JP2007242498A - 有機el素子およびアレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】有機化合物の成膜を簡略化し、優れた光学性能を有する有機EL素子アレイを提供する。
【解決手段】一対の透明電極130,180間に、少なくとも発光層150を含む有機化合物層を備え、光取り出し方向とは反対側の透明電極130の外側に反射層110を有し、透明電極130と反射層110との間に透明絶縁層120を有する有機EL素子を、同一基板100上に複数有する有機EL素子アレイ。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子、該有機EL素子を複数備えた有機EL素子アレイ、およびEL素子アレイ並びに、有機EL素子アレイまたはEL素子アレイを備えた電子機器に関する。
近年、発光性材料からなる薄膜を用いたEL素子の開発が進められている。特に有機EL素子は、高速応答性や高効率の発光素子として、研究開発が精力的に進められている。
一般に、有機EL素子は、例えば、透明な基板上に、蒸着法などを利用して反射電極の陽極、発光層を含む有機化合物層、透明電極の陰極を積層した構造を有している。
特許文献1には、発光層から出射する光を効率よく外部に取り出すために、発光層から透明電極側に出射する光と、発光層から反射電極側に出射する光とが干渉して強め合うように、有機化合物層の厚みを制御する技術が提案されている。
また、特許文献2には、絶縁耐圧を低下させることなくEL素子の輝度を向上させるために、光取り出し方向とは反対側の電極の外側に透明な絶縁性物質を介して光反射面を有する無機EL素子が提案されている。
特開2000−243573号公報 特開平9−134788号公報
ところで、特許文献1では、発光層から出射する光を強め合うように、有機化合物層の厚みを厳密に制御しながら長時間かけて成膜される。この場合、基板および有機化合物が高温に長時間晒されてしまうことがある。
また、特許文献2では、透明電極と反射層の間に透明絶縁層を設けているが、素子毎に離間している旨の記載がない。そのため、素子毎に駆動する駆動回路を設けた場合、透明電極と駆動回路との接続が困難になる。
本発明の目的は、有機化合物の成膜を簡略化し、より高い光学性能を有する有機EL素子及び有機EL素子アレイを提供することである。
また、本発明の他の目的は、素子毎に駆動する駆動回路と透明電極の接続を容易にし、より簡単な構成のEL素子アレイを提供するこである。
上記の目的を達成すべく、本発明に係る有機EL素子アレイは、一対の透明電極間に、少なくとも発光層を含む有機化合物層を備え、光取り出し方向とは反対側の透明電極の外側に反射層を有する有機EL素子であって、前記光取り出し方向とは反対側の透明電極と前記反射層との間に透明絶縁層を有することを特徴とする。
また、本発明のEL素子アレイは、一対の透明電極間に発光層を備え、光取り出し方向とは反対側の透明電極の外側に反射層を有し、前記光取り出し方向とは反対側の透明電極と前記反射層との間に透明絶縁層を有するEL素子を複数有するEL素子アレイであって、前記透明絶縁層が前記EL素子毎に離間していることを特徴とする。
本発明の有機EL素子によれば、光を強めあうための工夫を有機化合物の膜厚制御以外にも求める、より具体的には別の層を設ける。これにより、これまで厳密に作業しなければならなかった有機化合物の成膜を簡略化し、より高い光学性能を得ることができる。
さらに、本発明のEL素子アレイによれば、素子毎に駆動する駆動回路と透明電極の接続が容易となり、より簡単な構成を達成できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明するが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
<第1の実施の形態>
第1の実施形態では、本発明の有機EL素子を複数有する有機EL素子アレイの一例を示す。
図1は、第1の実施形態の有機EL素子アレイの積層構造を示す模式図である。図1において、100は基板、110は反射層、120は透明絶縁層、130は透明電極(第1電極)、140は正孔輸送層、150は発光層、160は電子輸送層、170は有機化合物層、180は透明電極(第2電極)である。発光層150は、光の三原色の発光色毎に150R(赤)、150G(緑)、150B(青)が設けられている。
本実施形態の有機EL素子アレイは、基板上100上に反射層110、透明絶縁層120、透明電極130、正孔輸送層140、発光層150、電子輸送層160、透明電極180が順次積層され、透明電極(第2電極)180側から光を取り出す構成になっている。
本実施形態の有機EL素子アレイでは、光取り出し方向とは反対側の透明電極(第1電極)130と反射層110との間に透明絶縁層120が介設されている。さらに、発光層150がRGBの発光色毎に異なる組成の物質で構成されており、複数色の発光が可能である。
本実施形態において、透明絶縁層120は、有機化合物層140の成膜工程とは別の工程で成膜される。透明絶縁層120は、例えば、酸化窒化シリコン等の無機絶縁物から構成されることが好ましい。このような無機絶縁物は公知の成膜方法、例えば、スパッタ法やCVD法等で成膜される。無機絶縁物の成膜は、有機化合物層の成膜と比べて、酸素や水分の浸入を防ぐという点で成膜条件がそれ程厳格ではない。
透明絶縁層120は、酸化窒化シリコンの他、例えば、酸化シリコン、アクリル系樹脂、ノボルネン系樹脂、フッ素系樹脂等の絶縁性の透明部材を選んでもよい。
有機化合物層170は、例えば、正孔輸送層140、発光層150、電子輸送層160の3層から構成されているが、発光層150のみであってもよい。あるいは、2層、4層など複数の層から構成されていてもよい。正孔輸送層140には、例えば、電子供与性のFL03が挙げられるが、それ以外の材料であってもよい。赤色の発光層150Rを形成する赤色材料としては、例えば、CBPにIr(piq)3をドープしたものが挙げられる。緑色の発光層150Gを形成する緑色材料としては、例えば、Alq3にクマリン6(coumarin6)をドープしたものが挙げられる。青色の発光層150Bを形成する青色材料としては、例えば、BAlqにペリレン(Perylene)をドープしたものが挙げられる。電子輸送層160には、例えば、電子受容性のバソフェナントロリン(Bathophenantoroline)を挙げられるが、それ以外の材料であってもよい。
なお、これらの有機化合物の分子構造を以下に示す。
Figure 2007242498
有機化合物層170を構成する上記各層140、150、160は、それぞれ異なる成膜方法で積層されされてもよく、すべて同一の成膜方法であってもよい。例えば、各層140、150、160のうちの少なくとも1層が塗布法であり、他の層が蒸着法(あるいは共蒸着法)であってもよく、上記各層140、150、160のすべてが蒸着法(あるいは共蒸着法)であってもよい。本実施形態では、基板側の有機化合物層である正孔輸送層140は塗布法で成膜される。そして、その上に積層される発光層150や電子輸送層160は蒸着法により成膜される。
基板100は素材を選ばないが、ガラスや合成樹脂などから成る絶縁性基板であってもよい。また、表面にSiO2膜やSiNx膜などの絶縁膜を形成した導電性基板、あるいは半導体基板であってもよい。そして、基板100は透明のみならず、不透明であってもよい。また、基板100は可撓性基板であってもよい。
反射層110は、反射率の高い部材が用いられることが好ましく、金属もしくは添加物を含む金属や合金が好ましい。より具体的には、アルミニウム、銀またはクロムのいずれか1層が含まれていることが好ましい。
透明電極(第1電極)130、透明電極(第2電極)180は、導電性の透明部材を用いることが好ましい。例えば、それぞれ個別に、ITO(インジウム錫酸化物)、もしくはIZO(インジウム亜鉛酸化物)のいずれかを選べばよい。
<第2の実施の形態>
第2の実施形態では、本発明の有機EL素子を複数有する有機EL素子アレイの他の例を示す。
図2は、第2の実施形態の有機EL素子アレイの積層構造を示す模式図である。なお、図1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省く。図2において、200は発光界面である。
第2の実施形態の有機EL素子アレイは、第1の実施形態の構成に加えて、発光層150の発光界面200から反射層110までの光学距離Lが、発光色の発光スペクトルピーク波長をλとして、λ/4の奇数倍に設定されている。
すなわち、本実施形態では、発光界面200から反射層110までの光学距離Lを発光効率が強まるように設定されている。図2では、正孔輸送層140の膜厚を各発光色に合わせて調節することにより発光効率を強めようとしているが、発光界面200から反射層110までのいずれかの層の膜厚を調節すればよく、必ずしも正孔輸送層140でなくてもよい。
光学距離は、膜厚dと屈折率nを用いてn×dで求められる。本実施形態では、透明電極(第1電極)130と透明電極(第2電極)180との間に電流が流れることにより、有機化合物層170が発光する。さらに、正孔輸送層140と発光層150との界面(発光界面200)において発光すると考えられる。そこで、発光界面200と反射層110との間の有機化合物層170、透明電極(第1電極)130、透明絶縁層120の屈折率をそれぞれnorg、nito、ntransとし、膜厚をそれぞれdorg、dito、dtransとし、発光スペクトルのピーク波長をλとする。このとき、発光界面200から反射層側へ放射され反射層110で外面反射して発光界面200に戻る光と発光された光との光学距離の差(=光路差)2Lが、λ/2の奇数倍と等しくなるときに、光の干渉は最大となる。
上記の光学距離の関係は下記式で示される。
2L=2(norgorg+nitoito+ntranstrans)=[(2j+1)/2]λ
∴L=(norgorg+nitoito+ntranstrans)=(2j+1)λ/4
(式中、j=0,1,2,3・・・の整数)
つまり、発光界面200から反射層110までの光学距離Lが発光スペクトルのピーク波長のλ/4の奇数倍に等しいとき、干渉により発光効率が向上する。したがって、本実施形態の有機EL素子アレイは、発光界面200から反射層110までの光学距離Lがλ/4の奇数倍に等しいことが好ましい。なお、製造上から膜厚制御には僅かな誤差が生ずるので、本実施形態において、奇数倍とは±5%の範囲内とする。
透明絶縁層120は、透明電極(第1電極)130に比べアッベ数の大きい材料であることが好ましい。これは、アッベ数が大きいほど、波長による屈折率の差が小さくなるため、複数の発光色を同時に効率よく取り出すことができるからである。
透明電極として一般に使われているITOやIZOは、図3に示すように短波長ほど屈折率が大きい。しかもアッベ数が小さいために、短波長の光(例えば青色)の屈折率n(b)と長波長の(例えば赤色)での屈折率n(r)の差が大きく、赤色を効率よく光を取り出すための膜厚d(r)と、青色を効率よく光を取り出すための膜厚d(b)との差が大きくなる。そのため、共通の膜厚で所望の複数の発光色を同時に効率よく取り出すことは困難である。例えば、青色光(波長450nm)の屈折率n(b)が、赤色光(波長630nm)の屈折率n(r)の1.3倍であるとき、d(r)/d(b)=630/450×1.3=1.82倍となってしまう。そこで、図4に示すようにアッベ数の大きな材料を使うと、それぞれの色を効率よく光を取り出すための膜厚の差を小さくすることができ、透明電極、有機化合物層の膜厚が共通のフルカラーパネルにおいて、色ごとの光取り出し効率のバランスをとり易い。なお、有機化合物層の膜厚とは、透明電極表面と発光位置との間の膜厚のことである。
ここで、アッベ数とは、光の波長の違いによる屈折率の違い(分散)の度合いを示すもので、下記式で表される。
νD=(nD−1)/(nF−nC
ここで、νDはアッベ数。nC、nD、nFは、それぞれC線(波長656nm)、D線(波長589nm)およびF線(波長486nm)に対する屈折率である。
<第3の実施の形態>
第3の実施形態では、本発明のEL素子アレイの一例を示す。
図5は、第3の実施形態のEL素子アレイの積層構造を示す模式図である。なお、図1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省く。図5において、500は駆動回路、510はスイッチング素子、511はソース領域、512はドレイン領域、513はゲート電極、514はゲート絶縁膜、515はドレイン電極、520は層間絶縁膜、530は隔壁、540は離間部、550は発光層である。
第3の実施形態の有機EL素子アレイは、基板100上に、スイッチング素子510からなる駆動回路500を有している。駆動回路500はゲート絶縁膜514に覆われている。また、透明絶縁層120は素子毎に形成され、離間部540において離間している。離間部540において、透明電極130と駆動回路500とが反射層110を介して接続されている。さらに、各素子間には隔壁530が設けられ、離間部540は隔壁530の下に設けられている。透明電極130上には、発光層550、透明電極180が順次積層されている。
発光層550は単層、あるいは複数の層を含んでいる。発光層550は有機化合物と無機化合物のどちらでもよいし、有機化合物と無機化合物を積層して形成してもよい。例えば、有機化合物のみからなる層の場合には、正孔輸送層、発光層および電子輸送層の3層など複数の層から構成されていてもよい。
本実施形態に係る有機EL素子アレイは、第1の実施形態または第2の実施形態の構成に加えて、素子毎に駆動を制御する駆動回路500と、各素子を隔てる隔壁530と、透明絶縁層120が離間している部分である離間部540とが設けられている。尚、第1または第2の実施形態において、以下に述べる構成を採用してもよい。
本実施形態では、離間部540が設けられていることにより、透明絶縁層120が素子毎に分離される。そのため、素子毎に透明絶縁層120の膜厚を異ならせ、素子毎の光学的な最適化も可能である。具体的には、各素子の発光波長のλ/4の奇数倍に等しくなるように、透明絶縁層120の膜厚を設定することが容易になる。なお、透明絶縁層120は同一色の素子間で離間していなくてもよい。その場合、製造が簡単である。
本実施形態では、隣接する素子間に隔壁530が設けられていることにより隣接する素子からの光を遮り、光の混色を防ぐことによって視認性を向上させることができる。隔壁530は絶縁膜であり、透明電極(第1電極)130の端部を覆うように配置されることが好ましい。透明電極130の端部を覆うことにより、電極間のショートを防ぐことができる。また、隔壁530は窒化シリコンやポリイミド系樹脂、ノボラック系樹脂等を用いることが好ましい。さらに、透明電極130と反射層110、もしくは透明電極130とTFTの一方の電極であるドレイン電極515は、非発光部である隔壁530の下で接続されていることが好ましい。隔壁530の下で接続することによって、視認性を損なわない。
透明電極130と反射層110との間に透明絶縁層120を設ける場合に、該透明絶縁層120を素子毎に離間させないと、素子毎に駆動する駆動回路を設ける際に透明電極130と駆動回路500との接続が困難になる。本実施形態では、透明絶縁層120に離間部540が設けられていることに加えて、素子毎に駆動を制御する駆動回路500が設けられることにより、駆動回路500と透明電極130の接続が容易になる。駆動回路500の一部にはゲート、ソース、ドレイン各電極、および半導体層からなるスイッチング素子510が設けられることが好ましい。スイッチング素子510としてはTFTを用いることが好ましい。駆動回路500は、離間部540が形成された層間絶縁膜520によって覆われることが好ましい。その上に反射層110が形成され、反射層110とスイッチング素子510のドレイン電極515とが電気的に接続されることが好ましい。反射層110はパターニングされ、その上に透明絶縁層120、透明電極(第1電極)130が形成されることが好ましい。
また、本実施形態では、反射層110を介して透明電極130と駆動回路500とが接続されていることが好ましい。反射層110を介して透明電極130と駆動回路500とを接続する場合には、反射層110を介さずに直接接続する場合に比べて、反射層110や透明絶縁層120のパターニング工程において厳密な精度が必要とされない。
また、本実施形態においても、第1または第2の実施形態で説明したのと同様の理由で、発光層の発光界面から反射層までの光学距離が、発光色の発光スペクトルピーク波長をλとして、λ/4の奇数倍であることが好ましく、透明絶縁層のアッベ数が、光取り出し方向とは反対側の透明電極のアッベ数より大きいことが好ましい。
上記した第1から第3の実施形態の有機EL素子アレイは、様々な電子機器の表示部等に適用することができる。例えば、デジタルカメラの電子ファインダー部や照明器具に適用することができる。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
ガラス基板(コーニング社:1737)上にスパッタ法により100nmのCrを堆積した基板を用い、フォトリソグラフィー法によりパターニングして反射層を形成し、Cr基板を形成した。このCr基板上に、スパッタ法により150nmの酸化窒化シリコンからなる透明絶縁層を堆積し、さらに60nmのIZO(酸化亜鉛と酸化インジウムの化合物)からなる透明電極をスパッタ法により堆積した。
こうして作製された基板上に、発光層を含む有機化合物層として正孔輸送層、発光層、電荷ブロック層、電子注入層および陰極となる透明電極(IZO)を60nm堆積した。有機化合物層は10-4Paの真空チャンバー内で抵抗加熱による真空蒸着法により連続成膜され、透明電極(IZO)はスパッタ法により形成された。使用した有機材料、およびその膜厚は下記表1の通りである。また、有機材料の構造式は上記した通りである。
Figure 2007242498
そして、発光位置から反射層までの光路長は、発光材料のフォトルミネッセンスのピーク波長の3/4倍に設定されている。ドープ濃度は、共蒸着時のそれぞれの材料の堆積スピードを制御することにより所定の濃度に調整した。
素子作製後、露点−60℃以下のグローブボックス内において、UV硬化樹脂で本素子とガラス基板を張り合わせて封止した。
本実施例における透明絶縁層(酸化窒化シリコン)のアッベ数は59.6であり、反射層を備えた透明電極(IZO)のアッベ数は9.6よりも大きい値であった。
以上のように作製した素子の反射層を電流源の正極に透明電極を電流源の陰極に接続し電流を流すと、発光面内に非発光部のない均一な緑色発光が得られた。
<実施例2>
実施例2では、発光色の異なる3つの有機EL素子を有する有機EL素子アレイを同一基板上に同時に作製した。実施例1と同様の方法で作製したCr基板上に、スパッタ法により160nmの酸化窒化シリコンを堆積し、所定の形状にパターニングして透明絶縁層を形成した。さらに、酸化窒化シリコン(SiON)を35nm堆積し、所定の形状にパターニングして195nmの膜厚を有する透明絶縁層と、35nmの膜厚を有する透明絶縁層とを形成した。本実施例では、青色画素を35nmの膜厚の透明絶縁層、緑色画素および赤色画素を195nmの膜厚の透明絶縁層とした。
次に、40nmのIZO(酸化亜鉛と酸化インジウムの化合物)からなる透明電極をスパッタ法により堆積した。
こうして作製された基板上に、正孔輸送層、発光層、電荷ブロック層および電子注入層を10-4Paの真空チャンバー内で抵抗加熱による真空蒸着法により連続成膜し、陰極となる透明電極(IZO)をスパッタ法により60nm堆積した。発光層は発光色毎に成膜時にメタルマスクによりパターニングした。青色素子の有機化合物層は下記表2に示す構造、緑色素子の有機化合物層は下記表3に示す構造、赤色素子の有機化合物層は下記表4に示す構造に形成されている。また、有機材料の構造式は上記した通りである。
Figure 2007242498
Figure 2007242498
Figure 2007242498
そして、発光層から反射層までの光路長が、青色素子は発光材料のフォトルミネッセンスのピーク波長の3/4倍に、緑色素子および赤色素子はそれぞれ発光材料のフォトルミネッセンスのピーク波長の1/4倍になるように膜厚が設定されている。ドープ濃度は、共蒸着時のそれぞれの材料の堆積スピードを制御することにより所定の濃度に調整した。 素子作製後、露点−60℃以下のグローブボックス内において、UV硬化樹脂で本素子とガラス基板を張り合わせて封止した。
青色画素の発光ピークは450nmであり、この波長におけるFLO3、IZO、SiONの屈折率はそれぞれ1.91、2.99、1.42である。緑色画素の発光ピークは510nmであり、この波長におけるFLO3、IZO、SiONの屈折率はそれぞれ1.84、2.04、1.42である。赤色画素の発光ピークは620nmであり、この波長におけるFLO3、IZO、SiONの屈折率はそれぞれ1.72、1.78、1.97、1.41である。
以上のように作製した青色素子の反射層を電流源の正極に透明電極を電流源の陰極に接続し電流を流すと、発光面内に非発光部のない均一な青色発光が得られた。また、緑色素子の反射層を電流源の正極に透明電極を電流源の陰極に接続し電流を流すと、発光面内に非発光部のない均一な緑色発光が得られた。さらに、赤色素子の反射層を電流源の正極に透明電極を電流源の陰極に接続し電流を流すと、発光面内に非発光部のない均一な赤色発光が得られた。
第1の実施形態の有機EL素子アレイの積層構造を示す模式図である。 第2の実施形態の有機EL素子アレイの積層構造を示す模式図である。 アッベ数が小さいときの波長と屈折率の関係を示す図である。 アッベ数が大きいときの波長と屈折率の関係を示す図である。 第3の実施形態のEL素子アレイの積層構造を示す模式図である。
符号の説明
100 基板
110 反射層
120 透明絶縁層
130 透明電極
140(140R、140G、140B) 正孔輸送層
150(150R、150G、150B) 発光層
160 電子輸送層
170 有機化合物層
180 透明電極
200 発光界面
500 駆動回路
510 スイッチング素子
511 ソース領域
512 ドレイン領域
513 ゲート電極
514 ゲート絶縁膜
515 ドレイン電極
520 層間絶縁膜
530 隔壁
540 離間部
550 発光層

Claims (23)

  1. 一対の透明電極間に、少なくとも発光層を含む有機化合物層を備え、光取り出し方向とは反対側の透明電極の外側に反射層を有する有機EL素子であって、前記光取り出し方向とは反対側の透明電極と前記反射層との間に透明絶縁層を有することを特徴とする有機EL素子。
  2. 前記発光層の発光界面から前記反射層までの光学距離が、発光色の発光スペクトルピーク波長をλとして、λ/4の奇数倍であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
  3. 請求項1または2に記載の有機EL素子を複数有することを特徴とする有機EL素子アレイ。
  4. 発光色の異なる素子を有することを特徴とする請求項3に記載の有機EL素子アレイ。
  5. 前記透明絶縁層のアッベ数が、前記光取り出し方向とは反対側の透明電極のアッベ数より大きいことを特徴とする請求項3または4に記載の有機EL素子アレイ。
  6. 前記透明絶縁層が素子毎に離間していることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の有機EL素子アレイ。
  7. 各素子を個別に駆動制御するための駆動回路を有することを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載の有機EL素子アレイ。
  8. 前記駆動回路にTFTを備えていることを特徴とする請求項7に記載の有機EL素子アレイ。
  9. 前記反射層は導電部材であり、前記透明絶縁層の離間部において、前記反射層を介して前記光取り出し方向とは反対側の透明電極と前記駆動回路とが接続されていることを特徴とする請求項7または8に記載の有機EL素子アレイ。
  10. 素子間に隔壁を有することを特徴とする請求項3乃至9のいずれかに記載の有機EL素子アレイ。
  11. 前記隔壁の下に、前記透明絶縁層の離間部を配設していることを特徴とする請求項10に記載の有機EL素子アレイ。
  12. 請求項3乃至11のいずれかに記載の有機EL素子アレイを備えていることを特徴とする電子機器。
  13. 一対の透明電極間に発光層を備え、光取り出し方向とは反対側の透明電極の外側に反射層を有し、前記光取り出し方向とは反対側の透明電極と前記反射層との間に透明絶縁層を有するEL素子を複数有するEL素子アレイであって、前記透明絶縁層が前記EL素子毎に離間していることを特徴とするEL素子アレイ。
  14. 一対の透明電極間に、少なくとも発光層を含む有機化合物層を備えることを特徴とする請求項13に記載のEL素子アレイ。
  15. 前記発光層の発光界面から前記反射層までの光学距離が、発光色の発光スペクトルピーク波長をλとして、λ/4の奇数倍であることを特徴とする請求項13または14に記載のEL素子アレイ。
  16. 発光色の異なる素子を有することを特徴とする請求項13乃至15のいずれかに記載のEL素子アレイ。
  17. 前記透明絶縁層のアッベ数が、前記光取り出し方向とは反対側の透明電極のアッベ数より大きいことを特徴とする請求項13乃至16のいずれかに記載のEL素子アレイ。
  18. 各素子を個別に駆動制御するための駆動回路を有することを特徴とする請求項13乃至17のいずれかに記載のEL素子アレイ。
  19. 前記駆動回路にTFTを備えていることを特徴とする請求項18に記載のEL素子アレイ。
  20. 前記反射層は導電部材であり、前記透明絶縁層の離間部において、前記反射層を介して前記光取り出し方向とは反対側の透明電極と前記駆動回路とが接続されていることを特徴とする請求項18または19に記載のEL素子アレイ。
  21. 素子間に隔壁を有することを特徴とする請求項13乃至20のいずれかに記載のEL素子アレイ。
  22. 前記隔壁の下に、前記透明絶縁層の離間部を配設していることを特徴とする請求項21に記載のEL素子アレイ。
  23. 請求項13乃至22のいずれかに記載のEL素子アレイを備えていることを特徴とする電子機器。
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