JP2007246615A - ポリエステル加水分解抑制剤及びそれを含有するポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐熱性が必要とされる用途にも好適に使用できる、相溶化性に優れ、透明性及び成形加工性が良好で、少量の添加でも、十分な耐加水分解性、優れた耐熱性を有する脂肪族生分解性ポリエステル樹脂の加水分解抑制剤、及び該加水分解抑制剤を含有した脂肪族生分解性ポリエステル樹脂を提供する。
【解決手段】アルケニルオキサゾリンとアクリルアミド系単量体とを共重合体し、加水分解抑制剤を得る。該加水分解抑制剤は、脂肪族生分解性ポリエステル樹脂に、0.01〜50重量%添加される。
【選択図】なし
【解決手段】アルケニルオキサゾリンとアクリルアミド系単量体とを共重合体し、加水分解抑制剤を得る。該加水分解抑制剤は、脂肪族生分解性ポリエステル樹脂に、0.01〜50重量%添加される。
【選択図】なし
Description
本発明は、ポリ乳酸などの脂肪族生分解性ポリエステル樹脂の加水分解抑制剤、及び該加水分解抑制剤を含有した脂肪族生分解性ポリエステル樹脂組成物に関する。
近年、石油資源の枯渇、プラスチック廃棄物の処理、地球温暖化など環境問題の深刻化に伴い、自然環境において分解する生分解性樹脂が注目され、その研究、開発が盛んに行われている。中でも、天然素材系のポリ乳酸は、一般に良好な機械的特性、透明性、加工性を有し、フィルム、シート、繊維、電子機器、自動車部分など様々な分野での利用が期待されている。
しかしながら、ポリ乳酸は吸湿性が高く、耐加水分解性が低いという大きな欠点がある。ポリ乳酸の加水分解連鎖反応は、分子鎖末端のカルボキシル基が引き金となって起こり、ポリ乳酸の溶融状態、または高温・多湿環境下で著しく進行し、それに起因して分子量、溶融粘度および強度などの物性が低下する。そのため、溶融成形段階、特に製品貯蔵段階においてポリ乳酸はプラスチックとしての安定性が十分に得られず、汎用用途への拡大が難しいといった問題がある。また、ポリ乳酸の射出成形などによる成形体は、剛性は高いが、耐熱性、耐衝撃性および透明性に乏しく、家電製品の筐体、自動車部品などの実用化に耐える物性は有していなかった。
しかしながら、ポリ乳酸は吸湿性が高く、耐加水分解性が低いという大きな欠点がある。ポリ乳酸の加水分解連鎖反応は、分子鎖末端のカルボキシル基が引き金となって起こり、ポリ乳酸の溶融状態、または高温・多湿環境下で著しく進行し、それに起因して分子量、溶融粘度および強度などの物性が低下する。そのため、溶融成形段階、特に製品貯蔵段階においてポリ乳酸はプラスチックとしての安定性が十分に得られず、汎用用途への拡大が難しいといった問題がある。また、ポリ乳酸の射出成形などによる成形体は、剛性は高いが、耐熱性、耐衝撃性および透明性に乏しく、家電製品の筐体、自動車部品などの実用化に耐える物性は有していなかった。
かかる問題を解決する目的で、カルボキシル基と反応する末端封鎖剤の使用がポリ乳酸にも検討され、各種オキサゾリン誘導体が加水分解を抑制することが報告されている。これらオキサゾリン誘導体の内、低分子化合物(モノマー)は未反応の分子がポリ乳酸樹脂からブリードアウトし、結果として成形品の耐熱性、耐久性などが低下するという欠点がある。
そこで、ブリードしないポリマーのオキサゾリン誘導体が検討され、特許文献1にはオキサゾリン化合物をモノマー単位として含むポリオキサゾリン化合物(具体的にはスチレン・2−イソプロペニル−2−オキサゾリン共重合体など)が、特許文献2にはビニルオキサゾリンとスチレン、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル等の共重合可能なモノマーとの共重合体が、特許文献3にはポリマーのオキサゾリン系相溶化剤(具体的にはビスオキサゾリン/スチレン/無水マレイン酸共重合体等)が、それぞれ開示されている。
しかしながら、これらポリマーの耐加水分解性あるいは相溶化性は十分とはいえず、また、耐熱性に劣り、自動車部品、家電・パソコン筺体等の耐熱性を必要とする用途には必ずしも適しない、等の問題点があり、更に優れたものが求められていた。
特開2001−323056号公報
特開2004−244570号公報
特開2005−220238号公報
しかしながら、これらポリマーの耐加水分解性あるいは相溶化性は十分とはいえず、また、耐熱性に劣り、自動車部品、家電・パソコン筺体等の耐熱性を必要とする用途には必ずしも適しない、等の問題点があり、更に優れたものが求められていた。
本発明は、上記の問題点を解決し、ポリ乳酸など脂肪族生分解性ポリエステル樹脂に適用できる、ブリードすることのない、相溶化性に優れた、成型時、貯蔵時、使用時に十分な加水分解抑制効果を有すると共に耐熱性に優れた加水分解抑制剤、及び該加水分解抑制剤を含有した脂肪族生分解性樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、かかる課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、アルケニルオキサゾリンと(メタ)アクリルアミド系単量体との共重合体を用いることにより課題を解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)一般式[1](式中、R1は水素原子またはメチル基を、R2〜R5は同一または異なって水素原子または炭素数1〜3の低級アルキル基を表す。)で表されるアルケニルオキサゾリンと、一般式[2](式中、R6は水素原子またはメチル基を、R7、R8は水素原子または同一又は異なって炭素数1〜20のアルキル基を表す。)で表されるアクリルアミド系単量体との共重合体を主成分とする、脂肪族生分解性ポリエステル樹脂の加水分解抑制剤、
(2)共重合体中のアルケニルオキサゾリンの構成単位が0.05〜99.5重量%である、請求項1記載の脂肪族生分解性ポリエステル樹脂の加水分解抑制剤、
(3)上記(1)乃至(2)記載の脂肪族生分解性ポリエステル樹脂の加水分解抑制剤を、脂肪族生分解性ポリエステル樹脂100重量部に対して0.01〜50重量部含有した、脂肪族生分解性ポリエステル樹脂組成物、
を提供するものである。
すなわち本発明は、
(1)一般式[1](式中、R1は水素原子またはメチル基を、R2〜R5は同一または異なって水素原子または炭素数1〜3の低級アルキル基を表す。)で表されるアルケニルオキサゾリンと、一般式[2](式中、R6は水素原子またはメチル基を、R7、R8は水素原子または同一又は異なって炭素数1〜20のアルキル基を表す。)で表されるアクリルアミド系単量体との共重合体を主成分とする、脂肪族生分解性ポリエステル樹脂の加水分解抑制剤、
(2)共重合体中のアルケニルオキサゾリンの構成単位が0.05〜99.5重量%である、請求項1記載の脂肪族生分解性ポリエステル樹脂の加水分解抑制剤、
(3)上記(1)乃至(2)記載の脂肪族生分解性ポリエステル樹脂の加水分解抑制剤を、脂肪族生分解性ポリエステル樹脂100重量部に対して0.01〜50重量部含有した、脂肪族生分解性ポリエステル樹脂組成物、
を提供するものである。
本発明の脂肪族生分解性ポリエステルの加水分解抑制剤は、相溶化性に優れており、透明性及び成形加工性が良好で、少量の添加でも、十分な耐加水分解性を有するとともに、優れた耐熱性を持つ脂肪族生分解性ポリエステル樹脂組成物とすることができる。
これら作用効果のうち、特に、耐熱性に優れる理由として、相溶性に優れ反応性が高いこと、水素結合を形成しやすいこと、にあると、本発明者らは推察している。
これら作用効果のうち、特に、耐熱性に優れる理由として、相溶性に優れ反応性が高いこと、水素結合を形成しやすいこと、にあると、本発明者らは推察している。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の脂肪族生分解性ポリエステル樹脂の加水分解抑制剤の主成分である共重合体は、上記一般式[1]で表されるアルケニルオキサゾリンと、上記一般式[2]で表される(メタ)アクリルアミド系単量体の共重合体である。
一般式[1]で表されるアルケニルオキサゾリンは、式中のR1が水素原子またはメチル基、R2〜R5が同一または異なって水素原子または炭素数1〜3の低級アルキル基である化合物で、具体的には、2−ビニル−2−オキサゾリン、4−メチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、5−メチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、4−エチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、5−エチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、4,4−ジメチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、4,4−ジエチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、4,5−ジメチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、4,5−ジエチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4−メチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、5−メチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4−エチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、5−エチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4,4−ジメチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4,4−ジエチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4,5−ジメチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4,5−ジエチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリンなどを例示することができる。これらアルケニルオキサゾリンの中では、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが好ましい。これらアルケニルオキサゾリンは、1種あるいは2種以上を用いることができる。
本発明の脂肪族生分解性ポリエステル樹脂の加水分解抑制剤の主成分である共重合体は、上記一般式[1]で表されるアルケニルオキサゾリンと、上記一般式[2]で表される(メタ)アクリルアミド系単量体の共重合体である。
一般式[1]で表されるアルケニルオキサゾリンは、式中のR1が水素原子またはメチル基、R2〜R5が同一または異なって水素原子または炭素数1〜3の低級アルキル基である化合物で、具体的には、2−ビニル−2−オキサゾリン、4−メチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、5−メチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、4−エチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、5−エチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、4,4−ジメチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、4,4−ジエチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、4,5−ジメチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、4,5−ジエチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4−メチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、5−メチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4−エチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、5−エチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4,4−ジメチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4,4−ジエチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4,5−ジメチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4,5−ジエチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリンなどを例示することができる。これらアルケニルオキサゾリンの中では、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが好ましい。これらアルケニルオキサゾリンは、1種あるいは2種以上を用いることができる。
一般式[2]で表されるアクリルアミド系単量体は、式中のR6が水素原子またはメチル基、R7、R8が水素原子または同一又は異なって炭素数1〜20のアルキル基、で表される化合物で、具体的には、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブチル(メタ)アクリルアミド、N−ペンチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−へプチル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−ノニル(メタ)アクリルアミド、N−デシル(メタ)アクリルアミド、N−ドデシル(メタ)アクリルアミド、N−テトラデシル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキサデシル(メタ)アクリルアミド、N−オレイル(メタ)アクリルアミド、N−ステアリル(メタ)アクリルアミド、N−エイコシル(メタ)アクリルアミド、N−ドコシル(メタ)アクリルアミド、N−エチルヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミドなどが挙げられる。これらのアクリルアミド系単量体は、1種あるいは2種以上を用いることができる。
アルケニルオキサゾリンとアクリルアミド単量体の共重合方法としては、特に限定されるものではなく、公知のラジカル重合法により実施可能である。
例えばアルコールなどの有機溶媒中の溶液重合、水溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合法などが挙げられる。有機溶媒中の溶液重合法を採用する場合、重合溶媒としては、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルアルコール、エチルアルコールなどの単独もしくは混合で用いることができる。
例えばアルコールなどの有機溶媒中の溶液重合、水溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合法などが挙げられる。有機溶媒中の溶液重合法を採用する場合、重合溶媒としては、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルアルコール、エチルアルコールなどの単独もしくは混合で用いることができる。
重合開始剤としては、アゾ系、有機過酸化物系、無機過酸化物系、レドックス系など一般的に知られている重合開始剤が挙げられる。重合開始剤の使用量としては、通常重合性単量体成分総量に対して0.001〜10重量%程度である。また、連鎖移動剤による分子量の調整など通常のラジカル重合技術が適用される。
共重合体は、構成単位であるアルケニルオキサゾリンが0.05〜99.5重量%、好ましくは0.1〜90重量%、含まれていることが望ましい。0.05重量%未満であると、十分な加水分解抑制効果を付与することが困難であり、99.5重量%を越えて用いるとアミド基の含有量が低くなり十分な耐熱性が得られない。
共重合体には、本発明の効果を損なわない程度に、他の共重合可能なビニル系単量を使用することができる。他の共重合可能なビニル系単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、長鎖脂肪酸(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
共重合体には、本発明の効果を損なわない程度に、他の共重合可能なビニル系単量を使用することができる。他の共重合可能なビニル系単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、長鎖脂肪酸(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
共重合体を主成分とする本発明の加水分解抑制剤は、ポリ乳酸など脂肪族生分解性ポリエステル樹脂に添加される。加水分解抑制剤の添加量は、樹脂組成物全量に対して0.01〜50重量%であり、好ましくは0.05〜30重量%である。添加量が0.01重量%より少ないと十分な加水分解抑制効果が見られず、又50重量%より多いと溶融粘度の低下が著しくなり、成形加工性が悪くなるなどの障害を生じる。
本発明に用いられる脂肪族生分解性ポリエステル樹脂は、L−乳酸および/又はD−乳酸を主な構成成分とするポリマーであるが、他のエステル形成能を有する単量体成分と共重合した共重合ポリ乳酸であってもよい。他の共重合成分としては、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、3,3−ジエチルコハク酸、グルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸などの脂肪族ジカルボン酸、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸、およびそれらのエステル形成性誘導体などから誘導されるジカルボン酸、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブダンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジオール、2,2−ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホンなどの芳香族ジオール、ポリエチレングリコール、ポリ−1,3−プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどの低分子量ポリアルキレングリコールなどから誘導されるジオール、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの分子内に複数の水酸基を含有する化合物又はそれらの誘導体が挙げられる。なお、他の重合性単量体に由来する重合鎖がポリマー全量に占める割合は、モノマー換算で50モル%以下であることが好ましい。さらに、20モル%以下であることが特に好ましい。また、共重合体の配列様式は、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体の何れであってもよい。
脂肪族生分解性ポリエステル樹脂の分子量や分子量分布については、実質的に成形加工が可能であれば特に制限されるものではないが、重量平均分子量としては、通常1万以上、好ましくは3万以上、さらに6万以上であることが特に好ましい。
脂肪族生分解ポリエステル樹脂への加水分解抑制剤は、ペレット製造時及び/又は成形加工時に添加、混合することが好ましい。
添加成分の均一配合を行うために、ポリエステル樹脂成分の一部を細かい粉体として加水分解抑制剤と混合して添加する方法、又は加水分解抑制剤を高濃度で含有するポリエステル樹脂をペレット化したマスターバッチとポリエステル樹脂を混合して使用する方法が好ましい。
添加成分の均一配合を行うために、ポリエステル樹脂成分の一部を細かい粉体として加水分解抑制剤と混合して添加する方法、又は加水分解抑制剤を高濃度で含有するポリエステル樹脂をペレット化したマスターバッチとポリエステル樹脂を混合して使用する方法が好ましい。
生分解性ポリエステル樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて結晶核剤、酸化防止剤や紫外線吸収剤などの安定剤、帯電防止剤、難燃剤、抗菌剤、染料や顔料などの着色剤及び流動性や離型性の改善のための滑剤、潤滑剤、ワックス類、無機物など公知の熱可塑性樹脂の添加剤を含有してもよい。このような添加剤の含有量は、本発明のポリ乳酸樹脂組成物において、20重量%以下であることが好ましい。これらの添加剤は単独で用いても、複数の組み合わせてもよい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例における各種物性の測定又は評価は以下の方法で行った。
なお、実施例における各種物性の測定又は評価は以下の方法で行った。
(1)外観相溶性:ポリ乳酸樹脂組成物のペレット及びプレスフィルムの外観相溶性を目視により、次の3段階で評価した。
○:均一で透明、△:均一で半透明、×:不均一で半透明
○:均一で透明、△:均一で半透明、×:不均一で半透明
(2)加工安定性:ポリ乳酸樹脂組成物の混練押出工程の加工安定性をモーター負荷値の変動により次の3段階で評価した。
比較対照:ポリ乳酸樹脂のみを押出した際のモーター負荷値
○:負荷の増加、低下は殆ど見られなかった。
△:負荷の小幅な増加、低下が見られた。
×:負荷の急激な増加、低下が見られた。
比較対照:ポリ乳酸樹脂のみを押出した際のモーター負荷値
○:負荷の増加、低下は殆ど見られなかった。
△:負荷の小幅な増加、低下が見られた。
×:負荷の急激な増加、低下が見られた。
(3)耐加水分解性:ポリ乳酸樹脂組成物のプレスフィルム(厚さ200μm)を作製し、該プレスフィルムを用いて、100mm×15mmの試験片10枚を採取した。その内5枚の試験片を300mm/分の速度で引張テストを行い、引張破断強度の平均値を算出し、80℃熱水処理前の引張強度値とした。また、残り5枚の試験片を80℃に加熱した脱イオン水に浸漬し、15時間保持した後に冷却、水洗、乾燥を行い、80℃熱水処理後の試験片とした。これらの試験片を用い、同様に300mm/分の速度で引張試験を行い、引張破断強度の平均値を算出し、80℃熱水処理後の引張強度値とした。熱水処理強度保持率を数1により算出した。
熱水処理強度保持率が大きいほどポリ乳酸樹脂組成物の耐加水分解性が高い。
熱水処理強度保持率が大きいほどポリ乳酸樹脂組成物の耐加水分解性が高い。
(4)耐熱性:ポリ乳酸樹脂組成物のプレスフィルム(厚さ200μm)を作製し、該プレスフィルムを用いて、100mm×15mmの試験片10枚を採取した。その内5枚の試験片を300mm/分の速度で引張テストを行い、引張破断強度の平均値を算出し、110℃熱処理前の引張強度値とした。また、残り5枚の試験片を110℃に加熱した恒温機に入れ、60時間保持した後に冷却を行い、110℃熱処理後の試験片とした。これらの試験片を用い、同様に300mm/分の速度で引張試験を行い、引張破断強度の平均値を算出し、110℃熱処理後の引張強度値とした。熱処理強度保持率を数式2により算出した。
熱処理強度保持率が大きいほどポリ乳酸樹脂組成物の耐熱性が高く、自動車部品、家電・パソコン筺体などの用途においては、85%以上の熱処理強度保持率が必要である。
熱処理強度保持率が大きいほどポリ乳酸樹脂組成物の耐熱性が高く、自動車部品、家電・パソコン筺体などの用途においては、85%以上の熱処理強度保持率が必要である。
合成例1 2−ビニル−2−オキサゾリンとN−イソプロピルアクリルアミドの共重合体(PolyVOZO−NIPAM)の合成
撹拌装置、温度計、冷却器および乾燥窒素導入管を備えた容量500mLの反応容器に2−ビニル−2−オキサゾリン(VOZO)25.0g(257.7mmol)、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)29.1g(257.2mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1.7g(10.3mmol)と酢酸エチル200mLを仕込んだ。乾燥窒素気流下、反応液を30℃で30分攪拌した後、70℃で6時間重合反応を行った。反応終了後、室温に戻し、粘性高い反応液をジイソプロピルエーテルに注ぎ、ポリマーを沈殿させることにより粗生成物を得た。該組成生物をメタノールに溶解させ、ジイソプロピルエーテルで再沈殿、分離した後、40℃において減圧下で乾燥し、白色粉末状固形物46.1gを得た(収率=85.2%)。
本固形物は、赤外線吸収スペクトル(IR)により、コポリマーPolyVOZO−NIPAMの生成を確認した。
分子量(Mw)(GPC法:標準ポリスチレン):33,000
コポリマーの組成比:VOZO由来ユニット/NIPAM由来ユニット=0.98(1H−NMR、CDCl3)
撹拌装置、温度計、冷却器および乾燥窒素導入管を備えた容量500mLの反応容器に2−ビニル−2−オキサゾリン(VOZO)25.0g(257.7mmol)、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)29.1g(257.2mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1.7g(10.3mmol)と酢酸エチル200mLを仕込んだ。乾燥窒素気流下、反応液を30℃で30分攪拌した後、70℃で6時間重合反応を行った。反応終了後、室温に戻し、粘性高い反応液をジイソプロピルエーテルに注ぎ、ポリマーを沈殿させることにより粗生成物を得た。該組成生物をメタノールに溶解させ、ジイソプロピルエーテルで再沈殿、分離した後、40℃において減圧下で乾燥し、白色粉末状固形物46.1gを得た(収率=85.2%)。
本固形物は、赤外線吸収スペクトル(IR)により、コポリマーPolyVOZO−NIPAMの生成を確認した。
分子量(Mw)(GPC法:標準ポリスチレン):33,000
コポリマーの組成比:VOZO由来ユニット/NIPAM由来ユニット=0.98(1H−NMR、CDCl3)
合成例2 2−ビニル−2−オキサゾリンとN−オクチルアクリルアミドの共重合体(PolyVOZO−NOAM)の合成
合成例1において、NIPAMにかえてN−オクチルアクリルアミド(NOAM)47.2g(257.4mmol)を用いた以外は、合成例1と同様に実施し、白色粉末状固形物67.1gを得た(収率=92.9%)。
本固形物は、IRスペクトルによりコポリマーPolyVOZO−NOAMの生成を確認した。
分子量(Mw)(GPC法:標準ポリスチレン):35,000
コポリマーの組成比:VOZO由来ユニット/NOAM由来ユニット=1.15(1H−NMR、CDCl3)
合成例1において、NIPAMにかえてN−オクチルアクリルアミド(NOAM)47.2g(257.4mmol)を用いた以外は、合成例1と同様に実施し、白色粉末状固形物67.1gを得た(収率=92.9%)。
本固形物は、IRスペクトルによりコポリマーPolyVOZO−NOAMの生成を確認した。
分子量(Mw)(GPC法:標準ポリスチレン):35,000
コポリマーの組成比:VOZO由来ユニット/NOAM由来ユニット=1.15(1H−NMR、CDCl3)
合成例3 5−メチル−2−ビニル−2−オキサゾリン(MVOZO)とN−オクチルアクリルアミドの共重合体(PolyMVOZO−NOAM)の合成
合成例1において、VOZOにかえてMVOZO25.0g(225.2mmol)を、NIPAMにかえてN−オクチルアクリルアミド(NOAM)41.3g(225.3mmol)を、AIBNの添加量を1.5g(9.1mmol)とした以外は、合成例1と同様に実施し、白色粉末状固形物59.7gを得た(収率=90.0%)。
本固形物はIRスペクトルによりコポリマーPolyMVOZO−NOAMの生成を確認した。
分子量(Mw)(GPC法:標準ポリスチレン):31,000
コポリマーの組成比:MVOZO由来ユニット/NOAM由来ユニット=1.10(1H−NMR、CDCl3)
合成例1において、VOZOにかえてMVOZO25.0g(225.2mmol)を、NIPAMにかえてN−オクチルアクリルアミド(NOAM)41.3g(225.3mmol)を、AIBNの添加量を1.5g(9.1mmol)とした以外は、合成例1と同様に実施し、白色粉末状固形物59.7gを得た(収率=90.0%)。
本固形物はIRスペクトルによりコポリマーPolyMVOZO−NOAMの生成を確認した。
分子量(Mw)(GPC法:標準ポリスチレン):31,000
コポリマーの組成比:MVOZO由来ユニット/NOAM由来ユニット=1.10(1H−NMR、CDCl3)
合成例4 4,4’−ジメチル−2−ビニル−2−オキサゾリン(DMVOZO)とN−オクチルアクリルアミドの共重合体(PolyDMVOZO−NOAM)の合成
合成例1において、VOZOにかえてDMVOZO25.0g(200.0mmol)を、NIPAMにかえてN−オクチルアクリルアミド(NOAM)36.7g(200.0mmol)を、AIBNの添加量を1.3g(8.0mmol)とした以外は、合成例1と同様に実施し、白色粉末状固形物54.5gを得た(収率=88.4%)。
本固形物は、赤外線吸収スペクトル(IR)により、コポリマーPolyDMVOZO−NOAMの生成を確認した。
分子量(Mw)(GPC法:標準ポリスチレン):27,000
コポリマーの組成比:DMVOZO由来ユニット/NOAM由来ユニット=1.09(1H−NMR、CDCl3)
合成例1において、VOZOにかえてDMVOZO25.0g(200.0mmol)を、NIPAMにかえてN−オクチルアクリルアミド(NOAM)36.7g(200.0mmol)を、AIBNの添加量を1.3g(8.0mmol)とした以外は、合成例1と同様に実施し、白色粉末状固形物54.5gを得た(収率=88.4%)。
本固形物は、赤外線吸収スペクトル(IR)により、コポリマーPolyDMVOZO−NOAMの生成を確認した。
分子量(Mw)(GPC法:標準ポリスチレン):27,000
コポリマーの組成比:DMVOZO由来ユニット/NOAM由来ユニット=1.09(1H−NMR、CDCl3)
合成例5 2−イソプロペニル−2−オキサゾリン(IPOZO)とN−オクチルアクリルアミドの共重合体(PolyIPOZO−NOAM)の合成
合成例3において、MVOZOにかえてIPOZO25.0g(225.2mmol)を用いた以外は、合成例3と同様に実施し、白色粉末状固形物57.2gを得た(収率=86.3%)。
本固形物は、赤外線吸収スペクトル(IR)により、コポリマーPolyIPOZO−NOAMの生成を確認した。
分子量(Mw)(GPC法:標準ポリスチレン):21,000
コポリマーの組成比:IPOZO由来ユニット/NOAM由来ユニット=1.09(1H−NMR、CDCl3)
合成例3において、MVOZOにかえてIPOZO25.0g(225.2mmol)を用いた以外は、合成例3と同様に実施し、白色粉末状固形物57.2gを得た(収率=86.3%)。
本固形物は、赤外線吸収スペクトル(IR)により、コポリマーPolyIPOZO−NOAMの生成を確認した。
分子量(Mw)(GPC法:標準ポリスチレン):21,000
コポリマーの組成比:IPOZO由来ユニット/NOAM由来ユニット=1.09(1H−NMR、CDCl3)
合成例6 2−ビニル−2−オキサゾリン(VOZO)とN−ステアリルアクリルアミド(NSAM)の共重合体(PolyVOZO−NSAM)の合成
合成例1において、NIPAMにかえてN−ステアリルアクリルアミド(NSAM)83.4g(257.7mmol)を用い、酢酸エチルの添加量を300mlとした以外は、合成例1と同様に実施し、白色粉末状固形物103.3gを得た(収率=95.3%)。
本固形物は、赤外線吸収スペクトル(IR)により、コポリマーPolyIPOZO−NSAMの生成を確認した。
分子量(Mw)(GPC法:標準ポリスチレン):29,000
コポリマーの組成比:IPOZO由来ユニット/NSAM由来ユニット=1.23(1H−NMR、CDCl3)
合成例1において、NIPAMにかえてN−ステアリルアクリルアミド(NSAM)83.4g(257.7mmol)を用い、酢酸エチルの添加量を300mlとした以外は、合成例1と同様に実施し、白色粉末状固形物103.3gを得た(収率=95.3%)。
本固形物は、赤外線吸収スペクトル(IR)により、コポリマーPolyIPOZO−NSAMの生成を確認した。
分子量(Mw)(GPC法:標準ポリスチレン):29,000
コポリマーの組成比:IPOZO由来ユニット/NSAM由来ユニット=1.23(1H−NMR、CDCl3)
比較合成例1 2−イソプロペニル−2−オキサゾリン(IPOZO)とメチルメタクリレート(MMA)の共重合体(PolyIPOZO−MMA)の合成
合成例5において、NOAMにかえてメチルメタクリレート(MMA)22.5g(225.0mmol)を用い、AIBNの添加量を1.7g(10.3mmol)とした以外は、合成例5と同様に実施し、白色粉末状固形物41.0gを得た(収率=86.3%)。
本固形物は、赤外線吸収スペクトル(IR)により、コポリマーPolyIPOZO−MMAの生成を確認した。
分子量(Mw)(GPC法:標準ポリスチレン):24,000
コポリマーの組成比:IPOZO由来ユニット/MMA由来ユニット=0.89(1H−NMR、CDCl3)
合成例5において、NOAMにかえてメチルメタクリレート(MMA)22.5g(225.0mmol)を用い、AIBNの添加量を1.7g(10.3mmol)とした以外は、合成例5と同様に実施し、白色粉末状固形物41.0gを得た(収率=86.3%)。
本固形物は、赤外線吸収スペクトル(IR)により、コポリマーPolyIPOZO−MMAの生成を確認した。
分子量(Mw)(GPC法:標準ポリスチレン):24,000
コポリマーの組成比:IPOZO由来ユニット/MMA由来ユニット=0.89(1H−NMR、CDCl3)
実施例1〜10
予備乾燥を行ったポリ乳酸樹脂(三井化学製、レイシアH−100)と本発明の加水分解抑制剤表1及び表2に示す割合で予備混合した後、小型ニ軸混練押出機(栗本鐵工所製S1KRCニーダ)に供給して、180℃で溶融混練した後ストランド状に押出し(回転数:30rpm/分)、水冷後、切断してペレット化した。
混練押出中にモーター負荷値の変動を観察し、組成物の加工安定性を評価した。また、得られたポリ乳酸樹脂組成物のペレットを十分乾燥した後、目視によりペレットの外観相溶性を評価した。
結果を表1及び表2に示す。
予備乾燥を行ったポリ乳酸樹脂(三井化学製、レイシアH−100)と本発明の加水分解抑制剤表1及び表2に示す割合で予備混合した後、小型ニ軸混練押出機(栗本鐵工所製S1KRCニーダ)に供給して、180℃で溶融混練した後ストランド状に押出し(回転数:30rpm/分)、水冷後、切断してペレット化した。
混練押出中にモーター負荷値の変動を観察し、組成物の加工安定性を評価した。また、得られたポリ乳酸樹脂組成物のペレットを十分乾燥した後、目視によりペレットの外観相溶性を評価した。
結果を表1及び表2に示す。
上記各種のペレットを用い、180℃の熱プレス機により厚さ200μmのプレスフィルムを製作した。得られたプレスフィルムを23℃×50%RHの条件下で24時間放置した後、外観相溶性を評価した。
また、これらのプレスフィルムから引張試験用試験片(サイズ100mm×15mm)を採取し、熱水処理強度保持率及び熱処理強度保持率を測定・算出した。
結果を表1及び表2に示す。
また、これらのプレスフィルムから引張試験用試験片(サイズ100mm×15mm)を採取し、熱水処理強度保持率及び熱処理強度保持率を測定・算出した。
結果を表1及び表2に示す。
比較例1〜3
実施例において、本発明の加水分解抑制剤を添加しないものを比較例1、本発明の加水分解抑制剤にかえてエポクロスRPS(日本触媒製)を添加したものを比較例2、比較合成例1で得られたポリマーを添加したものを比較例3とし、実施例と同様に実施した。
結果を表2に示す。
実施例において、本発明の加水分解抑制剤を添加しないものを比較例1、本発明の加水分解抑制剤にかえてエポクロスRPS(日本触媒製)を添加したものを比較例2、比較合成例1で得られたポリマーを添加したものを比較例3とし、実施例と同様に実施した。
結果を表2に示す。
以上説明してきたように、本発明によると、少量でも、脂肪族生分解性ポリエステル樹脂の加水分解反応を抑制し、耐熱性を向上する加水分解抑制剤が提供され、通常のシート、容器、包装用フィルムなどの他に、耐熱性を特に要求される自動車部品、家電・パソコン筺体などの用途にも好適に用いることができる。
Claims (3)
- 共重合体中のアルケニルオキサゾリンの構成単位が0.05〜99.5重量%である、請求項1記載の脂肪族生分解性ポリエステル樹脂の加水分解抑制剤。
- 請求項1乃至2記載の脂肪族生分解性ポリエステル樹脂の加水分解抑制剤を、脂肪族生分解性ポリエステル樹脂100重量部に対して0.01〜50重量部含有した、脂肪族生分解性ポリエステル樹脂組成物。
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JP2006069475A JP2007246615A (ja) | 2006-03-14 | 2006-03-14 | ポリエステル加水分解抑制剤及びそれを含有するポリエステル樹脂組成物 |
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JP2006069475A JP2007246615A (ja) | 2006-03-14 | 2006-03-14 | ポリエステル加水分解抑制剤及びそれを含有するポリエステル樹脂組成物 |
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2006
- 2006-03-14 JP JP2006069475A patent/JP2007246615A/ja active Pending
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