JP2007254861A - 処理装置および処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複雑な機構を用いることなく、均一な処理を行なうことが可能な処理装置および処理方法を提供する。
【解決手段】処理装置1は、反応室3と、保持部材としてのサセプタ5と、加熱部材としてのヒータ6と、方向変更部材としての輻射体10とを備える。サセプタ5は、反応室3の内部において、反応ガスを用いて処理される処理対象物としての基板を保持する。ヒータ6は、サセプタ5に保持された基板を加熱する。輻射体10は、ヒータ6により加熱された基板およびサセプタ5から出射する輻射エネルギー束の進行方向を変更する。
【選択図】図1

Description

この発明は、処理装置および処理方法に関し、より特定的には、反応室の内部に反応ガスを供給して、処理対象物を所定の温度に加熱した状態で処理を行なう処理装置および処理方法に関する。
従来、反応室の内部に反応ガスを供給した状態で、処理対象物である基板を過熱することで、当該基板上に反応ガスを原料とした膜を成長させる処理装置が知られている。このような処理装置としては、たとえばIII族原料であるトリメチルアルミニウム(TMA)やトリメチルガリウム(TMG)などの有機金属とV族原料であるアンモニアと反応ガスとして、窒化ガリウム(GaN)膜を形成するGaN−MOCVD装置が知られている(たとえば、非特許文献1参照)。
阿久津仲男他4名、「リアクターサイズ2インチ×3横型大気圧GaN−MOCVD装置の開発」、日本酸素技報No.21、2002年、p.8−14
上述のような処理装置では、処理効率の向上を図る観点から、基板の大型化や多数枚処理が求められている。しかし、このように処理対象物としての基板を大型化すると、基板の表面近傍において成膜などの反応に寄与する反応ガスの温度条件が、基板の中心部と外周部とで大きく異なる場合があった。このような温度条件の不均一は、基板表面における処理の不均一(たとえば成膜された膜の膜質のばらつき)を招き、結果的に形成された膜の品質の低下の原因となることが考えられる。
このような問題に対応するため、基板に供給される反応ガスを予め予備加熱しておくという措置も考えられる。しかし、このような予備加熱を行なうための予熱ヒータを処理装置に設置する場合には、その予熱ヒータの制御や処理装置の構成が複雑になり、処理装置の製造コストが上昇するという問題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、複雑な機構を用いることなく、均一な処理を行なうことが可能な処理装置および処理方法を提供することである。
この発明に従った処理装置は、反応室と、保持部材と、加熱部材と、方向変更部材とを備える。保持部材は、反応室の内部において、反応ガスを用いて処理される処理対象物を保持する。加熱部材は、保持部材に保持された処理対象物を加熱する。方向変更部材は、加熱部材により加熱された処理対象物および保持部材から出射する輻射エネルギー束の進行方向を変更する。
このようにすれば、処理対象物および保持部材から出射する輻射エネルギー束を、その進行方向を調整することで、処理対象物の処理に用いられる反応ガスに当該輻射エネルギーを照射することが可能になる。つまり、従来であれば反応室の壁面やその外部へそのまま放射されていた輻射エネルギーを、反応ガスの加熱に利用することができる。したがって、予熱ヒータなどの特別な加熱部材を用いることなく、処理対象物に供給される前の反応ガスの予備加熱を行なうことができる。
上記処理装置において、反応室の内部では、処理対象物の処理に用いる反応ガスが処理対象物に向けて流れるように供給されていてもよい。方向変更部材は、処理対象物から見て反応ガスの供給方向の上流側に向かうように、前記輻射エネルギー束の進行方向を変更してもよい。
この場合、処理対象物に供給される前の反応ガスに、方向変更部材により進行方向の変えられた輻射エネルギー束を確実に照射することができる。したがって、当該輻射エネルギー束によって反応ガスを予備加熱することができる。
上記処理装置において、反応室では、処理対象物の表面に対して平行な方向から反応ガスが供給されてもよい。
この場合、処理対象物の表面の平面形状と、反応ガスの供給方向との関係によって、反応ガスが処理対象物の表面上に位置している時間が局所的に(たとえば処理対象物の中央部と端部とで)異なる場合がある。このような場合、処理対象物からの熱によって反応ガスが加熱される度合いが局所的に異なるため、処理対象物上での反応ガスの温度分布にばらつきが出る場合がある。そこで、方向変更部材を用いて、処理対象物上において、加熱される度合いの低い(相対的に温度が低くなる)領域に供給される反応ガスを、予め輻射エネルギー束の照射により加熱することで、当該ばらつきを低減できる。
上記処理装置において、反応室では、処理対象物の表面に対して垂直な方向から反応ガスが供給されてもよい。
このような構成の処理装置においても、処理対象物の表面の中央部と周辺部とのそれぞれに供給される反応ガスが、処理対象物からの熱によって加熱される程度には差がでる(周辺部における反応ガスの温度が中央部における反応ガスの温度より低くなるといった温度のばらつきが発生する)場合がある。このとき、方向変更部材によって進行方向を変更された輻射エネルギー束を、当該周辺部に供給される反応ガスに照射すれば、当該反応ガスを予め加熱しておくことができる。したがって、処理対象物上での反応ガスの温度の不均一の度合いを小さくできる。
上記処理装置において、方向変更部材は、処理対象物および保持部材から出射する輻射エネルギー束により加熱されることにより、輻射エネルギー束を放出するものであってもよい。この場合、方向変更部材の温度がある程度上昇して自ら輻射エネルギー束を放射できる状態になれば、処理対象物や保持部材からの輻射エネルギー束の強度が変動するような場合でも、方向変更部材から安定して輻射エネルギー束を放射することができる。つまり、反応ガスの予備加熱を比較的安定した条件で行なうことができる。
上記処理装置において、方向変更部材は、処理対象物および保持部材から出射する輻射エネルギー束を反射するものであってもよい。この場合、処理対象物および保持部材から出射する輻射エネルギー束の強度や量を変えれば、反応ガスを予備加熱する条件(つまり反応ガスに照射される輻射エネルギー束の強度や量)を反応性良く変更することができる。
上記方向変更部材は、反応室において保持部材と対向する位置に配置されていてもよい。また、反応ガスの供給方向の上流側からみて、方向変更部材は保持部材の中心から保持部材の両端側にずれた位置に配置されていることが好ましい。さらに、方向変更部材は、保持部材から見て反応ガスの供給方向の上流側に位置することが好ましい。
この発明に従った処理方法は、処理対象物を保持部材上に配置する工程と、処理対象物を処理温度まで加熱する工程と、処理工程とを備える。処理工程では、加熱された処理対象物に接触するように反応ガスを供給し、処理対象物の処理を行なう。処理工程は、加熱された処理対象物および保持部材から出射する輻射エネルギー束のうち進行方向の変えられた輻射エネルギー束によって、処理対象物に供給される反応ガスの少なくとも一部を加熱する工程を含む。
このようにすれば、処理対象物および保持部材から出射する輻射エネルギー束を利用して、反応ガスの予備加熱を行なうことができる。したがって、処理対象物に接触することで反応ガスが直接的に加熱されるときに、処理対象物との接触時間や接触部位によって反応ガスの加熱の程度がばらつく場合に、当該ばらつきの程度を小さくできる。つまり、予備加熱用ヒータなどを別途設けることなく、輻射エネルギー束によって反応ガスの予備加熱を行なうことによって、処理対象物上での反応ガスの温度ばらつきを低減することができる。
上記処理方法において、処理工程では、進行方向の変えられた輻射エネルギー束によって、処理対象物に供給される反応ガスの供給方向において処理対象物から見て上流側に位置する反応ガスが加熱されてもよい。この場合、処理対象物に供給される前の反応ガスを確実に予備加熱することができる。
このように、本発明によれば、予備加熱用のヒータを設置し、当該ヒータの出力を制御するといった複雑な機構や制御を用いることなく、処理対象物および保持部材から出射する輻射エネルギー束を利用して反応ガスの予備加熱を行なうことができる。
次に図面を用いて、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明に従った処理装置の実施の形態1の断面模式図である。図2は、図1に示した処理装置の平面模式図である。図1および図2を参照して、本発明に従った処理装置の実施の形態1を説明する。
図1および図2に示すように、処理装置1は、管状の反応室3と、反応室3の内部に処理対象物としての基板4を保持するサセプタ5と、サセプタ5を介して基板4を加熱するためのヒータ6と、反応室3においてサセプタ5と対向する壁面に配置された輻射体10とを備える。平面形状が円形状のサセプタ5には、その下面の中心部に図示しない支持軸などが接続され、当該支持軸を回転させることによって水平方向に回転可能になっている。また、反応室3には、図1および図2の矢印8に示すように基板4に対する処理に用いる反応ガスが供給される。
輻射体10としては、たとえばカーボンシートなどを用いることができる。輻射体10は、後述するようにサセプタ5および基板4からの矢印11に示すような輻射エネルギー束を吸収して加熱されることにより、自ら輻射エネルギー束を矢印12に示すように出射する。輻射体10は、図2に示すように、反応ガスの供給方向においてサセプタ5から見て上流側に配置される。また、反応ガスの供給方向(矢印8で示す方向)から見て、輻射体10は図2に示すようにサセプタ5の中心14を挟んで両側に寄った位置(サセプタ5の端部)に配置する。この場合、サセプタ5の端部に、矢印8に示す流れに沿って供給される反応ガスは、サセプタ5上に位置する時間がサセプタ5の中央部に供給される反応ガスより短い。しかし、後述するように、輻射体10からの輻射エネルギー束によって、サセプタ5の端部に供給される反応ガスを領域13において予備加熱できるので、結果的にサセプタ5の端部と中央部とで供給される反応ガスの温度条件のばらつきを小さくできる。
なお、輻射体10は図2に示すように、サセプタ5と平面的に重ならないようにサセプタ5の上流側に配置されていてもよいが、点線で示した別配置の場合の輻射体15のように、サセプタ5と平面的に重なるような位置に配置してもよい。また、輻射体10、15の平面形状は、図2に示したようなサイズや形状に限られず、処理装置のサイズや反応ガスなどの条件に合わせて適宜変更することができる。
反応室3の壁は、サセプタ5などからの輻射エネルギー束を透過する(たとえば透明な)部材により構成されている。反応室3の壁の材料としては、たとえば石英などを用いることができる。このため、輻射体10は反応室3の壁の外周面上に配置されている。なお、このように反応室3の壁の外周面上に輻射体10を配置すれば、たとえば処理中などでも輻射体10の位置などを簡単に修正することができる。
図3は、図1および図2に示した処理装置の変形例を示す断面模式図である。図3を参照して、図1および図2に示した処理装置の実施の形態1の変形例を説明する。なお、図3は図1に対応する。
図3に示すように、処理装置1は基本的に図1および図2に示した処理装置1と同様の構成を備えるが、輻射体10の配置が異なる。すなわち、図3に示した処理装置1では、反応室3の壁の内周面上に輻射体10が配置されている。このような構成によっても、図1および図2に示した処理装置と同様の効果をえることができる。さらに、サセプタ5などから輻射体10に入射する輻射エネルギー束は反応室3の壁を介さないので、図1および図2に示した処理装置より、輻射エネルギーが反応室3の壁に吸収されることによるエネルギー損失を小さくできる。このため、輻射体10を効率的に加熱できるとともに、輻射体10から出射する輻射エネルギー束を効率的に領域13に照射できる。なお、図3に示した輻射体10の平面的な配置は図2に示した輻射体10と同様とすることができる。
上述した処理装置1の特徴的な構成を要約すれば、処理装置1は、反応室3と、保持部材としてのサセプタ5と、加熱部材としてのヒータ6と、方向変更部材としての輻射体10とを備える。サセプタ5は、反応室3の内部において、反応ガスを用いて処理される処理対象物としての基板4を保持する。ヒータ6は、サセプタ5に保持された基板4を加熱する。輻射体10は、ヒータ6により加熱された基板4およびサセプタ5から出射する輻射エネルギー束の進行方向を変更する。このようにすれば、基板4およびサセプタ5から出射する輻射エネルギー束を、その進行方向を調整することで、基板4の処理に用いられる反応ガスに照射することが可能になる。つまり、従来であれば反応室3の壁面やその外部へそのまま放射されていた輻射エネルギーを、反応ガスの加熱に利用することができる。したがって、新たに予熱ヒータなどを設置することなく、基板4に供給される前の反応ガスの予備加熱を行なうことができる。
上記処理装置1において、反応室3の内部では、図1および図2の矢印8に示すように、基板4の処理に用いる反応ガスが基板4に向けて流れるように供給されていてもよい。輻射体10は、基板4(またはサセプタ5)から見て反応ガスの供給方向の上流側に向かうように、輻射エネルギー束の進行方向を変更してもよい。この場合、基板4に供給される前の反応ガスに、輻射体10により進行方向の変えられた輻射エネルギー束を確実に照射することができる。
上記処理装置1において、反応室3では、基板4(またはサセプタ5)の表面に対して平行な方向から反応ガスが供給されてもよい。この場合、基板4(あるいはサセプタ5)の表面の平面形状と、矢印8に示される反応ガスの供給方向との関係によって、反応ガスが基板4の表面上に位置している時間が局所的に(たとえばサセプタ5の中央部に近い領域と端部に近い領域とで)異なることになる。このような場合、基板4やサセプタ5からの熱によって反応ガスが加熱される度合いが局所的に異なるため、基板4上での反応ガスの温度分布にばらつきが出る場合がある。そこで、輻射体10を用いて、基板4上において、加熱される度合いの低い領域(つまりサセプタ5の端部上の領域)に供給される反応ガスを、予め輻射エネルギー束の照射により加熱する。このようにすれば、反応ガスでの温度のばらつきを低減できる。
上記処理装置1において、方向変更部材としては、基板4およびサセプタ5から出射する輻射エネルギー束により加熱されることにより、輻射エネルギー束を自ら放出する輻射体10を用いている。この場合、輻射体10の温度がある程度上昇して自ら輻射エネルギー束を放射できる状態になれば、基板4やサセプタ5からの輻射エネルギー束の強度が変動するような場合でも、輻射体10から安定して輻射エネルギー束を放射することができる。つまり、反応ガスの予備加熱を比較的安定した条件で行なうことができる。
また、輻射体10は、反応室3においてサセプタ5と対向する位置に配置されている。また、反応ガスの供給方向(矢印8で示す方向)の上流側からみて、輻射体10はサセプタ5の中心14からサセプタ5の両端側にずれた位置に配置されている。さらに、輻射体10は、サセプタ5から見て反応ガスの供給方向の上流側に位置する。このようにすれば、サセプタ5に保持される基板4に供給される反応ガスを確実に輻射エネルギー束によって確実に予備加熱することができる。
次に、図1および図2に示した処理装置を用いた本発明による処理方法を説明する。図4は、本発明に従った処理方法を説明するフローチャートである。
図4に示すように、本発明による処理方法では、図1および図2に示した処理装置1を用い、まず準備工程(S10)を実施する。具体的には、サセプタ5上の所定の位置に処理対象物である基板4を配置する。
次に、加熱工程(S20)を実施する。具体的には、ヒータ6を作動させることによって、サセプタ5および当該サセプタ5上の基板4を所定の温度にまで加熱する。たとえば、基板4上に有機金属気相成長法を用いて窒化ガリウム(GaN)などの半導体膜を形成する場合には、サセプタ5の表面温度が1030℃となるように、ヒータ6を動作させる。また、このとき供給される反応ガスとしては有機金属を含むガスが用いられるが、これらのガスの乖離温度は約250℃程度であるため、基板4上で反応ガスがこのような乖離温度以上の温度になるように、基板4の温度は設定されている。
次に、処理工程(S30)を実施する。具体的には、反応室3の内部に図1の矢印8に示すように反応ガスを供給する。この反応ガスが基板4上において加熱されることにより、基板4に対して処理(たとえば成膜処理)を実施する。また、サセプタ5および基板4がヒータ6によって加熱されているので、サセプタ5よび基板4から輻射エネルギー束が図1の矢印11に示すように放射される。この輻射エネルギー束により輻射体10が加熱される。そして、加熱された輻射体10から図12に示すように(進行方向が変更された輻射エネルギー束に対応する)輻射エネルギー束が放射される。この輻射エネルギー束によって、領域13において基板4に供給される前の反応ガスが予備加熱される。輻射体10は、図2に示すようにサセプタ5の端部に面して配置されているので、サセプタ5の端部に供給される反応ガスに輻射体10から輻射エネルギー束を供給できる。したがって、当該反応ガスを効果的に予備加熱することができる。
上述した処理方法の特徴的な構成を要約すれば、図4に示した処理方法は、処理対象物としての基板4を保持部材としてのサセプタ5上に配置する工程(準備工程(S10))と、基板4を処理温度まで加熱する加熱工程(S20)と、処理工程(S30)とを備える。処理工程(S30)では、加熱された基板4に接触するように反応ガスを供給し、基板4の処理を行なう。処理工程(S30)は、加熱された基板4およびサセプタ5から出射する輻射エネルギー束のうち進行方向の変えられた輻射エネルギー束によって、基板4に供給される反応ガスの少なくとも一部を加熱する工程を含む。このようにすれば、基板4およびサセプタ5から出射する輻射エネルギー束を利用して、反応ガスの予備加熱を行なうことができる。したがって、予備加熱用ヒータなどを別途設けることなく、輻射エネルギー束によって反応ガスの予備加熱を行なうことによって、基板4上での反応ガスの温度ばらつきを低減することができる。
上記処理方法において、処理工程(S30)では、進行方向の変えられた輻射エネルギー束によって、基板4に供給される反応ガスの供給方向(矢印8により示す方向)において基板4から見て上流側に位置する反応ガスが加熱される。この場合、基板4に供給される前の反応ガスを確実に予備加熱することができる。
なお、上述した輻射体10を構成する材料としては、たとえばPBN(Pyrolitic Boron Nitride)、SiC、グラファイトなどを用いることができる
(実施の形態2)
図5は、本発明に従った処理装置の実施の形態2の断面模式図である。図6は、図5に示した処理装置の平面模式図である。図5および図6を参照して、本発明に従った処理装置の実施の形態2を説明する。
図5に示した処理装置1は、基本的には図1および図2に示した処理装置と同様の構成を備えるが、輻射体10に代えてリフレクタ17が配置されている点が異なる。リフレクタ17の材料としては、矢印11に示されるサセプタ5および基板4からの輻射エネルギー束を反射して、領域13へ矢印12に示すように照射させることができるものであれば任意の材料を用いることができる。リフレクタ17の材料としては、たとえばPBN、Mo、ムライト、ジルコニアなどを用いることができる。
このような構成の処理装置1によっても、図1および図2に示した処理装置と同様の効果を得ることができる。また、方向変更部材として、上述のような基板4およびサセプタ5から出射する輻射エネルギー束を反射するリフレクタ17を用いれば、基板4およびサセプタ5から出射する輻射エネルギー束の強度や量を変えれば、反応ガスを予備加熱する条件を反応性良く変更することができる。
また、図6に示すように、リフレクタ17は、サセプタ5と平面的に重ならないように、サセプタ5から見て反応ガスの供給方向の上流側に配置してもよいが、点線で示したリフレクタ18のようにサセプタ5や基板4と平面的に重なるように配置してもよい。また、図5ではリフレクタ17は反応室3の壁の外周上に配置されているが、反応室3の壁の内周面上に配置してもよい。
(実施の形態3)
図7は、本発明に従った処理装置の実施の形態3の断面模式図である。図8は、図7に示した処理装置の平面模式図である。図7および図8を参照して、本発明に従った処理装置の実施の形態3を説明する。
図7および図8に示した処理装置1は、基本的には図5および図6に示す処理装置と同様の構成を備えるが、リフレクタ17と対向する反応室3の壁面(反応室3においてサセプタ5が配置された底壁面)の外周面上に輻射体10が配置されている点が異なる。このようにすれば、図5および図6に示した処理装置1による効果に加えて、リフレクタ17により反射された輻射エネルギー束によって、リフレクタ17と対向するように配置された輻射体10が加熱される。そして、加熱された輻射体10から矢印20に示すように輻射エネルギー束が放射されることにより、領域13において(サセプタ5から見て上流側で)反応ガスが予備加熱される。このように、リフレクタ17と輻射体10とを対向するように配置することで、その間に位置する領域13において反応ガスをより効率的に加熱することができる。
(実施の形態4)
図9は、本発明に従った処理装置の実施の形態4の断面模式図である。図10は、図9に示した処理装置の平面模式図である。図9および図10を参照して、本発明に従った処理装置の実施の形態4を説明する。
図9および図10に示す処理装置1は、基本的には図7および図8に示した処理装置1と同様の構成を備えるが、図7および図8の輻射体10に代えてもう1つのリフレクタ19を配置した点が異なる。つまり、図9および図10に示した処理装置1では、リフレクタ17に対向するように(リフレクタ17から反射された輻射エネルギー束をさらに反射することができる位置である、反応室3の底壁の外周面上に)他のリフレクタ19が配置されている。このようにすれば、リフレクタ17により反射され、領域13を通過した輻射エネルギー束を、リフレクタ19によって矢印20に示すように再度領域13へ照射することができる。この結果、図7および図8に示した処理装置1と同様に、領域13において反応ガスを効果的に予備加熱することができる。
(実施の形態5)
図11は、本発明に従った処理装置の実施の形態5の断面模式図である。図12は、図11に示した処理装置の平面模式図である。図11および図12を参照して、本発明に従った処理装置の実施の形態5を説明する。
図11および図12に示した処理装置1は、基本的には図9および図10に示した処理装置と同様の構成を備えるが、図9および図10に示したリフレクタ17に代えて輻射体10を配置している点が異なる。このようにすれば、輻射体10がサセプタ5および基板4からの輻射エネルギー束によって加熱された結果、輻射体10から放出されて領域13を通過した輻射エネルギー束を、リフレクタ19によって矢印20に示すように再度領域13に照射することができる。このようにしても、図9および図10に示した処理装置1と同様に、領域13において反応ガスを効率的に予備加熱することができる。
(実施の形態6)
図13は、本発明に従った処理装置の実施の形態6の断面模式図である。図14は、図13の線分XIV−XIVにおける断面模式図である。図13および図14を参照して、本発明に従った処理装置の実施の形態6を説明する。
図13および図14に示した処理装置1は、図1〜図12に示したいわゆる横型の処理装置とは異なり、サセプタ5上に搭載された基板4の表面に対して垂直方向から矢印8に示すように反応ガスが供給される、いわゆる縦型の処理装置である。具体的には、処理装置1は、円筒状の反応室3と、反応室3の底部において、支柱25により支持されたサセプタ5と、サセプタ5の内部に埋設されたヒータ6と、サセプタ5の上方であって、反応室3の壁面にサセプタ5を囲むように配置された輻射体10とを備える。サセプタ5の上部表面には、処理対象物である複数の基板4が搭載されている。なお、サセプタ5は支柱25を回転させることにより回転可能であってもよい。
次に、この処理装置1を用いた処理方法を簡単に説明する。この処理装置1での処理方法は、基本的には図1〜12に示した処理装置1での処理方法と同様である。すなわち、図4に示した処理方法と同様に、まず準備工程(S10)を実施する。具体的には、サセプタ5上の所定の位置に基板4を配置する。次に、加熱工程(S20)(図4参照)を実施する。具体的には、ヒータ6を作動させることによって、サセプタ5および当該サセプタ5上の基板4を所定の温度にまで加熱する。次に、処理工程(S30)(図4参照)を実施する。具体的には、反応室3の内部に図13の矢印8に示すように反応ガスを供給する。この反応ガスが基板4上において加熱されることにより、基板4に対して処理(たとえば成膜処理)を実施する。また、サセプタ5および基板4がヒータ6によって加熱されているので、サセプタ5よび基板4から輻射エネルギー束が放射される。この輻射エネルギー束により、反応室3の側壁面上に配置された輻射体10が加熱される。そして、加熱された輻射体10からサセプタ5の上方の(対向する)領域に輻射エネルギー束が放射される。この輻射エネルギー束によって、サセプタ5の上の領域において基板4に供給される前の反応ガスが予備加熱される。
上述した処理装置1の特徴的な構成を要約すれば、反応室3では、処理対象物としての基板4の表面に対して垂直な方向から反応ガスが供給されている。基板4を搭載するサセプタ5の上方かつサセプタ5の外周側に、方向変更部材としての輻射体10が配置されている。このような構成の処理装置1においても、基板4の表面の中央部と周辺部とのそれぞれに供給される反応ガスが基板4からの熱によって加熱される程度に差がでる場合がある。このとき、輻射体10によって進行方向を変更された輻射エネルギー束を、当該周辺部(たとえばサセプタ5の周辺部)に供給される反応ガスに照射すれば、当該反応ガスを予め加熱しておくことができる。したがって、基板4上での反応ガスの温度の不均一の度合いを小さくできる。なお、輻射体10に代えて、あるいは輻射体10に加えて、図9などに示したリフレクタ17を反応室3の壁面に設置してもよい。リフレクタ17の位置は、サセプタ5から見て輻射体10と同じ高さ、あるいは輻射体10より高い位置に配置してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、反応室に反応ガスを供給して当該ガスを加熱することにより成膜などの処理を行なう処理装置および処理方法に適用可能であり、特に処理対象物のサイズが大きくなった場合や、複数の処理対象物を一度に処理する場合など、大面積での反応を均一に行なう場合に特に有効である。
本発明に従った処理装置の実施の形態1の断面模式図である。 図1に示した処理装置の平面模式図である。 図1および図2に示した処理装置の変形例を示す断面模式図である。 本発明に従った処理方法を説明するフローチャートである。 本発明に従った処理装置の実施の形態2の断面模式図である。 図5に示した処理装置の平面模式図である。 本発明に従った処理装置の実施の形態3の断面模式図である。 図7に示した処理装置の平面模式図である。 本発明に従った処理装置の実施の形態4の断面模式図である。 図9に示した処理装置の平面模式図である。 本発明に従った処理装置の実施の形態5の断面模式図である。 図11に示した処理装置の平面模式図である。 本発明に従った処理装置の実施の形態6の断面模式図である。 図13の線分XIV−XIVにおける断面模式図である。
符号の説明
1 処理装置、3 反応室、4 基板、5 サセプタ、6 ヒータ、8,11,12,20 矢印、10,15 輻射体、13 領域、14 中心、17〜19 リフレクタ、25 支柱。

Claims (7)

  1. 反応室と、
    前記反応室の内部において、反応ガスを用いて処理される処理対象物を保持する保持部材と、
    前記保持部材に保持された処理対象物を加熱する加熱部材と、
    前記加熱部材により加熱された前記処理対象物および前記保持部材から出射する輻射エネルギー束の進行方向を変更する方向変更部材とを備える、処理装置。
  2. 前記反応室の内部では、前記処理対象物の処理に用いる反応ガスが前記処理対象物に向けて流れるように供給され、
    前記方向変更部材は、前記処理対象物から見て前記反応ガスの供給方向の上流側に向かうように、前記輻射エネルギー束の進行方向を変更する、請求項1に記載の処理装置。
  3. 前記反応室では、前記処理対象物の表面に対して平行な方向から前記反応ガスが供給される、請求項2に記載の処理装置。
  4. 前記反応室では、前記処理対象物の表面に対して垂直な方向から前記反応ガスが供給される、請求項2に記載の処理装置。
  5. 前記方向変更部材は、前記処理対象物および前記保持部材から出射する輻射エネルギー束により加熱されることにより、輻射エネルギー束を放出するものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の処理装置。
  6. 前記方向変更部材は、前記処理対象物および前記保持部材から出射する輻射エネルギー束を反射するものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の処理装置。
  7. 処理対象物を保持部材上に配置する工程と、
    前記処理対象物を処理温度まで加熱する工程と、
    加熱された前記処理対象物に接触するように反応ガスを供給し、前記処理対象物の処理を行なう処理工程とを備え、
    前記処理工程は、加熱された前記処理対象物および前記保持部材から出射する輻射エネルギー束のうち進行方向の変えられた輻射エネルギー束によって、前記処理対象物に供給される前記反応ガスの少なくとも一部を加熱する工程を含む、処理方法。
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