JP2024043509A - 導電性基材の製造方法、電子デバイスの製造方法、電磁波シールドフィルムの製造方法、面状発熱体の製造方法および導電性組成物 - Google Patents

導電性基材の製造方法、電子デバイスの製造方法、電磁波シールドフィルムの製造方法、面状発熱体の製造方法および導電性組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】比抵抗が小さい導電膜を形成可能な導電性基材の製造方法を提供すること【解決手段】基材上に、導電性粒子を含有する導電性組成物を塗布して塗布層を設ける塗布工程と、塗布層を少なくとも加圧して導電膜を形成する導電膜形成工程と、を含む導電性基材の製造方法。ここで、導電性粒子をレーザー回折散乱法により粒子径測定したときに得られる体積基準累積粒子径分布曲線において、累積頻度が50%となる粒子径をD50、累積頻度が10%となる粒子径をD10、累積頻度が90%となる粒子径をD90としたとき、以下の(a)および(b)を満たす。(a)D50が0.6~50μmである。(b)(D90-D50)/D50が0.55~3.0である。【選択図】図2

Description

本発明は、導電性基材の製造方法、電子デバイスの製造方法、電磁波シールドフィルムの製造方法、面状発熱体の製造方法および導電性組成物に関する。
基材上に導電性粒子を含有する導電性組成物を塗布して塗布層を設け、その塗布層を加熱・加圧等して、導電膜を備える導電性基材を形成する技術が知られている。
一例として、特許文献1の実施例には、平均一次粒径7nmの銀微粒子を、水/エチレングリコールに分散させたものを、PETフィルムに塗布して塗膜とし、その塗膜を150℃で加熱・加圧したこと、そしてこのような工程により導電層を形成したこと、が記載されている。
別の例として、特許文献2の実施例には、メジアン径が約40nmの銅微粒子(銅ナノ粒子)と、分散媒と、分散剤とを有する銅微粒子分散液(銅ナノインク)を、ガラス基材上にスピンコートして塗膜とし、その後焼成することで導電膜を形成したこと、が記載されている。
さらに別の例として、特許文献3には、(A)オキシカルボン酸、(B)含窒素化合物、(C)銅粒子、及び(D)分散媒を含有する導電性インク組成物を基材上に塗布して塗布膜とし、その塗布膜を処理して導電性層を形成することが記載されている。
特許第6181608号公報 特開2021-044308号公報 特開2017-191723号公報
導電性粒子を含有する導電性組成物を用いて導電膜を形成する際には、導電膜の比抵抗ができるだけ小さくなることが好ましい。また、比抵抗が小さい導電膜が、簡便で、さほど複雑ではないプロセスにより製造可能であることがより好ましい。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものである。本発明は、比抵抗が小さい導電膜を形成可能な導電性基材の製造方法を提供することを目的の1つとする。
本発明者らは、以下に提供される発明を完成させ、上記課題を解決した。
1.
基材上に、導電性粒子を含有する導電性組成物を塗布して塗布層を設ける塗布工程と、
前記塗布層を少なくとも加圧して導電膜を形成する導電膜形成工程と、
を含み、
前記導電性粒子が、以下の条件を満たす、導電性基材の製造方法。
(条件)
前記導電性粒子をレーザー回折散乱法により粒子径測定したときに得られる体積基準累積粒子径分布曲線において、累積頻度が50%となる粒子径をD50、累積頻度が10%となる粒子径をD10、累積頻度が90%となる粒子径をD90としたとき、以下の(a)および(b)を満たす。
(a)D50が0.6~50μmである。
(b)(D90-D50)/D50が0.55~3.0である。
2.
1.に記載の導電性基材の製造方法であって、
前記基材は可撓性を有する、導電性基材の製造方法。
3.
1.または2.に記載の導電性基材の製造方法であって、
前記導電膜形成工程では、前記塗布層を加熱しながら加圧する、導電性基材の製造方法。
4.
1.~3.のいずれか1つに記載の導電性基材の製造方法であって、
さらに以下の(c)を満たす、導電性基材の製造方法。
(c)(D50-D10)/D50が0.4~0.8である。
5.
1.~4.のいずれか1つに記載の導電性基材の製造方法であって、
前記導電性粒子をレーザー回折散乱法により粒子径測定したときに得られる体積基準累積粒子径分布曲線において、累積頻度が95%となる粒子径をD95としたとき、D95が1.5~100μmである、導電性基材の製造方法。
6.
1.~5.のいずれか1つに記載の導電性基材の製造方法であって、
前記導電性組成物の全不揮発成分中のバインダーの量は5質量%以下である、導電性基材の製造方法。
7.
1.~6.のいずれか1つに記載の導電性基材の製造方法であって、
前記基材は、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリイミドおよび紙からなる群より選択される少なくともいずれかである、導電性基材の製造方法。
8.
1.~7.のいずれか1つに記載の導電性基材の製造方法であって、
前記導電膜形成工程は、前記塗布層が設けられた基材を、対向する2本のロールの間を搬送させるロールプレス工程を含む、導電性基材の製造方法。
9.
8.に記載の導電性基材の製造方法であって、
前記ロールプレス工程において、前記2本のロールのうち前記塗布層が接触するロールは、加熱されていないか、または400℃以下に加熱されている、導電性基材の製造方法。
10.
8.または9.に記載の導電性基材の製造方法であって、
前記ロールプレス工程において、前記塗布層が設けられた基材には10MPa以上の圧力が加えられる、導電性基材の製造方法。
11.
1.~7.のいずれか1つに記載の導電性基材の製造方法であって、
前記導電膜形成工程は、前記塗布層が設けられた基材を、平板上または平坦面を有する台の前記平坦面上に置き、その上からロールを用いて前記塗布層を少なくとも加圧する工程を含む、導電性基材の製造方法。
12.
1.~7.のいずれか1つに記載の導電性基材の製造方法であって、
前記導電膜形成工程は、第1の平坦面を有する第1の押圧部材の前記第1の平坦面と、第2の平坦面を有する第2の押圧部材の前記第2の平坦面と、により、塗布層が設けられた基材を挟む工程を含む、導電性基材の製造方法。
13.
1.~12.のいずれか1つに記載の導電性基材の製造方法であって、
前記導電膜はパターン構造を有する、導電性基材の製造方法。
14.
1.~13.のいずれか1つに記載の導電性基材の製造方法により得られた導電性基材を用いて電子デバイスを製造する、電子デバイスの製造方法。
15.
14.に記載の電子デバイスの製造方法であって、
前記電子デバイスが、RFタグである、電子デバイスの製造方法。
16.
1.~13.のいずれか1つに記載の導電性基材の製造方法により得られた導電性基材を用いて電磁波シールドフィルムを製造する、電磁波シールドフィルムの製造方法。
17.
1.~13.のいずれか1つに記載の導電性基材の製造方法により得られた導電性基材を用いて面状発熱体を製造する、面状発熱体の製造方法。
18.
基材上に塗布して塗布層とし、前記塗布層を少なくとも加圧して導電膜を形成する用途に用いられる、導電性粒子を含有する導電性組成物であって、
前記導電性粒子が、以下の条件を満たす、導電性組成物。
(条件)
前記導電性粒子をレーザー回折散乱法により粒子径測定したときに得られる体積基準累積粒子径分布曲線において、累積頻度が50%となる粒子径をD50、累積頻度が10%となる粒子径をD10、累積頻度が90%となる粒子径をD90としたとき、以下の(a)および(b)を満たす。
(a)D50が0.6~50μmである。
(b)(D90-D50)/D50が0.55~3.0である。
19.
18.に記載の導電性組成物であって、
前記導電性粒子が、さらに以下の(c)を満たす、導電性組成物。
(c)(D50-D10)/D50が0.4~0.8である。
20.
18.または19.に記載の導電性組成物であって、
前記導電性粒子をレーザー回折散乱法により粒子径測定したときに得られる体積基準累積粒子径分布曲線において、累積頻度が95%となる粒子径をD95としたとき、D95が1.5~100μmである、導電性組成物。
21.
18.~20.のいずれか1つに記載の導電性組成物であって、
全不揮発成分中のバインダーの量が5質量%以下である、導電性組成物。
本発明によれば、比抵抗が小さい導電膜を形成可能である。
塗布工程について説明するための図である。 導電膜形成工程について説明するための図である。 導電膜形成工程について説明するための図である。 導電膜形成工程について説明するための図である。 実施例で用いたスクリーンメッシュにおける粗化処理の具体的態様を示すための図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
煩雑さを避けるため、(i)同一図面内に同一の構成要素が複数ある場合には、その1つのみに符号を付し、全てには符号を付さない場合や、(ii)特に図2以降において、図1と同様の構成要素に改めては符号を付さない場合がある。
すべての図面はあくまで説明用のものである。図面中の各部材の形状や寸法比などは、必ずしも現実の物品と対応しない。
本明細書中、数値範囲の説明における「X~Y」との表記は、特に断らない限り、X以上Y以下のことを表す。例えば、「1~5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。
<導電性基材の製造方法>
本実施形態の導電性基材の製造方法は、
基材上に、導電性粒子を含有する導電性組成物を塗布して塗布層を設ける塗布工程と、
塗布層を少なくとも加圧して導電膜を形成する導電膜形成工程と、
を含む。
以下、図面を参照しつつ、各工程について具体的に説明する。
(図1:塗布工程)
塗布工程においては、基材1の上(基材1の少なくとも片面の表面)に、導電性粒子を含有する導電性組成物を塗布して、塗布層3を設ける。
このとき、導電性組成物が含む導電性粒子は、以下の条件を満たす。
(条件)
導電性粒子をレーザー回折散乱法により粒子径測定したときに得られる体積基準累積粒子径分布曲線において、累積頻度が50%となる粒子径をD50、累積頻度が10%となる粒子径をD10、累積頻度が90%となる粒子径をD90としたとき、以下の(a)および(b)を満たす。
(a)D50が0.6~50μmである。
(b)(D90-D50)/D50が0.55~3.0である。
塗布層3は、後述のように、少なくとも加圧されることで導電膜となる。導電性組成物が含む導電性粒子が上記(条件)を満たすことにより、導電膜の比抵抗を小さくすることができる。この理由は以下のように説明することができる。念のため述べておくと、以下説明は推測を含み、また、以下説明により本発明は限定的に解釈されない。
基材上に導電性粒子を含有する導電性組成物を塗布して塗布層を設け、その塗布層を加熱・加圧等して、導電膜を備える導電性基材を形成する従来技術においては、ナノサイズの導電性粒子を用いることが多かった。これは、導電性粒子の大きさが約100nm以下となると、焼結促進効果があるためである。具体的には、導電性粒子の大きさが約100nm以下となると、表面積の増加によって系全体の自由エネルギーは高くなり、その自由エネルギーを下げるために導電性粒子同士が焼結しやすくなる。このことは物理化学の理論に基づき説明可能である。
しかし、ナノサイズの金属粒子を用いると、単位体積あたりの導電性粒子間の粒界の数が非常に多くなる傾向がある。粒界の存在は抵抗を大きくする原因となってしまう。
そこで、本発明者らは、ナノサイズの導電性粒子ではなく、サブミクロン~ミクロンオーダーの径の導電性粒子を用いることにした。具体的には、レーザー回折散乱法により粒子径測定したときに得られる体積基準累積粒子径分布曲線において、累積頻度が50%となる粒子径D50が0.6~50μmである導電性粒子を用いることとした。ちなみに、サブミクロン~ミクロンオーダーの径の導電性粒子には、ナノサイズの粒子よりも安価で入手しやすいというメリットもある。
しかしながら、導電性粒子中の粗大粒子の比率が大きい場合には、D50が0.6~50μmであったとしても、導電性粒子間に「すき間」が生じやすくなり、その結果、導電膜の抵抗が大きくなってしまう懸念がある。そこで、本実施形態においては、D50だけでなく、D50を基準とした「相対的な」D90の大きさと言える(D90-D50)/D50の値が、3.0以下であるようにした。
ちなみに、(D90-D50)/D50の値の下限値である0.6は、工業的に入手容易な導電性粒子の粒子径分布を鑑みて設定した値である。
以下、塗布工程についてより具体的に説明する。
・導電性粒子の粒子径分布について
前述のように、導電性粒子については、D50が0.6~50μmであり、(D90-D50)/D50が0.55~3.0であればよい。
50は、好ましくは0.6~30μm、より好ましくは0.7~20μm、さらに好ましくは0.7~15μmである。
(D90-D50)/D50は、好ましくは0.55~2.5、より好ましくは0.55~2である。
導電性粒子については、さらに以下の(c)を満たすことが好ましい。
(c)(D50-D10)/D50が0.4~0.8、より好ましくは0.4~0.7、さらに好ましくは0.5~0.7である。
導電性粒子を含む塗布膜を少なくとも加圧して得られる導電膜の導電性の向上のためには、塗布膜中の導電性粒子の密度を高めることが好ましい。このための方法として、粒子径が相対的に大きい粒子の「すき間」に、粒子径が相対的に小さい粒子が適量存在するように、導電性粒子の粒子径分布を調整・最適化することが考えられる。上記(c)は、粒子径が中央値D50付近にある粒子よりも、粒子径が相対的に小さい粒子が、導電性粒子中に適量存在していることに対応していると解釈することができる。
また、サブミクロンサイズの導電性粒子が「ある程度の量」含まれることで、ある程度の焼結促進効果が働くとも考えられる。
別観点として、導電性粒子をレーザー回折散乱法により粒子径測定したときに得られる体積基準累積粒子径分布曲線において、累積頻度が95%となる粒子径をD95としたとき、D95は好ましくは1.5~100μm、より好ましくは1.5~50μm、さらに好ましくは1.5~30μmである。
前述のように、導電性粒子中の粗大粒子の比率が大きい場合には、D50が0.6~50μmであったとしても、導電性粒子間に「すき間」が生じやすくなり、その結果、導電膜の抵抗が大きくなってしまう懸念がある。このため、本実施形態においては(D90-D50)/D50の値が3.0以下であることを必須としているが、加えて、D95が大きすぎない値であることにより、導電性粒子間の「すき間」が一層生じにくくなり、結果、得られる導電膜の比抵抗がより小さくなると考えられる。
ある導電性粒子のD50等の値は、その導電性粒子が購入品であり、購入元からその導電性粒子の体積基準累積粒子径分布曲線が提供される場合には、その曲線に基づきD50等の値を求めればよい。購入元からD50等の値そのものが提供される場合にはその値を採用してもよい。
一方、上記のようにしてD50等の値を知ることができない場合には、導電性粒子をレーザー回折散乱法により粒子径測定して、体積基準累積粒子径分布曲線を求める。測定は通常湿式で行う。この際、分散媒としては、界面活性剤を含む水やイソプロパノールが挙げられる(導電性粒子の表面処理剤状態などを考慮して適切な分散媒を選択する)。測定装置の例としては株式会社島津製作所のSALDシリーズ(SALD-2300など)を挙げることができる。装置としてSALDシリーズを用いる場合には、付属の超音波ユニットを用いて、超音波を発生させながら、分散媒を循環させつつ粒子径を測定することが好ましい。
・導電性粒子の化学組成
入手容易性および良好な導電性の観点から、導電性粒子は、銀および銅からなる群より選ばれる少なくともいずれかの元素を含むことが好ましい。
具体的には、導電性粒子は、銀を主成分とする粒子、および、銅を主成分とする粒子からなる群より選ばれる少なくともいずれかを含むことが好ましい。ここで、「銀を主成分とする」との表現は、粒子中の全構成元素中の銀元素の比率が、好ましくは50mol%以上、より好ましくは75mol%以上、さらに好ましくは90mol%以上、特に好ましくは95mol%以上であることをいう。同様に、「銅を主成分とする」との表現は、粒子中の全構成元素中の銅元素の比率が、好ましくは50mol%以上、より好ましくは75mol%以上、さらに好ましくは90mol%以上、特に好ましくは95mol%以上であることをいう。
念のため述べておくと、所望の導電性が得られる限り、導電性粒子は、銀および銅以外の元素を含んでもよい。銀および銅以外の元素としては、金、アルミニウム、白金、パラジウム、イリジウム、タングステン、ニッケル、タンタル、鉛、亜鉛等を挙げることができる。
導電性粒子は、2以上の元素を含んでもよい。例えば、銅粒子の表面に銀めっきがされている導電性粒子(銀コート銅粒子)などは本実施形態で好ましく用いられる。銀コート銅粒子は、銅を主成分とする粒子であり、例えば粒子の全質量を基準として最大35質量%までの量の銀が、銅粒子の表面にめっきされている。
・導電性粒子の入手法
本実施形態で使用可能な導電性粒子は、例えば、DOWAエレクトロニクス社、福田金属箔粉工業社などから購入可能である。
ちなみに、上記(a)、(b)、(c)などの値の調整・最適化のため、2以上の異なる導電性粒子を混合して用いてもよい。
・導電性組成物中の導電性粒子の比率
導電膜の比抵抗を一層小さくする観点から、導電性組成物中の導電性粒子の比率は大きいことが好ましい。具体的には、導電性組成物の全不揮発成分中の導電性粒子の比率は、好ましくは95質量%以上、より好ましくは97質量%以上、さらに好ましくは98質量%以上、特に好ましくは99質量%以上である。
・導電性粒子以外に、導電性組成物が含むことができる成分
塗布工程において用いられる導電性組成物は、上述の特定の粒子径分布を満たす導電性粒子を少なくとも含有するが、このような導電性粒子以外の成分を含んでいてもよい。
導電性組成物は、溶剤を含むことができる。導電性組成物が溶剤を含むことにより、導電性組成物の基材への塗布性が向上する。溶剤は、典型的には有機溶剤を含む。
溶剤の種類は特に限定されない。溶剤は、導電性組成物中の各成分を実質的に変質させないものであればよい。
溶剤の使用量は、導電性組成物の塗布方法などに応じて適宜調整すればよい。溶剤の使用量は、導電性組成物の全体中、例えば3~30質量%、好ましくは5~25質量%、さらに好ましくは10~20質量%である。
導電性組成物は、基材1との密着性、塗布性、印刷性などの観点で、バインダーを含んでもよいし、含まなくてもよい。
バインダーを用いる場合、バインダーの種類は特に限定されないが、ポリビニルピロリドン、ポリエステル、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリビニルアセタール、セルロース系樹脂(例えばエチルセルロースなど)、フェノール樹脂などを好ましく挙げることができる。
導電膜の導電性を特に高める観点からは、導電性組成物の全不揮発成分中のバインダーの量は、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下、特に好ましくは1質量%以下である。バインダーの量の下限は0であってもよい。ただし、バインダーを用いることにより密着性向上などの効果を積極的に得ようとする場合には、バインダーの量は、導電性組成物の全不揮発成分中、1質量%以上とすることが好ましく、2質量%以上とすることがより好ましい。すなわち、諸性能のバランスの観点からは、バインダーの量は、導電性組成物の全不揮発成分中、好ましくは1~5質量%、より好ましくは2~5質量%である。
導電性組成物は、その他、従来のインク組成物や導電性ペーストにおける各種添加成分を含んでもよいし、含まなくてもよい。
・基材1
基材1は、通常、フィルム状、シート状または板状である。工業的な生産性の観点から、基材1の形状はこれらのいずれかが好ましい。
基材1は、好ましくは可撓性を有する。可撓性を有する基材1を採用することで、フレキシブル基板(FPC)を製造することができる。
また、可撓性を有する基材1は、後掲の導電膜形成工程において、ロールプレス工程による導電膜形成を行いやすいというメリットも有する。
念のため述べておくと、基材1は、可撓性を有しないリジッドな基材であってもよい。
コストや最終用途を考慮し、基材1は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)などのポリエステル、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリイミドおよび紙からなる群より選択される少なくともいずれかであることが好ましい。ここで、紙は、コート紙(紙表面がコート剤でコーティングされた紙)であってもよいし、コート紙ではない通常の紙であってもよい。また、基材1としては、PETなどに限らず、一般の樹脂フィルムを採用することができる。
後述するように、本実施形態においては、導電膜形成工程において、加熱なし、または比較的低温の加熱においても、十分に比抵抗が小さい導電膜を得ることができる。よって、ポリエステル、ポリオレフィン、紙などの、低耐熱性の基材1も、基材として好適に用いることができる。また、ポリイミドなどの高耐熱性の基材1を用いた場合、導電膜形成工程において高温の加熱を行うことで、比抵抗を一層小さくすることができる。
・塗布方法
導電性組成物の塗布方法は、特に限定されない。
導電性組成物は、基材の一面の全体に塗布されてもよいし、基材の一面の一部にのみ塗布されてもよい。前者の場合、ブレードコーター、エアナイフコーター、ドクターコーター、ロールコーター、バーコーター(ロッドコーター)、カーテンコーターなどの装置を用いて塗布を行うことができる。後者の場合、各種の印刷法、例えばスクリーン印刷法、グラビア印刷法、凸版印刷法、平板印刷法(オフセット印刷法)、インクジェット法など適用することができる。塗布の「パターン」を適切に設計することで、回路として働くことができる導電膜(回路パターン)や、電磁波シールド能を有するメッシュパターンなどの、パターン構造を備えた基材を製造することができる。導電性組成物を基材の一面の一部にのみ塗布する場合、塗布の「パターン」は、最終的に得られる導電膜の用途に応じて適切に設計されることが好ましい。
所望の場所以外に導電性組成物が塗布されないように、例えば孔をくりぬいたフィルムを基材1の上に置き、その上から導電性組成物を塗布し、その後フィルムを除去するという工程を行ってもよい。
塗布方法としてスクリーン印刷法を採用する場合について補足しておく。
スクリーン印刷法を採用する場合のスクリーンメッシュの材質は、ポリエステルなどの合成繊維、ステンレス等の金属繊維であることができる。耐久性や、導電性粒子との相性などの観点で、スクリーンメッシュの材質はステンレス等の金属繊維であることが好ましい。
スクリーン印刷法を採用する場合、適切なスクリーンメッシュを用いることで、メリットを得ることができる。メリットとしては、連続してスクリーン印刷法による塗布を行う場合の滲みの抑制、塗布層3の表面粗さの低減、などが挙げられる。
一例として、スクリーンメッシュは粗化処理されていることが好ましい。これにより、スクリーンメッシュに導電性組成物中の溶剤成分が馴染みやすくなり、スクリーンメッシュを導電性組成物が通過する際の摩擦力が低減されると考えられる。そして、連続してスクリーン印刷を行う場合にも、塗布量の安定化や、パターン表面の凹凸の低減などを期待できる。
粗化処理は、好ましくは、ステンレス等の金属繊維製のスクリーンメッシュに対して施される。
別の例として、スクリーンメッシュには撥液処理が施されていることが好ましい。具体的には、フッ素含有材料(フッ素樹脂など)、ケイ素含有材料(シリコーン系材料)などの、表面自由エネルギーを小さくする材料が表面に付着したスクリーンメッシュを用いることが好ましい。このようなスクリーンメッシュを用いることで、パターンを形成する際の滲みを抑制することができる。つまり、微細なパターンを形成しやすくなる。また、パターン表面の凹凸の低減も期待することができる。
スクリーン印刷に撥液処理を施すための材料は、例えば株式会社ムラカミや株式会社ソノコムなどから販売されている。
本発明者の知見の限り、本実施形態における、前述の(a)および(b)を満たす導電性粒子を含有する導電性組成物は、上記のような、粗化処理および/または撥液処理が施されたスクリーンメッシュとの相性がよい。詳細は不明であるが、例えば、特定の粒径分布を有する導電性粒子を含む導電性組成物の流動性などの何らかの特性が、粗化処理および/または撥液処理が施されたスクリーンメッシュとマッチしている可能性がある。
導電膜としたときの十分な導電性を得る観点と、塗布のしやすさの観点から、塗布層3の厚み(導電性組成物が溶剤を含む場合は乾燥厚み)は、好ましくは5~100μm、より好ましくは10~50μmである。
特に導電性組成物が溶剤を含む場合、溶剤を乾燥させるための加熱処理を行うことが好ましい。加熱処理の条件は、溶剤が十分に乾燥する限り特に限定されないが、溶剤の十分な乾燥と、過度な加熱による導電性粒子の変質抑制の観点から、加熱処理の温度は好ましくは50~150℃、より好ましくは80~120℃である。加熱処理の時間は好ましくは1~60分、より好ましくは3~30分である。
溶剤を乾燥させるための加熱処理は、具体的には、塗布層3に対して熱風を当てることで行うことができる。もちろんこれ以外の方法で加熱処理を行ってもよい。
(図2:導電膜形成工程)
導電膜形成工程においては、塗布層3を少なくとも加圧して導電膜を形成する。図2は、加圧手段としてロールプレスを採用した場合を模式的に示している。
加圧手段としてロールプレスを採用した場合、導電膜形成工程において、塗布層3が設けられた基材1は、対向する2本のロール10Aおよび10Bによって挟持される。挟持された基材1は、ロール10Aおよび10Bの回転(図2中に矢印で示す)の力などにより、図2の左方向から右方向に搬送される。
ロールプレス工程において、塗布層3が設けられた基材1には10MPa以上の圧力が加えられることが好ましい。この圧力は、より好ましくは10~5000MPa、さらに好ましくは20~300MPa、特に好ましくは30~250MPaである。圧力が10MPa以上であることにより、得られる導電膜の比抵抗を一層小さくすることができる。また、圧力が5000MPa以下であることにより、基材1や塗布層3の損傷を抑えることができる。ちなみに、基材1の強度が十分であれば、圧力を大きくして、導電膜の比抵抗を一層小さくすることができる。
導電膜形成工程では、塗布層3を加熱しながら加圧することが好ましい。
塗布層3を加熱する場合、加熱の温度は、基材1の耐熱性や、用いる導電性粒子の種類などに応じて適宜設定すればよい。例えば、基材1が、ポリエステル、ポリオレフィン、紙などの、低耐熱性の素材で構成されている場合には、加熱温度は、使用する基材の耐熱温度を考慮しつつ、例えば50~200℃、より好ましくは70~180℃、さらに好ましくは70~150℃、特に好ましくは80~125℃の範囲内で、基材が実質的に軟化、融解、炭化などしない温度を設定することが好ましい。ただし、加熱時間が短い場合には、これより高い温度(例えば最大400℃程度)での加熱が許容される場合もある。
一方、基材1が、ポリイミドなどの高耐熱性素材で構成されている場合には、加熱温度は50~400℃とすることができる。すなわち、塗布層3を加熱する場合、その温度は400℃以下で適宜調整することが好ましい。
加熱の時間も、基材1の耐熱性や、用いる導電性粒子の種類などに応じて適宜設定することができる。加熱時間は、例えば0.01~1秒、好ましくは0.04~0.6秒である。ちなみに、「加熱の時間」とは、導電膜形成工程においてロールプレスを採用した場合には、塗布層3がロールと接触して加圧されつつ加熱されている時間のことである。一例として、対向して回転する2つのロールが接触する幅を1mm、2本のロール間を基材が通過する速度をvとすると、加熱時間(加圧されている時間と等しい)は、v=0.1m/分では0.59秒、v=1.5m/分では0.04秒、v=1.0m/分では0.06秒、v=5.0m/分では0.012秒となる。
導電膜形成工程においてロールプレスを採用した場合には、塗布層3を加熱しながら加圧するため、2本のロールのうち、少なくとも塗布層3に近い側のロール10Aは、加熱されていることが好ましい。ロール10Aの加熱温度は、上記説明のとおり、基材1の耐熱性や、用いる導電性粒子の種類などに応じて、400℃以下で適宜設定することができる。また、加熱の時間は、ロール10Aおよびロール10Bの回転速度(すなわち搬送速度)を変えることで調整することができる。搬送速度は、例えば0.1~10m/分の間で、十分な加熱加圧時間の確保や、量産性などを考慮して適宜調整すればよい。
また、均一な加熱や、加熱時間の短縮のため、ロール10Aだけでなくロール10Bも加熱されていてもよい。
一方、十分に比抵抗が小さい導電膜が得られるならば、ロール10Aは加熱されていなくてもよいし、ロール10Bも加熱されていなくてもよい。
つまり、十分に比抵抗が小さい導電膜が得られるならば、導電膜形成工程で塗布層3を加熱しなくてもよい。具体的には、導電膜形成工程がロールプレス工程を含む場合には、ロール10Aは加熱されていなくてもよいし、ロール10Bも加熱されていなくてもよい。特に導電性粒子として銀を主成分とする粒子を用いる場合、加圧のみによっても十分に比抵抗が小さい導電膜を得やすい。
図2においては不図示であるが、ロールプレス工程においては、例えば塗布層3とロール10Aとの間に樹脂フィルムを挟みながら、ロール10Aおよびロール10Bを回転させてもよい。塗布層3とロール10Aとの間に樹脂フィルムが介在することで、塗布層3が剥がれてロール10Aに付着することを抑えることができる。また、塗布層3とロール10Aとの間に樹脂フィルムが介在することで、塗布層3にかかる圧力が適切に分散されるため、より均質で一定の性能の導電膜を得やすくなる傾向がある。
塗布層3とロール10Aとの間に挟む樹脂フィルムの素材は特に限定されない。耐熱性や耐久性の点では、ポリイミドフィルム等を好ましく用いることができる。
念のため述べておくと、上記では、導電膜形成工程の具体的方法として、ロールプレス工程を説明したが、塗布層3に十分な圧力(および場合によっては熱)が加えられる限り、ロールプレス以外の方法により導電膜形成工程を実施してもよい。ただし、大量生産のしやすさを考慮すると、導電膜形成工程は、ロールプレス工程を含むことが好ましい。
以下、念のため、ロールプレス工程以外の、導電膜形成工程に適用可能な工程について説明しておく。
導電膜形成工程は、図3に示されるように、塗布層3が設けられた基材1を、平坦面を有する台20の平坦面20A上に置き、その上からロール12を用いて塗布層3を少なくとも加圧する工程を含んでもよい。なお、適切な加圧が可能である限り、平坦面を有する台20は、台ではなく平板であってもよい。要は基材1が平坦面上に置かれ、ロール12で適切な加圧ができればよい。
導電膜形成工程は、図4に示されるように、第1の平坦面31Aを有する第1の押圧部材31の、第1の平坦面31Aと、第2の平坦面32Aを有する第2の押圧部材32の第2の平坦面32Aと、により、塗布層3が設けられた基材1を挟む工程を含んでもよい。このような工程の実施に好ましく用いられる装置として、例えば新東工業株式会社製のプレス装置「CYPF-400」などを挙げることができる。
<電子デバイスの製造方法>
上記の塗布工程および導電膜形成工程を経て得られた導電性基材を用いて、電子デバイスを製造することができる。例えば、塗布工程において塗布の「パターン」を適切に設計することで、回路として働くことができる導電膜(回路パターン)を備えた基材を製造し、この基材と他の電子素子とを組み合わせることで電子デバイスを製造することができる。
ここで、「電子デバイス」の例をいくつか記載するが、本実施形態の導電性基材の製造方法で得られた導電性基材を含む電子デバイスは、当然、これらのみに限定されない。
・センサー:例えば感圧センサー、バイタルセンサー等のセンサー中の、導電性部材/回路について、本実施形態の導電性基材の製造方法で得られた導電性基材を適用することができる。
・太陽電池:例えば太陽電池の集電配線について、本実施形態の導電性基材の製造方法で得られた導電性基材を適用することができる。
・メンブレンスイッチ:メンブレンスイッチとは、薄いシート状のスイッチでフィルムに回路と接点を印刷して貼り重ねたものである。これの回路や接点を形成するために、本実施形態の導電性基材の製造方法を適用することができる。
・タッチセンサー・タッチパネル:例えばタッチセンサー・タッチパネルにおける引き出し配線を形成するために、本実施形態の導電性基材の製造方法を適用することができる。また、タッチセンサー・タッチパネルにおける透明電極を形成するために、本実施形態の導電性基材の製造方法を適用することも考えられる。
・フレキシブル基材:従来は、まず可撓性フィルムの全面に金属膜をコーティングし、その後、薬剤を使って金属膜の不要な部分を取り除くことで回路を形成している。このような従来の方法の代わりに、本実施形態の導電性基材の製造方法で回路を形成することが考えられる。
特に、従来は導電ペーストを用いて回路を形成していた電子デバイスにおいて、回路形成を本実施形態の導電性基材の製造方法を利用することで、回路の比抵抗が小さくなり、電子デバイスの性能向上を期待することができる。
とりわけ好ましい電子デバイスとしては、RFタグを挙げることができる。すなわち、RFタグにおけるアンテナ部等の導電回路を製造するために、本実施形態の導電性基材の製造方法は好ましく用いられる。
RFタグの具体的構造については、例えば特開2003-332714号公報、特開2020-46834号公報などを参考にすることができる。
<電磁波シールドフィルムの製造方法>
電子デバイスとは別の応用として、本実施形態の導電性基材の製造方法により、電磁波シールドフィルムを製造することが考えられる。具体的には、塗布工程において、導電性組成物を塗布する際のパターンを、電磁波シールドフィルム特有のパターン(メッシュパターンなど)とすることで、電磁波シールドフィルムを製造することができる。
<面状発熱体の製造方法>
さらに別の応用として、本実施形態の導電性基材の製造方法により、面状発熱体を製造することが考えられる。面状発熱体とは、基材上に電気配線が設けられ、その配線に電流を流すことで発熱するもののことをいう。面状発熱体の具体例としては、例えば乗用車のリアガラスなど、防曇や防寒のための面状発熱体を挙げることができる。
<導電性組成物>
上記では、導電性基材の製造方法および電子デバイスの製造方法という「方法」に焦点を当てて本発明の実施形態について説明した。これとは別に、本発明の実施形態は、導電性組成物として捉えることもできる。
すなわち、以下の導電性組成物は、比抵抗が小さい導電膜の形成に好ましく用いられる。
「基材上に塗布して塗布層とし、前記塗布層を少なくとも加圧して導電膜を形成する用途に用いられる、導電性粒子を含有する導電性組成物であって、
上記導電性粒子が、以下の条件を満たす、導電性組成物。
(条件)
上記導電性粒子をレーザー回折散乱法により粒子径測定したときに得られる体積基準累積粒子径分布曲線において、累積頻度が50%となる粒子径をD50、累積頻度が10%となる粒子径をD10、累積頻度が90%となる粒子径をD90としたとき、以下の(a)および(b)を満たす。
(a)D50が0.6~50μmである。
(b)(D90-D50)/D50が0.55~3.0である。」
上記組成物の具体的態様については、<導電性基材の製造方法>の項で説明済みである。よって改めての説明は省略する。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
本発明の実施態様を、実施例および比較例に基づき詳細に説明する。念のため述べておくと、本発明は実施例のみに限定されない。
以下において、指数表記を記号「E」で示す場合がある。例えば、1.3.E-06とは、1.3×10-6を意味する。
<実施例および比較例>
(導電性粒子の準備)
表1に示される粒径分布を有する導電性粒子を準備した。表1中、D50、D10、D90およびD95の単位は、μmである。
これら導電性粒子は、DOWAエレクトロニクス社または福田金属箔粉工業社から購入した。例えば、表1の「銅4」は、福田金属箔粉工業社製の品番「EFC-09LML」として購入可能な導電性粒子である。
Figure 2024043509000002
表1において、D50などの粒径分布に関する値は、購入先から提供された情報に基づく。
(導電性組成物の調製)
上記導電性粒子(銅1~銅4、銀1、銀2および比較用銅のいずれか1種)77質量部と、有機溶剤23質量部とを、遊星式攪拌機を用いて攪拌した。これにより均一なペースト状の導電性組成物を得た。
(塗布工程および導電膜形成工程)
以下手順により塗布工程および導電膜形成工程を行い、導電膜を備える導電性基材を製造した。
(1)導電性組成物を用いて、基材上に、15mm×5mmの大きさの塗布膜(ベタ膜)を形成した。具体的には、まず、基材上にスリーエム社のスコッチテープを貼って15mm×5mmの大きさの「くりぬき部」を設けた。そして、そのくりぬき部の上で、スキージーを用いて導電性組成物をスキージングして、くりぬき部に導電性組成物を充填した。その後、スコッチテープを剥がした。このときの塗布膜の厚みは40μm程度であった。
基材としては、ポリイミドフィルムを用いた。
(2)塗布膜を設けた基材を、熱風循環式大気オーブンに入れ、100℃で15分間加熱した。これにより溶剤を乾燥させた。
(3)溶剤が乾燥した塗布膜を、基材と一緒に、荷重調節式のロールプレス機(テスター産業社製、大まかな構造は図2に模式的に示されるとおり)を用いて、以下条件でロールプレスした。
・ロール10Aの温度:200℃に加熱
・圧力:121MPa
・搬送速度:0.1m/分
ちなみに、上記の圧力については、以下の計算により求めた値である。
・ロール幅:165mm、ロール間の接触幅:1mmに基づき、圧力がかかる面積は165mmとした。
・加圧は20kNとした。
・165mmの領域に20kNの力がかかったことから、20kN÷165mmの計算により、圧力:121MPaと算出。
(比抵抗の測定)
上記で得られた導電膜について、4端子抵抗測定器で抵抗値を測定し、また、膜厚計で膜厚を測定した。測定された抵抗値および膜厚から、比抵抗を算出した。
結果を表2に示す。
Figure 2024043509000003
表1および表2より、(a)D50が0.6~50μmであり、かつ、(b)(D90-D50)/D50が0.55~3.0である導電性粒子を含む導電性組成物を用いることで、比抵抗が小さい導電膜を備える導電性基材を製造することができた。また、このような導電性基材は、塗布層が設けられた基材を加熱しながらロールプレスするという比較的簡便なプロセスにより製造することができた。
ちなみに、比較例の結果が悪かった原因は、比較用銅は粒径が小さすぎるために、単位体積あたりの導電性粒子間の粒界の数が実施例に比べて多くなったためと解釈することができる(粒界の存在は抵抗を大きくする原因となりうる)。
(塗布工程および導電膜形成工程:基材および加熱温度変更)
基材を、ポリイミドフィルムから、低耐熱性のPETフィルムに変更し、ロール10Aの温度を、200℃ではなく100℃に変更した以外は、上記(塗布工程および導電膜形成工程)と同様にして導電性基材を製造した。導電性組成物としては、下表に示す導電性粒子77質量部と有機溶剤23質量部とを遊星式攪拌機を用いて攪拌して均一なペースト状としたものを用いた。
得られた導電性基材について、上記(比抵抗の測定)と同様にして、比抵抗を算出した。結果を表3に示す。
Figure 2024043509000004
表3に示されるとおり、ロールプレスにおける加熱温度が100℃という比較的低温であっても、比抵抗の値が10-5~10-6程度のオーダーの導電膜を得ることができた。
表2の比較例においては、ロールプレスにおける加熱温度が200℃であっても、比抵抗の値が10-4程度のオーダーにとどまっていることを踏まえると、ロールプレスにおける加熱温度が100℃という比較的低温において「比抵抗の値が10-5~10-6程度のオーダーの導電膜を得ることができた」ということは、本実施形態の導電性基材の製造方法の有用性を示している。
ちなみに、上記評価において、基材のPETフィルムに、熱による変形や変質は見当たらなかった。
<追加例>
(バインダー使用による密着性向上)
バインダー使用による、導電膜の基材への密着性向上効果を検証するための追加の実験を行った。
具体的には、まず、後掲の表4に示す各成分-数値の単位は「質量部」である-を、遊星式攪拌機を用いて均一に攪拌することで導電性組成物を調製した。バインダーであるポリビニルピロリドンについては、日本触媒社製のものを用いた。
調製した導電性組成物を用い、上記(塗布工程および導電膜形成工程)と同様にして導電膜を設け、また、上記(比抵抗の測定)と同様にして比抵抗を算出した。
また、市販のニチバン社製セロテープ(登録商標)を導電膜上に貼り、その後、基材表面を基準として垂直な方向に素早くセロテープを剥がしたときに、導電膜が剥がれるか剥がれないかを評価した。導電膜が剥がれなかった場合を「良い」、導電膜がはがれてしまった場合を「悪い」とした。
導電性組成物の組成および評価結果を表4に示す。
Figure 2024043509000005
表4に示されるとおり、バインダーを比較的少量用いることで、比抵抗が小さな導電膜を得つつ、導電膜の基材への密着性を向上させることができた。
(特に、バインダー量が比較的多い追加例3と、バインダー量が比較的少ない追加例1および2の比抵抗の値を確認されたい。)
(加圧方法の変更例)
上記<実施例および比較例>の(塗布工程および導電膜形成工程)における(3)の工程を、図3に示されるような「平坦面とロール」を組み合わせた装置で行った以外は、実施例と同様にして導電膜を形成した。このとき、温度は室温で、加圧については実施例の121MPaと同程度となるようにした。また、導電性組成物としては表2の「銀1」の導電性組成物を用いた。
また、上記<実施例および比較例>の(塗布工程および導電膜形成工程)における(3)の工程を、図4に示されるように「一対の、平坦面を有する押圧部材」を備える装置で行った以外は、実施例と同様にして導電膜を形成した。このとき、温度は室温で、加圧については実施例の121MPaと同程度となるようにした。また、導電性組成物としては表2の「銀1」の導電性組成物を用いた。
これら2つの追加例においても、10-5Ω・cm程度のオーダーの比抵抗値を有する導電膜が得られた。
(加圧力の変更例)
加圧の圧力を121MPaから242MPaに変更した以外は、上記表2の「銅2」を用いた実施例と同様にして導電膜を形成した。得られた導電膜の比抵抗は5.8×10-6であった。
また、加圧の圧力を121MPaから242MPaに変更した以外は、上記表3の「銅1」を用いた実施例と同様にして導電膜を形成した。得られた導電膜の比抵抗は2.2×10-5であった。
以上、加圧力を変更した場合においても比抵抗が小さい導電膜を形成することができた。
(塗布工程においてスクリーン印刷法を採用した例)
上記実施例では、基材上の「くりぬき部」に、スキージを用いて導電性組成物をスキージングして、塗布膜を設けた。
これとは別に、塗布工程においてスクリーン印刷法を採用した例についても記しておく。
まず、スクリーン印刷の諸条件について記載する。
・スクリーン印刷機
マイクロ・テック社製 LABTOP 38
・スクリーンメッシュ1
メッシュ材質:SUS(ステンレス)、325メッシュ、線径:16μm、乳剤厚:28μm、バイアス:22.5°
スクリーンメッシュ1には、粗化処理および撥液処理が施されていた。粗化処理の具体的態様は、図5の「粗化処理あり」の画像を参照されたい(図5は、スクリーンメッシュの一部を拡大した図である)。また、撥液処理は、スクリーンメッシュの供給元によれば、トルエン:ブタノール=9:1の混合溶剤を滴下した際の接触角が60°程度となるように、スクリーンメッシュの表面に、有機溶剤をはじく性質を有する物質をコーティングするなどして行われた。
・スクリーンメッシュ2
粗化処理が施されず、撥液処理も施されなかった以外は、スクリーンメッシュ1と同じ
・スキージ
ウレタンスキージ、硬度80°
・導電性組成物
表1の銅2を含み、粘度が70Pa・sに調整された導電性組成物を使用した。なお、粘度は、東機産業社製E型粘度計を用い、治具3°×R9.7、回転数10rpm、25℃の条件で測定した。
・印刷条件
印圧0.18MPa、背圧0.12MPa、スピード50mm/秒、クリアランス2.0mmで実施
塗布工程を、スクリーンメッシュ1を用いた上記条件でのスクリーン印刷法で行った以外は、上記(塗布工程および導電膜形成工程)と同様にして、導電膜を備える導電性基材を製造した。つまり、上記(塗布工程および導電膜形成工程)の(1)は、スクリーンメッシュ1を用いたスクリーン印刷法により行ったが、(2)以降は同様の手順により導電膜を備える導電性基材を製造した。この実施例を「スクリーン印刷実施例1」とする。
また、塗布工程を、スクリーンメッシュ2を用いた上記条件でのスクリーン印刷法で行った以外は、上記(塗布工程および導電膜形成工程)と同様にして、導電膜を備える導電性基材を製造した。つまり、上記(塗布工程および導電膜形成工程)の(1)は、スクリーンメッシュ2を用いたスクリーン印刷法により行ったが、(2)以降は同様の手順により導電膜を備える導電性基材を製造した。この実施例を「スクリーン印刷実施例2」とする。
スクリーン印刷実施例1および2の両方において、得られた導電膜の比抵抗は、表2の実施例と同程度の水準であった。
なお、スクリーン印刷で用いるスクリーンメッシュの違いによる性能の差を把握するために、以下の評価も行った。
・連続印刷性の評価
スクリーン印刷を連続的に10回行った。そして、10回目に得られたパターンをマイクロスコープにて観察した。
スクリーン印刷実施例2においては、やや滲みが見られた。これに対し、スクリーン印刷実施例1においては、滲みは見られなかった。これは、スクリーン印刷実施例1では、用いたスクリーンメッシュの裏側(基材側)に、導電性組成物が濡れ広がることが抑えられたためと推測される。
・パターンの表面粗さの評価
スクリーン印刷後に熱風循環式大気オーブンで100℃にて15分間加熱した後のパターンの表面の表面粗さ(Rz)を、共焦点レーザー顕微鏡にてを計測した。
スクリーン印刷実施例1においては、Rzは30μm未満であったが、スクリーン印刷実施例2においては、Rzは30μm以上であった。
パターンの表面粗さは、導電性基材の用途によっては特に問題とならないことも多いが、パターンをアンテナとして使用する場合には、いわゆる表皮効果のために表面粗さは小さいことが好ましい。適切なスクリーンメッシュを用いることで、表面粗さがより小さい塗布層を形成することができ、ひいては表面粗さがより小さい導電膜を形成することができると考えられる。このような導電膜を備える導電性基材は、アンテナとして好ましく使用可能と考えられる。
この出願は、2022年9月16日に出願された日本出願特願2022-148049号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 基材
3 塗布層
10A ロール
10B ロール
12 ロール
20 平坦面を有する台
20A 平坦面
31 第1の押圧部材
31A 第1の平坦面
32 第2の押圧部材
32A 第2の平坦面

Claims (21)

  1. 基材上に、導電性粒子を含有する導電性組成物を塗布して塗布層を設ける塗布工程と、
    前記塗布層を少なくとも加圧して導電膜を形成する導電膜形成工程と、
    を含み、
    前記導電性粒子が、以下の条件を満たす、導電性基材の製造方法。
    (条件)
    前記導電性粒子をレーザー回折散乱法により粒子径測定したときに得られる体積基準累積粒子径分布曲線において、累積頻度が50%となる粒子径をD50、累積頻度が10%となる粒子径をD10、累積頻度が90%となる粒子径をD90としたとき、以下の(a)および(b)を満たす。
    (a)D50が0.6~50μmである。
    (b)(D90-D50)/D50が0.55~3.0である。
  2. 請求項1に記載の導電性基材の製造方法であって、
    前記基材は可撓性を有する、導電性基材の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の導電性基材の製造方法であって、
    前記導電膜形成工程では、前記塗布層を加熱しながら加圧する、導電性基材の製造方法。
  4. 請求項1または2に記載の導電性基材の製造方法であって、
    さらに以下の(c)を満たす、導電性基材の製造方法。
    (c)(D50-D10)/D50が0.4~0.8である。
  5. 請求項1または2に記載の導電性基材の製造方法であって、
    前記導電性粒子をレーザー回折散乱法により粒子径測定したときに得られる体積基準累積粒子径分布曲線において、累積頻度が95%となる粒子径をD95としたとき、D95が1.5~100μmである、導電性基材の製造方法。
  6. 請求項1または2に記載の導電性基材の製造方法であって、
    前記導電性組成物の全不揮発成分中のバインダーの量は5質量%以下である、導電性基材の製造方法。
  7. 請求項1または2に記載の導電性基材の製造方法であって、
    前記基材は、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリイミドおよび紙からなる群より選択される少なくともいずれかである、導電性基材の製造方法。
  8. 請求項1または2に記載の導電性基材の製造方法であって、
    前記導電膜形成工程は、前記塗布層が設けられた基材を、対向する2本のロールの間を搬送させるロールプレス工程を含む、導電性基材の製造方法。
  9. 請求項8に記載の導電性基材の製造方法であって、
    前記ロールプレス工程において、前記2本のロールのうち前記塗布層が接触するロールは、加熱されていないか、または400℃以下に加熱されている、導電性基材の製造方法。
  10. 請求項8に記載の導電性基材の製造方法であって、
    前記ロールプレス工程において、前記塗布層が設けられた基材には10MPa以上の圧力が加えられる、導電性基材の製造方法。
  11. 請求項1または2に記載の導電性基材の製造方法であって、
    前記導電膜形成工程は、前記塗布層が設けられた基材を、平板上または平坦面を有する台の前記平坦面上に置き、その上からロールを用いて前記塗布層を少なくとも加圧する工程を含む、導電性基材の製造方法。
  12. 請求項1または2に記載の導電性基材の製造方法であって、
    前記導電膜形成工程は、第1の平坦面を有する第1の押圧部材の前記第1の平坦面と、第2の平坦面を有する第2の押圧部材の前記第2の平坦面と、により、塗布層が設けられた基材を挟む工程を含む、導電性基材の製造方法。
  13. 請求項1または2に記載の導電性基材の製造方法であって、
    前記導電膜はパターン構造を有する、導電性基材の製造方法。
  14. 請求項1または2に記載の導電性基材の製造方法により得られた導電性基材を用いて電子デバイスを製造する、電子デバイスの製造方法。
  15. 請求項14に記載の電子デバイスの製造方法であって、
    前記電子デバイスが、RFタグである、電子デバイスの製造方法。
  16. 請求項1または2に記載の導電性基材の製造方法により得られた導電性基材を用いて電磁波シールドフィルムを製造する、電磁波シールドフィルムの製造方法。
  17. 請求項1または2に記載の導電性基材の製造方法により得られた導電性基材を用いて面状発熱体を製造する、面状発熱体の製造方法。
  18. 基材上に塗布して塗布層とし、前記塗布層を少なくとも加圧して導電膜を形成する用途に用いられる、導電性粒子を含有する導電性組成物であって、
    前記導電性粒子が、以下の条件を満たす、導電性組成物。
    (条件)
    前記導電性粒子をレーザー回折散乱法により粒子径測定したときに得られる体積基準累積粒子径分布曲線において、累積頻度が50%となる粒子径をD50、累積頻度が10%となる粒子径をD10、累積頻度が90%となる粒子径をD90としたとき、以下の(a)および(b)を満たす。
    (a)D50が0.6~50μmである。
    (b)(D90-D50)/D50が0.55~3.0である。
  19. 請求項18に記載の導電性組成物であって、
    前記導電性粒子が、さらに以下の(c)を満たす、導電性組成物。
    (c)(D50-D10)/D50が0.4~0.8である。
  20. 請求項18または19に記載の導電性組成物であって、
    前記導電性粒子をレーザー回折散乱法により粒子径測定したときに得られる体積基準累積粒子径分布曲線において、累積頻度が95%となる粒子径をD95としたとき、D95が1.5~100μmである、導電性組成物。
  21. 請求項18または19に記載の導電性組成物であって、
    全不揮発成分中のバインダーの量が5質量%以下である、導電性組成物。
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