JP2007254821A - 透明導電膜付基板の製造方法、及び該製造方法を備える装置 - Google Patents

透明導電膜付基板の製造方法、及び該製造方法を備える装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 メンテナンス周期が長く、安価な透明導電膜付基板の製造方法、またその製膜装置を提供する。
【解決手段】 少なくとも2枚以上の製膜面を対向して設置された基板上に化学気相蒸着法(以下CVD法)を用いて酸化亜鉛を主成分とする透明導電膜の製膜を実施するにあたり、各基板の製膜面を結んで構成される1つ以上の製膜空間外にガス供給体を設置し、該ガス供給体を通して、該製膜空間へと基板と平行に1方向に原料ガスを供給することを特徴とする、透明導電膜付基板の製造方法を提供する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、薄膜太陽電池用途の透明導電膜付き基板の製造方法に関する。
近年、化石エネルギーの枯渇問題に関する関心の高まりより、その代替エネルギーである太陽光発電が注目されている。太陽電池市場は技術開発の進んだシリコン系の太陽電池が主流であり、そのなかでも光電変換効率に優れた結晶系シリコンが主流であるが、その製造コストは高い。それに対し、近年、薄膜太陽電池に関する技術開発が進み、その製造コストの低さに注目が集まっている。
薄膜太陽電池においては、その光電変換層の厚みが薄いため、発電層に入射した光を有効に利用する光閉じ込め技術の開発が必要となる。
光閉じ込め技術とは、発電層と電極層の界面に凹凸を形成し、その界面で光を散乱させることにより光路長を長くせしめ、光電変換層での光の吸収量を増大させるものであり、光閉じ込めに適した表面凹凸を持つ透明導電膜として、低圧CVD法(低圧化学気相蒸着法)による酸化亜鉛膜をあげることが出来る。
薄膜太陽電池は、1m角サイズ以上の大面積のものが多く、それに用いられる透明導電膜も1m角サイズ程度の大面積基板上に製膜する必要がある。
一般に、CVD法による製膜に於いては、基板上に均一に原料ガスを供給する必要があり、特に1辺が1メートル以上の大きさになるような大面積基板においては、膜の均一性を確保する為に、基板の製膜面に対向した位置に同程度の大きさのガス供給体を設置して基板上に均一、又は製膜面上のガス流速分布、ガスの濃度分布に応じて流量差をつけてガスの供給を実施する方式がとられている(特許文献1)。
基板の製膜面に対向した位置にガス供給体を設置する方式は、面内均一性に優れた膜を得る合理的な方法であるが、その製膜方式に由来する多数の問題点が生じる場合が有る。
一般に加熱した個所にて製膜反応が生じる機構のCVD法において、製膜目的個所である基板上に膜を堆積させる為に、基板をプレートヒーター、ランプヒーター等を用いて所定の温度まで加熱することが必要である。一般にCVD反応器として用いられているコールドウォール式反応器においては、基板を製膜面の裏側の面からヒーターを用いて加熱する。
基板を裏面より加熱すると、その製膜面に対向する位置に設置しているガス供給体の温度が基板からの輻射熱により上昇することが避けられない。ひとたびガス供給体の温度が上昇すれば、CVDの被堆積物によるガス供給体への着膜が発生してしまう場合が有る。
ガス供給体への着膜が発生すると、ガス供給体の輻射率が変化し、その結果、基板からガス供給体への熱移動量が変化する。基板からの抜熱量が変化することにより、基板温度分布も変化し、結果として均一な膜を安定的に得ることが困難になってしまう場合が有る。
また、ガス供給体への着膜が激しくなると、基板上に原料ガスを供給する通路が閉塞してしまい、設備トラブルが発生する場合が有る。
さらには、ガス供給体への着膜が一定量以上になると、着膜のはがれが生じ始め、場合によっては、剥離破片による品質トラブルが発生する場合が有る。
よって、ガス供給体への着膜を避ける為に、ガス供給体に温度調節機構を設ける試みもなされている(特許文献2)。
しかし、前述のように基板が1平方メートル以上の大面積になると、対向するガス供給体も同程度の大きさにする必要が生じ、その冷却機構も大掛かりになる為、設備コストが増大する場合がある。
加えて、基板を加熱する一方、ガス供給体を冷却するといういわばエネルギーの無駄遣いが甚だしくなるような場合が有り、ユーティリティコストが増大する場合もある。
また、エッチングによりガス供給体を含む装置内に生成した着膜を定期的に除去する方法もあるが、装置部材に耐食性を持つ部材が必要になること、及びエッチング時の排気ガスを処理する必要が発生し、装置コスト、ランニングコストの増加を招く場合がある。加えて、生産性が低下する場合が有る(特許文献3)。
以上の様に、基板サイズの大型化に伴い、基板上に均一に製膜を実施するには、基板に対向した位置にガス供給体を設置した製膜方式を取らざるを得ない場合が有り、それに伴い、ガス供給体に温度調節機構を設置し、加えて、ガス供給体に付着した膜をクリーニングガスにより除去する必要も生じ、コストアップ、生産性低下の原因となっている場合が有る。
特開2001−185491号公報。 特開2005−54254号公報。 特開2005−213551号公報。
このような現状のもと、本発明者らは、基板からの放熱の影響が大きい製膜面に対向した位置にガス供給体を設置する製膜方式が主たる要改善点であると考えた。基板からの放熱の影響を回避するには、各基板の製膜面により構成される製膜空間外側にガス供給体を設置すればよい。図1に本発明に於ける製膜空間の概念を示す。1は基板の製膜面であり、2が製膜空間である。図1a)に於いては、製膜空間は製膜面を対向して設置した2枚の基板間の空間であり、図1b)に於いては、4枚の基板間の空間となる。
当然、製膜空間の外側に於いても基板からの輻射熱を受けるが、その量は、従来技術と比較すると格段に少なくなる。
しかし、一般に大面積の基板に、製膜空間外に設置したガス供給体よりガスを供給すると、得られる膜厚は基板上ガス流れの上流側の膜厚が厚くなり、下流側が薄くなる場合が有り、その膜性能分布は実用に耐えないものになる場合も有った。
本発明者らは、鋭意検討の結果、酸化亜鉛膜においては、その主たる物性は膜厚とほぼ1次の相関関係を持つ事を見出した。このことは、膜の厚みを均一に制御すれば、膜性能の分布も均一になる可能性が非常に高まることを意味する。
また、本発明者らは、本CVD反応の解析を実施した結果、主に亜鉛源としてのガスと酸化剤としての(酸素源の)ガスが反応して生成した前駆体が基板表面にて加熱され、反応を起こすことにより着膜が生じること、更に本CVD反応では基板表面近傍での製膜種の濃度に対する膜の堆積速度がほぼ1次の比例関係にあることを見出した。
このことは、基板上に、1方向にガスを供給した際、その流れ方向の膜厚分布が直線、又は、イクスポネンシャルカーブの形になり、製膜途中にてガスの流れ方向を反転させて製膜を実施すると、膜厚の重ね合わせの原理より、得られるガス流れ方向の膜厚分布が直線、又は、中央が凹の形のカーブである事を意味するようである。
図2に重ねあわせを実施しない場合の本特許による製膜装置により得られる膜厚分布の例を示す。図2においては、ガラス基板(透明基板)11上に第1段階として製膜した酸化亜鉛層12の膜厚分布がガス流れの上流方向において厚くなる傾向となる。
また、図3に、本特許による重ね合わせ製膜をした場合の本特許による製膜装置により得られる膜厚分布の概略を示す。ガラス基板11上に第1段階として製膜した酸化亜鉛層12に加えて、ガス流を反転させて製膜を実施することにより、酸化亜鉛層13を得て、酸化亜鉛層12と酸化亜鉛層13の重ね合わせの結果、得られる膜厚分布がほぼ均一になる。
本発明者らは、上記検討の結果、亜鉛源として使用するガスと、酸素源として使用するガスをあらかじめ反応させて、製膜種と想定される亜鉛の水酸化物ガスを生成させた後に、製膜面からの輻射熱の授受の少ない製膜空間外に設置したガス供給体より、製膜面に平行にガスを供給する方法を考案するに至った。
すなわち、本発明の透明導電膜付基板の製造方法は、少なくとも2枚以上の製膜面を対向して設置された基板上に化学気相蒸着法(以下CVD法)を用いて酸化亜鉛を主成分とする透明導電膜の製膜を実施するにあたり、各基板の製膜面を結んで構成される1つ以上の製膜空間外にガス供給体を設置し、該ガス供給体を通して、該製膜空間へと基板と平行に1方向に原料ガスを供給することを特徴とする。
また、原料ガスが基板表面に達する迄に混合されていることを特徴とする。
また、ガスの供給体の位置を変えることにより、結果として基板上のガス流れ方向を変化させることを特徴とする。
また、基板の位置を変えることにより、結果として基板上のガス流れ方向を変化させることを特徴とする。
また、酸化亜鉛を主成分とする透明導電膜の前記原料ガスが、
亜鉛源としては、ジエチル亜鉛、またはジメチル亜鉛からなるガスであり、酸素源としては水、あるいは炭素数が1〜4のいずれかのアルコールからなるガスである事を特徴とする。
また、前記のいずれかに記載の製造方法を備えることを特徴とする透明導電膜付基板の製造装置を、内容とする。
本発明に記載する製膜方式を用いると、ガス供給体へのCVD被堆積物の着膜を抑えることが出来、ガス供給体への着膜に由来する基板温度の変化を抑えることが出来、良好な性能を持つ透明導電膜付基板を安定的に得ることが出来る。
また、ガス供給体をコンパクトにする事が可能であり、且つチャンバクリーニング設備が不要であることより設備費、ランニングコストを抑制することが出来る。
加えて、製膜時に投入するエネルギーの削減にも寄与する。
以下、本発明の詳細を図4に示す透明導電膜の製膜装置の1例を用いて、本発明による透明導電膜付基板の製造方法を説明する。
製膜に使用する基板は通常ガラス基板を用いれば良いが、製膜温度に耐えうる物であれば、その他樹脂、セラミックス等の基板を用いることも出来る。また、その形状については特に限定は無く、円形、三角形、平行四辺形等の形状を使用することも可能である。
基板は、例えば、ロードロックチャンバ等に設置したヒーターにてプロセス温度近傍まで加熱を実施すると共に、チャンバに接続した真空ポンプにて真空引きを実施する。このときの加熱手段はIRヒーター、シースヒーター等を用いる事が出来る。
酸化亜鉛膜の製膜温度は通常100℃〜250℃程度、好ましくは150℃〜200℃程度であり、製膜時には上記範囲内の所定の温度に保持する必要がある。
所定の温度、温度分布になるまで加熱を実施した基板は、プロセスチャンバに搬送され、透明導電膜の製膜を実施される。
尚、基板裏面への着膜(基板裏面へのCVD被堆積物の着膜)を防ぐ為、ハンドリングを容易にする為等の目的にて、基板をホルダ等に固定して搬送することも可能である。
プロセスチャンバにて基板25、及びその製膜面に対向した位置に設置された基板は、IRヒーターやシースヒーターを用いた基板加熱ヒーター24により加熱される。その際の基板温度は、上記に記載の温度範囲内であれば良いが、基板の温度分布を小さくすることにより、温度に起因する膜厚分布を小さくすることが出来る。
酸化亜鉛膜はいわゆる減圧CVD法(減圧化学気相蒸着法)にて製作される。減圧CVD法に於いて、供給するガスは、亜鉛源としては、ジエチル亜鉛、ジメチル亜鉛等の有機亜鉛化合物、酸素源としては、水、あるいは炭素数1〜4のアルコール(炭素数1〜4のいずれかの低級アルコール)を使用することが出来る。また、トリメチルアルミニウム、トリメチルガリウム、ジボラン等をドーパントとしてガス状態にて供給することにより、膜の電気抵抗を低下させることが出来る。酸素源、亜鉛源は、かならずしも1種類のみ使用するものではなく、2種以上を用いても良い。
上記原料のうち、常温にて液体である原料については、気化させた後に基板表面に供給する事が好ましく、例えば、ステンレス製のタンクを加熱して液体を蒸発させ、気化した材料をマスフローコントローラーにより定量して供給することが出来る。
チャンバ内基板表面近傍でのガス組成ムラに起因する膜厚分布を抑制する為に、供給する原料ガスが基板の表面近傍に達するまでに各ガスを混合しておくことが好ましい。ガスの混合手段としては、原料ガスライン中にて混合させても良く、多孔板等の構造物を用いた混合器を用いても良く、装置構成に応じて選択すればよい。
気化混合した原料は、ガス供給管21を通じてガス供給体22に供給される。ガス供給体に於いては、多孔板や仕切り等を用いて、所望の流量速分布にてガスを製膜空間に供給することが好ましい。
製膜空間に供給したガスは、ガス供給体に対向した位置に設置した排気口23より排気することにより、基板表面に対しより平行に近い状態にてガスを供給することが好ましい。
また、製膜空間に於いて、流れの基板表面に平行な面の幅方向中央部のガス流量が多くなる事に由来して、流れ方向中心部分の膜厚が、両端に比べて薄くなる傾向が生じることが多い。よって、ガスの流れ方向に対して幅方向に3分割以上にゾーン分割を行い、中心に対して両端のガス量を多くなる様に制御して供給することが好ましい。
基板25及びその対抗面に位置する基板の距離は、狭すぎると得られる膜厚分布カーブの曲率が大きくなり、広すぎると膜厚分布カーブの曲率は小さくなるが、ガスの利用効率が低下すると共に装置サイズが大きくなり、好ましくない。よって、対向する2枚の基板間距離は製膜空間を1方向に流れるガスの基板上における流路長に対して5/1000〜200/1000の範囲内であれば良く、特に、30/1000〜100/1000であることが好ましい。
また、これら2枚の基板はほぼ垂直に設置されていることが望ましい。垂直に設置することにより、剥離した膜片等が基板上に付着して欠陥となるような事態を防ぐことが出来る。
また供給したガスが、ガス流れ方向の側面より逃げない様、遮蔽板を設置すると、流れの幅方向に渡り、より均一な膜厚分布を得る事が出来る。
全製膜時間のうち、1/2の時間にわたり製膜を実施した後、チャンバ内又は、チャンバ外に設置した回転機構により、回転軸26を通じて基板を180℃回転させて、残り1/2の時間の製膜を実施する。
上記方法により、薄膜太陽電池用途に最適な透明導電膜を得ることが出来る。
図5においては、基板を回転させること無く、製膜位置Aにて製膜時間の1/2にわたり製膜した後に、製膜位置Bに基板を移動させることにより製膜位置を変更して、流れ方向の回転を実施している。尚、製膜位置Aと製膜位置Bは同一チャンバ内であっても、別のチャンバであってもかまわない。
以下、1000mm×955mmの薄膜太陽電池用途のガラス基板を用いて透明導電膜の製膜を実施し、ガス供給体への着膜量の観察、及び透明導電の厚み分布の評価を実施した。
尚、本特許における膜厚分布は基板中心を測定エリアの中心とする、950mm×900mmの区間について、50mmピッチにて20個所×19個所の計380個所の膜厚を測定し、それらの測定値を用いて下記の式により算出している。
膜厚分布(百分率)=(最大膜厚−最小膜厚)/(最大膜厚+最小膜厚)
(実施例1)
プロセスチャンバを2チャンバ備えるインライン式CVD装置にて、薄膜太陽電池用途のガラス基板の長さ1000mm方向にわたり、各々のチャンバにて逆方向よりガスを供給して製膜を実施した。このとき、各チャンバでの製膜時間を同一として製膜を実施した。所定の製膜回数後に製膜後にチャンバを開放してガス供給体表面の着膜状況を観察すると供に、基板上の膜厚分布測定を実施した。
その結果、ガス供給体への着膜状況については、10バッチ目にて目視にて薄黄色の着膜がわずかに発生しており、50バッチ目にてその着膜量が幾分増加し、ほぼガス供給体の全面にわたり、薄黄色の着膜が発生した。その後、100バッチ目にて着膜が薄茶色に変化していたが、その着膜の程度は少ない状態であった。このとき、基板上の膜厚の分布は1〜100バッチの全てにて、20%の範囲に収まった。本膜厚分布は十分実用に耐えうるものである。
すなわち、本実施例によれば、100バッチ以上の安定生産が可能である。結果をまとめると表1のとおりである。
Figure 2007254821
(比較例1)
図6に示すように、基板と対向する位置に基板面積と同一の大きさのガス供給体を設置し、ガス供給体を冷却する事無く、製膜を実施した。
その結果、ガス供給体への着膜状況については、1バッチ目に黒色の着膜が発生し、5バッチ目にて着膜の厚みが増加、ガス通路が閉塞気味となり、10バッチ目ではガス供給体のガス供給口に閉塞が生じた為、製膜を中止せざるを得なくなった。このとき、基板上の膜厚分布は、1バッチ目に15%であったものが5バッチ目に25%となり、10バッチ目には30%と悪化の一途を辿っていた。
すなわち、本方式での製膜に於いては、ガス供給体の細孔閉塞の観点より、装置開放メンテナンスの周期が5〜10バッチであり、生産性はとても低くなるようである。
(比較例2)
比較例1の実験装置にて、ガス供給体に温水を通水することにより、ガス供給体温度を60℃にコントロールしながら製膜を実施した。
その結果、ガス供給体への着膜状況については、1バッチ目では着膜の発生は生じておらず、10バッチ目にてガス供給体に薄く着膜が発生し、50バッチ目にてガス供給体表面中心部に表面に黒色の着膜が発生していたが、細孔が閉塞する事はなかった。このとき、基板上の膜厚分布は、1バッチ目に15%であったものが10バッチ目に20%となり、50バッチ目には25%と悪化した。
すなわち、本方式での製膜に於いては、実施例1と同程度の膜厚分布を確保しようとすると、装置開放メンテナンスの周期が10〜50バッチであり、生産性は実施例1に比較して格段に低くなる。
以上、本特許による製膜方式を用いることにより、膜性能分布の均一性に優れた膜を安定的に得ることが可能である事を示した。
a)は2枚の基板を使用した場合、b)は4枚の基板を使用した場合の本特許による製膜空間の概念図である。 本特許による重ね合わせを実施しない場合の、ガス流れ方向の膜厚分布の概略を表す流れ方向の製膜基板断面図である。 本特許による2段階の重ね合わせを実施する場合の、ガス流れ方向の膜厚分布の概略を表す流れ方向の製膜基板断面図である。 本特許による製膜装置の内部構造物の構成に関する一例の概念図である。 本特許による製膜装置の内部構造物の構成に関する一例の概念図である。 比較例に記載の、基板と対向する位置にガス供給体を設置して製膜を実施する方式による製膜装置の内部構造物の構成に関する一例の概念図である。
符号の説明
1 基板
2 製膜空間
11 透明基板
12 第1の透明導電膜堆積層
13 第2の透明導電膜堆積層
21 ガス供給管
22 ガス供給体
23 排気口
24 基板加熱ヒーター
25 基板
26 回転機構
31 ガス供給管
32 製膜位置Aのガス供給体
33 製膜位置Aの排気口
34 製膜位置Aの加熱ヒーター
35 製膜位置Aの基板
36 製膜位置Bのガス供給体
37 製膜位置Bの排気口
38 製膜位置Bの加熱ヒーター
39 製膜位置Bの基板
41 ガス供給口
42 ガス供給体
43 排気口
44 加熱ヒーター
45 基板

Claims (6)

  1. 少なくとも2枚以上の製膜面を対向して設置された基板上に化学気相蒸着法を用いて酸化亜鉛を主成分とする透明導電膜の製膜を実施するにあたり、各基板の製膜面を結んで構成される製膜空間外にガス供給体を設置し、該ガス供給体を通して、該製膜空間へと基板と平行に1方向に原料ガスを供給することを特徴とする、透明導電膜付基板の製造方法。
  2. 2種類以上の原料ガスが基板表面に達する迄に混合されていることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記のガス供給体の位置や向きを変えることにより、結果として基板上のガス流れ方向を変化させることを特徴とする、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 基板の位置や向きを変えることにより、結果として基板上のガス流れ方向を変化させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記酸化亜鉛を主成分とする透明導電膜の前記原料ガスが、
    亜鉛源としては、ジエチル亜鉛、またはジメチル亜鉛からなるガスであり、
    酸素源としては水、あるいは炭素数が1〜4のいずれかのアルコールからなるガスである
    事を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法を備えることを特徴とする透明導電膜付基板の製造装置。
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