JPH1046796A - 化粧板およびその製造方法 - Google Patents

化粧板およびその製造方法

Info

Publication number
JPH1046796A
JPH1046796A JP21934496A JP21934496A JPH1046796A JP H1046796 A JPH1046796 A JP H1046796A JP 21934496 A JP21934496 A JP 21934496A JP 21934496 A JP21934496 A JP 21934496A JP H1046796 A JPH1046796 A JP H1046796A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
density
layer
wood fiber
fiber board
decorative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP21934496A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3768300B2 (ja
Inventor
Hiroshi Sugimoto
寛 杉本
Kazumasa Yoshida
和雅 吉田
Junzo Oikawa
純三 及川
Yasuhito Terada
泰人 寺田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiken Trade and Industry Co Ltd
Original Assignee
Daiken Trade and Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiken Trade and Industry Co Ltd filed Critical Daiken Trade and Industry Co Ltd
Priority to JP21934496A priority Critical patent/JP3768300B2/ja
Publication of JPH1046796A publication Critical patent/JPH1046796A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3768300B2 publication Critical patent/JP3768300B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Floor Finish (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 木質基板の表面に化粧板を積層接着してなる
化粧板であって、床材に使用した場合に、局部荷重を受
けても層間剥離や凹み変形が生じ難く、耐久性に優れた
化粧板とこの化粧板を能率よく生産し得る方法を提供す
る。 【解決手段】 表裏層部が高密度層で芯部が低密度層で
ある通常の中比重木質繊維板をその芯部の厚さ方向の中
央部から上下に2分割して一方の面側が高密度層2aで他
方の面側が低密度層2bの中比重木質繊維板2を作製し、
その高密度層2a側を合板などの木質基板1の表面に積層
接着したのち、低密度層2b側を研削除去して高密度層2a
を露出させ、その露出面に化粧板3を接着することによ
り、低密度層による層間剥離の発生をなくし、且つ硬度
が向上して凹み変形の生じ難い化粧板を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用床材等の建
築内装材料や家具用材料として使用するのに好適な化粧
板とこの化粧板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、合板などの木質材からなる基
板の表面または表裏両面に、突板や合成樹脂製の化粧シ
ート又は印刷紙等の化粧シートを貼着したり、或いは塗
装等を行って、表面化粧層を施してなる化粧板が、住宅
等の建築物の床材や造作材或いは家具用材料として広く
使用されている。しかしながら、例えば合板の表面に突
板を貼着したのち、塗装仕上げしてなる一般的な化粧板
を床材に使用した場合、湿気の吸収、放散に伴う合板の
膨張、収縮によって表面の突板に細かい亀裂(干割れ)
が生じたり、表面に重量の大きい家具の脚や落下物など
による局部的な荷重が加わると凹みが生じたりして外観
を損なうという問題点がある。
【0003】このため、合板等の木質材料からなる基板
の表面または表裏両面に中比重木質繊維板(MDF)等
の木質繊維板を接着して複合板を形成し、この複合板の
木質繊維板の表面に突き板や合成樹脂製化粧シート又は
印刷紙等の化粧シートを貼着したり、塗装等によって表
面化粧層を形成してなる化粧板を床材等の建築材料など
に使用する試みがなされている。
【0004】このような化粧板の構成部材として使用さ
れている上記木質繊維板は、木質繊維に熱硬化性樹脂接
着剤を添加し、加熱下で圧締成形することによって得ら
れたものであるため、加熱面に直接接する表裏層部が高
密度に形成され、内部は相対的に低密度に形成されるこ
とになる。従って、この木質繊維板を合板などの基板に
積層接着して得られた複合板の表面に上記のような表面
化粧層を施すと、表面が緻密で硬質且つ平滑であり、収
縮の方向性が少ない木質繊維板によって表面化粧層に干
割れ等の欠点が生じ難くなるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記木
質繊維板として通常用いられる中比重木質繊維板の厚さ
は2.5mm 以上であり、従ってこのような厚みを有する中
比重木質繊維板を合板等の木質基板の片面に接着する
と、基板と中比重木質繊維板との収縮率の差や方向性の
相違によって化粧板に反りが発生しやすくなる。一方、
木質基板の表裏両面に上記中比重木質繊維板を接着させ
ると反りの問題は軽減されるが全体の厚みが厚くなり、
製品が高価につくと共に生産効率も悪くなるという問題
点が生じる。
【0006】さらに、上記のような厚みを有する中比重
木質繊維板を使用すると、高密度の表裏層部に比べて内
部の低密度層の厚みの割合が大きいために、このような
中比重木質繊維板を備えた上記化粧板をダイニングルー
ムの床材に適用した場合、キャスター付ワゴン等による
動的荷重や家具の脚等による局部荷重によって中比重木
質繊維板の低密度層に層間剥離が生じたり、中比重木質
繊維板に凹みが発生して強度が低下すると共に表面の外
観を損なうことがある。また、低密度層の厚みが大きい
と反りや膨れも発生し易くなる。
【0007】このような問題は、中比重木質繊維板の厚
みを薄くすれば改善し得るが、厚みが3mm未満の中比重
木質繊維板を得るには、現状の製造方法では生産性がき
わめて悪く且つ高価につくという問題点がある。本発明
はこのような問題点を解消し得る化粧板とこの化粧板の
製造方法の提供を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の化粧板は、一方の面側が高密度層で他方の面
側が低密度層に形成された中比重木質繊維板の低密度層
を研削することによって得られた上記高密度層からなる
厚さが2mm以下で密度が0.75〜1.1g/cm3の木質繊維板を
木質基板の少なくとも表面に接着してあり、さらに、こ
の木質繊維板上に表面化粧層を設けた構造を有してい
る。
【0009】請求項2に係る発明は上記化粧板の製造方
法であって、表裏層部が高密度で芯層部が低密度の中比
重木質繊維板を、その厚さ方向の中央部から表裏層部に
水平な方向に2分割することにより、一方の面側が高密
度層で他方の面側が低密度層に形成された傾斜密度を有
する中比重木質繊維板を作製し、この中比重木質繊維板
の高密度層側の面を木質基材の少なくとも表面に貼着し
たのち、低密度層を研削除去して厚さが2mm以下で密度
が0.75〜1.1g/cm3の木質繊維板に形成し、しかるのち、
この木質繊維板上に化粧層を設けることを特徴とするも
のである。
【0010】
【作用】木質基板の表面又は表裏面に貼着した木質繊維
板は、表裏層部が高密度で芯層部が低密度の通常の中比
重木質繊維板を、その厚さ方向の中央部から2分割する
ことにより、一方の面側が高密度層で他方の面側が低密
度層に形成された傾斜密度を有する中比重木質繊維板を
作製したのち、低密度層を研削除去することによって得
られたものであるから、多量生産が可能となるばかりで
なく、その低密度層の研削除去は、高密度層側を木質基
材に貼着した状態にして行うものであるから、容易に且
つ能率良く行え、厚さが2mm以下で密度が0.75〜1.1g/c
m3の精度のよい木質繊維板を簡単に得ることができる。
【0011】この薄肉木質繊維板を木質基板に積層接着
しているので、木質基板の収縮力や方向性に対して木質
繊維板は殆ど影響せず、反りの発生を減少させることが
できると共に木質繊維板は密度が0.75〜1.1g/cm3の比較
的高密度に形成されているので、ワゴンのキャスター等
による動的荷重や家具の脚等からの局部荷重を受けても
凹みや層間剥離現象が生じ難く、且つ反りや膨れも発生
し難い耐久性に優れた化粧板を提供し得るものである。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を図面に基
づいて詳述すると、図1において、化粧板Aは所望厚み
を有する木質基板1と、この木質基板1の表面に積層接
着することにより一体に貼着された厚さが2mm以下で密
度が0.75〜1.1g/cm3の木質繊維板2と、この木質繊維板
2の表面に層着された表面化粧層3とから構成されてい
る。なお、木質繊維板2にはその表面又は裏面から他面
に向かって貫通する又は半貫通の多数の微小孔(図示せ
ず)を全面に亘って均一に設けておくことが望ましい。
【0013】上記木質基板1としてはパーティクルボー
ド、ウエハーボード、ストランドボード等の木削片板
や、合板、集成材、LVL、木質繊維板等の木質板が使
用される。一方、木質基板1に積層接着した木質繊維板
2としては、通常の中比重木質繊維板の緻密な表裏層部
を主に含む繊維板を使用している。この木質繊維板2の
表面に層着する化粧層としては、突板やWPC単板、印
刷紙、塩化ビニールシートであってもよく、塗料の塗布
層であってもよい。
【0014】このような化粧板の製造方法の一例を述べ
ると、まず、厚みが3.5mm 以下の中比重木質繊維板から
上記木質繊維板2を作製する。一般に、中比重木質繊維
板を製造するには熱硬化性樹脂等の接着剤を添加した木
質繊維をマット状に成形したのち、このマット状物を上
下に熱圧プレートを備えたバッチ式ホットプレスや無端
状に巡回するベルト状の上下熱圧プレートを備えた連続
プレス装置で板状に熱圧成形することによって製造され
るものであるが、得られた中比重木質繊維板2Aは、図2
に示すように、上下熱圧プレートに接する表裏面が平滑
面で且つ緻密な高密度層2aに形成され、内部は低密度層
2bとなっている。
【0015】この中比重木質繊維板2Aを、中間層である
低密度層2bをその厚さ方向の中央部から上下に2分割し
て図3に示すように、一方の面が高密度層2aで他方の面
が低密度層2bに形成された傾斜密度を有している厚みの
薄い中比重木質繊維板2Bとする。なお、このような中比
重木質繊維板2Bは次に列記するような方法によって得る
ことができる。すなわち、 .上記常法によって中比重木質繊維板2Aを製造する際
に、マット状物の中間層に網状物などの微小凹凸面を有
するシート状物を介在させておき、成形後にこのシート
状物を介して中間層から2分することにより、表裏にそ
れぞれ高密度層と低密度層を有する2枚の薄い中比重木
質繊維板2B、2Bを得る。 .上記常法によって中比重木質繊維板2Aを製造する際
に、マット状物の中間層に接着剤を塗布しない層を設け
ておき、このマット状物を加熱、加圧した後、該い中間
層で剥離を生じさせて2分することにより、表裏にそれ
ぞれ高密度層と低密度層を有する2枚の薄い中比重木質
繊維板2B、2Bを得る。 .上記常法によって得られた厚みのある中比重木質繊
維板2Aを、その厚み方向の中央部から割裂させて2分す
ることにより、表裏にそれぞれ高密度層と低密度層を有
する2枚の薄い中比重木質繊維板2B、2Bを得る。
【0016】このようにして得られた中比重木質繊維板
2Bは、一方の面側は密度が0.8 〜1.1g/cm3程度の高密度
層2aで他方の面側は密度が0.4 〜0.7g/cm3程度の低密度
層2bであり、且つ一方の面から他方の面に向かって徐々
に密度が小さくなった密度傾斜を有したものとなってい
る。なお、この中比重木質繊維板2Bに高密度層2aの表面
側から低密度層2bに向かって貫通する又は半貫通の多数
の微小孔を全面に亘って均一に穿設しておいてもよい。
この微小孔の形状、大きさは後述する接着剤や塗料が浸
透できる形状、大きさの細孔であればよい。
【0017】このような微小孔を設けた中比重木質繊維
板2Bは、次に列記するような手段によって得ることがで
きる。即ち、 .周面に多数の微小突起を設けた回転ロールやプレー
トを中比重木質繊維板2Bの高密度層2aの表面に押圧する
ことによって形成する。 .中比重木質繊維板2Aを製造する際の熱圧成形時に、
対向する熱圧プレート面に多数の微小突起を突設した型
材を装着しておき、熱圧成形と同時に形成する。 .中比重木質繊維板2Aを製造する際に、その中間層に
剥離層や割裂層を設けておき、この中比重木質繊維板2A
の高密度層である表裏面を周面に多数の微小突起を突設
してなる上下一対の回転ロールによって挟圧したのち剥
離層や割裂層を介して2分させる。
【0018】次いで、中比重木質繊維板2Bの高密度層2a
側を図4に示すように、上記木質基板1の表面又は表裏
両面に接して接着剤4を介して重ね合わせ、一体に接着
する(図4は表裏面に重ね合わせた場合だけを例示す
る)。接着手段としてはコールドプレス、或いはホット
プレスのいずれであってもよい。
【0019】木質基板1と中比重木質繊維板2Bの高密度
層2aとを接着する接着剤4としては通常は、尿素−ホル
マリン樹脂、尿素−メラミン−ホルマリン樹脂、メラミ
ン−フェノール−ホルマリン樹脂、アルキルフェノール
ホルマリン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、水性ビ
ニルウレタン樹脂エマルジョン、酢ビ−尿素系水性樹
脂、アクリル−メラミン系水性エマルジョン、ポバール
−イソシアネート水性エマルジョンなど、酢酸ビニル
系、尿素樹脂系、メラミン樹脂系、フェノール系、ウレ
タン系、エポキシ系の接着剤を使用する。
【0020】上記接着剤4を木質基板1と中比重木質繊
維板2Bの高密度層2aとの対向面のいずれか一方に塗布し
たのち加圧すると、接着剤4が木質基板1と高密度層2a
との接合面全面の繊維層内に浸透して木質基板1と中比
重木質繊維板2Bとが接着一体化する。この際、上記のよ
うに中比重木質繊維板2Bの高密度層2aに微小孔を設けて
おくことによって一部の接着剤4がこの微小孔内に浸入
して固化し、さらに、該微小孔内から高密度層2aの繊維
層内に浸透して該高密度層2aを強化し、木質基板1と中
比重木質繊維板2Bの高密度層2aが強固に接着一体化す
る。
【0021】このように木質基板1の表面に接着剤4に
よって中比重木質繊維板2Bの高密度層2aを貼着したの
ち、表面に露呈している該中比重木質繊維板2Bの低密度
層2bをサンディングやブラッシング等の研削手段によっ
て研削除去することにより図5に示すように、厚さが2
mm以下で密度が0.75〜1.1g/cm3の木質繊維板2に形成す
るものである。なお、中比重木質繊維板2Bは高密度層2a
の露出面から低密度層2bの露出面に向かって上述したよ
うに密度傾斜を有しているので、低密度層2bを全て研削
除去することなく多少残存させておいてもよい。
【0022】次いで、中比重木質繊維板2Aの低密度層2b
の研削除去によって露出した木質繊維板2の高密度層2a
の露出面に図6に示すように、表面化粧層3を層着する
ことによって化粧板Aを作製する。このような化粧層3
を施すには.木質繊維板2に突板やWPC単板、或い
は印刷紙、塩化ビニル樹脂シート等の化粧シートを接着
剤5により貼着する、.木質繊維板2に塗装したり直
接印刷する、.下地塗りを行ったのち塗装仕上げを行
う、などの方法があり、さらに、これらの方法を組み合
わせてもよい。木質繊維板2に化粧単板又は化粧シート
を接着して化粧層3を形成するには、木質繊維板2と化
粧単板又は化粧シートとの対向面に接着剤5を塗布した
のちコールドプレス或いはホットプレスによって一体化
させる。
【0023】この際、上記のように木質繊維板2に表裏
面間に亘って貫通する多数の微小孔を設けておくと、加
圧時に接着剤5の一部が木質繊維板2の表面に開口して
いる上記多数の微小孔に浸入して固化することによりア
ンカー作用を奏すると共に微小孔から木質繊維板2の高
密度層2a内に浸透して木質繊維板2に化粧層3を強固に
層着一体化させることができ、使用条件が厳しい環境下
においても剥離現象が生じ難くなると共に局部荷重に対
しても充分に耐えることができる化粧板Aが得られる。
木質繊維板2の表面に塗料を塗布する場合も同様であ
り、塗料の一部が微小孔内に浸入して塗料の層着が強固
に行われて密着性が良好となる。
【0024】また、木質繊維板2にダイレクト印刷や極
薄の化粧材を層着して化粧層3を形成した場合、木質繊
維板2側の欠点が表面に現出する等の好ましくない現象
が生じる虞れがあるので、この場合には、下地塗装等を
施したのち化粧仕上げを行うものである。次に、本発明
の具体的な実施例を示す。
【0025】〔実施例1〕表裏面から内部に向かって0.
1 〜0.6mm の厚み部分の平均密度が0.87g/cm3 で且つ厚
さ方向の中央から表裏面に向かってそれぞれ0.5mm の厚
み部分、即ち、中央の厚さ1.0mm 部分の平均密度が0.65
g/cm3 に形成されている平均比重0.74、厚さ3mmの中比
重木質繊維板を、その厚さ方向の略中央から2分割して
厚さが約1.5mm の表層側が高密度層で裏層側が低密度層
の2枚の中比重木質繊維板を得た。この分割した中比重
木質繊維板の1枚を、厚さ9mmの合板からなる木質基板
の表面に中比重木質繊維板の高密度層側を水性ビニルウ
レタン接着剤にて接着して複合板に形成した。次いで、
この複合板の表面の中比重木質繊維板の低密度層をサン
ディングして約0.5mm を除去し、木質基板の表面に厚さ
が1.0mm 、密度が約0.8g/cm3の高密度層を主に含む木質
繊維板層を形成した。次いでこの木質繊維板層の表面に
厚さ0.4mm の合成樹脂含浸化粧突板をビニルウレタン樹
脂接着剤にて接着して化粧板を得た。このようにして得
られた化粧板は、木質繊維板層が1.0mmと薄く且つ密度
の高い層から形成されているので、反り等の発生や木質
繊維板層の層間剥離の発生が殆ど生じないものであっ
た。
【0026】〔実施例2〕実施例1で得た厚さが約1.5m
m の表層側が高密度層で裏層側が低密度層の中比重木質
繊維板の高密度層側の表面に、周囲に多数の微小突起を
設けた回転ロールを押し付けることにより深さが約0.9m
m 、長さ3mm、幅0.15mmの多数の微小孔を形成した。こ
の中比重木質繊維板を実施例1と同様にして木質基板の
表面に接着して複合板に形成した。次いで、この複合板
の表面の中比重木質繊維板の低密度層をサンディングし
て約0.5mm を除去し、木質基板の表面に厚さが1.0mm 、
密度が約0.8g/cm3の高密度層を主に含む木質繊維板層を
形成した。次いでこの木質繊維板層の表面に厚さ0.4mm
の突板をビニルウレタン樹脂接着剤にて接着して化粧板
を得た。この化粧板は、上記実施例1の効果に加えて、
中比重木質繊維板と木質基板との接着が、中比重木質繊
維板の微小孔内に接着剤が浸透するために、木質繊維板
層が浸透した接着剤により強化されて耐層間剥離性がさ
らに向上していた。また、中比重木質繊維板の低密度層
をサンディングすることにより、微小孔が複合板の表面
に露出するので、突板との接着も同様に強固になってい
た。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、木質基板
の表面又は表裏面に貼着した木質繊維板は、厚さが2mm
以下の薄肉であって密度が0.75〜1.1g/cm3に形成されて
いるので、木質基板の収縮力や方向性に対して木質繊維
板は殆ど影響せず、反りの発生を減少させることができ
ると共に木質繊維板は密度が0.75〜1.1g/cm3の比較的高
密度に形成されているので、ワゴンのキャスターによる
動的荷重や家具の脚等からの局部荷重を受けても層間剥
離や凹み現象が生じ難い耐久性に優れた化粧板を提供し
得るものである。
【0028】さらに、この化粧板の製造方法によれば、
まず、表裏層部が高密度で芯層部が低密度の中比重木質
繊維板を、その厚さ方向の中央部から表裏層部に水平な
方向に2分割することにより、一方の面側が高密度層で
他方の面側が低密度層に形成された傾斜密度を有する中
比重木質繊維板を作製したのち、低密度層を研削除去す
るものであるから、表裏層がそれぞれ高密度層と低密度
層である薄肉の中比重木質繊維板を生産性よく且つ安価
に得ることができると共にその低密度層の研削除去は、
高密度層側を木質基材に貼着した状態にして行うもので
あるから、容易に且つ能率良く行え、厚さが2mm以下で
密度が0.75〜1.1g/cm3の精度のよい木質繊維板を簡単に
得ることができる。
【0029】また、木質基板に積層接着した上記中比重
木質繊維板の高密度層からなる木質繊維板に、表裏面間
に亘って貫通した多数の微小孔を全面に亘って穿設して
おくことによって、この木質繊維板を木質基板に接着剤
を介して接着した時や該木質繊維板の表面に接着剤によ
って突板や化粧シート等の化粧板を貼着する場合に、接
着剤の一部が上記微小孔に食い込んでアンカー作用を発
揮し、表面が緻密な該木質繊維板表面に対する密着性や
接着性が強固となると共に微小孔に通じて木質繊維板の
高密度層内に接着剤を浸透させて硬化層を形成すること
ができ、従って、耐水、耐膨張性及び耐圧強度が向上
し、且つ表面硬度も大きくて局部荷重や繰り返し荷重に
対する充分な抵抗力を有する化粧板が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】化粧板の簡略斜視図、
【図2】木質繊維板の得るための中比重木質繊維板の簡
略断面図、
【図3】高密度層と低密度層との2層から中比重木質繊
維板の簡略断面図、
【図4】木質基板の表裏面に上記2層を有する中比重木
質繊維板を貼着した状態の簡略断面図、
【図5】低密度層を研削除去して高密度層からなる木質
繊維板に形成した状態の簡略断面図、
【図6】木質繊維板表面に化粧層を設けた状態の簡略断
面図。
【符号の説明】
1 木質基板 2 木質繊維板 2a 高密度層 2b 低密度層 3 表面化粧層 4、5 接着剤 A 化粧板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺田 泰人 大阪市北区中之島2ー3ー18 大建工業株 式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の面側が高密度層で他方の面側が低
    密度層に形成された中比重木質繊維板の低密度層を研削
    することによって得られた上記高密度層からなる厚さが
    2mm以下で密度が0.75〜1.1g/cm3の木質繊維板を木質基
    板の少なくとも表面に接着してあり、さらに、この木質
    繊維板上に表面化粧層を設けていることを特徴とする化
    粧板。
  2. 【請求項2】 表裏層部が高密度で芯層部が低密度の中
    比重木質繊維板を、その厚さ方向の中央部から表裏層部
    に水平な方向に2分割することにより、一方の面側が高
    密度層で他方の面側が低密度層に形成された傾斜密度を
    有する中比重木質繊維板を作製し、この中比重木質繊維
    板の高密度層側の面を木質基材の少なくとも表面に貼着
    したのち、低密度層を研削除去して厚さが2mm以下で密
    度が0.75〜1.1g/cm3の木質繊維板に形成し、しかるの
    ち、この木質繊維板上に化粧層を設けることを特徴とす
    る化粧板の製造方法。
JP21934496A 1996-07-31 1996-07-31 化粧板の製造方法 Expired - Fee Related JP3768300B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21934496A JP3768300B2 (ja) 1996-07-31 1996-07-31 化粧板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21934496A JP3768300B2 (ja) 1996-07-31 1996-07-31 化粧板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1046796A true JPH1046796A (ja) 1998-02-17
JP3768300B2 JP3768300B2 (ja) 2006-04-19

Family

ID=16733990

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21934496A Expired - Fee Related JP3768300B2 (ja) 1996-07-31 1996-07-31 化粧板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3768300B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003039403A (ja) * 2001-07-27 2003-02-13 Daiken Trade & Ind Co Ltd 木質床材
JP2007247300A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Pal Co Ltd 床材
JP4638003B2 (ja) * 1999-07-28 2011-02-23 朝日ウッドテック株式会社 化粧板
JP2012214981A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Dainippon Printing Co Ltd 床用化粧材
JP2016128645A (ja) * 2016-02-16 2016-07-14 大日本印刷株式会社 床用化粧材
JP2019183396A (ja) * 2018-04-02 2019-10-24 永大産業株式会社 床材

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11945193B2 (en) 2021-03-11 2024-04-02 Ahf, Llc Dimensionally stable composite wood panel flooring and methods of preparing same

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4638003B2 (ja) * 1999-07-28 2011-02-23 朝日ウッドテック株式会社 化粧板
JP2003039403A (ja) * 2001-07-27 2003-02-13 Daiken Trade & Ind Co Ltd 木質床材
JP2007247300A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Pal Co Ltd 床材
JP2012214981A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Dainippon Printing Co Ltd 床用化粧材
JP2016128645A (ja) * 2016-02-16 2016-07-14 大日本印刷株式会社 床用化粧材
JP2019183396A (ja) * 2018-04-02 2019-10-24 永大産業株式会社 床材

Also Published As

Publication number Publication date
JP3768300B2 (ja) 2006-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4552792A (en) Decorative laminated wall panel and process for making same
JP3839944B2 (ja) 木質化粧板およびその製造方法
US20110052905A1 (en) Process of providing press plates with a flouro-polymer impregnated hard coating
JP3903401B2 (ja) 化粧板の製造方法
JP4156048B2 (ja) 化粧板およびその製造方法
KR20070046219A (ko) 마루 바닥재 제조방법 및 그에 의해 제조된 마루 바닥재
JP3768300B2 (ja) 化粧板の製造方法
JP3271912B2 (ja) 建築材の製造方法
JP3753473B2 (ja) 化粧板
AU2009221638A1 (en) Heat reflective laminate
JP3836239B2 (ja) 化粧板の製造方法
EP2062727A1 (en) Method for engraving boards and board obtained by said method
JP3768299B2 (ja) 化粧板の製造方法
CA2947789C (en) Method for finishing a wood board
JP3869920B2 (ja) 木質床材の製造方法
JP3052181B2 (ja) 建築用板
JP2000006108A (ja) 耐凹み傷性耐干割れ性に優れた木質フローリング材およびその製造方法
JPH11240001A (ja) 木質複合板
JPH04214301A (ja) 建築板とその製法
JP3708137B2 (ja) 積層木質板
JP2595490Y2 (ja) 階段用踏板
JPH09174506A (ja) 木質建築材の製造方法
JP3289621B2 (ja) 框レイアウト化粧板を用いたドア乃至扉
JP2006116884A (ja) 化粧ボード及び化粧ボードの製造方法
KR200404780Y1 (ko) 마루 바닥재

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050927

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090210

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120210

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150210

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees