JP2008290166A - テープ研磨装置及びガイド工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨後に残存する凸状残部を一層小さくできると共にテープエッジによる損傷が発生しにくいテープ研磨装置を提供する。
【解決手段】本発明によるテープ研磨装置の研磨ヘッドは、研磨テープ(22)をワーク表面に押し当てるガイド工具(26)と、ガイド工具を保持する工具保持部材(27)とを有する。ガイド工具(26)は、研磨テープと当接し、研磨テープを研磨ヘッドの昇降方向にガイドするガイド面(26b)を有し、当該ガイド面は、昇降方向の最下端に位置する頂点を原点とし、原点からの昇降方向の高さ距離をYとし、原点を通り前記昇降方向と直交する方向の原点からの距離をXとし、nを次数とし、aを定数とした場合に、以下に示す高次関数
Y=a×X
で規定される放物面として形成される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ワーク表面に存在する突起欠陥を走行する研磨テープにより修正するテープ研磨装置及び当該テープ研磨装置に用いられるガイド工具に関するものである。
カラー液晶表示装置は、カラーフィルタ基板とTFT基板の2つのガラス基板を有し、これら基板間に液晶が封入されている。カラーフィルタ基板には、RGBの3原色のカラーフィルタ素子が形成され、その上に透明電極膜が形成されている。このカラーフィルタ基板を製造する際、基板表面上にパーティクルや金属粉が付着すると、突起物(突起欠陥)が形成されてしまう。しかしながら、カラーフィルタ基板の表面に突起物が形成されると、突起物が対向電極と接触し、当該部分は画像が形成されない不具合が生じてしまう。そこで、カラーフィルタの製造工程においては、欠陥検査装置により突起欠陥及びそのアドレスを検出し、修正工程において突起欠陥を修正ないし除去することが行われている。
突起欠陥を修正する装置として、研磨テープを用い、研磨テープを走行させて突起欠陥を研磨する装置が実用化されている(例えば、特許文献1参照)。この突起欠陥修正装置では、ステージ上に保持されたカラーフィルタ基板の上方に、研磨ヘッドを有する研磨テープ巻取機が配置され、当該研磨テープ巻取機を昇降させカラーフィルタ基板の表面に形成された突起欠陥が修正されている。
研磨ヘッドの先端には球形のボールが配置され、研磨テープは、球形ボールの外周面に沿って当接しながら走行している。突起欠陥を修正する際、研磨テープ巻取機をZ軸方向に下降させ、球形ボールの外周面に沿って走行する研磨テープにより突起欠陥が研磨されている。
特開平8−150547号公報
上述した異物修正装置では、研磨テープは、研磨ヘッドの先端に設けた球形ボールの外周面に沿って走行するため、突起欠陥は平坦面に研磨されるのではなく、球面状に研磨される。このため、研磨処理後のカラーフィルタ基板の表面には、球面状の凹部が形成される。この状態を図1を参照して説明する。図1Aはワーク1の表面に突起欠陥2が形成されている状態を示し、図1Bは突起欠陥2と研磨テープ3との当接状態を線図的に示し、図1Cは研磨後のワーク表面の状態を示す。図1Bに示すように、研磨テープ3は球形のボールの外周面に対応するように変形しながら走行し(研磨テープは紙面と直交する方向に走行する)、その間に突起欠陥2が研磨される。研磨テープは3球形ボール4の外周面にそって変形するため、突起欠陥は球面状に研磨され、研磨後には、図1Cに示すように、突起欠陥の中央部が深く研磨され、突起欠陥の周辺部には凸状の残部が形成される。
凸状残部の高さは、1μm以内であれば不具合が生じないものとして許容されている。しかしながら、カラーフィルタの基板間の間隔は一層狭くなる方向にあり、研磨後に形成される凸状残部の高さをできるだけ低くすることが強く要請されている。この課題を解決するためには、研磨ヘッドの先端に配置されるボールの直径を大きくすることが想定される。しかしながら、球形ボールの直径を大きくすれば、凸状残部の高さが低くなるように研磨することが可能である。しかし、走行する研磨テープのエッジがワーク表面に対して接近する。よって、研磨テープのエッジがワーク表面と接触し易くなり、研磨テープのエッジがワーク表面と接触すると、ワーク表面に損傷を与える不都合が生じてしまう。すなわち、研磨中において、走行する研磨テープには摩擦力が作用するため、研磨テープがスムースに走行しない場合もあり、突起欠陥と接触する期間中に撓みや垂れ等が発生し、走行するテープのエッジ部分がワーク表面と当接し、ワーク表面に損傷を与えてしまう。特に、研磨ヘッドが下降して研磨が進行すると、研磨ヘッドがワーク表面の近傍まで進入するため、テープのエッジがワーク表面に対して接近してしまう。この結果、研磨テープの走行に乱れが生じ、走行する研磨テープに僅かな撓みや垂れ等が生ずると、走行する研磨テープのエッジによりワーク表面に損傷を与える不具合が生じてしまう。
すなわち、球形のボールを研磨ヘッドの先端に設けて研磨テープをガイドしたのでは、凸状残部を小さくしようとすると、ワーク表面に損傷を与え易くなり、逆にワーク表面に形成される損傷を防止しようとすると、大きな凸状残部が形成されてしまう。従って、研磨ヘッドの先端に球形のボールを配置して研磨テープをガイドしたのでは、カラーフィルタ基板に損傷を与えることなく欠陥を平坦に修正するには限界がある。
本発明の目的は、研磨後に残存する凸状残部を一層小さくできると共にテープエッジによる損傷が発生しにくいテープ研磨装置を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、テープエッジによる損傷が発生しにくいガイド工具を提供することにある。
本発明によるテープ研磨装置は、研磨テープを収納した供給リールと、研磨テープを巻き取る巻取りリールと、供給リールと巻取りリールとの間に位置し、研磨テープをワークに対して押し当てる研磨ヘッドと、研磨ヘッドを昇降させる手段とを有し、走行する研磨テープにより、ワーク表面に存在する突起欠陥を修正するテープ研磨装置において、
前記研磨ヘッドは、研磨テープをワーク表面に押し当てるガイド工具と、ガイド工具を保持する工具保持部材とを有し、
前記ガイド工具は、研磨テープと当接し、研磨テープを研磨ヘッドの昇降方向にガイドするガイド面を有し、当該ガイド面は、昇降方向の最下端に位置する頂点を原点とし、原点からの昇降方向の高さ距離をYとし、原点を通り前記昇降方向と直交する方向の原点からの距離をXとし、nを次数とし、aを定数とした場合に、以下に示す高次関数
Y=a×X
で規定される放物面として形成されていることを特徴とする。
研磨中に、研磨テープはテンションが作用した状態で走行するため、研磨テープはガイド工具のガイド面に沿うように変形する。従って、研磨テープのエッジ部分による損傷を防止するためには、修正処理中における研磨テープのエッジとワーク表面との間の間隔をできるだけ大きくする必要がある。また、研磨後に形成される凸状残部をできるだけ小さくするためには、研磨テープを昇降方向に規制するガイド面における、頂点からの横方向距離に対する昇降方向の変位量をできるだけ小さくする必要がある。しかしながら、研磨テープをガイドするガイド工具として球形ボールを用いた場合、頂点からの横方向距離が小さい範囲(突起欠陥の大きさ程度の距離範囲)において、ガイド面は昇降方向に比較的大きく変位し、頂点から横方向距離が大きい範囲(研磨テープの幅方向端部、すなわち、片側1.9mm程度の距離)において、ガイド面の昇降方向の変位量は比較的小さい。このため、比較的大きな突起欠陥を修正する場合、修正後に形成される凸状残部の高さが大きくなってしまう。また、研磨テープのエッジとワーク表面との間隔は比較的小さく、研磨テープのエッジ部分とワーク表面とが接触し易い状態にある。
これに対して、研磨テープを昇降方向にガイドするガイド面を高次関数により規定される放物面とすれば、ガイド面の、その頂点からの横方向距離が小さい範囲(突起欠陥の大きさ程度の距離範囲)における昇降方向の変位量は相当小さくなり、頂点から横方向距離が長い範囲(研磨テープの幅方向の端部)における昇降方向の変位量は相当大きくなる。この結果、修正処理後に形成される凸状残部の高さは一層低くなると共に、研磨テープのエッジ部分とワーク表面との間隔が相当大きくなり、テープの走行乱れに起因する損傷の発生が防止される。
本発明によるテープ研磨装置の好適実施例は、ガイド工具のガイド面の形状を規定する式の次数nを、3以上の次数としたことを特徴とする。
実施例の説明において詳細に説明するように、ガイド面の形状を3乗以上の高次関数で規定される放物面とすることにより、ガイド面の頂点から突起欠陥の大きさ程度の距離だけ横方向に変位しても昇降方向の変位量はわずかであり、研磨テープの幅程度の距離だけ横方向に変位した位置における昇降方向の変位量は急激に増大する。従って、高次関数の次数は3以上の値とすることにより、球形ボールを用いる場合と比較して、格段の効果が達成される。
本発明によるテープ研磨装置の別の好適実施例は、ガイド工具は、円柱状の工具本体と、工具本体の先端に形成したガイド面とを有し、ガイド面の外形は、NC旋盤等を含むNC工作機械の旋削加工により形成したことを特徴とする。
本発明によるガイド工具は、円柱状の本体と、その先端側に形成した放物面状のガイド面とにより構成されるので、円柱状のワークを用いてNC旋盤により容易に製造することが可能である。特に、NC旋盤の加工処理においては、バイトの軌跡を規定するパラメータを入力するだけで、所望の高次関数にしたがったガイド面を形成することができるので、極めて有益である。
本発明によるガイド工具は、走行する研磨テープにより、ワーク表面に存在する突起欠陥を研磨するテープ研磨装置の研磨ヘッドの先端に配置され、走行する研磨テープをワーク表面に向けて押し当てるガイド工具において、
当該ガイド工具は、研磨テープと当接するガイド面を有し、当該ガイド面は、テープ研磨装置に装着された際、研磨ヘッドの昇降方向の最下端に位置する頂点を原点とし、原点からの昇降方向の高さ距離をYとし、原点を通り前記昇降方向と直交する方向の原点からの距離をXとし、nを次数とし、aを定数とした場合に、以下に示す高次関数
Y=a×X
で規定される放物面として形成されていることを特徴とする。
本発明では、研磨テープを昇降方向にガイドするガイド工具のガイド面を、高次関数で規定される放物面として形成しているので、ガイド面の昇降方向の変位量は、突起欠陥の大きさ程度の横方向距離に対する変位量は比較的小さく、研磨テープの幅に相当する距離だけ変位した位置においては急激に増大する。この結果、修正後の凸状残部は相当小さくなると共にテープエッジとワーク表面との間の間隔は相当大きく設定される。従って、ワーク表面に損傷を与えることなく、凸状残部を相当小さくすることが可能になる。
図2は本発明によるテープ研磨装置を具える突起欠陥修正装置の全体構成を示す線図的側面図である。突起欠陥修正装置は、ベースとなる基台11を有し、基台11上にステージ12を固定配置する。ステージ12上に修正すべきカラーフィルタ基板13を配置する。基台11に、Yステージ(2本のYレール)14をY軸方向(紙面と直交する方向)に移動可能に配置する。Yステージ14上にガントリー構造のXステージ(Xレール)15をX軸方向に移動可能に配置する。Xステージ15上に、突起欠陥を修正する修正ヘッド16をX軸方向に移動可能に配置する。Yステージ及びXステージは、例えばレール機構とリニアモータやACサーボモータとで構成される。
修正ヘッド16は、欠陥を観察すると共に欠陥の高さを検出する顕微鏡装置17と、検出された欠陥を研磨テープにより研磨して除去するテープ研磨装置18とを有する。テープ研磨装置18には、昇降機構が連結されており、X及びY方向と直交するZ軸方向(突起欠陥の高さ方向)に自在に昇降することができる。この昇降機構は、研磨ヘッドをZ軸方向に昇降させる昇降手段として機能する。テープ研磨装置18は、研磨テープを収納したテープカセットと、テープカセットに収納されているリールを駆動する駆動装置とを含み、研磨テープを走行させると共にテープ研磨装置が下降して、突起欠陥を研磨する。
欠陥検出装置により検出された欠陥のアドレス情報に基づき、修正ヘッド16が突起欠陥の上方に移動し、顕微鏡装置17により欠陥を観察し、修正が必要か否かが判断される。修正が必要と判断した場合、検出した欠陥の高さ情報に基づき必要な距離だけテープ研磨装置を下降させ、研磨テープを走行させながら欠陥を研磨する。研磨が終了した後、再び顕微鏡装置により欠陥を観察し、追加の研磨が必要か否か判断する。欠陥が良好に修正された場合、研磨を終了し、次の欠陥の修正が行われる。
図3は、テープ研磨装置に装着されているテープカセットの一例を示す線図である。テープカセット20は、研磨装置本体に着脱自在(交換可能)に装着され、テープ研磨装置18のZ軸方向の昇降に応じて昇降する。テープカセット20は、カセット本体21を有し、研磨テープ22を収納した供給リール23及び研磨テープを巻き取る巻取りリール24をカセット本体21に対して回転自在に装着する。巻取りリール24は、テープ研磨装置側に設けた駆動軸(図示せず)と係合し、研磨テープを所定の速度で走行させると共に、研磨が終了した研磨テープを順次巻き取る。カセット本体21には、2個のガイドローラ25a及び25bが回転自在に設けられ、これら2個のガイドローラ間に研磨ヘッドを設ける。研磨ヘッドは、研磨テープ22をワークであるカラーフィルタ基板に向けて押し当てるガイド工具26と、ガイド工具26を保持する保持部材27を有し、保持部材27はカセット本体21に固着する。従って、テープ研磨装置18の昇降移動に応じて、研磨ヘッドも昇降し、研磨テープを走行させながら研磨ヘッドを下降させることにより、突起欠陥を研磨して除去することができる。
図4は、研磨ヘッドの一例を示す線図的断面図である。尚、図4は、カラーフィルタ基板13に存在する突起欠陥を研磨する途中の状態を示し、研磨テープ22の走行方向(紙面と直交する方向)から見た線図的断面図である。ガイド工具26は、円柱状の工具本体26aと、先端側に位置し研磨テープ22と当接するガイド面26bとを有する。工具本体26aは、保持部材27に形成した凹部内に嵌合され固定する。これにより、ガイド工具26は、保持部材により一体的に保持される。ガイド工具26のガイド面26bは、研磨テープを昇降方向にガイドする機能を果たし、研磨テープ22は、テンションが作用した状態で走行する。従って、研磨テープは、ガイド工具のガイド面26bに当接し、ガイド面26b外径にそって変形し、変形した状態で走行する。
研磨テープのエッジがワーク表面と接触して損傷を与える不具合を防止するためには、研磨テープのエッジとワーク表面との間の間隔ができるだけ大きくなるようにガイド面26bの外径形状を形成する必要がある。また、研磨後にカラーフィルタ基板表面に残存する凸状残部の高さを低くするためには、ガイド面の湾曲変位量が、突起欠陥の大きさ程度の横方向距離において、できるだけ小さくなるように形成する必要がある。本発明では、これらの2つの要件を満たすように押し当て面の外形を形成する。
本発明では、上記2つの要件を満たすため、ガイド面の形状を以下の高次関数により規定される放物面とする。
Y=aX
ここで、ガイド面の昇降方向の最下端に位置する頂点を原点とし、Yは原点からの昇降方向の高さ距離とし、Xは原点を通り前記昇降方向と直交する横方向の原点からの距離とし、nを次数とし、aを定数とする。
図5は、ガイド面が、球面の場合と高次関数で規定される放物面の場合とで頂点から昇降方向と直交する方向の距離の変化に対するガイド面の湾曲変位量(昇降方向の変位量)を示すグラフである。図5Aは、ガイド面の頂点Oから昇降方向と直交する方向(横方向)に0〜0.4mm変位した距離、すなわち突起欠陥の大きさ程度の距離だけ変位した場合のガイド面の昇降方向の変位量を示し、図5Bは、ガイド面の頂点から研磨テープの幅方向のエッジ付近までの距離だけ変位した場合のガイド面の昇降方向の変位量を示す。図5において、横軸はガイド面の頂点Oからの横方向の距離(mm)を示し、縦軸はガイド面の頂点Oからの昇降方向の変位量(mm)を示す。
図5A及びBにおいて、白ヌケの四角で示す曲線は、ガイド面が式Y=5−(25−X1/2 で規定される球面(R=5)の場合の変位量を示し、黒丸で示す曲線は、ガイド面が式Y=10−(100−X1/2 で規定される球面(R=10)の場合の変位量を示す。また、点線は、ガイド面が式Y=0.1×Xで規定される放物面の場合の変位量を示し、白ヌケの三角で示す曲線は、ガイド面が式Y=0.1×Xで規定される放物面の場合の変位量を示し、×印で示す曲線は、ガイド面が式Y=0.3×Xで規定される放物面の場合の変位量を示す。
ここで、寸法関係を図示した図4Bを参照するに、ガイド面の頂点Oを原点とし、原点から昇降方向に距離h1=1μmだけ変位した場合の原点からの昇降方向と直交する方向の距離をdとする。また、原点から規格化されている研磨テープの幅(3.8mm)のエッジに相当する距離だけ離れた場合の昇降方向の変位量をh2とする。
次に、ガイド面の頂点から昇降方向に1μmだけ変位した場合、昇降方向と直交する方向にどれだけの距離dだけ変位するかを図5Aより求める。R=5の球面の場合d=100μmであり、R=10の球面の場合d=150μmである。これに対して、次数3の高次関数で規定される放物面の場合d=210μmであり、次数4の高次関数で規定される放物面の場合d=240μmである。この結果を検討するに、研磨テープをワーク表面に対して押し当てるガイド工具のガイド面が球面の場合、球面の半径を2倍にしても、昇降方向の変位量が1μmとなる横方向の距離はあまり増大しないことが理解される。これに対して、高次関数で規定される放物面の場合、R=5の球面の場合と比較して約2倍以上増大している。この解析結果より、次数が3以上の高次関数により規定される放物面とすることにより、研磨後にワーク表面に残存する凸状残部を相当小さくできることが期待される。
次に、ガイド面の頂点から研磨テープの幅に相当する距離だけ離間した場合、ガイド面が昇降方向にどれだけ変位するかを求める。尚、研磨テープの幅は3.8mmに規格化されているので、頂点から1.9mm横方向に離間した場合の昇降方向の変位量h2を図5Bから求める。R=5の球面の場合h2=400μmであり、R=10の球面の場合h2=200μmである。これに対して、次数2の高次関数で規定される放物面の場合、h2=380μmであり、R=5の球面の場合とほぼ同等である。しかし、次数3の高次関数で規定される放物面の場合h2=780μmであり、R=5の球面の場合の変位量に対して約2倍増大している。さらに、次数4の高次関数で規定される放物面の場合h2=4600μmであり、R=5の球面の場合よりも約10倍以上増大している。
上述したシィミュレーション結果から明らかなように、研磨テープのエッジ付近におけるガイド面の昇降方向の湾曲変位量は、次数が2程度の高次関数で規定される放物面と球面との差異は認められない。しかし、高次関数の次数が3以上になると、高次関数により規定される放物面の変位量は、球面の変位量に比べて格段に増大する。
突起欠陥の大きさ程度の距離だけ離間した位置における湾曲変位量及び研磨テープのエッジ位置における湾曲変位量についてのシィミュレーション結果より、ガイド面の形状は、3以上の次数の高次関数により規定される放物面に形成することが好ましい。
尚、NC旋盤は、3軸方向の駆動制御を同期して行うことができ、円柱状のワークの端面を所望の次数及び係数の高次関数で規定される放物面に形成することが可能である。従って、円柱状のワークを用い、NC旋盤において旋削加工することにより、円柱状の工具本体と高次関数で規定されるガイド面を有するするガイド工具を製造することが可能である。
本発明は上述した実施例だけに限定されず種々の変形や変更が可能である。例えば、上述した実施例では、カラーフィルタ基板に形成された突起欠陥を修正する場合について説明したが、カラーフィルタ基板に限られず、他の種々の基板等に存在する欠陥を修正する場合にも適用される。
また、上述した実施例では、供給リールと巻取りリールとがテープカセット内に収納された例について説明したが、本発明は、これらのリールがカセット内に収納されていない場合にも勿論適用されるものである。
さらに、上述した実施例では、研磨ヘッドがテープカセットに一体的に設けられた場合について説明したが、テープカセットを用いず、研磨ヘッドが独立して昇降動作するテープ研磨装置にも適用することが可能である。
テープ研磨装置で突起欠陥を修正する状態を示す線図である。 突起欠陥修正装置の全体構成を示す線図である。 テープカセットの一例を示す線図である。 研磨ヘッドの一例を示す線図的断面図である。 ガイド工具のガイド面を高次関数で規定される放物面とした場合の、横方向距離の変化に対する昇降方向距離の変化を示すグラフである。
符号の説明
1 ワーク
2 突起欠陥
3 研磨テープ
11 基台
12 ステージ
13 カラーフィルタ基板
14 Yステージ
15 Xステージ
16 修正ヘッド
17 顕微鏡装置
18 テープ研磨装置
20 テープカセット
21
22 研磨テープ
23 供給リール
24 巻取りリール
25a,25b ガイドローラ
26 ガイド工具
27 保持部材

Claims (5)

  1. 研磨テープを収納した供給リールと、研磨テープを巻き取る巻取りリールと、供給リールと巻取りリールとの間に位置し、研磨テープをワークに対して押し当てる研磨ヘッドと、研磨ヘッドを昇降させる手段とを有し、走行する研磨テープにより、ワーク表面に存在する突起欠陥を修正するテープ研磨装置において、
    前記研磨ヘッドは、研磨テープをワーク表面に押し当てるガイド工具と、ガイド工具を保持する工具保持部材とを有し、
    前記ガイド工具は、研磨テープと当接し、研磨テープを研磨ヘッドの昇降方向にガイドするガイド面を有し、当該ガイド面は、昇降方向の最下端に位置する頂点を原点とし、原点からの昇降方向の高さ距離をYとし、原点を通り前記昇降方向と直交する方向の原点からの距離をXとし、nを次数とし、aを定数とした場合に、以下に示す高次関数
    Y=a×X
    で規定される放物面として形成されていることを特徴とするテープ研磨装置。
  2. 走行する研磨テープにより、ワーク表面に存在する突起欠陥を修正するテープ研磨装置において、
    研磨テープを収納した供給リール、研磨テープを巻き取る巻取りリール、供給リールと巻取りリールとの間に位置し、研磨テープをワークに対して押し当てる研磨ヘッド、並びに、前記供給リール、巻取りリール及び研磨ヘッドを支持するカセット本体を有するテープカセットと、テープカセットを交換可能に保持する研磨装置本体と、研磨装置本体を昇降させる手段とを具え、
    前記研磨ヘッドは、研磨テープをワーク表面に押し当てるガイド工具と、ガイド工具を保持する工具保持部材とを有し、
    前記ガイド工具は、研磨テープと当接し、研磨テープを研磨ヘッドの昇降方向にガイドするガイド面を有し、当該ガイド面は、昇降方向の最下端に位置する頂点を原点とし、原点からの昇降方向の高さ距離をYとし、原点を通り前記昇降方向と直交する方向の原点からの距離をXとし、nを次数とし、aを定数とした場合に、以下に示す高次関数
    Y=a×X
    で規定される放物面として形成されていることを特徴とするテープ研磨装置。
  3. 請求項1又は2に記載のテープ研磨装置において、前記ガイド工具のガイド面の形状を規定する関数の次数nを、3以上としたことを特徴とするテープ研磨装置。
  4. 請求項1、2又は3に記載のテープ研磨装置において、前記ガイド工具は、円柱状の工具本体と、工具本体の先端に形成したガイド面とを有し、ガイド面の外形は、NC工作機械の旋削加工により形成したことを特徴とするテープ研磨装置。
  5. 走行する研磨テープにより、ワーク表面に存在する突起欠陥を研磨するテープ研磨装置の研磨ヘッドの先端に配置され、走行する研磨テープをワーク表面に向けて押し当てるガイド工具において、
    当該ガイド工具は、円柱状の工具本体と、工具本体の先端に形成され、研磨テープと当接するガイド面とを有し、当該ガイド面は、テープ研磨装置に装着された際、研磨ヘッドの昇降方向の最下端に位置する頂点を原点とし、原点からの昇降方向の高さ距離をYとし、原点を通り前記昇降方向と直交する方向の原点からの距離をXとし、nを次数とし、aを定数とした場合に、以下に示す高次関数
    Y=a×X
    で規定される放物面として形成されていることを特徴とするガイド工具。
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