JP2017094367A - ダイカストマシン及び固液共存金属の成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固液共存金属に好適に圧力を付与することができ、汎用性が高いダイカストマシンを提供する。
【解決手段】ダイカストマシン1は、1対の金型101の型開閉及び型締めを行う型締装置7と、1対の金型101へ射出を行う射出装置9と、型締装置7及び射出装置9を制御する制御装置47と、を有している。制御装置47は、隙間制御部79、射出制御部81及びプレス用型締制御部83を有している。隙間制御部79は、鋳造サイクルにおいて1対の金型101がその合わせ面間に隙間dを有しつつ近接した近接状態となるように型締装置7を制御する。射出制御部81は、1対の金型101が近接状態とされているときに射出を開始するように射出装置9を制御する。プレス用型締制御部83は、射出開始後に型接触及び型締めが行われるように型締装置7を制御する。
【選択図】図5

Description

本発明は、ダイカストマシン及び固液共存金属の成形方法に関する。なお、固液共存金属は、液状金属が冷却されて固液共存状態となった半凝固金属、または固体金属が加熱されて固液共存状態となった半溶融金属のいずれであってもよい。
固液共存金属を成形する技術が知られている。例えば、特許文献1では、液状金属(溶湯)を成形する通常のダイカストマシンと同様の構成のダイカストマシンにおいて、型締めされた金型間に通じるスリーブに半凝固金属を供給し、プランジャによってスリーブ内の半凝固金属を金型間に射出することにより成形を行っている。また、特許文献2では、型開きされている金型間に半溶融金属を搬送し(射出を行わずに)、次いで金型を型締めすることによって成形を行っている。
なお、固液共存金属の成形に係る分野ではなく、樹脂の成形に係る分野においては、僅かに型開きされた金型間に溶融樹脂を射出し、その後、型締めを行って成形を行う、いわゆる射出圧縮成形法が知られている。
特開2014−217865号公報 特開2011−67838号公報
固液共存金属を成形する際、固液共存金属に比較的高い圧力を付与すると、初晶を圧縮して組織を緻密化することができる。すなわち、製品の品質を向上させることができる。一方、特許文献1のようにプランジャによって固液共存金属に圧力を付与する構成においては、十分な圧力を固液共存金属に付与することが困難である。また、特許文献2のように型開きされた金型間に固液共存金属を搬送して型締めにより固液共存金属に圧力を付与する構成においては、型開き方向が鉛直方向に限定され、また、固液共存金属の成形用の専用の装置を構成しなければならない。
従って、固液共存金属に好適に圧力を付与することができ、汎用性が高いダイカストマシン及び固液共存金属の成形方法が提供されることが好ましい。
本発明の一態様に係るダイカストマシンは、1対の金型の型開閉及び型締めを行う型締装置と、前記1対の金型の間に通じているスリーブ内においてプランジャを前進させることにより前記1対の金型へ射出を行う射出装置と、前記型締装置及び前記射出装置を制御する制御装置と、を有しており、前記制御装置は、鋳造サイクルにおいて前記1対の金型がその合わせ面間に隙間を有しつつ近接した近接状態となるように前記型締装置を制御する隙間制御部と、前記1対の金型が前記近接状態とされているときに射出を開始するように前記射出装置を制御する射出制御部と、射出開始後に型接触及び型締めが行われるように前記型締装置を制御するプレス用型締制御部と、を有している。
好適には、前記型締装置は、前記1対の金型のうちの固定金型を保持する固定ダイプレートと、前記1対の金型のうちの移動金型を保持する移動ダイプレートと、前記固定ダイプレート及び前記移動ダイプレートに架け渡されて、前記固定ダイプレート及び前記移動ダイプレートの一方のダイプレートに一端側部分が連結される1以上のタイバーと、前記固定ダイプレート及び前記移動ダイプレートの他方のダイプレートと前記タイバーの他端側部分とを相対移動させることにより、前記移動ダイプレートを型閉方向へ移動させて前記1対の金型を型接触させるとともに、型接触に引き続いて前記タイバーを伸長させてその伸長量に応じた型締力を生じることが可能な型締駆動部と、前記他方のダイプレートと前記タイバーの前記他端側部分との相対位置を検出する位置センサと、型締力を検出する型締力センサと、を有しており、前記制御装置は、鋳造サイクルにおいて、前記隙間制御部によって前記1対の金型が前記近接状態とされる前に、計測用の型締めが行われるように前記型締駆動部を制御する計測用型締制御部と、前記計測用の型締めにおいて、前記型締力センサが所定の大きさの型締力を検出したときの前記位置センサが検出した前記相対位置と、前記所定の大きさの型締力と、前記タイバーの情報とに基づいて、型締力が生じ始めるときの前記相対位置を型接触位置として算出する型接触位置算出部と、算出された前記型接触位置から所定の設定値だけ前記移動ダイプレートが型開方向へ離れる前記相対位置を近接位置として算出する近接位置算出部と、を有しており、前記隙間制御部は、算出された前記近接位置へ前記移動ダイプレートを位置させるように前記型締駆動部を制御することにより、前記1対の金型を前記近接状態とする。
好適には、前記タイバーは、前記一端側部分が前記一方のダイプレートとしての前記固定ダイプレートに固定されており、前記型締駆動部は、前記タイバーの前記他端側部分に連結されるリンクハウジングと、前記リンクハウジングと、前記他方のダイプレートとしての前記移動ダイプレートとの間に介在する複数のリンクと、前記リンクハウジングに支持されており、前記複数のリンクを介して前記移動ダイプレートに駆動力を付与する駆動源と、を備えている。
好適には、前記型締駆動部は電動式である。
好適には、前記射出制御部は、前記プランジャの速度が射出開始から射出完了まで1m/s以下となるように前記射出装置を制御可能である。
本発明の一態様に係る固液共存金属の成形方法は、1対の金型がその合わせ面間に隙間を有しつつ近接する近接状態となるように前記1対の金型を位置決めする隙間構成ステップと、前記近接状態とされている前記1対の金型の間へ、当該1対の金型間に通じているスリーブ内の固液共存金属をプランジャによって押し出す射出ステップと、前記固液共存金属が射出された前記1対の金型の型締めを行うプレス用型締ステップと、を有している。
好適には、前記成形方法は、前記1対の金型のうちの固定金型を保持する固定ダイプレートと、前記1対の金型のうちの移動金型を保持する移動ダイプレートと、前記固定ダイプレート及び前記移動ダイプレートの一方のダイプレートに一端側部分が連結される1以上のタイバーと、前記固定ダイプレート及び前記移動ダイプレートの他方のダイプレートと前記タイバーの他端側部分とを相対移動させることにより、前記移動ダイプレートを型閉方向へ移動させて前記1対の金型を型接触させるとともに、型接触に引き続いて前記タイバーを伸長させてその伸長量に応じた型締力を生じることが可能な型締駆動部と、を有する型締装置が用いられる固液共存金属の成形方法であって、前記隙間構成ステップの前に前記1対の金型の型締めを行う計測用型締ステップと、前記計測用型締ステップにおいて所定の大きさの型締力が得られたときの、前記他方のダイプレートと前記タイバーの前記他端側部分との相対位置と、前記所定の大きさの型締力と、前記タイバーの情報とに基づいて、型締力が生じ始めるときの前記相対位置を型接触位置として算出する型接触位置算出ステップと、算出された前記型接触位置から所定の設定値だけ前記移動ダイプレートが型開方向へ離れる前記相対位置を近接位置として算出する近接位置算出ステップと、を有しており、前記隙間構成ステップでは、算出された前記近接位置へ前記移動ダイプレートを位置させる。
上記の構成又は手順によれば、固液共存金属に好適に圧力を付与することができ、かつ装置の汎用性を高くできる。
本発明の実施形態に係るダイカストマシンの構成を示す側面図。 図1のダイカストマシンの半凝固金属供給装置の一例を示す模式図。 図1のダイカストマシンの信号処理系に係る構成を示すブロック図。 図4(a)〜図4(c)は図1のダイカストマシンが実行する鋳造サイクルの概要を模式的に示す断面図。 図5(a)〜図5(c)は図4(c)の続きを示す断面図。 図1のダイカストマシンにおける射出速度、射出圧力及び型締力の経時変化を示す図。 図7(a)〜図7(c)は図1のダイカストマシンにおける型厚測定の原理を説明するための模式図な断面図。 図1のダイカストマシンの制御装置が実行するサイクル処理の手順の一例を示すフローチャート。 図1のダイカストマシンの制御装置が実行する近接位置算出処理の手順の一例を示すフローチャート。 型締駆動部の変形例を示す断面図。 型締駆動部の他の変形例を示す断面図。 実施例及び比較例に係る製品の断面を示す顕微鏡写真。
(ダイカストマシンの全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係るダイカストマシン1の要部の構成を示す、一部に断面図を含む側面図である。
ダイカストマシン1は、金型101内に液状金属(溶湯)又は固液共存金属を射出し、その金属を金型101内で凝固させることにより、ダイカスト品(成形品)を製造するものである。なお、ダイカストマシン1は、液状金属及び固液共存金属のいずれの成形にも用いることができるものであるが、以下の説明においては、主として、固液共存金属の一例である半凝固金属の成形に係る構成及び手順について説明する。金属は、例えば、アルミニウムである。
金型101は、例えば、固定金型103及び移動金型105を含んでいる。本実施形態の説明では、便宜上、固定金型103又は移動金型105の断面を1種類のハッチングで示すが、これらの金型は、直彫り式のものであってもよいし、入れ子式のものであってもよい。また、固定金型103及び移動金型105には、中子などが組み合わされてもよい。
ダイカストマシン1は、例えば、成形のための機械的動作を行うマシン本体3と、マシン本体3の動作を制御する制御ユニット5とを有している。マシン本体3は、例えば、金型101の開閉及び型締めを行う型締装置7と、金型101の内部に半凝固金属を射出する射出装置9と、ダイカスト品を固定金型103又は移動金型105(図1では移動金型105)から押し出す押出装置11とを有している。また、マシン本体3は、射出装置9に半凝固金属を供給する供給装置13(図2参照)を有している。
ダイカストマシン1において、供給装置13及び制御ユニット5以外の構成(例えば型締装置7及び射出装置9の構成)は、液状金属又は固液共存金属を射出して成形を行う公知の種々の構成と同様とされてよい。また、供給装置13の構成は、公知の種々の半凝固金属供給装置の構成と同様とされてよい。
型締装置7は、例えば、基本的な構成として、固定金型103を保持する固定ダイプレート15と、移動金型105を保持する移動ダイプレート17と、両ダイプレートに架け渡される1以上(通常は複数。例えば4本)のタイバー19とを有している。
固定ダイプレート15及び移動ダイプレート17は互いに対向して配置されており、その対向側(前面側)に固定金型103又は移動金型105を保持している。移動ダイプレート17が固定ダイプレート15との対向方向(型開閉方向)において移動されることによって、金型101の型開閉がなされる。また、金型101が型閉じ(型接触)された状態(2点鎖線で示す)で、固定ダイプレート15に固定されたタイバー19の移動ダイプレート17側部分が移動ダイプレート17の背後(紙面左側)へ引っ張られることによって、タイバー19の伸張量に応じた型締力(金型101を締め付ける力)が得られる。
また、型締装置7は、例えば、型開閉及び型締めを実現するための駆動部として、電動式かつトグル式の型締駆動部21を有している。具体的には、型締駆動部21は、例えば、移動ダイプレート17の背後に位置するリンクハウジング23と、リンクハウジング23と移動ダイプレート17との間に介在する複数のリンク25と、複数のリンク25に駆動力を付与する型締電動機27とを有している。
リンクハウジング23は、タイバー19の紙面左側部分と固定されている。また、上述のように、タイバー19の紙面右側部分は、固定ダイプレート15と固定されている。従って、型締電動機27によって複数のリンク25に駆動力が付与され、リンクハウジング23と移動ダイプレート17とが互いに離反すると、移動ダイプレート17は固定ダイプレート15へ向かって移動し、型閉じがなされる。駆動力の付与は、型接触がなされて移動ダイプレート17の固定ダイプレート15側への移動が規制された後も継続される。従って、タイバー19は移動ダイプレート17の背後へ引っ張られることになり、型締力が生じる。
型締電動機27は、例えば、回転式の電動機である。型締電動機27の回転は、例えば、ねじ機構29によって並進運動に変換されてリンク25に伝達される。ねじ機構29は、例えば、リンクハウジング23に対する軸方向の移動が規制され、型締電動機27によって軸回りに回転されるねじ軸31と、ねじ軸31に螺合され、リンク25に連結され、軸回りの回転が規制されたナット33(クロスヘッド)とを有している。
また、型締装置7は、型締電動機27の回転を検出するエンコーダ35と、型締力を検出する型締力センサ37とを有している。
エンコーダ35は、インクリメンタル型であってもよいし、アブソリュート型であってもよい。エンコーダ35及び/又は制御ユニット5は、エンコーダ35において生成されるパルスの数を積算することによって、移動ダイプレート17と、リンクハウジング23(タイバー19のリンクハウジング23側部分)との相対位置を検出することができる。従って、エンコーダ35は、型接触前は、移動ダイプレート17の位置を検出でき、型接触後は、タイバー19の伸びを検出することができる。
型締力センサ37は、例えば、ひずみゲージを含んで構成され、タイバー19のうち型締めにおいて伸長される部分に取り付けられ、タイバー19のひずみに応じた信号を生成する。型締力センサ37及び/又は制御ユニット5は、生成された信号(ひずみ)と、タイバー19の情報とに基づいて、型締力を算出することができる。型締力の算出に用いられるタイバー19の情報は、例えば、タイバー19の、本数、ヤング率及び断面積(径)である。
射出装置9は、例えば、金型101内(固定金型103と移動金型105との間。型締状態においてはキャビティCa)に通じるスリーブ39と、スリーブ39内を摺動可能なプランジャ41と、プランジャ41を駆動する射出駆動部43とを有している。なお、射出装置9の説明においては、金型101側を前方、その反対側を後方ということがある。
半凝固金属がスリーブ39内に配置された状態で、プランジャ41が図示の位置からスリーブ39内を前方へ摺動することにより、半凝固金属が金型101内に押し出される(射出される)。その後、金型101内で半凝固金属が凝固することにより、ダイカスト品が形成される。
スリーブ39は、例えば、固定金型103に連結された筒状部材であり、上面には金属材料をスリーブ39内に受け入れるための供給口39aが開口している。なお、スリーブ39が固液共存金属に専用のものである場合においては、供給口39aは、スリーブ39の上面後端を切欠いた切欠きによって構成されてもよい。プランジャ41は、スリーブ39内を前後方向に摺動可能なプランジャチップ41aと、先端がプランジャチップ41aに固定されたプランジャロッド41bとを有している。
射出駆動部43は、例えば、液圧式のものであり、射出シリンダ45を含んで構成されている。射出シリンダ45は、シリンダ部45aと、シリンダ部45a内を摺動可能な不図示のピストンと、当該ピストンに固定され、シリンダ部45aの前方へ延び出て、プランジャロッド41bの後端と連結されるピストンロッド45cとを有している。シリンダ部45aの内部は、特に図示しないが、ピストンによって2つのシリンダ室に区画されており、その2つのシリンダ室に選択的に作動液(例えば作動油)が供給されることによって、ピストン及びピストンロッド45cは前進又は後退し、ひいては、プランジャ41が前進又は後退する。
制御ユニット5は、例えば、各種の演算を行って制御指令を出力する制御装置47(図図3参照)と、画像を表示する表示装置49と、作業者の入力操作を受け付ける入力装置51とを有している。また、別の観点では、制御ユニット5は、例えば、電源回路及び制御回路等を有する不図示の制御盤と、ユーザインターフェースとしての操作部53とを有している。
制御装置47は、例えば、不図示の制御盤及び操作部53に設けられている。制御装置47は、適宜に分割乃至は分散して構成されてよい。例えば、制御装置47は、型締装置7、射出装置9、押出装置11及び半凝固金属供給装置13毎の下位の制御装置と、この下位の制御装置間の同期を図るなどの制御を行う上位の制御装置とを含んで構成されてよい。
表示装置49及び入力装置51は、例えば、操作部53に設けられている。操作部53は、例えば、型締装置7の固定ダイプレート15に設けられている。表示装置49は、例えば、液晶表示ディスプレイ乃至は有機ELディスプレイを含んだタッチパネルによって構成されている。入力装置51は、例えば、機械式のスイッチ及び前記のタッチパネルによって構成されている。
(半凝固金属の供給装置の構成)
図2は、射出装置9に半凝固金属を供給する供給装置13の一例を示す模式図である。
供給装置13は、液状の金属材料Mから半凝固状の金属材料Mを製造してスリーブ39に供給する装置として構成されている。供給装置13は、例えば、液状の金属材料Mを保持する保持炉55と、保持炉55から液状の金属材料を汲み出す注湯装置57と、注湯装置57により液状の金属材料が注がれ、注がれた液状の金属材料を半凝固状態とする半凝固化装置59とを有している。
保持炉55及び注湯装置57は、例えば、一般的な液状の金属材料を成形するダイカストマシンにおいて液状の金属材料をスリーブ39へ注ぐための公知の構成と概ね同様とされてよい。保持炉55は、例えば、上面が開放された炉体に金属材料を収容するとともにその金属材料を加熱して液状に保つ。なお、保持炉55は、溶解炉を兼ねるものであってもよい。注湯装置57は、例えば、ラドル61と、ラドル61を搬送するラドル搬送装置63とを含んで構成されており、保持炉55から1ショット分の液状の金属材料を汲み出す。
半凝固化装置59は、例えば、注湯装置57により液状の金属材料Mが注がれる容器65と、容器65に液状の金属材料を注ぐ前に容器65を冷却するプレ冷却装置67と、容器65に液状の金属材料Mが注がれるときに容器65が載置される載置装置69と、容器65を搬送する容器搬送装置71とを有している。
容器65は、例えば、概略円筒状の部材である。プレ冷却装置67は、例えば、容器65を冷却媒体に浸すことにより容器65を冷却する。冷却媒体は、気体であってもよいし、液体であってもよい。載置装置69は、例えば、容器65が載置される載置面下で冷却媒体を循環させて容器65を底面から冷却する。容器搬送装置71は、例えば、多関節ロボットにより構成されている。
プレ冷却装置67によって冷却された容器65が容器搬送装置71によって載置装置69上に搬送されると、注湯装置57によってラドル61から容器65へ液状金属が注がれる。液状金属は、容器65によって熱を奪われて冷却されるとともに、注がれた際の流れによって攪拌される。これにより、半凝固金属が製造される。そして、容器65は、容器搬送装置71によってスリーブ39の供給口39a上へ搬送され、半凝固金属は、容器65からスリーブ39内へ落下する。これにより、半凝固金属が射出装置9に供給される。
(信号処理系の構成)
図3は、ダイカストマシン1の信号処理系に係る構成を示すブロック図である。
制御装置47は、例えば、特に図示しないが、CPU、RAM、ROM及び外部記憶装置を含むコンピュータによって構成されている。CPUがROM及び外部記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、種々の制御乃至は演算を担う複数の機能部(73、75、77、79、81、83、85及び87)が構成される。また、外部記憶装置(一時的にはRAMでもよい)には、制御に利用される情報を含むデータ89が記憶される。
制御装置47に構築される複数の機能部のうち、紙面上方に示した機能部(73、75、77、79、81及び83)は、型締装置7及び射出装置9の制御に係る機能部である。これらの機能部は、例えば、型締装置7及び射出装置9からの信号、並びにデータ89の情報に基づいて、型締装置7及び射出装置9へ制御指令を出力することに寄与する。これらの機能部の詳細については、制御装置47が実行する処理の手順(図8及び図9)の説明において説明する。
供給制御部85は、供給装置13を制御する機能部であり、保持炉55、ラドル搬送装置63、プレ冷却装置67、載置装置69及び容器搬送装置71からの各種の信号(例えば不図示の温度センサ及び位置センサからの信号)に基づいてこれらの装置を制御する。
入力設定部87は、入力装置51からの信号に基づいて、データ89に保持される情報を更新する。データ89に保持される情報の詳細については、制御装置47が実行する処理の手順(図8及び図9)の説明において説明する。
射出装置9は、例えば、射出シリンダ45に対する作動液の給排を制御する液圧回路91と、プランジャ41の位置を検出する位置センサ93と、射出シリンダ45の圧力を検出する圧力センサ95とを有している。
液圧回路91は、特に図示しないが、例えば、作動液を貯留するタンク、タンクから作動液を送出するポンプ、ポンプによって蓄圧され、比較的高圧の作動液を放出可能なアキュムレータ、作動液の流れを制御する複数のバルブを含んで構成されている。制御装置47(射出制御部81)から液圧回路91へ制御指令が出力され、液圧回路91がその制御指令に従って動作することによって、射出シリンダ45が駆動され、ひいては、射出が行われる。
位置センサ93は、例えば、リニアエンコーダによって構成されており、特に図示しないが、ピストンロッド45cに設けられたスケール部と、シリンダ部45aに対して固定的に設けられ、スケール部との相対移動に応じてパルスを生成するセンサ部とを有している。位置センサ93及び/又は制御ユニット5は、生成されたパルスの数を積算することによってプランジャ41の位置を特定可能であり、また、時間当たりのパルスの数によって速度を特定可能である。
圧力センサ95は、例えば、シリンダ部45aのヘッド側(ピストンロッド45cが延び出る側とは反対側)のシリンダ室の圧力を検出し、その検出した圧力に応じた信号を制御装置47に出力する。制御装置47は、圧力センサ95の検出する圧力、そのヘッド側のシリンダ室(別の観点ではピストン)の断面積、及びプランジャチップ41aの断面積に基づいて、プランジャチップ41aが金属材料に付与している圧力(射出圧力)を特定することが可能である。なお、圧力センサ95に加えて、ピストンロッド45cが延び出る側とは反対側のシリンダ室の圧力を検出する圧力センサが設けられ、2つの圧力センサの検出した圧力差から射出圧力が特定されてもよい。
(鋳造サイクルの概要)
図4(a)〜図5(c)は、ダイカストマシン1が実行する鋳造サイクルの概要を模式的に示す断面図である。鋳造サイクルは、図4(a)から図5(c)へ順に進む。
図4(a)に示すように、鋳造サイクルの開始時において、移動ダイプレート17は固定ダイプレート15から比較的離れた所定の型開位置に配置されており、金型101は型開状態とされている。
次に、図4(b)に示すように、型締駆動部21によって型閉じ及び型締めが行われる。この型締めは、後述するように、金型101の型厚(別の観点では型接触時の移動ダイプレート17の位置)を特定するために行われる。
次に、図4(c)に示すように、型締駆動部21によって型開きが行われる。このとき、金型101は、その合わせ面(型締めされたときに型開閉方向において互いに当接する面)同士が比較的小さな隙間dで離間するように位置決めされる。
次に、図5(a)に示すように、供給装置13によって半凝固金属Mがスリーブ39に供給される。
次に、図5(b)に示すように、射出駆動部43によってプランジャ41が前進され、半凝固金属Mが金型101間に射出される。金型101は、隙間dで型開きされているものの、半凝固金属Mの粘性が比較的高いこと、及び隙間dが比較的小さいことから、半凝固金属Mの金型101の合わせ面へのはみ出し(バリの生成)は抑制される(ここでいう抑制は、はみ出しが生じない場合を含む。)。
次に、図5(c)に示すように、型締駆動部21によって型締めが行われる。これにより、金型101間に充填されていた半凝固金属Mはプレスされる。その結果、半凝固金属Mは、金型101のキャビティCaの形状に成形される。また、プレスの際の圧力によって初晶が圧縮されて金属組織が緻密化され、製品の品質が向上する。
その後、型開き、製品の取り出し等が行われ、鋳造サイクルは終了する。また、鋳造サイクルが繰り返し行われるようにダイカストマシン1に対して操作が行われていた場合においては、次の鋳造サイクルが開始される。
このように、本実施形態のダイカストマシン1は、型締めした状態で射出を行うのではなく、僅かに型開きした状態で射出を行い(図5(b))、その後、型締めによって半凝固金属のプレスを行う(図5(c))ことを1つの特徴としている。
図4(c)の隙間dの大きさは、型締力及び半凝固金属の粘度等の種々の事情を考慮して適宜に設定されてよい。例えば、隙間dは、1mm以下である。なお、一般に、金属材料が液状であったとしても、キャビティCaの1mm以下の厚さの部分に金属材料を充填することは難しいとされている。このことに照らして、隙間dが1mm以下であれば、半凝固金属の粘度が比較的低くても、半凝固金属がキャビティCaからはみ出すおそれは極めて低いと考えられる。
なお、隙間dは、当然に、通常の型開き(図4(a))における金型101の合わせ面間の距離に比較して小さい。例えば、通常の型開きにおける合わせ面間の距離は、少なくとも製品を金型101間から取り出せる大きさであり、ひいては、製品(ここではビスケット含む)の厚みよりも大きい。一方、隙間dは、製品の厚みよりも小さい。従って、例えば、金型101の合わせ面同士の間隔がその金型101によって形成される製品の厚みよりも小さいか否かで、図4(c)の近接状態か否か判定されてよい。
半凝固金属をスリーブ39への供給したとき(図5(a))、半凝固金属は、液状金属とは異なり、スリーブ39の前方(固定金型103)へ流れて固定金型103から流れ落ちる蓋然性は極めて低い。従って、半凝固金属のスリーブ39への供給(図5(a))の時期は、図4(c)の位置決めが完了した後ではなく、図4(a)から図4(c)までの動作の時期と重複していてもよい。重複させた場合、鋳造サイクルを短縮できる。
ただし、例えば、半凝固金属がスリーブ39に供給された後、図5(c)の位置決め等が行われると、半凝固金属がスリーブ39において不必要に冷却されてしまうおそれがある。そのようなおそれを低減する観点からは、半凝固金属のスリーブ39への供給が完了する以前又は直後に、図4(c)の位置決めが完了することが好ましい。
上記に関連して、プランジャ41を前進させるとき(図5(b))、半凝固金属は、液状金属とは異なり、前進開始前から又は前進開始直後から金型101間に到達するわけではないから、プランジャ41の前進開始後(射出開始後)に図5(c)の位置決めが完了してもよい。ただし、隙間dを意図した大きさに確実に制御した状態で、半凝固金属が金型101間へ流れ込むようにする観点からは、図4(c)の位置決め完了後にプランジャ41を前進させることが好ましい。
射出の際、半凝固金属から金型101へ加えられる圧力によって隙間dが大きくならないように、適宜な構成及び/又は動作が採用されてよい。例えば、ねじ機構29においては、ナット33へ付与されるリンクハウジング23側への力によってねじ軸31が回転しないように、ボールねじ機構ではなく、すべりねじ機構が採用されたり、リード角が小さくされたりしてもよい。また、型締電動機27は、一定の位置で停止するようにフィードバック制御がなされたり、ブレーキ付とされたりしてもよい。その他、適宜なストッパが移動ダイプレート17又は型締駆動部21に設けられてもよい。
(射出及びプレスに係る物理量の変化)
図6は、射出(図5(b))及びプレス(図5(c))における射出速度、射出圧力及び型締力の経時変化を示す図である。
同図において、横軸は時間tを示し、縦軸は、射出速度V(プランジャ41の前進速度)、射出圧力P(プランジャ41が半凝固金属に付与する圧力)、又は型締力F(金型101を締め付ける力)を示している。線L、L及びLは、それぞれ時間tの経過に対する射出速度V、射出圧力P及び型締力Fの変化を示している。
射出速度Vは、例えば、半凝固金属が金型101に流れ込む期間の概ね全体に亘って一定とされる。すなわち、液状金属の射出においては、液状金属による空気の巻き込みを低減するための低速射出、及び液状金属の凝固に遅れずに充填を行う等の目的の高速射出が行われることが多いが、本実施形態における半凝固金属の射出においては、そのような変速は行われない。ただし、適宜な変速が行われてもよい。
具体的には、射出速度は、射出工程の開始時(t0)から比較的速やかに一定速度V1に到達する(t1)。このときの加速度は、例えば、射出装置9に過度な負担が生じない範囲で最大の加速度とされてよい。そして、一定速度V1が相対的に長く維持され、この間に半凝固金属の大部分は金型101間に流れ込む。その後、金型101間に概ね充填された半凝固金属からプランジャ41が受ける力によって、及び/又は適宜な減速制御によって、射出速度は低下し始める(t2)。さらには、半凝固金属の充填が完了することによって射出速度は(略)0となる(t3)。
射出制御部81は、例えば、データ89に保持されている射出速度(例えば一定速度V1)の設定値を参照し、位置センサ93の検出値に基づく速度がその設定値に収束するようにフィードバック制御を行う。これにより、上記のような射出速度が実現される。データ89の射出速度の設定値は、例えば、入力装置51からの信号に基づいて入力設定部87が設定する。換言すれば、作業者が設定する。なお、製造者において射出速度の設定値、又は当該設定値を設定可能な範囲が設定されていてもよい。
一定速度V1の具体的な値は、適宜に設定されてよい。例えば、一定速度V1は、液状金属の射出における低速射出の速度と同等でよく、1m/s以下、さらには0.2m/s以下(例えば0.1m/s程度)でよい。本実施形態では、型締力によって最終的に半凝固金属を成形することから、半凝固金属を早期に充填するとともにプランジャ41で早期に高い圧力を半凝固金属に付与する必要性が低いことなどからである。なお、速度の具体的な値自体は、上記のように作業者によって設定されるが、射出全体を通して射出速度を1m/s以下に設定可能に制御ユニット5が構成されていることは、ダイカストマシン1の構成の特徴と捉えることができる。
射出圧力Pは、プランジャ41の前進開始(t0)に伴って上昇し、プランジャ41が一定の速度で前進しているときは(t1〜t2)は、比較的低い圧力で推移する。その後、半凝固金属が金型101間にある程度充填されると(t2)、充填に対する半凝固金属の抵抗力が大きくなり、射出圧力は比較的急激に上昇する。また、射出圧力は、プランジャ41が減速している間(t2〜t3)に開始される昇圧動作によって、プランジャ41が略停止(t3)した後に最大(終圧P1)となり(t4)、その後、一定の値に維持される。
射出制御部81は、例えば、所定の昇圧動作開始条件が満たされるまでは、射出速度Vが設定値になるように速度制御を行い、昇圧動作開始条件が満たされると、昇圧動作が行われるように射出駆動部43を制御する。
昇圧動作のための構成及び動作は適宜なものとされてよい。例えば、昇圧動作は、単胴式の射出シリンダに対する作動液の供給方法を切り換えるものであってもよいし、増圧式の射出シリンダにおいて増圧ピストンの駆動を開始するものであってもよい。なお、上記のような昇圧のための特別な動作が行われずに、プランジャ41が停止したとき(t3)に射出圧力が終圧P1となってもよい。
昇圧動作開始条件も適宜に設定されてよい。例えば、当該条件は、射出速度が所定の閾値まで減速されたことであってもよいし、射出圧力が所定の閾値まで上昇したことであってもよいし、プランジャ41が所定の位置に到達したことであってもよい。
終圧P1は、例えば、終圧P1に至る時点における、射出シリンダ45に作動液を供給するアキュムレータのガス圧によって決定される。このガス圧は、例えば、成形サイクル前に予め手動で調整され、また、成形サイクル毎に制御装置47によってアキュムレータの充填量が調整されることによって調整される。
また、射出駆動部43の構成によっては、圧力センサ95の検出値に基づく射出圧力が、データ89が保持する終圧P1の設定値に収束するように制御がなされてもよい。このような構成も公知である。この場合、データ89が保持する終圧P1の設定値は、例えば、入力装置51からの信号に基づいて入力設定部87が設定する。
終圧P1の具体的な値は、適宜に設定されてよい。例えば、終圧P1は、液状金属の成形における終圧(鋳造圧力)と同等、又はこれよりも低い大きさとされてよい。一例として、終圧P1は、型締力800tfのダイカストマシン1において60MPaである。本実施形態では、型締力によって最終的に半凝固金属を成形することから、プランジャ41によって高い圧力を半凝固金属に付与する必要性は低い。従って、型締力による成形の際に、プランジャ41が半凝固金属によって押し戻されて品質が低下するなどの不都合が生じない限り、終圧P1は、液状金属の成形における終圧以下でよい。
図6において線Lで示す型締力Fは、隙間dの縮小に伴って金型101に加えられる力と、その後、型接触して金型101に加えられる力との双方を示している。同図の例では、射出圧力Pが終圧P1に到達すると(t4。別の観点では射出圧力が一定の大きさに収束すると)、型締電動機27の駆動力によって移動ダイプレート17が固定ダイプレート15側への移動を開始する(隙間dの縮小が開始される)。金型101間には既に半凝固金属が充填され、かつプランジャ41によって終圧P1が付与されているから、型締力Fは比較的急激に上昇する。そして、時点t4から時点t5までの間の適宜な時点において型接触がなされ、さらには、型締力Fは、予め設定されたプレス用型締力F1に到達する。その後、型締力Fは、プレス用型締力F1に維持される。
なお、プレス開始(移動ダイプレート17の移動開始)の時点は、金型101によって半凝固金属をプレスできる限り、図6の例よりも前であってもよいし、後であってもよい。
例えば、極端な事を言えば、プレス開始時点は、射出開始後(t0後)乃至は射出の中間時点以後((t3−t0)/2以後)でよく、さらには、射出開始前(t0前)も可能である。ただし、早期にプレスを開始する場合は、射出に対して早期に型接触が生じてしまわないようにプレスの速度を相対的に低くする必要がある。
現実的には、プレス開始の時点は、例えば、プランジャ41の減速開始時点(t2)の直前、減速開始時点からプランジャ41が略停止する時点までの間(t2〜t3)の適宜な時点、プランジャ41が略停止してから射出圧力が終圧P1に至るまでの間(t3〜t4)の適宜な時期、又は終圧P1に至った後(t4〜)である。
確実に金型101によって半凝固金属をプレスする観点からは、プレス開始時点は、減速開始時点(t2)以後が好ましく、さらに好ましくはプランジャ41の停止時点(t3)以後であり、さらに好ましくは昇圧完了時点(t4)以後である。
なお、昇圧完了前(t4前)にプレスを開始する場合は、プレス完了前(型接触前)に、プランジャ41による昇圧が完了するように、プレスの開始時点及び速度等が設定されることが好ましい。
上記のようなプレス開始時点を実現するためのプレス開始条件も、金型101によって半凝固金属をプレスできる限り、適宜に設定されてよい。例えば、プレス開始条件は、射出速度が所定の閾値まで低下したことであってもよいし、射出圧力が所定の閾値まで上昇したことであってもよいし、プランジャ41が所定の位置に到達したことであってもよいし、射出開始から所定の時間が経過したことであってもよい。また、例えば、半凝固金属が金型101間の適宜な位置まで到達したことを検出するセンサを設け、そのセンサによって半凝固金属の到達が検出されたことをプレス開始条件としてもよい。また、例えば、プレス開始条件は、射出装置9による昇圧開始条件と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
図示の例では、例えば、制御装置47(プレス用型締制御部83)は、圧力センサ95の検出値に基づく射出圧力が終圧P1に到達したときに型締電動機27の駆動を開始する。そして、プレス用型締制御部83は、型締力センサ37の検出値に基づく型締力が、データ89が保持するプレス用型締力F1の設定値に収束するように型締電動機27のトルクをフィードバック制御する。データ89が保持するプレス用型締力F1の設定値は、例えば、入力装置51からの信号に基づいて入力設定部87が設定する。ただし、プレス用型締力F1は、製造者によって設定されていてもよい。
プレス用型締力F1の具体的な値は、適宜に設定されてよい。例えば、一般に、ダイカストマシンの大きさは型締力によって表わされ、この型締力が鋳造サイクルにおいて通常用いられている。この型締力の大きさがプレス用型締力F1とされてよい。また、ダイカストマシンの大きさを表す型締力の大きさを100%としたときに、製品に要求される品質、キャビティCaの形状、半凝固金属の固相率等に応じて、100%未満の範囲、又は100%を超える範囲で適宜にプレス用型締力F1が設定されてもよい。また、型締力が上昇する過程における型締力の変化の態様も適宜に設定されてよい。
(型厚の測定)
図4(b)を参照して説明したように、本実施形態では、鋳造サイクル毎に型厚を測定する。これにより、例えば、温度変化によって型厚が変化した場合であっても、図4(c)の工程において隙間dを正確に制御することができる。
図7(a)〜図7(c)は、その型厚測定の原理を説明するための模式図な断面図である。
図7(a)は、通常の型開状態(図4(a))を示している。この状態において、タイバー19に引張力は加えられておらず、その長さはLである。また、移動ダイプレート17のタイバー19の紙面左側の端部(別の観点ではリンクハウジング23)に対する相対位置xはx0であるものとする。
図7(b)は、図7(a)の状態から、型締駆動部21によって相対位置xが大きくされ(x=x1)、型接触がなされた状態を示している。この状態において、タイバー19は、基本的には引張力が加えられておらず、その長さは依然としてLである。また、金型101の型厚は、Hとなっている。なお、固定ダイプレート15は固定されているから、型厚Hの特定は、相対位置x1を特定することと同義である。
図7(c)は、図7(b)の状態から、型締駆動部21によって相対位置xが更に大きくされ(x=x2)、型締力(F=F2)が発生している状態を示している。この状態において、タイバー19は、型締力F2(引張力)に応じた長さL+ΔLとなっている。一方、金型101の型厚は、型締力が加えられてもさほど変化せず、Hとなっている。従って、概ねx2=x1+ΔLの関係が成り立っている。
相対位置xは、エンコーダ35の検出値に基づいて特定可能である。また、ΔLは、型締力に比例するから、型締力センサ37の検出値に基づいて特定可能である。具体的には、検出された型締力と、タイバー19の、本数、断面積(径)及びヤング率、並びに長さLから算出可能である。
なお、型締力センサ37が歪ゲージを含んで構成されている場合においては、歪及び長さLからΔLを算出することも可能である。従って、例えば、型締力とタイバーの情報とに基づいて算出という場合、型締力そのものの値を用いる態様だけでなく、型締力に相関する値(例えば歪)を用いる態様を含むものとする。他の物理量(相対位置x等)についても同様である。
ここで、制御装置47は、エンコーダ35の検出する相対位置xだけを監視していても、相対位置xは、x0からx2へ徐々に大きくなるだけであり、型接触位置(相対位置x1、型厚H)を特定することはできない。また、型接触前後における、エンコーダ35の検出する速度の変化、又は型締力センサ37の検出する型締力の変化を監視しても、金型101間の位置ずれ乃至はガタつきに起因して、明瞭な変化点が生じないおそれがあるから、やはり、型接触位置を正確に把握することは困難である。
そこで、図4(b)及び図7(c)に示すように、所定の型締力F2(別の観点では伸びΔL)が得られるように型締めを行う。そして、型締力F2が得られたときのエンコーダ35の検出値(相対位置x2)から伸びΔLを差し引いて型接触位置(相対位置x1)を逆算する。この位置から隙間dと同等の距離だけ離れた位置(図4(c)の相対位置x3)へ、移動ダイプレート17を型開方向へ位置決めすることによって、隙間dを正確に実現することができる。
上記のような測定を行うために、制御装置47は、例えば、型締力センサ37の検出する型締力がデータ89の保持する計測用型締力F2の設定値に収束するように型締電動機27のフィードバック制御を行う。データ89が保持する計測用型締力F2の設定値は、例えば、入力装置51からの信号に基づいて入力設定部87が設定する。ただし、計測用型締力F2は、製造者によって設定されていてもよい。
計測用型締力F2の具体的な値は、適宜に設定されてよい。例えば、ダイカストマシンの大きさを表す型締力の大きさを100%としたときに、100%とされてもよいし、これよりも小さくされてもよい。また、計測用型締力F2は、プレス用型締力F1と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
(制御装置による処理の手順の一例)
図8は、図4(a)〜図6を参照して説明した鋳造サイクルを実現するために制御装置47が実行するサイクル処理の手順の一例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、入力装置51に対するサイクル開始の操作をトリガとして繰り返し実行される。
ステップST1では、制御装置47は、型閉じを行うように型締装置7を制御する(図4(a)及び図4(b))。具体的には、例えば、制御装置47は、移動ダイプレート17が型閉方向へ移動する回転方向へ型締電動機27を回転させるように型締電動機27へ制御指令を出力する。このときの速度は、例えば、エンコーダ35の検出値に基づいて適宜にフィードバック制御される。
ステップST2では、制御装置47(計測用型締制御部73)は、型厚(型接触位置)を計測するための型締め(図4(b))を行う。具体的には、計測用型締制御部73は、ステップST1に引き続いて、移動ダイプレート17が型閉方向へ移動する回転方向へ型締電動機27を回転させるように型締電動機27へ制御指令を出力する。なお、既に述べたように、計測用型締制御部73は、例えば、型締力が計測用型締力F2に収束するように型締力センサ37の検出値に基づいてフィードバック制御を行う。
なお、金型101の熱膨張等を反映した正確な型接触位置は、このステップST2において特定されるが、ステップST1等においては、そのような正確性を有さない、とりあえず入力又は計測された標準の型接触位置が用いられてよい。例えば、ステップST1では、移動ダイプレート17が標準の型接触位置に所定の距離まで近づいたときに、型接触の衝撃を緩和するように移動ダイプレート17が減速されてよい。また、移動ダイプレート17が標準の型接触位置に所定の距離まで近づいたときに、速度制御(ステップST1)からトルク制御(ステップST2)へ切り換えられてもよい。
ステップST3では、制御装置47(隙間制御部79)は、ステップST2によって特定された型接触位置を基準として、隙間dで金型101が型開きされるように型締装置7を制御する(図4(c))。具体的には、例えば、隙間制御部79は、後述するステップST16(近接位置算出部77)によって算出された位置へ移動ダイプレート17が位置決めされるように、エンコーダ35の検出値に基づいて、移動ダイプレート17の位置のフィードバック制御を行う。
ステップST4では、制御装置47(供給制御部85及び射出制御部81)は、半凝固金属の射出が開始されるように供給装置13及び射出装置9を制御する(図5(a)及び図5(b))。具体的には、供給制御部85は、ステップST1〜ST3に並行して製造及び搬送していた半凝固金属をスリーブ39に供給するように供給装置13を制御し、次いで、射出制御部81は、プランジャ41を前進させるように射出駆動部43を制御する。射出速度及び射出圧力の具体的な制御については既に述べたとおりである。図8では、便宜上、ステップST3の後にステップST4が図示されているが、両者のタイミングが適宜に重複してよいことは既に述べたとおりである。
ステップST5では、制御装置47(プレス用型締制御部83)は、プレス開始条件が満たされたか否か判定し、満たされたと判定するまで待機し、満たされたと判定したときはステップST6に進む。プレス開始条件が適宜に設定されてよいことは既に述べたとおりである。
ステップST6では、制御装置47(プレス用型締制御部83)は、プレスのための型締めを行うように型締装置7を制御する(図5(c))。具体的には、プレス用型締制御部83は、移動ダイプレート17を型閉方向へ移動させる回転方向へ型締電動機27を回転させるように型締電動機27に制御指令を出力する。なお、既に述べたように、プレス用型締制御部83は、例えば、型締力がプレス用型締力F1に収束するように型締力センサ37の検出値に基づいてフィードバック制御を行う。
ステップST7では、制御装置47は、経過時間などに基づいて半凝固金属が凝固したか否か判定し、凝固したと判定すると、型開きを行うように型締装置7を制御したり、製品を金型101から取り出すように押出装置11を制御する。そして、制御装置47は、サイクル処理を終了する(次のサイクル処理を開始する。)。なお、特に図示しないが、この他、適宜な時期に金型101の洗浄や離型剤の塗布が行われるなど、適宜なステップが挿入されてよい。
図9は、隙間dを構成するとき(ステップST3)の移動ダイプレート17の目標位置(近接位置)を算出するために、制御装置47が実行する近接位置算出処理の手順を示すフローチャートである。この図は、便宜上、サイクル前に予め実行されてよいステップと、サイクル中に実行されるステップとを共に示している。
ステップST11は、サイクル前に予め実行されてよい処理である。ステップST11では、制御装置47(型接触位置算出部75)は、例えば、データ89の保持している、計測用型締力F2及びタイバー19の情報(例えば、本数、断面積、ヤング率及び長さL)に基づいて、計測用型締力F2に対応する伸びΔL(図7(c))を算出する。
ステップST12以降は、サイクル毎に実行される処理である。ステップST12では、制御装置47(型接触位置算出部75)は、計測用型締制御部73が計測用の型締め(ステップST2)を開始したか否か判定し、開始したと判定するまで待機し、開始したと判定したときはステップST13に進む。
ステップST13では、制御装置47(型接触位置算出部75)は、型締力センサ37の検出する型締力が、データ89が保持する計測用型締力F2に到達(又は収束)したか否か判定するまで待機し、到達したと判定したときはステップST14に進む。
ステップST14では、制御装置47(型接触位置算出部75)は、検出された型締力が計測用型締力F2に到達したときのエンコーダ35の検出値(相対位置x2)を取得する。
ステップST15では、制御装置47(型接触位置算出部75)は、ステップST14で取得した相対位置x2から、ステップST11で算出したΔLを差し引いて、型接触位置(相対位置x1)を算出する。
ステップST16では、制御装置47(近接位置算出部77)は、ステップST15で算出された型接触位置(相対位置x1)を基準として、データ89が保持している隙間dの設定値だけ型開方向へ離れた位置を近接位置(相対位置x3)として算出する。
そして、このステップST16で算出された近接位置は、既述のように、同一のサイクルのステップST3において利用される。また、制御装置47は、ステップST16の後、ステップST12に戻り、繰り返されるサイクル毎に型接触位置及び近接位置の算出を行う。
以上のとおり、本実施形態では、ダイカストマシン1は、1対の金型101の型開閉及び型締めを行う型締装置7と、1対の金型101の間に通じているスリーブ39内においてプランジャ41を前進させることにより1対の金型101へ射出を行う射出装置9と、型締装置7及び射出装置9を制御する制御装置47と、を有している。そして、制御装置47は、隙間制御部79、射出制御部81及びプレス用型締制御部83を有している。隙間制御部79は、鋳造サイクルにおいて1対の金型101がその合わせ面間に隙間dを有しつつ近接した近接状態(図4(c))となるように型締装置7を制御する。射出制御部81は、1対の金型101が近接状態とされているときに射出を開始するように射出装置9を制御する(図5(b))。プレス用型締制御部83は、射出開始後に型接触及び型締めが行われるように型締装置7を制御する(図5(c))。
別の観点では、本実施形態では、固液共存金属(例えば半凝固金属)の成形方法は、隙間構成ステップ(ST3)、射出ステップ(ST4)及びプレス用型締ステップ(ST6)を有している。隙間構成ステップ(ST3)は、1対の金型101がその合わせ面間に隙間dを有しつつ近接する近接状態となるように1対の金型101を位置決めする(図4(c))。射出ステップ(ST4)は、近接状態とされている1対の金型101の間へ、当該1対の金型101間に通じているスリーブ39内の固液共存金属をプランジャ41によって押し出す(図5(b))。プレス用型締ステップ(ST6)は、固液共存金属がその間に介在している1対の金型101の型接触及び型締めを行う(図5(c))。
従って、金型101によるプレスによって、比較的高い圧力を万遍無く固液共存金属に付与することができる。その結果、固液共存金属の初晶が圧縮されて金属の組織が緻密化され、製品の品質が向上する。しかも、金型101間への固液共存金属の供給は、プランジャ41による押し出しによってスリーブ39から金型101へなされることから、液状金属を成形するダイカストマシンの構成を利用できる。その結果、例えば、装置全体又は各部の汎用性が向上し、ひいては、コストを削減することができる。
また、本実施形態のダイカストマシン1では、型締装置7は、固定ダイプレート15、移動ダイプレート17、1以上のタイバー19、型締駆動部21、エンコーダ35及び型締力センサ37を有している。固定ダイプレート15は、1対の金型101のうちの固定金型103を保持する。移動ダイプレート17は、1対の金型101のうちの移動金型105を保持する。タイバー19は、固定ダイプレート15及び移動ダイプレート17に架け渡されて、固定ダイプレート15及び移動ダイプレート17の一方のダイプレート(本実施形態では固定ダイプレート15)に一端側部分が連結される。型締駆動部21は、固定ダイプレート15及び移動ダイプレート17の他方のダイプレート(本実施形態では移動ダイプレート17)とタイバー19の他端側部分とを相対移動させることにより、移動ダイプレート17を型閉方向へ移動させて1対の金型101を型接触させるとともに、型接触に引き続いてタイバー19を伸長させてその伸長量に応じた型締力を生じることが可能である。エンコーダ35は、他方のダイプレート(移動ダイプレート17)とタイバー19の他端側部分(別の観点ではリンクハウジング23)との相対位置を検出する。型締力センサ37は、型締力を検出する。制御装置47は、計測用型締制御部73、型接触位置算出部75及び近接位置算出部77を有している。計測用型締制御部73は、鋳造サイクルにおいて、隙間制御部79によって1対の金型101が近接状態(図4(c))とされる前に、計測用の型締め(図4(b))が行われるように型締駆動部21を制御する。型接触位置算出部75は、計測用の型締めにおいて、型締力センサ37が所定の大きさの型締力(計測用型締力F2)を検出したときのエンコーダ35が検出した相対位置(x2)と、計測用型締力F2と、タイバー19の情報とに基づいて、型締力が生じ始めるときの相対位置(x1)を型接触位置として算出する。近接位置算出部77は、算出された型接触位置(x1)から所定の設定値(隙間d)だけ移動ダイプレート17が型開方向へ離れる相対位置(x3)を近接位置として算出する。隙間制御部79は、算出された近接位置へ移動ダイプレート17を位置させるように型締駆動部21を制御することにより、1対の金型101を近接状態とする。
別の観点では、本実施形態に係る固液共存金属の成形方法は、上記の本実施形態の型締装置7が用いられるものであって、計測用型締ステップ(ST2)、型接触位置算出ステップ(ST15)及び近接位置算出ステップ(ST16)を有している。計測用型締ステップ(ST2)は、隙間構成ステップ(ST3)の前に1対の金型101の型締めを行う。型接触位置算出ステップ(ST15)は、計測用型締ステップ(ST2)において所定の大きさの型締力(計測用型締力F2)が得られたときの、他方のダイプレート(本実施形態では移動ダイプレート17)とタイバー19の他端側部分(移動ダイプレート17側部分)との相対位置x2と、計測用型締力F2と、タイバー19の情報とに基づいて、型締力が生じ始めるときの相対位置x1を型接触位置として算出する。近接位置算出ステップ(ST16)は、算出された型接触位置(x1)から所定の設定値(隙間d)だけ移動ダイプレート17が型開方向へ離れる相対位置x3を近接位置として算出する。隙間構成ステップ(ST3)では、算出された近接位置(x3)へ移動ダイプレート17を位置させる。
従って、固液共存金属の熱によって金型101が膨張することなどによって型厚が変化しても、正確に隙間dを制御することができる。例えば、金属材料がアルミニウムの場合、固液共存金属の温度は約600℃であり、樹脂等に比較して極めて高い温度である。そして、金型101は、この固液共存金属の温度の影響を受けて型厚が変化しやすいが、このような状況に対処することができる。また、例えば、プレス前に固液共存金属が充填されていない状態で型締めを行うことから、型締装置7の異常をプレス前に検知することが可能となる。
また、本実施形態では、型締駆動部21は電動式である。従って、型締駆動部21が液圧式である場合に比較して、隙間dを正確に制御しやすい。その結果、例えば、隙間dが構成されている状態で射出を行っても、隙間dが大きいことによるバリの発生のおそれを低減することができる。また、プレスによって固液共存金属に付与する圧力を複数のサイクルに亘って安定化させることができ、品質のばらつきを低減できる。
また、本実施形態では、射出制御部81は、プランジャ41の速度が射出開始から射出完了まで1m/s以下となるように射出装置9を制御可能である。別の観点では、制御装置47は、作業者によるそのような射出速度の設定を受け付け可能に構成されている。従って、例えば、高速で射出を行うことを避け、射出駆動部43の負担を軽減することができる。また、例えば、ダイカストマシン1が半凝固金属用の専用機である場合においては、射出駆動部43の構成を速度が低い簡素乃至は安価なものにできる。なお、既に述べたように、このような速度設定は、金型101によるプレスによって最終的に成形がなされることから、プランジャ41によって早期に高い圧力を固液共存金属に付与する必要性が低減され、実現されるものである。
なお、以上の実施形態において、エンコーダ35は位置センサの一例であり、型締電動機27は駆動源の一例である。
(型締駆動部の変形例)
上記の説明では、型締駆動部21が電動式かつトグル式である場合を例にとって説明した。ただし、型締駆動部21は、他の方式であってもよい。以下では、型締駆動部の変形例を示す。なお、以下の説明において、実施形態の構成と同一又は類似する構成については、実施形態の構成に付した符号と同一の符号を付すことがあり、また、説明を省略することがある。変形例同士で同一又は類似の構成についても同様である。
図10に示す型締駆動部221は、いわゆる複合式のものであり、主として型開閉に利用される第1駆動部223と、主として型締めに利用される第2駆動部225とを有している。
第1駆動部223は、例えば、回転式の電動機227と、電動機227の回転を並進運動に変換して移動ダイプレート17に伝達するねじ機構229とを有している。
第2駆動部225は、例えば、移動ダイプレート17に設けられた型締シリンダ部231と、型締シリンダ部231に収容された型締ピストン233と、型締ピストン233とタイバー19との連結及びその解除を行うための割ナット235とを有している。なお、型締シリンダ部231及び型締ピストン233は型締シリンダを構成している。また、タイバー19と固定ダイプレート15とは固定されている。
割ナット235による型締ピストン233とタイバー19との連結が解除されている状態で、第1駆動部223の電動機227が駆動されることにより、移動ダイプレート17は、型開閉方向に移動し、ひいては、金型101の型開閉がなされる。また、割ナット235によって型締ピストン233とタイバー19とが連結された状態で、型締シリンダ部231に作動液が供給される(型締シリンダが駆動される)ことによって、金型101の型開閉(比較的微小な距離)が可能であり、また、型締めが行われる。
このような構成においても、第1駆動部223及び/又は第2駆動部225によって隙間を介して1対の金型101を近接させ、その近接状態で金型101間へ固液共存金属の射出を行い、その後、型締ピストン233の移動(型締シリンダの駆動)によって型接触及び型締めを行って、固液共存金属をプレスすることができる。
また、この構成においても、型厚の変化を考慮した計測用の型締めが行われてよい。例えば、第1駆動部223によって移動金型105を型接触手前まで移動させ、次に、割ナット235によって型締ピストン233とタイバー19とを連結し、その後、型締ピストン233の移動(型締シリンダの駆動)によって計測用の型接触及び型締めを行う。この型締シリンダによる駆動の際、例えば、型締ピストン233の移動ダイプレート17に対する位置を検出し、実施形態の相対位置xに相当する位置を検出する。これにより、実施形態と同様に、型締力から型接触位置及び近接位置を算出することができる。そして、型締シリンダによって、算出した近接位置へ移動ダイプレート17を移動させることにより、隙間を制御することができる。
なお、この変形例では、実施形態と同様に、固定ダイプレート15は一方のダイプレートの一例であり、移動ダイプレート17は他方のダイプレートの一例である。
図11に示す型締駆動部321は、上記の変形例と同様に、いわゆる複合式のものであり、主として型開閉に利用される第1駆動部223と、主として型締めに利用される第2駆動部325とを有している。
ただし、図10の変形例は、型締シリンダ部231及び型締ピストン233が移動ダイプレート17に設けられていたのに対して、この変形例では、型締シリンダ部331及び型締ピストン333は固定ダイプレート15に設けられている。また、型締シリンダ部331及び型締ピストン333は固定されており、割ナット235は移動ダイプレート17とタイバー19との連結及びその解除を行う。
割ナット235による移動ダイプレート17とタイバー19との連結が解除されている状態で、第1駆動部223の電動機227が駆動されることにより、移動ダイプレート17は、型開閉方向に移動し、ひいては、金型101の型開閉がなされる。また、割ナット235によって移動ダイプレート17とタイバー19とが連結された状態で、型締シリンダ部331に作動液が供給される(型締シリンダが駆動される)ことによって、金型101の型開閉(比較的微小な距離)が可能であり、また、型締めが行われる。
このような構成においても、第1駆動部223及び/又は第2駆動部325によって隙間を介して1対の金型101を近接させ、その近接状態で金型101間へ固液共存金属の射出を行い、その後、型締ピストン333の移動(型締シリンダの駆動)によって型接触及び型締めを行って、固液共存金属をプレスすることができる。
また、この構成においても、型厚の変化を考慮した計測用の型締めが行われてよい。例えば、第1駆動部223によって移動金型105を型接触手前まで移動させ、次に、割ナット235によって移動ダイプレート17とタイバー19とを連結し、その後、型締ピストン333の移動(型締シリンダの駆動)によって計測用の型接触及び型締めを行う。この型締シリンダによる駆動の際、例えば、型締ピストン333の固定ダイプレート15に対する位置を検出し、実施形態の相対位置xに相当する位置を検出する。これにより、実施形態と同様に、型締力から型接触位置及び近接位置を算出することができる。そして、型締シリンダによって、算出した近接位置へ移動ダイプレート17を移動させることにより、隙間を制御することができる。
なお、この変形例では、実施形態とは逆に、固定ダイプレート15は他方のダイプレートの一例であり、移動ダイプレート17は一方のダイプレートの一例である。
(実施例)
図12は、実施例及び比較例のダイカスト品(製品)の断面を示す顕微鏡写真である。同図において、上段は、実施形態で説明したように、射出後、金型101によって半凝固金属をプレスして成形された製品の断面を示している。下段は、型締めされた金型101に半凝固金属を射出して成形された(プレスされていない)製品の断面を示している。すなわち、上段は実施例に係るものであり、下段は比較例に係るものである。写真は、紙面右側ほど拡大されている。この図に示されているように、射出後、プレスを行うことによって、初晶が圧縮されて金属組織が緻密化されることが確認された。
本発明は、以上の実施形態及び変形例に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
例えば、ダイカストマシンは、横型締横射出に限定されず、縦型締めのもの及び/又は縦射出のものであってもよい。型締装置の駆動部は、変形例に示したように、電動式に限らず、液圧式(油圧式)であってもよい。実施形態のようなトグル式において液圧式が採用されてもよいし、変形例のような複合式の第2駆動部において電動式が採用されてもよい。射出装置の駆動部は、液圧式に限定されず、電動式であってもよいし、液圧式と電動式とを組み合わせたハイブリッド式のものであってもよい。また、型締装置の駆動部の構成と射出装置の駆動部の構成との組み合わせも適宜であり、例えば、双方が電動式とされた全電動式とされてもよいし、双方が液圧式とされた全液圧式とされてもよいし、実施形態に示したようなハイブリッド式とされてもよい。
計測用の型締めは、必須の要件ではない。また、計測用の型締めは、毎サイクルではなく、所定回数のサイクル毎に行われてもよい。
1…ダイカストマシン、7…型締装置、9…射出装置、39…スリーブ、41…プランジャ、47…制御装置、79…隙間制御部、81…射出制御部、83…プレス用型締制御部、101…金型。

Claims (7)

  1. 1対の金型の型開閉及び型締めを行う型締装置と、
    前記1対の金型の間に通じているスリーブ内においてプランジャを前進させることにより前記1対の金型へ射出を行う射出装置と、
    前記型締装置及び前記射出装置を制御する制御装置と、
    を有しており、
    前記制御装置は、
    鋳造サイクルにおいて前記1対の金型がその合わせ面間に隙間を有しつつ近接した近接状態となるように前記型締装置を制御する隙間制御部と、
    前記1対の金型が前記近接状態とされているときに射出を開始するように前記射出装置を制御する射出制御部と、
    射出開始後に型接触及び型締めが行われるように前記型締装置を制御するプレス用型締制御部と、を有している
    ダイカストマシン。
  2. 前記型締装置は、
    前記1対の金型のうちの固定金型を保持する固定ダイプレートと、
    前記1対の金型のうちの移動金型を保持する移動ダイプレートと、
    前記固定ダイプレート及び前記移動ダイプレートに架け渡されて、前記固定ダイプレート及び前記移動ダイプレートの一方のダイプレートに一端側部分が連結される1以上のタイバーと、
    前記固定ダイプレート及び前記移動ダイプレートの他方のダイプレートと前記タイバーの他端側部分とを相対移動させることにより、前記移動ダイプレートを型閉方向へ移動させて前記1対の金型を型接触させるとともに、型接触に引き続いて前記タイバーを伸長させてその伸長量に応じた型締力を生じることが可能な型締駆動部と、
    前記他方のダイプレートと前記タイバーの前記他端側部分との相対位置を検出する位置センサと、
    型締力を検出する型締力センサと、を有しており、
    前記制御装置は、
    鋳造サイクルにおいて、前記隙間制御部によって前記1対の金型が前記近接状態とされる前に、計測用の型締めが行われるように前記型締駆動部を制御する計測用型締制御部と、
    前記計測用の型締めにおいて、前記型締力センサが所定の大きさの型締力を検出したときの前記位置センサが検出した前記相対位置と、前記所定の大きさの型締力と、前記タイバーの情報とに基づいて、型締力が生じ始めるときの前記相対位置を型接触位置として算出する型接触位置算出部と、
    算出された前記型接触位置から所定の設定値だけ前記移動ダイプレートが型開方向へ離れる前記相対位置を近接位置として算出する近接位置算出部と、を有しており、
    前記隙間制御部は、算出された前記近接位置へ前記移動ダイプレートを位置させるように前記型締駆動部を制御することにより、前記1対の金型を前記近接状態とする
    請求項1に記載のダイカストマシン。
  3. 前記タイバーは、前記一端側部分が前記一方のダイプレートとしての前記固定ダイプレートに固定されており、
    前記型締駆動部は、
    前記タイバーの前記他端側部分に連結されるリンクハウジングと、
    前記リンクハウジングと、前記他方のダイプレートとしての前記移動ダイプレートとの間に介在する複数のリンクと、
    前記リンクハウジングに支持されており、前記複数のリンクを介して前記移動ダイプレートに駆動力を付与する駆動源と、を備えている
    請求項2に記載のダイカストマシン。
  4. 前記型締駆動部は電動式である
    請求項2又は3に記載のダイカストマシン。
  5. 前記射出制御部は、前記プランジャの速度が射出開始から射出完了まで1m/s以下となるように前記射出装置を制御可能である
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のダイカストマシン。
  6. 1対の金型がその合わせ面間に隙間を有しつつ近接する近接状態となるように前記1対の金型を位置決めする隙間構成ステップと、
    前記近接状態とされている前記1対の金型の間へ、当該1対の金型間に通じているスリーブ内の固液共存金属をプランジャによって押し出す射出ステップと、
    前記固液共存金属が射出された前記1対の金型の型締めを行うプレス用型締ステップと、
    を有している固液共存金属の成形方法。
  7. 前記1対の金型のうちの固定金型を保持する固定ダイプレートと、
    前記1対の金型のうちの移動金型を保持する移動ダイプレートと、
    前記固定ダイプレート及び前記移動ダイプレートの一方のダイプレートに一端側部分が連結される1以上のタイバーと、
    前記固定ダイプレート及び前記移動ダイプレートの他方のダイプレートと前記タイバーの他端側部分とを相対移動させることにより、前記移動ダイプレートを型閉方向へ移動させて前記1対の金型を型接触させるとともに、型接触に引き続いて前記タイバーを伸長させてその伸長量に応じた型締力を生じることが可能な型締駆動部と、
    を有する型締装置が用いられる固液共存金属の成形方法であって、
    前記隙間構成ステップの前に前記1対の金型の型締めを行う計測用型締ステップと、
    前記計測用型締ステップにおいて所定の大きさの型締力が得られたときの、前記他方のダイプレートと前記タイバーの前記他端側部分との相対位置と、前記所定の大きさの型締力と、前記タイバーの情報とに基づいて、型締力が生じ始めるときの前記相対位置を型接触位置として算出する型接触位置算出ステップと、
    算出された前記型接触位置から所定の設定値だけ前記移動ダイプレートが型開方向へ離れる前記相対位置を近接位置として算出する近接位置算出ステップと、
    を有しており、
    前記隙間構成ステップでは、算出された前記近接位置へ前記移動ダイプレートを位置させる
    請求項6に記載の固液共存金属の成形方法。
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