JP2007246339A - 光学素子の製造方法及びそれに用いる製造装置 - Google Patents
光学素子の製造方法及びそれに用いる製造装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007246339A JP2007246339A JP2006072385A JP2006072385A JP2007246339A JP 2007246339 A JP2007246339 A JP 2007246339A JP 2006072385 A JP2006072385 A JP 2006072385A JP 2006072385 A JP2006072385 A JP 2006072385A JP 2007246339 A JP2007246339 A JP 2007246339A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical element
- mold
- cavity
- gas
- atmosphere
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
Abstract
【課題】素子表面の曇り及び揮発物の付着が抑制された光学素子を容易に製造することができる方法を提供する。
【解決手段】配置工程、加熱工程、及び成形工程のうち少なくとも加熱工程を、チャンバ10内の雰囲気の酸素濃度を大気の酸素濃度よりも低く保ち、且つキャビティC内の雰囲気の酸素濃度をチャンバ10内の雰囲気の酸素濃度よりも低く保つと共にキャビティCをチャンバ10に対して陽圧とした状態で行う。
【選択図】図1
【解決手段】配置工程、加熱工程、及び成形工程のうち少なくとも加熱工程を、チャンバ10内の雰囲気の酸素濃度を大気の酸素濃度よりも低く保ち、且つキャビティC内の雰囲気の酸素濃度をチャンバ10内の雰囲気の酸素濃度よりも低く保つと共にキャビティCをチャンバ10に対して陽圧とした状態で行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、光学素子の製造方法及びそれに用いる製造装置に関する。
近年、ガラス製光学素子は、その製造容易性及び製造コストの観点から、精密プレス成形法により作成されるのが一般的となっている。しかしながら、精密プレス成形法では、被成形体たるガラス材をガラス転移温度以上といった高温にまで加熱する必要がある。このため、成形工程においてガラス材からガスが発生する。このガスが成形型の成形面に付着し、得られたガラス素子表面が曇るといった問題や、素子表面に揮発物が付着してしまうという問題が生じる。
このような問題に鑑み、例えば、特許文献1、2等では、成形型組内に形成されたキャビティ内の雰囲気を制御することにより発ガスに起因する上記問題を解決しようとしている。具体的には、特許文献1では、昇温加熱中のキャビティ内の酸素濃度を比較的高くする技術が開示されている。また、特許文献2では、キャビティ内の雰囲気を強制的に循環する技術が開示されている。
特開昭62−292630号公報
特開昭62−297224号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、単位時間当たりのガス発生量を抑制できたとしても、揮発成分はキャビティ内に経時的に蓄積されていく。このため、素子表面の曇りや揮発物の付着が十分に抑制された光学素子を得ることは困難である。
また、特許文献2に記載された技術では、チャンバ内の雰囲気がキャビティ内に吸入されるため、チャンバ内の雰囲気が十分にクリーンでなければキャビティ内の雰囲気を十分にクリーンに保てない。言い換えれば、大きなチャンバ内の雰囲気を、例えば、高純度の不活性ガスの導入等によってクリーンに保たなければならず、光学素子の製造が困難になると共に、製造コストが上昇してしまう。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、素子表面の曇り及び揮発物の付着が抑制された光学素子を容易に製造することができる方法を提供することにある。
上記目的を解決するために、本発明に係る光学素子の製造方法は、キャビティ内にガラス材を配置する配置工程と、配置されたガラス材を加熱する加熱工程と、加熱されたガラス材を上型と下型とでもってプレスして光学素子を成形する成形工程とを備え、上記3つの工程のうち少なくとも加熱工程を、チャンバ内の雰囲気の酸素濃度を大気の酸素濃度よりも低く保ち、且つキャビティ内の雰囲気の酸素濃度をチャンバ内の雰囲気の酸素濃度よりも低く保つと共にキャビティをチャンバに対して陽圧とした状態で行うことを特徴とする。
また、本発明に係る光学素子の製造装置は、上型と、上型に対向配置された下型と、上型と下型とが摺動可能に挿入され、上型と下型と共に光学素子を成形するためのキャビティを区画形成する筒状の胴型とを備えた成形型組と、成形型組が設置されるチャンバと、チャンバに大気よりも低い酸素濃度のチャンバ用雰囲気ガスを供給するための第1のガス供給手段と、キャビティにチャンバ用雰囲気ガスよりも低い酸素濃度のキャビティ用雰囲気ガスを供給してキャビティをチャンバに対して陽圧とするための第2のガス供給手段とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、素子表面の曇りや揮発物付着が抑制された光学素子を安価に製造することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施形態に係る製造装置1の構成を表す部分断面図である。
図2は図1中切り出し線II−IIで切り出された部分の断面図である。
図1に示すように、製造装置1は、チャンバ10と、プレス軸16と、基台13と、下加熱板14と、成形型組2と、上加熱板17と、フランジ18と、プレス軸19とを備えている。
チャンバ10は、成形型組2が設置される空間を区画形成するためのものである。チャンバ10には、ガス入出口11及び12が設けられており、これらガス入出口11、12によってチャンバ10内の雰囲気が制御可能となっている。具体的に、ガス入出口11、12の一方には図示しない第1のガス供給手段(ガスボンベ等)が連結されており、その第1のガス供給手段から大気よりも酸素濃度が低い(好ましくは、酸素濃度が50ppm以上300ppm以下の)雰囲気ガスが供給されるようになっている。ここで、雰囲気ガスは、窒素ガスと酸素ガスとの混合ガスであってもよい。尚、チャンバ10の内圧は、特に限定されないが、チャンバ10内への大気の流入を抑制する観点からは大気圧よりも高いことが好ましい。そうすることによって、チャンバ内10の酸素濃度を大気よりも低く保てると共に、大気と共に塵や埃等が流入することを効果的に抑制することができる。このようにチャンバ10内の酸素濃度を大気よりも低く保つことによって、成形型組2の外側表面の酸化を抑制することができ、成形型組2の寿命を長くすることができる。
チャンバ10内には、基台13が設置されている。基台13の上には下加熱板14が設けられている。下加熱板14には、1又は複数のヒータ15が埋設されており、下加熱板14は、そのヒータ15によって温度調節可能に構成されている。
下加熱板14の上には、成形型組2が設置されている。成形型組2の上には上加熱板17が配置されている。この上加熱板17にも、上記下加熱板14と同様に、1又は複数のヒータ15が埋設されており、上加熱板17はこのヒータ15によって温度調節可能に構成されている。そして、この上加熱板17と下加熱板14とでもって、それら加熱板14、17の間に配設された成形型組2の温度を調節することができる。
さらに上加熱板17の上には、プレス軸19に連結されたフランジ18が配置されている。プレス軸19はプレス器(図示せず)に接続されており、そのプレス器を駆動することによって、フランジ18を介して成形型組2(詳細には、上型22)に圧力を印加できる構成となっている。
成形型組2は、下型21と、上型22と、胴型23とで構成されている。下型21は円柱状に形成されており、頂面に凸状の成形面21aが形成されている。尚、下型21の下端面は、チャンバ10、基台13及び下加熱板14を貫通して配置されたプレス軸16に当接している。プレス軸16は図示しないプレス器に接続されており、そのプレス器を駆動させることによって、プレス軸16を介して下型21下端面が押圧されて下型21が上型22方向に相対的に変位するように構成されている。
上型22は、下型21に対向配置されており、成形面21aと対向する凸状の成形面22cが形成されており、且つ下型21の外形と略同一の外形を有する円柱部22bと、円柱部22bの基端部に取り付けられたフランジ部22aとを備えている。尚、下型21及び上型22は、例えば、タングステンカーバイド(WC)を主成分とする超硬合金やステンレス等によって形成することができる。また、成形面21a、22cは例えばガラス材30の融着を抑制する離型膜(例えば、白金等の貴金属膜)により被覆されていてもよい。
円筒上に形成された胴型23は下型21と上型22との間に配置されており、下型21及び上型22の円柱部22bが摺動可能に挿入可能なようにその内径が下型21及び円柱部22bの外形と略同一に形成されている。そして、下型21の成形面21aと、上型22の成形面22cと、胴型23の内周面23bとでもってキャビティCが区画形成されている。このキャビティCは、後に詳述するように、被成形体たるガラス材(例えば、硼酸バリウム系ガラスからなるもの)30が配置される空間であり、半密閉状態となっている。
成形型組2には、ガス供給路24が形成されている。ガス供給路24は、配管を介して第2のガス供給手段(図示せず)に連結されている。その図示しない第2のガス供給手段からガス供給路24を経由してキャビティCに第1のガス供給手段がチャンバ10に供給する雰囲気ガスよりも低い酸素濃度の(好ましくは、酸素濃度が50ppm以下の)雰囲気ガスが供給される仕組みとなっている。そして、その雰囲気ガスの供給によってキャビティC内の圧力がチャンバ10内の圧力よりも高くなるようになっている。このため、ガス供給路24からキャビティCに供給された雰囲気ガスは、下型21及び上型22と胴型23との間隙からキャビティC外に排出され、チャンバ10からキャビティC内への雰囲気ガスの流入が抑制される。
このため、後に光学素子の製造方法と共に詳述するように、キャビティC内でガラス材30から発生した揮発成分はキャビティC外に排出される雰囲気ガスと共に順次排出されていくこととなる。従って、キャビティC内の揮発成分濃度が経時的に上昇することを抑制することができる。その結果、素子表面の曇りや揮発物付着が抑制された光学素子の形成が可能となる。
また、チャンバ10からキャビティC内への雰囲気ガスの流入が抑制されるため、チャンバ10内の雰囲気はそれほどクリーンなものでなくてもよい。言い換えれば、チャンバ10内の雰囲気をそれほどクリーンに保たなくてもよい。従って、この構成によれば、比較的小さいキャビティCにのみ比較的クリーンな雰囲気ガスを供給すれば足り、比較的大きなチャンバ10にはキャビティCに供給するようなクリーンな雰囲気ガスを供給する必要は必ずしもない。その結果、雰囲気ガスのランニングコストを低下させることができる。それに対して、例えば、上記特許文献2のようにキャビティC内の雰囲気を強制的に循環させるようにした場合は、チャンバ10内に塵や埃、悪影響を及ぼす雰囲気ガスが存在すると、それら塵等が雰囲気ガスと共にキャビティC内に吸入されることとなり、異物付着等の問題が発生する虞がある。このため、キャビティC内のみならずチャンバ10内も非常にクリーンに保持しておく必要があり、ランニングコストの上昇等といった問題が生じてしまうこととなる。
さらに、この構成によれば、キャビティCに供給される雰囲気ガスは特に酸素濃度が低いものであるため、チャンバ10内の酸素濃度を比較的低く保つことができるため、成形型組2のキャビティCに面する表面の酸化が抑制される。従って、成形型組2の寿命を長くすることができ、その結果、光学素子の製造コストを低下させることができる。尚、成形型組2の表面酸化を防止する観点からは、キャビティCに供給される雰囲気ガスは、アルゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガス及び水素ガスからなる群より選ばれた1種又は2種以上のガスにより構成されていることが好ましい(具体的な雰囲気ガスの組成は成形するガラス材30によって適宜設定することができる)。さらに、成形型組2の外側(チャンバ10側)表面の酸化を抑制する観点から、予め酸化処理を施しておくなどの方法により、成形型組2の外側表面に酸化防止膜を形成しておくことが好ましい。
次に、本実施形態におけるガス供給路24の具体的態様について説明する。
ガス供給路24は、胴型23に形成された貫通孔23aと、上型22のフランジ部22aに形成された貫通孔22dとにより構成されており、上加熱板17に形成された貫通孔17aと、フランジ18に形成された貫通孔18aと、その貫通孔18aに連結された配管とを介して第2のガス供給手段(図示せず)に連結されている。
胴型23に形成された貫通孔23aは、その一端が胴型23内周面23bの下型21外周面21bと対面する部分(より好ましくは当該部分のうち成形面21a近傍)に開口する一方、他端が胴型23の頂面23cに開口するように形成されている。そして、フランジ部22aには、貫通孔23aの頂面23c側開口位置に対応する位置に、フランジ部22aの厚さ方向に貫通して形成された貫通孔22dが設けられている。すなわち、ガス供給路24は、その他端は成形型組2の上面2aに開口するように形成されている。第2のガス供給手段(図示せず)からガス供給路24に供給された雰囲気ガスは、下型21外周面21bと胴型23内周面23bとの間隙を経てキャビティC内に供給される。
このようにガス供給路24のキャビティC側開口が直接キャビティCに連結されていない構成とすることによって、キャビティC内で形成されるガラスがガス供給路24に入り込み、ガス供給路24が詰まってしまうことを抑制することができる。
尚、ガス供給路24と第2のガス供給手段との間には、雰囲気ガスの流量を調節する、あるいは雰囲気ガスの流入を停止させるバルブ20を設けておくことが好ましい。
また、ガス供給路24は1つ以上形成されていればよく、例えば、図2に示すように、胴型23の周回方向に沿って等間隔に複数(例えば、4つ)形成されていてもよい。
次に、この製造装置1を用いた光学素子31の製造要領について図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、キャビティC内に被成形体たるガラス材30を配置した成形型組2を図1に示すようにチャンバ10内に設置する。その後、下加熱板14及び上加熱板17に埋設されたヒータ15を駆動させることによって、成形型組2と共にガラス材30を所定の温度(例えば、ガラス材30の軟化点近傍)まで加熱する。
この加熱工程は、第1のガス供給手段から大気よりも酸素濃度の低い雰囲気ガス(例えば、酸素濃度が50ppm以上300ppm以下の酸素ガスと窒素ガスとの混合ガス)を供給してチャンバ10内の雰囲気の酸素濃度を大気の酸素濃度よりも低く(例えば、50ppm以上300ppm以下の酸素濃度に)保ちつつ、さらに第2のガス供給手段でもってキャビティC内に実質的に酸素を含まない(好ましくは、酸素濃度が50ppm以下の)クリーンな雰囲気ガス(例えば、窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガス、水素ガス等の還元性のガス、不活性ガス及び/又は還元性ガスを含む混合ガス)を供給してキャビティC内を陽圧としながら行うことが好ましい。言い換えれば、キャビティC内の雰囲気が、実質的に、酸素ガスを含まず(好ましくは、酸素濃度が50ppm以下であり)、アルゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガス、及び水素ガスからなる群より選ばれた1種又は2種以上のガスで満たされており、且つ、キャビティCがチャンバ10に対して陽圧とすることが好ましい。
そうすることによって、下型21及び/又は上型22と胴型23との間隙を経てキャビティC外へ排出される雰囲気ガスと共に、加熱工程においてガラス材30から発生した揮発成分を効果的にキャビティC外へ排出することができる。従って、揮発成分が成形面21a、22cや胴型23内周面23b等に付着することを抑制することができる。その結果、成形される光学素子の表面の曇り、揮発物が付着することが効果的に抑制される。
また、チャンバ10からキャビティC内への雰囲気ガスの流入が抑制されるため、チャンバ10内の雰囲気(言い換えれば、チャンバ10に供給される雰囲気ガス)はそれほどクリーンなものでなくてもよい。従って、雰囲気ガスのランニングコストを低下させることができる。
さらに、キャビティCに供給される雰囲気ガスは特に酸素濃度が低いものであるため、チャンバ10内の酸素濃度を比較的低く保つことができる。このため、成形型組2のキャビティCに面する表面の酸化が抑制される。従って、成形型組2の寿命を長くすることができ、その結果、光学素子の製造コストを低下させることができる。
図3は押圧工程を説明するための部分断面図である。
図3に示すように、加熱工程を行った後、プレス軸19が連結されたプレス器(図示せず)で上型22を下型21方向(図1において下方向)に押圧しながら、プレス軸19が連結されたプレス器を駆動させて、プレス軸16でもって下型21を上型22の方(図1において上方向)へ変位させる。これにより、加熱されて軟化されたガラス材30が上型22、下型21、及び胴型23とによって変形されて、光学素子31が形成される。
この形成工程は、バルブ20を締めて第2のガス供給手段からの雰囲気ガスの供給を停止した状態、若しくは雰囲気ガスの流量を絞った状態で行うことが好ましい。そうすることによって、キャビティC内の雰囲気の温度ムラを小さくすることができる。従って、温度ムラに起因する光学素子31の偏心等の発生を効果的に抑制することができる。
光学素子31の形成後、得られた光学素子31を成形型組2と共に所定の温度(例えば、ガラス転移温度より150℃以上低い温度〜室温)まで冷却し、その後、光学素子31を成形型組2から取り出すことにより光学素子31を得ることができる。
尚、この冷却工程では、バルブ20を開放してキャビティC内の温度よりも低い温度の雰囲気ガスを第2のガス供給手段からキャビティC内に供給することが好ましい。そうすることによって、光学素子31の冷却速度を向上することができる。従って、光学素子31の製造効率を向上することができる。但し、温度変化に敏感で割れやすいガラスにより光学素子31が形成されているような場合には、雰囲気ガスの供給を停止した状態で冷却工程を行ってもよい。
尚、本実施形態では、レンズ状の光学素子31を製造する場合を例示して本発明に係る一実施形態について説明したが、本発明は、プリズム等の他の光学素子にも好適に適用されるものである。
(変形例1)
図4は本変形例1に係る製造装置1の構成を表す部分断面図である。
図4は本変形例1に係る製造装置1の構成を表す部分断面図である。
例えば、偏心規格の厳しいレンズを成形するような場合には、下型21及び上型22の外径と胴型23の内径の差が小さいことが好ましい。そうすることによって、下型21に対する上型22、胴型23の傾きを抑制することができる。
しかしながら、下型21及び上型22の外径と胴型23の内径の差が小さいとガス供給路24からキャビティC内への雰囲気ガス供給効率が低下し、さらには実質的にキャビティC内への供給が停止してしまう虞もある。
このようなことに鑑み、本変形例1のように、例えば、ガス供給路24と対面する下型21の部分に切欠きを設けてもよい。具体的には、下型21の下端面と胴型23の下端面が面一のときにガス供給路24が対面する高さの部分を周回に亘って切り欠いてもよい。そうすることによって、ガス供給路24からキャビティC内への雰囲気ガス供給効率が向上させることができる。
(変形例2)
図5は変形例2に係る製造装置1の構成を表す部分断面図である。
図5は変形例2に係る製造装置1の構成を表す部分断面図である。
上記実施形態では、ガス供給路24のキャビティC側一端は、胴型23内周面23bの下型21と対面する部分に開口する構成を例に挙げて説明したが、ガス供給路24からの雰囲気ガスがキャビティC内に供給される限りにおいてキャビティC側開口の位置は特に限定されず、また、複数のキャビティC側開口を設けてもよい。
例えば、本変形例2のように、胴型23内周面23bの上型22の円柱部22bと対面する部分に開口するようにしてもよい。また、胴型23の下型21と対面する部分と円柱部22bと対面する部分との双方に開口するようにしてもよい。
本発明に係る成形型組を用いることによって曇りや揮発物付着が抑制された光学素子を得ることができるため、デジタルスチルカメラ(DSC)、デジタルビデオカメラ(DVC)、携帯電話用カメラ等に用いられる撮像光学系、スキャナや複写機等に使用される走査光学系、コンパクトディスク(CD)等に使用される集光光学系等を構成する光学素子(レンズ、プリズム等)の製造に有用である。
1 製造装置
2 成形型組
10 チャンバ
11、12 ガス入出口
13 基台
14 下加熱板
15 ヒータ
16、19 プレス軸
17 上加熱板
18 フランジ
19 プレス軸
20 バルブ
21 下型
22 上型
23 胴型
24 ガス供給路
30 ガラス材
31 光学素子
2 成形型組
10 チャンバ
11、12 ガス入出口
13 基台
14 下加熱板
15 ヒータ
16、19 プレス軸
17 上加熱板
18 フランジ
19 プレス軸
20 バルブ
21 下型
22 上型
23 胴型
24 ガス供給路
30 ガラス材
31 光学素子
Claims (10)
- 上型と、該上型に対向配置された下型と、該上型と該下型とが摺動可能に挿入され、該上型と該下型と共に光学素子を成形するためのキャビティを区画形成する筒状の胴型とを備えた成形型組と、該成形型組が設置されたチャンバとを備えた製造装置を用いて光学素子を製造する方法であって、
上記キャビティ内にガラス材を配置する配置工程と、
上記配置されたガラス材を加熱する加熱工程と、
上記加熱されたガラス材を上記上型と上記下型とでもってプレスして光学素子を成形する成形工程と、
を備え、
上記3つの工程のうち少なくとも加熱工程を、上記チャンバ内の雰囲気の酸素濃度を大気の酸素濃度よりも低く保ち、且つ上記キャビティ内の雰囲気の酸素濃度を上記チャンバ内の雰囲気の酸素濃度よりも低く保つと共に上記キャビティを上記チャンバに対して陽圧とした状態で行うことを特徴とする光学素子の製造方法。 - 請求項1に記載された光学素子の製造方法において、
上記3つの工程のうち少なくとも加熱工程において、上記キャビティ内の雰囲気の酸素濃度が50ppm以下である光学素子の製造方法。 - 請求項1又は2に記載された光学素子の製造方法において、
上記3つの工程のうち少なくとも加熱工程において、上記チャンバ内の雰囲気の酸素濃度が50ppm以上300ppm以下である光学素子の製造方法。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載された光学素子の製造方法において、
上記キャビティ内の雰囲気は、実質的に、アルゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガス、及び水素ガスからなる群より選ばれた1種又は2種以上のガスで満たされている一方、上記チャンバ内の雰囲気は、実質的に窒素ガスと酸素ガスとの混合ガスで満たされている光学素子の製造方法。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載された光学素子の製造方法において、
上記3つの工程のうち少なくとも加熱工程において、実質的に酸素を含まない雰囲気ガスを上記キャビティ内に直接供給することを特徴とする光学素子の製造方法。 - 請求項5に記載された光学素子の製造方法において、
上記成形した光学素子を冷却する冷却工程をさらに備え、
上記雰囲気ガスの供給は上記冷却工程においても行うことを特徴とする光学素子の製造方法。 - 上型と、該上型に対向配置された下型と、該上型と該下型とが摺動可能に挿入され、該上型と該下型と共に光学素子を成形するためのキャビティを区画形成する筒状の胴型とを備えた成形型組と、
上記成形型組が設置されるチャンバと、
上記チャンバに大気よりも低い酸素濃度のチャンバ用雰囲気ガスを供給するための第1のガス供給手段と、
上記キャビティに上記チャンバ用雰囲気ガスよりも低い酸素濃度のキャビティ用雰囲気ガスを供給して上記キャビティを上記チャンバに対して陽圧とするための第2のガス供給手段と、
を備えた光学素子の製造装置。 - 請求項7に記載された光学素子の製造装置において、
上記成形型組の外側表面には酸化防止膜が形成されている光学素子の製造装置。 - 請求項7又は8に記載された光学素子の製造装置において、
上記成形型組は、上記キャビティに供給されたキャビティ用雰囲気ガスが上記上型及び/又は上記下型と上記胴型との間隙から排出されるように構成されている光学素子の製造装置。 - 請求項9に記載された光学素子の製造方法において、
上記成形型組には、一端が上記胴型の内周面に開口する一方、他端が上記成形型組の上面に開口している,上記キャビティ用雰囲気ガスを上記キャビティに供給するためのガス供給路が形成されている光学素子の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006072385A JP2007246339A (ja) | 2006-03-16 | 2006-03-16 | 光学素子の製造方法及びそれに用いる製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006072385A JP2007246339A (ja) | 2006-03-16 | 2006-03-16 | 光学素子の製造方法及びそれに用いる製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007246339A true JP2007246339A (ja) | 2007-09-27 |
Family
ID=38591020
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006072385A Pending JP2007246339A (ja) | 2006-03-16 | 2006-03-16 | 光学素子の製造方法及びそれに用いる製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007246339A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009114044A (ja) * | 2007-11-09 | 2009-05-28 | Toshiba Mach Co Ltd | ガラス成形装置 |
JP2009242152A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Olympus Corp | 光学素子製造装置および光学素子製造方法 |
-
2006
- 2006-03-16 JP JP2006072385A patent/JP2007246339A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009114044A (ja) * | 2007-11-09 | 2009-05-28 | Toshiba Mach Co Ltd | ガラス成形装置 |
JP2009242152A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Olympus Corp | 光学素子製造装置および光学素子製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN1244509C (zh) | 玻璃成形体的制造方法 | |
CN1967291A (zh) | 制造玻璃光学元件的装置和方法及由此制造的玻璃光学元件 | |
JP2009037055A (ja) | 鏡筒付光学素子及び光学素子成形用金型 | |
JP6472197B2 (ja) | ダイヤフラム弁並びにその環状弁座形成方法及び弁体形成方法 | |
JP2007246339A (ja) | 光学素子の製造方法及びそれに用いる製造装置 | |
JP2007119280A (ja) | ガラス光学素子成形方法 | |
JP2007246338A (ja) | 光学素子成形用成形型組、それを備えた製造装置、及びそれを用いた光学素子の製造方法 | |
JP4790570B2 (ja) | 光学素子の製造方法 | |
JP4717542B2 (ja) | ガラス光学素子成形装置 | |
JP2006256247A (ja) | 樹脂成形品の製造方法、樹脂成形用金型、プラスチック光学素子及びディスプレイ装置、並びに画像形成装置 | |
WO2009101890A1 (ja) | 射出成形方法 | |
TWI388415B (zh) | 光學元件的模製方法及光學元件模製裝置 | |
JP6374809B2 (ja) | 光学素子の製造装置、及び、光学素子の製造方法 | |
JPH08337428A (ja) | ガラスレンズ成形型 | |
JPH11180722A (ja) | 光学素子の成形装置 | |
JP5059540B2 (ja) | 光学素子の成形装置 | |
JP2009067635A (ja) | 成形装置、型セット | |
TWI235106B (en) | Mold for forming disk substrate | |
JP2006335612A (ja) | 光学素子の製造装置、それに用いる金型セット、及びそれを用いた光学素子の製造方法 | |
JP2008013392A (ja) | 光学素子の製造方法 | |
JP4303078B2 (ja) | 光学素子成形装置及び方法 | |
JP2007320294A (ja) | 複合光学素子の製造方法及びその製造装置 | |
JP2005035859A (ja) | 光学素子の製造方法および製造装置 | |
JP2005255436A (ja) | 光学素子成形装置及び光学素子成形方法 | |
JP2003342027A (ja) | 光学素子の成形方法とその装置 |