JP2007242781A - 配線基板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐マイグレーション性に優れた配線基板およびその製造方法を提供する
【解決手段】基材11の一方の面11aに配され、導電性微粒子15からなる導電膜13と、この導電膜13上に設けられた金属層14とを少なくとも備えた配線基板10において、導電膜13における金属層14と接する側の面13aの粗さを10μm以下とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐マイグレーション性に優れた配線基板およびその製造方法に関する。
従来、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに、銀ペーストなどの導電性ペーストを印刷することにより回路を形成したメンブレン配線板が提案されている。
このメンブレン配線板は、フレキシブル銅張積層板(FCL)をエッチングして回路を形成したフレキシブルプリント配線板(Flexible Printed Circuit、以下、「FPC」と略す。)と比較すると、マイグレーションを起こし易いという問題があった。
このイオンマイグレーションは、回路の表面を樹脂などにより被覆するオーバーコートを設けることによって防止することができる。しかしながら、回路のコネクタ部では、電子部品などと電気的に接続するために、このオーバーコートを除去して、コネクタ部を露出しなければならない。したがって、これまでは、銀露出部は、印刷部に導電性カーボンインクを塗布して、マイグレーションを防止していた(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−3634号公報
しかしながら、近年、普及し始めた0.3mmピッチのコネクタに対しては、印刷による精度は低いため、コネクタ部への導電性カーボンペーストの塗布が困難であった。
そこで、FPCと同様に、メンブレン配線板の回路のコネクタ部に金めっき処理を施して、銀を露出させなければ、マイグレーションを抑制することができる。しかし、銀ペーストは、高分子化合物からなるバインダと導電性銀粒子との複合体であるため、銀ペーストからなる回路には、金めっき処理を十分に施すことはできなかった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、耐マイグレーション性に優れた配線基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る配線基板は、基材の少なくとも一方の面に配され、導電性微粒子からなる導電膜と、該導電膜上に設けられた金属層とを少なくとも備えた配線基板であって、前記導電膜における前記金属層と接する側の面の粗さは10μm以下であることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る配線基板は、前記導電膜は、前記導電性微粒子が相互に融着している領域と、前記導電性微粒子が相互に接している領域とを備えることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る配線基板は、前記金属層が金めっきからなることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る配線基板の製造方法は、基材の少なくとも一方の面に配され、導電性微粒子からなる導電膜と、該導電膜上に設けられた金属層とを少なくとも備えた配線基板の製造方法であって、前記基材の少なくとも一方の面側に、前記導電性微粒子を含有する導電性組成物を膜状に形成した後、該導電性組成物に熱処理を施し、導電膜を形成する第一工程と、前記導電膜の膜面に対して面圧を加える第二工程と、前記導電膜上に金属めっき処理を施し、前記金属層を形成する第三工程と、を順に少なくとも備えたことを特徴とする。
本発明の請求項5に係る配線基板の製造方法は、前記第一工程を複数回繰り返すことを特徴とする。
本発明の請求項6に係る配線基板の製造方法は、前記金属めっき処理が、金めっき処理であることを特徴とする。
本発明の配線基板は、基材の少なくとも一方の面に配され、導電性微粒子からなる導電膜と、該導電膜上に設けられた金属層とを少なくとも備えた配線基板であって、前記導電膜における前記金属層と接する側の面の粗さは10μm以下であるので、FPCに相当する優れた耐マイグレーション性を示す。
本発明の配線基板の製造方法は、基材の少なくとも一方の面に配され、導電性微粒子からなる導電膜と、該導電膜上に設けられた金属層とを少なくとも備えた配線基板の製造方法であって、前記基材の少なくとも一方の面側に、前記導電性微粒子を含有する導電性組成物を膜状に形成した後、該導電性組成物に熱処理を施し、導電膜を形成する第一工程と、前記導電膜の膜面に対して面圧を加える第二工程と、前記導電膜上に金属めっき処理を施し、前記金属層を形成する第三工程と、を順に少なくとも備えたので、FPCに相当する優れた耐マイグレーション性を示す配線基板を実現することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る配線基板の一実施形態を示す概略断面図である。
この実施形態の配線基板10は、基材11と、この基材11の少なくとも一方の面11aに設けられたプライマ層12と、プライマ層12の基材11と接する面とは反対の面12aに設けられ、導電性微粒子15からなる導電膜13と、この導電膜13上に、導電膜13を覆うように設けられた金属層14とから概略構成されている。
この実施形態の配線基板10では、導電膜13における金属層14と接する側の面13aは、ほぼ平坦な面をなしており、一方、導電膜13におけるプライマ層12と接する側の面13bは、凹凸な面をなしている。
また、導電膜13における金属層14と接する側の面13aの粗さは10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。
導電膜13における金属層14と接する側の面13aの粗さが、10μmを超えると、金属層14における金属めっきを均一に行うことがとても困難となり、ピンホールの原因となる。
さらに、導電膜13が、導電性微粒子15が相互に融着している領域A1、A2、A3、・・・と、導電性微粒子15が相互に接している領域B1、B2、B3、・・・とを備えている。
ここで、導電性微粒子15が相互に融着しているとは、粒子間が金属結合を起こしていることを言う。また、導電性微粒子15が相互に接しているとは、粒子間の金属結合はなく、互いに接触しているだけの状態のことを言う。
基材11としては、可撓性のフィルム状シート部材などが用いられ、このようなフィルム状シート部材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのプラスチックからなるものが挙げられる。
プライマ層12は、樹脂組成物から構成されるが、この樹脂組成物としては、例えば、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシフェノールなどが挙げられる。
導電膜13は、所定の回路形状をなし、下記の導電性組成物を用いて形成された、導電性微粒子15からなる膜である。
導電性組成物としては、酸化銀微粒子と、還元剤を含むペースト状のものが用いられる。
この導電性組成物をなす酸化銀微粒子としては、酸化銀(I)、酸化銀(II)、酢酸銀、炭酸銀などが挙げられる。これらは2種以上を混合して用いることもできる。
このような酸化銀微粒子としては、硝酸銀水溶液に水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液を撹拌下に滴下して反応させて得られた、平均粒子径が0.5μm以下の酸化銀が好ましい。この酸化銀微粒子の平均粒子径は、加熱温度、還元剤の還元力などの還元反応条件に応じて、0.01μm〜0.5μmの範囲で適宜選択することができる。
酸化銀微粒子の平均粒子径が0.5μm以下であれば、この酸化銀微粒子を導電性組成物に用いた場合、還元剤への分散性が向上する上に、還元反応の速度が速くなる。還元剤への分散性をより向上させ、還元剤との反応性を向上させるためには、酸化銀微粒子の平均粒子径は0.25μm以下が好ましく、0.15μm以下がより好ましい。
また、この導電性組成物をなす還元剤としては、ブロック化還元剤、潜在性還元剤、保護コロイドなどが挙げられる。
ブロック化還元剤は、還元剤の官能基が何らかの化合物によってブロック化されてなるものであり、加熱時にこの化合物が解離して、官能基による還元反応を進行させるものである。例えば、還元剤のエチレングリコールは、その分子両末端の水酸基が還元反応に関与する官能基となる。このエチレングリコールの水酸基が何らかの化合物によってブロック化されてなるエチレングリコールの誘導体は、ブロック化還元剤をなす。
このような条件を満たすブロック化還元剤としては、例えば、エチレングリコールの水酸基をカルボン酸、特に酢酸でエステル化したエチレングリコール、具体的にはエチレングリコールジアセテートが挙げられる。また、メタノール、エタノールなどのアルコールの水酸基を酢酸などのカルボン酸でエステル化した酢酸メチル、酢酸エチルなどもブロック化還元剤として使用できる。また、これら以外のブロック化還元剤としては、トリエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジアセテートなどが挙げられる。
このようなブロック化還元剤は、室温(0〜40℃)では、酸化銀微粒子とほとんど反応せず、150℃程度に加熱すると、ブロック化している酢酸基などのブロック基を解離して反応性に富む水酸基などの官能基を発現する。
したがって、このブロック化還元剤を用いた導電性組成物は、150℃程度に加熱すると、発現した官能基によって、酸化銀微粒子の還元反応が進行し、金属銀からなる導電性微粒子15を生成する。さらに、酸化銀微粒子が還元されて生成した金属銀からなる導電性微粒子15の一部は相互に融着して、連続した金属銀からなり、比抵抗の低い導電膜13を形成する。
潜在性還元剤は、室温(0〜40℃)では酸化銀微粒子との反応性が極めて低く、150℃程度に加熱すると、酸化銀微粒子との還元反応性が発現する還元剤であり、ブロック化還元剤とは酢酸基などのブロック基が存在しない点で区別されるものである。
潜在性還元剤は、酸化銀微粒子を還元するもので、還元反応後の副生成物が気体や揮発性の高い液体となり、生成された導電性被膜内に残らないものが好ましい。このような還元剤の具体的なものとしては、エチレングリコール、ホルマリン、ヒドレジン、アスコルビン酸、各種アルコール、三級脂肪酸銀塩などが挙げられる。
三級脂肪酸銀塩とは、総炭素数が5〜30の三級脂肪酸の銀塩のことであり、例えば、ピバリン酸、ネオヘプタン酸、ネオノナン酸、ネオデカン酸、エクアシッド(商品名:出光石油化学社製)などが挙げられる。
このような三級脂肪酸銀塩の中でも、10個以上の炭素を有しているものが好ましい。三級脂肪酸銀塩が10個以上の炭素を有したものであると、より低温で分解するので、酸化銀から形成された銀粒子の融着がより促進される。10個以上の炭素を有する三級脂肪酸としては、例えば、ネオデカン酸、エクアシッド13などが挙げられる。
この潜在性還元剤の使用量は、酸化銀微粒子1モルに対して0〜20モル程度とすることが望ましい。反応効率や加熱による揮発を考慮すると、等モルより多めに添加することが好ましいが、最大20モルを越えて添加してもその分は無駄になる。
この潜在性還元剤を用いた導電性組成物は、室温(0〜40℃)では酸化銀微粒子との還元反応がほとんど進行せず、150℃程度に加熱すると、還元反応性が発現して、酸化銀微粒子の還元反応が進行し、金属銀からなる導電性微粒子15を生成する。さらに、酸化銀微粒子が還元され生成した導電性微粒子15の一部は相互に融着して、連続した金属銀からなり、比抵抗の低い導電膜13を形成する。
保護コロイドは、導電性組成物の保存安定性を確保するために用いられ、酸化銀微粒子を均一に分散する分散安定剤(分散媒)としての機能と、室温(0〜40℃)では酸化銀微粒子を還元することなく、140〜180℃に加熱した際に還元作用を発現する還元剤としての機能を有するものである。
したがって、この保護コロイドを用いた導電性組成物は、140〜180℃に加熱すると、発現した還元作用によって、酸化銀微粒子の還元反応が進行し、金属銀からなる導電性微粒子15を生成する。さらに、酸化銀微粒子が還元されて生成した金属銀からなる導電性微粒子15の一部は相互に融着して、連続した金属銀からなり、比抵抗の低い導電膜13を形成する。
保護コロイドとしては、セルロース誘導体が好ましく用いられる。
セルロース誘導体としては、セルロース(C10を変性したヒドロキシプロピルセルロース、セルロースを変性したエチルヒドロキシエチルセルロース、セルロースの水酸基の水素が部分的にエチル基によって置換された、一種のエーテルであるエチルセルロースなどが用いられる。このようなセルロース誘導体としては、具体的には、日本曹達社製のヒドロキシプロピルセルロース、アクゾノーベル社製のエチルヒドロキシエチルセルロース、ハーキュレス社製のエチルセルロースなどを用いることができる。
これらのセルロース誘導体は、酸化銀微粒子を還元し、還元反応後の副生成物が気体や揮発性の高い液体となり、生成した導電性膜内に残留しないものである。
また、セルロース誘導体は、分散安定剤(分散媒)として機能し、導電性組成物内に酸化銀微粒子をほぼ均一に分散するため、生成した導電膜13の導電性にばらつきを生じないものである。
また、このセルロース誘導体の使用量は、酸化銀微粒子1モルに対して、等モルより多めに添加することが望ましい。
このような導電性組成物にあっては、還元性の種類の選択及び使用量は、酸化銀微粒子の種類や、導電膜13の成膜条件、例えばスクリーン印刷法では刷版のメッシュ粗さや印刷パターンの精細度などに応じて、最適な導電膜13の成膜ができるように適宜調整される。
また、この導電性組成物の粘度は、導電膜13の成膜条件によって異なるが、例えばスクリーン印刷法の場合には50〜300ポイズ程度であることが望ましい。
また、この導電性組成物には、必要に応じて、水、テルピネオール、テトラヒドロフラン、エタノール、メタノール、ビトールアセテート、ブチルセロソルブアセテートなどの分散媒、アクリル樹脂、シリコーン油、セルロース誘導体などの分散剤を添加してもよい。
この導電性組成物は、酸化銀微粒子を、還元剤に分散して得られる。導電性組成物を調製する際、必要に応じて、分散媒、分散剤を添加してもよい。
金属層14は、金めっき、ニッケルめっき、スズめっきなどから選択される1種または2種以上からなる1層または2層以上をなすが、これらの中でも、耐酸化性、耐マイグレーション性、ウィスカ発生の点から、金めっきからなることが好ましい。
この実施形態の配線基板10は、導電膜13における金属層14と接する側の面13aの粗さは10μm以下であり、さらにFPCに相当する優れた耐マイグレーション性を示す。
また、この実施形態の配線基板10では、導電膜13における金属層14と接する側の面13aは、ほぼ平坦な面をなしているので、導電膜13上に金属層14を平坦、かつ、ピンホールなしに形成することができる。一方、導電膜13におけるプライマ層12と接する側の面13bは、凹凸な面をなしているので、アンカー効果により、導電膜13がプライマ層12に結合する。
なお、この実施形態では、基材11の一方の面11a側に導電膜13を設けた配線基板10を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、基材の両面に導電膜を設けてもよい。
また、この実施形態では、基材11の一方の面11aにプライマ層12を設けた回路基板10を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、基材11の一方の面11aに直接、導電膜13を設けてもよい。
次に、図1〜図5を参照して、本発明に係る配線基板の製造方法を説明する。
先ず、基材11の一方の面11aに、スクリーン印刷法などの印刷法や塗布法などにより、基材11の一方の面11aに、上記の樹脂組成物を塗布した後、この基材11の一方の面11aに塗布した樹脂組成物を、100〜180℃にて、3分間〜60分間、加熱(乾燥)し、この樹脂組成物からなる所定の厚みのプライマ層12を形成する。
次いで、スクリーン印刷法、インクジェット式印刷法などの印刷法や塗布法などにより、プライマ層12の基材11と接する面とは反対の面12aに、所定の回路形状をなすように、導電性微粒子15を含有する導電性組成物を膜状に形成した後、この導電性組成物に熱処理を施し、図2に示すように、導電膜13を形成する(第一工程)。
この第一工程において、熱処理としては、例えば、IR炉、IRコンベア炉、熱風炉、熱風コンベア炉などを用いて、この導電性組成物を、140〜180℃にて、3分間〜60分間、加熱(乾燥)する方法が用いられる。
また、第一工程を複数回繰り返すことにより、導電膜13を、所定の厚みに形成することもできる。
なお、この状態では、図2および図3に示すように、導電膜13は、その表面(後段の工程にて形成される金属層14と接する側の面)13aは凹凸をなし、その粗さが大きく(10μmより大きい)、この導電膜13上に金属層14を形成しても、導電膜13に対する金属層14のピンホールのないカバーができない。
次いで、ロールラミネーター、カレンダロール、プレスなどにより、導電膜13の膜面に対して所定の面圧を加えて、導電膜13を押し固めることにより、図4および図5に示すように、導電膜13の金属層14と接する側の面13aをほぼ平坦とする(第二工程)。
これにより、導電膜13における金属層14と接する側の面13aの粗さを10μm以下とすることができる。
次いで、第二工程にて、平坦とされた導電膜13上に金属めっき処理を施し、導電膜13を覆うように金属層14を形成し(第三工程)、配線基板10を得る。
ここで、金属めっき処理としては、金めっき処理、ニッケルめっき、スズめっき、ハンダめっきなどから選択される1種または2種以上が用いられ、金属層14も1層または2層以上に形成されるが、ウィスカ発生、耐マイグレーション性、耐酸化性の点から、金めっき処理が好ましい。
この実施形態の配線基板の製造方法は、基材11の一方の面11a側に、導電性微粒子15を含有する導電性組成物からなる導電膜13を形成した後、この導電膜13の膜面に対して所定の面圧を加えて、導電膜13を押し固めることにより、導電膜13の金属層14と接する側の面13aをほぼ平坦とするので、導電膜13の最表面の表面積を低減し、この導電膜13に金属めっきをより均一に付着させることができる。その結果として、FPCに相当する優れた耐マイグレーション性を示す配線基板を実現することができる。また、金属めっきの量を低減し、配線基板の製造コストを抑えることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例)
基材として、厚み38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ社製、ルミラS10)を用い、バーコーターにより、その一面に、ポリエステル樹脂系プライマペースト(藤倉化成社製、XB−3028)を塗布した。
その後、PETフィルム上に塗布したポリエステル樹脂系プライマペーストを、150℃にて30分間、BOX型熱風循環炉により乾燥して、ポリエステル樹脂系プライマペーストからなる厚み3〜5μmのプライマ層を形成した。
次いで、高導電銀ペースト(藤倉化成社製、XA−9053)を、スクリーン印刷法により、上記のPETフィルム上に設けたプライマ層の上に、所定の回路パターンをなすように塗布した。
その後、PETフィルム上に塗布した高導電銀ペーストを、150℃にて30分間、BOX型熱風循環炉により乾燥した。
同様の工程を3回繰り返して、高導電銀ペーストを重ね塗りして、この高導電銀ペーストからなる厚み13〜15μmの導電膜(回路)を形成した。
次いで、ステンレス製の低ギャップロールのロール間隔を47μmに調節し、このロール間に上記の導電膜を設けたPETフィルムを、線速1m/minで通過させ、導電膜の表面を均一化した。
ここで、ロール間を通過させる前の導電膜の表面状態を観察した電子顕微鏡写真を図2に、ロール間を通過させた後の導電膜の表面状態を観察した電子顕微鏡写真を図3に、それぞれ示す。
次いで、均一化された導電膜上に、無電解めっきにより、導電膜を覆い、厚みが0.2μmとなるようにニッケル(Ni)めっき処理を施した。
さらに、金の置換めっき処理により、金めっきの厚みを0.1μmとなるように処理して、図6に示す、L/S=0.1/0.2の櫛歯回路を形成し、配線基板を得た。
(比較例1)
ステンレス製の低ギャップロールを用いて、導電膜の表面を均一化しなかった以外は実施例と同様にして、配線基板を作製した。
(比較例2)
実施例の配線基板と同様の構造をなすFPCを作製した。
(耐マイグレーション性の評価)
上記のようにして作製した実施例の配線基板、比較例1の配線基板、および、比較例2のFPCについて、耐マイグレーション性を評価した。
試験条件としては、櫛歯回路に純水を滴下しながら、電極間に5Vの直流電圧を印加し、短絡するまでの時間を測定した。
その結果、実施例の配線基板が短絡するまでの時間は、1000秒〜1500秒であった。比較例1の配線基板は、電圧印加直後に短絡した。比較例2のFPCが短絡するまでの時間は、980秒〜1800秒であった。
以上の結果から、実施例の配線基板は、FPCに相当する耐マイグレーション性を示すことが分かった。
本発明に係る配線基板の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係る配線基板の製造方法において、導電性組成物を膜状に形成した後、この導電性組成物に熱処理を施して導電膜を形成した状態を示す概略断面図である。 本発明に係る配線基板の製造方法において、導電性組成物を膜状に形成した後、この導電性組成物に熱処理を施して形成した導電膜の表面状態を観察した電子顕微鏡写真である。 本発明に係る配線基板の製造方法において、第一工程により形成した導電膜の膜面に対して面圧を加えた後の導電膜の状態を示す概略断面図である。 本発明に係る配線基板の製造方法において、第一工程により形成した導電膜の膜面に対して面圧を加えた後の導電膜の表面状態を観察した電子顕微鏡写真である。 実施例の配線基板の櫛歯回路を観察した写真である。
符号の説明
10・・・配線基板、11・・・基材、12・・・プライマ層、13・・・導電膜、14・・・金属層、15・・・導電性微粒子。

Claims (6)

  1. 基材の少なくとも一方の面に配され、導電性微粒子からなる導電膜と、該導電膜上に設けられた金属層とを少なくとも備えた配線基板であって、
    前記導電膜における前記金属層と接する側の面の粗さは10μm以下であることを特徴とする配線基板。
  2. 前記導電膜は、前記導電性微粒子が相互に融着している領域と、前記導電性微粒子が相互に接している領域とを備えることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記金属層は金めっきからなることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
  4. 基材の少なくとも一方の面に配され、導電性微粒子からなる導電膜と、該導電膜上に設けられた金属層とを少なくとも備えた配線基板の製造方法であって、
    前記基材の少なくとも一方の面側に、前記導電性微粒子を含有する導電性組成物を膜状に形成した後、該導電性組成物に熱処理を施し、導電膜を形成する第一工程と、
    前記導電膜の膜面に対して面圧を加える第二工程と、
    前記導電膜上に金属めっき処理を施し、前記金属層を形成する第三工程と、
    を順に少なくとも備えたことを特徴とする配線基板の製造方法。
  5. 前記第一工程を複数回繰り返すことを特徴とする請求項4に記載の配線基板の製造方法。
  6. 前記金属めっき処理は、金めっき処理であることを特徴とする請求項4に記載の配線基板の製造方法。

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