JPH0313257A - 溶湯鍛造方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〕 本発明は金型のキャビティ内へ溶湯を射出して加圧する
ことにより鍛造を行う溶湯鍛造方法および装置に関する
ものである。

〔従来の技術〕

例えばアルミニウム調の自動車用ディスクホイルの溶湯
鍛造は、溶湯射出時におけるガスの巻込みが比較的少な
いなどにより竪型射出装置によることが多く、この種の
竪型射出装置としては、例えば本出願人が提案し特開昭
６１１４０７４７号公報に開示されているものなどが知
られている。

この竪型射出装置は、マシンベース側の水平面に固定さ
れた下金型と、このＦ金型に対して型締型開されるよう
に上下方向へ進退自在に支持された上金型と、上金型の
外方にあって水平方向へ移動自在な複数個のコアとを備
えており、これら両全型とコアとの対向面間には、成形
品がディスクホイルの場合、断面は−くの字形筒状のリ
ム相当部とはＶ゛円板状のディスク相当部とからなるキ
ャビティが形成されている。下金型にはキャビティのデ
ィスク相当部と湯道を介して連通する固定スリーブが形
成されていて、この固定スリーブには、射出シリンダ側
の射出スリーブが着脱自在に接合されており、またキャ
ビティのリム相当部にはエアシリンダで駆動されるガス
抜き装置が接続されている。

このように構成されていることにより、閉じられたコア
とともに上金型を下降させて型締したのち、溶湯が注入
された射出スリーブを固定スリーブに接合して、射出ス
リーブ内でプランジャチップを前進させると、射出スリ
ーブ内の溶湯が固定スリーブと湯道を経てキャビティ内
に射出され、ディスク相当部からリム相当部の先端部へ
と向って充填される。充填に際しては、キャビティ内の
ガスがガス凄き装置で金型外へ抜かれる。充填された溶
湯が固化するのを待って型開し、上金型とともに上昇し
たコアを開いて上金型から固化した製品を押出すことに
より１回の射出サイクルが終了する。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、このような従来の竪型射出装置において
は、キャビティ内への溶湯の充填に際し射出シリンダの
プランジャ圧力がキャビティのリム相当部先端まで充分
に伝わらず、ひけ巣などが発生し易くて、必ずしも満足
した鍛造組織に近い緻密な製品が得られないという゛問
題があった。

〔課題を解決するための手段］ このような課題を解決するために本発明では、溶湯鍛造
方法として、金型キャビティ内への溶’ｔＭの充填開始
から充填完γまでは、コア、下金型間の金型接合部に、
キャビティ下端外周部の下側ζこ位置する狭くて垂直な
すき間とこの垂直なすき間に続いて外気に通じている水
平なすき間とが形成されるように低圧で型締し、？８湯
の充填完了とともに前記水平すき間が閉じ、かつコアの
内周下部に形成された非垂直面と上金型の下面とでキャ
ビティ内の溶湯に押湯力を作用させるように型締力を高
圧にするという方法を採用し、また、溶湯鍛造装置とし
て、コアの外方にあってコアのテーパ加工外周面にテー
パ加工内周面を対接させコアの下降時にその移動を規制
するテーパリングを設け、下金型とコアとの水平面間お
よびキャビティの下端外周部の下方とに、低圧型締時に
キャビティと外気とを連通ずるように形成され高圧型締
時に閉じるすき間を設けた。

〔作　用］ 溶湯の充填完了までは低圧で型締されているので、上金
型とコアとは密着しているが、コアはテーパリングの反
力により充分に下降せず、この結果、コアと下金型との
接合部に水平なすき間と垂直なすき間とができてこのす
き間からキャビティ内のガスが抜かれる。溶湯の充填完
了とともに型締力が増加してすき間が閉じ、キャビティ
内の溶湯が圧縮加圧されて押湯作用を受けるので、溶湯
はキャビティのリム相当部先端まで充分に行き渡り、組
織が緻密になる。

Ｃ実施例〕 第１図ないし第５図は本発明に係る溶湯！３遣方法を説
明するために示す本発明に係る溶湯鍛造装置の実施例を
示し、第１図はその■断面図、第２図は金型接合部゛の
拡大縦断面図、第３図はキャビティのリム相当部の拡大
縦断面図、第４　′ｌＡは射出シリンダのプランジャス
トロークと射出、型締両シリンダの油圧との関係線図、
第５図は油圧回路図である。図において、マシンヘース
１の水平面には下金型２が固定されており、この下金型
２の上方には、上金型３が、第５図に示す型締シリンダ
４により下金型２に対し型締型開されるように上下方向
へ進退自在に支持されている。上金型３の外方には、複
数個のコア５が上金型３の開方向に並列されており、こ
れらのコア５は上金型３と一体的に昇降し、上昇時にお
いて図示しないシリンダにより互いに同期して進退駆動
されるように構成されている。そして、これら両金型２
，３とコア５との対向面間には、成形品がディスクホイ
ルの場合、断面はり（の字形筒状のリム相当部６ａとぼ
り円板状のディスク相当部６ｂとからなるキャビティ６
が形成されている。下金型２には、キャビティ６のディ
スク相当部６ｂと湯道７を介して連通ずる固定スリーブ
８が形成されていて、この固定スリーブ８には、射出ス
リーブ９が着脱自在に接合されており、この射出スリー
ブ９には、第５図に符号ｌＯで示す射出シリンダによっ
て進退するプランジャ１１の頭部としてのプランジャチ
ップｌｌａが進退自在に嵌合されている。そして射出ス
リーブ９内に溶湯１２を注入してプランジャチップｌｌ
ａを前進させることにより、この溶湯１２がキャビティ
６内へ充填されるように構成されている。さらに、コア
５の外方には、環状に形成されたテーパリング１３がマ
シンベースＩ側に固定されて配設されていて、その内周
には、コア５の外周に形成されたテーパ加工面５ａとコ
ア５の下降時に対接するテーパ加工面１３ａが形成され
ており、コア５の下降時にその外方への移動を規制する
ように構成されている。そして、型締力を低圧にして上
金型３とともにコア５を下降させ、そのテーパ加工面５
ａがテーパリング１３のテーパ加工面１３ａに当接して
停止したときに、コア５・下金型２間の金型接合部のキ
ャビテイ６下端外周部下側には、図に符号ｔ、で示す例
えば０゜１〜０．２鵬程度で空気等のガスは通すが溶湯
は通りにくいすき間が形成され、またコア５と下金型２
との水平面間には、図に符号ｔで示しすき間ｔｌに続い
て外気と連通ずる垂直なすき間が形成されるように構成
されている。そして、このすき間Ｌ１＋は、型締力を高
圧にするときにその圧力とテーパ加工面５ａ、１３ａの
作用とで閉じるように構成されている。

ここで本装置の油圧回路を第５図に基づいて説明する。

リリーフ弁２０とチエツク弁２１とを備え複数個の各ポ
ンプ２２とタンク２３とに接続された配管２４には、ア
キュムレータ２５と切替弁２６とが接続されており、切
替弁２６から分岐された配管２７と配管２８とは、前記
射出シリンダ１０のロッドエンド室１０ａとヘッドエン
ド室ｌＯｂとにそれぞれ接続されている。配管２７上に
は切替弁２９と流量制御弁３０とが設けられており、切
替弁２９と配管２８とは、チエツク弁３１を備えた配管
３２で連結されている。一方、リリーフ弁３３とチエツ
ク弁３４とを備えポンプ３５とタンク２３とに接続され
た配管３６は、前記型締シリンダ４の加圧室４ａに接続
されており、この配管３６内には、流路をポンプ３５側
とタンク２３側とに切替える切替弁３７が設けられてい
る。

３８はチエツク弁３９を備え配管３６．２４を連結する
配管である。

以上のように構成された溶湯鍛造装置の動作を説明する
。アキュムレータ２５にはポンプ２２の作動によって高
圧の油が蓄えられており、アキエムレータ２５は閉じら
れている。この状態で切替弁３７がポンプ３５ｊＪ１４
に切替えられてポンプ３５が作動すると、型締シリンダ
４の加圧室４ａに送油され、上金型３が、閉じられたコ
ア５を伴って下降することにより型締が行われる。この
場合、コア５のテーパ加工面５ａがテーパリング１３の
テーパ加工面１３ａに当接し、その反力とリリーフ弁３
３で規制される油圧とが釣合って下金型２とコア５とは
低圧で型締される。このとき、下金型２とコア５との平
面間と、キャビティ６の下端外周部の下側とには、キャ
ビティ６と外部とを連通させるすき間ｊ、Ｌ、が形成さ
れる。

このように低圧型締された状態で、射出スリーブ９内へ
溶湯１２を供給して射出スリーブ９を固定スリーブ８に
接合したのち、切替弁２６が配管２８側に切替えられて
ポンプ２２が作動すると、射出シリンダｌＯのヘッドエ
ンド室１０ｂへ送油されてプランジャチップｌｌａが前
進するので、溶湯Ｉ２は固定スリーブ８と湯道７とを経
てキャビティ６内へ射出、充填される。このとき、下金
型２とコア５との間には、溶湯Ｉ２が通過しにく（ガス
のみが通過する狭いすき間１が形成されており、かつ下
金型２とコア５との水平面間にはすき間ｔ１と外気とを
連通させるすき間ｔが、キャビティの下端外周部下方に
位置して形成されているので、キャビティ６内のガスは
、このすき間１＋とすき間ｔとを通って外部へ抜かれる
。またこのときのプランジ中圧力があまり大きいと、ば
りが吹出るので、小さく設定されている。

溶湯１２の充填が完了して射出の反力が増加し始めると
、アキュムレータ２５が開いて高圧の油が型締シリンダ
４と射出シリンダｌＯとへ送入される。型締シリンダ４
への高圧送油により、型締力が増大してすき間りが閉じ
ると同時に、テーパ加工面５ａ、１３ａの作用ですき間
１．６閉じる。

このとき、型締力の増加によってキャビティ６内の溶湯
１２が圧縮加圧されるので、溶湯１２がキャビティ６の
隅々にまで行き渡る。特に、キャビティ６のリム相当部
６ａが断面は〜°くの字状に形成されていて、第３図に
鎖線で示すように溶湯１２の傾斜面が圧縮加圧されると
、プランジャ圧力よりもフローの距離が小さいので、リ
ム相当部６ａの先端にも圧力が加わって押湯作用をし、
巣のない緻密な製品が得られる。また、前述したように
、射出圧力も型締圧力と同時に増圧されているので、溶
？Ｊ）１２が加圧されても、溶湯１２がプランジャチッ
プＩｌａ側に逆流することがない。さらに、アキュムレ
ータ２５を用いて短時間で増圧されるので、溶湯！２が
冷却されることがない。

このようにして充填された溶湯１２が固化するのを待っ
て型関し、上金型３とともに上昇したコアを開いて上金
型３から固化した製品を押出すことにより１回の射出サ
イクルが終了する。。

第４図はプランジャ圧力を横軸にとり、型締シリンダと
射出シリンダとの油圧を縦軸にとって示す線図であって
、前述したように、溶湯の充填開始から充填完了までは
型締圧力と射出圧力とを低圧にし、充填完了と同時にこ
れら両正力を短時間で高圧にする状態を示している。

〔発明の効果〕

以上の説明により明らかなように本発明によれば溶湯鍛
造方法として、金型キャビティ内への溶湯の充填開始か
ら充填完了までは、コア、下金型間の金型接合部に、キ
ャビティ下端外周部の下側に位置する狭くて垂直なすき
間とこの垂直なすき間に続いて外気に通じている水平な
すき間とが形成されるように低圧で型締し、溶湯の充填
完了とともに前記水平すき間と垂直すき間とが閉じ、か
つコアの内周下部に形成された非垂直面と上金型の下面
とでキャビティ内の溶湯に押湯力を作用させるように型
締力を高圧にするという方法を採用し、また、溶湯鍛造
装置として、コアの外方にあってコアのテーパ加工外周
面にテーパ加工内周面を対接させコアの下降時にその移
動を規制するテーパリングを設け、下金型とコアとの水
平面間およびキャビティの下端外周部下方とに、低圧型
締時にキャビティと外気とを連通ずるように形成され高
圧型締時に閉じるすき間を設けたことにより、溶湯の充
填開始から充填完了まではキャビティ内のガスが金型接
合部のすき間から外部に抜かれるとともに、充填完了後
はすき間が閉じキャビティ内の溶湯が圧縮加圧されて押
湯作用をするので、溶湯がキャビティの隅々にまで行き
渡って、巣のない緻密な鍛造組織の製品が得られその効
果が大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本発明に係る溶湯鍛造方法を説明
するために示す本発明に係る溶湯鍛造装置の実施例を示
し、第１図はその縦断面図、第２図は金型接合部の拡大
縦断面図、第３図はキャビティのリム相当部の拡大縦断
面図、第４図は射出シリンダのプランジャストロークと
射出、型締両シリンダの油圧との関係線図、第５図は油
圧回路図である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）金型キャビティ内への溶湯の充填開始から充填完
   了までは、コア、下金型間の金型接合部に、キャビティ
   下端外周部の下側に位置する狭くて垂直なすき間とこの
   垂直なすき間に続いて外気に通じている水平なすき間と
   が形成されるように低圧で型締し、溶湯の充填完了とと
   もに前記水平なすき間が閉じ、かつコアの内周下部に形
   成された非垂直面と上金型の下面とでキャビティ内の溶
   湯に押湯力を作用させるように型締力を高圧にすること
   を特徴とする溶湯鍛造方法
2. （２）上金型および下金型と、これら両金型との間でキ
   ャビティを形成する水平方向へ移動自在な複数個のコア
   とを備えた溶湯鍛造装置において、前記コアの外方にあ
   ってコアのテーパ加工外周面にテーパ加工内周面を対接
   させコアの下降時にその移動を規制するテーパリングを
   設けるとともに、前記下金型とコアとの水平面間および
   キャビティの下端外周部の下方とに、低圧型締時にキャ
   ビティと外気とを連通するように形成され高圧型締時に
   閉じるすき間を設けたことを特徴とする溶湯鍛造装置。