JP2007250681A - 半導体樹脂封止装置及びリリースフィルムの供給方法 - Google Patents

半導体樹脂封止装置及びリリースフィルムの供給方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リリースフィルムをパーティング面にシワを生じることなく効率的に設置することができる半導体樹脂封止装置、及びリリースフィルムの供給方法を提供する。
【解決手段】本発明の半導体樹脂封止装置は、上金型11と下金型12との間に搬送されたリリースフィルム1を、上金型11のパーティング面11aを被覆する位置に移動させる過程で、リリースフィルム1の外縁部にそれぞれ当接してリリースフィルム1を幅方向外側に押し広げるテーパーローラ54を備えた分離型テーパーローラ51、52を具備している。本構成により、金型10に最も近い位置にあるガイドローラ6、7と分離型テーパーローラ51、52との相互作用で、搬送方向の張力に起因してリリースフィルム1に発生する波うちを解消し、半導体パッケージを歩留まり良く製造することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、金型のパーティング面に搬送された帯状のリリースフィルムにより、前記金型を用いて樹脂封止がなされた半導体装置の離型を行う半導体樹脂封止装置及びリリースフィルムの供給方法に関する。
半導体装置のパッケージング工程では、複数の半導体装置がリードフレーム等の一枚の基材上に搭載され、金型に形成されたキャビティ内で一括して樹脂封止が行われている。近年、このような半導体装置の樹脂封止装置では、樹脂封止後の半導体装置を、リリースフィルムを用いて金型からの離型する手法が採用されている。
図6は、この種の樹脂封止装置の縦断面図である。また、図7(a)は、図6に示す樹脂封止装置の要部の平面図であり、図7(b)は、図7(a)の側面図である。
図6に示すように、金型10を構成する固定上金型11(以下、適宜上金型11という。)と可動下金型12(以下、適宜、下金型12という。)との間に帯状のリリースフィルム1を搬送する搬送機構20を備えている。搬送機構20は、ロール状に巻かれた使用前のリリースフィルム1を保持するとともに、回転してリリースフィルム1を送出する送出部2と、金型10において離型に使用された使用済みのリリースフィルム1をロール状に巻き取る巻取部3を備えている。送出部2と金型10との間、並びに、金型10と巻取部3との間には、リリースフィルム1を適切な位置に案内する複数のガイドローラ4〜9が設けられている。
例えば、送出部2に最も近いガイドローラ4は、リリースフィルム1の送出量を計測するロータリエンコーダを備えている。そして、図示しない駆動手段が、当該ガイドローラ4において計測された送出量に基づいて、送出部1の回転量及び回転速度を制御している。同様に、巻取部3に最も近いガイドローラ9は、リリースフィルム1の巻取量を計測するロータリエンコーダを備えており、図示しない駆動手段が、ガイドローラ9において計測された巻取量に基づいて、巻取部3の回転量及び回転速度を制御している。
通常、この種の半導体樹脂封止装置では、リリースフィルム1の搬送動作時に、リリースフィルム1に撓みが発生することがないように、送出部2の送出量を巻取部3の巻取量よりも小さくし、リリースフィルム1に対して搬送方向に所定の張力を付与している。
以上のようにして、上金型11と下金型12との間にリリースフィルム1が搬送されると、搬送機構20全体(あるいは、送出側のガイドローラ5、6、及び、巻取側のガイドローラ7、8)が上金型11側に移動し、リリースフィルム1が上金型11のパーティング面11aを被覆する。この後、リリースフィルム1は、上金型11のパーティング面に設けられた吸引穴13を通じて上金型11に吸引され、上金型11のリードフレームとの接触面を被覆する状態で密着する。当該状態で、下金型12が上昇されて上金型11と接触(型締め)され、下金型12の上面に形成されているキャビティ14に、プランジャ15によって溶融状態の樹脂が注入される。これにより、リードフレームに搭載された半導体装置の樹脂封止が行われる。
しかしながら、上述のように張力を付与した状態でリリースフィルム1の搬送を行うと、図7(a)に示す平面図、及び、図7(b)に示す図7(a)をガイドローラ7側から見た側面図に示すように、リリースフィルム1には搬送方向と平行な方向に波うつ撓み31(以下、波うち31という。)が発生することがあった。このような波うち31が生じた状態のリリースフィルム1を上金型11に吸着させると、リリースフィルム1は、波うち現象に起因するシワを有した状態で上金型11に密着することになる。
上述のように、リリースフィルム1は、キャビティ14に注入された樹脂と直接接触するため、リリースフィルム1にシワが生じていると、樹脂封止された半導体装置の表面に当該シワが転写されることによりシワ圧痕が形成される。このような半導体装置は、外観に異常を有するため外観不良となる。
また、近年の半導体装置のパッケージに多用されているQFN(Quad Flat Non-leaded)パッケージのような表面実装型のリードレスパッケージでは、図8に示すように、リリースフィルム1が端子面41(パッケージ底面)に直接接触した状態で樹脂封止が行われる。このため、リリースフィルム1にシワ32が発生していると、パッケージ底面41に凹凸が生じ、基板に実装することが不可能となる。このため、表面実装型のリードレスパッケージの樹脂封止工程では、リリースフィルム1にシワを発生させないことが特に求められている。
上記シワの発生を抑制する手法として、金型10の元も近い位置に配置されるガイドローラ6、及びガイドローラ7に鼓型ローラを採用した樹脂封止装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−39823号公報
上述の波うち31は、リリースフィルム1を上下金型間の間隙に通し、その金型両側外部近傍に設けられた円筒形ローラに接触させて支持することによって張力を付与した時に、原理的に張力の方向と平行に発生するもので、特にフィルム厚さが薄いほど顕著に現れる。
上述のように、ガイドローラ6及び7に鼓型ローラを使用することで、搬送時に、リリースフィルム1に、幅方向外側に向かう張力が作用するため、上記波うち31は緩和することができる。しかしながら、搬送時に発生する張力の大きさは、鼓型ローラの形状により決定されるため、同一の樹脂封止装置において、異なる幅や厚さのリリースフィルム1を使用する場合には、リリースフィルム1に応じた形状を有する鼓型ローラを準備する必要があった。
一方、樹脂封止時には、金型10全体を加熱する必要があるため、樹脂封止後のリリースフィルム1は当該加熱により伸張されている。このため、搬送時にシワのない状態でパーティング面を被覆したリリースフィルム1であっても、樹脂封止後、すなわち、使用後には、上記加熱伸張によりシワが生じる。このようなシワが生じたリリースフィルム1を上記鼓型ローラにより巻取側に搬送した場合、加熱伸張により発生したしわを完全に除去することができない。このような加熱伸張により発生したしわが、例えば、送出側の鼓型ローラ(図6のガイドローラ7の位置に設置される)に残留していた場合、当該シワの影響により、引き続き実施される樹脂封止のためにパーティング面に搬送されたリリースフィルム1にシワが発生することになる。このため、上記従来の構成では、未使用のリリースフィルム1をシワのない状態でパーティング面に搬送するために、使用済みのリリースフィルム1を上記加熱伸張により生じたシワの影響が生じない十分な位置まで巻取部側に搬送可能な多大な搬送量(送出量)を設定する必要があった。
本発明は、上記従来の事情を鑑みて提案されたものであって、リリースフィルムをパーティング面にシワを生じることなく効率的に設置することができる半導体樹脂封止装置、及びリリースフィルムの供給方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用している。まず、本発明は、金型のパーティング面に搬送された帯状のリリースフィルムにより、前記金型を用いて樹脂封止がなされた半導体装置の離型を行う半導体樹脂封止装置を前提としている。そして、本発明に係る半導体樹脂封止装置は、パーティング面において分離された前記金型の間に前記リリースフィルムを搬送する搬送機構と、前記リリースフィルムが前記分離された一方の金型のパーティング面を被覆する際に前記リリースフィルムの外縁部にそれぞれ当接して当該リリースフィルムを幅方向外側に押し広げるテーパーローラとを備えた構成を採用している。ここで、前記テーパーローラは、同一の回転軸に前記リリースフィルムの幅に応じた間隔をおいて固定されている。また、上記リリースフィルムを幅方向外側に押し広げる際には、上記リリースフィルムの搬送を案内するガイドローラが支点として作用する構造であることが好ましい。
上記テーパーローラは、例えば、上記リリースフィルムの供給側(送出側)及び排出側(巻取側)にそれぞれ設けられる。さらに、上記テーパーローラは、上記回転軸にスライド可能に設けられ、リリースフィルムの幅に応じて、当該テーパーローラ間隔が変更可能であることが好ましい。
一方、他の観点では、本発明は、金型のパーティング面に搬送され、前記金型を用いて樹脂封止がなされた半導体装置を離型する帯状のリリースフィルムの供給方法を提供することができる。すなわち、本発明に係るリリースフィルムの供給方法は、まず、パーティング面において分離された前記金型の間に前記リリースフィルムを搬送する。次いで、搬送されたリリースフィルムを分離された一方の金型のパーティング面を被覆する位置に移動させるとともに、当該リリースフィルムの外縁部にテーパーローラを当接させ、前記リリースフィルムを幅方向外側に押し広げる。そして、押し広げられたリリースフィルムを、当該リリースフィルムが被覆する金型に密着させる構成である。
本発明によれば、従来に比べて、効率良く波うち現象を解消することができ、半導体パッケージ工程の製造歩留まり向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態に係る半導体樹脂封止装置を、図面を参照しながら詳細に説明する。ここで、図1(a)は、リリースフィルム搬送状態の本実施形態の半導体樹脂封止装置の断面図であり、図1(b)は、図1(a)においてA−A線で示す位置から送出側を見た側面図である。また、図2(a)は、図1(a)に示した半導体樹脂封止装置の要部平面図であり、図2(b)は、図2(a)をガイドローラ7側から見た側面図であり、図2(c)は、図2(a)の正面図である。なお、図面において、上記従来の半導体樹脂封止装置と同一の部材には同一の符号を付し、以下では、その詳細な説明は省略する。
図1(a)に示すように、本実施形態の半導体樹脂封止装置は、従来と同様に、金型10を構成する固定上金型11と可動下金型12との間に帯状のフッソ樹脂等からなるリリースフィルム1を搬送する搬送機構20を備えている。搬送機構20は、ロール状に巻かれた使用前のリリースフィルム1を保持するとともに、回転してリリースフィルム1を送出する送出部2と、上記金型10において離型に使用された使用済みのリリースフィルム1をロール状に巻き取る巻取部3を備えている。送出部2と金型10との間、並びに、金型10と巻取部3との間には、リリースフィルム1を適切な位置に案内する複数のガイドローラ4〜9が設けられている。
従来と同様に、送出部2に最も近いガイドローラ4は、リリースフィルム1の送出量を計測するロータリエンコーダを備えており、図示しない駆動手段が、当該ガイドローラ4において計測された送出量に基づいて、送出部1の回転量及び回転速度を制御している。同様に、巻取部3に最も近いガイドローラ9は、リリースフィルム1の巻取量を計測するロータリエンコーダを備えており、図示しない駆動手段が、ガイドローラ9において計測された巻取量に基づいて、巻取部3の回転量及び回転速度を制御している。本実施形態の半導体樹脂封止装置においても、リリースフィルム1の搬送時に、リリースフィルム1に撓みが発生することがないように、送出部2の送出量を巻取部3の巻取量よりも小さくし、リリースフィルム1に対して搬送方向に所定の張力を付与している。
なお、金型10に最も近いガイドローラ6及びガイドローラ7は、リリースフィルム1の固定上金型11に対する搬送位置を規定する作用を有している。ここで、搬送位置とはリリースフィルム1搬送時の上金型11のパーティング面11aとリリースフィルム1との距離である。また、ガイドローラ5及びガイドローラ8は、リリースフィルムをエンコーダ付きガイドローラ4に密着させる作用を有している。なお、上記ガイドローラ4〜9は、リリースフィルム1の幅方向全体に渡って同一の外径を有する円筒状ローラ(ストレートローラ)により構成されている。
さて、本実施形態に係る半導体樹脂封止装置では、図1(a)及び、図1(b)に示すように、搬送位置を規定するガイドローラ6及びガイドローラ7に近接して金型10側に、分離型テーパーローラ51、52が設けられている。当該分離型テーパーローラ51(52)は、図1(b)に示すように、ガイドローラ4〜9の回転軸と平行に配置された回転軸53に、リリースフィルム1の幅に応じた間隔で2つのテーパーローラ54が固定された構造を有している。ここで、テーパーローラ54は、リリースフィルム1の外縁部側から中央部側に向かうに従って外径が次第に小さくなる円錐台状のローラである。また、ここでは、回転軸53は、円錐台状のテーパーローラ54の軸心と一致している。テーパーローラ54のテーパ形状は、後述のリリースフィルム1の外縁部を押し下げた際にリリースフィルム1の湾曲する形状に応じた形状に設計されることが好ましい。
本実施形態では、幅が200mmのリリースフィルム1の使用を前提とし、最大外径が30mm、最小外径が20mmのテーパーローラ54を使用している。また、当該テーパーローラ54の幅は40mm程度であり、リリースフィルム1の外縁から、幅方向外側に5mm程度突出する状態で設置されている。なお、テーパーローラ54の最大外径部及び最小外径部に形成される端部の外周は、リリースフィルム1に接触した際にリリースフィルム1を損傷することがないように丸みを持たせた形状になっている。
図1(a)に示すように、本実施形態では、分離型テーパーローラ51は、固定上金型11の送出側端部とガイドローラ6との中間位置で、固定上金型11のパーティング面11aとテーパーローラ54の下端とが略同一となる高さに固定されている。同様に、分離型テーパーローラ52は、固定上金型11の巻取側端部とガイドローラ7との中間位置で固定上金型11のパーティング面11aとテーパーローラ54の下端とが略同一となる高さに固定されている。このとき、分離型テーパーローラ51、52の回転軸53は回転可能に図示しない支持部材に支持されており、回転軸53の回転に伴ってテーパーローラ54が回転するようになっている。なお、図1(a)及び図2(b)、(c)に示すように、リリースフィルム1の搬送時には、分離型テーパーローラ51及び52は、リリースフィルム1と接触しない構成になっている。
従来と同様に、送出部2及び巻取部3は、搬送方向に張力を付与した状態で、未使用のリリースフィルム1を固定上金型11と可動下金型12との間に搬送する。このとき、リリースフィルム1には図2(a)、(b)に示すように、波うち31が発生する。
未使用のリリースフィルム1の搬送動作が完了すると、搬送機構20全体が図示しない駆動手段により上昇し、リリースフィルム1が上金型11のパーティング面11aと接触する位置に移動する。図3は、リリースフィルム1が上金型11のパーティング面11aと接触した状態の断面図である。また、図4(a)は、図3に示した半導体樹脂封止装置の要部平面図であり、図4(b)は、図4(a)をガイドローラ7側から見た側面図であり、図4(c)は、図4(a)の正面図である。
図3に示すように、上記上昇の過程で、リリースフィルム1の外縁部に、分離型テーパーローラ51、52が備えるテーパーローラ54がそれぞれ当接し、リリースフィルム1は幅方向外側に押し広げられる。
このとき、図4(a)の平面図に示すように、テーパーローラ54はリリースフィルム1に対して、送出側の外縁部2箇所、並びに、巻取側の外縁部2箇所で接触する。当該リリースフィルム1の接触部分は、搬送機構20の上昇とともに押し下げられる。このとき、リリースフィルム1には、4つのテーパーローラ54のそれぞれにより、リリースフィルム1の幅方向外側に向かう張力が発生する(図4に矢印Dで示す。)。すなわち、4つのテーパーローラ54により構成される四辺形の中心P(ここでは、上金型11の外形が構成する四辺形の中心と一致させている。)を中心とした均等な4方向の張力が生じる。そして、当該張力により波うち31は引き伸ばされて除去される。このとき、図4(b)に示すように、リリースフィルム1は湾曲する。しかしながら、本実施形態では、テーパーローラ54が、リリースフィルム1の湾曲形状に合致する形状に設計されているため、例えば、テーパーローラ54の内側端(外径が小さい側の端部)の接触により、リリースフィルム1に破損が生じないようになっている。
波うち31が除去されるためには分離型テーパーローラ51、52のリリースフィルム1への押し込み深さが重要であり、分離型テーパーローラ51、52と上金型11のパーティング面11aとの上下方向の位置関係を適切に調整する必要がある。当該位置調整は、例えば、搬送機構20の上昇により、上金型11のパーティング面11aにリリースフィルム1が接触する時点で、波うち31が完全に消失する状態に調整される。
搬送機構20は、波うち31が除去された状態でさらに上昇し、予め設定された上昇ストロークを移動した時点で停止する。ここでは、ガイドローラ6及び7の回転軸が、上金型11のパーティング面11aよりも、15mm程度上方に位置する状態を上昇ストロークの終点としている。これにより、図3、及び図4(c)に示すように、ガイドローラ6及び7を、テーパーローラ54がリリースフィルム1を押し広げる際の支点として作用させることができる。本構成により、支点を分離型テーパーローラ51、52の近傍に設けることができ、搬送機構の上昇移動により、効率良くリリースフィルム1を押し広げることができる。なお、ガイドローラ6、7を上記支点として作用させるため、リリースフィルム1の各ガイドローラ5から8の巻き方は、図6に示した従来の装置とは逆になっている。
リリースフィルム1が上金型11のパーティング面11aと接触した状態で、リリースフィルム1は上金型11パーティング面に設けられた吸引穴13(図3参照)を通じた吸引により上金型11に密着される。このとき、リリースフィルム1は、上金型11とリードフレームとの接触面を被覆する状態で上金型11に密着している。リリースフィルム1が上金型11に密着すると、金型10の下金型12のパーティング面12aに、半導体チップが実装されたリードフレームが、下金型12に形成されたキャビティ14に位置合わせされた状態で設置される。
リードフレームが設置されると、下金型12が上昇して上金型11と型締めがなされる。当該状態で、下金型12のキャビティ14に、プランジャ15によって溶融状態の樹脂が下金型12にキャビティ14と一体に形成されたカル、ライナ及びゲートを通じて注入され、リードフレームの樹脂封止が行われる。樹脂封止が終了すると、下金型12が下降するとともに、リリースフィルム1による離型が行われる。
以上のようにして樹脂封止が完了すると、搬送機構20が、搬送位置(ここでは、リリースフィルム1が、上金型11のパーティング面11aより5mm下方となる位置。)まで下降し、使用済みのリリースフィルム1が巻取部3側に排出されると同時に、未使用のリリースフィルム1が送出部2側から供給される。このとき、上述のように使用済みのリリースフィルムには、加熱伸張によるシワが発生している。本実施形態では、搬送機構20の上昇移動と、分離型テーパーローラ51、52の作用により、リリースフィルム1を押し広げる。このため、送出部2は、使用済みのリリースフィルム1を少なくとも分離型テーパーローラ52よりも巻取側に搬送すれば、加熱伸張によるシワの影響を受けることなく、引き続き実施される樹脂封止に使用されるリリースフィルム1をシワなく上金型11に接触させることができる。このため、従来のように、リリースフィルム1を余分に搬送する必要がなく、従来に比べて、リリースフィルム1の搬送量を小さくすることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、波うちを効率良く除去することができ、パッケージ工程の製造歩留まりを向上させることが可能となる。
ところで、上述の分離型テーパーローラ51、52は、各テーパーローラ54がローラ軸53に沿ってスライド可能な構成を有している。本構成により、異なる幅のリリースフィルム1に対して、上述の波うち31の除去効果を得ることができる。
ここでは、2種類のリリースフィルム幅に対応することができる分離型テーパーローラ51、52の構成について説明する。図5(a)は、分離型テーパーローラ51、52の幅調整を示す平面図であり、図5(b)は、図5(a)の側面図である。
図1(b)及び図5(a)、(b)に示すように、ローラ軸53の所定位置には、例えば、ローラ軸53の全周に突部を構成するリング状の位置決め部材61、62が固定されている。位置決め部材61、62の固定方法は、特に限定されるものではないが、ここでは、各位置決め部材61、62が、ローラ軸53の径方向に各位置決め部材61、62を貫通するネジ穴を備え、当該ネジ穴に螺合するネジをローラ軸53に当接させることで、位置の固定を行う構成を採用している(以下、セットスクリューという。)。
図5に示すように、位置決め部材61は、幅の広いリリ−スフィルムE(図5に2点鎖線で示す。)に対して、テーパーローラ54の外端部(外径が大きい側の端部)が、リリースフィルムEの端部より5mm程度はみ出す状態のテーパーローラ54の外端部を規定するに位置に固定されている。また、位置決め部材62は、幅の狭いリリースフィルムFに対して、テーパーローラ54の外端部が、リリースフィルムFの端部より5mm程度はみ出す状態のテーパーローラ54の内端部(外径が小さい側の端部)を規定する位置に固定されている。
以上のようにして、位置が固定された位置決め部材61、62の間を、テーパーローラ54はスライド可能になっており、位置決め部材61、62により規定される位置により2種類のリリースフィルムE、Fの切替を行うことができる。
例えば、幅の広いリリースフィルムEから幅の狭いリリースフィルムFに切り替える場合、まず、テーパーローラ54のローラ軸53への固定を解除する。このとき、テーパーローラ54の外端部が位置決め部材61に当接している(図5に2点鎖線で示す。)。この後、テーパーローラ54をローラ軸53に沿ってスライドさせ、テーパーローラ54の内端部が位置決め部材62に当接する位置まで移動させる(図5に実線で示す。)。そして、テーパーローラ54をローラ軸53に固定する。なお、幅の狭いリリースフィルムFから幅の広いリリースフィルムEに切り替える場合は、逆の動作となる。また、テーパーローラ54をローラ軸53に固定する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、上述のセットスクリューを採用することができる。
以上のように、上記構成の分離型テーパーローラ51、52を採用することにより、同一の分離型テーパーローラにより2種類の幅のリリースフィルムに対応することが可能となる。すなわち、本構成によれば、リリースフィルムに応じて専用のローラを設計する必要がない上、短時間でリリースフィルムの切替を行うことができる。このため、コストパーフォーマンスに優れた半導体樹脂封止装置を実現することができる。
なお、上記では、2種類のリリースフィルム切替を行う構成を示したが、3種類以上の複数のリリースフィルム切替を実現可能であることは勿論である。例えば、上記位置決め部材に代えて、ローラ軸53の所定位置に凹部を形成し、当該凹部に挿抜可能に嵌合するロック部材をテーパーローラ54が備える構成とすれば、3種類以上のリリースフィルムの切替を行うことができる。
以上説明したように、本発明によれば、従来に比べて、波うちを効率良く解消することができ、半導体パッケージ工程の製造歩留まり向上させることができる。
なお、本発明は、以上で説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する範囲において、種々の変形及び応用が可能である。例えば、上記では、上金型にリリースフィルムを供給する事例を示したが、下金型にリリースフィルムを供給する構成であっても、同様の効果が得られることは勿論である。また、上述の例では、ガイドローラ5、8を複数のローラにより構成しているが、その数は任意である。
本発明は、金型のパーティング面にリリースフィルムにシワを生じることなく供給することができ、リリースフィルムを用いて半導体装置の樹脂封止を行う装置及び当該装置へのリリースフィルムの供給方法として有用である。
本発明の一実施形態の半導体樹脂封止装置のリリースフィルム搬送時の状態を示す断面図 本発明の一実施形態の半導体樹脂封止装置のリリースフィルム搬送時の状態を示す要部拡大図 本発明の一実施形態の半導体樹脂封止装置のリリースフィルム搬送完了時の状態を示す断面図 本発明の一実施形態の半導体樹脂封止装置のリリースフィルム搬送完了時の状態を示す要部拡大図 本発明の一実施形態の半導体樹脂封止装置のリリースフィルム切替時の状態を示す図 従来の半導体樹脂封止装置を示す断面図 従来の半導体樹脂封止装置を示す要部拡大図 樹脂封止完了時の金型とリリースフィルムの状態を示す図。
符号の説明
1 リリースフィルム
2 送出部
3 巻取部
4、9 測長エンコーダ付きガイドローラ
6、7 ガイドローラ
10 金型
11 上金型
12 下金型
13 吸引穴
14 キャビティ
15 プランジャ
20 搬送機構
31 波うち
51、52 分離型テーパーローラ
53 ローラ軸
54 テーパーローラ
61、62 位置決め部材

Claims (5)

  1. 金型のパーティング面に搬送された帯状のリリースフィルムにより、前記金型を用いて樹脂封止がなされた半導体装置の離型を行う半導体樹脂封止装置において、
    パーティング面において分離された前記金型の間に前記リリースフィルムを搬送する搬送機構と、
    同一の回転軸に前記リリースフィルムの幅に応じた間隔をおいて固定され、前記リリースフィルムが前記分離された一方の金型のパーティング面を被覆する位置に移動させる過程で、前記リリースフィルムの外縁部にそれぞれ当接して当該リリースフィルムを幅方向外側に押し広げるテーパーローラと、
    を備えたことを特徴とする半導体樹脂封止装置。
  2. 前記リリースフィルムの搬送を案内するガイドローラが、前記リリースフィルムを押し広げる際の支点として作用する請求項1記載の半導体樹脂封止装置。
  3. 前記テーパーローラが、前記リリースフィルムの供給側及び排出側にそれぞれ設けられた請求項1記載の半導体樹脂封止装置。
  4. 前記テーパーローラは、前記回転軸にスライド可能に設けられ、前記リリースフィルムの幅に応じて、前記テーパーローラの間隔が変更される請求項1に記載の半導体樹脂封止装置。
  5. 金型のパーティング面に搬送され、前記金型を用いて樹脂封止がなされた半導体装置を離型する帯状のリリースフィルムの供給方法であって、
    パーティング面において分離された前記金型の間に前記リリースフィルムを搬送するステップと、
    前記搬送されたリリースフィルムを前記分離された一方の金型のパーティング面を被覆する位置に移動させるとともに、当該リリースフィルムの外縁部にテーパーローラを当接させ、前記リリースフィルムを幅方向外側に押し広げるステップと、
    押し広げられた前記リリースフィルムを、当該リリースフィルムが被覆する金型に密着させるステップと、
    を有するリリースフィルムの供給方法。

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