JP2007247300A - 床材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表面平滑性、表面硬さ、寸法安定性、反り、ネジレに対する安定性に優れ、下地材との接着性に優れ、施工作業性にも優れ、しかも、製造工程での品質管理が容易な化粧シート貼りの床材を安価に提供する。
【解決手段】 木質基材の表面に熱可塑性合成樹脂シートからなる化粧材が貼着され、前記木質基材の側面に凸部と該凸部に嵌合する凹部が形成された床材であって、前記木質基材が、中比重繊維板からなる表面層と該表面層を支持する木質単板の積層体からなる基部で構成され、前記積層体を偶数枚の木質単板からなり、互いに木繊維方向が直交して構成された積層体とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は床材に関するものであって、特に表面に合成樹脂シートからなる化粧材が貼着された床材に関する。
天然銘木の木目、抽象柄等を印刷して化粧された合成樹脂シート又は薄葉紙等を化粧材15として木質基材14の表面に貼着して作製された従来の化粧シート貼り床材11は図3にその断面図を示すように、木質基材14として、ラワン、ジョンコン、メラピー等の南洋材からなる木質単板12又はパイン材等の針葉樹単板等からなる木質単板12を積層接着して得られた合板を木質基材14とし、該木質基材14の表面に前記木目、抽象柄等の印刷で化粧された合成樹脂シート又は薄葉紙等からなる化粧材15を貼着したものがよく用いられてきた。また、木質基材14の対向する側面に凸部16と凹部17が嵌合可能に設けられている。
また、広葉樹材である南洋材資源の枯渇問題から、針葉樹材の木質単板を積層接着して得られる、いわゆる針葉樹合板が床材基材として近年多く使用される傾向にある。また、広葉樹からなる南洋材、針葉樹材の木質単板以外に、表面平滑性と表面硬さを求めて中比重繊維板を基材とした床材も近年多く用いられるようになってきた。
また、中比重繊維板の防水性向上と下地材と接着する際の接着性向上のため、反りが少なく、さらには接着剤の食い付きが良好な化粧中比重繊維板についての記載がある。(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−187888号公報(第2−3頁、第1図)。
しかしながら、木目、抽象柄等の印刷で化粧された合成樹脂シートや薄葉紙等からなる化粧材は厚みが薄く、それを貼着した合板を基材とした床材は、合板そのものがラワン、ジョンコン、メラピー等の南洋材からなる単板を積層接着して構成されたものであれば、寸法安定性、強度に優れ、表面平滑性も完璧ではないにしても、ある程度の表面平滑性は保持できるが、しかし、近年、ラワン材等南洋材の乱伐による天然資源の枯渇が問題視され、良質材が入手しにくくなり、それに代わる代替材料としての針葉樹合板が用いられるようになったが、やはり良質材は手に入りにくく、材表面の節などの欠点や表面平滑性に劣る針葉樹合板を使用せざるを得なくなってきた。この場合、その表面平滑性に限界があり、前記木目、抽象柄等の印刷で化粧された合成樹脂シートや薄葉紙等からなる化粧材を貼着する際の圧力によって、合板表面を構成する単板の微小な凹凸や欠点箇所が化粧材表面に現れ、見た目の外観的に劣るものとなっていた。さらに表面硬さにも限界があり、椅子等のキャスター等による押圧傷の発生が防止できなかった。
そこで、上記したように、表面平滑性及び表面硬さに優れた中比重繊維板を基材とした床材が多く用いられるようになったが、中比重繊維板の場合、木目、抽象柄等の印刷で化粧された合成樹脂シート又は薄葉紙等からなる化粧シート(化粧材)等を貼着しても、中比重繊維板の表面が硬いので、床材の表面硬度といった観点からは優れたものとなり、また、表面の平滑性にも優れたものになっていた。しかし、中比重繊維板の場合、表面硬さと表面平滑性は十分であるが、湿気や水分に対する寸法安定性に欠け、反りやネジレ等が生じやすいといった欠点があった。すなわち、基材が中比重繊維板の場合、湿気や水分に対する寸法安定性に劣り、反りやネジレの原因となることが多く、この反りやネジレは、発生が避けられず、この反りやネジレは、床材製造工程において製造作業性を悪化させるばかりでなく、施工する際に施工作業性の低下を招くといった問題点があった。特に床暖房設備の上に敷設する床板として用いた場合、大きな問題点となっていた。
床材として使用した場合の反り方向は木質基材の表面層側と裏面層側の含水率のバランスによって上反り又は逆反りいずれの方向に反りが発生するかが決まり、使用材料によってそのバラツキも大きい。ここでいう、上反りとは、床材を水平で平坦な場所に置いた場合、床材中央付近が山となる向きの反りをいう。また、逆反りとは、床材を同様にして載置した場合、床材の両端部が上へ跳ね上がる向きの反りをいう。
また、前記の反りやネジレが原因で、施工時において、隣接する床板の継ぎ目において、目隙が発生するといった問題点があった。また、床暖房用床板として使用した場合、床暖房使用時に床板が乾燥収縮することで、隣接する床板間に目隙が発生するといった問題点があった。
これらの反りを防止するために、裏面に防水塗料を施すことも行われてきたが、表面が平滑な中比重繊維板にさらに塗装面を施すと、該塗装面は極めて平滑な面となり、その平滑な面を裏面にして下地材上に接着剤を塗布し張り付け施工した場合、平滑すぎて接着剤の食い付きが極めて悪く、施工後の接着性に問題があった。これを解決するためになされた特開平9−187888号公報に記載の、化粧中比重繊維板は、その裏面に防水塗料が塗装されており、さらに、下地材に塗布した接着剤との食い付きを良くするために、裏面に塗布した防水塗料の塗装面に砂地エンボスが成形されている。このような構成においては、裏面塗装のため及びエンボス加工のために、多大な手間がかかり、塗料コストと合わせると大きなコストアップが免れない。しかも、塗布する塗料の成分を適切なものに選定し、製造工程において、塗布量、塗膜厚さを適切な範囲に設定し厳密に管理しないと、かえって、塗装面が大きく収縮し、表面に貼着した化粧シートの収縮力よりも大きくなると上反り方向に大きく反ってしまう結果となる。
このような極端に上反りした床材は極めて施工作業性が悪く、製造工程での製造作業性にも劣ったものとなる。また、反りの大きな床材の施工作業性は極めて悪く、このことによって、施工時において、隣接する床板間の目隙が発生するといった問題点もあった。このように、施工作業性や製造工程での作業性が劣るばかりでなく、製造工程での品質管理が極めて困難となり、コスト的にも不利なものとなるといった問題点があった。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題、すなわち、本発明の目的とするところは、表面平滑性、表面硬さ、寸法安定性、目隙、反り、ネジレに対する安定性に優れ、また、床暖房用床板として使用した場合でも、寸法安定性、反り、ネジレが生じにくく、目隙等の発生が生じにくく、また、下地材との接着性にも優れ、施工作業性にも優れ、メンテナンスの際の床材張り替え作業性にも優れ、しかも、製造工程での品質管理が容易な化粧シート貼り床材を安価に提供することにある。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、木質基材の表面に熱可塑性合成樹脂シートからなる化粧材が貼着され、前記木質基材の側面に凸部と該凸部に嵌合する凹部が形成された床材であって、前記木質基材が、中比重繊維板からなる表面層と該表面層を支持する木質単板の積層体からなる基部で構成され、前記積層体が互いに木繊維方向が直交して構成された積層体であることを特徴としている。
このような構成を有する請求項1に記載の床材によれば、木質基材の表面層が中比重繊維板で構成されているので、前記化粧材を貼着した後の床材表面平滑性、表面硬さにとって好適である。また、木質基材の基部が木質単板の積層体で構成され、該積層体が互いに木繊維方向が直交して構成された積層体であるので、前記化粧材を貼着した後の床材は、寸法安定性、反り、ネジレに対する安定性に優れるので、製造工程での品質管理が容易となり、施工後、長期間使用しても、寸法安定性、反り、ネジレに対する安定性に優れたものとなる。また、施行後の隣接床材との間の目隙の発生も極めて少なく、床暖房用床板として使用しても、目隙、反り、ネジレ等が生じにくい。従って、床材裏面に反り防止のための防水塗装が不要である。さらに、前記積層体の木質単板が床材の裏面となるので、下地材に塗布した接着剤との接着性にも優れる。従って、接着性向上のために、床材裏面に砂地エンボス付きの塗装面を施したりすることが不要となる。そのため製造コスト的にも有利なものとなる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の床材において、前記積層体が偶数枚の木質単板を積層接着して得られたものであることを特徴としている。
このような構成を有する請求項2に記載の床材によれば、前記積層体が偶数枚の木質単板で構成されているので、表面層を合わせて奇数枚の層構成が可能となり、木質基材製造工程において、表面層の中比重繊維板と偶数枚の木質単板を1工程で積層接着する方法、すなわち、1回プレス法にて、製造可能となり、製造コストも安価に済む。すなわち、奇数枚の木質単板からなる合板を第一工程で作製し、次に、第二工程において、前記合板からなる積層体の表面に中比重繊維板からなる表面層を練り合わせる、いわゆる、2回プレス法にて製造するのに比べると、前記1回プレス法での製造は、製造コストが安価に済む。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の床材において、前記木質基材の表面層を構成する中比重繊維板の含水率を、前記基部を構成する木質単板からなる積層体の含水率よりも低くしたことを特徴としている。
このような構成を有する請求項3に記載の床材によれば、前記木質基材の表面層を構成する中比重繊維板の含水率を前記基部を構成する木質単板からなる積層体の含水率よりも低くしたので、吸放湿によって床材の含水率が変動した際、例えば吸湿時において、初期含水率を低く設定した中比重繊維板の側(床材の表面側)が、木質単板積層体側(床材の裏面側)よりも、吸湿量が大きく、床材表面側の木質材料の伸長が大きくなり、従って上反り(床材の表面側が凸となる方向の反り)となる。また、逆に、例えば放湿時においては、初期含水率を高く設定した木質単板積層体側(床材の裏面側)が、中比重繊維板側(床材の表面側)よりも、放湿量が大きく、床材裏面側の木質材料の収縮が大きくなり、従って上反り(床材の表面側が凸となる方向の反り)となる。床材施工時においては、前記上反りの方が逆反り(床材の裏面側が凸となる方向の反り)に比較してはるかに施工性が良好で施工作業性にとって好適である。また、同じ上反りであっても、反りの大きさが小さければ小さいほど施工作業性にとって好適である。従って、通常の床板として使用した場合はもちろんのこと、床暖房用床板として使用した場合であっても、施工作業性に優れ、メンテナンス時の床材張り替え作業性にも優れたものとなる。
請求項1に記載の発明によれば、木質基材の表面に熱可塑性合成樹脂シートからなる化粧材が貼着され、前記木質基材の側面に凸部と該凸部に嵌合する凹部が形成された床材で、前記木質基材が、中比重繊維板からなる表面層と該表面層を支持する木質単板の積層体からなる基部で構成され、前記積層体が互いに木繊維方向が直交して構成された積層体であるので、木質基材の表面層が中比重繊維板で構成されており、前記化粧材を貼着した後の床材表面平滑性、表面硬さにとって好適である。また、木質基材の基部が木質単板の積層体で構成され、該積層体が互いに木繊維方向が直交して構成された積層体であるので、前記化粧材を貼着した後の床材は、寸法安定性、反りネジレに対する安定性に優れるので、製造工程での品質管理が容易となり、施工後長期間使用しても、寸法安定性、反りネジレに対する安定性に優れたものとなる。また、施行後の隣接床材との間の目隙の発生も極めて少なく、床暖房用床板として使用しても目隙、反り、ネジレ等が生じにくい。従って、床材裏面に反り防止のための防水塗装が不要である。さらに、前記積層体の木質単板が床材の裏面となるので、下地材との接着性にも優れ、接着性向上のために、床材裏面に砂地エンボス付きの塗装面を設けることが不要となり、製造コスト的にも有利なものとなる。
請求項2に記載の発明によれば、前記積層体が偶数枚の木質単板で構成されているので、表面層を合わせて奇数枚の層構成が可能となり、木質基材製造工程において、表面層の中比重繊維板と偶数枚の木質単板を1工程で積層接着する方法、すなわち、1回プレス法にて、製造可能となり、製造コストも安価に済む。すなわち、奇数枚の木質単板からなる合板を第一工程で作製し、次に、第二工程において、前記合板からなる積層体の表面に中比重繊維板からなる表面層を練り合わせる、いわゆる、2回プレス法にて製造するのに比べると、前記1回プレス法での製造は、製造コストが安価に済む。
請求項3に記載の発明によれば、木質基材の表面層を構成する中比重繊維板の含水率を前記基部を構成する木質単板からなる積層体の含水率よりも低くしたので、吸放湿によって床材の含水率が変動した際、例えば吸湿時において、初期含水率を低く設定した中比重繊維板の側(床材の表面側)が、木質単板積層体側(床材の裏面側)よりも、吸湿量が大きく、床材表面側の木質材料の伸長が大きくなり、従って上反り(床材の表面側が凸となる方向の反り)となる。また、逆に、例えば放湿時においては、初期含水率を高く設定した木質単板積層体側(床材の裏面側)が、中比重繊維板側(床材の表面側)よりも、放湿量が大きく、床材裏面側の木質材料の収縮が大きくなり、従って上反り(床材の表面側が凸となる方向の反り)となる。床材施工時においては、前記上反りの方が逆反り(床材の裏面側が凸となる方向の反り)に比較してはるかに施工性が良好で施工作業性にとって好適である。また、同じ上反りであっても、反りの大きさが小さければ小さいほど施工作業性にとって好適である。従って、通常の床板として使用した場合はもちろんのこと、床暖房用床板として使用した場合であっても、施工作業性に優れ、メンテナンス時の床材張り替え作業性にも優れたものとなる。
本発明の実施形態の一例を図面に従って詳細に説明する。図1は本発明の床材の実施形態の一例を示す断面図、図2は本発明の床材の製造方法を示す説明図である。(イ)は木質基材を1回プレス法で製造する場合を示す。(ロ)は木質基材に化粧材を貼着する場合を示す。
図1において、本発明の床材1は、木質基材4の表面に化粧材5が貼着されて構成されている。前記木質基材4は基部2とその表面に設けられた表面層3とで構成されている。また、前記基部2は木質単板2aを積層接着して得られた積層体Sで構成されている。また、前記表面層3は中比重繊維板Mで構成されている。また、本例では、前記積層体Sを構成する木質単板2aは偶数枚の木質単板で構成されている例を示しているが、木質単板2aは奇数枚の木質単板2aから構成された積層体S(例えば、3枚、5枚、7枚などの奇数枚の木質単板2aからなる積層体S)であってもよいものとする。
さらに前記積層体Sは前記木質単板2aの木繊維方向(図示せず)を互いに直交させて積層接着されている。また、前記化粧材5は本例では、熱可塑性合成樹脂シートからなる化粧材である。また、前記木質基材4の側面に凸部6が形成されており、これと対向する側面に凹部7が形成されている。前記凸部6と凹部7は互いに嵌合可能な形状、寸法に形成されている。
前記化粧材5は塩ビ樹脂シート、オレフィン樹脂シート、アクリル樹脂シート等の熱可塑性の合成樹脂シートを好適なものとして例示できる。化粧シートの厚みは約0.1mm〜0.3mm程度が好適である。天然銘木の木目柄、抽象柄等の印刷を施したものが用いられる。また、前記化粧材5は木目柄や抽象柄を印刷して仕上げられた薄葉紙等であってもよいものとする。本発明の化粧材5の好適なものを例示したが、これに限定されるものではない。また、若干コストが高く付くが例えばポリエステル樹脂等の熱硬化性合成樹脂シート等であってもよいものとする。
前記表面層3に用いられる中比重繊維板Mは、一例として、厚み約2〜5mm程度、密度約0.6〜0.7g/cm程度、曲げ強さ約300〜400kgf/cm程度、吸水厚さ膨張率(20℃常温水中に24時間浸せき後)約2〜3%程度、木質原材料としてラワン材を用い、接着剤として例えばウレタン樹脂系接着剤を用いたものを好適なものとして例示できる。しかし、これらに限定されるものではない。
また、前記基部2の一例を示すと、基部2に用いる積層体Sを構成する木質単板2aは、例えばラワン、ジョンコン、メランティ、メラピーなどの南洋材からなる木質単板が入手しやすさ、コスト面からも好適である。木質単板2aを積層する接着剤、及び、積層体Sと中比重繊維板Mを張り合わせる接着剤はウレタン樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤等が好適である。木質単板2aを例えば2枚、4枚、6枚、8枚などのように偶数枚とし、それらの木繊維方向(図示せず)を互いに直交させて積層接着し積層体Sが構成されている。その厚みは約5〜15mm程度が好適である。また、積層体Sは、密度約0.5前後、曲げ強さ約350〜450kgf/cm程度、吸水厚さ膨張率(20℃常温水中に24時間浸せき後)約3〜4%程度のものを好適なものとして例示できる。しかしこれらに限定されるものではない。
また、表面層3を構成する中比重繊維板Mの含水率は、木材の平衡含水率約11〜12%よりも若干小さく設定する。例えば、約6〜8%程度が好適である。そして、基部2を構成する積層体Sの含水率を前記木材の平衡含水率である約11〜12%程度に設定しておくとよい。このようにすることで、吸放湿によって床材1の含水率が変動した際、例えば吸湿時において、初期含水率を低く設定した中比重繊維板Mの側(床材の表面側)が、木質単板積層体S側(床材の裏面側)よりも、吸湿量が大きく、床材表面側の木質材料の伸長が大きくなり、上反り(床材の表面側が凸となる方向の反り)となる。また、逆に、放湿時においては、初期含水率を高く設定した木質単板積層体S側(床材の裏面側)が、中比重繊維板M側(床材の表面側)よりも、放湿量が大きく、床材裏面側の木質材料の収縮が大きく、上反り(床材の表面側が凸となる方向の反り)となる。床材施工時においては、前記上反りの方が逆反り(床材の裏面側が凸となる方向の反り)に比較して、はるかに施工性が良好で施工作業性にとって好適である。また、同じ上反りであっても、反りの大きさが小さければ小さいほど施工作業性にとって好適である。従って、通常の床板として使用した場合はもちろんのこと、床暖房用床板として使用した場合であっても、施工作業性に優れ、メンテナンス時の床材張り替え作業性にも優れたものとなる。
また、前記木質基材4の側面には、互いに嵌合可能なように相対向する側面に凸部6及び凹部7が設けられている。木質基材4の4つの側面のうち、長手方向の対向2側面に設けるか、又は短手方向側面を加えて、対向する4側面にそれぞれ凸部6又は凹部7を設けてもよい。本発明の床材1を施工する際、前記凸部6の上面角部に釘打ちし、前記凹部7を凸部6に嵌合させ、このようにして、前記凸部6と凹部7を互いに嵌合させ施工する。
図2において、本発明の床材1の製造方法を一実施例に基づいて説明する。1回プレス法にて説明する。本発明の床材1を製造するに際し、以下の製造手順でおこなうとよい。本例では中比重繊維板M及び木質単板2aの含水率の調整が比較的容易な冷圧締法(常温で圧締する方法)で述べる。しかし、含水率調整がやや難しいが、木質基材4の製造に、ホットプレスによる熱圧締法を用いてもよいものとする。
1.先ず、木質単板2a(本例ではラワン単板で厚み2.5mm)を偶数枚(本例では4枚)及び中比重繊維板M(本例ではウレタン樹脂系接着剤を用いた厚み2.0mmのもの)を1枚用意した。木質単板2aを単板ドライヤーにて含水率約8〜10%程度まで乾燥させ、次に、室内で常温で48時間以上養生し、木材の平衡含水率である約11〜12%になるまで養生した。また、中比重繊維板Mはドライヤーにて含水率が約7〜8%になるように乾燥させた。
2.積層用接着剤(本例ではフェノール樹脂接着剤)を各木質単板2aの表面に塗布した。
塗布量は、約100〜200g/m程度が好適である。
3.コールドプレスにて、4枚の木質単板2aと1枚の中比重繊維板Mを1回プレス法で積層接着して木質基材4を作製した。積層接着条件は、温度は常温で、圧締時間は約12時間程度、圧締圧力は約8〜12kg/cm程度が好適である。(2回プレス法では、一例として、5枚の木質単板2aをコールドプレスにて積層接着し、5プライの積層体Sを作製する。その後、前記積層体Sを数時間常温で養生した後、積層体Sの表面に中比重繊維板Mを同様の接着剤、塗布量、圧締圧力、圧締時間とし、常温で、積層接着して、6プライからなる木質基材4を作製する)。
4.前記木質基材4を常温で数時間養生した。
5.化粧材5として厚み0.2mmのオレフィン樹脂シートの表面にナラ材の木目模様が印刷されたものを用意した。
6.ラミネーターを利用して木質基材4の表面に化粧材5を常温で貼着した。接着剤として酢酸ビニル系接着剤を使用した。塗布量は約50g/mであった。化粧材5の貼着直前に板面の温度が約30〜40℃程度になるように若干の保温を施した。
7.上記の工程で化粧貼り完了後、ギャグソー及び横割り機にかけ、約310×1820mmサイズに切断した。
8.テノーナーに通し、長手方向及び短手方向の正寸カット及び四側面への本実加工を施し、厚さ12mmで幅303mm、長さ1818mmサイズの本発明の床材1が完成した。
9.その後、必要に応じて仕上げ塗装を行ってもよい。例えば透明又は着色透明のウレタン樹脂系塗料を利用するとよい。表面のつやの程度や仕上がりデザインを考慮して、つや有り仕上げ、半つや仕上げ、つや消し仕上げ等さまざまな仕上げが可能となる。また、前記着色透明塗料で仕上げる場合、塗料に若干の着色剤を加えて着色透明仕上げにするとよい。仕上がり外観を考慮して適宜選定する。
以上で本発明の床材1の製造が完了する。
また、木質基材4の製造工程としてホットプレスによる熱圧締法を用いた場合、接着剤として熱硬化性のフェノール樹脂接着剤、ウレタン樹脂接着剤等を用い、塗布量は同程度とし、圧締条件はホットプレスにて、圧締温度で約100〜160℃、熱圧時間は約3〜8分程度、圧締圧力は約8〜12kg/cm程度とするのが好適である。
また、本発明の床材1は、木質基材4の表面層3が中比重繊維板Mで構成されている。従って、熱可塑性合成樹脂シートからなる前記化粧材5を貼着したのち、床材1の表面平滑性や表面硬度が、従来の床材のように合板基材の表面に貼着した場合と比べると極めて性能が向上する。また、木質基材4の基部2が木質単板2aの積層体Sで構成され、該積層体Sが互いに木繊維方向が直交して積層接着して作製された積層体Sであるので、前記化粧材5を貼着したのち、本発明の床材1は、寸法安定性や反りやネジレや目隙に対して極めて安定したものになり、製造工程での品質管理が容易となり、施工後長期間使用しても、寸法安定性、反り、ネジレ、目隙に対する安定性に優れたものとなり、しかも、床材裏面に反り防止のための防水塗装が不要である。
さらに、前記積層体Sの木質単板2aが床材1の裏面となるので、下地材との接着性にも優れ、接着性向上のために床材裏面に砂地エンボス付きの塗装面を設けたりすることが不要となり、製造コスト的にも有利なものとなる。
また、前記積層体Sが偶数枚の木質単板2aで構成されていると、表面層3を合わせて奇数枚の層構成が可能となる(本例では5層構成となる)。従って、木質基材4の製造工程において、表面層3の中比重繊維板Mと偶数枚の木質単板2aを1工程で積層接着する方法、すなわち、1回プレス法にて、製造可能となり、製造コストも安価に済む。
また、前記木質基材4の表面層3の中比重繊維板Mの含水率を、前記基部2を形成する木質単板2aからなる積層体Sの含水率よりも低くしたので、吸放湿によって床材1の含水率が変動した際、例えば吸湿時において、初期含水率を低く設定した中比重繊維板Mの側(床材1の表面側)が、木質単板2aを積層して得られた積層体Sの側(床材1の裏面側)よりも、吸湿量が大きく、床材表面側の木質材料の伸長が大きくなり、上反り(床材の長手方向の中央付近の表面層3側が山となる向きの反り、又は床材の幅方向で見ると、幅方向の中央付近の表面層3側が山となる向きの反り)となる。
また、放湿時においては、初期含水率を高く設定した積層体Sの側(床材1の裏面側)が、中比重繊維板Mの側(床材1の表面側)よりも、放湿量が大きく、床材裏面側の木質材料の収縮が大きく、上反りとなる。床材施工時においては、前記上反りの方が逆反り(上反りと逆に、床材の長手方向の中央付近の表面層3側が谷となり、両端部の表面が山となる向きの反り、又は床材の幅方向で見ると、幅方向の中央付近の表面層3側が谷となり、両端部の表面が山となる向きの反り)に比較して、はるかに施工性が良好で施工作業性にとって好適である。また、同じ上反りであっても、反りの大きさが小さければ小さいほど施工作業性にとって好適であるのは勿論のことである。また、メンテナンス時において、床材の張り替え作業性が向上する。
本発明の床材の実施形態の一例を示す断面図。 本発明の床材の製造方法を示す説明図。(イ)は木質基材を1回プレス法で製造する場合を示す。(ロ)は木質基材に化粧材を貼着する場合を示す。 従来の床材の断面図。
符号の説明
1 本発明の床材
2 基部
2a 木質単板
3 表面層
4 木質基材
5 化粧材
6 凸部
7 凹部
M 中比重繊維板
S 積層体
11 従来の床材
12 木質単板
14 木質基材
15 化粧材
16 凸部
17 凹部

Claims (3)

  1. 木質基材の表面に熱可塑性合成樹脂シートからなる化粧材が貼着され、前記木質基材の側面に凸部と該凸部に嵌合する凹部が形成された床材であって、前記木質基材が、中比重繊維板からなる表面層と該表面層を支持する木質単板の積層体からなる基部で構成され、前記積層体が互いに木繊維方向が直交して構成された積層体であることを特徴とする床材。
  2. 前記積層体が偶数枚の木質単板を積層接着して得られたものであることを特徴とする請求項1に記載の床材。
  3. 前記木質基材の表面層を構成する中比重繊維板の含水率を、前記基部を構成する木質単板からなる積層体の含水率よりも低くしたことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の床材。
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