JP2007253615A - 積層構造体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガスバリヤー性樹脂層と紙層を有する積層構造体に電離放射線を照射してなる積層構造体において、紙層の両側にガスバリヤー性樹脂層を設け、または紙層の片側のみにガスバリヤー性樹脂層を設けたことを特徴とする積層構造体。ガスバリヤー性樹脂層としてはエチレン−ビニルアルコール共重合体を含有することを特徴とする積層構造体。
【選択図】なし
Description
また、特許文献2の技術による包装材料の場合、初期の酸素ガスバリヤー性は優れているものの、ラジカル源がエチレン−ビニルアルコール共重合体に限られているためその絶対量が少なく、かかるラジカルが酸素との反応によって消費されるに従って、経時でガスバリヤー性が低下するという問題があった。
さらに、飲料等の液状の内容物自体に酸素が含有されている場合には、外部からの酸素ガスを遮断しても、内容物中の酸素に起因する酸化劣化は防ぎようがなく、別途内容物から酸素を取り除く操作を行ったり、酸素吸収剤を併用する必要があった。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下、エチレン−ビニルアルコール共重合体(以下、EVOHと略記する。)について詳細に説明する。
また、酢酸ビニル成分のケン化度が90モル%以上、さらには95モル%以上、特には99モル%以上のもものが好ましく用いられ、かかるケン化度が低すぎるとガスバリヤー性、熱安定性、耐湿性等が低下する場合があるため好ましくない。
また、該EVOHのメルトフローレート(MFR)(210℃、荷重2160g)は0.5〜100g/10分、さらには1〜50g/10分、特には3〜35g/10分のものが好ましく、かかるMFRが小さすぎると、溶融成形時に押出機内が高トルク状態となって押出加工が困難になることがあり、逆に大きすぎると、溶融成形によってえられるシートやフィルムの厚み制度が低下することがあり好ましくない。
又、本発明の趣旨を損なわない範囲で、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化等の後変性されたものや、カプロラクトン化合物や一価エポキシ化合物との反応により側鎖にヒドロキシアルキル基がグラフトされたものであっても差し支えない。
異なる2種以上のEVOH(ブレンド物)の製造方法は特に限定されず、例えばケン化前のエチレン−酢酸ビニル共重合体の各ペーストを混合後ケン化する方法、ケン化後の各EVOHのアルコールまたは水とアルコールの混合溶液を混合する方法、各EVOHを混合後溶融混練する方法などが挙げられる。
本発明においては、紙層の両側にガスバリヤー性樹脂層を配した積層構造体とすることで、優れた酸素ガスバリヤー性が得られ、さらにガスバリヤー性が長期間持続させることが可能となり、その層構成の具体例を挙げれば、ガスバリヤー性樹脂層/紙層/ガスバリヤー性樹脂層、ガスバリヤー性樹脂層/接着剤層/紙層/接着剤層/ガスバリヤー性樹脂層、熱可塑性樹脂層/接着剤層/ガスバリヤー性樹脂層/紙層/ガスバリヤー性樹脂層/接着剤層/熱可塑性樹脂層、熱可塑性樹脂層/接着剤層/ガスバリヤー性樹脂層/接着剤層/紙層/接着剤層/ガスバリヤー性樹脂層/接着剤層/熱可塑性樹脂層、ガスバリヤー性樹脂層/接着剤層/熱可塑性樹脂層/紙層/熱可塑性樹脂層/接着剤層/ガスバリヤー性樹脂層、ガスバリヤー性樹脂層/接着剤層/熱可塑性樹脂層/接着剤層/紙層/接着剤層/熱可塑性樹脂層/接着剤層/ガスバリヤー性樹脂層等の層構成が採用されうるが、これに限定されるものではない。
なお、押出コーティングは、共押出で全層をコートしても良いし、各層を別々の押出機でそれぞれコートしても良い。
なお、ドライラミネートに用いるフィルムは、各単層を張り合わせても良いが、共押出により予め2層以上の多層フィルムを得た後にドライラミネートする方が、経済的に好ましい。
かかる電子線の照射量としては、1〜500kGy、さらには5〜300kGy、特には10〜200kGyであることが好ましく、照射量が少なすぎると本発明の目的である効果が得られないことがあり、逆に多すぎると積層構造体中の樹脂の分解によると思われる異臭が発生したり、ガスバリヤー性樹脂が分解してガスバリヤー性が低下する場合があるため好ましくない。
尚、例中、「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
エチレン含有量30モル%、ケン化度99.6モル%、MFR8g/10分(210℃、荷重2160g)のEVOHをフィードブロック3種5層の多層Tダイを備えた多層押出装置に供給して、直鎖状低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製『Novatec LL UF340』)層/接着樹脂(三菱化学社製『Modic−AP M533』)層/EVOH層/接着樹脂層(同左)/直鎖状低密度ポリエチレン層(同左)の層構成(厚み10/10/10/10/10μm)の多層フィルムを製膜速度4.4m/分、製膜温度210℃の条件で製膜した。
得られた多層フィルム(8cm×10cm)を坪量280g/m2の板紙(6cm×8cm)の両面に積層し、四辺をヒートシール接着して積層構造体を得た。かかる積層構造体に、電子線照射装置(岩崎電気社製『エレクトロカ−テンCB250/15/180L』)を用い、窒素雰囲気下で、加速電圧200kV、照射量30kGyの電子線を照射し、評価用サンプルとした。
かかる評価用サンプル12個を、アルミニウム製サンプルパウチ袋中に投入し、パウチ袋内を脱気した後、密封、パウチ袋内に注射器にて55ccの空気を注入し、パウチ袋ごと23℃の雰囲気下に保存し、一定期間ごとにパウチ袋内の空気組成をガスクロマトグラフィーにて分析し、袋内の酸素量を測定し、積層構造体の単位面積あたりの酸素吸収量を算出した。結果を表1に示す。
実施例1において、多層フィルムを板紙の片面のみに積層した以外は実施例1と同様にして積層構造体を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1において、板紙を積層しない以外は実施例1と同様に積層構造体を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1において、板紙の両面に直鎖状低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製『Novatec LL UF340』)の単層フィルム(30μm)を積層した以外は実施例1と同様に積層構造体を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1で得られた多層フィルムを坪量280g/m2の板紙の両面に接着剤(東洋モートン社製『アドコート AD335A』)(塗布量1g/m2)を介してドライラミネートして積層構造体を作製し、実施例1と同様に電子線を照射して評価用サンプルとした。
かかる評価用サンプルの23℃、80%RHにおける酸素透過量を酸素透過度測定装置(MOCON社製『OXTRAN 2/20』)にて測定した。2日おきに測定した結果を図1に示す。
実施例3において、板紙を積層しない以外は実施例3と同様に積層構造体を得て、同様に評価を行った。結果を図1に示す。
実施例1で得られた積層構造体(15cm×15cm)2枚に実施例1と同様に電子線を照射した後、これを合わせて4方をヒートシールすることでパウチ状とした。その内部に酸素濃度5%、窒素濃度95%の混合ガス5ccをシリンジで注入し、穴を塞いだ後、23℃の雰囲気下に保管し、24時間後のパウチ内ガスの酸素濃度をガスクロマトグラフィーにて測定した。結果を表2に示す。
実施例4において、積層構造体として実施例2で得られた積層構造体を用い、多層フィルム面を外側にして合わせた以外は実施例4と同様にしてパウチ状とし、同様に評価した。結果を表2に示す。
実施例4において、積層構造体として比較例1で得られた積層構造体を用いた以外は実施例4と同様にしてパウチ状とし、同様に評価した。結果を表2に示す。
実施例4において、積層構造体として比較例2で得られた積層構造体を用いた以外は実施例4と同様にしてパウチ状とし、同様に評価した。結果を表2に示す。
Claims (4)
- ガスバリヤー性樹脂層と紙層を有する積層構造体に電離放射線を照射してなることを特徴とする積層構造体。
- 紙層の両側にガスバリヤー性樹脂層を設けたことを特徴とする請求項1記載の積層構造体。
- 紙層の片側のみにガスバリヤー性樹脂層を設けたことを特徴とする請求項
1記載の積層構造体。 - ガスバリヤー性樹脂層がエチレン−ビニルアルコール共重合体を含有することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の積層構造体。
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