JP2007253176A - 金型鋳造装置及び鋳造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 可動型とダイベース間の空間に鋳造機の一部としてのC板を備える場合においても可動型の後面の補強が可能な金型鋳造装置及び鋳造法の提供。
【解決手段】金型鋳造装置1のスペーサ3は、C板9とピン板7間の空間に形成されたブリッジ部3aと、ブリッジ部3aの略中間位置から延出してピン板7を貫通し、可動型2の後面に当接する保持部3bを有している。保持部3bは可動型2の後面に当接し、鋳造圧により可動型2に撓みが生じるのを防止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、可動型とダイベース間の空間にC板を備えた金型鋳造装置および該金型鋳造装置を用いた鋳造法に関する。
従来から、ダイカスト法等の金型鋳造を行う金型鋳造装置において、可動型と可動プラテン上のダイベース間の空間にダイカストマシン等の鋳造装置の一部であるC板を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3053528号公報
ダイカスト法等の金型鋳造により寸法精度が要求される製品や大型製品を鋳造する場合には、鋳造圧により金型に撓みが発生することを防止する必要がある。金型の撓みを防止するには、金型の後面に保持部材を当接させて金型を補強することが考えられる。しかし、上記公報のように鋳造機の一部としてのC板を備える金型鋳造装置においては、可動プラテン上のダイベースの位置から可動型の後面に向けて保持部材を延出させることができず、可動型の後面を補強することができないという問題がある。
そこで、本発明は、可動型とダイベース間の空間に鋳造機の一部としてのC板を備える場合においても可動型の後面の補強が可能な金型鋳造装置および該金型鋳造装置を用いた鋳造法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、可動型2と、スペーサ3を介して該可動型2と連結されるダイベース4と、該可動型2と該ダイベース4間の空間に移動可能に設けられたC板9と、該C板9を往復動させるために該C板9に接続されたエジェクターロッド10と、該可動型2と該ダイベース4間の空間において該C板9に接続されたピン板7と、該ピン板7に固定され、該エジェクターロッド10の往復動によりキャビティ内の溶湯に対して出没可能な押出しピン6を有する金型鋳造装置1において、該スペーサ3は、該C板9と該ピン板7間の空間に形成されたブリッジ部3aと、該ブリッジ部3aの略中間位置から延出して該ピン板7を貫通し、該可動型2の後面に当接する保持部3bとを有する金型鋳造装置1を提供している。
また、本発明は、請求項1記載の金型鋳造装置を用いて鋳造する鋳造法を提供している。
本発明の請求項1記載の金型鋳造装置によれば、鋳造機の一部であるC板を備える場合であっても、スペーサのブリッジ部から延出する保持部によって可動型の後面を補強することができるので、鋳造圧により可動型に撓みが生じるのを防止することができる。
本発明の請求項2記載の鋳造法によれば、請求項1記載の金型鋳造装置を用いて鋳造するので、鋳造圧により金型に撓みが発生することを防止しながら、鋳造を安定して行うことができる。
本発明の実施の形態による金型鋳造装置について図1に基づき説明する。金型鋳造装置1は、可動ダイス2aと、この可動ダイス2aが固定される可動ホルダー2bとからなる可動型2を有している。また、金型鋳造装置1は、可動ダイス2aと共にアルミニウム合金等の溶湯が充填されるキャビティを画成する固定ダイスと、この固定ダイスが固定される固定ホルダーからなる図示せぬ固定型を有している。
可動型2はスペーサ3を介して可動プラテン5上のダイベース4に固定されている。可動プラテン5の移動により、可動型2は図示せぬ固定型に対して離接し、金型開閉動作が行われる。
キャビティ内で凝固した鋳造品を任意の場所に押出すために、可動型2内を貫通し一端がキャビティに対して出没可能な押出しピン6が設けられている。押出しピン6の他端はピン板7に固定されており、ピン板7は段付きピン8により隔離的にC板9に接続されている。C板9の所定の箇所にはボス勘合穴9aが形成されており、4本の段付きピン8(図1においては1本のみ示される)はC板9にボスにて取付けられる。
C板9の四隅には図示せぬ鋳造機のエジェクターロッド10(図1においては1本のみ示される)が固定され、このエジェクターロッド10の作動により、押出しピン6の往復動作が可能となる。C板スペーサ11がピン板7に固定されており、C板9に当接可能に設けられている。
ピン板7とC板9間の空間にはスペーサ3のブリッジ部3aが設けられており、このブリッジ部3aの略中間位置からは可動型2の後面に向けて保持部3bが延出している。保持部3bはピン板7を貫通し、保持部3bの先端は可動型2の後面であってキャビティの中心部分の延長線の箇所の可動ホルダー2bに当接している。このように、スペーサ3に一体形成された保持部3bの先端が可動型2の後面に当接することにより、鋳造圧により可動型2が撓むことが防止されている。
次に、本発明の実施の形態による金型鋳造装置1を用いた鋳造法について説明する。鋳造法においては、先ず、可動型2を移動させて型締めを行い、可動ダイス2aと図示せぬ固定ダイスによってキャビティを画成する。次に、図示せぬスリーブにアルミニウム合金等の溶湯を給湯し、図示せぬプランジャーチップにより溶湯をキャビティに充填する。
溶湯が凝固した後、型開きが行われ、鋳造品の押出しが行われる。即ちエジェクターロッド10を作動してC板9を前進させると、それに固定されたピン板7も同時に前進し、押出しピン6により鋳造品が押出される。鋳造品の取出し後、C板9が引き戻され、離型剤塗布等が行われて型締めされ、次回の鋳造が行われる。
本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の改良や変更が可能である。例えば、本実施の形態において、スペーサ3のブリッジ部3aと保持部3bはスペーサ3の可動型2とダイベース4を連結する部分と一体であったが、別体であってもよい。
本発明の鋳造装置及び鋳造方法は、ダイカスト法等の鋳造の分野において極めて有用である。
本実施の形態による金型鋳造装置を示す概略図。
符号の説明
1 鋳造装置
2 可動型
3 スペーサ
3a ブリッジ部
3b 保持部
4 ダイベース
5 可動プラテン
6 押出しピン
7 ピン板
9 C板
10 エジェクターロッド
11 C板スペーサ

Claims (2)

  1. 可動型と、スペーサを介して該可動型と連結されるダイベースと、該可動型と該ダイベース間の空間に移動可能に設けられたC板と、該C板を往復動させるために該C板に接続されたエジェクターロッドと、該可動型と該ダイベース間の空間において該C板に接続されたピン板と、該ピン板に固定され、該エジェクタロッドの往復動によりキャビティ内の溶湯に対して出没可能な押出しピンを有する金型鋳造装置において、該スペーサは、該C板と該ピン板間の空間に形成されたブリッジ部と、該ブリッジ部の略中間位置から延出して該ピン板を貫通し、該可動型の後面に当接する保持部とを有することを特徴とする金型鋳造装置。
  2. 請求項1記載の金型鋳造装置を用いて鋳造することを特徴とする鋳造法。
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