JP3662786B2 - レーザ加工装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーザ加工の対象となる帯状ワークを、精度良く位置決めすることのできるレーザ加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
薄い被加工材料をレーザによって穴開け加工することは、従来から広く知られている。例えば、特公平2−16199号公報の「レーザ開孔装置」には、煙草のフィルター巻き付け紙、紙おむつ等に用いる薄い被加工材料に対してレーザ加工を施し、当該レーザにより形成した開孔をもって通気性を確保することが記載されている。また、特開平4−356993号公報の「プリント基板の製造方法」には、フレキシブルプリント基板、ICパッケージ或いはBGA(Ball Grid Array )などの電子部品実装に使用する複合電気部品材料に対し、レーザを用いることで止まり穴、貫通穴その他の導通穴を明けることが記載されている。
【0003】
このようなレーザ加工装置を用いたレーザ加工によれば、ドリルでは不可能な微細孔を明けることができ、また、フォトビアやエッチング等のように工程が複雑で納期がかかる加工に比べて簡単なプログラムで安価かつ短期に加工を行うことができる。レーザ加工装置はこのような利点を有することから、薄い被加工材料に適用される例が増加している。このレーザ加工において被加工材料は、生産性の向上のため、帯状に形成されてロールやリール等にて巻き取られ、生産工程にて連続的に繰り出されて供給されることになる。
【0004】
図7は、従来のレーザ加工装置を示す構成図である。このレーザ加工装置300では、巻出部1の巻出リール11に被加工材料である帯状ワークWが巻回保持されており、この帯状ワークWは巻出リール11の側方に設けられたガイドローラ12にて支持されている。巻出部1の側方には、架台2が隣接して配置されており、この架台2上には、XY方向(帯状ワークWの搬送方向がX方向、搬送面内においてX方向に直交する方向がY方向)に移動する加工テーブル21が設けられている。この加工テーブル21のX方向の両端には、駆動ローラ22、22が設けられ、中央にはワーク搬送保持部23が設けられている。そして、巻出部1のガイドローラ12から架台2の駆動ローラ22に至って帯状ワークWが渡されており、この間においては、加工テーブル21の移動を吸収するため、帯状ワークWはループ状に垂れ下げられている(左ループ部W1)。
【0005】
一方、架台2に対する巻出部1の反対側には、この巻出部1とほぼ左右対称的な構造をなす巻取部3が配置されている。すなわち、巻取部3には、帯状ワークWを巻き取る巻取リール31と、帯状ワークWを支持するガイドローラ32とが設けられている。そして、架台2の駆動ローラ22から巻取部3の巻取リール31に至って帯状ワークWが渡されており、この間においては、加工テーブル21の移動を吸収するため、帯状ワークWはループ状に垂れ下げられている(右ループ部W2)。
【0006】
ここで、加工テーブル21の駆動ローラ22、22の近傍には、帯状ワーク搬送時の蛇行によってワーク搬送保持部23における位置ずれが生じるのを防止するため、ガイド201が設けられている。また、加工テーブル21のワーク搬送保持部23には、図8のワーク搬送保持部の縦断面図に示すように、帯状ワークWを真空吸着するための多数の吸着穴24、24が設けられている。これら吸着穴24、24は、その一方を加工テーブル21の上面に向けて開放し、他方を図7に示す配管25を介して真空発生装置26に接続されている。
【0007】
また、図7に示すように、架台2の近傍位置には、レーザ発信器4が設けられている。このレーザ発信器4の光軸上には、レーザ発信器4から出力されたレーザビームBをコリメートし、マスクをかけてレーザ加工位置で最適なスポット形状に成形する像転写光学系41が配置されている。また、像転写光学系41の後段には、加工光学系42が配置されている。この加工光学系42は、像転写光学系41を経由したレーザビームBをガルバノスキャナー43およびfθレンズ44により高速に且つ精度良く位置決めして、ワーク搬送保持部23上の帯状ワークWに照射することによりレーザ加工を行う。これら、加工テーブル21、レーザ発振器4、加工光学系42をはじめ、巻出部1その他の搬送系などを含むシステム全体は、制御装置5により制御されている。
【0008】
つぎに、このレーザ加工装置300の動作について説明する。巻出部1の巻出リール11から巻出された帯状ワークWは、駆動ローラ22によって加工テーブル21のワーク搬送保持部23上に搬送供給される。ここで、真空発生装置26を作動させることによりワーク搬送保持部23の吸着穴24の内部が負圧とされ、帯状ワークWがワーク搬送保持部23上に対して平面的な状態で吸着保持される。
【0009】
また、駆動ローラ22とガイドローラ(巻出ローラ)12との間では、帯状ワークWが垂れ下げられることによって、左ループ部W1が形成される。そして、ワーク搬送保持部23上に吸着保持された帯状ワークWに対し、レーザ発振器4から出力されたレーザビームBが照射される。このレーザビームBは、像転写光学系41にて最適なスポット形状に整形され、加工光学系42にて位置決めされる。かかる集光レーザビームBにより、帯状ワークWに穴明け等の加工が施される。
【0010】
集光レーザビームBと帯状ワークWとはワーク搬送保持部23上の水平面内で相対移動するが、加工光学系4から照射される集光レーザビームBの焦点位置が前記ワーク搬送保持部23上で一定になるように制御されているため、安定した加工を行うことができる。つぎに、加工が終了した帯状ワークWは、駆動ローラ22、22によりX方向に搬送され、加工完了製品として巻取リール31により巻き取られる。ここでも、ガイドローラ(巻取ローラ)32と駆動ローラ22との間で帯状ワークWが垂れ下げられることで、右ループ部W2が形成される。また、帯状ワークWは、ワーク搬送保持部23上にて位置ずれが生じないよう、搬送中は常に前記ガイド201により規制される。
【0011】
帯状ワークWと集光レーザビームBとの相対移動の詳細は図示しないが、加工の用途や種類などに応じて通常はつぎのような方法を用いる。すなわち、帯状ワークWが間欠搬送され加工テーブル21上に吸着保持されている状態で、加工光学系42と加工テーブル21との相対移動によるレーザビーム加工が行われる。ここで、加工テーブル21は、その動作ストロークが大きいものの速度が遅いため、XY方向の間欠動作となる。一方、加工光学系42は、その動作ストロークが小さいものの速度が速いため、XY方向の連続動作となる場合が多い。
【0012】
図9は、帯状ワークの加工例を示す平面図である。このように、一般的にレーザ加工装置では、CSP(Chip Sized Package)やBGA(Ball Grid Array )のインナーリード穴加工等を行うため、1つの加工パターンPのサイズは加工光学系42のスキャン範囲S(通常30mm×30mm〜50mm×50mm)程度になる。従って、加工パターンPのスキャンに加工テーブル21のXY動作は必要性が少なく、それゆえ加工テーブル21の動作軌跡Tは加工パターンPの繰り返し動作軌跡と一致するのが通常である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のレーザ加工装置300では、帯状ワークWの幅が比較的狭い場合、Y方向のストロークは加工光学系42のスキャン範囲Sでカバーすることができる。また、加工テーブル21のY方向のストロークが少なくて済むから、X方向のストロークによる捩れと共に帯状ワークWのたわみを前記左ループ部W1および右ループ部W2で吸収できる。このため、帯状ワークWの幅が狭い場合、帯状ワークWに損傷を与えることなく搬送することが可能であった。例えば、一般のTAB(Tape Automated Bonding)テープ搬送では、そのテープ幅が35mm、48mm、70mmの3種類で比較的狭いため、TABテープに損傷を与えず搬送することができた。
【0014】
しかしながら、最近のレーザ加工装置では、生産能力を向上させるため、テープ幅を大きくする傾向にある。例えば上記TABテープ搬送において、そのテープ幅が125mm、250mm、375mm、500mmのTABテープを用いるようになっている。このため、帯状ワークWの幅が大きくなるに従って加工テーブル21のY方向ストロークが大きくなるから、帯状ワークWの捩れを左右ループ部W1、W2のみでは吸収できなくなり、当該帯状ワークWにダメージを与えてしまうという問題点があった。
【0015】
また、帯状ワークWの幅が大きいためにその捩れを吸収できない場合には、帯状ワークWが凸状に反ったり(図8に実線にて示す)、凹状に反ったり(図8に想像線にて示す)する場合がある。このような場合には、帯状ワークWをワーク搬送保持部23に対して平面的に供給することができないため、帯状ワークWを吸着穴24にて完全に吸着することができない。従って、帯状ワークWが平面状に保持されずに、レーザビームBの焦点位置が変化して安定した高品質のレーザ加工を行うことができない。このことは、比較的薄くて剛性が低い材料を加工する場合には問題にならないが、近年増えてきている、プラスチックと金属を接着剤で張り合わせたような二重または三重構造の複合材料や、比較的厚い材料のように剛性の大きい被加工材料を加工する場合には、大きな問題となっていた。
【0016】
また、上記従来のレーザ加工装置300では、帯状ワークW端縁をガイド201により規制していた。しかしながら、例えば端面の損傷或いは端面の擦れによる塵埃の発生を嫌うグリーンシートなどの場合、ガイド201によって当該帯状ワークWに損傷を与えてしまうという問題点があった。逆に、帯状ワークW端縁をガイド201により規制しないと、搬送時に帯状ワークWに蛇行が生じて当該帯状ワークWをワーク搬送保持部23に正常に位置決めができないという問題があった。
【0017】
一方、上述の問題を解決するために、加工テーブル21を固定して加工光学系42をXY走査形にすることが考えられるが、レーザビームBの品質を安定させるための光路長一定方式の採用や像転写光系41の光走査に同期したマスク位置制御などが必要になって複雑かつ高価なものになってしまう。
【0018】
この発明は、上記のような従来のレーザ加工装置における問題点に鑑みてなされたものであって、帯状ワークを、精度良く位置決めすることのできるレーザ加工装置を得ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明によるレーザ加工装置は、帯状ワークをテーブル面上に位置決めしてXY方向に移動する加工テーブルと、加工テーブル上の帯状ワークに対してレーザビームを照射するレーザビーム照射手段と、帯状ワークを巻回するリール手段とを備え、帯状ワークのうち、加工テーブル上にて位置決めした部分とリール手段に巻回した部分とにかけてループ部を形成すると共に、加工テーブルに対する帯状ワーク移動方向の直交方向に、加工テーブルの移動と共に前記リール手段を直動させる直動手段を設けたものである。
【0020】
加工テーブルは帯状ワークを位置決めした状態でXY方向に移動する。また、リール手段には帯状ワークが巻回されており、加工テーブルとの間でループ部を形成している。加工テーブルのX方向をワーク移動方向とすると、当該X方向の加工テーブルの移動は、前記ループ部によって吸収される。一方、Y方向(帯状ワーク移動方向の直交方向)の加工テーブルの移動は、前記ループ部により吸収するのが困難であるから、加工テーブルの移動と共にリール手段を直動させる。これにより、リール手段と加工テーブルとの間に発生する捩れを吸収することができる。このため、帯状ワークに損傷を与えず、加工テーブルに対する帯状ワークの位置決めを精度良く行うことができる。なお、リール手段は、具体的には帯状ワークの巻出部や巻取部に該当する。さらに、加工テーブルがZ方向に移動する場合にも適用することができる。
【0021】
つぎの発明によるレーザ加工装置は、帯状ワークをテーブル面上に位置決めしてXY方向に移動する加工テーブルと、加工テーブル上の帯状ワークに対してレーザビームを照射するレーザビーム照射手段と、リールに巻回保持した帯状ワークを加工テーブルに巻き出す巻出部と、加工テーブル上で加工した帯状リールを巻き取る巻取部と、帯状ワークのうち、加工テーブル上にて位置決めした部分と巻出部に巻回した部分、および加工テーブル上にて位置決めした部分と巻取部に巻回した部分にかけてそれぞれループ部を形成すると共に、加工テーブルに対する帯状ワーク移動方向の直交方向に、加工テーブルの移動と共に前記巻出部および巻取部を直動させる直動手段を設けたものである。
【0022】
加工テーブルのX方向移動と共に帯状ワークが移動すると、その移動はループ部により吸収される。一方、加工テーブルがY方向に移動すると、ループ部により吸収するのは困難であるから直動手段により吸収する。すなわち、加工テーブルの移動と共に巻出部および巻取部を直動させることで、帯状ワークの捩れを防止または低減する。このようにすれば、帯状ワークに損傷を与えず、加工テーブルに対する帯状ワークの位置決めを精度良く行うことができる。
【0023】
つぎの発明によるレーザ加工装置は、上記レーザ加工装置において、さらに、前記加工テーブルに対する帯状ワークの位置を検出する位置検出手段を設け、当該位置検出手段の検出信号に基づき前記直動手段を制御するようにしたものである。
【0024】
帯状ワークが蛇行することにより当該帯状ワークの加工テーブルに対する位置がずれてしまうから、位置検出手段により帯状ワークの位置を検出し、検出信号に基づいて前記直動手段を制御する。これにより、帯状ワークの位置ずれに対して前記リール手段または巻出部および巻取部を追従させる。かかる構成によれば、上記従来のような物理的接触を伴うガイドなどを用いずに帯状ワークの位置決めを行うことができるから、端面の損傷あるいは端面の擦れによる塵埃の発生を嫌う帯状ワークの加工に適するものとなる。
【0025】
つぎの発明によるレーザ加工装置は、上記レーザ加工装置において、さらに、前記リール手段または巻出部および巻取部の移動量を、加工テーブルの移動量よりも小さくしたものである。
【0026】
加工テーブルの移動量と同じだけリール手段が移動する場合、リール手段の質量が大きいために当該リール手段の移動速度のほうが遅くなる。一方、帯状ワークの位置決めに悪影響を与えなければ、多少ねじれていても問題ない。そこで、リール手段の移動量を加工テーブルの移動量よりも小さくするようにした。このため、移動を短時間に行うことができるから、加工時間を短縮できる。巻出部および巻取部を移動するときも同様である。
【0027】
さらに、つぎの発明によるレーザ加工装置は、帯状ワークをテーブル面上に位置決めしてXY方向に移動する加工テーブルと、加工テーブル上の帯状ワークに対してレーザビームを照射するレーザビーム照射手段と、加工テーブル上において帯状ワークを真空吸着して保持するためのワーク搬送保持手段と、真空吸着のための負圧をワーク搬送保持手段に供給する真空発生手段と、ワーク搬送保持手段に向けて帯状ワークを押圧する押圧手段とを設けたものである。
【0028】
このレーザ加工装置では、帯状ワークに凸状や凹状の反りが生じた場合、帯状ワークが押圧手段によってワーク搬送保持手段に向けて押圧される。従って、帯状ワークが平面的な状態に修正されてワーク搬送保持手段に供給されるので、ワーク搬送保持手段にて確実に吸着保持させる。このようにすれば、剛性が大きく反りの生じ易い被加工材料に対しても加工テーブルに対する位置決めを精度良く行うことができる。
【0029】
つぎの発明によるレーザ加工装置は、上記レーザ加工装置において、押圧手段を、帯状ワークに接触する押圧バーと、押圧バーをワーク搬送保持手段に向かう方向に駆動する駆動手段とを備えて構成し、押圧バーの押圧面を、帯状ワークの変形形状に適合した形状に形成したものである。
【0030】
帯状ワークの変形形状に適合した押圧バーの押圧面にて、帯状ワークを押圧することができるので、帯状ワークを確実に押圧することができる。また、帯状ワークの非突出部分を不用意に押圧することがないので、帯状ワークに損傷を与えることがない。
【0031】
つぎの発明によるレーザ加工装置は、上記レーザ加工装置において、押圧手段をワーク搬送保持手段の上方に移動させ又は上方から退避させる移動手段を設けたものである。
【0032】
帯状ワークを押圧する必要がある時にのみ押圧手段がワーク搬送保持手段の上方に配置され、それ以外の場合、特に帯状ワークにレーザを照射してレーザ加工を行う場合には押圧手段がワーク搬送保持手段の上方から退避される。このため、押圧手段がレーザ加工の障害となることがない。
【0033】
つぎの発明によるレーザ加工装置は、上記レーザ加工装置において、帯状ワークがワーク搬送保持手段にて吸着されているか否かを検出する吸着検出手段を設け、吸着検出手段にて帯状ワークが吸着されていないことが検出された場合に押圧手段を作動させるように構成されている。
【0034】
この場合には、帯状ワークが変形している場合にのみ押圧機構にて帯状ワークを押圧し、帯状ワークが変形していない場合には押圧機構による押圧を省略することができる。従って、押圧機構の移動時間や、押圧バーの駆動時間を必要最小限に抑えることができる。このため、押圧が加工時間に与える時間的影響を低減して、生産性を向上させることができる。
【0035】
つぎの発明によるレーザ加工装置は、上記レーザ加工装置において、帯状ワークがワーク搬送保持手段にて吸着されているか否かを検出する吸着検出手段を設け、押圧手段を常時作動させるモード、押圧手段を常時作動させないモード、吸着検出手段にて帯状ワークが吸着されていないことが検出された場合にのみ押圧手段を作動させるモードのうち、選択された1つのモードにて押圧手段を作動させるように構成されている。
【0036】
このようにモード選択を行うことによって、帯状ワークの種類に応じて最も適切なタイミングで押圧等を行うことができ、無駄な押圧を低減すること等によって生産性を向上させることができる。また、押圧が必要となるか否かを事前に判断してその結果に応じたモードを選択しておくことで、押圧が必要となるか否かを逐一判断する必要がなくなり、押圧要否の判断時間を削減できて生産性の向上に一層寄与することができる。
【0037】
つぎの発明によるレーザ加工装置は、上記レーザ加工装置において、吸着検出手段は、帯状ワークを真空吸着した際の真空吸着度を計測し、計測された真空吸着度が所定の時間内に所定の真空吸着度に達しない場合に帯状ワークが吸着されていないと判断する手段として構成されている。
【0038】
吸着検出手段によれば、帯状ワークが吸着されているか否かを真空吸着度に基づいて直接計測できるため、帯状ワークの位置センサ等を設ける場合に比べて、簡易かつ信頼性の高い吸着検出を行うことができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、この発明にかかるレーザ加工装置の実施の形態1および2を詳細に説明する。なお、これら実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0040】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1にかかるレーザ加工装置を示す構成図である。このレーザ加工装置100では、加工テーブル21のY方向の移動に同期して巻出部1および巻取部2を移動可能にし、駆動ローラ22、22の端縁にエッジ検出センサ6を設けた点に特徴がある。その他の構成は上記従来のレーザ加工装置300と略同様であるから説明を省略する。なお、帯状ワークWには、例えば端面の損傷あるいは端面の擦れによる塵埃の発生を嫌うグリーンシートを用いるものとする。
【0041】
巻出部1の下側には巻出部ベース13が取りつけられている。この巻出部ベース13には、リニアガイド14を構成する複数の直線ガイドナット15が固定されている。また、直線ガイドレール16は巻出部架台17に固定されている。この巻出部架台17と巻出部ベース13との間には、ボールネジ18が配置され、そのネジ部181は巻出部架台17に回転支持され、ナット部182は巻出部ベース13に固定支持されている。当該ネジ部181は、その一端でカップリング191を介して駆動用モータ192(サーボモータ)に連結されている。リニアガイド14およびボールネジ18は、同図に示すように、加工テーブル21のY方向に直線移動可能に配置されている。
【0042】
巻取部3側も上記同様の直動機構により加工テーブル21のY方向に直線移動可能とされている。具体的には、巻取部ベース33と巻取部架台37との間に、複数の直線ガイドナット35および直線ガイドレール36からなるリニアガイド34が設けられると共に、ナット部381およびネジ部382からなるボールネジ38が設けられている。ネジ部382には、カップリング391を介して駆動用モータ392が結合されている。さらに、巻出部1側および巻取部3側の駆動用モータ192、392は、制御装置5に接続されており当該制御装置5により制御されている。この制御装置5は通常NC装置であり、予めプログラムされた加工テーブル21の移動に同期して巻出部1および巻取部3の駆動用モータ192、392を移動制御する。また、駆動ローラ22、22の両側には、物理的接触を伴うガイドの代わりにエッジ検出センサ6、6が設けられている。グリーンシートがその端面の損傷や端面の擦れによる塵埃の発生を嫌うため、非接触で位置決めを行うためである。このエッジ検出センサ6、6は、制御装置5と接続されている。
【0043】
つぎに、このレーザ加工装置100の動作について説明する。図2に示すように、加工パターンPをX方向およびY方向に繰り返し加工する場合、当該X方向の加工テーブル21の移動量は、左ループ部W1および右ループ部W2により吸収される。一方、同図のような幅広の帯状ワークWのときは前記スキャン範囲Sを超えてしまうため、加工テーブル21をY方向に移動する必要がある。例えばスキャン範囲Sが50mmで帯状ワークの幅が500mmの場合、10列の加工パターンを採ることができるから、帯状ワークWのY方向の累積移動量は450mmとなる。しかしながら、このまま加工テーブル21をY方向に移動させると帯状ワークWが捩れて位置決め精度が落ちるため、巻出部1および巻取部3を加工テーブル21のY方向移動に同期して移動させる。
【0044】
具体的には、加工テーブル21の移動制御を行う制御装置5は、加工テーブル21の動作信号に基づいて駆動用モータ192、392を制御し、巻出部1および巻取部3をリニアガイド14、34に沿ってY方向に移動させる。巻出部1および巻取部3の移動量は、加工テーブル21のY方向移動量と同じなので、左ループ部W1および右ループ部W2による吸収作用と相俟って、帯状ワークWに捩れを生じさせることなく加工を行うことができる。
【0045】
また、エッジ検出センサ6、6は搬送してくる帯状ワークWの端縁をモニターしており、当該帯状ワークWの位置ずれを検出して当該検出信号を制御装置5に送出する。制御装置5は、検出信号に基づいて巻出部1および/または巻取部3の駆動用モータ192、392を制御し、巻出部1および/または巻取部3をY方向に移動させる。これにより、グリーンシートのような帯状ワークWであってもその位置決めを精度よく行うことができる。
【0046】
なお、上記実施の形態では、巻出部1および巻取部3の直線移動をリニアガイド14、34およびボールネジ18、38、駆動用モータ192、392によって行っているが、これらの他に同様な機能を有するガイド手段および送り駆動機構を用いるようにしてもよい。
【0047】
また、上記構成において、巻出部1および巻取部3のY方向移動量は、必ずしも加工テーブル21の移動量と同一である必要はなく、帯状ワークWの損傷が生じない最小限の移動量にとどめるようにしてもよい。例えば、巻出部1および巻取部3のY方向移動量を、加工テーブル21の移動量の1/2だけ移動するようにすることができる。移動量の設定は、制御装置5に対して適宜自由に設定する。このようにすれば、Y方向の移動を短時間に行うことができるから、加工時間を短縮できる。
【0048】
実施の形態2.
つぎに、この発明の実施の形態2について説明する。図3は、この発明の実施の形態2にかかるレーザ加工装置を示す構成図、図4は、押圧機構および移動シリンダをワーク搬送保持部の縦断面と共に示す図である。このレーザ加工装置200では、主として、加工テーブル21のワーク搬送保持部23に対して帯状ワークWを押圧する押圧機構7と、押圧機構7を必要に応じて移動させる移動シリンダ8を設けた点に特徴がある。その他の構成は上記従来のレーザ加工装置300と略同様であるから説明を省略する。なお、帯状ワークWには、例えばプラスチックと金属を接着剤で張り合わせた剛性の大きい二重構造の複合シートを用いるものとする。
【0049】
ワーク搬送保持部23の上方には、図3および図4に示すように、押圧機構7および移動シリンダ8が設けられている。なお、図4において帯状ワークWは、幅方向の略中央を上方に突出させて突出部分W1とし、全体として凸状に反っている。図4に示すように押圧機構7は、駆動シリンダ71と、この駆動シリンダ71にて駆動される垂直アーム72および水平アーム73と、水平アーム73の端部に取り付けられて当該水平アーム73と共に駆動される押圧バー74とを備えて構成されている。
【0050】
この押圧バー74は、垂直アーム72および水平アーム73を介して、駆動シリンダ71によって上下方向に駆動され、その上端位置は少なくとも、ワーク搬送保持部23上に搬送される帯状ワークWの上方位置であって当該帯状ワークWに干渉しない位置に設定され、その下端位置は少なくとも、帯状ワークWの突出部分W1をワーク搬送保持部23の吸着穴24にて真空吸着され得る状態に押圧可能な位置に設定されている。この上端位置は帯状ワークWの厚みに応じて適宜変更することができ、また下端位置は、帯状ワークWの厚み、真空発生装置26の容量、および吸着穴24の径および数量等の吸着条件を考慮して適宜変更することができる。この押圧バー74の形状は、帯状ワークWの突出部分W1を下方に押圧可能なように、突出部分W1とほぼ同じ幅にて形成されている。ただし、押圧バー74の形状は、帯状ワークWの反り状態等を考慮して図示と異なる形状を取り得る。この点については後述する。
【0051】
この押圧機構7は移動シリンダ8によって、押圧が必要な時にのみ図4に示す押圧位置に移動され、その他の時にはレーザ加工の障害にならないようにワーク搬送保持部23の上方から退避した退避位置(図示は省略する)に移動される。押圧位置において押圧バー74は、Y方向に関して、帯状ワークWの突出部分W1にほぼ対応する位置に配置されると共に、X方向に関して、ワーク搬送保持部23の前方側の端部近傍に配置されて、ワーク搬送保持部23上に搬送される帯状ワークWの搬送先頭側の突出部分W1を押圧することができる。なお、押圧機構7を移動させる機構として移動シリンダ8を用いることは、移動機構を簡易に構成できる点で好ましいが、この他の種々の機構を採用することができる。
【0052】
つぎに、このレーザ加工装置200の動作について説明する。図4に示すように帯状ワークWが凸状に反っている場合において、移動シリンダ8にて押圧機構7を押圧位置に移動させる。そして、真空発生装置26を作動させた状態で、駆動シリンダ71を駆動して押圧バー74を押し下げ、この押圧バー74によって帯状ワークWの突出部分W1をワーク搬送保持部23に向けて押圧する。すると、帯状ワークWはほぼ平面的な状態に修正され、吸着穴24にて吸着されて、ワーク搬送保持部23上に保持される(この状態の帯状ワークWを図4において想像線にて示す)。ついで、移動シリンダ8にて押圧機構7を退避位置に移動させ、帯状ワークWに対してレーザ加工を行うことができる。
【0053】
このように押圧を行うタイミングは、ワーク搬送保持部23を常時一定の位置に固定しておく場合と、必要に応じて上下動させる場合とで変えることができる。まず、ワーク搬送保持部23を常時固定する場合には、ワーク搬送保持部23に対して帯状ワークWを搬送する初期の段階で押圧を行えばよく、その後は真空発生装置26の容量や真空到達度、更には吸着穴24の径および数量等の吸着条件を適切に調整することにより、吸着状態を平面的に保持したまま帯状ワークWの搬送を行うことができる。従って、帯状ワークWを連続搬送するか間欠搬送するかに関わらず、搬送初期の段階で押圧を行うだけでよく、押圧を複数回行う必要はない。このため、押圧機構7の移動時間や押圧時間がレーザ加工装置200の加工時間に与える影響はほぼ無視することができる。なお、このような押圧機構7の制御は、制御装置5内の動作プログラムにて行うことができる。
【0054】
一方、帯状ワークWが搬送中にワーク搬送保持部23の表面と接触して傷付くことを避けるため、ワーク搬送保持部23を上下動させる上下動機構を設け、帯状ワークWの搬送中にはワーク搬送保持部23を下降させて退避させ、搬送後にワーク搬送保持部23を上昇させる場合がある。この場合、ワーク搬送保持部23上昇させる毎に帯状ワークWを吸着保持する必要がある。しかしながら、ワーク搬送保持部23を上昇させる毎に押圧機構を移動させて帯状ワークWを押圧したのでは、加工時間に与える時間的影響が大きい。
【0055】
そこで、図3に示すように、帯状ワークWを真空吸着した際の真空吸着度を計測する計測器27を例えば配管25中に設け、この計測器27にて計測された真空吸着度が所定の時間内(例えば帯状ワークWを搬送し、ワーク搬送保持部23を上昇させた直後の一定時間内)に所定の真空吸着度に達しない場合には帯状ワークWが所定量以上変形していると判断して、この場合にのみ押圧機構による押圧を行ってもよい。この場合、帯状ワークWが変形していない場合には押圧機構による押圧を省略することができ、加工時間に与える時間的影響を低減することができる。この計測器27による計測値のモニタリングや押圧機構の制御は、制御装置5で行うことができる。なお、計測器27は帯状ワークWが吸着されているか否かを直接計測できる点で好ましいが、この吸着度を計測する手段としては他の手段を用いることもできる。例えば、帯状ワークWの上端位置をセンサにて検出し、所定位置より上方に位置する場合には帯状ワークWが吸着されていないものと判断してもよい。
【0056】
さらに、帯状ワークWの種類によっては、変形が全く生じないために押圧を全く必要としない場合、変形が稀に生じるために必要時にのみ押圧を行いたい場合、変形が生じ易いために常時押圧を行いたい場合等が考えられる。このような押圧の必要性の相違に対応するため、押圧に関する複数の動作モードを設定し、これら複数の動作モードのうち任意の一つの動作モードを選択できるようにしてもよい。具体的には、押圧機構7を常時作動させる常時押圧モード、押圧機構7を常時作動させない押圧停止モード、この計測器27にて計測された真空吸着度が所定の時間内に所定の真空吸着度に達しない場合にのみ押圧機構7による押圧を行う逐次押圧モードを設定し、これらモードの選択を、制御装置5に設けた図示しない選択スイッチや、制御装置5内の動作プログラムにて行うようにすることができる。このようにモード選択を行うことによって、帯状ワークWの種類に応じて最も適切なタイミングで押圧等を行うことができ、無駄な押圧時間等を低減することによって生産性を向上させることができる。また、押圧が必要となるか否かを逐一判断する必要がなくなり、生産性の向上に寄与することができる。
【0057】
あるいは、運転当初は常時押圧モードを自動的に選択し、計測器27の計測値をモニタリングして、吸着されない頻度が所定頻度以下であった場合には、逐次押圧モードに自動的に切り替わるようにしてもよい。この場合には、運転モードの最適化を自動的に図ることができる。また、常時押圧モード、押圧停止モード、逐次押圧モードの3つのモードを全て備える必要はなく、任意の一部、例えば常時押圧モードと逐次押圧モードのみを備えるようにしてもよい。
【0058】
つぎに、押圧機構7の他の実施の形態について図5を用いて説明する。この図5において帯状ワークWは、幅方向の両端を上方に突出させて突出部分W2とし、全体として凹状に反っている。一方、押圧機構7の押圧バー74は、突出部分W2に対応して、下方へ突出する突出部75、75をY方向の両端近傍位置に有する形状に形成されている。このように押圧バー74の押圧面の形状は、帯状ワークWの変形状態に応じて任意に設計されてよい。
【0059】
あるいは、押圧バー74は、帯状ワークWのいかなる変形状態にも対応可能なように、帯状ワークWとほぼ同じ幅の平板状に形成されてもよい。この他、押圧バー74を複数設け、帯状ワークWの複数の突出部分それぞれを個別的に押圧してもよい。また押圧バー74の押圧面には、帯状ワークWに傷が付くことを防止するため、例えば軟性の樹脂等による保護面を貼り付けることができる。このような押圧バー74による押圧は構成が簡易であるために好ましいが、押圧バー74に代えて空気噴射ノズルを設け、空気を噴射することによって帯状ワークWを押圧してもよい。この場合には帯状ワークWの変形形状によりフレキシブルに対応することができると共に、帯状ワークWの表面に傷が付くことを一層確実に防止することができる。
【0060】
さらに、図6は、他の形態における押圧機構をワーク搬送保持部の縦断面と共に示す図である。この図6において、回転アーム76の一端には押圧バー74が取り付けられ、他端には回動モータ9が連結されている。そして、回動モータ9にて回転アーム76が回動されることにより、押圧バー74が帯状ワークWを押圧し、あるいは退避位置に移動される。すなわち、この場合には、押圧機構7を移動させるための機能と押圧バー74を駆動させるための機能を回動モータ9にて一体に達成することができ、全体構成を簡易にすることができる。その他、押圧バー74を押圧する機構については上述の機構以外の種々のものを採用することができ、その動力としては例えばスプリング等の弾性力や、磁力等の如き任意のものを用いることもできる。また押圧機構7を移動するための機構については、押圧機構7が押圧位置に配置された状態でもレーザ加工の障害にならない場合には、省略することもできる。
【0061】
この他、押圧機構7以外の構成に関しても、上記実施の形態に開示のものに限られず、当業者により設計変更可能な範囲で実質的に同様の構造に代えることができる。例えば吸着穴24の位置は図示の位置に限られず、またその形状もスリット状等の形状を採用することができる。さらに、実施の形態1に示した巻出部1および巻取部3の直線移動と、実施の形態2に示した押圧機構7の押圧との両方を備えたレーザ加工装置を構成することもできる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかるレーザ加工装置によれば、加工テーブルに対する帯状ワーク移動方向の直交方向に、加工テーブルの移動と共に前記リール手段を直動させる直動手段を設けたので、当該方向に加工テーブルが移動しても、帯状ワークを損傷させることがない。
【0063】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置によれば、加工テーブルに対する帯状ワーク移動方向の直交方向に、加工テーブルの移動と共に前記巻出部および巻取部を直動させる直動手段を設けたので、当該方向に加工テーブルが移動しても、帯状ワークを損傷させることがない。
【0064】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置によれば、上記レーザ加工装置において、加工テーブルに対する帯状ワークの位置を検出する位置検出手段を設け、当該位置検出手段の検出信号に基づき前記直動手段を制御するようにした。このため、物理的に接触することなく帯状ワークを精度良く位置決めをすることができる。
【0065】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置によれば、上記レーザ加工装置において、リール手段または巻出部および巻取部の移動量を、加工テーブルの移動量よりも小さくしたので、移動を短時間に行うことができるから、加工時間を短縮できる。
【0066】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置によれば、加工テーブル上において帯状ワークを真空吸着して保持するためのワーク搬送保持手段と、ワーク搬送保持手段に向けて帯状ワークを押圧する押圧手段等を設けたので、凸状や凹状の反りが生じた帯状ワークも押圧手段によってワーク搬送保持手段に向けて押圧され、剛性が大きく反りの生じ易い被加工材料の位置決めを精度良く行うことができる。
【0067】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置によれば、上記レーザ加工装置において、押圧手段の押圧バーの押圧面を、帯状ワークの変形形状に適合した形状に形成したので、帯状ワークを確実に押圧することができ、また、帯状ワークの非突出部分を不用意に押圧せずに帯状ワークに損傷を与えることがない。
【0068】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置によれば、上記レーザ加工装置において、押圧手段をワーク搬送保持手段の上方に移動させ又は上方から退避させる移動手段を設けたので、レーザ加工を行う場合には押圧手段がワーク搬送保持手段の上方から退避され、押圧手段がレーザ加工の障害となることがない。
【0069】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置によれば、上記レーザ加工装置において、帯状ワークがワーク搬送保持手段にて吸着されているか否かを検出する吸着検出手段を設け、帯状ワークが吸着されていない場合に押圧手段を作動させるようにしたので、押圧が加工時間に与える時間的影響を低減して、生産性を向上させることができる。
【0070】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置によれば、上記レーザ加工装置において、押圧手段を常時作動させるモード、押圧手段を常時作動させないモード、吸着検出手段にて帯状ワークが吸着されていないことが検出された場合にのみ押圧手段を作動させるモードのうち一つを選択可能としたので、帯状ワークの種類に応じて最も適切なタイミングで押圧等を行うことができ、無駄な押圧を低減して生産性を向上させることができる。また、押圧が必要となるか否かを逐一判断する必要がなくなり、生産性の向上に寄与することができる。
【0071】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置によれば、上記レーザ加工装置において、吸着検出手段は、帯状ワークを真空吸着した際の真空吸着度を計測し、計測された真空吸着度が所定の時間内に所定の真空吸着度に達しない場合に帯状ワークが吸着されていないと判断するようにしたので、帯状ワークの吸着状態を真空吸着度に基づいて直接計測でき、簡易かつ信頼性の高い吸着検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1にかかるレーザ加工装置を示す構成図である。
【図2】 帯状ワークの加工例を示す平面図である。
【図3】 この発明の実施の形態2にかかるレーザ加工装置を示す構成図である。
【図4】 押圧機構および移動シリンダをワーク搬送保持部の縦断面と共に示す説明図である。
【図5】 他の形態における押圧機構および移動シリンダをワーク搬送保持部の縦断面と共に示す説明図である。
【図6】 さらに他の形態における押圧機構をワーク搬送保持部の縦断面と共に示す説明図である。
【図7】 従来におけるレーザ加工装置を示す構成図である。
【図8】 ワーク搬送保持部を示す縦断面図である。
【図9】 帯状ワークの加工例を示す平面図である。
【符号の説明】
100、200 レーザ加工装置、1 巻出部、11 巻出リール、12 ガイドローラ、2 架台、21 加工テーブル、22 駆動ローラ、23 ワーク搬送保持部、W 帯状ワーク、W1 左ループ部、3 巻取部、31 巻取リール、32 ガイドローラ、W2 右ループ部、4 レーザ発信器、41 像転写光学系、42 加工光学系、B レーザビーム、43 ガルバノスキャナー、44 fθレンズ、5 制御装置、6 エッジ検出センサ、7 押圧機構、 71駆動シリンダ、72 垂直アーム、73 水平アーム、74 押圧バー、76 回転アーム、8 移動シリンダ、9 回動モータ、13、33 巻出部ベース、14、34 リニアガイド、15、35 直線ガイドナット、16、36 直線ガイドレール、17、37 巻出部架台、18、38 ボールネジ、191、391 カップリング、192、392 駆動用モータ。

Claims (5)

  1. 帯状ワークをテーブル面上に位置決めしてXY方向に移動する加工テーブルと、
    加工テーブル上の帯状ワークに対してレーザビームを照射するレーザビーム照射手段と、
    加工テーブル上において帯状ワークを真空吸着して保持するためのワーク搬送保持手段と、
    真空吸着のための負圧をワーク搬送保持手段に供給する真空発生手段と、
    ワーク搬送保持手段に向けて帯状ワークを押圧する押圧手段と、
    帯状ワークがワーク搬送保持手段にて吸着されているか否かを検出する吸着検出手段が設けられ、
    前記押圧手段は、前記吸着検出手段にて帯状ワークが吸着されていないことが検出された場合にのみ作動することを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 帯状ワークをテーブル面上に位置決めしてXY方向に移動する加工テーブルと、
    加工テーブル上の帯状ワークに対してレーザビームを照射するレーザビーム照射手段と、
    加工テーブル上において帯状ワークを真空吸着して保持するためのワーク搬送保持手段と、
    真空吸着のための負圧をワーク搬送保持手段に供給する真空発生手段と、
    ワーク搬送保持手段に向けて帯状ワークを押圧する押圧手段と、
    帯状ワークがワーク搬送保持手段にて吸着されているか否かを検出する吸着検出手段が設けられ、
    前記押圧手段を常時作動させるモード、前記押圧手段を常時作動させないモード、前記吸着検出手段にて帯状ワークが吸着されていないことが検出された場合にのみ前記押圧手段を作動させるモードのうち、選択された1つのモードにて前記押圧手段が作動することを特徴とするレーザ加工装置。
  3. 押圧手段を、帯状ワークに接触する押圧バーと、押圧バーをワーク搬送保持手段に向かう方向に駆動する駆動手段とを備えて構成し、押圧バーの押圧面を、帯状ワークの変形形状に適合した形状に形成したことを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工装置。
  4. さらに、押圧手段をワーク搬送保持手段の上方に移動させ又は上方から退避させる移動手段を設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  5. さらに、吸着検出手段は、帯状ワークを真空吸着した際の真空吸着度を計測し、計測された真空吸着度が所定の時間内に所定の真空吸着度に達しない場合に帯状ワークが吸着されていないと判断する手段であることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工装置。
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