を向上することができる不揮発性記憶回路を備えた半導体装置を提供することである。
本発明の第1の特徴は、3値以上の正数のM値のデータの書き込みが可能なメモリセルが行列状に複数配列されたメモリセルアレイと、メモリセルに接続され、メモリセルアレイ上を第1の方向に延在し、第2の方向に複数本配列されたワード線と、メモリセルに接続され、メモリセルアレイ上を第2の方向に延在し、第1の方向に複数本配列されたビット線と、複数本のビット線毎にそれぞれ配設された複数のセンスアンプ回路と、複数のセンスアンプ回路毎にそれぞれ配設されたラッチ回路とを有する不揮発性記憶回路を備えた半導体装置としたことである。
本発明の第2の特徴は、ビット線及びワード線に接続され、3値以上の正数のM値のデータの書き込みが可能なメモリセルが行列状に複数配列された不揮発性記憶回路を備え、すべてのメモリセルを初期値に設定する工程と、データの書き込み回数をM値−1回に分割し、予定値に達する回数において初期値に順次加算するように、選択されたメモリセルにデータの書き込みを行う工程とを備えた半導体装置の動作方法としたことである。
本発明によれば、隣接するメモリセルの電荷蓄積部間の容量結合に起因する、メモリセルのしきい値電圧の見かけ上の変動を減少することができ、しきい値電圧のばらつきを減少することができる不揮発性記憶回路を備えた半導体装置及びその動作方法を提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明に係る不揮発性記憶回路を備えた半導体装置及びその動作方法を、本発明の実施の形態により説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態は、不揮発性記憶回路としてNAND型EEPROMを備えた半導体装置及びその動作方法を説明するものである。
[NAND型EEPROMを備えた半導体装置のレイアウト構成]
図6に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置1は不揮発性記憶回路としてNAND型EEPROM2を備えている。NAND型EEPROM2は、メモリセルアレイ3と、メモリセルアレイ3の一端(図6中、下辺)に沿って配設されたセンスアンプ及び書込データラッチ回路4と、メモリセルアレイ3の他の一端(図6中、左辺)に沿って配設されたロウデコーダ5と、センスアンプ及び書込データラッチ回路4に接続されたカラムデコーダ6と、カラムデコーダ6に接続されたデータ入出力バッファ7と、ロウデコーダ5に接続されたアドレスバッファ8とを少なくとも備えて構築されている。
なお、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置1はNAND型EEPROM2だけを備えた半導体記憶装置であるが、本発明は必ずしもこのような構造に限定されない。例えば、本発明は、少なくともNAND型EEPROM2を備え、このNAND型EEPROM2と、SRAM、DRAM、ROM等の別の種類の記憶回路、論理回路、中央演算処理ユニット(CPU)等の回路とを同一半導体チップ上に集積化するようにしてもよい。
[NAND型EEPROMのメモリセルアレイの回路構成]
図5に示すように、NAND型EEPROM2のメモリセルアレイ3は、複数のメモリセルユニット30を第2の方向(図中、上下方向。行方向又はロウ方向)及び第2の方向と交差する第1の方向(図中、横方向。列方向又はカラム方向)に配列して構築されている。
本発明の第1の実施の形態において、メモリセルユニット(又はメモリセルブロック)30は、第2の方向に隣接する複数個例えば8個のメモリセルMを電気的に直列に接続することにより構成されている。具体的には、メモリセルユニット30(1)は、合計8個のメモリセルM11〜M18の直列接続により構成されている。同様に、メモリセルユニット30(2)はメモリセルM21〜M28の直列接続により、メモリセルユニット30(3)はメモリセルM31〜M38の直列接続により、メモリセルユニット30(4)はメモリセルM41〜M48の直列接続によりそれぞれ構成されている。
メモリセルMは、フローティングゲート電極(電荷蓄積部)及びコントロールゲート電極を有するnチャネル導電型の絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(IGFET:Insulated Gate Field Effect Transistor)で構成され、1トランジスタ構造である。ここで、IGFETとは、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)等を少なくとも含む意味で使用される。
そして、本発明の第1の実施の形態に係るNAND型EEPROM2においては、第1の方向に配列されたメモリセルM11(又はM12〜M18)、M21(又はM22〜M28)、M31(又はM32〜M38)及びM41(又はM42〜M48)と、メモリセルM11上を第2の方向に延在し、メモリセルM21に接続されたビット線BL1と、メモリセルM21上を第2の方向に延在し、メモリセルM11に接続されたビット線BL2と、メモリセルM31上を第2の方向に延在し、メモリセルM31に接続されたビット線BL3と、メモリセルM41上を第2の方向に延在し、メモリセルM41に接続されたビット線BL4とを備えて構成されている。
すなわち、メモリセルユニット30(1)の図中上側の一端はセル選択用トランジスタS11を通してビット線BL2に接続され、図中下側の他端はセル選択用トランジスタS12を通してソース線SLに接続されている。メモリセルユニット30(2)の一端はセル選択用トランジスタS21を通してビット線BL1に接続され、他端はセル選択用トランジスタS22を通してソース線SLに接続されている。つまり、ビット線BL1とメモリセルユニット30(2)との間、ビット線BL2とメモリセルユニット30(1)との間がツイスト状に接続されている。一方、メモリセルユニット30(3)の一端はセル選択用トランジスタS31を通してビット線BL3に接続され、他端はセル選択用トランジスタS32を通してソース線SLに接続されている。メモリセルユニット30(4)の一端はセル選択用トランジスタS41を通してビット線BL4に接続され、他端はセル選択用トランジスタS42を通してソース線SLに接続されている。つまり、ビット線BL3とメモリセルユニット30(3)との間、ビット線BL4とメモリセルユニット30(4)との間はストレートに接続されている。
ビット線BL1は、メモリセルユニット30(1)上すなわちメモリセルM11〜M18上に配設され、第2の方向に延在している。同様に、ビット線BL2は、メモリセルユニット30(2)上すなわちメモリセルM21〜M28上に配設され、第2の方向に延在している。ビット線BL3は、メモリセルユニット30(3)上すなわちメモリセルM31〜M38上に配設され、第2の方向に延在している。ビット線BL4は、メモリセルユニット30(4)上すなわちメモリセルM41〜M48上に配設され、第2の方向に延在している。
ワード線WLは、第1の方向に配列されたメモリセルMのコントロールゲート電極に電気的に接続され、これらのメモリセルM上を第1の方向に延在し、第2の方向に複数本例えば8本配列されている。具体的には、ワード線WL1は、メモリセルユニット30(1)〜30(4)のメモリセルM11〜M41のそれぞれに接続され、これらのメモリセルM11〜M41上を延在している。以下、ワード線WL2〜WL7についても同様の構成になっており、最終段のワード線WL8は、メモリセルユニット30(1)〜30(4)のメモリセルM18〜M48のそれぞれに接続され、これらのメモリセルM18〜M48上を延在している。
セル選択用トランジスタS11〜S14のゲート電極にはセル選択信号線SG1が電気的に接続されている。同様に、セル選択用トランジスタS21〜S24のゲート電極にはセル選択信号線SG2が電気的に接続されている。セル選択信号線SG1、SG2はいずれもワード線WLと同様に第1の方向に延在している。また、ソース線SLはワード線WLと同様に第1の方向に延在している。
メモリセルアレイ3においては、このような4個のメモリセルユニット30(1)〜30(4)及び4本のビット線BL1〜BL4を含むパターンは繰り返しパターンの基本単位(最小単位)である。このような基本単位のパターンが、第1の方向に繰り返し配列され、第2の方向においてはビット線BLとセル選択用トランジスタS11〜S14との接続部、ソース線SLとセル選択用トランジスタS21〜S24との接続部のそれぞれを中心として線対称で繰り返し配列されることにより、メモリセルアレイ3が構築されている。
[NAND型EEPROMのデバイス構造]
NAND型EEPROM2を備えた半導体装置1は、図1乃至図4、特に図3及び図4に示すように、半導体基板40(半導体チップ)の主面に配設されている。半導体基板40には例えばn型シリコン単結晶基板が使用されている。複数のメモリセルMが配列されたメモリセルアレイ3は、この半導体基板40の主面部に形成されたp型ウエル領域41に配設されている。メモリセルMの周囲、詳細にはゲート幅を規定する領域には素子分離絶縁膜42が配設されている。素子分離絶縁膜42には例えばシリコン酸化膜を実用的に使用することができる。
メモリセルMは、チャネル形成領域として使用されるウエル領域41と、第1のゲート絶縁膜45と、第1のゲート絶縁膜45上のフローティングゲート電極(電荷蓄積部)46と、フローティングゲート電極46上の第2のゲート絶縁膜47と、第2のゲート絶縁膜47上のコントロールゲート電極48と、ソース領域又はドレイン領域として使用される一対のn型半導体領域49とを備えて構成されている。
第1のゲート絶縁膜45には、例えばシリコン酸化膜、オキシナイトライド膜等の単層膜やそれらの複合膜を実用的に使用することができる。第2のゲート絶縁膜47には、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜を重ねた複合膜を実用的に使用することができる。フローティングゲート電極46には、例えばシリコン多結晶膜を実用的に使用することができる。コントロールゲート電極48には、例えばシリコン多結晶膜、高融点シリサイド膜、高融点金属膜の単層膜、又はシリコン多結晶膜上に高融点シリサイド膜若しくは高融点金属膜を積層した複合膜を実用的に使用することができる。
メモリセルユニット30において、第2の方向(図1及び図2中上下方向、図3中横方向)に隣接する一方のメモリセルMのソース領域又はドレイン領域である半導体領域49は、他方のメモリセルMのドレイン領域又はソース領域である半導体領域49と一体的に形成されている。メモリセルMのコントロールゲート電極48は、図1及び図2に示すように、第1の方向に隣接する他のメモリセルユニット30のメモリセルMのコントロールゲート電極48と一体的に形成され、列方向に延在しかつ行方向に配列されたワード線48WLを構成するようになっている。
セル選択用トランジスタS11〜S14は、チャネル形成領域として使用されるウエル領域41と、チャネル形成領域上のゲート絶縁膜51と、ゲート絶縁膜51上のゲート電極52と、ソース領域又はドレイン領域として使用される一対のn型半導体領域53とを備えて構成されている。第1の方向に隣接するセル選択用トランジスタS11〜S14のそれぞれのゲート電極52は一体的に形成され、セル選択信号線52SG1を構成するようになっている。
同様に、セル選択用トランジスタS21〜S24は、チャネル形成領域として使用されるウエル領域41と、チャネル形成領域上のゲート絶縁膜55と、ゲート絶縁膜55上のゲート電極56と、ソース領域又はドレイン領域として使用される一対のn型半導体領域57とを備えて構成されている。第1の方向に隣接するセル選択用トランジスタS21〜S24のそれぞれのゲート電極56は一体的に形成され、セル選択信号線56SG2を構成するようになっている。
ビット線66は、層間絶縁膜64上に第2層目の配線として形成され、層間絶縁膜60上に第1層目の配線として形成されたサブビット線63を通してセル選択用トランジスタS1の半導体領域53に接続されている。ビット線66とサブビット線63との間は、層間絶縁膜64に形成された接続孔65を通して接続されている。サブビット線63と半導体領域53との間は、層間絶縁膜60に形成された接続孔61内に埋設された接続孔配線(プラグ)62を通して接続されている。ビット線66、サブビット線63には、例えばアルミニウム膜、アルミニウム合金(Al-Si、Al-Cu、Al-Cu-Si等)膜、銅膜等を実用的に使用することができる。
必ずしもここで説明するような形状に限定されるものではないが、ビット線66(BL1)とメモリセルユニット30(2)との間の接続には、図1及び図2に示すように、メモリセルユニット30(1)上からメモリセルユニット30(2)上に第1の方向に延び、メモリセルユニット30(2)上において第2の方向に折れ曲がる、平面逆L字形状のサブビット線63(1−2)が使用されている。ビット線66(BL2)とメモリセルユニット30(1)との間の接続には、メモリセルユニット30(2)上からメモリセルユニット30(1)上に第1の方向に延び、メモリセルユニット30(1)上において第2の方向に折れ曲がる、平面L字形状のサブビット線63(2−1)が使用されている。一方、ビット線66(BL3)とメモリセルユニット30(3)との間の接続には、メモリセルユニット30(3)上において第2の方向に延びる、平面I形状のサブビット線63(3)が使用されている。同様に、ビット線66(BL4)とメモリセルユニット30(4)との間の接続には、メモリセルユニット30(4)上において第2の方向に延びる、平面I形状のサブビット線63(4)が使用されている。これらのサブビット線63は、ビット線66とセル選択用トランジスタS1の半導体領域53との間を電気的に接続するとともに、この接続部のレイアウトルールを緩和し、さらに前述のようにツイスト状の接続構造を実現することができる。さらに、サブビット線63は、ソース線63SLと同一配線層に配設されているので、特に製造工程を増加することなく、配線層のマスクパターンを変更するだけで容易に形成することができる。
ソース線63SLは、層間絶縁膜60に形成された接続孔61内に埋設された接続孔配線62を通してセル選択用トランジスタS2の半導体領域57に接続されている。
ワード線48WL(48WL1〜48WL8)は、第1の方向に隣接するメモリセルユニット30(1)〜30(4)のそれぞれのメモリセルMのコントロールゲート電極48を一体に形成することにより構成されている。
[NAND型EEPROMの動作]
次に、NAND型EEPROM2の動作を、図1乃至図5及び図7を用いて説明する。
(1)まず最初に、NAND型EEPROM2のメモリセルアレイ3において、データの消去動作が行われる。消去動作は、選択されたメモリブロック全体のメモリセルMのデータを一括消去するものである。この消去動作においては、コントロールゲート電極48(ワード線48WL1〜48WL8)に0Vが印加され、ウエル領域41に例えば20Vの高電位VPPWが印加される。このような消去動作電圧を印加することにより、第1のゲート絶縁膜45にFNトンネル電流が流れ、フローティングゲート電極(電荷蓄積部)46からウエル領域41に電子が放出される。電子の放出により、すべてのメモリセルM(M11〜M18、M21〜M28、M31〜M38、M41〜M48、)のしきい値電圧が負になる。
(2)次に、データの書込動作が行われる(70S)。まず1本のワード線48WLに接続されたメモリセルMにおいて、偶数番目のビット線66(BL2及びBL4)に接続されたメモリセルM(例えばM11、M41)と、奇数番目のビット線66(BL1及びBL3)に接続されたメモリセルM(例えばM21、M31)との2つに分けて、書込動作が行われる。ここで、ビット線66を偶数番目と奇数番目とに分けて書込動作を行う理由は、隣接するビット線66間のカップリングノイズに起因する干渉を減少し、誤読出動作の発生を防止するためである。
例えば、選択されたワード線48WLに接続され、偶数番目のビット線66(BL2及びBL4)に接続された複数のメモリセルM(例えばM11、M41)に対して同時に書込動作が行われる。
メモリセルMに“0”データを書き込む場合、すなわちメモリセルMのしきい値電圧を正にシフトさせる場合、選択されたビット線66に0Vが印加される。
メモリセルMに“1”データを書き込む場合、すなわちメモリセルMのしきい値電圧をシフトさせない場合、選択されたビット線66には書込電圧VCC、例えば3Vが印加される。ここで、偶数番目のビット線66に接続されたメモリセルMに対してデータを書き込む場合、奇数番目のビット線66には書込電圧VCCが印加される。そして、セル選択用トランジスタS11〜S14に接続されたセル選択信号線52SG1に書込電圧VCC、非選択のワード線48WLに書込電圧VPASS例えば10Vが印加される。さらに、選択されたワード線48WLに高電位の書込電圧VPPW例えば20Vがパルスにより印加される(71S)。
“0”データを書き込むメモリセルMにおいては、ドレイン領域(半導体領域49)、チャネル形成領域、ソース領域(半導体領域49)に0Vが印加され、チャネル形成領域とコントロールゲート電極48との間に高電圧が印加されるので、第1のゲート絶縁膜45にFNトンネル電流が流れ、電子がフローティングゲート電極46に注入される。つまり、メモリセルMのしきい値電圧を正にシフトさせることができる。
また、“1”データを書き込むメモリセルMにおいては、セル選択用トランジスタS11〜S14がカットオフ状態になり、チャネル形成領域の電位は非選択のコントロールゲート電極48に印加された電位VPASSとの間の容量カップリングにより上昇し、チャネル形成領域とコントロールゲート電極48との間に発生する電界を緩和することができる。つまり、チャネル形成領域からフローティングゲート電極46への電子の注入が禁止されるので、メモリセルMのしきい値電圧はシフトしない。
さらに、偶数番目のビット線66(BL2、BL4)に接続されたメモリセルMに対してデータ書込動作を行っている時に、奇数番目のビット線66(BL1、BL3)に接続されたメモリセルMのしきい値電圧は変動しない。
(3)選択されたワード線48WLに高電位の書込電圧VPPWが印加された後、“0”データが書き込まれたメモリセルMのしきい値電圧が所定の値まで到達したかどうかを検査するベリファイ読出動作を行う(72S)。ベリファイ読出動作においては、偶数番目のビット線66に読出電圧VCC例えば3Vが印加され、奇数番目のビット線66に0Vが印加され、選択されたメモリセルMに接続されたコントロールゲート電極48(ワード線48WL)に0Vが印加され、他のワード線48WL及びセル選択信号線52SG1に読出電圧VCCが印加される。そして、このようなベリファイ読出動作電圧が印加された状態において、ビット線66からメモリセルMを通して電流が流れるかどうかの確認が行われる。電流が流れる場合には、選択されたメモリセルMのしきい値電圧が充分に高くなっていない、すなわち書込動作が完了していないことになる。このような場合には、再度、データの書込動作が繰り返し行われる。
また、電流が流れない場合には書込動作が完了しているので、ビット線66の電位0Vを電位VCCに切り替え、以降のデータの書き込みを禁止し、メモリセルMのしきい値電圧の変動の防止が行われる。
以下、同様の手順において、選択されたワード線48WLに接続され、偶数番目のビット線66に接続されたすべてのメモリセルMのデータの書き込みが完了するまで書込動作が繰り返し行われる(73S)。
(4)さらに、偶数番目のビット線66に接続されたメモリセルMのデータの書込動作と同様の手順により、奇数番目のビット線66に接続されたメモリセルMのデータの書込動作が行われる(75S及び76S)。
(5)偶数番目のビット線66に接続されたメモリセルMに書き込まれたデータのベリファイ読出動作と同様な手順により、奇数番目のビット線66に接続されたメモリセルMに書き込まれたデータのベリファイ読出動作を行う(77S)。
ベリファイ読出動作は、すべてのメモリセルMのデータの書き込みが完了するまで繰り返し行われる(78S)。
(6)そして、データの読出動作が行われる。読出動作はベリファイ読出動作と同様に行われる。すなわち、読出動作においては、ビット線66に読出電圧VCC例えば3Vが印加され、選択されたメモリセルMに接続されたコントロールゲート電極48(ワード線48WL)に0Vが印加され、選択されていないワード線48WL及びセル選択信号線52SG1に読出電圧VCCが印加される。そして、このような読出動作電圧が印加された状態において、ビット線66からメモリセルMを通して電流が流れるかどうかの確認が行われる。読出動作は、書込動作と同様に、偶数番目のビット線66(BL2、BL4)に接続されたメモリセルM(例えばM11、M14)の読出動作と、奇数番目のビット線66(BL1、BL3)に接続されたメモリセルM(例えばM21、M34)の読出動作との2回の動作に分けて行われる。偶数番目のビット線66に接続されたメモリセルMの読出動作を行う場合、奇数番目のビット線66には0Vが印加される。逆に、奇数番目のビット線66に接続されたメモリセルMの読出動作を行う場合、偶数番目のビット線66には0Vが印加される。
このように構成される本発明の第1の実施の形態に係るNAND型EEPROM2を備えた半導体装置1及びその動作方法においては、奇数番目のビット線66(BL1)がメモリセルユニット30(2)のメモリセルM21〜M28に接続され、奇数番目のビット線66(BL3)がメモリセルユニット30(3)のメモリセルM31〜M38に接続されているので、ベリファイ読出動作及び通常の読出動作がこれらのメモリセルM21〜M28及びM31〜M38に対して同時に行われる。同様に、偶数番目のビット線66(BL2)がメモリセルユニット30(1)のメモリセルM11〜M18に接続され、偶数番目のビット線66(BL4)がメモリセルユニット30(4)のメモリセルM41〜M48に接続されているので、ベリファイ読出動作及び通常の読出動作がこれらのメモリセルM11〜M18及びM41〜M48に対して同時に行われる。この結果、隣接するメモリセルMのフローティングゲート電極(電荷蓄積部)46間のカップリングノイズによるしきい値電圧の変動を減少することができる。
例えば、前述の図24に示すNAND型EEPROMにおいては、ベリファイ読出動作又は通常の読出動作において、着目するメモリセル102に隣接する他のメモリセル102のフローティングゲート電極(電荷蓄積部)122に蓄積された電荷量が異なることによってしきい値電圧に変動が生じる。つまり、ビット線136の1本おきの配列に対応するメモリセル102毎に書込動作を行うために、素子分離領域111を挟んで両側に隣接するメモリセル102の影響を受ける。具体的には、図24に示す偶数番目のメモリセル102(M22)に先にデータを書き込む場合、第2番目のメモリセルユニット101と第4番目のメモリセルユニット101に対して同時に書込動作が行われる。メモリセルM22に着目すると、それよりも後から書き込まれるメモリセルM12およびメモリセルM32の影響を受けてしまう。また斜め方向に隣接するメモリセルM11、M13、M31、M33の影響も受ける。
本発明の第1の実施の形態に係るNAND型EEPROM2を備えた半導体装置1及びその動作方法においては、図5に示すように、メモリセルM22)にデータを書き込む場合には、奇数番目のビット線66(BL1及びBL3)に接続された第2番目のメモリセルユニット30(2)及び第3番目のメモリセルユニット30(3)に対して同時に書込動作が行われる。つまり、着目するメモリセルM22とこのメモリセルM22に隣接するメモリセルM32にも同時に書込動作が行われる。従って、ベリファイ読出動作時及び通常の読出動作時において、メモリセルM22は、第1の方向の一方に隣接するメモリセルM32の影響をほとんど受けなくなり、第1の方向の他方に隣接するメモリセルM12の影響のみとなる。すなわち、メモリセルM22のカップリングノイズの影響を減少することができるので、メモリセルM22のしきい値電圧の見かけ上の変動を抑制することができ、しきい値電圧のばらつきを減少することができる。さらに、NAND型EEPROM2の誤読出動作をなくすことができる。
なお、本発明の第1の実施の形態に係るNAND型EEPROM2の動作方法おいて、ベリファイ読出動作は、偶数番目のビット線66(BL2、BL4)に接続されたメモリセルMのみ、又は奇数番目のビット線66(BL1、BL3)に接続されたメモリセルMのみ、行うようにしてもよい。また、ベリファイ読出動作において、偶数番目のビット線66(BL2、BL4)に接続されたメモリセルMと、奇数番目のビット線66(BL1、BL3)に接続されたメモリセルMとの読出順序は特に規定されるものではなく、前者のメモリセルMのベリファイ読出動作を行った後に後者のメモリセルMのベリファイ読出動作を行っても、又その逆であってもよい。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置1及びその動作方法において、書込動作方式を代えた例を説明するものである。
[半導体装置のデバイス構造]
本発明の第2の実施の形態に係るNAND型EEPROM2を備えた半導体装置1の基本的な構造は、本発明の第1の実施の形態に係るNAND型EEPROM2を備えた半導体装置1と同一であり、特に図示しないが、中間電圧Vmの電源発生回路を備えている。なお、この電源発生回路は、必ずしも半導体装置1に内蔵する必要はなく、外部電源発生回路から半導体装置1に供給するようにしてもよい。
[NAND型EEPROMの動作]
次に、NAND型EEPROM2の動作を、前述の図1乃至図5及び図7を用いて説明する。
(1)本発明の第1の実施の形態に係るNAND型EEPROM2の動作方法と同様に、まず最初に、NAND型EEPROM2のメモリセルアレイ3において、データの消去動作が行われる。
(2)次に、データの書込動作が行われる(70S)。まず1本のワード線48WLに接続されたメモリセルMにおいて、偶数番目のビット線66(BL2及びBL4)に接続されたメモリセルM(例えばM11、M41)と、奇数番目のビット線66(BL1及びBL3)に接続されたメモリセルM(例えばM21、M31)との2つに分けて、書込動作が行われる。この理由は前述と同様である。
例えば、選択されたワード線48WLに接続され、偶数番目のビット線66(BL2及びBL4)に接続された複数のメモリセルM(例えばM11、M41)に対して同時に書込動作が行われる。
メモリセルMに“0”データを書き込む場合、すなわちメモリセルMのしきい値電圧を正にシフトさせる場合、選択されたビット線66に0Vが印加される。
メモリセルMに“1”データを書き込む場合、すなわちメモリセルMのしきい値電圧をシフトさせない場合、選択されたビット線66には中間電圧Vm、例えば8Vが印加される。ここで、中間電圧Vmは、前述のように半導体装置1に内蔵された電源発生回路又は外部電源発生回路から供給される。
偶数番目のビット線66に接続されたメモリセルMに対してデータを書き込む場合、奇数番目のビット線66には中間電圧Vmが印加される。そして、セル選択用トランジスタS11〜S14に接続されたセル選択信号線52SG1に中間電圧Vm、非選択のワード線48WLに中間電圧Vmが印加される。さらに、選択されたワード線48WLに高電位の書込電圧VPPW例えば20Vがパルスにより印加される(71S)。
“0”データを書き込むメモリセルMにおいては、ドレイン領域(半導体領域49)、チャネル形成領域、ソース領域(半導体領域49)に0Vが印加され、チャネル形成領域とコントロールゲート電極48との間に高電圧が印加されるので、第1のゲート絶縁膜45にFNトンネル電流が流れ、電子がフローティングゲート電極46に注入される。つまり、メモリセルMのしきい値電圧を正にシフトさせることができる。
また、“1”データを書き込むメモリセルMにおいては、ドレイン領域(半導体領域49)、チャネル形成領域、ソース領域(半導体領域49)に中間電圧Vmが印加され、チャネル形成領域とコントロールゲート電極48との間の電位差が“0”データを書き込むメモリセルMに比べて小さくなるので、チャネル形成領域からフローティングゲート電極46への電子の注入が禁止され、メモリセルMのしきい値電圧はシフトしない。
さらに、偶数番目のビット線66(BL2、BL4)に接続されたメモリセルMに対してデータ書込動作を行っている時に、奇数番目のビット線66(BL1、BL3)に接続されたメモリセルMのしきい値電圧は変動しない。
(3)さらに、偶数番目のビット線66に接続されたメモリセルMのデータの書込動作と同様の手順により、奇数番目のビット線66に接続されたメモリセルMのデータの書込動作が行われる。
(4)そして、本発明の第1の実施の形態に係るNAND型EEPROM2の動作と同様に、ベリファイ読出動作を行う(72S)。ベリファイ読出動作は、データの書込動作が完了するまで繰り返し行われる。
(5)本発明の第1の実施の形態に係るNAND型EEPROM2の動作と同様に、データの読出動作が行われる。
このように構成される本発明の第2の実施の形態に係るNAND型EEPROM2を備えた半導体装置1及びその動作方法においては、書込動作中に中間電位Vmを使用することが異なるが、基本的には本発明の第1の実施の形態に係るNAND型EEPROM2を備えた半導体装置1及びその動作方法により得られる効果と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態は、大容量メモリとしてのAND型EEPROMを備えた半導体装置及びその動作方法を説明するものである。
[AND型EEPROMのメモリセルアレイの回路構成]
本発明の第3の実施の形態に係る半導体装置1には、図8に示すようなAND型EEPROMを備えている。このAND型EEPROMのメモリセルアレイ3は、複数のメモリセルユニット31を第1の方向及び第2の方向に配列して構築されている。
本発明の第3の実施の形態において、メモリセルユニット31は、第2の方向に隣接する複数個例えば4個のメモリセルMを電気的に並列に接続することにより構成されている。具体的には、メモリセルユニット31(1)は、合計4個のメモリセルM11〜M14の並列接続により構成されている。同様に、メモリセルユニット31(2)はメモリセルM21〜M24の並列接続により、メモリセルユニット31(3)はメモリセルM31〜M34の並列接続により、メモリセルユニット31(4)はメモリセルM41〜M44の並列接続によりそれぞれ構成されている。
メモリセルMは、本発明の第1の実施の形態に係るNAND型EEPROM2のメモリセルMと同様に、フローティングゲート電極(電荷蓄積部)及びコントロールゲート電極を有するnチャネル導電型IGFETで構成され、1トランジスタ構造である。
そして、本発明の第3の実施の形態に係るAND型EEPROMにおいては、第1の方向に配列されたメモリセルM11(又はM12〜M14)、M21(又はM22〜M24)、M31(又はM32〜M34)及びM41(又はM42〜M44)と、メモリセルM11上を第2の方向に延在し、メモリセルM21に接続されたビット線BL1と、メモリセルM21上を第2の方向に延在し、メモリセルM11に接続されたビット線BL2と、メモリセルM31上を第2の方向に延在し、メモリセルM31に接続されたビット線BL3と、メモリセルM41上を第2の方向に延在し、メモリセルM41に接続されたビット線BL4とを備えて構成されている。
すなわち、メモリセルユニット31(1)の一端はセル選択用トランジスタS11を通してビット線BL2に接続され、他端はセル選択用トランジスタS12を通してソース線SLに接続されている。メモリセルユニット31(2)の一端はセル選択用トランジスタS21を通してビット線BL1に接続され、他端はセル選択用トランジスタS22を通してソース線SLに接続されている。つまり、ビット線BL1とメモリセルユニット31(2)との間、ビット線BL2とメモリセルユニット31(1)との間がツイスト状に接続されている。一方、メモリセルユニット31(3)の一端はセル選択用トランジスタS31を通してビット線BL3に接続され、他端はセル選択用トランジスタS32を通してソース線SLに接続されている。メモリセルユニット31(4)の一端はセル選択用トランジスタS41を通してビット線BL4に接続され、他端はセル選択用トランジスタS42を通してソース線SLに接続されている。つまり、ビット線BL3とメモリセルユニット31(3)との間、ビット線BL4とメモリセルユニット31(4)との間はストレートに接続されている。
ビット線BL1は、メモリセルユニット31(1)に配設され、第2の方向に延在している。同様に、ビット線BL2は、メモリセルユニット31(2)上に配設され、第2の方向に延在している。ビット線BL3は、メモリセルユニット31(3)上に配設され、第2の方向に延在している。ビット線BL4は、メモリセルユニット31(4)上に配設され、第2の方向に延在している。
ワード線WLは、第1の方向に配列されたメモリセルMのコントロールゲート電極に電気的に接続され、これらのメモリセルM上を第1の方向に延在し、第2の方向に複数本例えば4本配列されている。
セル選択用トランジスタS11〜S14のゲート電極にはセル選択信号線SG1が電気的に接続されている。同様に、セル選択用トランジスタS21〜S24のゲート電極にはセル選択信号線SG2が電気的に接続されている。セル選択信号線SG1、SG2はいずれもワード線WLと同様に第1の方向に延在している。また、ソース線SLはワード線WLと同様に第1の方向に延在している。
メモリセルアレイ3においては、このような4個のメモリセルユニット31(1)〜31(4)及び4本のビット線BL1〜BL4を含むパターンは繰り返しパターンの基本単位(最小単位)である。このような基本単位のパターンが、第1の方向に繰り返し配列され、第2の方向においてはビット線BLとセル選択用トランジスタS11〜S14との接続部、ソース線SLとセル選択用トランジスタS21〜S24との接続部のそれぞれを中心として線対称で繰り返し配列されることにより、メモリセルアレイ3が構築されている。
なお、本発明の第3の実施の形態に係るAND型EEPROMの動作は、本発明の第1
の実施の形態に係るNAND型EEPROM2の動作と基本的には同一であるので、ここでの説明は省略する。
このように構成される本発明の第3の実施の形態に係るAND型EEPROMを備えた半導体装置1及びその動作方法においては、本発明の第1の実施の形態に係るNAND型EEPROM2を備えた半導体装置1及びその動作方法により得られる効果と同等の効果を得ることができる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態は、バイト単位又はページ単位のデータ書き換え、データの読出動作速度の高速化等を簡易に実現可能な、3トランジスタ構造のNAND型EEPROMを備えた半導体装置及びその動作方法を説明するものである。
[3TrNAND型EEPROMのメモリセルアレイの回路構成]
本発明の第4の実施の形態に係る半導体装置1には、図9に示すような3トランジスタ構造のNAND型EEPROMを備えている。このNAND型EEPROMのメモリセルアレイ3は、複数のメモリセルユニット32を第1の方向及び第2の方向に配列して構築されている。
このメモリセルユニット32は、1個のメモリセルMと、その両側に直列に接続された2個のセル選択用トランジスタS1及びS2とを備えて構成されている。
この構成以外及びNAND型EEPROMの動作は、基本的に本発明の第1の実施の形態に係るNAND型EEPROM2の構成及び動作と同一であるので、ここでの説明は省略する。
このように構成される本発明の第4の実施の形態に係る3トランジスタ構造のNAND型EEPROMを備えた半導体装置1及びその動作方法においては、本発明の第1の実施の形態に係るNAND型EEPROM2を備えた半導体装置1及びその動作方法により得られる効果と同等の効果を得ることができる。
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態は、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性記憶回路としてのNAND型EEPROMにおいて、ビット線に付加される寄生容量を均一した例を説明するものである。
[メモリセルアレイのレイアウト構成]
本発明の第5の実施の形態に係る半導体装置1は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置1のNAND型EEPROM2と基本的には同等のNAND型EEPROM2を備えており、図10(回路図)及び図11(平面図)に示すようにさらにビット線に付加される寄生容量を均一化するように構成されている。すなわち、本発明の第5の実施の形態に係る半導体装置1は、第1の方向(図中、左右方向。)に配列され、それぞれメモリセルMを有する第1、第2、第3及び第4のメモリセルユニット30(1)〜30(4)と、第1の方向に配列され、それぞれメモリセルMを有する第5、第6、第7及び第8のメモリセルユニット30(5)〜30(8)と、第1のメモリセルユニット30(1)上及び第5のメモリセルユニット30(5)上を第2の方向(図中、上下方向。)に延在し、第2のメモリセルユニット30(2)のメモリセルM21〜M28及び第5のメモリセルユニット30(5)のメモリセルM52〜M58に接続された第1のビット線66(BL1)と、第2のメモリセルユニット30(2)上及び第6のメモリセルユニット30(6)上を第2の方向に延在し、第1のメモリセルユニット30(1)のメモリセルM11〜M18及び第6のメモリセルユニット30(6)のメモリセルM61〜M68に接続された第2のビット線66(BL2)と、第3のメモリセルユニット30(3)上及び第7のメモリセルユニット30(7)上を第2の方向に延在し、第3のメモリセルユニット30(3)のメモリセルM31〜M38及び第8のメモリセルユニット30(8)のメモリセルM81〜M88に接続された第3のビット線66(BL3)と、第4のメモリセルユニット30(4)上及び第8のメモリセルユニット30(8)上を第2の方向に延在し、第4のメモリセルユニット30(4)のメモリセルM41〜M48及び第7のメモリセルユニット30(7)のメモリセルM71〜M78に接続された第4のビット線66(BL4)とを備えて構築されている。
本発明の第5の実施の形態に係る半導体装置1のNAND型EEPROM2においては、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置1のNAND型EEPROM2と同様に、メモリセルユニット30(1)、30(2)、…は、合計8個のメモリセルMの直列回路により構成されている。この合計8個のメモリセルM、例えばメモリセルユニット30(1)のメモリセルM11〜M18は、ビット線BL2に一端のドレイン領域が接続されたセル選択用トランジスタS11と、ソース線SLに一端のソース領域が接続されたセル選択用トランジスタS12との間に配設されている。セル選択用トランジスタS11の他端のソース領域にはメモリセルM11のドレイン領域が接続されている。セル選択用トランジスタS12の他端のドレイン領域にはメモリセルM18のソース領域が接続されている。このようなメモリセルユニット30(1)の構成は他のメモリセルユニット30(2)、30(3)、…のそれぞれについても同様である。
換言すれば、NAND型EEPROM2は、第2の方向に向かって4n(nは自然数)番目及び4n+1番目に配列された、ビット線66(BL1)下のメモリセルユニット30(1)のメモリセルM11〜M18はビット線66(BL2)に接続されるとともに、同一配列番目のビット線66(BL2)下のメモリセルユニット30(2)のメモリセルM21〜M28はビット線66(BL1)に接続されている。このビット線66(BL1)と66(BL2)との入れ替えは、図11に示すように、サブビット線63(1−2)及び63(2−1)により行われている。さらに、第2の方向に向かって4n+2番目及び4n+3番目に配列された、ビット線66(BL3)下のメモリセルユニット30(7)及び30(11)のメモリセルM71〜M78及びM111〜M118はビット線66(BL4)に接続されるとともに、同一配列番目のビット線66(BL4)下のメモリセルユニット30(8)及び30(12)のメモリセルM81〜M88及びM121〜M128はビット線66(BL3)に接続されている。このビット線66(BL3)と66(BL4)との入れ替えは、図11に示すように、サブビット線63(3−4)及び63(4−3)により行われている。
このように構成される本発明の第5の実施の形態に係る半導体装置1においては、4本のビット線66(BL1)〜66(BL4)を第1の方向の繰り返しのパターンの最小基本単位とし、第2の方向には周期的にサブビット線63(1−2)及び63(2−1)を配置してビット線66(BL1)と66(BL2)とを入れ替えるとともに、周期的にサブビット線63(3−4)及び63(4−3)を配置してビット線66(BL3)と66(BL4)とを入れ替えるようになっている。つまり、第1の方向に隣接するビット線66間の入れ替えを行うサブビット63の形状変化に伴い、ビット線66間やビット線66とサブビット線63との間等に発生する寄生容量(静電容量)に変化を生じ、結果的にビット線66に付加される寄生容量に変化を生じるが、このような寄生容量を4本のビット線66(BL1)〜66(BL4)のそれぞれにおいて均一化することができる。従って、本発明の第5の実施の形態に係る半導体装置1においては、ノイズ耐性を向上することができ、動作速度の高速化を実現することができるので、性能の向上を図ることができる。
[メモリセルアレイのレイアウト構成の変形例]
前述の本発明の第5の実施の形態に係る半導体装置1のNAND型EEPROM2は、4本のビット線66(BL1)〜66(BL4)を繰り返しのパターンの最小基本単位とし、それぞれ周期的に、ビット線66(BL1)と66(BL2)とを入れ替えるとともに、ビット線66(BL3)と66(BL4)とを入れ替えるレイアウトを採用している。これに対して、本発明の第5の実施の形態の変形例に係る半導体装置1のNAND型EEPROM2は、4本のビット線66(BL1)〜66(BL4)を繰り返しのパターンの最小基本単位とする点は同一であるが、それぞれ周期的に、ビット線66(BL1)と66(BL2)とを入れ替え、ビット線66(BL2)と66(BL3)とを入れ替え、ビット線66(BL3)と66(BL4)とを入れ替え、さらにビット線66(BL4)と66(BL1)とを入れ替えるレイアウトを採用している。
すなわち、本発明の第5の実施の形態に係る半導体装置1は、図12(回路図)及び図13(平面図)に示すように、第1の方向(図中、横方向)に配列され、それぞれメモリセルMを有する第1、第2、第3及び第4のメモリセルユニット30(1)〜30(4)と、第1の方向に配列され、それぞれメモリセルMを有する第5、第6、第7及び第8のメモリセルユニット30(9)〜30(12)(又は30(5)〜30(8))と、第1の方向に配列され、それぞれメモリセルMを有する第9、第10、第11及び第12のメモリセルユニット30(17)〜30(20)(又は30(13)〜30(16))と、第1のメモリセルユニット30(1)上、第5のメモリセルユニット30(9)上及び第9のメモリセルユニット30(17)上を第2の方向(図中、上下方向)に延在し、第2のメモリセルユニット30(2)のメモリセルM21〜M28、第5のメモリセルユニット30(9)のメモリセルM91〜M98及び第9のメモリセルユニット30(17)のメモリセルM171〜M178に接続された第1のビット線66(BL1)と、第2のメモリセルユニット30(2)上、第6のメモリセルユニット30(10)上及び第10のメモリセルユニット30(18)上を第2の方向に延在し、第1のメモリセルユニット30(1)のメモリセルM11〜M18、第7のメモリセルユニット30(11)のメモリセルM111〜M118及び第10のメモリセルユニット30(18)のメモリセルM181〜M188に接続された第2のビット線66(BL2)と、第3のメモリセルユニット30(3)上、第7のメモリセルユニット30(11)上及び第11のメモリセルユニット30(19)上を第2の方向に延在し、第3のメモリセルユニット30(3)のメモリセルM31〜M38、第6のメモリセルユニット30(10)のメモリセルM101〜M108及び第12のメモリセルユニット30(20)のメモリセルM201〜M208に接続された第3のビット線(BL3)と、第4のメモリセルユニット30(4)上、第8のメモリセルユニット30(12)上及び第12のメモリセルユニット30(20)上を第2の方向に延在し、第4のメモリセルユニット30(4)のメモリセルM41〜M48、第8のメモリセルユニット30(12)のメモリセルM121〜M128及び第11のメモリセルユニット30(19)のメモリセルM191〜M198に接続された第4のビット線(BL4)とを備えて構築されている。
前述と同様に、本発明の第5の実施の形態の変形例に係る半導体装置1のNAND型EEPROM2においては、メモリセルユニット30(1)、30(2)、…は、合計8個のメモリセルMの直列回路により構成されている。この合計8個のメモリセルM、例えばメモリセルユニット30(1)のメモリセルM11〜M18は、ビット線BL2に一端のドレイン領域が接続されたセル選択用トランジスタS11と、ソース線SLに一端のソース領域が接続されたセル選択用トランジスタS12との間に配設されている。セル選択用トランジスタS11の他端のソース領域にはメモリセルM11のドレイン領域が接続されている。セル選択用トランジスタS12の他端のドレイン領域にはメモリセルM18のソース領域が接続されている。このようなメモリセルユニット30(1)の構成は他のメモリセルユニット30(2)、30(3)、…のそれぞれについても同様である。
換言すれば、NAND型EEPROM2は、第2の方向に向かって8n(nは自然数)番目及び8n+1番目に配列された、第1のビット線66(BL1)下のメモリセルユニット30(1)のメモリセルM11〜M18は第2のビット線66(BL2)に接続されるとともに、同一配列番目の第2のビット線66(BL2)下のメモリセルユニット30(2)のメモリセルM21〜M28は第1のビット線66(BL1)に接続されている。このビット線66(BL1)と66(BL2)との入れ替えは、図13に示すように、サブビット線63(1−2)及び63(2−1)により行われている。さらに、第2の方向に向かって8n+2番目及び8n+3番目に配列された、第2のビット線66(BL2)下のメモリセルユニット30(6)及び30(10)のメモリセルM61〜M68及びM101〜M108は第3のビット線66(BL3)に接続されるとともに、同一配列番目の第3のビット線66(BL3)下のメモリセルユニット30(7)及び30(11)のメモリセルM71〜M78及びM111〜M118は第2のビット線66(BL2)に接続されている。このビット線66(BL2)と66(BL3)との入れ替えは、サブビット線63(2−3)及び63(3−2)により行われている。第2の方向に向かって8n+4番目及び8n+5番目に配列された、第3のビット線66(BL3)下のメモリセルユニット30(15)及び30(19)のメモリセルM151〜M158及びM191〜M198は第4のビット線66(BL4)に接続されるとともに、同一配列番目の第4のビット線66(BL4)下のメモリセルユニット30(16)及び30(20)のメモリセルM161〜M168及びM201〜M208は第3のビット線66(BL3)に接続されている。このビット線66(BL3)と66(BL4)との入れ替えは、サブビット線63(3−4)及び63(4−3)により行われている。第2の方向に向かって8n+6番目及び8n+7番目(図省略)に配列された、第4のビット線66(BL4)下のメモリセルユニット30(24)のメモリセルM241〜M248は第1のビット線66(BL1)に接続されるとともに、同一配列番目の第1のビット線66(BL1)下のメモリセルユニット30(1)のメモリセルM11〜M18は第4のビット線66(BL4)に接続されている。このビット線66(BL4)と66(BL1)との入れ替えは、サブビット線63(4−1)及び63(1−4)により行われている。
このように構成される本発明の第5の実施の形態の変形例に係る半導体装置1においては、4本のビット線66(BL1)〜66(BL4)を第1の方向の繰り返しのパターンの最小基本単位とし、第2の方向には周期的にサブビット線63(1−2)及び63(2−1)を配置してビット線66(BL1)と66(BL2)とを入れ替え、第2の方向には周期的にサブビット線63(2−3)及び63(3−2)を配置してビット線66(BL2)と66(BL3)とを入れ替え、第2の方向には周期的にサブビット線63(3−4)及び63(4−3)を配置してビット線66(BL3)と66(BL4)とを入れ替え、さらに第2の方向には周期的にサブビット線63(4−1)及び63(1−4)を配置してビット線66(BL4)と66(BL1)とを入れ替えるようになっている。つまり、第1の方向に隣接するビット線66間の入れ替えを行うサブビット63の形状変化に伴い、ビット線66間やビット線66とサブビット線63との間等に発生する寄生容量に変化を生じ、結果的にビット線66に付加される寄生容量に変化を生じるが、このような寄生容量を4本のビット線66(BL1)〜66(BL4)のそれぞれにおいて均一化することができる。従って、本発明の第5の実施の形態の変形例に係る半導体装置1においては、ノイズ耐性を向上することができ、動作速度の高速化を実現することができるので、性能の向上を図ることができる。
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態は、3値以上の多値のデータの書き込みが可能なメモリセルを有するNAND型EEPROMを備えた半導体装置及びその動作方法を説明するものである。
[NAND型EEPROMのシステム構成]
図14及び図15に示すように、本発明の第6の実施の形態に係る半導体装置1は、前述の本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置1のNAND型EEPROM2とほぼ同様な構成のNAND型EEPROMを備えている。そして、このNAND型EEPROMは、3値以上の正数のM値のデータの書き込みが可能なメモリセルMが行列状に複数配列されたメモリセルアレイ3と、メモリセルMに接続され、メモリセルアレイ3上を第1の方向に延在し、第2の方向に複数本配列されたワード線WLと、メモリセルMに接続され、メモリセルアレイ3上を第2の方向に延在し、第1の方向に複数本配列されたビット線BLと、複数本のビット線BL毎にそれぞれ配設された複数のセンスアンプ回路4と、複数のセンスアンプ回路4毎にそれぞれ配設された書込データラッチ回路4とを少なくと備えて構築されている。
ここで、センスアンプ回路及び書込データラッチ回路4の一例の回路構成を図16に示す。本発明の第5の実施の形態に係るNAND型EEPROMにおいては、各ビット線BL1、BL2、…、BLnに対してn個(2n-1⊂M⊆2n)の書込データラッチ回路4が配設されている。データの書込動作時には、データ入出力バッファ(図6において符号7で示す。)から書き込みデータが書込データラッチ回路4に転送され、次に書込データラッチ回路4から書き込みデータに応じてビット線BLに電位が与えられる。
[NAND型EEPROMの動作]
次に、NAND型EEPROMの書込動作を、図17及び図18を用いて説明する。ここでは、メモリセルMに多値データを記憶することができるNAND型EEPROMの書込動作を例に説明する。
(1)ここで、多値データの書込方式を決定する。図17(D)に示すように、メモリセルMには、多値データ例えば4値データを記憶することができる。ここでは、初期値の状態すなわち消去状態のしきい値電圧のデータを “M”、データ書き込み状態のうちで最も低いしきい値電圧のデータを“M−1”、二番目に低いしきい値電圧のデータを“M−2”、…とし、最もしきい値電圧の高いデータを“0”とする。
(2)まず最初に、メモリセルMに消去動作が行われる(初期値が設定される。)。
(3)次に、選択されたメモリセルMにデータの書込動作を行う(80S及び81S)。M値のデータの書き込みはM−1回に分割して行い、しきい値電圧の低い状態から高い状態に順番にデータの書き込みが行われる。
例えば、選択されたメモリセルMに対して、消去動作によってしきい値電圧が初期値“M−1”に決定された後、“M−2”データの書き込みが一番最初に行われる。その際、最終的に“0”データから“M−2”データを書き込みたいメモリセルMも同時に“M−2”データを書いておく。この“M−2”データの書込の際に、一本のワード線WLに接続されているメモリセルMのすべてに同時に書き込みを行う。つまり“0”データから“M−2”データを書き込むメモリセルMに接続されているビット線BLに0Vを印加し、“M−1”データが書き込まれたメモリセルM(消去状態のしきい値電圧を保持したいメモリセルM)は、ビット線BLに、選択ワード線WLに与える正の電圧よりも低いある正の電位を与え、チャネル形成領域からフローティングゲート電極(電荷蓄積部)への電子注入を禁止する。
(3)書き込みが完了したかどうかを検査するベリファイ読出動作が行われる(82S及び83S)。ベリファイ読出動作は、一本のワード線WLを偶奇に分け、偶奇いずれかにおいてベリファイ読み出しを行い、次に残りのベリファイ読み出しを行う方式を採用する。次に“M−3”データの書き込みを行う。その際、最終的に“0”データから“M−3”のデータを書き込みたいメモリセルMも同時に“M−3”データの書き込みが行われる。一本のワード線WLに繋がるメモリセルMのすべてに同時に書き込みを行う。つまり“0”データから“M−3”データを書き込むメモリセルMに接続されたビット線BLに0Vを印加し、“M−1”データと“M−2”データが書き込まれたメモリセルMは、ビット線BLに、選択ワード線WLに与える正の電圧よりも低い、ある正の電位を与る。ベリファイ読み出しは一本のワード線WLを偶奇に分け、偶奇いずれかを初めに読み、次に残りを読む方式で行う。以下同様にデータの書き込みを進め、最後に“0”データの書き込みを行う。
つまり“0”データの書き込みは、まず一番低い(消去状態の)しきい値電圧から2番目にしきい値電圧の高い状態に書き込み、次に3番目にしきい値電圧の高い状態にと順次しきい値電圧を高い状態に書き上げていき、M−1回目の書込動作で一番しきい値電圧の高い状態に書き込んみ、すべてのメモリセルMにデータが書き込まれた段階(S83)において複数の選択メモリセルMの書込動作を終了する。
本発明の第6の実施の形態に係るNAND型EEPROMを備えた半導体装置1及びその動作方法においては、容量結合による見かけ上のメモリセルMのしきい値電圧の変動量を低減することができる。すなわち、例えば奇数ビット線BLに接続されたメモリセルMにデータを書き込んだ後、偶数ビット線BLに接続されたメモリセルMにデータの書き込みを行うと、元の奇数ビット線BLに接続されたメモリセルMのしきい値電圧が見かけ上変動してしまう。特に多値データを有するメモリセルMの場合、後からデータが書き込まれるメモリセルM(前述の例では偶数ビット線BLに接続されたメモリセルM)が、消去状態から最も高いしきい値電圧の書込状態へ書き込まれた場合に、既に書き込んであったメモリセル(前述の例では奇数ビット線に接続されたメモリセルM)の見かけ上のしきい値電圧の変動が大きくなってしまう。
本発明の第6の実施の形態に係るNAND型EEPROMにおいては、隣接するメモリセルMを同時に書き込み、さらに多値化した場合にしきい値の低いレベルから順々に書き上げていくので、あるメモリセルMにデータの書き込みが完了した後の、隣接メモリセルMのしきい値電圧の変動を最小限に抑制することができる。結果として、メモリセルMのしきい値電圧のばらつきを減少することができる。
さらに、本発明の第6の実施の形態に係るNAND型EEPROMにおいては、以下のような利点がある。1本のワード線WLに繋がったメモリセルMを何回かに分けてデータの書き込み(分割書き込み)を行う場合、データが書き込まれないメモリセルMにはビット線BLにある正の電位を与えることによって、チャネル形成領域と電荷蓄積部との間の電位差を緩和し、チャネル形成領域(ウエル領域)から電荷蓄積部への電子の注入を禁止している。しかし分割書き込み回数がある回数以上を超えるとチャネル形成領域と電荷蓄積部との間の弱い電位差でも電子が蓄積されていき、誤書き込みがなされる(書き込みディスターブが生じる)。従って、分割書き込み回数には制限がある。従来は1回の書き込みを偶奇の2回に分けて行うので、N回の分割書き込みを行うためには、2N−1回の書き込みディスターブが発生する。これに対して、本発明の第6の実施の形態に係るNAND型EEPROMの動作方法においては、1回の書き込みは偶奇同時に行うので、N回の分割書き込みを行うためには、N−1回の書き込みディスターブしか発生しない。つまり分割書き込みによる誤書き込みを防止することができる。
なお、本発明の第6の実施の形態に係る半導体装置1においては、不揮発性記憶回路としてNAND型EEPROMが搭載されているが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の第3の実施の形態に係るAND型EEPROM、又は本発明の第4の実施の形態に係る3トランジスタ型のNAND型EEPROMを搭載するようにしてもよい。
本発明によれば、隣接するメモリセルの電荷蓄積部間の容量結合に起因する、メモリセルのしきい値電圧の見かけ上の変動を減少することができ、しきい値電圧のばらつきを減少することができる不揮発性記憶回路を備えた半導体装置及びその動作方法を提供することができる。
さらに、本発明によれば、サブビット線の形状変化に伴い、ビット線に付加される寄生容量のばらつきを減少することができ、誤動作を防止することができる、電気的信頼性に優れた不揮発性記憶回路を備えた半導体装置及びその動作方法を提供することができる。
さらに、本発明によれば、メモリセルに分割書き込みによりデータを書き込む場合、書き込みたいメモリセルと同じワード線に接続された非選択メモリセルに対する書き込みディスターブを低減し、誤書き込みを防止することができる半導体装置及びその動作方法を提供することができる。
(その他の実施の形態)
本発明は上記複数の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、前述の実施の形態においては、電気的書込消去が可能なEEPROMに本発明を適用した例を説明したが、本発明は、紫外線消去可能なEPROMに適用することができる。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置において不揮発性記憶回路のメモリセルアレイの要部平面図である。 図1に示すメモリセルアレイの配線層を示す平面図である。 図1及び図2に示すF3−F3切断線で切った半導体装置の要部断面構造図である。 図1及び図2に示すF4−F4切断線で切った半導体装置の要部断面構造図である。 図1に示す不揮発性記憶回路のメモリセルアレイの回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性記憶回路を備えた半導体装置のレイアウト図である。 本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性記憶回路の動作フローチャート図である。 本発明の第3の実施の形態に係る半導体装置の不揮発性記憶回路のメモリセルアレイの回路図である。 本発明の第4の実施の形態に係る半導体装置の不揮発性記憶回路のメモリセルアレイの回路図である。 本発明の第5の実施の形態に係る半導体装置の不揮発性記憶回路のメモリセルアレイの回路図である。 図10に示す不揮発性記憶回路のメモリセルアレイの要部平面図である。 本発明の第5の実施の形態の変形例に係る半導体装置の不揮発性記憶回路のメモリセルアレイの回路図である。 図12に示す不揮発性記憶回路のメモリセルアレイの要部平面図である。 本発明の第6の実施の形態に係る半導体装置の不揮発性記憶回路のシステムブロック図である。 図14に示す不揮発性記憶回路のメモリセルアレイの回路図である。 図14に示す不揮発性記憶回路の周辺回路の回路図である。 (A)乃至(D)は本発明の第6の実施の形態に係る不揮発性記憶回路においてメモリセルの書込動作におけるしきい値電圧の遷移を示す図である。 本発明の第6の実施の形態に係る不揮発性記憶回路の動作フロー図である。 本発明の先行技術に係る半導体記憶装置のメモリセルアレイの要部平面図である。 図19に示す半導体記憶装置のメモリセルアレイにおいて配線形状を示す要部平面図である。 図19及び図20に示す半導体記憶装置のF21−F21切断線で切った断面図である。 図19及び図20に示す半導体記憶装置のF22−F22切断線で切った断面図である。 図19及び図20に示す半導体記憶装置のF23−F23切断線で切った断面図である。 図19乃至図23に示す半導体記憶装置のメモリセルアレイの回路図である。 本発明の先行技術に係る他の半導体記憶装置のメモリセルアレイの要部平面図である。 図25に示す半導体記憶装置のF26−F26切断線で切った断面図である。 図25に示す半導体記憶装置のF27−F27切断線で切った断面図である。 本発明の先行技術に係る半導体記憶装置の動作手順を説明するフローチャート図である。 本発明の先行技術に係る半導体記憶装置の課題を説明するための要部断面図である。 本発明の先行技術に係る半導体記憶装置の課題を説明するための要部断面図である。 本発明の先行技術に係る半導体記憶装置の課題を説明するための要部断面図である。
符号の説明
1 半導体装置
2 NAND型EEPROM
3 メモリセルアレイ
30、31、32 メモリセルユニット
4 センスアンプ及び書込データラッチ回路
40 半導体基板
41 ウエル領域
45 第1のゲート絶縁膜
46 フローティングゲート電極
47 第2のゲート絶縁膜
48 コントロールゲート電極
48WL、WL ワード線
49、53、57 半導体領域
52、56 ゲート電極
63 サブワード線又はソース線
66、BL ビット線
M メモリセル

Claims (7)

  1. 3値以上の正数のM値のデータの書き込みが可能なメモリセルが行列状に複数配列されたメモリセルアレイと、
    前記メモリセルに接続され、前記メモリセルアレイ上を第1の方向に延在し、第2の方向に複数本配列されたワード線と、
    前記メモリセルに接続され、前記メモリセルアレイ上を第2の方向に延在し、第1の方向に複数本配列されたビット線と、
    前記複数本のビット線毎にそれぞれ配設された複数のセンスアンプ回路と、
    前記複数のセンスアンプ回路毎にそれぞれ配設されたラッチ回路と
    を有する不揮発性記憶回路を備えたことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記不揮発性記憶回路は、前記ビット線とソースとの間に前記複数のメモリセルを電気的に直列に接続したNAND型不揮発性記憶回路、又は前記ビット線とソースとの間に前記メモリセルを電気的に並列に接続したAND型不揮発性記憶回路であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. ビット線及びワード線に接続され、3値以上の正数のM値のデータの書き込みが可能なメモリセルが行列状に複数配列された不揮発性記憶回路を備え、
    すべてのメモリセルを初期値に設定する工程と、
    データの書き込み回数をM値−1回に分割し、予定値に達する回数において前記初期値に順次加算するように、選択されたメモリセルにデータの書き込みを行う工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の動作方法。
  4. 前記データの書き込みを行う工程の後に、奇数番目に配列された前記ビット線に接続された前記メモリセル、又は偶数番目に配列されたビット線に接続されたメモリセルの少なくともいずれか一方のベリファイ読み出しを行う工程をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の動作方法。
  5. 前記ベリファイ読み出しを行う工程は、前記奇数番目に配列されたビット線に接続されたメモリセルのベリファイ読み出しを行う工程と、この後又はこの前に前記偶数番目に配列されたビット線に接続されたメモリセルのベリファイ読み出しを行う工程とを含むことを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の動作方法。
  6. 前記ベリファイ読み出しを行う工程の後に、前記奇数番目に配列されたビット線に接続されたメモリセル、又は前記偶数番目に配列されたビット線に接続されたメモリセルの少なくともいずれか一方に書き込まれたデータの通常読み出しを行う工程をさらに含むことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の半導体装置の動作方法。
  7. 前記通常読み出しを行う工程は、前記奇数番目に配列されたビット線に接続されたメモリセルの通常読み出しを行う工程と、この後又はこの前に偶数番目に配列されたビット線に接続されたメモリセルの通常読み出しを行う工程とを含むことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の動作方法。
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