JP2007253317A - テープ研磨方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板表面の突起部の研磨加工を高精度に行なうことができるテープ研磨方法および装置を提供する。
【解決手段】このテープ研磨方法では、基板表面の正常なトップ面21および突起部22に向けてテープ研磨ユニットを移動させ、ヘッドピン10の移動またはヘッドピン10が受ける力により検出した基板表面の正常なトップ面21および突起部頂点25のZ座標に基づいて突起部22の高さを求め、求めた突起部22の高さに基づいて突起部22を研磨テープを用いて加工する。
【選択図】図4

Description

この発明は、テープ研磨方法および装置に関し、特に、基板表面の突起部を研磨テープを用いて加工するテープ研磨方法および装置に関する。
従来、製造工程における異物の付着などによりカラーフィルタの表面に生じる突起部をテープ研磨によって修正する方法が開示されている(たとえば特許文献1参照)。
この修正方法では、テープ研磨ユニットにエアマイクロセンサを設け、テープ研磨ユニットを上方から下げて研磨テープの表面をカラーフィルタ表面の正常なトップ面に当接させた状態でエアマイクロセンサとカラーフィルタ表面までの距離aを測定する。次に、テープ研磨ユニットの位置を変えて研磨テープの表面を突起部の頂点の近傍に位置決めした状態でエアマイクロセンサとカラーフィルタ表面までの距離bを測定し、b−aに基づいて突起部の高さを演算し、研磨している。
特開平9−234660号公報
テープ研磨法では、突起部を比較的高精度に加工することができる。しかし、加工対象の突起部の高さを正確に測定する必要があり、その測定の精度が加工精度を左右するという問題がある。
修正対象がプラズマディスプレイパネルの背面板のような場合は、表面にリブの凹凸がある。リブのトップ面の幅は40〜80μm程度で、ガラス基板上にこのリブが数百μmピッチで形成されている。このリブのトップ面を測定する場合、トップ面の幅が狭いため、エアマイクロセンサや静電容量センサでは正確な測定が困難である。したがって、前述の従来の方法では、リブのトップ面に生じた突起部を高精度に加工するのは困難である。
それゆえに、この発明の主たる目的は、カラーフィルタを含むFPD(フラットパネルディスプレイ)用のガラス基板等の平滑な基板表面はもちろんのこと、プラズマディスプレイパネルの背面板のような表面にリブの凹凸のあるトップ面であっても、その表面の突起部の研磨加工を高精度に行なうことができるテープ研磨方法および装置を提供することである。
この発明に係るテープ研磨方法は、基板表面の突起部を研磨テープを用いて加工するテープ研磨方法であって、基板をその表面と平行なXY平面上に保持するテーブルと、研磨テープの表面によって突起部を研磨するテープ研磨ユニットとを設ける。テープ研磨ユニットには、先端部が研磨テープの裏面に当接され基板表面と垂直なZ方向に移動可能に設けられるヘッドピンと、ヘッドピンが研磨ヘッドの基準位置よりもZ方向に沿って基板から離れる方向に移動することまたは基板から離れる方向の力を受けることを示す測定データを検出するセンサとを含む。そして、基板表面の正常なトップ面および突起部に向けてテープ研磨ユニットを移動させ、ヘッドピンが上記基準位置よりもZ方向に沿って基板から離れる方向に移動し始めるときまたは基板から離れる方向の力を受け始めるときのZ座標をセンサを用いて検出し、正常なトップ面のZ座標Z1および突起部頂点のZ座標Z2を設定し、Z座標Z1およびZ座標Z2に基づいて突起部の高さを求める工程と、求めた突起部の高さに基づいて突起部を研磨テープを用いて加工する工程とを備える。
この場合は、研磨テープの表面を基板の正常なトップ面および突起部に押圧したときのヘッドピンの移動またはヘッドピンが受ける力を利用して基板の正常なトップ面および突起部頂点のZ座標を検出することにより、突起部の高さを正確に求めることができるので、基板表面の突起部を高精度に加工することができる。
好ましくは、加工する工程は、移動工程と研磨工程を含む。移動工程とは、ヘッドピンの先端部が突起部頂点のZ座標Z2からZ方向に沿って所定の距離だけ基板から離れる位置へ到達するまで、テープ研磨ユニットをZ方向に沿って突起部に向けて移動する工程である。研磨工程とは、移動工程の後、テープ研磨ユニットをZ方向に沿って基板表面に向けてさらに移動して、突起部を研磨テープを用いて研磨する工程である。そして、移動工程におけるテープ研磨ユニットの移動速度は、研磨工程におけるテープ研磨ユニットの移動速度よりも大きい。この場合は、テープ研磨ユニットを突起部に迅速に近づけることができるので、消費されるテープの無駄を防ぎ、加工時間の短縮を図ることができる。
また好ましくは、基板表面の正常なトップ面のZ座標Z1を求めたときにテープ研磨ユニットが到達したZ座標をZ3とする。上記加工する工程において、研磨テープを用いて突起部を研磨しながら、Z座標Z3まで、テープ研磨ユニットを基板表面に向けてZ方向に沿って移動させるとき、センサによって検出される測定データが予め決められた基準値以下となるまで、テープ研磨ユニットをZ座標Z3に静止させたまま加工を続ける。この場合は、突起部近傍の正常なトップ面に加工面を揃えることができる。
また好ましくは、加工する工程において、研磨テープを用いて突起部を研磨しながら、テープ研磨ユニットを基板表面に向けてZ方向に沿って移動させるとき、センサによって検出される測定データが一定範囲内に入るようテープ研磨ユニットの移動速度を制御しながら、テープ研磨ユニットを連続的に移動させる。この場合は、より高精度の加工を実現することができる。
また好ましくは、加工する工程において、研磨テープを用いて突起部を研磨しながら、テープ研磨ユニットを基板表面に向けてZ方向に沿って移動させるとき、センサによって検出された測定データが一定範囲内に入るようテープ研磨ユニットの移動および停止を繰り返し、一回あたりの移動距離と移動時間と停止時間との少なくともいずれか一つを制御しながらテープ研磨ユニットを移動させる。この場合は、より高精度の加工を実現することができる。
また好ましくは、基板表面の正常なトップ面のZ座標Z1を求めたときにテープ研磨ユニットが到達したZ座標Z3よりもZ方向に沿って基板に所定距離接近するZ座標をZ4とする。上記加工する工程において、研磨テープを用いて突起部を研磨しながら、テープ研磨ユニットを基板表面に向けてZ方向に沿って移動させるとき、Z座標Z4へテープ研磨ユニットが到達するまで、テープ研磨ユニットを基板表面に向けてZ方向に沿って移動させる。この場合は、突起部近傍の正常なトップ面に加工面をより高精度に揃えることができる。
すなわち、研磨テープを用いて突起部を研磨しながらテープ研磨ユニットを基板表面に向けてZ方向に沿って移動させるときには、ヘッドピンは通常、基板から受ける反力によって基板から離れる方向に押し返される。よって、テープ研磨ユニットをZ座標Z3まで移動させても、ヘッドピンの先端部に裏面が当接する研磨テープの表面位置が基板表面の正常なトップ面のZ座標Z1まで到達せず、切残しが発生する場合がある。そのため、テープ研磨ユニットをZ座標Z4まで移動させることによって、加工が完了した突起部の上面を、近傍の正常なトップ面により高精度に揃えることができる。
また好ましくは、研磨テープは、砥粒を含む。砥粒は、WA(ホワイトアルミナ)、酸化クロムおよび酸化セリウムのうちいずれかの材料から成り、#1000以上#30000以下の粒度を有する。そして、上記加工する工程において、ガラス材料を含む基板表面の突起部を研磨テープを用いて加工する。この場合は、ガラス材料を含む基板表面の突起部を高精度かつ高能率に加工することができる。そして、加工後の基板表面に加工の痕跡が見えない透明度が要求されるFPD(フラットパネルディスプレイ)用のガラス基板表面の突起部を加工するとき、透明感のある仕上げ面を得ることが可能となる。
ガラス材料と融材とを含むプラズマディスプレイパネルの背面板のリブや、フラットパネルディスプレイ用のガラス基板など、ガラス材料を含む基板表面の突起部を加工するとき、ダイヤモンド砥粒などのように研磨テープの砥粒が硬すぎる場合や、砥粒の粒度が粗すぎる場合には、加工後の基板表面に疵が入りやすい。特に、加工後の基板表面に加工の痕跡が見えない透明度が要求されるフラットパネルディスプレイのガラス基板表面の突起部を加工するとき、基板表面の疵は照光により可視化され、加工後のガラス基板外観の透明度低下をもたらす。また、砥粒の粒度が細かすぎる場合には、研磨能率が大幅に低下する。そこで、基板表面の疵発生防止のため、WA(ホワイトアルミナ)、酸化クロムおよび酸化セリウムのうちいずれかの材料から成る砥粒を使用する。また砥粒の粒度が、基板表面の疵発生防止のため#1000以上、研磨能率低下の防止のため#30000以下である砥粒を使用する。これにより、ガラス材料を含む基板表面の突起部を高精度かつ高能率に加工することができ、透明感のあるガラス基板表面の仕上げ面を得ることが可能となる。
この発明に係るテープ研磨装置は、基板表面の突起部を研磨テープを用いて加工するテープ研磨装置であって、基板をXY平面上に保持するテーブルと、研磨テープの表面によって突起部を研磨するテープ研磨ユニットと、制御部とを備える。テープ研磨ユニットは、先端部が研磨テープの裏面に当接され基板表面と垂直なZ方向に移動可能に設けられるヘッドピンと、ヘッドピンが研磨ヘッドの基準位置よりもZ方向に沿って基板から離れる方向に移動することまたは基板から離れる方向の力を受けることを示す測定データを検出するセンサとを含む。そして制御部は、基板表面の正常なトップ面および突起部に向けてテープ研磨ユニットを移動させ、ヘッドピンが基準位置よりもZ方向に沿って基板から離れる方向に移動し始めるときまたは基板から離れる方向の力を受け始めるときのZ座標をセンサを用いて検出し、正常なトップ面のZ座標Z1および突起部頂点のZ座標Z2を設定し、Z座標Z1およびZ座標Z2に基づいて突起部の高さを求め、求めた突起部の高さに基づいて突起部を研磨テープを用いて加工するように、テープ研磨ユニットと研磨テープとを制御する。
この場合は、研磨テープの表面を基板の正常なトップ面および突起部に押圧したときのヘッドピンの移動またはヘッドピンが受ける力を利用して基板の正常なトップ面および突起部頂点のZ座標を検出することにより、突起部の高さを正確に求めることができるので、基板表面の突起部を高精度に加工することができる。
好ましくは、先端部が研磨テープの裏面に当接されZ方向に移動可能に設けられるヘッドピンと、ヘッドピンの基板表面に対向している端面の、基板表面に対する傾き角度を調整する傾き角度調整部材とを備える。この場合は、ヘッドピンの基板表面に対向している端面が基板表面に対して平行になるようにヘッドピンの傾き角度を微調整できるので、ヘッドピンの端面がヘッドピン外周の長手方向に対して直角となるよう製作しておけば、突起部頂点のZ座標をより正確に検出することができる。
また好ましくは、ヘッドピンの先端部の直径は、突起部の最大長さ以上とする。この場合は、突起部に向けてテープ研磨ユニットを移動させると必ず突起部頂点がヘッドピンの端面に接触するので、突起部の高さをより正確に測定することができる。
また好ましくは、テープ研磨装置は制御部を備える。そして制御部は、研磨テープを用いて突起部を研磨しながら、テープ研磨ユニットを基板表面に向けてZ方向に沿って移動させるとき、テープ研磨ユニットがZ座標Z3よりもZ方向に沿って基板に所定距離接近するZ座標Z4へ到達するまで、テープ研磨ユニットを基板表面に向けてZ方向に沿って移動させる。この場合は、突起部近傍の正常なトップ面に加工面をより高精度に揃えることができる。
また好ましくは、テープ研磨装置は、突起部の高さを求める工程を開始する前に、所定距離を任意の値として制御部に入力する入力部を備える。この場合は、実際の加工と同じ条件で予備試験を行ない、その結果から求めた最適な所定距離の値を装置に設定できる。したがって、より高精度の加工を実現することができる。
また好ましくは、制御部は、弾性部材と加圧気体との少なくともいずれか一方を利用して、ヘッドピンが研磨テープを介して突起部を押圧する力を制御する。この場合は、ばねなどの弾性部材を利用することにより、ヘッドピンが基板から受ける反力により基板から離れる方向に押し返される量が増大するとき、それに伴い弾性部材の変形量が増大する。弾性部材の変形量増大に伴い弾性部材の弾性力が増大し、弾性部材がヘッドピンを押圧する力が増大する。すなわち、ヘッドピンが基板から離れる方向に押し返されるほど、ヘッドピンが突起部を押圧する力を増大させることができる。また、加圧気体を利用して押圧する力を制御することにより、気体圧力を調整して、最適な研磨状態となるよう押圧する力を容易に調整することができる。弾性部材と加圧気体とを併用することにより、突起部の材質や硬さなどに合わせた最適な押圧する力に調整でき、より高精度の加工を実現することができる。
また好ましくは、ヘッドピンの基板表面に対向している端面の形状は、基板表面に向かって凸の曲面形状である。そして、上記端面が基板表面に対向するようにヘッドピンをテープ研磨ユニットに取付けるときに、端面の中央部と基板表面との距離が、端面における加工有効面外周部と基板表面との距離に対して0.5μm以上10μm以下短くなるように、ヘッドピンが形成される。この場合は、より高精度の加工を実現することができる。
すなわち、ヘッドピンの端面の形状が平面形状であると、加工時にヘッドピンの端面の外周部付近における研磨テープの微小振動により、基板表面の加工が完了した突起部の近傍に薄い擦り疵が生ずることがある。また、端面の形状が平面形状であるヘッドピンを用いて加工するとき、ヘッドピンの外周部が接触する基板表面に僅かな凹部が生じ、光の当て方によっては、この凹部が外観上問題となる場合がある。このため、ヘッドピンの端面の形状を基板表面に向かって凸の曲面形状としたヘッドピンを用いることができる。曲面形状の曲率半径が小さく、ヘッドピンの端面の中央部が加工有効面外周部に対して突き出しすぎている場合は、ヘッドピンの端面の中央部が接触する基板表面に外観上問題となる深さの凹部が生じる。そこで、端面の中央部と基板表面との距離が、基板表面の擦り疵防止のため0.5μm以上、ヘッドピンの端面の中央部の痕跡の目立ち防止のため10μm以下の範囲で、端面の加工有効面外周部と基板表面との距離に対して短くなるように形成されるヘッドピンを用いることができる。これにより、基板表面の擦り疵を防止でき、また加工が終了した基板表面の凹部が外観上問題となることを防止することができる。
なお、加工有効面とは、ヘッドピンの端面におけるヘッドピンの外周部から所定量小径である面を指す。加工有効面がヘッドピンの端面の中央部を含む曲面であれば、加工有効面外周部の直径は特に規定されない。たとえば、加工有効面外周部の直径がヘッドピンの外周部の50%以上95%以下であっても構わない。また、ヘッドピンの端面が基板表面に対向するようにヘッドピンをテープ研磨ユニットに取付けるときに、ヘッドピンの端面における加工有効面外周部とヘッドピンの外周部との間の面が、加工有効面外周部において加工有効面に接する平面である接平面よりも基板表面から離れるように形成されるヘッドピンを用いることができる。たとえば、ヘッドピンの端面における加工有効面外周部とヘッドピンの外周部との間の面は、基板表面に向かって凸の曲面形状であって、当該面と加工有効面との交線が加工有効面外周部であり、かつ当該面の曲率が加工有効面の曲率よりも大きくなるように形成されても構わない。当該面と加工有効面とは加工有効面外周部において接しても構わない。またたとえば、ヘッドピンの端面における加工有効面外周部とヘッドピンの外周部との間の面は、円錐面であって、当該円錐面と加工有効面との交線が加工有効面外周部であり、当該円錐面のZ方向に対する傾斜角度が加工有効面の加工有効面外周部における接平面のZ方向に対する傾斜角度よりも小さくなるように、形成されても構わない。
また好ましくは、ヘッドピンは、端面における加工有効面外周部の直径が突起部の最大長さ以上となるように形成される。この場合は、突起部に向けてテープ研磨ユニットを移動させると必ず突起部頂点が加工有効面に接触するので、突起部の高さをより正確に測定することができ、より高精度の加工を実現することができる。
また好ましくは、研磨テープは、砥粒を含む。砥粒は、WA(ホワイトアルミナ)、酸化クロムおよび酸化セリウムのうちいずれかの材料から成り、#1000以上#30000以下の粒度を有する。この場合は、ガラス材料を含む基板表面の突起部を高精度かつ高能率に加工することができる。そして、加工後の基板表面に加工の痕跡が見えない透明度が要求されるFPD(フラットパネルディスプレイ)用のガラス基板表面の突起部を加工するとき、透明感のある仕上げ面を得ることが可能となる。
以上のように、この発明に係るテープ研磨方法では、研磨テープの表面を基板の正常なトップ面および突起部に押圧したときのヘッドピンの移動またはヘッドピンが受ける力を利用して基板の正常なトップ面および突起部頂点のZ座標を検出することによって、突起部の高さを正確に求めることができ、求めた突起部の高さに基づきテープ研磨を行なうことによって、基板表面の突起部を高精度に加工することができる。
図1は、この発明の一実施の形態によるテープ研磨装置の全体構成を示す模式図である。図1において、このテープ研磨装置は、加工対象となる基板1がその表面に載置され、基板1の表面と平行なXY方向に移動するXYテーブル2と、基板1の表面と垂直なZ方向に移動するZテーブル3とを備える。図示しないXYテーブル駆動部材は、XYテーブル2を移動させ、XYテーブル2の表面に載置される基板1をX方向およびY方向の任意の位置に移動可能とする。図示しないZテーブル駆動部材はZテーブル3を移動させ、Zテーブル3に設けられるテープ研磨ユニット5をZ方向の任意の位置に移動可能とする。XYテーブル駆動部材およびZテーブル駆動部材としては、たとえばリニアガイドを使用することができる。
Zテーブル3には、基板1の表面を観察する観察光学系4と、基板表面の突起部を加工するテープ研磨ユニット5とが設けられている。テープ研磨ユニット5は、XYテーブル2およびZテーブル3の移動によって基板1に対し相対的な任意の位置に位置決めされる。
さらに、このテープ研磨装置は、その他に観察光学系4による観察画像を表示するモニタ6と、装置全体の動きを制御する制御部としてのコントローラ7と、研磨時に発生した切り屑を排出する切り屑排出機構8などを備える。
図2は、テープ研磨ユニット5に含まれる研磨ヘッドの構成を示す断面図である。図2において、この研磨ヘッドは、先端部が研磨テープ9の裏面に当接されZ方向に移動可能に設けられるヘッドピン10と、ヘッドピン10と同軸に設けられ下面中央にヘッドピン10の上端が固定された摺動部材11と、摺動部材11を保持するヘッド部ケース12とを有する。摺動部材11は、ヘッド部ケース12の凹部内に収容されている。この凹部は、摺動部材11をZ方向に案内するように、シリンダ状に形成されている。ヘッド部ケース12の底の中央には貫通孔が形成され、ヘッドピン10の先端部はその貫通孔を介してヘッド部ケース12の外部に突出している。
ヘッド部ケース12には、給気路13と排気路14が形成されている。圧縮空気などの加圧気体は、給気路13と、ヘッド部ケース12の内周面に設けられた複数の小孔とを介して摺動部材11の外周面に供給され、摺動部材11の外周面の上部に形成された溝と排気路14を介して排気される。この加圧気体は、ベアリングの役割を果たし、摺動部材11をZ方向にスムーズに移動させる。
また、ヘッド部ケース12の上端の開口部は、蓋部材15で閉じられている。蓋部材15の中央には貫通孔が形成されており、その貫通孔には連結棒16が挿入されている。連結棒16は、下端が摺動部材11の上面中央に固定され、上端が変位センサ17に結合されている。
また、蓋部材15には給気路18が形成されており、摺動部材11の上面と蓋部材15の下面とヘッド部ケース12の内周面とで形成される空間に、外部から給気路18を介して圧縮空気などの加圧気体が供給される。この加圧気体は、摺動部材11の上面とヘッド部ケース12の内周面との隙間で絞られつつ排気路14を介して排気されるとともに、連結棒16の外周面と蓋部材15の貫通孔の内周面との隙間で絞られつつ排気される。このため上記空間が加圧され、この圧力により、摺動部材11を下方へ押し付ける力が発生する。この圧力を任意に設定することにより、加工対象の材質、硬さなどに合わせた最適な加工圧を得ることができる。また加圧気体の代わりに弾性部材(図示せず)を使用することもできる。たとえばばねなどの弾性部材を利用することにより、ヘッドピン10が基板から受ける反力により基板から離れる方向に押し返される量が増大するとき、それに伴い弾性部材の変形量が増大する。弾性部材の変形量増大に伴い弾性部材の弾性力が増大し、弾性部材がヘッドピン10を押圧する力が増大する。すなわち、ヘッドピン10が基板1から離れる方向に押し返されるほどヘッドピン10が突起部を押圧する力を増大させることができる。さらに、弾性部材と加圧気体とを併用することもできる。またこれらの弾性力により、操作上誤ってヘッドピン10と基板1とを衝突させたとき、接触時に生じる衝撃を吸収することができ、ヘッドピン10と基板1が破壊されることを防止することができる。なお、上記弾性部材は、たとえば蓋部材15に取付けられて摺動部材11を下方へ押し付ける構造とすることができ、またたとえばテープ研磨ユニット5の本体に取付けられて連結棒16を下方へ押し付ける構造とすることができる。または、変位センサ17またはロードセルのような反力検出センサの弾性力を利用することができる。
次に、本願発明により加工される突起部の例として、プラズマディスプレイパネルの製造工程においてリブに発生する突起部について説明する。図3(A)は、プラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板19の構成を示す斜視図である。プラズマディスプレイパネルは、対向する2枚のガラス基板(前面ガラス基板と背面ガラス基板)で構成されている。図3(A)を参照して、プラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板19上には、幅が40〜80μm程度のリブ(微細パターン)20が数百μmピッチで形成されている。プラズマディスプレイパネルの製造工程において、リブ20上部に突起部が発生することがある。
図3(B)は、リブ20上部に発生する突起部を示す斜視図である。図3(B)を参照して、突起と欠けのいずれも存在せず所定の形状を有するリブ20上部表面の正常なトップ面21に対し、正常なトップ面21よりも盛り上がった突起部22が存在している。このようにリブ20に突起部22があると、前面ガラス基板と背面ガラス基板とを張り合わせたときに隙間が生じたり、突起部22が押し潰されて不具合が生じることがある。歩留まりの向上を図るため、ガラス基板を張り合わせる前に、突起部22を正常なトップ面21と同じ高さまで削り取って修正する必要がある。
次に、図4〜図10および図12を参照して、基板表面の突起部を研磨テープを用いて加工するテープ研磨方法について説明する。図4は、基板表面の突起部に対するヘッドピン先端部の位置および動作を説明するための模式図である。図5は、テープ研磨方法全体を説明するための流れ図である。図6は、突起部高さ計測工程を説明するための流れ図である。
図5に示すように、まず工程(S100)において、観察光学系4を用い基板1の表面を観察して、基板1表面上に存在する突起部を探す。次に工程(S200)において、突起部高さ計測を実施する。次に工程(S300)において、突起部研磨を実施する。これらの工程(S200)(S300)については、詳細を後述する。次に工程(S400)において、後処理として、基板1から離れる方向にテープ研磨ユニット5を移動させ、次の突起部を加工する準備を実施する。
図4および図6を参照しながら、突起部高さ計測工程を説明する。まず工程(S201)において、ヘッドピン10先端部のXY座標を、観察光学系4により観察された研磨対象の突起部22近傍の正常なトップ面21のXY座標に合わせ位置決めを実施する。次に工程(S202)において、位置決めされたXY座標上で、図4の矢印23に示す通り、基板表面の正常なトップ面21に向けてZ方向に沿ってテープ研磨ユニット5を移動させる。次に工程(S203)において、研磨テープ9の表面を基板表面の正常なトップ面21に接触させ、そのときヘッドピン10が研磨ヘッドの基準位置よりもZ方向に沿って基板から離れる方向に移動し始めることを変位センサ17によって検出し、テープ研磨ユニット5をその位置で停止させる。ここで、ヘッドピン10に力が加えられていない条件下におけるヘッドピン10の研磨ヘッドに対する相対的な位置を、基準位置とする。次に工程(S204)において、研磨テープ9の表面を基板表面の正常なトップ面21に接触させるときの、研磨テープ9の表面の位置のZ座標24を、このときのZテーブル3の位置ZT1から検出し、Z座標24を正常なトップ面21のZ座標Z1として設定する。以下、Zテーブル3の位置ZT1を、正常なトップ面21に対応するZテーブル3の位置と呼ぶ。
ここで、Z座標24の検出方法としては、たとえば以下のような手法を用いてもよい。すなわち、所定位置に移動させたZテーブル3の位置(たとえばZテーブル3近傍に設置されるリニアスケールの原点位置、またはテーブルストローク端に設置される原点センサの位置)をZ座標の原点とする。そして、Zテーブル3を工程(S202)においてZ方向に沿って移動させることにより、テープ研磨ユニット5の研磨テープ9の表面が基板表面の正常なトップ面21に接触する。そして、正常なトップ面21に、ヘッドピン10の先端部に裏面が当接された研磨テープ9が接触すると、変位センサ17がヘッドピン10の変位を検出し、Zテーブル3の移動(つまりテープ研磨ユニット5の移動)が停止する。このときのZテーブル3のZ方向での原点からの移動量ZT1を、正常なトップ面21に研磨テープ9が接触したときにおけるZテーブル3の位置とする。そして、ヘッドピン10とZテーブル3との相対的な位置関係により決定される特定の値(たとえば、ヘッドピン10に応力が加えられていない状態での、Zテーブル3の原点の基準となる位置からヘッドピン10の先端部に当接された研磨テープ9の表面(基板に対向する面)までのZ方向での距離)を、上記Zテーブル3の位置ZT1に加えることで、上述したZ座標24を得ることができる。
次に工程(S205)において、基板から離れる方向にテープ研磨ユニット5を移動させる。
次に工程(S206)において、ヘッドピン10先端部のXY座標を、研磨対象となる突起部22の表面のうちZ方向に沿って最も正常なトップ面21から離れている位置である、突起部頂点25のXY座標に合わせ位置決めを実施する。次に工程(S207)において、位置決めされたXY座標上で、図4の矢印26に示す通り、突起部22に向けてZ方向に沿ってテープ研磨ユニット5を移動させる。次に工程(S208)において、研磨テープ9の表面を突起部頂点25に接触させ、そのときヘッドピン10が研磨ヘッドの基準位置よりもZ方向に沿って基板から離れる方向に移動し始めることを変位センサ17によって検出し、テープ研磨ユニット5をその位置で停止させる。次に工程(S209)において、研磨テープ9の表面を突起部頂点25に接触させるときの、研磨テープ9の表面の位置のZ座標27を、このときのZテーブル3の位置ZT2から検出し、Z座標27を突起部頂点25のZ座標Z2として設定する。以下、Zテーブル3の位置ZT2を、突起部頂点25に対応するZテーブル3の位置と呼ぶ。ここで、具体的なZ座標27の検出方法としては、上述したZ座標24の検出方法と同様の手法を用いることができる。
次に工程(S210)において、Z座標Z1とZ座標Z2との差の絶対値を突起部22の高さとして算出する。なお、突起部22の高さの算出においては、工程(S204)においてZテーブル3が移動した位置ZT1と、工程(S209)においてZテーブル3が移動した位置ZT2との差の絶対値を、突起部22の高さとしてもよい。また、突起部22の高さを求めるためには、上述したZ座標Z1とZ座標Z2とについて、その相対的な差を求めることができれば、任意の位置(たとえばZ座標Z1の位置)を原点とした座標系を用いることができる。
次に工程(S211)において、基板から離れる方向にZ方向に沿ってテープ研磨ユニット5を移動させる。
ここで、従来のテープ研磨装置では、図2中にDとして示すヘッドピン10先端部の直径は、突起部22の最大長さより小さなものが使用されていた。ここで、突起部22の最大長さとは、基板19に形成されたリブ20の上面(正常なトップ面21)の方向とほぼ平行な方向における突起部22の長さの最大値を示す。この場合、突起部頂点25に対応するZテーブル3の位置ZT2を検出する工程において、ヘッドピン10の先端部が突起部頂点25のXY座標と正確に一致するよう位置制御する必要がある。ヘッドピン10の先端部が突起部頂点25のXY座標から外れていれば研磨テープ9の表面の突起部22へのZ方向接触位置を検出しても突起部頂点のZ座標27とは異なり、突起部22の高さ測定を正確に行なうことができなくなるため、高精度な位置制御が要求される。
そこで、この一実施の形態では、先端部が突起部22の最大長さ以上の直径Dを有するヘッドピン10を使用する。ヘッドピン10の直径D(φ0.1〜5.0mm)は突起部の最大長さに応じて変更される。たとえば、突起部の最大長さが2mm程度と予測されるときには、直径D=φ3.0mmが使用される。これにより、突起部22に向けてZ方向に沿ってテープ研磨ユニット5を移動させたとき必ず研磨テープ9の表面は突起部頂点25に接触するので、突起部22の高さ測定を正確に行なうことができる。
この場合、ヘッドピン10の動きを研磨ヘッドにヘッドピン10と同軸上に設けた変位センサ17で直接検出する構造であるため、研磨中に突起部22からヘッドピン10に与えられる反力によってヘッドピン10が研磨ヘッドにおける基準位置から基板と反対方向(Z方向に沿って基板から離れる方向)に移動する量の検出に際して、アッベの原理などによる誤差を生ずることなく正確にヘッドピン10の移動量の測定を実施できる。さらに、1種類のセンサによって突起部22の高さを測定できるため、レーザ変位計など突起部22の高さを測定するためのセンサを必要としていた従来のテープ研磨装置に比べ、計器による誤差が除かれるためより高精度な高さ測定を実現でき、かつ装置の製造コストを低減できる。そして、この測定結果に基づき加工を行なうことによって、XYテーブル2の直進性などの悪影響もなく、突起部22近傍の正常なトップ面21に加工面を揃えることができる。
ただし、突起部頂点25のZ座標Z2を検出する工程においては、ヘッドピン10の先端部に当接された研磨テープ9の表面を突起部頂点25に接触させてそのときのZテーブルの位置ZT2を検出するため、ヘッドピン10の基板表面に対向している端面が基板1に対して正確に平行である必要がある。この端面が基板表面に対して傾いていると突起部頂点25に対応するZテーブル3の位置ZT2の正確な測定は困難である。そこで、この一実施の形態では、上記ヘッドピン10の端面の基板表面に対する傾き角度を調整する傾き角度調整部材を設ける。図11(A)(B)は、傾き角度調整部材の構成および動作を示す模式図である。図11(A)を参照して、供給リール33、巻取リール34は、任意に調整される所定の回転速度で回転駆動され、補助リール35a,35bとともに研磨テープ9をヘッドピン10の先端部に沿って所定の速度で送る。ナット36a,36bはともに図1に示したZテーブル3に固定されており、調整ネジ37a,37bはそれぞれナット36a,36bにねじ込まれ、その端部が調整軸38を挟持するように設けられている。また、テープ研磨ユニット5は、図1に示したZテーブル3に傾き角度調整可能なように設けられている。
ナット36a,36b、調整ネジ37a,37bおよび調整軸38は傾き角度調整部材を構成する。テープ研磨ユニット5が傾いている場合や基板1が載置されたXYテーブル2が傾いている場合など、基板1に対してヘッドピン10の基板表面に対向している端面が傾いている場合であっても、調整ネジ37a,37bそれぞれのナット36a,36bへのねじ込み量を調整し、調整軸38の傾き角度を調整することによって、ヘッドピン10の基板表面に対向している端面が基板1に対して平行になるようにテープ研磨ユニット5の傾き角度を微調整することができる(図11(B)参照)。したがって、突起部頂点のZ座標27を正確に検出することが可能となる。
ヘッドピンの端面の形状が平面形状であると、加工時にヘッドピンの端面の外周部付近における研磨テープの微小振動により、基板表面の加工が完了した突起部の近傍に薄い擦り疵が生ずることがある。また、端面の形状が平面形状であるヘッドピンを用いて加工するとき、ヘッドピンの外周部が接触する基板表面に僅かな凹部が生じ、光の当て方によっては、この凹部が外観上問題となる場合がある。そこで、ヘッドピンの基板表面に対向している端面の形状を基板表面に向かって凸の曲面形状とすることができる。図13は、ヘッドピンの変形例を示す模式図である。図13において、(A)は正面図、(B)は底面図を示す。
図13において、ヘッドピン10の基板表面に対向する端面の形状は、基板表面に向かって凸の曲面形状である。曲面形状の曲率半径が小さく、ヘッドピン10の端面の中央部40が外周部43に対して突き出しすぎている場合は、ヘッドピン10の端面の中央部40が接触する基板表面に凹部が生じる。そこで、上記端面が基板表面に対向するようにヘッドピン10をテープ研磨ユニット5に取付けるときに、端面の中央部40と基板表面との距離が、端面の加工有効面外周部41と基板表面との距離に対して0.5μm以上10μm以下短くなるように、ヘッドピン10が形成される。また、加工有効面外周部41とヘッドピンの外周部43との間の面42は、基板表面に向かって凸の曲面形状に形成されている。面42と加工有効面との交線が加工有効面外周部41であり、かつ面42の曲率が加工有効面の曲率よりも大きくなるように形成されている。これにより、基板表面の擦り疵を防止でき、また加工が終了した基板表面の凹部が外観上問題となることを防止することができる。
また、図13において、加工有効面外周部41の直径が、突起部22の最大長さ以上の直径となるようにヘッドピン10を形成することができる。たとえば、突起部の最大長さが2mm程度と予測されるときには、加工有効面外周部41の直径が3mmに形成されたヘッドピン10を使用することができる。これにより、突起部22に向けてZ方向に沿ってテープ研磨ユニット5を移動させたとき必ず研磨テープ9の表面は突起部頂点25に接触するので、突起部22の高さ測定を正確に行なうことができる。
なお、ヘッドピン10の硬度が低いと、研磨テープ9の砥粒により、たとえば砥粒が研磨テープ9とヘッドピン10の合間に入り込んだ場合などに、ヘッドピン10の端面に疵がつく場合がある。そのとき、ヘッドピン10の端面における上記疵の周囲が隆起する場合がある。その痕跡が加工時に正常なトップ面21に転写されると加工面に筋状疵が生じ良好な仕上げ面が得られない。かかる事態を防止するため、好ましくは、ヘッドピン10の硬度は、HRC50以上である。また、上記と同様に、ヘッドピン10の端面の面粗さの痕跡が加工時に正常なトップ面21に転写される事態を防止するため、好ましくは、ヘッドピン10の端面の面粗さは、Rmax0.3μm以下である。より好ましくは、ヘッドピン10の端面が鏡面研磨され、たとえば面粗さはRmax0.1μm以下である。
図7は、上述した突起部高さ計測工程において求めた突起部22の高さに基づいて、突起部22を研磨テープ9を用いて加工する、突起部研磨工程を説明するための流れ図である。図4および図7を参照しながら、突起部研磨工程を説明する。まず、突起部頂点25に対応するZテーブル3の位置ZT2から、Z方向に沿って図4中に示す所定の距離h(たとえば10〜20μm)だけ基板1から離れるZテーブル3の位置ZT3を設定する。突起部研磨工程は、Zテーブル3がZT3位置へ到達するまで、すなわち、ヘッドピン10の先端部が突起部頂点25のZ座標Z2からZ方向に沿って所定の距離hだけ基板1から離れる位置のZ座標28へ到達するまで、テープ研磨ユニット5をZ方向に沿って突起部22に向けて移動する移動工程と、移動工程の後、テープ研磨ユニット5をZ方向に沿って基板表面に向けてさらに移動して突起部22を研磨テープ9を用いて加工する研磨工程とを含む。移動工程においてヘッドピン10の先端部が移動する範囲29と、研磨工程においてヘッドピン10の先端部が移動する範囲30とを図4中に示す。
工程(S301)において、範囲29では図4の矢印31に示す通り、テープ研磨ユニット5をZ方向に沿って突起部に向けて移動速度Voで移動させる。次に工程(S302)において、ヘッドピン10の先端部のZ座標をZテーブル3の位置により検出し、Zテーブル3がZT3位置へ到達するとき、すなわちヘッドピン10の先端部が上記Z座標28に到達する位置で、研磨テープ9を駆動する。次に工程(S303)において、範囲30では図4の矢印32に示す通り、Z方向に沿って突起部に向けてテープ研磨ユニット5を移動速度Vで移動させる。次に工程(S304)において、研磨テープ9の表面を突起部頂点25に接触させる。次に工程(S305)において、突起部を研磨する。次に工程(S306)において、研磨テープ9の表面が基板表面の正常なトップ面のZ座標24に到達することをZテーブル3およびヘッドピン10の位置により検出するまで、すなわちZテーブル3がZT1位置に到達するまで、テープ研磨ユニット5を移動する。次に工程(S307)において、この位置でテープ研磨ユニット5を停止する。次に工程(S308)において、研磨テープ9を停止する。
この場合、上記移動工程におけるテープ研磨ユニット5の移動速度Voは、研磨工程におけるテープ研磨ユニット5の移動速度Vよりも大きくする。これにより、テープ研磨ユニット5を突起部22に迅速に近づけることができるので、消費される研磨テープの無駄を防ぎ、加工時間の短縮を図ることができる。
図8は、突起部研磨工程の変形例1を説明するための流れ図である。まず工程(S311)において、研磨テープを駆動する。次に工程(S312)において、テープ研磨ユニット5をZ方向に沿って突起部22に向けて移動させるべく、Zテーブル3を下方に(基板表面に向けて)駆動する。次に工程(S313)において、研磨テープ9の表面を突起部頂点25に接触させる。次に工程(S314)において、Zテーブル3を基板に向けて送りつつ突起部を研磨する。
次に工程(S315)において、テープ研磨ユニット5をZ座標Z3に到達するまで移動させるべく、Zテーブル3を正常なトップ面21に対応する位置ZT1まで移動させる。ここで、上述した工程(S204)において検出される、Zテーブル3が基板表面の正常なトップ面21のZ座標Z1に対応する位置ZT1にあるときの、テープ研磨ユニット5が到達する位置を、上記のZ座標Z3として予め定めているものである。なお上述の通り、正常なトップ面21に対応するZテーブル位置ZT1を検出するために研磨テープ9の表面を正常なトップ面21に接触させるときには、ヘッドピン10には力が加えられておらず研磨ヘッドの基準位置にある。
次に工程(S316)において、テープ研磨ユニット5を停止させる。次に工程(S317)において、ヘッドピン10が研磨ヘッドの基準位置よりもZ方向に沿って基板から離れる方向に移動する変位量を、変位センサ17を用いて検出する。次に工程(S318)において、変位量が予め決められた基準値(たとえば3μm、より好ましくは1μm)以下であるかを判断する。
工程(S318)において、変位量が基準値よりも大きい(NO)と判断された場合には、ヘッドピン10の変位量検出工程(S317)および変位量が基準値以下であるかの判断工程(S318)が再度繰り返され、その間変位量が基準値以下となるまで、テープ研磨ユニット5を上記Z座標Z3に静止させたまま加工が続けられる。工程(S318)において、変位量が基準値以下(YES)と判断された場合には、工程(S319)において、研磨テープを停止する。
これにより、研磨終了時にヘッドピン10の先端部が到達する位置と正常なトップ面21のZ座標Z1との間隔を、予め定められた基準値以下とできる。したがって、突起部近傍の正常なトップ面21に加工面を揃えることができる。
図9は、突起部研磨工程の変形例2を説明するための流れ図である。まず工程(S321)において、研磨テープを駆動する。次に工程(S322)において、テープ研磨ユニット5をZ方向に沿って突起部22に向けて移動させるべく、Zテーブル3を下方に(基板表面に向けて)駆動する。次に工程(S323)において、研磨テープ9の表面を突起部頂点25に接触させる。次に工程(S324)において、Zテーブル3を基板に向けて送りつつ突起部を研磨する。
次に工程(S325)において、ヘッドピン10が研磨ヘッドの基準位置よりもZ方向に沿って基板から離れる方向に移動する変位量を、変位センサ17を用いて検出する。次に工程(S326)において、変位量が予め決められた基準値(たとえば2μm)以下であるかを判断する。
工程(S326)において、変位量が基準値以下(YES)と判断された場合には、テープ研磨ユニット5の移動速度を維持する。工程(S326)において、変位量が基準値よりも大きい(NO)と判断された場合には、工程(S327)において、テープ研磨ユニット5の移動速度の設定値をより小さい値へ変更する。移動速度の設定値を小さい値へ変更した後は、変位量が基準値(たとえば2μm)以下であるかの判断を工程(S325)(S326)で再度確認し、変位量が基準値以下(YES)と判断されるまで、テープ研磨ユニット5の移動速度の設定値をより小さい値へ変更する。
次に工程(S328)において、Zテーブル3が正常なトップ面に対応するZテーブル3の位置ZT1に到達したかを判断する。工程(S328)において、Zテーブル3がZT1に到達していない(NO)と判断された場合には、上記移動速度で工程(S324)の突起部研磨を続行する。工程(S328)において、Zテーブル3がZT1に到達した(YES)と判断された場合には、工程(S329)において、テープ研磨ユニット5を停止する。次に工程(S330)において、研磨テープ9を停止する。
これにより、研磨工程におけるヘッドピン10の変位量を一定範囲内に保ち、より高精度の加工を実現することができる。
図10は、突起部研磨工程の変形例3を説明するための流れ図である。まず工程(S331)において、研磨テープを駆動する。次に工程(S332)において、テープ研磨ユニット5をZ方向に沿って突起部22に向けて移動させるべく、Zテーブル3を下方に(基板表面に向けて)駆動する。次に工程(S333)において、研磨テープ9の表面を突起部頂点25に接触させる。次に工程(S334)において、Zテーブル3を基板に向けて送りつつ突起部を研磨する。
次に工程(S335)において、予め定められた所定距離(たとえば20μm)を移動後テープ研磨ユニット5を停止させる。次に工程(S336)において、ヘッドピン10が研磨ヘッドの基準位置よりもZ方向に沿って基板から離れる方向に移動する変位量を、変位センサ17を用いて検出する。次に工程(S337)において、変位量が予め決められた基準値(たとえば2μm)以下であるかを判断する。
工程(S337)において、変位量が基準値よりも大きい(NO)と判断された場合には、工程(S338)において、テープ研磨ユニット5を次回駆動したときの移動距離と、次回移動時間と、次回停止時間との、少なくともいずれか一つの設定値を変更する。なお、変更の内容としては、ヘッドピン10が研磨ヘッドの基準位置よりもZ方向に沿って基板から離れる方向に移動する変位量を小さくするような設定変更であれば、任意の変更内容を採用できる。たとえば移動距離を設定変更前の移動距離より小さい値にしてもよい。また、移動時間を(移動速度一定として)設定変更前の移動時間より短い値にしてもよい。また、テープ研磨ユニット5の停止時間が予め設定されている場合には、停止時間を設定変更前の当該停止時間より長い値にしてもよい。
これら設定値を変更後、次に工程(S339)において、ヘッドピン10が基準位置よりもZ方向に沿って基板から離れる方向に移動する変位量を変位センサ17を用いて検出する。次に工程(S340)において、変位量が予め決められた基準値(たとえば2μm)以下であるかを判断する。
工程(S340)において、変位量が基準値より大きい(NO)と判断された場合には、ヘッドピン10の変位量検出工程(S339)および変位量が基準値以下であるかの判断工程(S340)が再度繰り返され、その間変位量が基準値以下となるまで、テープ研磨ユニット5を静止させたまま加工が続けられる。工程(S340)において、変位量が基準値以下(YES)と判断された場合には、工程(S341)において、テープ研磨ユニットを駆動する。
工程(S337)において、変位量が基準値以下(YES)と判断された場合には、工程(S341)において、設定値を変更せずにテープ研磨ユニットを駆動する。
次に工程(S342)において、Zテーブル3が正常なトップ面に対応するZテーブル3の位置ZT1に到達したかを判断する。工程(S342)において、Zテーブル3がZT1に到達していない(NO)と判断された場合には、工程(S334)の突起部研磨を続行する。工程(S342)において、Zテーブル3がZT1に到達した(YES)と判断された場合には、工程(S343)において、テープ研磨ユニット5を停止する。次に工程(S344)において、研磨テープ9を停止する。
これにより、研磨工程におけるヘッドピン10の変位量を一定範囲内に保ち、より高精度の加工を実現することができる。
図12は、突起部研磨工程の変形例4を説明するための流れ図である。まず工程(S351)において、研磨テープを駆動する。次に工程(S352)において、テープ研磨ユニット5をZ方向に沿って突起部22に向けて移動させるべく、Zテーブル3を下方に(基板表面に向けて)駆動する。次に工程(S353)において、研磨テープ9の表面を突起部頂点25に接触させる。次に工程(S354)において、Zテーブル3を基板に向けて送りつつ突起部を研磨する。
次に工程(S355)において、Zテーブル3が位置ZT4に到達したかを判断する。ここで、Zテーブル位置ZT4は、Zテーブル3が基板表面の正常なトップ面21のZ座標Z1に対応する位置ZT1に対して、予め実際の加工と同じ条件で行なわれる予備試験の結果から求めた最適な所定距離X(たとえば3μm以上20μm以下)だけZ方向に沿って正常なトップ面21に接近する位置を示す。すなわちZT4=ZT1+Xの関係で示される。また、Zテーブル3がZT1にあるときテープ研磨ユニット5はZ座標Z3にあるため、Zテーブル3がZT4に到達したときには、テープ研磨ユニット5は、正常なトップ面21のZ座標を求めたときに到達したZ座標Z3よりもZ方向に沿って基板に所定距離X(たとえば3μm以上20μm以下)だけ接近するZ座標Z4へ到達する。
工程(S355)において、Zテーブル3がZT4に到達していない(NO)と判断された場合には、工程(S354)の突起部研磨を続行する。工程(S355)において、Zテーブル3がZT4に到達した(YES)と判断された場合には、工程(S356)において、Zテーブル3を停止、すなわちテープ研磨ユニット5を停止する。次に工程(S357)において、研磨テープ9を停止する。
これにより、Zテーブル3をZ方向に沿ってZT1位置まで移動させるときに、ヘッドピン10が基板1から受ける反力によって基板1から離れる方向に押し返され、切残しが発生する量を見込んで、Zテーブル3をさらに所定距離Xだけ移動させる位置ZT4まで移動させる。したがって、加工が完了した突起部22の上面を、近傍の正常なトップ面21に、より高精度に揃えることができる。なお、所定距離Xの値は、任意の値として入力部を介してコントローラ9に入力することができる。上記入力部は、コントローラ9が有する操作パネルであってもよく、またコントローラ9と別にキーボードなどの入力装置を設けることもできる。また、所定距離Xの値は、図5に示す工程(S200)を開始する前に入力することができる。同一材料の突起部22に対し、Zテーブル3の移動速度を同一とし、ヘッドピン10が突起部22を押圧する力を同一として加工する場合、加工が完了した突起部22の上面はほぼ同一のZ座標上に得られる。よって、突起部22近傍の正常なトップ面21に加工面をより高精度に揃えるためには、実際の加工と同じ条件で予備試験を行ない、その結果から求めた最適な所定距離Xの値を装置に設定した上で加工を行なう。したがって、より高精度の加工を実現することができる。
なお、この一実施の形態では、ヘッドピン10のZ方向の位置変化を変位センサ17で検出し、その検出結果に基づいて研磨テープ9の表面と基板表面の正常なトップ面21および突起部22の接触状態を検出したが、変位センサ17の代わりに、下方からヘッドピン10に与えられる反力の変化を検出するロードセルのような反力検出センサを用いてもよい。テープ研磨ユニット5の移動中に研磨テープ9の表面が基板表面の正常なトップ面21または突起部22に接触すると、基板1からヘッドピン10に与えられる反力が増加し始めるので、反力検出センサの検出結果に基づいて研磨テープ9の表面が正常なトップ面21または突起部22に接触したことを検出することができる。突起部研磨工程の変形例1、2および3においては、ヘッドピン10に対する反力をヘッドピン10のZ方向の変位量へ変換した上で、テープ研磨ユニット5の移動制御因子に用いると良い。
また、この一実施の形態では、プラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板19上に形成されたリブ20上部の突起部22を加工する場合を示したが、この用途に限定されるものではない。これまでに説明した、プラズマディスプレイパネルの背面板の、たとえばソーダライム系ガラスと融材とを含み形成されるリブのような凹凸のあるトップ面以外の、板状物体の製造工程においても適用することができる。たとえば、カラーフィルタを含むFPD(フラットパネルディスプレイ)用の、たとえばアルミノケイ酸塩ガラスなどの無アルカリガラスより形成されるガラス基板などの、平滑な平面板、硝子板または基板などの表面に発生した突起部を加工することも可能である。ガラス材料を含む基板表面の突起部を高精度かつ高能率に加工するために、研磨テープの砥粒は、WA(ホワイトアルミナ)、酸化クロムおよび酸化セリウムのうちいずれかの材料から成り、#1000以上#30000以下の粒度を有するものを使用することができる。これにより、FPD(フラットパネルディスプレイ)用のような平滑なガラス基板表面の突起部を加工するとき、加工後の基板表面に加工の痕跡が見えない透明感のあるガラス基板表面の仕上げ面を得ることが可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の一実施の形態によるテープ研磨装置の全体構成を示す模式図である。 図1に示したテープ研磨ユニットの、研磨ヘッドの構成を示す断面図である。 プラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板の構成およびリブ上部に発生する突起部を示す斜視図である。 基板表面の突起部に対するヘッドピン先端部の位置および動作を示す模式図である。 テープ研磨方法全体を示す流れ図である。 突起部高さ計測工程を説明する流れ図である。 突起部研磨工程を説明する流れ図である。 突起部研磨工程の変形例1を説明する流れ図である。 突起部研磨工程の変形例2を説明する流れ図である。 突起部研磨工程の変形例3を説明する流れ図である。 テープ研磨ユニットの傾き角度調整部材の構成および動作を示す模式図である。 突起部研磨工程の変形例4を説明する流れ図である。 ヘッドピンの変形例を示す模式図である。
符号の説明
1 基板、2 XYテーブル、3 Zテーブル、4 観察光学系、5 テープ研磨ユニット、6 モニタ、7 コントローラ、8 切り屑排出機構、9 研磨テープ、10 ヘッドピン、11 摺動部材、12 ヘッド部ケース、13 給気路、14 排気路、15 蓋部材、16 連結棒、17 変位センサ、18 給気路、19 基板、20 リブ、21 正常なトップ面、22 突起部、23 正常なトップ面のZ座標を検出する動作、24 正常なトップ面のZ座標、25 突起部頂点、26 突起部頂点のZ座標を検出する動作、27 突起部頂点のZ座標、28 突起部頂点からZ方向に沿って所定の距離hだけ基板から離れる位置のZ座標、29 移動工程においてヘッドピン先端部が移動する範囲、30 研磨工程においてヘッドピン先端部が移動する範囲、31 テープ研磨ユニットを早送りする動作、32 突起部を研磨する動作、33 供給リール、34 巻取リール、35a,35b 補助リール、36a,36b ナット、37a,37b 調整ネジ、38 調整軸、40 ヘッドピンの中央部、41 加工有効面外周部、42 加工有効面外周部とヘッドピンの外周部の間の面、43 ヘッドピンの外周部。

Claims (16)

  1. 基板表面の突起部を研磨テープを用いて加工するテープ研磨方法であって、
    前記基板をXY平面上に保持するテーブルと、
    先端部が前記研磨テープの裏面に当接されZ方向に移動可能に設けられるヘッドピンと、前記ヘッドピンが研磨ヘッドの基準位置よりも前記Z方向に沿って前記基板から離れる方向に移動することまたは前記基板から離れる方向の力を受けることを示す測定データを検出するセンサとを含み、前記研磨テープの表面によって前記突起部を研磨するテープ研磨ユニットとを設け、
    前記基板表面の正常なトップ面および前記突起部に向けて前記テープ研磨ユニットを移動させ、前記ヘッドピンが前記基準位置よりも前記Z方向に沿って前記基板から離れる方向に移動し始めるときまたは前記基板から離れる方向の力を受け始めるときのZ座標を前記センサを用いて検出し、前記正常なトップ面のZ座標Z1および前記突起部頂点のZ座標Z2を設定し、前記Z座標Z1および前記Z座標Z2に基づいて前記突起部の高さを求める工程と、
    求めた突起部の高さに基づいて前記突起部を前記研磨テープを用いて加工する工程とを備えることを特徴とする、テープ研磨方法。
  2. 前記加工する工程は、
    前記ヘッドピンの先端部が前記Z座標Z2から前記Z方向に沿って所定の距離だけ前記基板から離れる位置へ到達するまで、前記テープ研磨ユニットを前記Z方向に沿って前記突起部に向けて移動する移動工程と、
    前記移動工程の後、前記テープ研磨ユニットを前記Z方向に沿って前記基板表面に向けてさらに移動して、前記突起部を前記研磨テープを用いて研磨する研磨工程とを含み、
    前記移動工程における前記テープ研磨ユニットの移動速度は、前記研磨工程における前記テープ研磨ユニットの移動速度よりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載のテープ研磨方法。
  3. 前記加工する工程において、
    前記研磨テープを用いて前記突起部を研磨しながら、前記Z座標Z1を求めたときに前記テープ研磨ユニットが到達したZ座標Z3まで、前記テープ研磨ユニットを前記基板表面に向けて前記Z方向に沿って移動させるとき、
    前記測定データを前記センサによって検出し、
    前記測定データが予め決められた基準値以下となるまで、前記テープ研磨ユニットを前記Z座標Z3に静止させたまま加工を続けることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のテープ研磨方法。
  4. 前記加工する工程において、
    前記研磨テープを用いて前記突起部を研磨しながら、前記テープ研磨ユニットを前記基板表面に向けて前記Z方向に沿って移動させるとき、
    前記測定データを前記センサによって検出し、
    前記測定データが一定範囲内に入るよう前記テープ研磨ユニットの移動速度を制御しながら、前記テープ研磨ユニットを連続的に移動させることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれかに記載のテープ研磨方法。
  5. 前記加工する工程において、
    前記研磨テープを用いて前記突起部を研磨しながら、前記テープ研磨ユニットを前記基板表面に向けて前記Z方向に沿って移動させるとき、
    前記測定データを前記センサによって検出し、
    前記測定データが一定範囲内に入るよう前記テープ研磨ユニットの移動および停止を繰り返し、一回あたりの移動距離と移動時間と停止時間との少なくともいずれか一つを制御しながら前記テープ研磨ユニットを移動させることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれかに記載のテープ研磨方法。
  6. 前記加工する工程において、
    前記研磨テープを用いて前記突起部を研磨しながら、前記テープ研磨ユニットを前記基板表面に向けて前記Z方向に沿って移動させるとき、
    前記Z座標Z1を求めたときに前記テープ研磨ユニットが到達したZ座標Z3よりも前記Z方向に沿って前記基板に所定距離接近するZ座標Z4へ前記テープ研磨ユニットが到達するまで、前記テープ研磨ユニットを前記基板表面に向けて前記Z方向に沿って移動させる、請求項1から請求項5のいずれかに記載のテープ研磨方法。
  7. 前記研磨テープは、砥粒を含み、
    前記砥粒は、WA(ホワイトアルミナ)、酸化クロムおよび酸化セリウムのうちいずれかの材料から成り、#1000以上#30000以下の粒度を有し、
    前記加工する工程において、ガラス材料を含む前記基板表面の前記突起部を前記研磨テープを用いて加工する、請求項1から請求項6のいずれかに記載のテープ研磨方法。
  8. 基板表面の突起部を研磨テープを用いて加工するテープ研磨装置であって、
    前記基板をXY平面上に保持するテーブルと、
    先端部が前記研磨テープの裏面に当接されZ方向に移動可能に設けられるヘッドピンと、前記ヘッドピンが研磨ヘッドの基準位置よりも前記Z方向に沿って前記基板から離れる方向に移動することまたは前記基板から離れる方向の力を受けることを示す測定データを検出するセンサとを含み、前記研磨テープの表面によって前記突起部を研磨するテープ研磨ユニットと、
    制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記基板表面の正常なトップ面および前記突起部に向けて前記テープ研磨ユニットを移動させ、前記ヘッドピンが前記基準位置よりも前記Z方向に沿って前記基板から離れる方向に移動し始めるときまたは前記基板から離れる方向の力を受け始めるときのZ座標を前記センサを用いて検出し、前記正常なトップ面のZ座標Z1および前記突起部頂点のZ座標Z2を設定し、前記Z座標Z1および前記Z座標Z2に基づいて前記突起部の高さを求め、求めた突起部の高さに基づいて前記突起部を前記研磨テープを用いて加工するように、前記テープ研磨ユニットと前記研磨テープとを制御することを特徴とする、テープ研磨装置。
  9. 請求項1から請求項7のいずれかに記載のテープ研磨方法を実現するテープ研磨装置であって、
    先端部が研磨テープの裏面に当接されZ方向に移動可能に設けられるヘッドピンと、
    前記ヘッドピンの前記基板表面に対向している端面の、前記基板表面に対する傾き角度を調整する傾き角度調整部材とを備えることを特徴とする、テープ研磨装置。
  10. 前記ヘッドピンの先端部の直径は、前記突起部の最大長さ以上とすることを特徴とする、請求項9に記載のテープ研磨装置。
  11. 請求項6に記載のテープ研磨方法を実現するテープ研磨装置であって、制御部を備え、
    前記制御部は、前記研磨テープを用いて前記突起部を研磨しながら、前記テープ研磨ユニットを前記基板表面に向けて前記Z方向に沿って移動させるとき、前記Z座標Z1を求めたときに前記テープ研磨ユニットが到達した前記Z座標Z3よりも前記Z方向に沿って前記基板に所定距離接近する前記Z座標Z4へ前記テープ研磨ユニットが到達するまで、前記テープ研磨ユニットを前記基板表面に向けて前記Z方向に沿って移動させる、テープ研磨装置。
  12. 前記突起部の高さを求める工程を開始する前に、前記所定距離を任意の値として前記制御部に入力する入力部を備える、請求項11に記載のテープ研磨装置。
  13. 前記制御部は、弾性部材と加圧気体との少なくともいずれか一方を利用して、前記ヘッドピンが前記研磨テープを介して前記突起部を押圧する力を制御する、請求項11または請求項12に記載のテープ研磨装置。
  14. 前記ヘッドピンの前記基板表面に対向している端面の形状は、前記基板表面に向かって凸の曲面形状であり、
    前記端面が前記基板表面に対向するように前記ヘッドピンを前記テープ研磨ユニットに取付けるときに、前記端面の中央部と前記基板表面との距離が、前記端面における加工有効面外周部と前記基板表面との距離に対して0.5μm以上10μm以下短くなるように、前記ヘッドピンが形成される、請求項8から請求項13のいずれかに記載のテープ研磨装置。
  15. 前記ヘッドピンは、前記端面における前記加工有効面外周部の直径が前記突起部の最大長さ以上となるように形成される、請求項14に記載のテープ研磨装置。
  16. 前記研磨テープは、砥粒を含み、
    前記砥粒は、WA(ホワイトアルミナ)、酸化クロムおよび酸化セリウムのうちいずれかの材料から成り、#1000以上#30000以下の粒度を有する、請求項8から請求項15のいずれかに記載のテープ研磨装置。
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