JP5210267B2 - 有機電界発光装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高い光取り出し効率と単ピークの輝度角度分布を有し、視野角内の色差を小さくして色味変化が少ない有機電界発光装置(以下、「有機電界発光表示装置」、「有機EL装置」、「有機EL表示装置」と称することもある)及び有機電界発光装置の製造方法に関する。
有機電界発光装置は、自発光型の表示装置であり、ディスプレイや照明の用途に用いられる。有機ELディスプレイは、従来のCRTやLCDと比較して視認性が高い、視野角依存性がないといった表示性能の利点を有する。また、ディスプレイを軽量化、薄層化できるといった利点もある。また、有機EL照明は、軽量化、薄層化という利点に加え、フレキシブル基板を用いることで、これまで実現できなかった形状の照明を実現できる可能性を持っている。
このように有機電界発光装置は、優れた特徴を有するが、一般に、発光層を含め表示装置を構成する各層の屈折率は空気より高い。例えば、有機電界発光装置では、発光層などの有機薄膜層の屈折率は1.6〜2.1である。このため、発光した光は界面で全反射しやすく、その光取出し効率は20%に満たず、大部分の光を損失している。
例えば、一般的に知られる有機電界発光装置における有機電界発光部は、基板上に、一対の電極層の間に配される有機化合物層を備えて構成されている。該有機化合物層は、発光層を含み、有機電界発光装置は、該発光層から発光される光を光取出し面側から出射させている。この場合、光取出し面や電極層と有機化合物層の界面において、臨界角以上の光である全反射成分を取出すことができないため、光の取出し効率が低いという問題がある。
このようなことから、光取出し効率を向上させるため、発光層から発光される光の光路を制御し、該発光層から発光される光を光取出し面側から出射させるレンズ等の光取り出し部材を、光路上に配する有機電界発光装置が種々提案されている。
例えば特許文献1には、基板上に形成された反射層と、前記反射層上に形成された陽極と、前記陽極上に形成された有機ELからなる発光層と、光を透過する厚さの金属薄膜で形成され、一面を前記発光層に被着し他面に半透明反射層が形成された陰極とを有し、前記反射層と半透明反射層で微小光共振器(マイクロキャビティ)を構成し、前記半透明反射層の外側にマイクロレンズを形成した有機ELヘッドが提案されている。
この提案は、有機ELヘッドを画像形成装置の書き込み手段として用いるものである。
また、特許文献2には、電極間に発光素子が配置され、前記電極間に印加される電圧により前記発光素子が発光する発光層と、前記発光素子からの光が出力される射出方向の前記電極の上の少なくとも発光素子の1辺の長さ以内の位置に、少なくとも1つのマイクロレンズが形成されたレンズ層とを有し、前記マイクロレンズの径が、前記発光素子の径よりも大きい表示体が提案されている。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、後述するように、有機電界発光装置は、その素子設計により配光分布(光の角度分布)が大きく変化すること、その配光分布によって光取り出しに適した光取り出し部材であるレンズの構造が変わることを知見した。
しかしながら、従来技術においては、このことが全く考慮されておらず、そのため、光取り出し効率の最適化が図れていなかった。即ち、有機電界発光部の構造に応じて、該有機電界発光部と組み合わせる最適なレンズの直径は異なり、有機電界発光部の構造とレンズとの組み合わせを適正化する設計が行われておらず、その結果、十分な光取り出し効率が得られなかった。
また、ディスプレイとして視野角を変えた時の輝度変化や色度変化を適切にするには配光分布に適したレンズの構造が必要となるが、ディスプレイでの光取り出し効率向上を達成するためには、正面輝度の向上が重要であり、正面輝度を向上させるにはレンズの屈折率が高い方がよいが、本来外に出したくない有機電界発光部内や封止層内の高角度側の光が出射して、輝度分布が複数のピークを持ってしまうという問題があった。
したがって、高い光取り出し効率と単ピークの輝度角度分布を有し、視野角内の色差を小さくして色味変化が少ない有機電界発光装置及び有機電界発光装置の製造方法の提供が望まれているのが現状である。
特開2003−272873号公報 特開2004−227940号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、高い光取り出し効率と単ピークの輝度角度分布を有し、視野角内の色差を小さくして色味変化が少ない有機電界発光装置及び有機電界発光装置の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者が鋭意検討を重ねた結果、2次以上の高次のマイクロキャビティ構造の有機電界発光部に対してマイクロレンズを設ける際に、有機電界発光部の陰極表面を被覆する封止層上に低屈折率層を形成することが有効であることを知見した。即ち、前記封止層の屈折率npと、前記レンズの屈折率nLと、前記低屈折率層の屈折率nfとが、次式、np>nf、nL>nf、を満たすように封止層上に低屈折率層を設けることにより、有機電界発光部から低屈折率層に入射する際に高角度側の少なくとも2次ピーク光は全反射される。3次ピーク及びそれ以上のピークは2次ピークより高角度に存在するため同時に除去される。そのため、高角度側の2次以上のピーク光が低屈折率層に入射しないので輝度の角度特性は単ピーク化する。また、高角度側の2次以上のピーク光は低角度部分の光と異なる波長成分が多い。その結果、高角度側の2次以上のピーク光は低屈折率層を透過してレンズに入射しないので色差が小さくなることを知見した。
また、有機電界発光部の陰極表面を被覆する封止層に設けるレンズの屈折率を下げると正面輝度が下がるが、低屈折率層を設けてレンズの屈折率を大きくすると正面輝度を維持したまま不要な高角度側の2次以上のピーク光を除去できることを知見した。
本発明は、本発明者による前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 陽極と、発光層と、陰極と少なくとも含む有機電界発光部と、
前記有機電界発光部の陰極表面を被覆する封止層と、
前記封止層上に設けられ、前記発光層から発光される光の光路を制御するレンズと、
を有する有機電界発光装置であって、
前記封止層と前記レンズの間に、前記封止層の屈折率より低屈折率である低屈折率層を有することを特徴とする有機電界発光装置である。
<2> 低屈折率層が、低屈折率の固体層である前記<1>に記載の有機電界発光装置である。
<3> レンズの屈折率が、低屈折率層の屈折率よりも高い前記<1>から<2>のいずれかに記載の有機電界発光装置である。
<4> 封止層内の配光分布が複数のピークを持ち、かつ低角度側より高角度側の封止層のピーク角度θpと、封止層の全反射角θm=sin−1(nf/np)(ただし、npは封止層の屈折率、nfは低屈折率層の屈折率である)とが、次式、θm<θp、を満たす前記<1>から<3>のいずれかに記載の有機電界発光装置である。
<5> 有機電界発光部の陰極からレンズまでの距離dと、レンズの有効直径φとの比(φ/d)が2以上である前記<1>から<4>のいずれかに記載の有機電界発光装置である。
<6> 有機電界発光部が、光学長L(λ)が2λ(ただし、λは発光波長を表す)である2次のマイクロキャビティ構造を有する前記<1>から<5>のいずれかに記載の有機電界発光装置である。
<7> 有機電界発光部が、光学長L(λ)が3λ(ただし、λは発光波長を表す)である3次のマイクロキャビティ構造を有する前記<1>から<5>のいずれかに記載の有機電界発光装置である。
<8> 低屈折率層がフッ素系材料を含有する前記<1>から<7>のいずれかに記載の有機電界発光装置である。
<9> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の有機電界発光装置を製造する方法であって、
有機電界発光部の陰極表面を被覆する封止層上に低屈折率層を形成する低屈折率層形成工程と、
前記低屈折率層表面にレンズを形成するレンズ形成工程と、を含むことを特徴とする有機電界発光装置の製造方法である。
<10> レンズの形成が、インプリント法で行われる前記<9>に記載の有機電界発光装置の製造方法である。
<11> レンズの形成が、インクジェット法で行われる前記<9>に記載の有機電界発光装置の製造方法である。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、高い光取り出し効率と単ピークの輝度角度分布を有し、視野角内の色差を小さくして色味変化が少ない有機電界発光装置及び有機電界発光装置の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の有機電界発光装置の一例を示す概略図である。 図2Aは、本発明の有機電界発光装置の一例を示す上面図である。 図2Bは、本発明の有機電界発光装置の一例を示す正面図である。 図3は、封止層と低屈折率層との光屈折の関係を示す図である。 図4は、製造例1の有機電界発光素子(1)の配光分布を示す図である。 図5は、製造例2の有機電界発光素子(2)の配光分布を示す図である。 図6Aは、配光分布の波長依存性を示すグラフである。 図6Bは、図6Aの510nmを1.00とした時の配光分布の波長依存性を示すグラフである。 図7は、No.1、2、3、4、及び5の有機電界発光装置の発光分布を示す図である。 図8は、No.2及び6の有機電界発光装置の発光分布を示す図である。 図9は、No.3及び7の有機電界発光装置の発光分布を示す図である。 図10は、No.4及び8の有機電界発光装置の発光分布を示す図である。 図11は、製造例2の有機電界発光素子(2)を用いたNo.1、2、及び6の有機電界発光装置の発光分布を示す図である。 図12は、インプリント法により低屈折率層上にレンズを作製する方法を示す工程図である。 図13は、インクジェット法により低屈折率層上にレンズを作製する方法を示す工程図である。 図14は、有機電界発光部の陰極からレンズまでの距離dと、レンズの有効直径φとの比(φ/d)を変えて、光強度の角度分布を調べた結果を示すグラフである。 図15は、RGB3画素にレンズを配置した状態を示す図である。 図16は、RGB3画素にレンズを配置した状態を示す図である。 図17は、画素が長方形の場合の1辺の最大長さaの求め方を示す図である。 図18は、正方形状の画素にレンズを配置した状態を示す図である。 図19は、長方形状の画素にレンズを配置した状態を示す図である。 図20は、円形状の画素にレンズを配置した状態を示す図である。 図21は、三角形状の画素にレンズを配置した状態を示す図である。
(有機電界発光装置)
本発明の有機電界発光装置は、有機電界発光部と、封止層と、レンズとを有し、前記封止層と前記レンズの間に、低屈折率層を有し、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
<低屈折率層>
前記低屈折率層は、前記封止層の屈折率より低屈折率である層である。
前記低屈折率層は、低屈折率の固体層であることが好ましい。これにより、低屈折率層が空気層である場合は除かれる。
前記レンズの屈折率は、前記低屈折率層の屈折率よりも高いことが好ましい。前記レンズの屈折率が、前記低屈折率層の屈折率以下であると、低屈折率層で反射される高角度成分より、レンズで反射される高角度成分の方がより低角度になるため低屈折率層は意味をもたなくなる。この場合、レンズの屈折率が低いことから屈折力が弱く正面輝度の向上は小さい値にとどまるという問題がある。
したがって前記封止層の屈折率npと、前記レンズの屈折率nLと、前記低屈折率層の屈折率nfとは、次式、np>nf、nL>nf、を満たす。
前記低屈折率層の屈折率nfは、1.01〜1.5であることが好ましく、1.3〜1.5であることがより好ましい。前記屈折率が1.01未満を、固体層で実現する現実的な方法が存在しない。一方、前記屈折率が1.5を超えると、高角度側の不要な光成分を十分に除去できなくなることがある。
前記低屈折率層は、上記屈折率の関係を満たせば特に制限はなく、その形状、構造、大きさ等は適宜選択することができ、前記形状としては、フィルム状、板状であることが好ましい。前記低屈折率層の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であっても構わない。前記低屈折率層の大きさは、有機電界発光素子の大きさに応じて適宜選定することができる。
前記低屈折率層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばフッ素系材料が好適である。前記フッ素系材料としては、有機フッ素系材料及び無機フッ素系材料のいずれであっても構わない。前記有機フッ素系材料としては、例えばフッ素樹脂、(C10O)n(ただし、nは繰り返し数を表す)、(CFCF)n(ただし、nは繰り返し数を表す)、COCH、などが挙げられる。前記無機フッ素系材料としては、例えばMgF、YF、CaFなどが挙げられる。これらの中でも、フッ素樹脂、(C10O)nは、屈折率が1.3程度と低い点で特に好ましい。
前記低屈折率層の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、後述する本発明の有機電界発光装置の製造方法により好適に製造することができる。
前記低屈折率層の厚みは、0.5μm〜5μmが好ましく、1μm〜3μmがより好ましい。
本発明においては、前記有機電界発光部は、レンズを付加しない状態での正面輝度が大きくなるという観点から、マイクロキャビティ構造を有することが好ましい。
ここで、前記マクロキャビティ構造とは、光出射側の半透過層と光出射と逆側の反射電極層とが干渉する構造を意味する。
前記有機電界発光部は、光学長L(λ)が2λ(ただし、λは発光波長を表す)である2次のマイクロキャビティ構造、又は光学長L(λ)が3λ(ただし、λは発光波長を表す)である3次のマイクロキャビティ構造であることが好ましい。これは、1次(1λ)のマイクロキャビティは厚みコントロールが難しい。また、4次(4λ)以上のマイクロキャビティは厚みコントロールは容易になるが正面輝度がだんだん小さくなっていくため、2次(2λ)又は3次(3λ)のマイクロキャビティ構造が最適である。
前記2次のマイクロキャビティ構造とは、金属反射層間をラウンドトリップする光が強めあう条件となる最小の光学長から2番目に短い光学長であることを意味する。
前記3次のマイクロキャビティ構造とは、金属反射層間をラウンドトリップする光が強めあう条件となる最小の光学長から3番目に短い光学長であることを意味する。
ここで、前記マイクロキャビティ構造の光学長(光学距離)Lは、L=2×Σn(ただし、iは積層数で1〜iまでの整数を表す)及び反射による位相シフトで表され、陽極と陰極の間に形成される各層の厚さdとその層の屈折率nの積の和で表される。
前記光学長Lは、発光波長λに対し、光学長L(λ)=mλ(m=1:1次、m=2:2次、m=3:3次)に示す関係があり、光学長L(λ)は、下記数式で表される。
ただし、式中、L(λ)は光学長〔=2Σnjj+ΣABS(φmiλ/2π)〕、λは、発光波長、iは、金属反射層を示すサフィックス、jは、金属反射層以外の金属層間の層(有機層や誘電体層等)を示すサフィックスを表す。
本発明においては、前記封止層内の配光分布が複数のピークを持ち、かつ低角度側より高角度側の封止層のピーク角度θpと、封止層の全反射角(臨界角)θm=sin−1(nf/np)(ただし、npは封止層の屈折率、nfは低屈折率層の屈折率である)とが、次式、θm<θp、を満たすことが、輝度特性が複数のピークをもたないという点で好ましい。前記θmがθp以上であると、輝度特性が複数のピークを持つことがある。
ここで、図3に示すように、レンズと封止層の間に低屈折率層を挿入すると、封止層から低屈折率層に光が入射する角度が、臨界角θm以上であると、光が反射して、低屈折率層に入射されない。即ち、封止層の屈折率npと、レンズの屈折率nLと、低屈折率層の屈折率nfとが、次式、np>nf、nL>nf、を満たす関係となる低屈折率層を設けると、封止層から低屈折率層に光が入射する角度が臨界角以上となり、封止層から低屈折率層に入射する際に高角度側の2次ピークの光は全反射される。したがって高角度側の2次ピークの光が低屈折率層に入射しないので輝度の角度特性が単ピーク化する。
本発明においては、有機電界発光部の陰極からレンズまでの距離dと、レンズの有効直径φとの比(φ/d)が2以上であることが好ましい。前記比(d/φ)が、2未満であると、隣接画素へ光がにじんだり、わずかな角度で輝度低下したり、正面輝度が向上しないことがある。
<有機電界発光部>
前記有機電界発光部は、陽極と、発光層と、陰極とを少なくとも有し、必要に応じて正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層などを有してもよく、またこれらの各層はそれぞれ他の機能を備えたものであってもよい。各層の形成にはそれぞれ種々の材料を用いることができる。
−陽極−
前記陽極は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層などに正孔を供給するものであり、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、又はこれらの混合物などを用いることができ、好ましくは仕事関数が4eV以上の材料である。具体例としては、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電性金属酸化物、あるいは金、銀、クロム、ニッケル等の金属、更にこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅等の無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等の有機導電性材料、又はこれらとITOとの積層物などが挙げられる。これらの中でも、導電性金属酸化物が好ましく、生産性、高導電性、透明性等の点からITOが特に好ましい。
前記陽極の厚みは、特に制限はなく、材料により適宜選択可能であるが、10nm〜5μmが好ましく、50nm〜1μmがより好ましく、100nm〜500nmが更に好ましい。
前記陽極としては、通常、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、透明樹脂基板などの上に層形成したものが用いられる。ガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。
前記基板の厚みは、機械的強度を保つのに十分であれば特に制限はないが、ガラスを用いる場合には、0.2mm以上が好ましく、0.7mm以上がより好ましい。
前記透明樹脂基板としては、バリアフィルムを用いることもできる。該バリアフィルムとは、プラスチック支持体上にガス不透過性のバリア層を設置したフィルムである。バリアフィルムとしては、酸化ケイ素や酸化アルミニウムを蒸着したもの(特公昭53−12953号公報、特開昭58−217344号公報)、有機無機ハイブリッドコーティング層を有するもの(特開2000−323273号公報、特開2004−25732号公報)、無機層状化合物を有するもの(特開2001−205743号公報)、無機材料を積層したもの(特開2003−206361号公報、特開2006−263989号公報)、有機層と無機層を交互に積層したもの(特開2007−30387号公報、米国特許第6413645号明細書、Affinitoら著 Thin Solid Films 1996年 290-291頁)、有機層と無機層を連続的に積層したもの(米国特許出願公開公報2004−46497号明細書)などが挙げられる。
前記陽極の作製には、材料によって種々の方法が用いられるが、例えばITOの場合、電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、化学反応法(ゾル−ゲル法など)、酸化インジウムスズの分散物の塗布などの方法で膜形成される。陽極は洗浄その他の処理により、表示装置の駆動電圧を下げたり、発光効率を高めることも可能である。例えばITOの場合、UV−オゾン処理などが効果的である。
−陰極−
前記陰極は、電子注入層、電子輸送層、発光層などに電子を供給するものであり、電子注入層、電子輸送層、発光層などの陰極と隣接する層との密着性やイオン化ポテンシャル、安定性等を考慮して選ばれる。
前記陰極の材料としては、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、又はこれらの混合物を用いることができ、具体例としてはアルカリ金属(例えばLi、Na、K等)又はそのフッ化物、アルカリ土類金属(例えばMg、Ca等)又はそのフッ化物、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金又はそれらの混合金属、リチウム−アルミニウム合金又はそれらの混合金属、マグネシウム−銀合金又はそれらの混合金属、インジウム、イッテリビウム等の希土類金属などが挙げられる。これらの中でも、仕事関数が4eV以下の材料が好ましく、アルミニウム、リチウム−アルミニウム合金又はそれらの混合金属、マグネシウム−銀合金又はそれらの混合金属が特に好ましい。
前記陰極の厚みは、特に制限はなく、材料により適宜選択可能であるが、10nm〜5μmが好ましく、50nm〜1μmがより好ましく、100nm〜1μmが更に好ましい。
前記陰極の作製には、例えば電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、コーティング法などの方法が用いられ、金属を単体で蒸着することも、二成分以上を同時に蒸着することもできる。更に、複数の金属を同時に蒸着して合金電極を形成することも可能であり、またあらかじめ調整した合金を蒸着させてもよい。
前記陽極及び陰極のシート抵抗は、低い方が好ましく、数百Ω/□以下が好ましい。
−発光層−
前記発光層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、電界印加時に陽極又は正孔注入層、正孔輸送層から正孔を注入することができると共に、陰極又は電子注入層、電子輸送層から電子を注入することができる機能や、注入された電荷を移動させる機能、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層を形成することができるものなどを用いることができる。
前記発光層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、スチリルアミン誘導体、芳香族ジメチリディン化合物、8−キノリノール誘導体の金属錯体や希土類錯体に代表される各種金属錯体;ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記発光層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1nm〜5μmが好ましく、5nm〜1μmがより好ましく、10nm〜500nmが更に好ましい。
前記発光層の形成方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば抵抗加熱蒸着、電子ビーム、スパッタリング、分子積層法、コーティング法(スピンコート法、キャスト法、ディップコート法など)、LB法などの方法が挙げられる。これらの中でも、抵抗加熱蒸着、コーティング法が特に好ましい。
−正孔注入層、正孔輸送層−
前記正孔注入層及び正孔輸送層の材料としては、陽極から正孔を注入する機能、正孔を輸送する機能、陰極から注入された電子を障壁する機能のいずれかを有しているものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記正孔注入層及び正孔輸送層の材料としては、例えばカルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)誘導体、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記正孔注入層及び正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
前記正孔注入層及び正孔輸送層の形成方法としては、例えば真空蒸着法、LB法、前記正孔注入輸送剤を溶媒に溶解又は分散させてコーティングする方法(スピンコート法、キャスト法、ディップコート法など)が用いられる。コーティング法の場合、樹脂成分と共に溶解乃至分散することができる。
前記樹脂成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリブチルメタクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリブタジエン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)樹脂、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド樹脂、エチルセルロース、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記正孔注入層及び正孔輸送層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば1nm〜5μmが好ましく、5nm〜1μmがより好ましく、10nm〜500nmが更に好ましい。
−電子注入層、電子輸送層−
前記電子注入層及び電子輸送層の材料としては、陰極から電子を注入する機能、電子を輸送する機能、陽極から注入された正孔を障壁する機能のいずれか有しているものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記電子注入層及び電子輸送層の材料としては、例えばトリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電子注入層及び電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
前記電子注入層及び電子輸送層の形成方法としては、例えば真空蒸着法やLB法、前記電子注入輸送剤を溶媒に溶解乃至分散させてコーティングする方法(スピンコート法、キャスト法、ディップコート法など)などが用いられる。コーティング法の場合、樹脂成分と共に溶解乃至分散することができ、前記樹脂成分としては、例えば、正孔注入層又は正孔輸送層の場合に例示したものが適用できる。
前記電子注入層又は電子輸送層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1nm〜5μmが好ましく、5nm〜1μmがより好ましく、10nm〜500nmが更に好ましい。
<レンズ>
前記レンズは、前記発光層から発光される光の光路を制御する機能を有する。
前記レンズは、前記有機電界発光部の陰極表面を被覆する封止層上に形成される低屈折率層上に形成される。
前記レンズとしては、その形状、配列、大きさ、材質などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば球状、半球状、楕円状、台形状などが挙げられる。これらの中でも、半球状レンズが正面輝度の向上率の点で特に好ましい。
前記レンズの配列としては、例えば正方格子状、ハニカム状などが挙げられる。
前記レンズの材質としては、透明樹脂、ガラス、透明結晶、透明セラミックなどが挙げられる。
前記レンズの大きさとしては、半球状レンズの場合には、その有効直径が10μm〜1,000μmが好ましく、20μm〜200μmがより好ましい。
前記レンズの屈折率nLは、1.3〜1.8であることが好ましく、1.4〜1.7であることがより好ましい。
<封止層>
前記封止層は、前記有機電界発光部の陰極表面を被覆する層である。
前記封止層としては、大気中の酸素、水分、窒素酸化物、硫黄酸化物、オゾン等の透過を防ぐ機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記封止層は、前記有機電界発光部の陰極表面を被覆する。前記陰極表面には、陰極表面以外にも、有機電界発光部の表面(露出面)を広く含む概念である。
前記封止層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、SiN、SiON、などが挙げられる。
前記封止層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、CVD法、真空蒸着法、などが挙げられる。
前記封止層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5nm〜5,000nmが好ましく、7nm〜3,000nmがより好ましい。前記封止層の厚みが、5nm未満であると、大気中の酸素及び水分の透過を防ぐバリア機能が不充分であることがあり、5,000nmを超えると、光線透過率が低下し、透明性を損なうことがある。
前記封止層の光学的性質は、光線透過率が80%以上であることが好ましく、85%以上がより好ましく、90%以上が更に好ましい。
前記封止層の屈折率npは、1.5〜1.9であることが好ましく、1.7〜1.8であることがより好ましい。
−基板−
前記基板としては、その形状、構造、大きさ等を適宜選択すればよく、一般的には、基板の形状としては、板状であることが好ましい。基板の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。前記基板は、無色透明であっても、有色透明であってもよいが、発光層から発せられる光を散乱又は減衰等させることがない点で、無色透明であることが好ましい。
前記基板の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばイットリア安定化ジルコニア(YSZ)、ガラス等の無機材料;ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂等のポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)樹脂等の有機材料、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記基板としてガラスを用いる場合には、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したもの(例えば、バリアフィルム基板)を使用することが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
前記熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
(有機電界発光装置の製造方法)
本発明の有機電界発光装置の製造方法は、本発明の前記有機電界発光装置を製造する方法であって、
低屈折率層形成工程と、レンズ形成工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
<低屈折率層形成工程>
前記低屈折率層形成工程は、有機電界発光部の陰極表面を被覆する封止層上に低屈折率層を形成する工程である。
前記低屈折率層の形成方法としては、特に制限はなく、材料に応じて適宜選択することができ、無機フッ化物等の無機フッ素系材料の場合には、例えばCVD法、真空蒸着法、などが挙げられる。また、フッ素樹脂等の有機フッ素系材料の場合には、例えばスピンコート法、ディップコート法、ボッティング法、などが挙げられる。
<レンズ形成工程>
前記レンズ形成工程は、前記低屈折率層形成工程で形成された低屈折率層表面にレンズを形成する工程である。
前記レンズの形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、切削加工、研磨、インクジェット法、インプリント法、フォトリソグラフィ法、又はこれらの組み合わせなどが挙げられる。これらの中でも、インプリント法、インクジェット法が特に好ましい。
前記インプリント法としては、例えば、有機電界発光素子の陰極表面を被覆する封止層上に形成された低屈折率層上に、レンズに対応した凹部を有する透明なガラスモールドに離型樹脂を塗布した後、アクリル系樹脂を塗布し、ガラスモールドを有機電界発光素子の画素にアライメントして圧接させる。その後、ガラスモールドを取り外すことにより、半球状レンズを形成することができる。
前記インクジェット法としては、例えば、有機電界発光素子の陰極表面を被覆する封止層上に形成された低屈折率層上に、マスクを有機電界発光素子の画素にアライメントしてSiO膜をRFスパッタで形成する。UVクリーニングを行った後、パターンニングされたSiO膜上に、アクリル系樹脂をインクジェット法で塗布する。その後UV光を照射し、硬化させることにより、半球状レンズを形成することができる。
<その他の工程>
本発明の有機電界発光装置は、その他の工程として有機電界発光部を構成する各層を形成する工程などが挙げられる。
ここで、図1は、本発明の有機電界発光装置の一例であるトップエミッション型の有機電界発光装置を示す概略断面図である。
この図1のトップエミッション型の有機電界発光装置は、陽極1、ホール注入層2、第1ホール輸送層3、第2ホール輸送層4、第3ホール輸送層5、発光層6、第1電子輸送層7、第2電子輸送層8、第1電子注入層9、第2電子注入層10、及び陰極11からなる有機電界発光部15上に、封止層12、低屈折率層13、レンズ14を有している。
なお、「光出射方向」は、発光層からの光が、光取り出し面から有機電界発光装置の外部に出射される方向を示す。図1に示すトップエミッション型の有機電界発光装置の場合、発光層6からみて図面に平行に上方に向かう方向を示す。
本発明の有機電界発光装置は、フルカラーで表示し得る装置として構成されてもよい。
本発明の有機電界発光装置をフルカラータイプのものとする方法としては、例えば「月刊ディスプレイ」、2000年9月号、33〜37ページに記載されているように、色の3原色(青色(B)、緑色(G)、赤色(R))に対応する光をそれぞれ発光する層構造を基板上に配置する3色発光法、白色発光用の層構造による白色発光をカラーフィルタを通して3原色に分ける白色法、青色発光用の層構造による青色発光を蛍光色素層を通して赤色(R)及び緑色(G)に変換する色変換法、などが知られている。
また、上記方法により得られる異なる発光色の層構造を複数組み合わせて用いることにより、所望の発光色の平面型光源を得ることができる。例えば、青色及び黄色の発光素子を組み合わせた白色発光光源、青色、緑色、及び赤色の発光素子を組み合わせた白色発光光源、等である。
本発明の有機電界発光装置は、例えば、コンピュータ、車載用表示器、野外表示器、家庭用機器、業務用機器、家電用機器、交通関係表示器、時計表示器、カレンダ表示器、ルミネッセントスクリーン、音響機器等をはじめとする各種分野において好適に使用することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1)
<有機電界発光素子(1)(sm=2)の作製;トップエミッション型、光学長が2次のマイクロキャビティ構造である場合>
ガラス基板として、厚みが0.7mm、屈折率が1.5のイーグル2000(コーニング社製)を用いた。
次に、ガラス基板上に、陽極としてアルミニウム(Al)を、厚みが100nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、Al膜上に、ホール注入層として2−TNATA〔4,4’,4”−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン〕とMnOを7:3の割合で、厚みが20nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、ホール注入層上に、第1のホール輸送層として2−TNATAにF4−TCNQ(2,3,5,6−tetrafluoro−7,7,8,8tetracyanoquinodimethane)を1.0%ドープして141nmの厚さとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第1のホール輸送層上に、第2のホール輸送層としてα−NPD〔N,N’−(ジナフチルフェニルアミノ)ピレン〕を、厚みが10nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第2のホール輸送層上に、第3のホール輸送層材料として下記構造式で表されるホール輸送材料Aを、厚みが3nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第3のホール輸送層上に、発光層を、ホスト材料としてCBP(4,4’−ジカルバゾール−ビフェニル)と、発光材料として下記構造式で表される発光材料Aを、85:15の割合で、厚みが20nmとなるように、真空共蒸着により形成した。
次に、発光層上に、第1の電子輸送層としてBAlq(Aluminum(III)bis(2-methyl-8-quinolinato)-4-phenylphenolate)を、厚みが39nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第1の電子輸送層上に、第2の電子輸送層としてBCP(2,9-dimethyl-4,7-diphenyl-1,10-phenanthrolin)を、厚みが1nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第2の電子輸送層上に、第1の電子注入層としてLiFを、厚みが1nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第1の電子注入層上に、第2の電子注入層としてAlを、厚みが1nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、電子注入層上に、陰極としてAgを、厚みが20nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、陰極上に、封止層としてSiONを、厚みが3,000nmとなるように、真空蒸着により形成した。以上により、有機電界発光素子(1)を作製した。
作製した有機電界発光素子(1)は、光学長L(λ)が2λ(ただし、λは発光波長を表す)である2次のマイクロキャビティ構造を有していた。
(製造例2)
<有機電界発光素子(2)(sm=3)の作製;トップエミッション型、光学長が3次のマイクロキャビティ構造である場合>
製造例1において、第1のホール輸送層の厚みを141nmから271nmに変えた以外は、製造例1と同様にして、有機電界発光素子(2)を作製した。
作製した有機電界発光素子(2)は、光学長L(λ)が3λ(ただし、λは発光波長を表す)である3次のマイクロキャビティ構造を有していた。
作製した各有機電界発光素子は、緑(約530nm)の発光に最適化したものであり、各有機電界発光素子の発光部分(発光層)の1辺は、最大長さa(図2B参照)が2mmであった。
次に、作製した各有機電界発光素子について、その光取り出し面としての封止層上に、十分に径の大きい(半径10mm)、屈折率1.8のシリンダーレンズをマッチングオイル(屈折率=1.8)で装着した。各有機電界発光素子について、以下のようにして、配光分布を測定した。この評価により、封止層内での光の角度分布を知ることができる。
有機電界発光素子(1)(sm=2)の配光分布の結果を図4、有機電界発光素子(2)(sm=3)の配光分布の結果を図5にそれぞれ示す。
<配光分布の測定方法>
シリコンディテクター(浜松フォトニクス株式会社製、S4349)をゴニオメータ(自作)に装着し、各有機電界発光素子を発光させて、ゴニオメータの角度と、シリコンディテクターからの光強度に対応する電圧信号との関係を測定し、配光分布を求めた。
これらの有機電界発光素子に光取り出し部品としてのレンズが装着されない場合は、封止層と空気の界面の全反射角度は±33°であり、この角度より大きい角度に光は空気中に放射されない。
図4及び図5の結果から、正面輝度は高くなるが、高角度側の2次ピークが生じるため、斜め方向から見ると、明るくなる部分が生じて不自然である。更に、配光分布の波長依存性について、図6A及び図6B(図6Aの510nmを1.0として表示)の結果から、50°以上で長波長成分が多くなり、斜めから見ると色が変化してしまい不自然であることが分かった。
(実施例1)
<有機電界発光装置の作製>
−No.1−
製造例1の有機電界発光素子(1)の陰極表面を被覆する封止層上に、低屈折率層及びレンズを設けないもの(即ち、有機電界発光素子(1)自体)である。
−No.2−
製造例1の有機電界発光素子(1)の陰極表面を被覆する封止層上に、低屈折率層として、ガラス材料1(S−LAH53、オハラ社製、屈折率1.81)を、RFスパッタにより、厚みが3,000nmとなるように形成した。
次に、低屈折率層上に、ガラス材料1(S−LAH53、オハラ社製、屈折率1.81)を、RFスパッタにより、厚みが3,000nmとなるように形成した。得られたガラス層を切削加工することにより、半球状レンズを形成した。
−No.3−
製造例1の有機電界発光素子(1)の陰極表面を被覆する封止層上に、低屈折率層として、ガラス材料2(BK7、ショット社製、屈折率1.52)を、RFスパッタにより、厚みが3,000nmとなるように形成した。
次に、低屈折率層上に、ガラス材料2(BK7、ショット社製、屈折率1.52)を、RFスパッタにより、厚みが3,000nmとなるように形成した。得られたガラス層を切削加工することにより、半球状レンズを形成した。
−No.4−
製造例1の有機電界発光素子(1)の陰極表面を被覆する封止層上に、低屈折率層として、ガラス材料3(S−FPL53、オハラ社製、屈折率1.44)を、RFスパッタにより、厚みが3,000nmとなるように形成した。
次に、低屈折率層上に、ガラス材料3(S−FPL53、オハラ社製、屈折率1.44)を、RFスパッタにより、厚みが3,000nmとなるように形成した。得られたガラス層を切削加工することにより、半球状レンズを形成した。
−No.5−
図12に示すように、製造例1の有機電界発光素子(1)の陰極表面を被覆する封止層上に、無機フッ化物(MgF、屈折率1.38)を、真空蒸着法により、厚みが3,000nmになるように形成した。
次に、低屈折率層上に、レンズに対応した凹部を有する透明なガラスモールドに離型樹脂を塗布した後、アクリル樹脂1(屈折率1.38)を塗布し、ガラスモールドを有機電界発光素子の画素にアライメントして圧接させた。その後、ガラスモールドを取り外すことにより、半球状レンズ(屈折率1.38)を作製した。
−No.6−
図12に示すように、製造例1の有機電界発光素子(1)の陰極表面を被覆する封止層上に、低屈折率層として、無機フッ化物(MgF、屈折率1.38)を、真空蒸着法により、厚みが3,000nmになるように形成した。
次に、低屈折率層上に、レンズに対応した凹部を有する透明なガラスモールドに離型樹脂を塗布した後、アクリル樹脂2(屈折率1.81)を塗布し、ガラスモールドを有機電界発光素子の画素にアライメントして圧接させた。その後、ガラスモールドを取り外すことにより、半球状レンズ(屈折率1.81)を作製した。
−No.7−
図12に示すように、製造例1の有機電界発光素子(1)の陰極表面を被覆する封止層上に、低屈折率層として、無機フッ化物(MgF、屈折率1.38)を、真空蒸着法により、厚みが3,000nmになるように形成した。
次に、低屈折率層上に、レンズに対応した凹部を有する透明なガラスモールドに離型樹脂を塗布した後、アクリル樹脂3(屈折率1.52)を塗布し、ガラスモールドを有機電界発光素子の画素にアライメントして圧接させた。その後、ガラスモールドを取り外すことにより、半球状レンズ(屈折率1.52)を作製した。
−No.8−
図12に示すように、製造例1の有機電界発光素子(1)の陰極表面を被覆する封止層上に、低屈折率層として、無機フッ化物(MgF、屈折率1.38)を、真空蒸着法により、厚みが3,000nmになるように形成した。
次に、低屈折率層上に、レンズに対応した凹部を有する透明なガラスモールドに離型樹脂を塗布した後、アクリル樹脂4(屈折率1.44)を塗布し、ガラスモールドを有機電界発光素子の画素にアライメントして圧接させた。その後、ガラスモールドを取り外すことにより、半球状レンズ(屈折率1.44)を作製した。
以上のようにして作製したNo.1〜No.8の有機電界発光装置について、光強度の角度分布を調べた。なお、図2A及び図2Bに示すように、発光層の大きさaは2mm×2mmでレンズの有効直径φは3mmのものを用いた。結果を表1及び図7〜図10に示す。
図7の結果から、No.1〜5のように、低屈折率層の屈折率nLとレンズの屈折率nfが同じ場合には、No.2〜No.5に示すように、レンズの屈折率が小さくなると高角度側の2次ピークは除去できるが、正面輝度も低下してしまうことが分かった。
次に、No.6〜8に示すように、レンズの屈折率nfを1.38に固定し、低屈折率層の屈折率nLを1.81、1.52、及び1.44に変化させた結果を図8、図9、及び図10に示す。図8は、No.2とNo.6を対比した結果を示す。図9は、No.3とNo.7を対比した結果を示す。図10は、No.4とNo.8を対比した結果を示す。これらの結果から、正面輝度はnf=nLの場合と変わらずに、高角度側の2次ピークを無くせることが分かった。
したがって、封止層の屈折率np>低屈折率層の屈折率nf、レンズの屈折率nL>低屈折率層の屈折率nfを満たすことが重要であることが分かった。
また、製造例2で作製した有機電界発光素子(2)を用い、実施例1と同様にして、No.1、No.2、及びNo.6の有機電界発光装置を作製し、実施例1と同様にして、光強度の角度分布を調べた。結果を図11に示す。
図11の結果から、製造例2で作製した有機電界発光素子(2)(3次のマイクロキャビティ構造)においては、製造例1の有機電界発光素子(1)と同様な結果が得られることが分かった。
(実施例2)
<有機電界発光装置の作製>
−No.9−
図13に示すように、製造例1の有機電界発光素子(1)の封止層上に、低屈折率層として、フッ素樹脂(旭ガラス株式会社製、サイトップ、屈折率1.38)を、スピンコート法により、厚みが3,000nmになるように形成し、150℃以下でポストベーキングした。
次に、低屈折率層上に、マスクを有機電界発光素子の画素にアライメントしてSiO膜を厚み100nmとなるようにRFスパッタで形成した。UVクリーニングを行った後、パターンニングされたSiO膜上に、アクリル系樹脂1(屈折率1.38)をインクジェット法で塗布した。その後UV光を照射し、硬化させて、半球状レンズ(1.38)を作製した。
−No.10−
図13に示すように、製造例1の有機電界発光素子(1)の封止層上に、低屈折率層として、フッ素樹脂(旭ガラス株式会社製、サイトップ、屈折率1.38)を、スピンコート法により、厚みが3,000nmになるように形成し、150℃以下でポストベーキングした。
次に、低屈折率層上に、マスクを有機電界発光素子の画素にアライメントしてSiO膜を厚み100nmとなるようにRFスパッタで形成した。UVクリーニングを行った後、パターンニングされたSiO膜上に、アクリル系樹脂(屈折率1.81)をインクジェット法で塗布した。その後UV光を照射し、硬化させて、半球状レンズ(1.81)を作製した。
−No.11−
図13に示すように、製造例1の有機電界発光素子(1)の封止層上に、低屈折率層として、フッ素樹脂(旭ガラス株式会社製、サイトップ、屈折率1.38)を、スピンコート法により、厚みが3,000nmになるように形成し、150℃以下でポストベーキングした。
次に、低屈折率層上に、マスクを有機電界発光素子の画素にアライメントしてSiO膜を厚み100nmとなるようにRFスパッタで形成した。UVクリーニングを行った後、パターンニングされたSiO膜上に、アクリル系樹脂3(屈折率1.52)をインクジェット法で塗布した。その後UV光を照射し、硬化させて、半球状レンズ(1.52)を作製した。
−No.12−
図13に示すように、製造例1の有機電界発光素子(1)の封止層上に、低屈折率層として、フッ素樹脂(旭ガラス株式会社製、サイトップ、屈折率1.38)を、スピンコート法により、厚みが3,000nmになるように形成し、150℃以下でポストベーキングした。
次に、低屈折率層上に、マスクを有機電界発光素子の画素にアライメントしてSiO膜を厚み100nmとなるようにRFスパッタで形成した。UVクリーニングを行った後、パターンニングされたSiO膜上に、アクリル系樹脂4(屈折率1.44)をインクジェット法で塗布した。その後UV光を照射し、硬化させて、半球状レンズ(1.44)を作製した。
以上のようにして作製したNo.9〜12の有機電界発光装置について、実施例1と同様にして、強度の角度分布を調べた。なお、発光層の大きさは2mm×2mmでレンズの半径は3mmのものを用いた。その結果は、図7〜図10と同様であった。
また、製造例2で作製した有機電界発光素子(2)を用い、実施例2と同様にして、No.1、No.2、及びNo.10の有機電界発光装置を作製し、実施例1と同様にして、光強度の角度分布を調べたところ、図11と同様の結果が得られた。
次に、製造例1の有機電界発光装置について、有機電界発光部の陰極からレンズまでの距離dと、レンズの有効直径φとの比(φ/d)を1、2、6、15、及び30に変えて、光強度の角度分布を調べた。結果を図14に示す。
図14の結果から、単一ピークを維持するためには、有機電界発光部の陰極からレンズまでの距離dと、レンズの有効直径φとの比(φ/d)が2以上であることが好ましいことが分かった。
以上説明した実施例1及び2の結果は、緑色(約530nm)1画素について行ったものであるが、青色(約470nm)及び赤色(約630nm)についても同様の結果が得られた。
即ち、赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)のRGBの3画素を有するデバイスを作製した場合、RGB3画素についてレンズを配置する場合は、図15に示すように、RGB3画素の一つ一つの各画素をレンズで取り囲んでもよく、図16に示すように、RGB3画素を一単位としてレンズで取り囲んでもよい。また、図17に示すように、画素が正方形でなく、辺の長さが異なる長方形の場合には長い方の辺を発光部分(発光層)の1辺の最大長さaとして採用する。
また、画素の形状については、特に制限はなく、目的に応じて適宜変更することができ、図18に示すように、正方形状の画素21にレンズ22を配置する態様、図19に示すように、長方形状の画素21にレンズ22を配置する態様、図20に示すように、円形状の画素21にレンズ22を配置する態様、図21に示すように、三角形状の画素21にレンズ22を配置する態様、などが挙げられる。
また、実施例1及び2では、発光部分(発光層)の1辺の最大長さaが2mmの有機電界発光素子を作製して評価を行ったが、前記比(φ/a)が維持されていれば光学的性質は等価である。
実際、発光部分(発光層)の1辺の最大長さaが2μmの有機EL素子を作製し、同様に評価した。なお、この際、厚み(d)が20μmのガラス基板を用いて実験を行った。その結果、発光部分(発光層)の1辺の最大長さaが2mmの場合と同様な光学的性質が得られた。
本発明の有機電界発光装置は、例えば、コンピュータ、車載用表示器、野外表示器、家庭用機器、業務用機器、家電用機器、交通関係表示器、時計表示器、カレンダ表示器、ルミネッセントスクリーン、音響機器等をはじめとする各種分野において好適に使用することができる。
1 陽極
2 ホール注入層
3 第1ホール輸送層
4 第2ホール輸送層
5 第3ホール輸送層
6 発光層
7 第1電子輸送層
8 第2電子輸送層
9 第1電子注入層
10 第2電子注入層
11 陰極
12 封止層
13 低屈折率層
14 レンズ
15 有機電界発光部
21 画素
22 レンズ

Claims (10)

  1. 陽極と、発光層と、陰極と少なくとも含む有機電界発光部と、
    前記有機電界発光部の陰極表面を被覆する封止層と、
    前記封止層上に設けられ、前記発光層から発光される光の光路を制御するレンズと、
    を有する有機電界発光装置であって、
    前記封止層と前記レンズの間に、前記封止層の屈折率より低屈折率である低屈折率層を有し、
    前記封止層内の配光分布が複数のピークを持ち、かつ低角度側より高角度側の前記封止層のピーク角度θpと、前記封止層の全反射角θm=sin −1 (nf/np)(ただし、npは封止層の屈折率、nfは低屈折率層の屈折率である)とが、次式、θm<θp、を満たすことを特徴とする有機電界発光装置。
  2. 低屈折率層が、低屈折率の固体層である請求項1に記載の有機電界発光装置。
  3. レンズの屈折率が、低屈折率層の屈折率よりも高い請求項1から2のいずれかに記載の有機電界発光装置。
  4. 有機電界発光部の陰極からレンズまでの距離dと、レンズの有効直径φとの比(φ/d)が2以上である請求項1から3のいずれかに記載の有機電界発光装置。
  5. 有機電界発光部が、光学長L(λ)が2λ(ただし、λは発光波長を表す)である2次のマイクロキャビティ構造を有する請求項1から4のいずれかに記載の有機電界発光装置。
  6. 有機電界発光部が、光学長L(λ)が3λ(ただし、λは発光波長を表す)である3次のマイクロキャビティ構造を有する請求項1から4のいずれかに記載の有機電界発光装置。
  7. 低屈折率層がフッ素系材料を含有する請求項1から6のいずれかに記載の有機電界発光装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の有機電界発光装置を製造する方法であって、
    有機電界発光部の陰極表面を被覆する封止層上に低屈折率層を形成する低屈折率層形成工程と、
    前記低屈折率層表面にレンズを形成するレンズ形成工程と、を含むことを特徴とする有機電界発光装置の製造方法。
  9. レンズの形成が、インプリント法で行われる請求項8に記載の有機電界発光装置の製造方法。
  10. レンズの形成が、インクジェット法で行われる請求項8に記載の有機電界発光装置の製造方法。
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