JP2010251236A - 積層型発光表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】積層素子の製造工程における膜厚変動による色度の変動を抑制することが可能な積層型発光表示装置を提供する。
【解決手段】複数の電極30,40,50,60とEL層31,41,51とが交互に積層された構造を有する。積層された最も外側のEL層31の発光層より外側に、少なくとも1つのEL層の発光光を反射する反射面を有する。該反射面から、該反射面が反射する発光光を放射する発光層の反射面側界面までの光学的距離Lが、下記条件式(1)を満たすように透明厚膜層21を有する。
2L/λ+δ/2π≧8 ・・・ 条件式(1)
但し、λ:取り出される光のピーク波長
δ:反射面における位相シフト量
【選択図】 図1
【解決手段】複数の電極30,40,50,60とEL層31,41,51とが交互に積層された構造を有する。積層された最も外側のEL層31の発光層より外側に、少なくとも1つのEL層の発光光を反射する反射面を有する。該反射面から、該反射面が反射する発光光を放射する発光層の反射面側界面までの光学的距離Lが、下記条件式(1)を満たすように透明厚膜層21を有する。
2L/λ+δ/2π≧8 ・・・ 条件式(1)
但し、λ:取り出される光のピーク波長
δ:反射面における位相シフト量
【選択図】 図1
Description
本発明は、有機化合物を用いた発光素子を利用した表示装置に関するものであり、さらに詳しくは、有機化合物からなる薄膜に電界を印加することにより光を放出する有機EL素子を用いた積層型発光表示装置に関するものである。
現在、有機EL素子(有機発光素子、有機エレクトロルミネッセンス素子)が盛んに研究開発されている。最近では、表示装置の共通の区域から各色を発光できるようにするため、有機EL媒体を積層して配列した高解像度表示装置の研究開発が進められている。特許文献1には、各積層体から各色の光を発光させるために、夫々の層に個別のバイアス電圧を入力できるように構成された表示装置が開示されている。
しかし、複数のEL層を積層させて構成する従来技術では、以下の課題があった。すなわち、単に複数のEL層を積層させるだけでは、積層されていない構成の表示装置に比べて有機機能層の合計膜厚が厚いため、成膜工程における膜厚変動の絶対量が大きくなり、光干渉の影響による色度変動が発生しやすくなるという課題である。
そこで、本発明は、積層素子の製造工程における膜厚変動による色度の変動を抑制することが可能な積層型発光表示装置を提供することを目的とする。
本発明の積層型発光表示装置は、上述した目的を達成するため、以下の特徴を有している。すなわち、本発明の積層型発光表示装置は、基板と、該基板上に積層された第1電極と、該第1電極の上に形成された所定の色を発する第1乃至第n(nは2以上の自然数)発光層を含む第nEL層と、第2乃至第n+1電極とが交互に積層されている。また、積層された最も外側のEL層の発光層より外側に、少なくとも1つのEL層の発光光を反射する反射面を1つ有し、該反射面の反対側から光取り出しを行うようになっている。そして、反射面から、該反射面が反射する発光光を放射する発光層の反射面側界面までの光学的距離Lが、下記条件式(1)を満たすように透明厚膜層を有することを特徴とするものである。
2L/λ+δ/2π≧8 ・・・ 条件式(1)
但し、λ:取り出される光のピーク波長
δ:反射面における位相シフト量
但し、λ:取り出される光のピーク波長
δ:反射面における位相シフト量
本発明の積層型発光表示装置によれば、反射面から、該反射面が反射する発光光を放射する発光層の反射面側界面との光学的距離Lが条件式(1)を満たすように透明厚膜層を有している。これにより、光反射面からの反射光による光学干渉効果を抑制することができるので、膜厚ばらつきによる色度ずれを抑制することが可能となる。
以下、本発明の積層型発光表示装置の実施形態を説明する。
まず、本発明の実施形態に係る積層型発光表示装置の基本構成について説明する。本発明の実施形態に係る積層型発光表示装置は、基板と、該基板上に積層された第1電極と、該第1電極の上に形成された所定の色を発する第1乃至第n(nは2以上の自然数)発光層を含む第nEL層と、第2乃至第n+1電極とが交互に積層されている。また、積層された最も外側のEL層の発光層より外側に、少なくとも1つのEL層の発光光を反射する反射面を1つ有し、該反射面の反対側から光取り出しを行うようになっている。
そして、反射面から、反射面が反射する発光光を放射する発光層の反射面側界面までの光学的距離Lが、下記条件式(1)を満たすように透明厚膜層を有している。
2L/λ+δ/2π≧8 ・・・ 条件式(1)
但し、λ:取り出される光のピーク波長
δ:反射面における位相シフト量
上記構成において、第1乃至第4の電極を形成し、各電極の間に第1乃至第3EL層を積層した構造とすることが可能である。また、第1乃至第3の電極を形成し、各電極の間に第1乃至第2EL層を積層した構造とすることが可能である。
但し、λ:取り出される光のピーク波長
δ:反射面における位相シフト量
上記構成において、第1乃至第4の電極を形成し、各電極の間に第1乃至第3EL層を積層した構造とすることが可能である。また、第1乃至第3の電極を形成し、各電極の間に第1乃至第2EL層を積層した構造とすることが可能である。
このような構成からなる積層型発光表示装置によれば、反射面と、該反射面が反射する発光光を放射する発光層の反射面側界面との光学的距離Lが上記条件式(1)を満たすように透明厚膜層を有している。したがって、光反射面からの反射光による光学干渉効果を抑制して、膜厚ばらつきによる色度ずれを抑制することができる。
ここで、光学干渉効果を抑制する条件について検討する。光学干渉効果を抑制するためには、下記条件式(2)を満足する必要がある。
2L/λ+δ/2π≧m ・・・ 条件式(2)
この条件式(2)において、δ〜πとすると、下記条件式(3)を得ることができる。
この条件式(2)において、δ〜πとすると、下記条件式(3)を得ることができる。
L≧(λ/4)・(2m−1) ・・・ 条件式(3)
そして、上記条件式(3)において、Lが2μm以上で干渉しづらくなるという条件より、下記条件式(4)を得ることができる。
そして、上記条件式(3)において、Lが2μm以上で干渉しづらくなるという条件より、下記条件式(4)を得ることができる。
(λ/4)・(2m−1)≧2000(nm) ・・・ 条件式(4)。
上記条件式(4)を整理して、下記条件式(5)を得ることができる。
上記条件式(4)を整理して、下記条件式(5)を得ることができる。
m≧(4000/λ)+1/2 ・・・ 条件式(5)
λが最大の赤の場合が一番厳しい(mが小さい)条件となり、λ=610nmとして、m≧7.05よりmは8以上となり、上記条件式(1)を得ることができる。
また、透明厚膜層の基板側に反射面を形成し、反射面と第1電極との間に透明厚膜層を形成することが可能である。このような構成からなる積層型発光表示装置によれば、透明厚膜層が、電極やEL層など電気的機能を有する層の外側に配置されるので、光学的条件を独立に最適化することができる。
また、光取り出し面に最も近いEL層の光取り出し面側に、カラーフィルターを形成することが可能である。このような構成からなる積層型発光表示装置によれば、光学干渉を利用しなくても色純度を向上させることができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態に係る積層型発光表示装置につて、具体的に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る上面光取り出し型の積層型発光表示装置の構成を示す模式図であり、EL層を3層積層した上面光取り出し(トップエミッション)型の積層型発光表示装置を示している。また、図2は、本発明の実施形態に係る下面光取り出し型の積層型発光表示装置の構成を示す模式図である。なお、図2において、図1と同様の機能を有する部材には、同一の記号を付している。
図1に示すように、基板1はガラスなどが好適に用いられ、支持体10の他、例えばアクティブマトリクス型の発光表示装置の場合は、TFT駆動回路11とその上に形成された平坦化膜12、コンタクトホール13などから構成される。
反射層20は、積層される複数のEL層の外側で、かつ光取り出し面と反対側に形成され、光取り出し面と反対側への光束71を正面に取り出すために設ける。反射層20の光取り出し面側の界面が反射面となる。反射層20の材料としては、Al、Agなどの金属およびそれらを含有する合金が好適に用いられる。
透明厚膜層21は、本発明の積層型発光表示装置の効果を発現する部位である。反射層20と第1発光層の間にあればよく、例えば、第1EL層31の発光層と第1電極30の間の有機層が透明厚膜層21を兼ねてもよい。また、第1電極30が透明厚膜層21を兼ねてもよい。さらに、第1電極30と反射層20との間に、単一機能層としての透明厚膜層21を設けてもよい。透明厚膜層21には透明な材質を用いるが、透明厚膜層21の光取り出し面側に隣接する層と光学特性が近いほど、主反射面以外の光学界面による干渉効果を低減できるのでよい。透明厚膜層21が機能するために必要な厚さは、表示装置の構造や透明厚膜層21の材質によっても異なるが、本発明の実施形態に例示した1000nm程度の厚さで効果を発現した。
第1電極30は、少なくとも透明な膜を含み、ITOなどの導電性酸化膜が好適に用いられる。透明厚膜層21の機能を兼ね備えることもできる。
第1EL層31、第2EL層41、第3EL層51は、互いに異なる発光色を有する有機発光機能層であり、それぞれホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などの有機機能層を積層した構造が好適に用いられる。これらの有機機能層の成膜方法としては、真空蒸着法、スピンコート法、インクジェット法などが好適に用いられる。各EL層の発光色は特に限定されないが、赤色、緑色、青色の3色の発光色を有するEL層からなる積層構造が好適に用いられる。また、EL層の積層順については特に限定されない。
第2電極40と第3電極50は、中間電極として機能する。本発明では、特にITOなどの透明導電膜が好適に用いられる。
第4電極60は、上部電極として機能する。図1に示す実施形態では、特にITOなどの透明導電性膜が好適に用いられる。光取り出し面での反射を防止するために、第4電極60上に樹脂層などを設けてもよい。
また、図示しない保護層あるいは封止基板と吸湿材を使用して、積層型発光表示装置の防湿性を確保することもできる。
また、図示しないカラーフィルターを光取り出し面側に配置して、色純度を高めることもできる。例えば、赤・緑・青色の3層積層構成とした積層型発光表示装置を、赤色・青色の2色を表示させる画素と、緑色・青色の2色を表示させる画素とに分けて駆動する場合に、各画素に対応する2色透過フィルターを配置すればよい。これにより、所望の2色を純度良く取り出すことができる。赤色・青色の画素上に配置する2色フィルターとしては、マゼンダの補色カラーフィルターが好適に用いられ、緑色・青色の画素上に配置する2色フィルターとしては、シアンの補色カラーフィルターが好適に用いられる。
以上に例示した構成により、各EL層からの発光を正面取り出し光70として光取り出し面から取り出すと同時に、光取り出し面と反対側への光束71の反射光と正面取り出し光70の光学干渉を抑制することができる。
また、例示した上面光取り出し型の発光表示装置の他、図2に例示する下面光取り出し(ボトムエミッション)型の発光表示装置であってもよい。この場合も、透明厚膜層21は光取り出し面から最も遠いEL層(図2に示す例では第3EL層51)の発光層と反射層20の間に配置されていればよく、単一機能層として設けてもよいし、他の機能層を兼ねる兼用層として設けてもよい。
次に、本発明の積層型発光表示装置につて、具体的な実施例を説明する。
図3は、本発明の実施例に係る上面光取り出し型の積層型発光表示装置の構成を示す模式図である。
実施例として、以下の手順により、図3に示す構造を有する3層積層系の赤・緑・青色からなる積層型発光表示装置を作製した。
ガラス製の支持体10上に低温ポリシリコンからなるTFT駆動回路11を形成し、その上にアクリル樹脂からなる平坦化膜12を形成して基板1とした。
次に、基板1の平坦化膜12上に、反射層20としてAl膜をスパッタ法で150nmの厚さに形成した。
次に、反射層20上に、透明厚膜層21として窒化ケイ素膜をスパッタ法で1000nmの厚さに形成した。
次に、平坦化膜12と反射層20と透明厚膜層21を貫通して、TFT駆動回路11と第1電極30を接続する、画素パターンに対応した複数のコンタクトホール13を形成した。
次に、第1電極30として、スパッタ法でIZOを20nm成膜してパターニングし、陽極を形成した。さらに、アクリル樹脂により、図示しない素子分離膜を形成して、画素パターンを形成した。これをUV/オゾン洗浄して、第1EL層31以降の工程に使用した。
第1EL層31のホール輸送層として下記化学式1で表されるアリールアミン系化合物を、真空蒸着にて125nm成膜した。この際の真空度は、1×10-4Pa、蒸着レートは0.3nm/secであった。
次に、第1EL層31の発光層として、青色の発光層を成膜した。青色の発光層としては、ホストとして下記化学式2で表される化合物と、下記化学式3で表される発光性化合物を共蒸着(重量比80:20)して、35nmの第1EL層31の発光層を設けた。蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜速度は0.1nm/secの条件で成膜した。
さらに、第1EL層31の電子輸送層として、バソフェナントロリンを真空蒸着法にて10nmの膜厚に形成した。蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜速度は0.3nm/secの条件であった。
次に、第1EL層31の電子注入層として、バソファナントロリンとCs2CO3を共蒸着(重量比90:10)して70nmの膜厚に形成した。蒸着時の真空度は3×10-4Pa、成膜速度は0.2nm/secの条件であった。
この電子注入層まで成膜した基板を、真空を破ること無しにスパッタ装置に移動し、シャドーマスクを用いてITOを90nmで成膜し、第2電極40とした。
次に、真空を破ること無しに蒸着装置に移動し、第2EL層41のホール注入層として、GaPcを、各画素に2nmの厚さで成膜した。この際の真空度は1×10-4Pa、蒸着レートは0.1nm/secであった。
次に、第2EL層41のホール輸送層として、上記化学式1で表される化合物を、各画素に290nmの厚さで成膜した。この際の真空度は1×10-4Pa、蒸着レートは0.3nm/secであった。
次に、第2EL層41の発光層として、緑色の発光層を成膜した。緑色の発光層としては、ホストとしてAlq3と発光性化合物クマリン6を共蒸着(重量比99:1)して、40nmの発光層を設けた。蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜速度は0.1nm/secの条件で成膜した。
次に、第2EL層41の電子輸送層として、バソフェナントロリン(Bphen)を真空蒸着法にて10nmの膜厚に形成した。蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜速度は0.3nm/secの条件であった。
次に、第2EL層41の電子注入層として、シャドーマスクを用いて、BphenとCs2CO3を共蒸着(重量比90:10)して70nmの膜厚に形成した。蒸着時の真空度は3×10-4Pa、成膜速度は0.2nm/secの条件であった。
この電子注入層まで成膜した基板を、真空を破ること無しにスパッタ装置に移動し、シャドーマスクを用いてITOを90nm成膜し、第3電極50とした。
次に、第3電極50上に、第3EL層51と第4電極60とを以下の手順で積層した。
まず、第3EL層51のホール注入層として、GaPcを、各画素に2nmの厚さで成膜した。この際の真空度は1×10-4Pa、蒸着レートは0.1nm/secであった。
次に、第3EL層51のホール輸送層として上記化学式1で表される化合物を、各画素に260nmの厚さで成膜した。この際の真空度は1×10-4Pa、蒸着レートは0.3nm/secである。
次に、第3発光層として赤色の発光層を成膜した。赤色の発光層は、ホストとしてAlq3と、発光性化合物DCM[4−(dicyanomethylene)−2−methyl−6(p−dimethylaminostyryl)−4H−pyran]を共蒸着(重量比99:1)し、30nmの膜厚とした。
次に、第3EL層51の電子輸送層として、バソフェナントロリン(Bphen)を真空蒸着法にて10nmの膜厚に形成した。蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜速度は0.3nm/secの条件であった。
次に、第3EL層51の電子注入層として、BphenとCs2CO3を共蒸着(重量比90:10)して40nmの膜厚に形成した。蒸着時の真空度は3×10-4Pa、成膜速度は0.2nm/secの条件であった。
この基板を、真空を破ること無しにスパッタ装置に移動し、シャドーマスクを用いてITOを60nm成膜し,第4電極60とした。
最後に、この基板を窒素雰囲気中に移し、吸湿材を貼り付けたガラスキャップを使用して封止した。
以上の手順により、B,G,Rの3層積層の発光表示装置を得た。得られた発光表示装置における条件式(1)の左辺の値は、B:9.5、G:12、R:13である。(但し、光学的距離は屈折率1.8、各発光層のλを460、520、610nmとして計算した。)
また同時に、工程ばらつきにより膜厚が変動した場合の色度への影響を調べるために、透明厚膜層の膜厚が890〜1110nmの複数の発光表示装置を同じ手順により作製した。
次に、上記の手順で得られた発光表示装置を発光させて色度を測定することにより、図5から図7に示す結果が得られた。図5は、本発明の実施例に係る発光表示装置の第1発光層から反射層の間の膜厚と第1発光層の発光色度(CIE_y)の関係を示すグラフである。また、図6は、本発明の実施例に係る発光表示装置の第2発光層から反射層の間の膜厚と第2発光層の発光色度(CIE_x)の関係を示すグラフである。また、図7は、本発明の実施例に係る発光表示装置の第3発光層から反射層の間の膜厚と第3発光層の発光色度(CIE_x)の関係を示すグラフである。
各発光層から反射層20までの膜厚が±5%程度変動した場合の色度変動幅は、第1発光層で約0.04(青色、CIE_y)、第2発光層で約0.03(緑色、CIE_x)、第3発光層で約0.03(赤色、CIE_x)であった。
[比較例]
比較例として、透明厚膜層21を形成しないことを除いては実施例と同様の手順で、図4に示す積層型発光表示装置を作製し、B,G,Rの3層積層の発光表示装置を得た。図4は、本発明の比較例に係る上面光取り出し型の積層型発光表示装置の構成を示す模式図である。
比較例として、透明厚膜層21を形成しないことを除いては実施例と同様の手順で、図4に示す積層型発光表示装置を作製し、B,G,Rの3層積層の発光表示装置を得た。図4は、本発明の比較例に係る上面光取り出し型の積層型発光表示装置の構成を示す模式図である。
得られた発光表示装置における条件式(1)の左辺の値は、B:1.6、G:4.9、R:7.0である。(但し、光学的距離は屈折率1.8、各発光層のλを460、520、610nmとして計算した。)
ここでも、実施例と同様に工程ばらつきにより膜厚が変動した場合の色度への影響を調べるために、同じ手順により複数の発光表示装置を作成した。これの発光表示装置は、第1EL層のホール輸送層の膜厚が115〜135nmの発光表示装置、第2EL層のホール輸送層の膜厚が260〜320nmの発光表示装置、第3EL層のホール輸送層の膜厚が200〜320nmの発光表示装置である。
次に、上記の手順で得られた発光表示装置を発光させて色度を測定し、図8から図10に示す結果が得られた。図8は、本発明の比較例に係る発光表示装置の第1発光層から反射層の間の膜厚と第1発光層の発光色度(CIE_y)の関係を示すグラフである。図9は、本発明の比較例に係る発光表示装置の第2発光層から反射層の間の膜厚と第2発光層の発光色度(CIE_x)の関係を示すグラフである。図10は、本発明の比較例に係る発光表示装置の第3発光層から反射層の間の膜厚と第3発光層の発光色度(CIE_x)の関係を示すグラフである。
各発光層から反射層20までの膜厚が±5%程度変動した場合の色度変動幅は、第1発光層で約0.09(青色、CIE_y)、第2発光層で約0.11(緑色、CIE_x)、第3発光層で約0.07(赤色、CIE_x)であった。
実施例と比較例の発光表示装置の比較から、何れの発光層においても実施例に示す本発明の積層型発光表示装置の色度変動幅が小さかった。これらの結果より、透明厚膜層を設けることによって光学干渉が抑制され、膜厚変動の影響を軽減することによって歩留まりを向上させる効果を確認できた。
1:基板、10:支持体、11:TFT駆動回路、12:平坦化膜、13:コンタクトホール、20:反射層、21:透明厚膜層、30:第1電極(下部電極)、31:第1EL層、40:第2電極(中間電極)、41:第2EL層、50:第3電極(中間電極)、51:第3EL層、60:第4電極(上部電極)、70:正面取り出し光、71:光取り出し面と反対側への光束
Claims (5)
- 基板と、該基板上に積層された第1電極と、該第1電極の上に形成された所定の色を発する第1乃至第n(nは2以上の自然数)発光層を含む第nEL層と、第2乃至第n+1電極とが交互に積層され、積層された最も外側のEL層の発光層より外側に、少なくとも1つのEL層の発光光を反射する反射面を1つ有し、該反射面の反対側から光取り出しを行う積層型発光表示装置において、
前記反射面から、前記反射面が反射する発光光を放射する発光層の前記反射面側界面までの光学的距離Lが、下記条件式(1)を満たすように透明厚膜層を有することを特徴とする積層型発光表示装置。
2L/λ+δ/2π≧8 ・・・ 条件式(1)
但し、λ:取り出される光のピーク波長
δ:反射面における位相シフト量 - 基板と、該基板上に積層された第1電極と、該第1電極の上に形成された所定の色を発する第1発光層を含む第1EL層と、第2電極と、第2発光層を含む第2EL層と、第3電極と、第3発光層を含む第3EL層と、第4電極とが交互に積層され、積層された最も外側のEL層の発光層より外側に、少なくとも1つのEL層の発光光を反射する反射面を1つ有し、該反射面の反対側から光取り出しを行う積層型発光表示装置において、
前記反射面から、前記反射面が反射する発光光を放射する発光層の前記反射面側界面までの光学的距離Lが、下記条件式(1)を満たすように透明厚膜層を有することを特徴とする積層型発光表示装置。
2L/λ+δ/2π≧8 ・・・ 条件式(1)
但し、λ:取り出される光のピーク波長
δ:反射面における位相シフト量 - 基板と、該基板上に積層された第1電極と、該第1電極の上に形成された所定の色を発する第1発光層を含む第1EL層と、第2電極と、第2発光層を含む第2EL層と、第3電極とが交互に積層され、積層された最も外側のEL層の発光層より外側に、少なくとも1つのEL層の発光光を反射する反射面を1つ有し、該反射面の反対側から光取り出しを行う積層型発光表示装置において、
前記反射面から、前記反射面が反射する発光光を放射する発光層の前記反射面側界面までの光学的距離Lが、下記条件式(1)を満たすように透明厚膜層を有することを特徴とする積層型発光表示装置。
2L/λ+δ/2π≧8 ・・・ 条件式(1)
但し、λ:取り出される光のピーク波長
δ:反射面における位相シフト量 - 前記反射面は、前記透明厚膜層の前記基板側に形成され、
前記透明厚膜層は、前記反射面と第1電極の間に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の積層型発光表示装置。 - 光取り出し面に最も近い前記EL層の光取り出し面側に、カラーフィルターが形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の積層型発光表示装置。
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---|---|---|---|---|
KR20160081388A (ko) * | 2014-12-31 | 2016-07-08 | 엘지디스플레이 주식회사 | 유기전자장치 |
JP2018509647A (ja) * | 2015-03-23 | 2018-04-05 | インテマティックス・コーポレーションIntematix Corporation | フォトルミネセンス・カラーディスプレイ |
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2009
- 2009-04-20 JP JP2009101810A patent/JP2010251236A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160081388A (ko) * | 2014-12-31 | 2016-07-08 | 엘지디스플레이 주식회사 | 유기전자장치 |
JP2018509647A (ja) * | 2015-03-23 | 2018-04-05 | インテマティックス・コーポレーションIntematix Corporation | フォトルミネセンス・カラーディスプレイ |
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