JP2007252254A - 大麦加工品及びその加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】大麦種子を精麦処理した後であっても、GABAを豊富に含んでいる大麦加工品及びその加工方法を提供すること。
【解決手段】搗精度60%の加工種子のGABAの残存率が未加工種子に比べて50%以上である大麦種子を、発芽処理することなく精麦する工程を備える大麦の加工方法を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、大麦加工品及びその加工方法に関し、特に、γ−アミノ酪酸(以下、GABAと略す。)を豊富に含む大麦加工品及びその加工方法に関する。
我々の主食である穀類は、ビタミン、アミノ酸、鉄、カルシウム等の栄養素を含んでいる。その中でもGABAは、血圧降下作用、腎機能改善作用、肝機能改善作用、アルコール代謝促進作用、精神安定作用等を有することが知られており、現代病予防の観点からも有用である。
しかしながら、穀類加工品からGABAを摂取する場合には、穀類の発芽種子を原料として用いるのが一般的である。未発芽の穀類種子には、GABAは少量しか含まれていないが、種子を発芽させることによって(発芽処理)、GABAやその他の有用アミノ酸の含量が増加するからである(特許文献1及び2参照)。
ところが、穀類を発芽させた場合には、GABAの生合成は主に穀物種子の胚芽部で行われるため、GABAは種子の内部よりも外層部に高濃度に蓄積されることになる。このため、発芽種子の全体を利用する場合には問題は生じないが、大麦種子は通常、精麦処理をして加工品として利用されるため、精麦処理の工程でGABAの含有量が激減する問題が生じる。精白して粉状物を製造する場合や押麦等を製造する場合には、種子の外層部をある程度削り取る必要があり、GABA等が高濃度に蓄積している胚芽部が取り除かれてしまうからである(非特許文献1参照)。
特開2003−159017号公報 特開2003−250512号公報 山崎ら、栃木県食品工業指導所研究報告 第11号、p.5-8 (1997)
上述したように、大麦加工品は、通常、大麦種子を精麦処理して加工する。大麦種子の外層部には、味覚の面で苦味やえぐみの原因成分があり、視覚的にもより白い加工品が好まれるために、精麦処理は必須の工程とされている。
しかし、GABAは外層部に多く含まれているため、精麦するとGABAも同時に取り除かれ、得られた大麦加工品にはGABAがほとんど含まれていないのが現状である。従って、現在流通している大麦加工品では、十分な量のGABAを摂取することはできない。
そこで本発明では、大麦種子を精麦処理した後であっても、GABAを豊富に含んでいる大麦加工品及びその加工方法を提供することを目的とする。すなわち、大麦加工品の製造に必須の工程である精麦処理を行った後であっても、未加工大麦に対してGABA含有量が大きく減少せず、大麦加工品の色及び味が改善されている大麦加工品及びその加工方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、発芽処理をしなくともGABAを豊富に含み、かつ、種子の外層部付近だけではなく、内層部にもGABAを含有する大麦種子が存在することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、搗精度60%の加工種子のGABAの残存率が未加工種子に比べて50%以上である大麦種子を、発芽処理することなく精麦する工程を備える大麦の加工方法を提供する。現在、大麦加工品の原料に使われている大麦種子を搗精度60%で精麦処理すると、GABAの残存率が未加工種子に比べて50%以下となるが、CDC Fibarに代表される大麦品種を用いれば、加工種子中にGABAが高い濃度で残存し、大麦加工品からGABAを効率よく摂取することができる。
また、本発明は、上記の大麦の加工方法であって、精麦した大麦種子を粉砕する工程をさらに備える方法を提供する。大麦加工品のうち、粉砕した粉状の加工品であっても、GABAが高い濃度で残存し、大麦粉砕加工品からGABAを効率よく摂取することができる。
上記の大麦の加工方法において、大麦種子が大麦品種CDC Fibarの種子であることが好ましい。大麦品種CDC Fibarの種子は、GABA及びその他β−グルカン等の機能性成分を、種子の外層部付近だけではなく、内層部にも多く含有しているため、この種子の大麦加工品からGABA等の機能性成分を効率よく摂取することができる。
また、本発明は、上記の大麦の加工方法で得られる大麦加工品を提供する。本加工方法により得られる大麦加工品は、GABAが加工種子中に高い濃度で残存し、大麦加工品を原料に使って製造した食品及び飲料等からGABAを効率よく摂取することができる。
さらに本発明は、上記の大麦加工品を含有する飲料を提供する。同様に上記大麦加工品を原料に使って製造した飲料はGABAを効率よく摂取することができる。
本発明の大麦加工品及びその加工方法によれば、発芽処理をしていない大麦種子を原料として使用し、GABAを豊富に含有した大麦加工品及びその加工方法を提供できる。
以下、本発明の大麦加工品及びその加工方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明にかかる大麦の加工方法は、搗精度60%の加工種子のGABAの残存率が未加工種子に比べて50%以上である大麦種子を、発芽処理することなく精麦する工程を備えることを特徴とする。搗精度とは、精麦の程度を表す数値(%)のことをいい、「原料大麦から外層部が除去された加工大麦種子の重量」を「原料大麦種子の重量」で除して、100を乗じた値である。従って、「搗精度60%」とは、糠として取り除かれる周りの部分が40%で、磨かれた大麦種子の中心部分が60%であることを意味する。尚、精麦とは、大麦種子の外層である糠層を取り除く作業をいう。未加工種子とは、精麦および発芽処理等の加工を一切行わず、大麦種子の外層である糠層を保持している大麦種子をいう。
本発明において用いられる大麦種子は、搗精度60%で精麦処理後、糠として取り除かれる外層部分と、加工大麦種子である内層部分のGABA含量を定量し、加工大麦種子のGABAの残存率が未加工種子に比べて50%以上であることを指標に選択することができる。こうして選択された大麦種子を精麦して加工すれば、従来品と比較してGABAを高濃度で含有する大麦加工品を製造することができる。
かかる大麦品種のうち、特に好ましい大麦品種は、CDC Fibarである。CDC Fibarは、大麦種子の内層部にGABAを豊富に含んでいるのみでなく、コレステロールの低下作用を有するβ−グルカンも豊富に含まれているため、大麦加工品として有用だからである。大麦品種は単一の品種を用いてもよく、2以上の品種を混合して用いてもよい。
加工に用いる大麦種子は、精麦処理をする前に、例えば選別機を使用して小石や混入物を取り除いておくことが望ましいが、発芽処理等のGABAを富化させる処置は一切必要がない。通常の穀類加工品においては、種子を発芽処理してGABA含有量を増やすことが一般的であるが、本発明にかかる大麦の加工方法では、発芽処理をしなくても、得られる加工品中のGABA含量を高めることができる。
精麦処理は、大麦用の精麦機に限らず、搗精度を設定して大麦にも代用できる機械であれば精米機でも代用できる。精麦処理は、味覚の面で苦味やえぐみの原因成分が取り除かれ、視覚的にもより白い大麦加工品を得ることができればよい。
また、本発明にかかる大麦の加工方法は、上記の大麦種子を精麦する工程に加え、精麦した大麦種子を粉砕する工程をさらに備えることを特徴とする。精麦した大麦種子の粉砕処理は、大麦用の粉砕機に限らず、大麦にも代用できる一般的な穀類用の粉砕機でも代用できる。大麦加工品は粉状物としても流通するが、かかる工程を加えてもGABAの含量には影響を与えず、従来と比較してGABAを高濃度で含有する大麦加工品を製造することができる。
本発明にかかる大麦加工品は、上記の大麦の加工方法によって製造されることを特徴としている。大麦加工品とは、精麦処理して糠部分を取り除いた加工大麦種子やその粉状物をいう。これらの大麦加工品は、従来品と比較してGABAを高濃度で含有し、食品素材として有用である。
本発明にかかる飲料は、上記の大麦加工品を含有することを特徴としている。大麦加工品を含有する飲料とは、お茶、清涼飲料水、アルコール飲料等をいい、例えば、麦茶、焼酎、大麦エキス等が該当する。これらの飲料は、従来品と比較してGABAを高濃度で含有し、健康飲料として有用である。
以下、実施例を挙げて本発明について更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
発芽処理をしていない大麦品種イチバンボシとCDC Fibarの種子の外層部(糠部分)と内層部(胚乳部分)における遊離アミノ酸分布を調べるために、以下の試験を行った。
まず、発芽処理をしていないそれぞれの種子50gを、精米機(QS−3、株式会社東芝製)で3分間、精麦処理(丸麦搗精)し、外層部と内層部に分けた。
イチバンボシでは、種子全体のうち5.7%が外層部として、94.3%が内層部として回収された。CDC Fibarでは、種子全体のうち7.6%が外層分として、92.4%が内層部として回収された。各品種の外層部及び内層部に一定量の水を加え、低温室(5℃)で14〜15時間振とうすることによりアミノ酸を抽出し、遠心分離後、その上清を3%のスルホサリチル酸溶液で処理し、アミノ酸分析装置(JCL−500、日本電子株式会社製)で各アミノ酸の含有量を定量した。
図1は、発芽処理を行っていないイチバンボシ種子の外層部と内層部における遊離アミノ酸の分布を示すグラフであり、図2は、発芽処理を行っていないCDC Fibar種子の外層部と内層部における遊離アミノ酸の分布を示すグラフである。
図1に示したように、イチバンボシでは、総ての遊離アミノ酸が、内層部と比較して外層部に多く含まれる傾向が認められた。それに対して、CDC Fibarでは、GABA、グルタミン、スレオニン及びシステインについてはイチバンボシと異なり、外層部と比較して内層部に多く含まれていることが判明した(図2)。
(実施例2)
大麦品種イチバンボシとCDC Fibarの種子の外層部と内層部における遊離アミノ酸の分布に関して、発芽処理が及ぼす影響を調べるために、以下の試験を行った。
まず、大麦品種イチバンボシとCDC Fibarの種子250gを、15℃の暗所で、種子中の水分含量が43.5%になるように水張りと水切りを繰り返すことで発芽処理し、29時間の焙燥工程で乾燥させた。その後、各品種の発芽種子50gを、上記精米機(QS−3、株式会社東芝製)で3分間、精麦処理(丸麦搗精)し、外層部と内層部に分けた。
イチバンボシでは、種子全体のうち9.2%が外層部として、90.8%が内層部として回収された。CDC Fibarでは、種子全体のうち7.0%が外層分として、93.0%が内層部として回収された。各品種の外層部及び内層部に一定量の水を加え、低温室(5℃)で14〜15時間振とうすることによりアミノ酸を抽出し、遠心分離後、その上清を3%のスルホサリチル酸溶液で処理し、アミノ酸分析装置(JCL−500、日本電子株式会社製)で各アミノ酸の含有量を定量した。
図3は、発芽処理したイチバンボシ種子の外層部と内層部における遊離アミノ酸の分布を示すグラフであり、図4は発芽処理したCDC Fibar種子の外層部と内層部における遊離アミノ酸の分布を示すグラフである。
図3、4に示したように、いずれの品種においても、総ての遊離アミノ酸は、内層部と比較して外層部に多く含まれる傾向が認められた。
また、いずれの品種においても、発芽処理により外層部の遊離アミノ酸含有量は増加したが、内層部についてはむしろ減少する傾向が認められた。このことは、精麦処理を行うことが通常である大麦加工品では、たとえ発芽処理を行っても、GABAを含む遊離アミノ酸の含量は増加せず、むしろ減少することが明らかとなった。
(実施例3)
発芽処理をしていない大麦品種イチバンボシとCDC Fibarの種子の外層部と内層部におけるβ−グルカン含有量を調べるために、以下の試験を行った。
実施例1で精麦処理して得た各大麦種子の外層部と内層部を粉砕処理し、水を加えた後、煮沸湯浴中で攪拌することによりβ‐グルカンを抽出し、遠心分離後、FIA法(蛍光色素法)によってβ‐グルカン含有量を定量した。
図5は、イチバンボシ種子におけるβ‐グルカン含有量の分布を示すグラフであり、図6は、CDC Fibar種子におけるβ‐グルカン含有量の分布を示すグラフである。
図5、6に示したように、いずれの品種においても、β‐グルカンは、外層部と比較して内層部に多く含まれることが明らかとなった。また、CDC Fibarのβ‐グルカン含有量は、イチバンボシと比較して、外層部と内層部のいずれにおいても顕著に高いものであった。
(実施例4)
発芽処理をしていない大麦品種あぐりもち、CDC Alamo、CDC Fibarの種子の60%搗精度におけるGABA含有量および未加工種子に対するGABAの減少率を調べるために、以下の試験を行った。
まず、発芽処理をしていないそれぞれの種子を、精米機(テストミルTM05C、株式会社サタケ製)で精麦処理を行い、内層部を回収した。精麦処理は、丸麦搗精と切麦搗精の2種類の方法で行い、GABA含有量に及ぼす精麦処理方法の影響についても調べた。ここで、丸麦搗精とは、種子を削る1工程から成る精麦処理であり、切麦搗精とは、種子を削った後、種子を二分割し、その後再度種子を削る3工程から成る精麦処理である。
皮麦であるあぐりもちは、搗精度を55%とし、裸麦であるCDC AlamoとCDC Fibarは、搗精度を60%とした。各品種の内層部と精麦処理をしていない未加工種子に一定量の水を加え、低温室(5℃)で14〜15時間振とうすることによりアミノ酸を抽出し、遠心分離後、その上清を3%のスルホサリチル酸溶液で処理し、アミノ酸分析装置(JCL−500、日本電子株式会社製)でGABA含有量を定量した。
図7は、大麦品種間の各搗精条件下におけるGABA含有量を比較したグラフであり、図8は、大麦品種間の各搗精条件下におけるGABA含有量の減少率を比較したグラフである。
あぐりもちでは、搗精度55%で丸麦搗精および切麦搗精することで、GABAの含有量が未加工種子と比較して、それぞれ約38%、約17%(GABA含有量の減少率は、それぞれ約62%、約83%)になった。CDC Alamoでは、搗精度60%で丸麦搗精および切麦搗精することで、GABAの含有量が未加工種子と比較して、それぞれ約44%、約34%(GABA含有量の減少率は、それぞれ約56%、約66%)になった。しかし、CDC Fibarでは、搗精度60%で丸麦搗精および切麦搗精しても、GABAの含有量が未加工種子と比較して、それぞれ約88%、約76%(GABA含有量の減少率は、それぞれ約12%、約24%)であり、精麦処理をした後においてもGABAが豊富に含まれていた。
発芽処理を行っていないイチバンボシ種子の外層部と内層部における遊離アミノ酸の分布を示すグラフである。 発芽処理を行っていないCDC Fibar種子の外層部と内層部における遊離アミノ酸の分布を示すグラフである。 発芽処理したイチバンボシ種子の外層部と内層部における遊離アミノ酸の分布を示すグラフである。 発芽処理したCDC Fibar種子の外層部と内層部における遊離アミノ酸の分布を示すグラフである。 イチバンボシ種子におけるβ‐グルカン含有量の分布を示すグラフである。 CDC Fibar種子におけるβ‐グルカン含有量の分布を示すグラフである。 大麦品種間の各搗精条件下におけるGABA含有量を比較したグラフである。 大麦品種間の各搗精条件下におけるGABA含有量の減少率を比較したグラフである。

Claims (4)

  1. 搗精度60%の加工種子のγ−アミノ酪酸の残存率が未加工種子に比べて50%以上である大麦種子を、発芽処理することなく精麦する工程を備える、大麦の加工方法。
  2. 請求項1に記載の大麦の加工方法であって、精麦した大麦種子を粉砕する工程をさらに備える方法。
  3. 請求項1〜2のいずれか一項に記載の大麦の加工方法で得られる、大麦加工品。
  4. 請求項3に記載の大麦加工品を含有する飲料。

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