JP2007250944A - 半導体薄膜の成膜方法および半導体薄膜の成膜装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板上に結晶質の半導体薄膜を成膜する際、膜質の良好な結晶性の半導体薄膜を得ることが可能な半導体薄膜の成膜方法および成膜装置を提供する。
【解決手段】エッチング性ガスと半導体材料を含有する成膜ガスとを加熱した基板表面に供給することにより、基板表面においてエッチング性ガスと成膜ガスとを熱化学反応させ、基板表面に結晶質の半導体薄膜を成膜する成膜方法において、エッチング性ガスと成膜ガスとは、基板表面に対向配置され冷媒管18によって冷却状態に保たれたシャワープレート17から基板表面の全面に対して供給される。
【選択図】図2
【解決手段】エッチング性ガスと半導体材料を含有する成膜ガスとを加熱した基板表面に供給することにより、基板表面においてエッチング性ガスと成膜ガスとを熱化学反応させ、基板表面に結晶質の半導体薄膜を成膜する成膜方法において、エッチング性ガスと成膜ガスとは、基板表面に対向配置され冷媒管18によって冷却状態に保たれたシャワープレート17から基板表面の全面に対して供給される。
【選択図】図2
Description
本発明は、半導体薄膜の成膜方法および半導体薄膜の成膜装置に関し、特には結晶性の半導体薄膜を直接基板上に成膜する成膜方法、この成膜方法を行うための成膜装置に関する。
液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス(EL)を用いた有機EL表示装置等のフラットパネル型の表示装置は、大面積化と低コスト化の流れにある。液晶表示装置においては、従来は非晶質シリコン(a-Si)を主体とした薄膜トランジスタ(TFT)、すなわちa-SiTFTが、画素駆動用のスイッチング素子として用いられてきた。
しかしながら、a-SiTFTは、キャリア移動度が低く十分な電流を流せず、また長時間の電流駆動によりしきい電圧(以下Vth)が変動し易い。そのため、有機EL表示装置の画素制御に使う場合には不向きであった。また液晶表示装置においては、近年高速動画表示のために倍速以上のフレームレートで表示する要求が高まっている。この要求に応えるためにはa-SiTFTの駆動応力では十分では無くなっている。
一方、多結晶シリコン(poly-Si)を用いたpoly-SiTFTは、キャリア移動度がa-SiTFTの10〜100倍と大きく、長時間の大電流駆動でも信頼性に問題はない。このため、有機EL表示装置や、高速動画対応の液晶表示装置におけるスイッチング素子として好適である。
しかしながらpoly-SiTFT形成のための結晶化プロセスは、従来はエキシマレーザーを使うことが一般的であり、プロセスステップが増えることから低コスト化には障害であり、また装置上の制約から大型化が困難で、大面積の基板に対応することが難しかった。
そこで、以上のような結晶化プロセスにおいて生じる問題を解決するために、基板上に直接、poly-Si膜を成膜できる方法が提案されている。この方法は、エッチング性ガスと成膜ガスとを加熱された基板上に導入し、エッチング性ガスの存在下において加熱された基板によって成膜ガスを熱的に活性化させて熱化学反応を生じさせることにより、結晶質の半導体薄膜を直接成膜する方法である(例えば、下記特許文献1,2参照)。この際、エッチング性ガスと成膜ガスとは、シャワーへッドに設けられた別々の穴状ガス導入口から成膜室内に導入され、基板の直上で混合される。そして、このような方法によれば、成長初期、すなわち基板近傍付近での結晶性が良い半導体薄膜が得られる。したがって、この方法によって成膜した半導体薄膜を用いることにより、比較的高移動度のpoly-SiTFTを作製することが可能である
しかしながら、上述した半導体薄膜の成膜方法においては、成膜される半導体薄膜の結晶性の向上や成膜速度を上昇させるためには、基板Wの温度を上昇させることが最も効果的である。この際、基板の加熱温度が500℃程度であれば、通常の無アルカリガラスからなる基板も十分使用可能な温度である。ところが、基板の温度を上昇させると、その複写熱によってシャワーへッドの温度も上昇してしまう。そして、このシャワーへッドの熱によって、成膜ガスおよびエッチング性ガスが反応開始温度を超える温度(例えば300度以上)に加熱され、基板の表面の到達する前に気相反応を起こして消費される。このため、基板表面における熱化学反応による成膜が阻害され、成膜される膜質は非晶質成分が多いものになってしまう。
また、エッチング性ガスと成膜ガスが、シャワーへッドに設けられた別々の穴状ガス導入口から成膜室内に導入され、基板の直上で混合される構成であるため、大面積の基板上では基板の場所に依存してガス混合比率が変動し易い。したがって、大面積基板上での膜の均一性を得ることが難しい。
そこで本発明は、基板上に結晶質の半導体薄膜を成膜する際、膜質の良好な結晶性の半導体薄膜を得ることが可能な半導体薄膜の成膜方法および成膜装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明は、エッチング性ガスと半導体材料を含有する成膜ガスとを加熱した基板表面に供給することにより、当該基板表面において当該エッチング性ガスと成膜ガスとを熱化学反応させ、当該基板表面に結晶質の半導体薄膜を成膜する成膜方法に関する。そして、第1の成膜方法においては、エッチング性ガスと成膜ガスとが、基板表面に対向配置され冷却状態に保たれたシャワーへッドから当該基板表面の全面に対して供給されることを特徴としている。
このような第1の成膜方法では、シャワーへッドが冷却状態に保たれているため、基板からの輻射熱によってシャワーへッドが加熱され、加熱されたシャワーへッドによってエッチング性ガスと成膜ガスとが加熱されることを防止できる。またこのシャワーへッドにより、エッチング性ガスと成膜ガスとを冷却することもできる。これにより、基板表面に供給される直前までエッチング性ガスと成膜ガスとが、より低温な未反応の状態に保たれ、この未反応な状態で基板表面に到達し易くなる。したがって、加熱された基板表面において、エッチング性ガスと成膜ガスとが熱化学反応を起こす割合が増加し、結晶性の高い半導体薄膜が得られる。
また、第2の成膜方法においては、エッチング性ガスと成膜ガスとが、熱化学反応の開始温度よりも低い温度であらかじめ混合され、混合された状態で前記基板上に供給されることを特徴としている。
このような第2の成膜方法では、エッチング性ガスと成膜ガスとを、それぞれ別の供給路から基板表面に供給する場合と比較して、基板表面の各部に対するエッチング性ガスと成膜ガスとの供給割合を均一化することができる。したがって、膜質の均一な結晶性の半導体薄膜が得られる。
さらに本発明は、上述した第1の成膜方法に好適に用いられる成膜装置でもあり、気密状態が保たれる処理室と、前記処理室内において基板を加熱保持するステージと、前記ステージに対向配置されるシャワーへッドとを備えている。そして特に、シャワーへッドには、当該シャワーへッドの熱を放出するための冷却手段が設けられていることを特徴としている。そしてこの冷却手段により、シャワーへッドを冷却することにより、冷却状態に保たれたシャワーへッドから当該基板表面の全面に対してガスを供給した成膜が行われる。
以上説明したように本発明によれば、結晶性が高いくまたは膜質が均一で、これにより膜質の良好な結晶性の半導体薄膜を得ることが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を、半導体薄膜の成膜方法に用いる成膜装置、この成膜装置を用いた成膜方法、さらにはこの成膜方法を適用した薄膜半導体装置の製造方法を、この順に説明する。
<成膜装置>
図1は、実施形態の成膜装置の概略を示す全体構成図である。この図に示す成膜装置1は、成膜処理が行われる処理室11、処理室11内において成膜処理が施される基板Wを固定保持するステージ12、処理室11内に成膜処理用のガスを供給するためのシャワーへッド13を備えている。
図1は、実施形態の成膜装置の概略を示す全体構成図である。この図に示す成膜装置1は、成膜処理が行われる処理室11、処理室11内において成膜処理が施される基板Wを固定保持するステージ12、処理室11内に成膜処理用のガスを供給するためのシャワーへッド13を備えている。
このうち処理室11は、内部が気密状態に保たれるもので、さらに内部を減圧排気する減圧手段14が設けられている。この減圧手段14は、例えばターボ分子ポンプであり、内部の圧力を一定に保つ制御機構を備えている。これにより、処理室11内の圧力が、10〜1000Pa程度の範囲の一定圧力に保たれる構成となっている。
また、ステージ12は、基板Wを載置固定するチャック機能を備えると共に、上部に載置固定した基板Wを所定の温度に加熱する加熱手段を備えている。この加熱手段は、例えば電気的な加熱を行うヒーター(図示省略)でありステージ12内に埋め込まれていることとする。これにより、ステージ12上に載置固定した基板Wを、200〜600℃に加熱した状態で保持きるようになっている。
そして、シャワーへッド13は、処理室11内においてステージ12に対向配置される。このシャワーへッド13は、ステージ12上に配置される基板W上の全面に対向配置される程度に、十分な大きさを備えていることとする。そして、このシャワーへッド13には、処理室11の外部に設けられたガス混合室15が接続され、このガス混合室15を介して複数のガス供給管16a,16b,16cが接続されている。そして、各ガス供給管16a,16b,16cには、マスフローコントローラMFCが設けられ、ガス混合室15内に導入されるガスの流量を制御するように構成されている。これにより、ガス供給管16a,16b,16cから供給された複数種類のガスが、ガス混合室15においてあらかじめ混合された状態で処理室11内のシャワーへッド13に供給される構成となっている。尚、ガス混合室15には、ここでの図示を省略した冷却手段が設けられていても良い。
また、シャワーへッド13には、当該シャワーへッド13の熱を放出するための冷却手段が設けられている。この冷却手段は、例えば、シャワーへッド13に配設された冷媒管からなる。この冷媒管は、例えばシャワーへッド13において、ステージ12に対向配置される穴開きのプレート(いわゆるシャワープレート17)に配置される。
図2には、シャワープレート17の平面図を示す。この図に示すように、シャワープレート17には、その全面に均等に複数の微細なガス穴17aが穿設されている。そして、これらのガス穴17aの間を縫うように、冷媒管18が配設されている。この冷媒管18は、冷媒cを導入口から導入し、排出口から排出することにより、シャワープレート17を300℃未満に冷却する。冷媒cはたとえばヘリウムガスが用いられる。このような冷媒管18は、シャワープレート17の一主面側に密着させて設けても良く、シャワープレート17に内設されていても良い。
また冷却手段は、冷媒管18のほかにも、例えばシャワーへッド13の外周枠19として設けられても良い。この外周枠19は、シャワープレート17に接して設けられたもので、シャワープレート17よりも十分に板厚を厚くして熱容量を十分に大きく設定し、シャワープレート17の熱が、外周枠19に向かって流れる構成となっている。この外周枠19は、熱伝導性の良好な材料からなることが好ましく、シャワープレート17に対してネジ20を用いて固定されていることとする。またこの外周枠19には、冷媒管が埋め込まれていても良い。尚、外周枠19は、シャワープレート17と一体に形成されたものであっても良く、アルミニウム、酸化アルミニウム等で構成されることとする。
図3には、シャワーへッド13の内部構成図を示す。この図に示すように、基板Wの全面に対してより均一なガス流を形成するためには、シャワーへッド13には複数の分散板21a,21b,21cが内設されていることが好ましい。これらの分散板21a,21b,21cは、例えば最も上流側に設けられた第1分散板21aには、周辺部のみにガス穴が設けられている。そして、第1分散板21aの下流側に設けられた第2分散板21bには、中央部のみにガス穴が設けられている。さらに第2分散板21bとシャワープレート17との間に設けられた第3分散板21cは、全面に均等にガス穴が設けられている。
このような構成とすることにより、図1で示したガス混合室15からシャワーへッド13の中央に導入されるガスが、第1分散板21aの中央でさえぎられて周辺部に分散される。そして、第1分散板21aを通過したガスは、第2分散板21bの周辺でさえぎられて中央部に向かって流れる。この際、第2分散板21bでは、周辺に近く設けられたガス穴から、より多くのガスが通過する。そして、最後の第3分散板21cにおいて、ほぼ均等に分散されたガスがシャワープレート13に供給される。
そして、上述したように、シャワープレート17に接して冷却手段となる外周枠19が設けられている場合、この外周枠19がシャワープレート17のさらに外側に延設されて処理室(11)の内壁に接続され、シャワープレート17の熱が、外周枠19を介して処理室(11)に逃がされる構成としても良い。また、上述したように、外周枠19は、シャワープレート17よりも十分に板厚tが厚く熱容量が十分に大きく設定されていることとする。
尚、一般にシャワープレート17は、ガス穴17aのピッチが細かいことが多く、図2に示すように冷媒管18を配設することが難しい場合もある。このような場合、ガス穴のピッチが比較的大きな分散板に冷媒管18を配設しても良い。この場合、例えば図4に示すように、シャワープレート17に近接した第3分散板21cに冷媒管18を配設することが好ましい。
以上のような図1〜図4を用いて説明した構成の成膜装置1は、次のようにして動作させる。先ず、ステージ12上に基板Wを載置固定し、処理室11の内部を所定の圧力に減圧する。そして、基板Wを所定温度に加熱する。また、シャワープレート17または最後段の第3分散板21cに配設した冷媒管18に冷媒を流し、これらを冷却しておく。また、シャワープレート17は外周枠19への熱伝導によっても冷却された状態となっている。この状態で、処理室11内の圧力を調整しつつ、ガス供給管16a,16b,16cからマスフローコントローラMFCで流量調整しながら、ガス混合室15内に成膜処理用のガスを導入する。
これにより、ガス混合室15内に供給された複数種類の成膜処理用のガスは、ガス混合室15において予め均一に混合される。そして、予め均一に混合された混合ガスが、シャワーへッド13内に供給され、内部の分散板21a,21b,21cでシャワーへッド13内に均等に分散される。そして、均等に分散された混合ガスは、冷却されたシャワープレート17(または第3分散板21c)を通過することで冷却され、ステージ12上の基板Wに向かって供給される。
これにより、加熱された基板Wによって、シャワーへッド13が加熱されることによる混合ガスの加熱が防止される。したがって、予め均一に混合された混合ガスをより低温に保った状態で、加熱した基板Wの表面に供給して成膜処理を行うことが可能になる。
<半導体薄膜の成膜方法>
次に、上述した成膜装置1を用いた半導体薄膜の成膜方法の第1実施形態を、図1を参照して説明する。ここでは、エッチング性ガスと成膜ガスとを加熱した基板の表面において熱化学反応させることで、多結晶シリコン薄膜や多結晶シリコンゲルマニウム薄膜などの結晶質の半導体薄膜を成膜する、いわゆる反応性熱CVD法による成膜方法を説明する。
次に、上述した成膜装置1を用いた半導体薄膜の成膜方法の第1実施形態を、図1を参照して説明する。ここでは、エッチング性ガスと成膜ガスとを加熱した基板の表面において熱化学反応させることで、多結晶シリコン薄膜や多結晶シリコンゲルマニウム薄膜などの結晶質の半導体薄膜を成膜する、いわゆる反応性熱CVD法による成膜方法を説明する。
先ず、例えばガラス材料からなる基板Wをステージ12上に載置固定し、450℃程度に加熱する。
そして、処理室11の内部を排気して所定の圧力に減圧する。また、減圧手段14に備えられた圧力制御機構により、以降の工程において処理室11に成膜処理ガスが導入された場合であっても、処理室11内における圧力がたとえば400Pa程度に保たれるように調整しておく。
さらに、冷媒管18に冷媒としてヘリウム(He)を流し、シャワーへッド13のシャワープレート17を冷却しておく。尚、シャワープレート17は外周枠19への熱伝導によっても冷却された状態となっている。
以上のような状態で、ガス供給管16a,16b,16cから成膜処理ガスを導入する。この成膜処理においてガス供給管16a,16b,16cから導入する成膜処理ガスとしては、半導体材料を含有する成膜ガス、エッチング性ガス、希釈ガスが用いられる。成膜ガスとしては、シラン(SiH4)、ジシラン(Si2H6)、トリシラン(Si3H8)が用いられる。エッチング性ガスとしては、フッ素(F2)、四フッ化ゲルマニウム(GeF4)、三フッ化塩素(ClF3)が用いられる。また、希釈ガスとしては、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、窒素(N2)、水素(H2)などが用いられる。
このうち、エッチングガスとして、四フッ化ゲルマニウム(GeF4)を選択した場合には、結晶質の半導体薄膜として多結晶シリコンゲルマニウム薄膜が成膜される。そしてそれ以外は、結晶質の半導体薄膜として多結晶シリコン薄膜が成膜される。このため、成膜目的とする半導体薄膜によって、成膜処理ガスが適切に選択される。
ここでは例えば、成膜ガスとしてジシラン(Si2H6)、エッチング性ガスとして四フッ化ゲルマニウム(GeF4)、希釈ガスとしてのアルゴン(Ar)をガス供給管16a,16b,16cからガス混合室15に導入する。この際、マスフローコントローラMFCにて、ジシラン(Si2H6)の流量を10sccm、四フッ化ゲルマニウム(GeF4)の流量を0.4sccm、アルゴン(Ar)の流量を5000sccmに調整して導入する。
尚、この際、ガス混合室15の温度は、成膜ガス(Si2H6)とエッチング性ガス(GeF4)との反応開始温度(300℃)未満に保たれており、たとえば200℃に保たれていることとする。これにより、成膜ガス(Si2H6)とエッチング性ガス(GeF4)とが、基板Wに供給される前に気相反応によって消費されることを防止する。
以上により、ガス混合室15内において成膜ガス(Si2H6)とエッチング性ガス(GeF4)と希釈ガス(Ar)とを均一に混合し、さらにシャワーへッド13内において均等に分散させた状態で、450℃に加熱された基板Wの表面に供給する。この際、基板W表面の周囲における圧力雰囲気は400Pa程度に保たれる。
これにより、基板Wの表面に供給された成膜ガス(Si2H6)とエッチング性ガス(GeF4)とが、450℃に加熱された基板Wの熱によって熱化学反応を引き起こし、基板Wの表面上に多結晶シリコンゲルマニウム薄膜が成膜される。この際、約9mm/min程度の成膜速度で多結晶シリコンゲルマニウム薄膜が形成される。
尚、上述した手順において、基板Wの加熱温度を500℃に保った場合には、基板Wの表面に、約20nm/minの成膜速度で多結晶シリコンゲルマニウム薄膜が形成される。
以上のような成膜方法では、基板Wの表面に供給される成膜ガス(Si2H6)とエッチング性ガス(GeF4)とは、ガス混合室15内において、熱化学反応の開始温度よりも低い温度であらかじめ混合される。このため、エッチング性ガスと成膜ガスとが、シャワーへッドに設けられた別々の穴状ガス導入口から成膜室内に導入される場合と比較して、基板W表面の各部に対するエッチング性ガスと成膜ガスとの供給割合(混合比)を均一化することができる。したがって、膜質の均一な多結晶シリコンゲルマニウム薄膜を得ることができる。
しかも、ガス混合室15内で予め混合された混合ガスが、冷却されたシャワープレート17から基板Wに向かって供給される。この際、シャワープレート17が冷却状態に保たれているため、450℃に加熱された基板Wからの輻射熱によるシャワープレート17(シャワーへッド13)の加熱が防止され、さらに加熱されたシャワーへッド13によって混合ガスが加熱されることを防止できる。またシャワープレートにより、混合ガスを冷却することもできる。
これにより、加熱された基板W表面に供給される直前まで、混合ガスがより低温な状態に保たれて成膜ガス(Si2H6)とエッチング性ガス(GeF4)とが未反応の状態で維持される。そして、この未反応な状態で基板W表面に到達し易くなる。したがって、加熱された基板W表面において、成膜ガス(Si2H6)とエッチング性ガス(GeF4)とが熱化学反応を起こす割合が増加し、結晶性の高い多結晶シリコンゲルマニウム薄膜を得ることができる。
以上説明したように本発明によれば、膜質が均一で、しかも結晶性が高く、これにより膜質の良好な結晶性の半導体薄膜を得ることが可能になる。
<薄膜半導体装置の製造方法−1>
次に、上述した成膜方法を適用した薄膜半導体装置の製造方法の第1の例を、図5〜図7の断面工程図に基づいて説明する。ここでは、これらの図を用いて薄膜トランジスタとしてトップゲート型のTFTの製造方法を説明し、さらにはこれを用いた表示用駆動パネル(薄膜半導体装置)の製造方法を説明する。
次に、上述した成膜方法を適用した薄膜半導体装置の製造方法の第1の例を、図5〜図7の断面工程図に基づいて説明する。ここでは、これらの図を用いて薄膜トランジスタとしてトップゲート型のTFTの製造方法を説明し、さらにはこれを用いた表示用駆動パネル(薄膜半導体装置)の製造方法を説明する。
先ず、図5(a)に示すように、絶縁性の基板31を用意する。この基板31には、例えば旭ガラス社製AN635、AN100、コーニング社製Code1737等が適宜用いられる。
そして、プラズマCVD法またはLPCVD法等の成膜方法によって、この基板31上に、バッファ層となる窒化シリコン(SiNx)膜32を成膜し、さらに酸化シリコン(SiOx)膜33を約100nm〜400nmの膜厚で成膜する。この際、窒化シリコン膜32および酸化シリコン膜33の成膜にプラズマCVD法を用いる場合には、先ず窒化シリコン膜32の成膜においては、無機系シランガス(SiH4、Si2H6等)とアンモニアガス(NH3)とを成膜ガスに用いる。また、酸化シリコン膜33の成膜においては、上記無機系シランガスと酸素(O2)または亜酸化窒素(N2O)とを成膜ガスに用いる。尚、成膜の際の基板温度は450℃程度に保つこととする。
以上の後、先の実施形態で説明した成膜装置を用いて成膜方法(反応性熱CVD法)を適用して、結晶性の半導体薄膜34を成膜する。つまり、成膜ガス(Si2H6)とエッチング性ガス(GeF4)との熱化学反応により、多結晶シリコンゲルマニウム薄膜を結晶性の半導体薄膜34として成膜する。または、成膜ガス(Si2H6)とエッチング性ガス(F2)との熱化学反応により、多結晶シリコン薄膜を結晶性の半導体薄膜34として成膜する。ここでは、9〜10nm/min.程度の成膜速度で、膜厚が10〜100nm、好ましくは40nmの多結晶シリコン薄膜を成膜することとする。
次に、図5(b)に示すように、半導体薄膜34をパターンエッチングすることによってアイランド状に分離する。
その後、図5(c)に示すように、プラズマCVD法によって、酸化シリコンからなるゲート絶縁膜35を、約100nmの膜厚で成膜する。その後、必要に応じて、ここで形成する薄膜トランジスタのVthを制御する目的で、B+イオンをドーズ量0.1E12〜4E12/cm2程度で半導体薄膜34にイオン注入する。この際、イオンビームの加速電圧は20〜200keV程度に設定される。
次に、図5(d)に示すように、パターニングされた半導体薄膜34上にゲート絶縁膜35を介してゲート電極36を形成する。この場合、先ず、ゲート絶縁膜35上にアルミニウム(Al)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、不純物が添加されたポリシリコン(Doped poly-Si)、あるいはこれらの合金を200〜800nmの膜厚に成膜し、これをパターニングすることによってゲート電極36を形成する。
その後、図6(e)に示すように、ゲート電極36をマスクにしたイオン注入法によって、n型のMOSトランジスタのLDD拡散層37を半導体薄膜34中に形成するための不純物導入を行う。この際、例えばP+イオンを用い、注入ドーズ量:6E12〜5E13/cm2、加速電圧:20〜200keV程度に設定した質量分離イオン注入が行われる。
次に、図6(f)に示すように、nチャンネル領域aにおけるゲート電極36の側壁を覆い、かつpチャンネル領域bを覆うレジストパターン38を形成し、これをマスクにしたイオン注入によって、nチャンネルの薄膜トランジスタのソース・ドレイン39を形成するための不純物導入を行う。この際、例えばP+イオンを用い、注入ドーズ量:1E14〜1E15/cm2、加速電圧:20〜200keV程度に設定した質量分離または非質量分離型のイオンシャワードーピングが行われる。これにより、nチャンネルの薄膜トランジスタ(nTFT)40を形成する。イオン注入後には、レジストパターン38を剥離する。
さらに、図6(g)に示すように、nチャンネル領域aを覆うレジストパターン41を形成し、これとpチェンネル領域bのゲート電極36をマスクにしたイオン注入法によって、pチャンネルの薄膜トランジスタのソース・ドレイン42を形成するための不純物導入を行う。この際、例えば、B+イオンを用い、注入ドーズ量:1E15〜3E15/cm2、加速電圧10〜100keV程度で注入し、pチャンネルの薄膜トランジスタ(pTFT)43を形成する。イオン注入後には、レジストパターン41を剥離する。
以上の後、図7(h)に示すように、TFT40,43を覆うように、基板31上に酸化シリコン膜44を約600nmの膜厚で成膜する。この状態で、半導体薄膜34中に導入した不純物を活性化させるため、レーザーアニール、ランプアニール、炉アニール等から適宜選択された方法で活性化アニール処理を行う。次に、窒化シリコン膜45を200〜400nmの膜厚で成膜した後、水素化アニールを窒素(N2)中において350〜400℃で1時間程度施す。
次いで、図7(i)に示すように、酸化シリコン膜44と窒化シリコン膜45からなる層間絶縁膜に、各TFT40,43を構成する半導体薄膜34に達するコンタクトホール46を形成する。
その後、図7(j)に示すように、コンタクトホール46を介して半導体薄膜34に接続される配線電極47を形成する。この配線電極47の形成は、Al−Si等の配線用電極材料をスパッタ成膜し、これをパターニングすることによって行う。
その後、例えばアクリル系有機樹脂からなる平坦化絶縁膜48を約1μmの膜厚で塗布形成し、この平坦化絶縁膜48に配線電極47に達するコンタクトホール49を形成する。そして、このコンタクトホール49を介して配線電極47に接続された画素電極50を、平坦化絶縁膜48上に形成する。画素電極50は、例えば透明導電性材料であるITO(Indium Tin Oxide)をスパッタ成膜し、これをパターニングすることによって形成する。また、画素電極50がITOからなる場合には、画素電極50を窒素雰囲気中において約220℃で30分間アニールする。以上により、表示用駆動パネルとなる薄膜半導体装置51の完成となる。
以上の製造方法においては、図5(a)を用いて説明したように、反応性熱CVD法によって各TFT40,43を構成する半導体薄膜34の成膜を行っている。反応性熱CVD法では、成膜に使用するガスの化学反応エネルギーを用いてTFT成膜が進められる。例えば、ここでは、Si2H6−GeF4系またはSi2H6−F2系の酸化還元反応が進み、Si2H6がGeF4またはF2により酸化されてSiGeまたはSiが生じる。この反応系で得られる膜は水素を含まない多結晶状態の結晶性を示す。またこの反応性熱CVD法による半導体薄膜34の成膜には、図1〜図4を用いて説明した本発明の成膜装置とこれを用いた成膜方法が適用される。したがって、膜質が均一で、しかも結晶性が高い半導体薄膜34を得ることができる。この結果、基板31上の全面において、移動度の高いTFT40,43を、面内均一に形成することができ、全面において良好な表示駆動を行うことが可能になる。
<薄膜半導体装置の製造方法−2>
次に、上述した成膜方法を適用した薄膜半導体装置の製造方法の第2の例を、図8〜図9の断面工程図に基づいて説明する。ここでは、これらの図を用いて薄膜トランジスタとしてボトムゲート型のTFTの製造方法を説明し、さらにはこれを用いた表示用駆動パネル(薄膜半導体装置)の製造方法を説明する。
次に、上述した成膜方法を適用した薄膜半導体装置の製造方法の第2の例を、図8〜図9の断面工程図に基づいて説明する。ここでは、これらの図を用いて薄膜トランジスタとしてボトムゲート型のTFTの製造方法を説明し、さらにはこれを用いた表示用駆動パネル(薄膜半導体装置)の製造方法を説明する。
先ず、図8(a)に示すように、第1実施形態と同様の絶縁性の基板71上にゲート電極72を形成する。この場合、先ず、基板71上に、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、クロム(Cr)、銅(Cu)またはこれらの合金等を20〜250nmの膜厚で形成し、これをパターニングすることによってゲート電極72を形成する。
次に、図8(b)に示すように、プラズマCVD法によって、基板71上にゲート電極72を覆う状態で、窒化シリコン膜73を30〜50nmの膜厚で成膜し、さらに続けて酸化シリコン膜74を50〜200nmの膜厚で成膜し、ゲート絶縁膜75を得る。
その後、さらに続けて、ゲート絶縁膜75上に、先の実施形態で説明した成膜装置を用いて成膜方法(反応性熱CVD法)を適用して、結晶性の半導体薄膜76を成膜する。つまり、成膜ガス(Si2H6)とエッチング性ガス(GeF4)との熱化学反応により、多結晶シリコンゲルマニウム薄膜を結晶性の半導体薄膜76として成膜する。または、成膜ガス(Si2H6)とエッチング性ガス(F2)との熱化学反応により、多結晶シリコン薄膜を結晶性の半導体薄膜76として成膜する。ここでは、9〜10nm/min.程度の成膜速度で、膜厚が10〜100nm、好ましくは40nmの多結晶シリコン薄膜を成膜することとする。
次に、プラズマCVD法によって、酸化シリコンからなるキャップ絶縁膜77を100〜200nmの膜厚で成膜する。その後、必要に応じてTFTのVthを制御する目的で、B+イオンをドーズ量0.1E12〜4E12/cm2程度で半導体薄膜76にイオン注入する。この際、イオンビームの加速電圧は10〜100keV程度に設定される。
次いで、図8(c)に示すように、キャップ絶縁膜77と、半導体薄膜76とを同一の形状にパターンエッチングしてアイランド状に分離する。
その後、基板71側からの裏面露光によって、ゲート電極72をマスクとしてキャップ絶縁膜77上にレジストパターン78を形成する。
次に、図8(d)に示すように、レジストパターン78をマスクにしたイオン注入法によって、nチャンネルの薄膜トランジスタ(nTFT)のLDD拡散層79を半導体薄膜76中に形成するための不純物導入を行う。この際、例えばP+イオンを用い、注入ドーズ量:4E12〜5E13/cm2、加速電圧:10〜100keV程度に設定した質量分離イオン注入が行われる。
その後、図9(e)に示すように、nチャンネル領域aにおけるゲート電極72上およびLDD拡散層79上、さらにpチャンネル領域b全体を覆うレジストパターン80を形成し、これをマスクにしたイオン注入法によって、nチャンネルの薄膜トランジスタ(nTFT)のソース・ドレイン81を形成するための不純物導入を行う。この際、例えばP+イオンを用い、注入ドーズ量:1E14〜1E15/cm2、加速電圧:10〜100keV程度に設定した、質量分離または非質量分離型のイオンシャワードーピングが行われる。これにより、nTFT82を形成する。イオン注入後には、レジストパターン80を剥離する。
次いで、図9(f)に示すように、nチャンネル領域a全体と、pチャンネル領域bのゲート電極72上を覆うレジストパターン83を形成し、これをマスクにしたイオン注入法によって、pチャンネルの薄膜トランジスタ(pTFT)85のソース・ドレイン84を形成するための不純物導入を行う。この際、例えば、H2希釈のB2H6ガスを用い、B+イオンを注入ドーズ量:1E15〜3E15/cm2、加速電圧10〜100keV程度で注入し、PチャンネルTFT85を形成する。イオン注入後には、レジストパターン83を剥離する。
以上の後には、先の実施形態において図7(h)〜図7(j)を用いて説明したと同様の工程を行う。
すなわち、図9(g)に示すように、TFT82,85を覆うように、基板71上に酸化シリコン膜44、窒化シリコン膜45をこの順で成膜して層間絶縁膜とし、この層間絶縁膜に、各TFT82,85を構成する半導体薄膜76に達するコンタクトホール46を形成する。
次に、コンタクトホール46を介して半導体薄膜76に接続される配線電極47を形成する。
その後、平坦化絶縁膜48を塗布形成し、この平坦化絶縁膜48に配線電極47に達するコンタクトホール49を形成し、これを介して配線電極47に接続された画素電極50を、平坦化絶縁膜48上に形成する。以上により、表示用駆動パネルとなる薄膜半導体装置86の完成となる。
以上の製造方法においては、図8(b)を用いて説明したように、反応性熱CVD法によって各TFT82,85を構成する半導体薄膜76の成膜を行っている。反応性熱CVD法では、成膜に使用するガスの化学反応エネルギーを用いてTFT成膜が進められる。例えば、ここでは、Si2H6−GeF4系またはSi2H6−F2系の酸化還元反応が進み、Si2H6がGeF4またはF2により酸化されてSiGeまたはSiが生じる。この反応系で得られる膜は水素を含まない多結晶状態の結晶性を示す。またこの反応性熱CVD法による半導体薄膜76の成膜には、図1〜図4を用いて説明した本発明の成膜装置とこれを用いた成膜方法が適用される。したがって、膜質が均一で、しかも結晶性が高い半導体薄膜76を得ることができる。この結果、基板71上の全面において、移動度の高いTFT82,85を、面内均一に形成することができ、全面において良好な表示駆動を行うことが可能になる。
<薄膜半導体装置の製造方法−3>
次に、上述した成膜方法を適用した薄膜半導体装置の製造方法の第3の例を、図10の断面工程図に基づいて説明する。ここでは、これらの図を用いて薄膜トランジスタとしてボトムゲート型のTFTの製造方法の他の例を説明する。尚ここでは、ボトムゲート型のTFTの製造方法の他の例として、NチャネルのみまたはPチャネルのみの単一導電型のトランジスタを作製する工程を説明する。
次に、上述した成膜方法を適用した薄膜半導体装置の製造方法の第3の例を、図10の断面工程図に基づいて説明する。ここでは、これらの図を用いて薄膜トランジスタとしてボトムゲート型のTFTの製造方法の他の例を説明する。尚ここでは、ボトムゲート型のTFTの製造方法の他の例として、NチャネルのみまたはPチャネルのみの単一導電型のトランジスタを作製する工程を説明する。
先ず、図10(a)および図10(b)に示す工程は、先の実施形態において図8(a)および図8(b)を用いて説明したと同様に行い、基板71上にゲート電極72を形成し、これを覆う状態で窒化シリコン膜73および酸化シリコン膜74を積層してなるゲート絶縁膜75を形成する。そして、ゲート絶縁膜75上に、先の実施形態で説明した成膜装置を用いて成膜方法(反応性熱CVD法)を適用して、結晶性の半導体薄膜76を成膜し、さらにこれを酸化シリコンからなるキャップ絶縁膜77で覆う。また、必要に応じてTFTのVthを制御する目的でイオン注入を行う。
次に、図10(c)に示すように、基板71側からの裏面露光によって、ゲート電極72をマスクとしてキャップ絶縁膜77上にレジストパターン78を形成する。次いで、レジストパターン78をマスクにしたエッチングにより、キャップ絶縁膜77をパターニングし、ゲート電極72上のみ酸化シリコンからなるキャップ絶縁膜77を残す。尚、エッチング終了後には、レジストパターン78を剥離除去する。
次いで、図10(d)に示すように、キャップ絶縁膜77を覆う状態で、先の実施形態で説明した成膜装置を用いて成膜方法(反応性熱CVD法)を適用して、不純物を含有する結晶性の半導体薄膜91を成膜する。この際、N型の多結晶ドープトシリコンゲルマニウム膜を成膜するには、成膜ガス(Si2H6)、エッチング性ガス(GeF4)に加え、不純物導入のためホスフィン(PH3)を希釈ガス(N2、Ar,H2、Heなど)で希釈したガスを用いる。一方、P型の多結晶ドープトシリコンゲルマニウム膜を成膜するには、PH3に換えてジボラン(B2H6)などを用いることが望ましい。このような方法で成膜した不純物を含有する結晶性の半導体薄膜91は、成膜の段階で活性化するので活性化アニールを省略できる利点がある。
次いで、半導体薄膜91をキャップ絶縁膜77上で分離するようにパターニングし、ソース91s、ドレイン領域91dを形成する。またさらに、ソース91s、ドレイン領域91dの外側において半導体薄膜91と共に半導体薄膜76とをパターニングしてアイランド状に素子分離し、TFT92を得る。
次に、図10(e)に示すように、Al等の配線電極膜をスパッタ成膜し、これをパターニングすることにより、ソース91sに接続されたソース電極93、および、ドレイン領域91dに接続された画素電極94を形成し、表示用パネルの完成となる。
以上の製造方法においても、図10(b)および図10(d)を用いて説明したように、反応性熱CVD法によって各TFT82,85を構成する半導体薄膜76,91の成膜を行っている。したがって、膜質が均一で、しかも結晶性が高い半導体薄膜76,91を得ることができる。この結果、基板71上の全面において、移動度の高いTFT92を、面内均一に形成することができ、全面において良好な表示駆動を行うことが可能になる。
1…成膜装置、11…処理室、12…ステージ、13…シャワーへッド、15…ガス混合室(混合部)、17…シャワープレート(シャワーへッド)、18…冷媒管、19…外周枠、31,71,W…基板、34,76,91…半導体薄膜
Claims (7)
- エッチング性ガスと半導体材料を含有する成膜ガスとを加熱した基板表面に供給することにより、当該基板表面において当該エッチング性ガスと成膜ガスとを熱化学反応させ、当該基板表面に結晶質の半導体薄膜を成膜する成膜方法において、
前記エッチング性ガスと成膜ガスとは、前記基板表面に対向配置され冷却状態に保たれたシャワーへッドから当該基板表面の全面に対して供給される
ことを特徴とする半導体薄膜の成膜方法。 - 請求項1記載の半導体薄膜の成膜方法において、
前記エッチング性ガスと成膜ガスとは、前記熱化学反応の開始温度よりも低い温度であらかじめ混合され、混合された状態で前記シャワーへッドから前記基板表面上に供給される
ことを特徴とする半導体薄膜の成膜方法。 - エッチング性ガスと半導体材料を含有する成膜ガスとを加熱した基板表面に供給することにより、当該基板表面において当該エッチング性ガスと成膜ガスとを熱化学反応させ、当該基板表面に結晶質の半導体薄膜を成膜する成膜方法において、
前記エッチング性ガスと成膜ガスとは、前記熱化学反応の開始温度よりも低い温度であらかじめ混合され、混合された状態で前記基板表面に供給される
ことを特徴とする半導体薄膜の成膜方法。 - 気密状態が保たれる処理室と、前記処理室内において基板を加熱保持するステージと、前記ステージに対向配置されたガス供給用のシャワーへッドとを備えた成膜装置において、
前記シャワーへッドには、当該シャワーへッドの熱を放出するための冷却手段が設けられている
ことを特徴とする成膜装置。 - 請求項4記載の成膜装置において、
前記シャワーへッドから供給されるガスを、当該シャワーへッドの上流側であらかじめ混合するための混合部がさらに設けられた
ことを特徴とする成膜装置。 - 請求項4記載の成膜装置において、
前記冷却手段は、前記シャワーへッドに配設された冷媒管からなる
ことを特徴とする成膜装置。 - 請求項4記載の成膜装置において、
前記冷却手段は、前記シャワーへッドの外周枠として設けられている
ことを特徴とする成膜装置。
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-
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