JPH11180722A - 光学素子の成形装置 - Google Patents

光学素子の成形装置

Info

Publication number
JPH11180722A
JPH11180722A JP35469097A JP35469097A JPH11180722A JP H11180722 A JPH11180722 A JP H11180722A JP 35469097 A JP35469097 A JP 35469097A JP 35469097 A JP35469097 A JP 35469097A JP H11180722 A JPH11180722 A JP H11180722A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
holder
molding
mold
optical element
die
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP35469097A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru Fujimura
守 藤村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP35469097A priority Critical patent/JPH11180722A/ja
Publication of JPH11180722A publication Critical patent/JPH11180722A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/40Product characteristics
    • C03B2215/46Lenses, e.g. bi-convex
    • C03B2215/47Bi-concave
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/72Barrel presses or equivalent, e.g. of the ring mould type
    • C03B2215/73Barrel presses or equivalent, e.g. of the ring mould type with means to allow glass overflow in a direction perpendicular to the press axis

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱時の光学素子素材の位置決めを確実にし
て、中肉及び面精度が向上した光学素子を成形する。 【解決手段】 筒状のホルダ10が光学素子素材11を
保持することにより、加熱時における光学素子素材11
と上下型8、9との接触を防止し、光学素子素材から揮
発する成分の上下型への付着を防止する。ホルダ10を
上型8から吊り下げることによって光学素子素材11の
位置を安定させて、中肉及び面精度を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下の型によって
光学素子を製造する成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レンズの高性能化及びレンズ系のレンズ
枚数削減の要求を満たすために、非球面レンズの必要性
が高まっている。ガラスレンズの製造にはガラス素材を
球面研磨により仕上げる手段が用いられてきたが、非球
面レンズを研磨により製造することは現在の技術では難
しく、採算が取ることができない。このため、加圧成形
により非球面レンズを製造することがなされているが、
成形の容易なプラスチック材料は光学的な性能に限界が
あるため、その成形技術の開発が盛んに行われている。
【0003】光学ガラス素子を成形するには、ガラスと
成形型とをガラスが成形可能な温度、一般にはTg点
(ガラス転移点温度)からSp点(軟化点温度)の間の
適当な温度に調節する必要がある。このための装置は多
く考案されているが、ガラスと型とを同時に加熱する場
合、硝材によっては加熱中にガラスの成分物質の一部が
析出、気化して成形型に付着、堆積して面精度や透明度
の劣化の要因となる。これを軽減するためには、成形型
とガラスの距離をあけて加熱することが有効である。ま
た、炉内の温度制御を型温度を基準として制御する場合
には、ガラスの位置が所定位置に対してずれると、炉内
の温度分布の影響でガラスの温度が変動する。
【0004】特開平9−71425号公報には、光学ガ
ラス素子を成形する従来の装置が記載されている。この
装置は、ガラスの成形時に成形型との間に間隔を設ける
ものであり、不活性ガス雰囲気で満たされた成形室中に
設けられた加熱成形部と、加熱成形部内に挿入された成
形型と、成形型を上下方向に駆動する駆動装置とを備え
ている。なお、この装置では、マガジンが成形型の下型
を複数搬送するようになっており、これにより成形室下
方に順次、搬送された下型を成形室内に導入して成形に
用いるものである。
【0005】図9は、この従来装置に使用されている成
形型120を示す。マガジンによって搬送された下型1
02はベース116に載置されている。この下型102
の上方には、主軸111に取り付けられた上型101が
臨んでいる。また、これらの上下型101、102はス
リーブ115内に摺動可能に挿入されている。
【0006】さらに、下型102の周囲には、筒状のホ
ルダ113が配置されている。ホルダ113は成形され
る光学ガラス素材114を保持するものである。光学ガ
ラス素材114の成形時においては、このホルダ113
に下型102及び上型101の双方が嵌合する。かかる
ホルダ113は、コイルばね112を介して下型102
に支持されることにより浮き上がっており、成形時まで
光学ガラス素材114が上下型101、102の成形面
と接触することを防止している。
【0007】この装置では、コイルばね112によって
下型102に浮き上がり状に支持されているホルダ11
3が光学ガラス素材114を保持しており、この状態で
下型102がスリーブ115内に挿入される。そして、
加熱することによって光学ガラス素材114を軟化す
る。この加熱においては、光学ガラス素材114が上下
型101、102と間隔を有することにより、上下型1
01、102と接触していないため、加熱中に光学ガラ
ス素材114から析出するガラス成分が上下型101、
102に付着することがなくなる。
【0008】そして、上下型101、102が軟化した
光学ガラス素材114を加圧することによって光学ガラ
スを成形する。この成形時においては、コイルばねがホ
ルダ113を摺動可能に保持しているため、上下型10
1、102の成形動作を妨げることがない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の成形装置では、ホルダ113がコイルばね11
2によってを浮き上がり状に保持されているため、繰り
返し使用や温度によるばね材料の劣化、摺動状態の具合
などが原因となって、ホルダーの位置が変化する。この
変化によって光学ガラス素材114の温度が設定温度か
らずれるため、面精度や中肉変化量にばらつきを生じ
る。
【0010】また、ばねを使用することなく、予め下型
102と光学ガラス素材114の成形面が接触しないよ
うな構造が考えられるが、この場合には、ガラスの流動
のバランスが悪くなる。このため、例えば凹レンズを成
形する場合には、ガラスが下面側に回り込むことができ
ず、ホルダ113の内側に光学ガラス素材が流れ込んで
割れや焼き付きの原因になる。
【0011】本発明は、このような従来の問題点を考慮
してなされたものであり、加熱時における光学素子素材
の位置決めを確実にでき、しかも成形時の光学素子素材
の両面の流動バランスが良好な状態で成形することが可
能な成形装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、加熱された光学素子素材を、対
向する上下型によって成形する光学素子の成形装置にお
いて、前記上下型の間で且つ前記上下型のそれぞれの成
形面に接触しない位置に光学素子素材を保持する筒状の
ホルダが上型から吊り下がっていること特徴とする。
【0013】この発明では、筒状のホルダによって光学
素子素材を保持し、この状態のホルダを上型から吊り下
げる。このホルダの吊り下げによって、光学素子素材が
安定した位置で保持される。また、ホルダの吊り下げ状
態では、光学素子素材は上下型の間で、且つ上下型の成
形面と接触しない位置となっている。かかる状態で、光
学素子素材を加熱して軟化させ、上下型で加圧して成形
する。この成形では、光学素子素材の位置が安定するた
め、中肉と面精度が安定して光学素子とすることができ
る。
【0014】請求項2の発明は、請求項1記載の発明で
あって、前記上型の側面に複数のピンが突設されると共
に、このピンと嵌合する切り欠きが前記ホルダの側壁に
形成されており、前記ピンと切り欠きとの嵌合によって
ホルダが上型に吊り下げられていることを特徴とする。
【0015】この発明では、上型のピンにホルダの切り
欠きを嵌合することにより、ホルダを上型に吊り下げる
ことができる。
【0016】請求項3の発明は、請求項1の発明であっ
て、前記ホルダの内壁に複数のピンが突設されると共
に、このピンが嵌合する切り欠きが前記上型の側面に形
成されており、前記ピンと切り欠きとの嵌合によってホ
ルダが上型に吊り下げられていることを特徴とする。
【0017】この発明では、上型の切り欠きにホルダの
ピンを嵌合させることにより、ホルダを上型に吊り下げ
ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1〜図4は、
本発明の実施の形態1を示し、枠体30内に加熱炉7が
設けられ、加熱炉7内に型セット4が配置されている。
【0019】枠体30は上壁30a、側壁30b及び下
壁30cとから構成されており、これらに囲まれた内部
が成形室31となっている。枠体30には、成形室31
内に窒素ガス、炭酸ガスなどの不活性ガスを供給するた
めの接続管(図示省略)が設けられており、成形室31
内の酸素濃度を0.1%以下に制御できるようになって
いる。
【0020】枠体30の下壁30cの下面は、複数本の
支柱32により支持されており、この支柱32の下端が
基台33の上面に固定されている。そして、下壁30
c、支柱32および基台33によって囲まれた空間部分
が型交換室34となっている。なお、基台33の下面
は、複数本の支柱35により支持されるものである。
【0021】枠体30の上壁30aの上面には、上シリ
ンダ1が固定されており、この上シリンダ1から下方に
のびる棒状の上軸2が成形室31に挿入されている。上
軸2は上シリンダ1の駆動によって上下方向に移動可能
となっている。なお、上壁30aには、上軸2が挿通可
能な軸孔(図示省略)が穿設されるものである。
【0022】上軸2の先端部は、図示しない真空ポンプ
と連結された真空チャックとなっており、これにより上
軸2は、後述する上型8のフランジ部8cを吸着する。
【0023】加熱炉7は、上軸2の軸線を中心として囲
む円筒状に成形されている。この加熱炉7は、円筒状の
断熱部材7aと、断熱部材400の内面に巻回されたヒ
ータ7bとによって構成されている。
【0024】上軸2の下方には、その中心軸と同軸的に
対向する下軸5が設けられている。下軸5は基台33の
下方に設置されている下シリンダ6に連結されており、
上下方向に所望の速度で移動することが可能で且つ所望
の位置に高精度に停止できるようになっている。
【0025】下軸5の上端部には、下型9が載置される
型受板40が装着されている。この型受板40は、下軸
5の上下移動によって成形室31及び型交換室34の間
を移動する。このため、枠体30の下壁30cには、型
受板40が通過可能な連通孔30dが開口されている。
型受板40には、凹状の段部が設けられており、この段
部に後述する下型9のフランジ部9cの外周が嵌合可能
になっている。この場合、下軸5には、外方に突出する
フランジ部5aが取り付けられており、このフランジ部
5aと枠体30の下壁30cとが当接することにより成
形室31を密閉することができる。なお、基台33の中
央部には、下軸5が挿通可能な孔(図示省略)が穿設さ
れている。
【0026】図2(a)、(b)は型セット4を示す。
型セット4は、成形面部8a、嵌合部8bおよびフラン
ジ部8cを有する円柱状の上型8と、成形面部9a、嵌
合部9bおよびフランジ部9cを有する円柱状の下型9
と、この上型8と下型9の嵌合部8b、9bを内周面に
嵌合させて上型8と下型9との中心軸を合わせる円筒状
のスリーブ13と、上型8から吊り下げられており、光
学素子素材としての光学ガラス素材11を保持するホル
ダ10とから構成される。
【0027】この実施の形態において、上型8及び下型
9の成形面部8a、9aの外径は、スリーブ13の内周
面と嵌合する嵌合部8b、9bの外径よりも小さくなっ
ている。また、上型8及び下型9の嵌合部8b、9bの
外径と円筒状のスリーブ13の内径との間には、常温時
および加熱時に互いに摺動可能なように数μmの最小限
のクリアランスが設けられている。スリーブ13の下端
面は、下型9の外側に突出したフランジ部9cに係止さ
れる。
【0028】ホルダ10は筒状となっており、その側壁
には、図3に示すように上端部から下方側に向かったL
字状の案内溝16と、この案内溝16の終端部分に繋が
っている縦溝15とからなる切り欠き14が設けられて
いる。切り欠き14はホルダ10の対向位置の2箇所に
形成されるものである。一方、上型8の成形面部8aの
側面には、2本のピン12が外側に向かって突設されて
いる。このピン12は、ホルダ10の切り欠き14に嵌
合した状態で切り欠き14に沿って摺動する。
【0029】さらに、ホルダ10の内側の側壁には、段
部10aが突出するように形成されている。この段部1
0aには、光学ガラス素材11が載置される。また、ホ
ルダ10の下端側内径は、下型9の成形面部9aが嵌合
可能なように、成形面部9aの外径よりも多少大きくな
るように形成されている。
【0030】この実施の形態において、光学ガラス素材
11の材質には、オハラ(社)製のPBH16を用い、
上型8、下型9およびスリーブ13の材質には、WC
(タングステンカーバイト)材を用いた。また、ホルダ
10の材質には、タングステン系焼結材料である日本タ
ングステン社製のOM−6を用いた。
【0031】次に、この実施の形態による成形を、図2
により説明する。円筒状のスリーブ13を下型9の成形
面9a側から嵌合させ、下型9のフランジ部9cに載置
させる。次に、光学ガラス素材11を載置したホルダ1
0の案内溝16(図3参照)に上型8のピン12を挿入
する。そして、上型8のピン12をL字状の案内溝16
で案内して縦溝15に挿入することにより、ホルダ10
を上型8から吊り下げた状態にする。
【0032】その後、ホルダ10を吊り下げた上型8
を、その成形面8aと下型9の成形面9aとが対向する
ように、下型9とは逆方向からスリーブ13に嵌合する
ことにより上型8と下型9との軸心を合わせて型セット
4を形成する。このとき、上型8の成形面8aは、その
自重により光学ガラス素材11と接触した状態で停止し
ている。
【0033】次に、型交換室34に位置している型受板
40上に型セット4を載置する。その後、下シリンダ6
を作動し、下軸5を上方向に移動させ、型受板40を上
昇させる。そして、下軸5のフランジ部5aを枠体30
の下壁30cに当接させることにより、成形室31を密
閉状態にすると共に、型受板40上に載置された型セッ
ト4を加熱炉7内部に挿入させる。
【0034】その後、窒素ガスを接続管から成形室31
内に供給することにより、成形室31内の酸素濃度を
0.1%以下まで低下させる。
【0035】次に、上シリンダ1を作動し、上軸2を下
降させて上型8のフランジ部8cに軽く当てつける。そ
して、真空ポンプを起動させることによって、上軸2の
先端部で上型8のフランジ部8cを吸着する。この吸着
後、上シリンダ1によって上軸2を上方向に移動させ、
上型8をスリーブ13から抜けきらない範囲内にある加
熱炉7の加熱位置まで上昇させる。
【0036】この時点で、図2(a)で示すように、光
学ガラス素材11は上型8の成形面部8aおよび下型9
の成形面部9aのどちらにも接触しない状態になり、適
正な加熱位置に保たれている。その後、ヒータ7bに電
力を供給して、型セット4の加熱を開始する。
【0037】この加熱では、成形に最適な所定の温度
(本実施の形態では510℃)まで光学ガラス素材11
を温度上昇させて軟化する。かかる加熱では、光学ガラ
ス素材11が上下型8、9と間隔を有しており、上型8
及び下型9のいずれにも接触していない。このため、加
熱によって生じたガラスの揮発成分が上下型8、9に付
着することがなくなる。
【0038】この加熱の後、上シリンダ1によって上軸
2を下方向に移動させ、ホルダ10を吊り下げた状態の
ままで上型8を下降させる。上軸2の下降によって、図
2(b)で示すように、ホルダ10が下型9の成形面部
9aに嵌合するとともに光学ガラス素材11の下面が下
型9の成形面部9aに接触し、光学ガラス素材11の下
面とホルダ10の段部との間に隙間が生じる。さらに、
上軸2を下降させると、上型8のピン12がホルダ10
の縦溝14に沿って下降し、上型8の成形面がガラス素
材11の上面に接触する。
【0039】そして、所望量上型8を押し込んで、光学
ガラス素材11を所望の形状(本実施の形態では両凹レ
ンズ)に押圧成形する。その後、真空ポンプを止めて上
軸2による上型8の吸引を解除し、ヒータ7bへの電力
供給を停止し、光学ガラス素材11とともに型セット4
を作業者が取り出せる温度になるまで冷却する。
【0040】この冷却後、下シリンダ6によって下軸2
を下方向に移動させ、型セット4を成形室31から型交
換室34まで移動させて取り出す。そして、型セット4
を組み立てたときと逆の順番で分解し、光学ガラス11
を成形した光学素子を取り出して成形を終了する。
【0041】以上の構造の成形装置によって、直径10
mm、厚さ6mmの円板状光学ガラス素材を30ショッ
ト成形したところ、得られた凹レンズの中肉のばらつき
は20μm以内であった。これに対し、ホルダ10を用
いずに、図9のホルダ113とコイルばね112を用い
て成形したところ、中肉のばらつきは42μmとなっ
た。
【0042】面精度は、本実施の形態のホルダ10を用
いた場合、不良は発生しなかったが、コイルばねを用い
た場合は転写径不足が2個生じた。さらに、成形したレ
ンズ及び成形後の型に付着物はなかった。従って、この
実施の形態では、安定した形状の光学素子を製造するこ
とができ、製造原価も低減させることができる。
【0043】なお、この実施の形態では、上下型8、9
としてSiC(炭化珪素)などのWC以外の耐熱性材料
を使用することができ、ホルダ10としても耐熱性を有
するものであれば、材質が限定されることがなく、さら
には、光学ガラス素材11としても、材質及び形状が限
定されるものではない。
【0044】図5は、ホルダ10の別例を示す。このホ
ルダ10では、L字状の案内溝16a及び案内溝16a
と連通した縦溝15aによって切り欠き14aが形成さ
れるが、これらの案内溝16a、縦溝15aはホルダ1
0の壁面を貫通することがなく、その内壁面に窪み状に
形成されている。従って、切り欠き14aの外側には、
ホルダ10の壁面10aが残っている。かかる切り欠き
14aにおいても、上型8のピン12が嵌合することに
より、ホルダ10を上型8に吊り下げることができる。
【0045】(実施の形態2)図6〜図8は、本発明の
実施の形態2を示す。この実施の形態では、図7に示す
ように、筒状のホルダ10の壁面の内側における対向位
置に、2本のピン19が突設されている。一方、上型8
の成形面部8aの側面には、ピン19が嵌合する切り欠
き18が放電加工によって形成されている。
【0046】切り欠き18は横T字形となっており、成
形面部8aの対向位置に平行となるように形成されてい
る。また、切り欠き18は、その横溝部分の端部が上型
8の円周と接するようになっており、このため、ホルダ
20及び上型8は、図8の破線から実線で示す方向に相
対的に移動し、上型8がホルダ20の中心部分に位置す
ることができる。その後、ホルダ20のピン19が縦溝
部分に案内されることにより、ホルダ20が上型8に吊
り下げられる。なお、ホルダ20は、実施の形態1と同
様に光学ガラス素材11を保持する段部20aを内壁部
分に有するものである。
【0047】この実施の形態においても、光学ガラス素
材11をホルダ20の段部20aに保持させ、この状態
でホルダ20のピン19を上型8の切り欠き18に嵌合
させる。すなわち、ピン19を切り欠き18の横溝部分
から挿入した後、縦溝部分まで案内することにより嵌合
させ、この嵌合によって図6(a)で示すように、ホル
ダ20を上型8に吊り下げる。
【0048】そして、実施の形態1と同様な手順で成形
を行うことにより、光学ガラス素材11が上下型8、9
と離れた状態で加熱されるため、加熱によって発生する
揮発成分が上下型8、9の成形面に付着することがな
い。また、光学ガラス素材11の成形の際には、図6
(b)で示すように、光学ガラス素材11が上下型8、
9の成形面部8a、9aに加圧されて成形される。この
成形時において、上型8に吊り下げられているホルダ2
0が上型8の移動に伴って切り欠き18の縦溝部分に沿
って移動するため、成形を妨げることがない。
【0049】従って、この実施の形態においても、実施
の形態1と同様に、上型8に吊り下げられているホルダ
20によって光学ガラス素材11に位置が安定するた
め、中肉と面精度が向上した光学素子を成形することが
できる。
【0050】なお、上述した実施の形態では、ホルダ側
の溝あるいはピンと、上型側のピンあるいは溝を2ヶ所
に設けているが、3ヶ所以上にしても良く、これによ
り、ホルダをさらに安定して吊り下げることができる。
【0051】以上の具体的実施の形態から、本発明でで
は、次のような構成の技術的思想が導き出される。
【0052】(1) 光学ガラス素材を押圧成形するた
め上下で相対する1対の成形型と、成形型を摺動可能に
嵌合するスリーブとを有する光学ガラスの成形装置にお
いて、一対の成形型の間に光学ガラス素材を保持し、下
型と嵌合可能に上型から吊り下がるホルダを有すること
を特徴とする光学ガラス素子の成形装置。
【0053】この装置では、光学ガラス素材の位置を安
定させることができるため、中肉及び面精度が向上した
光学素子を成形できる。
【0054】(2) 上記(1)項において、前記上型
の側面に複数のピンを凸設し、ホルダを下型と嵌合可能
に上型から吊り下げるように、上型に凸設したピンと嵌
合する切り欠きをホルダの側壁に穿設したことを特徴と
する光学ガラス素子の成形装置。
【0055】この装置では、上型のピン及びホルダの切
り欠きが嵌合することによってホルダを上型に吊り下げ
ることができる。
【0056】(3) 上記(1)項において、前記ホル
ダーの内側壁に複数のピンを凸設し、ホルダを下型と嵌
合可能に上型から吊り下げるように、ホルダの内側壁に
凸設したピンと嵌合する切り欠きを上型の側面に穿設し
たことを特徴とする光学ガラス素子の成形装置。
【0057】この装置では、ホルダのピン及び上型の切
り欠きが嵌合することによってホルダを上型に吊り下げ
ることができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、上型からホルダを吊り下げることにより光学素
子素材の位置が安定するため、中肉と面精度が安定した
光学素子を得ることができる効果を奏する。
【0059】請求項2の発明によれば、簡単な構成で、
中肉と面精度が安定した光学素子を得ることができる効
果を奏する。
【0060】請求項3の発明によれば、簡単な構成で、
中肉と面精度が安定した光学素子を得ることができる効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の全体断面図である。
【図2】(a)及び(b)は実施の形態1における成形
行程順の型セットの断面図である。
【図3】実施の形態1に用いるホルダの斜視図である。
【図4】ホルダと上型との関係を示す部分平面図であ
る。
【図5】ホルダの別例の斜視図である。
【図6】(a)及び(b)は、実施の形態2における成
形行程順の型セットの断面図である。
【図7】実施の形態2のホルダと上型の分解斜視図であ
る。
【図8】実施の形態2のホルダと上型の作動を示す平面
図である。
【図9】従来の成形装置に使用される成形型の断面図で
ある。
【符号の説明】
8 上型 9 下型 10 ホルダ 11 光学ガラス素材 12 ピン 14 切り欠き

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱された光学素子素材を、対向する上
    下型によって成形する光学素子の成形装置において、 前記上下型の間で且つ前記上下型のそれぞれの成形面に
    接触しない位置に光学素子素材を保持する筒状のホルダ
    が上型から吊り下がっていること特徴とする光学素子の
    成形装置。
  2. 【請求項2】 前記上型の側面に複数のピンが突設され
    ると共に、このピンと嵌合する切り欠きが前記ホルダの
    側壁に形成されており、前記ピンと切り欠きとの嵌合に
    よってホルダが上型に吊り下げられていることを特徴と
    する請求項1記載の光学素子の成形装置。
  3. 【請求項3】 前記ホルダの内壁に複数のピンが突設さ
    れると共に、このピンが嵌合する切り欠きが前記上型の
    側面に形成されており、前記ピンと切り欠きとの嵌合に
    よってホルダが上型に吊り下げられていることを特徴と
    する請求項1記載の光学素子の成形装置。
JP35469097A 1997-12-24 1997-12-24 光学素子の成形装置 Withdrawn JPH11180722A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35469097A JPH11180722A (ja) 1997-12-24 1997-12-24 光学素子の成形装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35469097A JPH11180722A (ja) 1997-12-24 1997-12-24 光学素子の成形装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11180722A true JPH11180722A (ja) 1999-07-06

Family

ID=18439253

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35469097A Withdrawn JPH11180722A (ja) 1997-12-24 1997-12-24 光学素子の成形装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11180722A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003104739A (ja) * 2001-09-27 2003-04-09 Fuji Photo Optical Co Ltd 鏡筒付き光学素子の成形型
JP2006224658A (ja) * 2005-01-19 2006-08-31 Hoya Corp モールドプレス成形型及び光学素子の製造方法
JP2007031213A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Olympus Imaging Corp ガラス光学素子成形装置
JP2009227532A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Olympus Corp 光学素子の製造方法
JP2011180607A (ja) * 2011-04-14 2011-09-15 Alps Electric Co Ltd 光学レンズの製造方法
KR101272074B1 (ko) * 2005-01-19 2013-06-05 호야 가부시키가이샤 몰드 프레스 성형 몰드 및 광학소자의 제조방법
WO2018181507A1 (ja) * 2017-03-31 2018-10-04 オリンパス株式会社 光学素子製造用型セット

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003104739A (ja) * 2001-09-27 2003-04-09 Fuji Photo Optical Co Ltd 鏡筒付き光学素子の成形型
JP4695313B2 (ja) * 2001-09-27 2011-06-08 富士フイルム株式会社 鏡筒付き光学素子の成形型
JP2006224658A (ja) * 2005-01-19 2006-08-31 Hoya Corp モールドプレス成形型及び光学素子の製造方法
KR101272074B1 (ko) * 2005-01-19 2013-06-05 호야 가부시키가이샤 몰드 프레스 성형 몰드 및 광학소자의 제조방법
JP2007031213A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Olympus Imaging Corp ガラス光学素子成形装置
JP4717542B2 (ja) * 2005-07-27 2011-07-06 オリンパスイメージング株式会社 ガラス光学素子成形装置
JP2009227532A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Olympus Corp 光学素子の製造方法
JP2011180607A (ja) * 2011-04-14 2011-09-15 Alps Electric Co Ltd 光学レンズの製造方法
WO2018181507A1 (ja) * 2017-03-31 2018-10-04 オリンパス株式会社 光学素子製造用型セット

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7966844B2 (en) Press mold and method of manufacturing optical element
JP3974200B2 (ja) ガラス光学素子の成形方法
JPH11180722A (ja) 光学素子の成形装置
JPWO2008050846A1 (ja) 光学素子のプレス成形装置
JP3869239B2 (ja) 光学素子のプレス成形装置及び光学素子の製造方法
JP3886022B2 (ja) ガラス成形体の製造方法及び装置
JP3188676B2 (ja) ガラス成形体の製造方法
JP4094210B2 (ja) ガラス光学素子の製造方法及びそれに用いるガラス光学素子用成形型
JP4460339B2 (ja) モールドプレス成形装置及び光学素子の製造方法
US8596093B2 (en) Optical element manufacturing method and optical element
JPH1129333A (ja) ガラス光学素子用プレス成形装置及びガラス光学素子の成形方法
JP2000001322A (ja) 光学素子成形装置および光学素子の製造方法
JP2006240943A (ja) 熱間プレス成形装置、及びその方法
JP3587500B2 (ja) 被成形ガラス素材の成形型への供給方法及びそれに用いる装置並びにガラス光学素子の製造方法
JP2636083B2 (ja) 光学素子の成形法
JPH08133756A (ja) ガラス光学素子の製造方法
JP3753415B2 (ja) ガラス光学素子の成形方法
JP2005281053A (ja) モールドプレス用成形装置、光学素子の製造方法及び光学素子
JP4141983B2 (ja) モールドプレス成形方法及び光学素子の製造方法
JP2723139B2 (ja) 光学素子の成形方法及び成形装置
JP2002128532A (ja) 光学素子の成形装置および成形方法
JP2004196636A (ja) プレス成形用成形装置及びそれを用いた成形体の製造方法
JP2001226126A (ja) 光学ガラス素子の成形方法
JPH0543260A (ja) 光学素子の成形方法
JPS62162630A (ja) 成形型の駆動支持装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050301