JP2011060611A - 有機電界発光装置及びその製造方法 - Google Patents

有機電界発光装置及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011060611A
JP2011060611A JP2009209684A JP2009209684A JP2011060611A JP 2011060611 A JP2011060611 A JP 2011060611A JP 2009209684 A JP2009209684 A JP 2009209684A JP 2009209684 A JP2009209684 A JP 2009209684A JP 2011060611 A JP2011060611 A JP 2011060611A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
lens
light
organic electroluminescent
light emitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009209684A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichiro Sonoda
慎一郎 園田
Manabu Hise
学 飛世
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2009209684A priority Critical patent/JP2011060611A/ja
Priority to US12/874,286 priority patent/US20110057210A1/en
Publication of JP2011060611A publication Critical patent/JP2011060611A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/85Arrangements for extracting light from the devices
    • H10K50/858Arrangements for extracting light from the devices comprising refractive means, e.g. lenses
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/30Devices specially adapted for multicolour light emission
    • H10K59/38Devices specially adapted for multicolour light emission comprising colour filters or colour changing media [CCM]
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/875Arrangements for extracting light from the devices
    • H10K59/879Arrangements for extracting light from the devices comprising refractive means, e.g. lenses
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/85Arrangements for extracting light from the devices
    • H10K50/852Arrangements for extracting light from the devices comprising a resonant cavity structure, e.g. Bragg reflector pair
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/875Arrangements for extracting light from the devices
    • H10K59/876Arrangements for extracting light from the devices comprising a resonant cavity structure, e.g. Bragg reflector pair

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Optical Filters (AREA)

Abstract

【課題】画像ボケがなく、高い取出し効率(正面輝度)を有し、低消費電力を図れる有機電界発光装置及びその製造方法の提供。
【解決手段】有機電界発光装置は、陽極と、発光層と、陰極とを少なくとも有する有機電界発光表示部と、該有機電界発光表示部の上に配置され、前記発光層から発光される光の光路を制御するレンズと、前記レンズと一体化され、前記レンズにおける光路を覆うように配置され、前記発光層から発光される光を透過するフィルター層と、を有する有機電界発光装置であって、前記有機電界発光装置は、複数の有機電界発光表示部及び複数のレンズを有し、前記複数のレンズのうちの、一のレンズと一体化されたフィルター層は、前記一のレンズに隣接するレンズのうち少なくとも1個のレンズを透過した光のうち少なくとも該光のピーク波長の光を吸収する。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機電界発光装置(以下、「有機エレクトロルミネッセント装置」、「有機EL装置」と称することもある)及びその製造方法に関する。
有機EL装置(有機電界発光装置)は自発光型の表示装置であり、ディスプレイや照明の用途に用いられる。有機ELディスプレイは、従来のCRTやLCDと比較して視認性が高い、視野角依存性がないといった表示性能の利点を有する。また、ディスプレイを軽量化、薄層化できるといった利点もある。また、有機EL照明は、軽量化、薄層化という利点に加え、フレキシブル基板を用いることで、これまで実現できなかった形状の照明を実現できる可能性を持っている。
このように有機EL装置は、優れた特徴を有するが、一般に、発光層を含め表示装置を構成する各層の屈折率は空気より高い。例えば、有機EL装置では、発光層などの有機薄膜層の屈折率は1.6〜2.1である。このため、発光した光は界面で全反射しやすく、その光取出し効率は20%に満たず、大部分の光を損失している。
例えば、一般的に知られる有機EL装置における有機EL表示部は、基板上に、一対の電極層の間に配される有機化合物層を備えて構成されている。該有機化合物層は、発光層を含み、有機EL装置は、該発光層から発光される光を光取出し面側から出射させている。この場合、光取出し面や電極層と有機化合物層の界面において、臨界角以上の光である全反射成分を取出すことができないため、光の取出し効率が低いという問題がある。
このようなことから、光取出し効率を向上させるため、発光層から発光される光の光路を制御し、該発光層から発光される光を光取出し面側から出射させるレンズ等の光取り出し部材を、光路上に配する有機EL装置が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、基板上に形成された反射層と、前記反射層上に形成された陽極と、前記陽極上に形成された有機ELからなる発光層と、光を透過する厚さの金属薄膜で形成され、一面を前記発光層に被着し他面に半透明反射層が形成された陰極とを有し、前記反射層と半透明反射層で微小光共振器(マイクロキャビティ)を構成し、前記半透明反射層の外側にレンズを形成した有機ELヘッドが提案されている。
この提案は、有機ELヘッドを画像形成装置の書き込み手段として用いるものである。
また、特許文献2には、電極間に発光素子が配置され、前記電極間に印加される電圧により前記発光素子が発光する発光層と、前記発光素子からの光が出力される射出方向の前記電極の上の少なくとも発光素子の1辺の長さ以内の位置に、少なくとも1つのレンズが形成されたレンズ層とを有し、前記レンズの径が、前記発光素子の径よりも大きい表示体が提案されている。
また、特許文献3には、第1主表面に直径25〜1,000nmの複数の連続した半球状凸部(レンズ)が形成された透明基材と、基板、第1電極、有機物層および第2電極を順次含む有機発光素子を有する有機発光装置において、前記第1電極と接しない基板の下面および/または前記有機物層と接しない第2電極の上面に直径25〜1,000nmの複数の連続した半球状凸部(レンズ)を有する有機発光装置が提案されている。
しかしながら、これらの従来技術においては、レンズから出射した光が前記レンズと隣接するレンズに再入射されることにより、レンズと発光層との間で光が導波し、画像滲み、画像ボケが生じてしまうという問題があった。
特開2003−272873号公報 特開2004−227940号公報 特表2007−529863号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、画像ボケがなく、高い取出し効率(正面輝度)を有し、低消費電力を図れる有機電界発光装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1> 陽極と、発光層と、陰極と少なくとも有する有機電界発光表示部と、該有機電界発光表示部の上に配置され、前記発光層から発光される光の光路を制御するレンズと、前記レンズと一体化され、前記レンズにおける光路を覆うように配置され、前記発光層から発光される光を透過するフィルター層と、を有する有機電界発光装置であって、前記有機電界発光装置は、複数の有機電界発光表示部及び複数のレンズを有し、前記複数のレンズのうちの、一のレンズと一体化されたフィルター層は、前記一のレンズに隣接するレンズのうち少なくとも1個のレンズを透過した光のうち少なくとも該光のピーク波長の光を吸収することを特徴とする有機電界発光装置である。
<2> 複数のレンズのうちの、一のレンズに一体化されたフィルター層は、前記一のレンズに隣接するレンズのうち少なくとも2方向に配列したレンズを透過した光のうち少なくとも該光のピーク波長の光を吸収する前記<1>に記載の有機電界発光装置である。
<3> 複数のレンズのうちの、一のレンズに一体化されたフィルター層は、前記一のレンズに隣接するレンズのうち少なくとも3方向に配列したレンズを透過した光のうち少なくとも該光のピーク波長の光を吸収する前記<2>に記載の有機電界発光装置である。
<4> 前記複数のレンズのうちの、一のレンズに一体化されたフィルター層は、前記一のレンズに隣接する全てのレンズを透過した光のうち少なくとも該光のピーク波長の光を吸収する前記<1>に記載の有機電界発光装置である。
<5> 一のレンズが、フィルター層として機能する前記<1>から<4>のいずれかに記載の有機電界発光装置である。
<6> フィルター層が、レンズにおける発光層側の界面に形成された前記<1>から<4>のいずれかに記載の有機電界発光装置である。
<7> フィルター層が、レンズ表面を覆うように形成された前記<1>から<4>のいずれかに記載の有機電界発光装置である。
<8> 同一色の光を発光する発光層を含む有機電界発光表示部を複数有する画素要素を複数有し、前記複数の画素要素のうちの、一の画素要素における有機電界発光表示部の発光層は、該一の画素要素と隣接する他の画素要素のうち少なくとも1個の画素要素における有機電界発光表示部の発光層が発光する光の色と異なる色の光を発光する前記<1>から<7>のいずれかに記載の有機電界発光装置である。
<9> 複数の画素要素のうちの、一の画素要素における有機電界発光表示部の発光層は、該一の画素要素と隣接する他の画素要素における有機電界発光表示部の発光層が発光する光の色と異なる色の光を発光する前記<8>に記載の有機電界発光装置である。
<10> 前記<1>から<9>のいずれかに記載の有機電界発光装置を製造する有機電界発光装置の製造方法であって、インクジェット法によりフィルター層を形成することを特徴とする有機電界発光装置の製造方法である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、画像ボケがなく、高い取出し効率(正面輝度)を有し、低消費電力を図れる有機電界発光装置及びその製造方法を提供することができる。
図1Aは、本発明の有機電界発光装置の一例を示す図である(その1)。 図1Bは、図1Aの有機電界発光装置の概略断面図である。 図1Cは、本発明の有機電界発光装置における緑色有機電界発光表示部と該緑色有機電界発光表示部上に形成されたレンズとを説明するための図である。 図2Aは、本発明の有機電界発光装置の一例を示す概略断面図である。 図2Bは、本発明の有機電界発光装置の他の一例を示す概略断面図である。 図3Aは、従来の有機電界発光装置における光の導波を示す図である(その1)。 図3Bは、従来の有機電界発光装置における光の導波を示す図である(その2)。 図3Cは、本発明の有機電界発光装置(色付きレンズの場合)における光の導波を示す図である(その1)。 図3Dは、本発明の有機電界発光装置(色付きレンズの場合)における光の導波を示す図である(その2)。 図3Eは、本発明の有機電界発光装置(カラーフィルターの場合)における光の導波を示す図である(その1)。 図3Fは、本発明の有機電界発光装置(カラーフィルターの場合)における光の導波を示す図である(その2)。 図4Aは、本発明の有機電界発光装置(色付きレンズの場合)の製造方法を示す図である(その1)。 図4Bは、本発明の有機電界発光装置(色付きレンズの場合)の製造方法を示す図である(その2)。 図4Cは、本発明の有機電界発光装置(色付きレンズの場合)の製造方法を示す図である(その3)。 図4Dは、本発明の有機電界発光装置(色付きレンズの場合)の製造方法を示す図である(その4)。 図4Eは、本発明の有機電界発光装置(色付きレンズの場合)の製造方法を示す図である(その5)。 図5Aは、本発明の有機電界発光装置(カラーフィルターの場合)の製造方法を示す図である(その1)。 図5Bは、本発明の有機電界発光装置(カラーフィルターの場合)の製造方法を示す図である(その2)。 図5Cは、本発明の有機電界発光装置(カラーフィルターの場合)の製造方法を示す図である(その3)。 図5Dは、本発明の有機電界発光装置(カラーフィルターの場合)の製造方法を示す図である(その4)。 図5Eは、本発明の有機電界発光装置(カラーフィルターの場合)の製造方法を示す図である(その5)。 図5Fは、本発明の有機電界発光装置(カラーフィルターの場合)の製造方法を示す図である(その6)。 図6Aは、色付きレンズ内の光の透過を示す図である。 図6Bは、発光層側の界面にカラーフィルターが形成されたレンズ内の光の透過を示す図である。 図6Cは、レンズ表面を覆うように形成されたカラーフィルターを示す図である。 図6Dは、有機電界発光表示部の配光分布の一例を示す図である(sm=1)。 図6Eは、有機電界発光表示部の配光分布の一例を示す図である(sm=2)。 図7は、本発明の有機電界発光装置の一例を示す図である(その2)。 図8は、本発明の有機電界発光装置の一例を示す図である(その3)。 図9Aは、有機電界発光表示部の配光分布の一例を示す図である(その1)。 図9Bは、有機電界発光表示部の配光分布の一例を示す図である(その2)。 図10Aは、実施例4の有機電界発光装置における有機電界発光表示部(レンズ)の配列を示す図である。 図10Bは、実施例5の有機電界発光装置における有機電界発光表示部(レンズ)の配列を示す図である。 図11Aは、実施例3の有機電界発光装置における有機電界発光表示部(レンズ)の配列を示す図である。 図11Bは、実施例6の有機電界発光装置における有機電界発光表示部(レンズ)の配列を示す図である。 図12Aは、実施例の正面輝度での光取出し効率の関係を示すグラフである。 図12Bは、レンズ外形と発光幅とを説明する図である。 図13は、実施例の積分強度での光取出し効率の関係を示すグラフである。
(有機電界発光装置)
本発明の有機電界発光装置は、少なくとも、有機電界発光表示部と、レンズと、フィルター層と有してなり、さらに必要に応じて、撥油層、親油層、その他の部材を有してなる。
<有機電界発光表示部>
前記有機電界発光表示部(有機電界発光素子)は、陽極と、発光層と、陰極と少なくとも有し、必要に応じて正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、封止層(バリア層)、基板などを有してもよく、またこれらの各層はそれぞれ他の機能を備えたものであってもよい。各層の形成にはそれぞれ種々の材料を用いることができる。
前記有機電界発光表示部は、赤(R)、緑(B)及び青(B)を含む画素を構成する画素要素(画素要素におけるドット)である。
このような赤(R)、緑(B)及び青(B)を含む画素の構成としては、例えば「月刊ディスプレイ」、2000年9月号、33〜37ページに記載されているように、前記発光層を、赤色、緑色、又は青色に対応する光をそれぞれ発光する発光層とした画素要素(画素要素におけるドット)を形成し、これら赤色、緑色、及び青色のいずれかの画素要素を配する3色発光法など、公知の構成を適用することができる。
−陽極−
前記陽極は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層などに正孔を供給するものであり、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、又はこれらの混合物などを用いることができ、好ましくは仕事関数が4eV以上の材料である。具体例としては酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電性金属酸化物、あるいは金、銀、クロム、ニッケル、アルミニウム等の金属、更にこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、及びこれらとITOとの積層物などが挙げられ、好ましくは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からITOが好ましい。
前記陽極の厚みは、特に制限はなく、材料により適宜選択可能であるが、10nm〜5μmが好ましく、50nm〜1μmがより好ましく、100nm〜500nmが更に好ましい。
前記陽極としては、通常、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、透明樹脂基板などの上に層形成したものが用いられる。ガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。
前記基板の厚みは、機械的強度を保つのに十分であれば特に制限はないが、ガラスを用いる場合には、0.2mm以上が好ましく、0.7mm以上がより好ましい。
前記透明樹脂基板としては、バリアフィルムを用いることもできる。該バリアフィルムとは、プラスチック支持体上にガス不透過性のバリア層を設置したフィルムである。バリアフィルムとしては、酸化ケイ素や酸化アルミニウムを蒸着したもの(特公昭53−12953号公報、特開昭58−217344号公報)、有機無機ハイブリッドコーティング層を有するもの(特開2000−323273号公報、特開2004−25732号公報)、無機層状化合物を有するもの(特開2001−205743号公報)、無機材料を積層したもの(特開2003−206361号公報、特開2006−263989号公報)、有機層と無機層を交互に積層したもの(特開2007−30387号公報、米国特許第6413645号明細書、Affinitoら著 Thin Solid Films 1996年 290-291頁)、有機層と無機層を連続的に積層したもの(米国特許出願公開公報2004−46497号明細書)などが挙げられる。
前記陽極の作製には、材料によって種々の方法が用いられるが、例えばITOの場合、電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、化学反応法(ゾル−ゲル法など)、酸化インジウムスズの分散物の塗布などの方法で膜形成される。陽極は洗浄その他の処理により、表示装置の駆動電圧を下げたり、発光効率を高めることも可能である。例えばITOの場合、UV−オゾン処理などが効果的である。
−陰極−
前記陰極は、電子注入層、電子輸送層、発光層などに電子を供給するものであり、電子注入層、電子輸送層、発光層などの陰極と隣接する層との密着性やイオン化ポテンシャル、安定性等を考慮して選ばれる。
前記陰極の材料としては、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、又はこれらの混合物を用いることができ、具体例としてはアルカリ金属(例えばLi、Na、K等)又はそのフッ化物、アルカリ土類金属(例えばMg、Ca等)又はそのフッ化物、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金又はそれらの混合金属、リチウム−アルミニウム合金又はそれらの混合金属、マグネシウム−銀合金又はそれらの混合金属、インジウム、イッテリビウム等の希土類金属などが挙げられる。これらの中でも、仕事関数が4eV以下の材料が好ましく、アルミニウム、リチウム−アルミニウム合金又はそれらの混合金属、マグネシウム−銀合金又はそれらの混合金属が特に好ましい。
前記陰極の厚みとしては、特に制限はなく、材料により適宜選択可能であるが、10nm〜5μmが好ましく、50nm〜1μmがより好ましく、100nm〜1μmが更に好ましい。
前記陰極の作製には、例えば電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、コーティング法などの方法が用いられ、金属を単体で蒸着することも、二成分以上を同時に蒸着することもできる。更に、複数の金属を同時に蒸着して合金電極を形成することも可能であり、またあらかじめ調整した合金を蒸着させてもよい。
前記陽極及び陰極のシート抵抗は、低い方が好ましく、数百Ω/□以下が好ましい。
−発光層−
前記発光層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、電界印加時に陽極又は正孔注入層、正孔輸送層から正孔を注入することができると共に、陰極又は電子注入層、電子輸送層から電子を注入することができる機能や、注入された電荷を移動させる機能、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層を形成することができるものなどを用いることができる。
前記発光層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、スチリルアミン誘導体、芳香族ジメチリディン化合物、8−キノリノール誘導体の金属錯体や希土類錯体に代表される各種金属錯体;ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記発光層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1nm〜5μmが好ましく、5nm〜1μmがより好ましく、10nm〜500nmが更に好ましい。
前記発光層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、抵抗加熱蒸着、電子ビーム、スパッタリング、分子積層法、コーティング法(スピンコート法、キャスト法、ディップコート法など)、LB法などの方法が挙げられる。これらの中でも、抵抗加熱蒸着、コーティング法が特に好ましい。
−正孔注入層、正孔輸送層−
前記正孔注入層及び正孔輸送層の材料としては、陽極から正孔を注入する機能、正孔を輸送する機能、陰極から注入された電子を障壁する機能のいずれかを有しているものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記正孔注入層及び正孔輸送層の材料としては、例えば、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)誘導体、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記正孔注入層及び正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
前記正孔注入層及び正孔輸送層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、LB法、前記正孔注入輸送剤を溶媒に溶解又は分散させてコーティングする方法(スピンコート法、キャスト法、ディップコート法など)が用いられる。コーティング法の場合、樹脂成分と共に溶解乃至分散することができる。
前記樹脂成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリブチルメタクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリブタジエン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)樹脂、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド樹脂、エチルセルロース、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記正孔注入層及び正孔輸送層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば1nm〜5μmが好ましく、5nm〜1μmがより好ましく、10nm〜500nmが更に好ましい。
−電子注入層、電子輸送層−
前記電子注入層及び電子輸送層の材料としては、陰極から電子を注入する機能、電子を輸送する機能、陽極から注入された正孔を障壁する機能のいずれか有しているものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記電子注入層及び電子輸送層の材料としては、例えば、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電子注入層及び電子輸送層としては、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
前記電子注入層及び電子輸送層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法やLB法、前記電子注入輸送剤を溶媒に溶解乃至分散させてコーティングする方法(スピンコート法、キャスト法、ディップコート法など)などが用いられる。コーティング法の場合、樹脂成分と共に溶解乃至分散することができ、前記樹脂成分としては、例えば、正孔注入輸送層の場合に例示したものが適用できる。
前記電子注入層又は電子輸送層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1nm〜5μmが好ましく、5nm〜1μmがより好ましく、10nm〜500nmが更に好ましい。
−封止層(バリア層)−
前記封止層(バリア層)としては、大気中の酸素、水分、窒素酸化物、硫黄酸化物、オゾン等の透過を防ぐという機能を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記封止層(バリア層)の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、SiN、SiON、などが挙げられる。
前記封止層(バリア層)の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5nm〜1,000nmが好ましく、7nm〜750nmがより好ましく、10nm〜500nmが特に好ましい。前記バリア層の厚みが、5nm未満であると、大気中の酸素及び水分の透過を防ぐバリア機能が不充分であることがあり、1,000nmを超えると、光線透過率が低下し、透明性を損なうことがある。
前記封止層(バリア層)の光学的性質は、光線透過率が80%以上であることが好ましく、85%以上がより好ましく、90%以上が更に好ましい。
前記封止層(バリア層)の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、CVD法、真空蒸着法、などが挙げられる。
−基板−
前記基板としては、その形状、構造、大きさ等を適宜選択すればよく、一般的には、基板の形状としては、板状であることが好ましい。基板の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。前記基板は、無色透明であっても、有色透明であってもよいが、発光層から発せられる光を散乱又は減衰等させることがない点で、無色透明であることが好ましい。
前記基板の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばイットリア安定化ジルコニア(YSZ)、ガラス等の無機材料;ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂等のポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)樹脂等の有機材料、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記基板としてガラスを用いる場合には、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したもの(例えば、バリアフィルム基板)を使用することが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
前記基板として熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
ここで、前記有機電界発光表示部の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば(1)有機電界発光表示部における光出射側の電極の反射率、(2)マイクロキャビティ構造の光学長、(3)ボトムエミッション型又はトップエミッション型、などが挙げられる。
前記(1)の有機電界発光表示部の光出射側の電極としては、ボトムエミッション型では、発光層からみた反射率が10%以下である透明電極(例えばITO)、又は発光層からみた反射率が10%を超える半透過電極(例えばAg電極)を用いることができる。前記光出射側の電極として透明電極を用いると、光の反射が弱いので、マイクロキャビティ構造を形成できない。前記光出射側の電極として半透過電極を用いると、マイクロキャビティ構造を形成できる。
トップエミッション型では、光出射側の電極として、発光層からみた反射率が10%を超える半透過電極を用い、マイクロキャビティ構造を形成する。
前記(2)のマイクロキャビティ構造の光学長は、有機電界発光表示部を構成する陽極と陰極の間の有機化合物層の厚みを変えることにより適宜調整することができる。ここで、前記有機化合物層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばホール輸送層、ホール注入層、発光層、電子輸送層、電子注入層、などが挙げられる。
ここで、前記マクロキャビティ構造とは、光出射側の半透過反射層と光出射と逆側の反射層とが干渉する構造を意味する。
前記マイクロキャビティ構造の光学長(光学距離)Lは、L=2×Σn(ただし、iは積層数で1〜iまでの整数を表す)及び反射による位相シフトで表され、陽極と陰極の間に形成される各層の厚さdとその層の屈折率nの積の和で表される。
前記光学長Lは、発光波長λに対し、光学長L(λ)=mλ(m=1:1次、m=2:2次、m=3:3次)に示す関係があり、光学長L(λ)は、下記数式で表される。
ただし、式中、L(λ)は光学長〔=2Σnjj+ΣABS(φmiλ/2π)〕、λは、発光波長、iは、金属反射層を示すサフィックス、jは、金属反射層以外の金属層間の層(有機層や誘電体層等)を示すサフィックスを表す。
前記マイクロキャビティ構造が1次であるとは、光学長L(λ)が1λ(ただし、λは発光波長を表す)であり、金属反射層間をラウンドトリップする光が強めあう条件となる最小の光学長であることを意味する。
前記マイクロキャビティ構造が2次であるとは、光学長L(λ)が2λ(ただし、λは発光波長を表す)であり、金属反射層間をラウンドトリップする光が強めあう条件となる最小の光学長から2番目に短い光学長であることを意味する。
前記マイクロキャビティ構造が3次であるとは、光学長L(λ)が3λ(ただし、λは発光波長を表す)であり、金属反射層間をラウンドトリップする光が強めあう条件となる最小の光学長から3番目に短い光学長であることを意味する。
<レンズ>
前記レンズは、有機電界発光表示部の上に配置され、発光層から発光される光の光路を制御する機能を有する。ここで、「有機電界発光表示部の上」とは、有機電界発光表示部の光取出し面上に接して配置されている場合のみならず、有機電界発光表示部の光取出し面の上方に配置されている場合も含む。
前記光取り出し面としては、ボトムエミッション型ではガラス基板などが挙げられる。トップエミッション型では封止層(バリア層)などが挙げられる。
前記レンズとしては、その形状、大きさ、材質などについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記レンズの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、球状、半球状、楕円状、台形状などが挙げられる。これらの中でも、半球状レンズが正面輝度の向上率の点で好ましい。
前記レンズの材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、UVインク(紫外線硬化型インク)、透明樹脂、ガラス、透明結晶、透明セラミックなどが挙げられる。これらの中でも、UVインク(紫外線硬化型インク)が、低温プロセスが可能なため有機EL層へのダメージが少ないという観点で好ましい。
前記レンズの屈折率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.4〜1.9が好ましい。前記屈折率が1.4未満であると、光取り出し効率が低くなることがあり、1.9を超えると、角度に対する輝度変化が大きくなることがある。
前記UVインク(紫外線硬化型インク)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、PMMAに光開始剤、熱硬化材、分散剤等を添加したものなどが好ましい。
前記レンズの大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、半球状レンズの場合には、その有効直径が10μm〜1,000μmが好ましく、20μm〜200μmがより好ましい。
前記レンズの配列としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、正方格子状、ハニカム状などが挙げられる。
前記レンズの作製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばインクジェット法、インプリント法、フォトリソグラフィ法、などが挙げられる。これらの中でも、前記インクジェット法が、着色されたレンズを作製する場合に複数のインク種を塗り分けることが容易であるという観点で好ましい。
前記インクジェット法では、例えば、有機電界発光表示部上に後述する撥油層を形成し、前記撥油層の上に後述する親油層を形成することによって、前記親油層上に選択的にレンズを形成することができる。
前記インプリント法では、例えば、離型剤及びUV硬化樹脂を含む組成物を透明なモールド上に塗布した後に、該透明なモールドを有機電界発光装置上に圧着し、UV光を照射した後、離型することによって有機電界発光装置上にレンズを形成することができる。
なお、有機電界発光表示部にレンズなどの光取出し部品が装着されない場合、ガラスと空気の界面の全反射角度は±33°角度より大きい角度の光は空気中に放射されない。
<フィルター層>
前記フィルター層としては、有機電界発光表示部の上に配置されたレンズと一体化され、前記レンズにおける光路を覆うように配置され、前記有機電界発光表示部における発光層から発光される光を透過する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、レンズがフィルター層として機能する態様(図4D及び図6Aにおけるレンズ44)、レンズにおける発光層側の界面に形成された態様(図5D及び図6Bにおけるフィルター層60)、レンズ表面を覆うように形成された態様(図6Cにおけるフィルター層70)、などが挙げられる。
前記フィルター層は、前記有機電界発光表示部における発光層から発光される光の色と同色の材料で形成され、前記発光層から発光される光を透過する。
例えば、図1A及び図1Bに示すように、赤色光を発光する発光層11Rを有する有機電界発光表示部12R上には、赤色光を透過する赤色レンズ(フィルター層)10Rが配置され、緑色光を発光する発光層11Gを有する有機電界発光表示部12G上には、緑色光を透過する緑色レンズ(フィルター層)10Gが配置され、青色光を発光する発光層11Bを有する有機電界発光表示部12B上には、青色光を透過する青色レンズ(フィルター層)10Bが配置されている。
レンズ(フィルター層)10Rは、発光層11Rから発光される赤色光と同色の赤色材料で形成され、発光層11Rから発光される赤色光を透過する。また、レンズ(フィルター層)10Gは、発光層11Gから発光される緑色光と同色の緑色材料で形成され、発光層11Gから発光される緑色光を透過する。さらに、レンズ(フィルター層)10Bは、発光層11Bから発光される青色光と同色の青色材料で形成され、発光層11Bから発光される青色光を透過する。
前記フィルター層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、レンズにおける発光層側の界面に形成された態様、又は、レンズ表面を覆うように形成された態様である場合、0.1μm〜5μmが好ましく、0.5μm〜5μmがより好ましく、2μm 〜3μmが特に好ましい。
前記厚みが0.5μm未満であると、所望の濃度が得られないことがあり、5μmを超えると、厚みコントロールが難しく、表面粗さが荒くなり、光散乱を誘発する場合がある。一方、前記厚みが特に好ましい範囲内であると、製造適正、歩留まりの点で有利である。
前記フィルター層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、UVインク(紫外線硬化型インク)、透明樹脂、ガラス、透明結晶、透明セラミックなどに、顔料、染料を添加したものなどが挙げられる。これらの中でも、UVインク(紫外線硬化型インク)が、有機EL層にダメージを与えない低温プロセスの点で好ましい。
前記UVインク(紫外線硬化型インク)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、PMMAに光開始剤、熱硬化材、分散剤等を添加したもの、などが好ましい。
前記顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記染料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記フィルターの作製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばインクジェット法、インプリント法、フォトリソグラフィ法、などが挙げられる。これらの中でも、前記インクジェット法が、1回のプロセスで塗りわけが可能である。レンズを作成する装置を共用できるという観点で好ましい。
前記インクジェット法では、例えば、有機電界発光表示部上に後述する撥油層を形成し、前記撥油層の上に後述する親油層を形成することによって、前記親油層上に選択的にフィルター層を形成することができる。
前記インプリント法では、例えば、離型剤及びUV硬化樹脂を含む組成物を透明なモールド上に塗布した後に、該透明なモールドを有機電界発光装置上に圧着し、UV光を照射した後、離型することによって有機電界発光装置上にフィルター層を形成することができる。
<撥油層>
前記撥油層としては、UVインク(紫外線硬化型インク)等のインクをはじく限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機フッ化膜などが挙げられる。撥油層としては旭硝子社製サイトップやフロリナート等が好適である。
前記撥油層は、UVインク(紫外線硬化型インク)等のインクをはじくので、上部に後述する親油層を設けることにより、前記親油層上に選択的にインク層を形成することができる。また、前記撥油層は、低屈折率層として機能してもよい。
前記撥油層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5μm〜10μmが好ましく、1μm〜5μmがより好ましく、2μm〜3μmが特に好ましい。
前記厚みが0.5μm未満であると、干渉膜として作用し厚みむらが輝度むらを誘発することがあり、10μmを超えると、レンズへのNAが小さくなり高角度側で極端な輝度落ちを生じることがある。一方、前記厚みが特に好ましい範囲内であると、輝度落ちが適切で輝度むらが小さくなる点で有利である。
前記撥油層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、SiO、SiON、Siなどが挙げられる。これらの中でも、屈折率が安定して製造することが容易という点でSiOが好ましい。
<親油層>
前記親油層としては、UVインク(紫外線硬化型インク)等のインクとの親和性が高い限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、SiO膜などが挙げられる。
前記親油層は、UVインク(紫外線硬化型インク)等のインクとの親和性が高いので、前記親油層上に選択的にインク層を形成することができる。
前記親油層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20nm〜5,000nmが好ましく、50nm〜1,000nmがより好ましく、100nm〜500nmが特に好ましい。
前記厚みが20nm未満であると、ピンホールによる欠陥が生じることがあり、5,000nmを超えると、膜応力による剥離が生じることがある。一方、前記厚みが特に好ましい範囲内であると、膜密着や歩留まりの点で有利である。
前記親油層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタ法、CVD法、真空蒸着法などが挙げられる。これらの中でも、密着性の確保と低温成膜の観点でスパッタ法が好ましい。
ここで、図2Aは、本発明の有機電界発光装置の一例であるボトムエミッション型の有機電界発光装置を示す概略断面図である。図2Bは、本発明の有機電界発光装置の一例であるトップエミッション型の有機電界発光装置を示す概略断面図である。
図2Aのボトムエミッション型の有機電界発光装置100は、ガラス基板1上に、有機電界発光表示部101(陽極2、ホール注入層3、ホール輸送層4、発光層5、電子輸送層6、電子注入層7、陰極8)を有し、光取り出し面としてのガラス基板1上に撥油層(不図示)及び親油層(不図示)を介してレンズ9が形成されている。
図2Bのトップエミッション型の有機電界発光装置200は、ガラス基板1上に、有機電界発光表示部201(陽極2、ホール注入層3、ホール輸送層4、発光層5、電子輸送層6、電子注入層7、陰極8)を有し、陰極8上にガスバリア層Bが形成され、光取り出し面としてのガスバリア層B上に撥油層(不図示)及び親油層(不図示)を介してレンズ9が形成されている。
なお、「光出射方向」は、発光層からの光が、光取り出し面から有機電界発光装置の外部に出射される方向を示す。図2Aに示すボトムエミッション型の有機EL装置100の場合、矢印で示した通り、発光層5からみて図面に平行に下方に向かう方向を示す。図2Bに示すトップエミッション型の有機電界発光装置200の場合、矢印で示した通り、発光層5からみて図面に平行に上方に向かう方向を示す。
本発明の有機電界発光装置は、フルカラーで表示し得る装置として構成されてもよい。本発明の有機電界発光装置をフルカラータイプのものとする方法としては、例えば「月刊ディスプレイ」、2000年9月号、33〜37ページに記載されているように、色の3原色(青色(B)、緑色(G)、赤色(R))に対応する光をそれぞれ発光する層構造を基板上に配置する3色発光法、白色発光用の層構造による白色発光をカラーフィルタを通して3原色に分ける白色法、青色発光用の層構造による青色発光を蛍光色素層を通して赤色(R)及び緑色(G)に変換する色変換法、などが知られている。
また、上記方法により得られる異なる発光色の層構造を複数組み合わせて用いることにより、所望の発光色の平面型光源を得ることができる。例えば、青色及び黄色の有機電界発光表示部(発光素子)を組み合わせた白色発光光源、青色、緑色、赤色の有機電界発光表示部(発光素子)を組み合わせた白色発光光源、等である。
<有機電界発光表示部、レンズ、及びフィルター層の配置>
前記有機電界発光装置は、複数の有機電界発光表示部及び複数のレンズを有し、前記複数のレンズのうちの、一のレンズと一体化されたフィルター層は、前記一のレンズに隣接するレンズのうち少なくとも1個のレンズを透過した光のうち少なくとも該光のピーク波長の光を吸収する。
例えば、図1A及びBに示すように、有機電界発光装置100は、複数の有機電界発光表示部12R、12B、12G及び複数のレンズ10R、10B、10Gを有し、複数のレンズ10のうちの、一のレンズ(フィルター層)10R(X)は、一のレンズ10R(X)に隣接するレンズ10G(Y)、10B(Y)を透過した緑色光及び青色光のうち少なくとも緑色光及び青色光のピーク波長の光を吸収する。
前記透過光のピーク波長の光とは、透過光の波長のうち最も光強度が高い波長の光である。例えば、赤色光のピーク波長は、630nmであり、緑色光のピーク波長は、530nmであり、青緑色光のピーク波長は、470nmである。
図1A及びBにおいて、一のレンズ(フィルター層)10R(X)は、一のレンズ10R(X)に隣接する全てのレンズ10G(Y)、10B(Y)を透過した緑色光及び青色光のうち少なくとも緑色光及び青色光のピーク波長の光を吸収する、即ち、一のレンズ(フィルター層)10R(X)の色(赤色)は、一のレンズ10R(X)に隣接する全てのレンズ10G(Y)、10B(Y)の色(緑色、青色)と異なる色であるが、一のレンズ(フィルター層)は、該一のレンズに隣接するレンズのうち少なくとも1個のレンズを透過した光のうち少なくとも該光のピーク波長の光を吸収するものであればよく、例えば、一のレンズ(フィルター層)が、該一のレンズに隣接するレンズのうち少なくとも2方向に配列したレンズを透過した光のうち少なくとも該光のピーク波長の光を吸収する態様、一のレンズ(フィルター層)が、該一のレンズに隣接するレンズのうち少なくとも3方向に配列したレンズを透過した光のうち少なくとも該光のピーク波長の光を吸収する態様、などであってもよい。なお、後述する図3C及びEは、一のレンズ(フィルター層)が、該一のレンズに隣接するレンズのうち3方向に配列したレンズを透過した光のうち少なくとも該光のピーク波長の光を吸収する態様である。
また、有機電界発光装置において、有機電界発光表示部とレンズとの距離は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20μm以下であることが好ましい。
図1Cは、本発明の有機電界発光装置における緑色有機電界発光表示部と該緑色有機電界発光表示部上に形成されたレンズを説明するための図である。
緑色有機電界発光表示部12Gは、基板(不図示)と、基板上に形成された陽極21(例えば、厚み100nmのAl層)と、陽極21上に形成されたホール注入層22(例えば、厚み20nmの2−TNATA/MnO層)と、ホール注入層22上に形成された第1ホール輸送層23(例えば、厚み141nmの2−TNATA/F4−TCNQ層)と、第1ホール輸送層23上に形成された第2ホール輸送層24(例えば、厚み10nmのα−NPD層)と、第2ホール輸送層24上に形成された第3ホール輸送層25(例えば、厚み3nmの下記ホール輸送材料Aからなる層)と、第3ホール輸送層25上に形成された発光層26(例えば、厚み20nmのCBP/下記発光材料Aからなる層)と、発光層26上に形成された第1電子輸送層27(例えば、厚み39nmのBAlq層)と、第1電子輸送層27上に形成された第2電子輸送層28(例えば、厚み1nmのBCP層)と、第2電子輸送層28上に形成された第1電子注入層29(例えば、厚み1nmのLiF層)と、第1電子注入層29上に形成された第2電子注入層30(例えば、厚み1nmのAl層)と、第2電子注入層30上に形成された陰極31(例えば、厚み20nmのAg層)と、陰極31上に形成された封止層32(例えば、厚み3,000nmのSiON層)と、を有する。
緑色有機電界発光表示部12G上には、撥油層33(例えば、厚み3,000nmの有機フッ化樹脂層)が形成され、撥油層33上に親油層34(例えば、厚み100nmのSiO層)が形成され、親油層34上に緑色のレンズ10G(例えば、アクリル樹脂レンズ)が形成されている。
図3Aは、従来の有機電界発光装置における光の導波を示す図であり(その1)、図3Bは、従来の有機電界発光装置における光の導波を示す図であり(その2)、図3Cは、本発明の有機電界発光装置(色付きレンズの場合)における光の導波を示す図であり(その1)、図3Dは、本発明の有機電界発光装置(色付きレンズの場合)における光の導波を示す図であり(その2)、図3Eは、本発明の有機電界発光装置(カラーフィルターの場合)における光の導波を示す図であり(その1)、図3Fは、本発明の有機電界発光装置(カラーフィルターの場合)における光の導波を示す図である(その2)。
図3Aに示すように、縦11個及び横11個で正方格子状に配列した有機電界発光表示部(発光画素要素)上に透明なレンズを装着すると、図3A及びBに示すように、一のレンズ(図3Aの中心のレンズ(囲みが付されたレンズ))から、該一のレンズに隣接するレンズに光が入射して、特に、縦方向及び横方向に伝播する。この伝播した光がレンズから出射することにより、画像がにじんで見えてしまう。そこで、図3Cに示すように、一のレンズ(図3Cの中心のレンズ(囲みが付されたレンズ))の色と、該一のレンズに縦方向及び横方向に隣接するレンズの色とが異なるように、レンズ(有機電界発光表示部)を配列する。なお、図3Cにおいて、レンズAは、中心のレンズ(囲みが付されたレンズ)から出射する光のうち少なくとも該光のピーク波長の光を吸収する(中心のレンズと異なる色の)媒体で形成されている。以上より、図3Dに示すように、隣接するレンズへの伝播光量は、大幅に低減する。
図3Eに示すように、一のレンズ(図3Eの中心のレンズ(囲みが付されたレンズ))の下に配置されたカラーフィルターの色と、該一のレンズに縦方向及び横方向に隣接するレンズの下に配置されたカラーフィルターの色とが異なるように、カラーフィルター(有機電界発光表示部)を配列する。なお、図3Eにおいて、カラーフィルターCFは、中心のレンズ(囲みが付されたレンズ)から出射する光のうち少なくとも該光のピーク波長の光を吸収する(中心のレンズの下に配置されたカラーフィルターと異なる色の)媒体で形成されている。以上より、図3Fに示すように、長距離を伝播する光は、カラーフィルターCFに吸収されることがわかった。
図4A〜Eを用いて、レンズがフィルター層として機能する有機電界発光装置の製造方法を説明する。
まず、公知の方法により、上面に封止層としてのSiON層41が形成された有機電界発光表示部40を作製する(図4A)。
次に、有機フッ化物(サイトップ、旭ガラス製)をスピンコートし、撥油層として厚み3,000nmの有機フッ化膜42を形成した後、有機フッ化膜42を形成した有機電界発光表示部40を、150℃以下、好ましくは100℃以下でポストベーキングする(図4B)。
次に、有機フッ化膜42上に、マスク(不図示)をアライメントした後に、親油層として厚み100nmのSiO膜43をRFスパッタで作製する(図4C)。
UVクリーニングを行った後、SiO膜43上にUVインクをインクジェット法でパターニングする(図4D)。その後、UV光を照射してUVインクを硬化させ、レンズ44を形成する。なお、インクジェット法では、顔料または染料を混ぜたインクを用いる。
図5A〜Fを用いて、フィルター層がレンズにおける発光層側の界面に形成された有機電界発光装置の製造方法を説明する。
まず、公知の方法により、上面に封止層としてのSiON層41が形成された有機電界発光表示部40を作製する(図5A)。
次に、有機フッ化物(サイトップ、旭ガラス製)をスピンコートし、撥油層として厚み3,000nmの有機フッ化膜42を形成した後、有機フッ化膜42を形成した有機電界発光表示部40を、150℃以下、好ましくは100℃以下でポストベーキングする(図5B)。
次に、有機フッ化膜42上に、マスク(不図示)をアライメントした後に、親油層として厚み100nmのSiO膜43をRFスパッタで作製する(図5C)。
UVクリーニングを行った後、SiO膜43上にUVインクをインクジェット法でパターニングする(図5D)。その後、UV光を照射してUVインクを硬化させ、厚み1μmのカラーフィルター60を形成する。なお、インクジェット法では、顔料または染料を混ぜたインクを用いる。
この後、透明なUVインクをインクジェット法でパターニングする。その後、UV光を照射し、UVインクを硬化させレンズ61を形成する(図5E及び図5F)。
なお、図6Aに示すように、色がついたレンズ44を用いると、レンズ44を透過する光の光路長A、Bが透過する位置によって異なり、発光デバイスの色合いに影響を与える。一方、図6Bに示すように、レンズ61の直下にカラーフィルター60を設ける構成では、カラーフィルター60を透過する光の光路長は、透過する位置によって大きく変化しない。
有機電界発光素子構造において、光学長が2次のマイクロキャビティ構造である場合(sm=2)(図6D)は、光学長が1次のマイクロキャビティ構造である場合(sm=1)(図6E)と比較して、隣接する有機電界発光表示部(レンズ)への伝播光量を低減する効果は顕著である。これは高角度側の光成分が多いためである。
また、図7及び図8に示すように、1画素要素80中に、ドットとして複数の有機電界発光表示部12(レンズ10)を設けてもよい。
図7において、同一色の光を発光する発光層を含む有機電界発光表示部12を複数有する画素要素80を複数有し、複数の画素要素80のうちの、一の緑色画素要素80G(X)における緑色有機電界発光表示部12Gの発光層が、該一の緑色画素要素80G(X)と隣接する他の画素要素(緑色画素要素80G(Y)、青色画素要素80B(Y)、赤色画素要素80R(Y))のうち少なくとも1個の画素要素(青色画素要素80B(Y)、赤色画素要素80R(Y))における青色有機電界発光表示部12B、赤色有機電界発光表示部12Rの発光層が発光する光の色と異なる色の光を発光する。
図8において、複数の画素要素80のうちの、一の緑色画素要素80G(X)における緑色有機電界発光表示部12Gの発光層は、該一の緑色画素要素80G(X)と隣接する他の画素要素(青色画素要素80B(Y)、赤色画素要素80R(Y))における青色有機電界発光表示部12B、赤色有機電界発光表示部12Rの発光層が発光する光の色と異なる色の光を発光する。
なお、図8に示すように、画素同士が正方配置でなく斜めに並ぶような配置を取ることにより、隣接する有機電界発光表示部(レンズ)への伝播光量を低減する効果が大きい。斜めのラインには同じ色の画素が並んでしまうために、この方向の光が伝播することを許容してしまうからである。
図7及び8では、1つの画素には、緑色画素要素80G、青色画素要素80B、赤色画素要素80Rが含まれ、各色画素要素80G、80B、80Rには、複数のドットとして、各色の光を発光する発光層を含む有機電界発光表示部12G、12B、12Rが含まれているものとした。
本発明の有機電界発光装置は、例えば、コンピュータ、車載用表示器、野外表示器、家庭用機器、業務用機器、家電用機器、交通関係表示器、時計表示器、カレンダ表示器、ルミネッセントスクリーン、音響機器等をはじめとする各種分野において好適に使用することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1)
<トップエミッション型の緑色有機電界発光表示部(緑色画素要素)(1)(sm=2)の作製;光学長が2次のマイクロキャビティ構造である場合>
ガラス基板として、厚みが0.7mm、屈折率が約1.5のイーグル2000(コーニング社製)を用いた。
次に、ガラス基板上に、陽極としてアルミニウム(Al)を、厚みが100nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、アルミニウム膜上に、ホール注入層として2−TNATA〔4,4’,4”−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン〕とMnOを7:3の割合で、厚みが20nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、ホール注入層上に、第1のホール輸送層として2−TNATAにF4−TCNQ(2,3,5,6−tetrafluoro−7,7,8,8tetracyanoquinodimethane)を1.0%ドープして141nmの厚さとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第1のホール輸送層上に、第2のホール輸送層としてα−NPD〔N,N’−(ジナフチルフェニルアミノ)ピレン〕を、厚みが10nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第2のホール輸送層上に、第3のホール輸送層として下記構造式で表されるホール輸送材料Aを、厚みが3nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第3のホール輸送層上に、発光層を、ホスト材料としてCBP(4,4’−ジカルバゾール−ビフェニル)と、発光材料として下記構造式で表される発光材料Aを、85:15の割合で、厚みが20nmとなるように、真空共蒸着により形成した。
次に、発光層上に、第1の電子輸送層としてBAlq(Aluminum(III)bis(2−methyl−8−quinolinato)−4−phenylphenolate)を、厚みが39nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第1の電子輸送層上に、第2の電子輸送層としてBCP(2,9−dimethyl−4,7−diphenyl−1,10−phenanthrolin)を、厚みが1nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第2の電子輸送層上に、第1の電子注入層としてLiFを、厚みが1nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第1の電子注入層の上に、第2電子注入層としてAlを、厚みが1nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第2電子注入層上に、陰極として銀(Ag)を、厚みが20nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、陰極上に、封止層としてSiONを、厚みが3,000nmとなるように、CVD法により形成した。
次に、封止層上に、撥油層として有機フッ素膜(旭硝子製サイトップ)を、厚みが3,000nmとなるように、スピンコートにより形成した。
次に、撥油層上に、親油層としてSiOを、厚みが100nmとなるように、スパッタ法により形成した。
以上により、緑色有機電界発光表示部(緑色画素要素)(1)を作製した。
得られた緑色有機電界発光表示部(緑色画素要素)(1)は、光学長L(λ)が2λ(ただし、λは発光波長を表す)である2次のマイクロキャビティ構造を有していた。
(製造例2)
<トップエミッション型の緑色有機電界発光表示部(緑色画素要素)(2)(sm=3)の作製;光学長が3次のマイクロキャビティ構造である場合>
製造例1において第1のホール輸送層の厚みを141nmから271nmに変えた以外は、製造例1の緑色有機電界発光表示部(緑色画素要素)(1)の作製と同様にして、緑色有機電界発光表示部(緑色画素要素)(2)を作製した。
得られた緑色有機電界発光表示部(緑色画素要素)(2)は、光学長L(λ)が3λ(ただし、λは発光波長を表す)である3次のマイクロキャビティ構造を有していた。
(製造例3)
<トップエミッション型の赤色有機電界発光表示部(赤色画素要素)(Sm=2)の作製;光学長が2次のマイクロキャビティ構造である場合>
ガラス基板として、厚みが0.7mm、屈折率が約1.5のイーグル2000(コーニング社製)を用いた。
次に、ガラス基板上に、陽極としてアルミニウム(Al)を、厚みが100nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、アルミニウム膜上に、ホール注入層として2−TNATA〔4,4’,4”−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン〕とMnOを7:3の割合で、厚みが20nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、ホール注入層上に、第1のホール輸送層として2−TNATAにF4−TCNQを1.0%ドープして196nmの厚さとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第1のホール輸送層上に、第2のホール輸送層としてα−NPD〔N,N’−(ジナフチルフェニルアミノ)ピレン〕を、厚みが10nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第2のホール輸送層上に、発光層を、ホスト材料としてBAlqと、発光材料として下記構造式で表される発光材料Xを、95:5の割合で、厚みが30nmとなるように、真空共蒸着により形成した。
次に、発光層上に、第1の電子輸送層としてBAlqを、厚みが48nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第1の電子輸送層上に、第2の電子輸送層としてBCPを、厚みが1nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第2の電子輸送層上に、第1の電子注入層としてLiFを、厚みが1nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第1の電子注入層の上に、第2電子注入層としてAlを、厚みが1nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第2電子注入層上に、陰極として銀(Ag)を、厚みが20nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、陰極上に、封止層としてSiONを、厚みが3,000nmとなるように、CVD法により形成した。
次に、封止層上に、撥油層として有機フッ素膜(旭硝子製サイトップ)を、厚みが3,000nmとなるように、スピンコートにより形成した。
次に、撥油層上に、親油層としてSiOを、厚みが100nmとなるように、スパッタ法により形成した。
以上により、赤色有機電界発光表示部(赤色画素要素)を作製した。
得られた赤色有機電界発光表示部(赤色画素要素)は、光学長L(λ)が2λ(ただし、λは発光波長を表す)である2次のマイクロキャビティ構造を有していた。
(製造例4)
トップエミッション型の青色有機電界発光表示部(青色画素要素)を作製した。
<青色有機電界発光表示部(青色画素要素)(Sm=2 )の作製;光学長が 次のマイクロキャビティ構造である場合>
ガラス基板として、厚みが0.7mm、屈折率が約1.5のイーグル2000(コーニング社製)を用いた。
次に、ガラス基板上に、陽極としてアルミニウム(Al)を、厚みが100nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、アルミニウム膜上に、ホール注入層として2−TNATA〔4,4’,4”−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン〕とMnOを7:3の割合で、厚みが20nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、ホール注入層上に、第1のホール輸送層として2−TNATAにF4−TCNQを1.0%ドープして110nmの厚さとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第1のホール輸送層上に、第2のホール輸送層としてα−NPD〔N,N’−(ジナフチルフェニルアミノ)ピレン〕を、厚みが10nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第2のホール輸送層上に、第3のホール輸送層として下記構造式で表されるホール輸送材料Aを、厚みが3nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第3のホール輸送層上に、発光層を、ホスト材料としてmCP(1,3−ビス(カルバゾーリル)ベンゼン)と、発光材料として下記構造式で表される発光材料Yを、85:15の割合で、厚みが30nmとなるように、真空共蒸着により形成した。
次に、発光層上に、第1の電子輸送層としてBAlqを、厚みが29nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第1の電子輸送層上に、第2の電子輸送層としてBCPを、厚みが1nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第2の電子輸送層上に、第1の電子注入層としてLiFを、厚みが1nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第1の電子注入層の上に、第2電子注入層としてAlを、厚みが1nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、第2電子注入層上に、陰極として銀(Ag)を、厚みが20nmとなるように、真空蒸着により形成した。
次に、陰極上に、封止層としてSiONを、厚みが3,000nmとなるように、CVD法により形成した。
次に、封止層上に、撥油層として有機フッ素膜(旭硝子製サイトップ)を、厚みが3,000nmとなるように、スピンコートにより形成した。
次に、撥油層上に、親油層としてSiOを、厚みが100nmとなるように、スパッタ法により形成した。
以上により、青色有機電界発光表示部(青色画素要素)を作製した。
得られた青色有機電界発光表示部(青色画素要素)は、光学長L(λ)が2λ(ただし、λは発光波長を表す)である2次のマイクロキャビティ構造を有していた。
製造例1〜4で作製した有機電界発光表示部に、半径10mmの屈折率1.8のシリンダーレンズ(商品名:屈折液 KPR、島津製作所製)をマッチングオイル(屈折率:約1.8)を介して装着した。有機電界発光表示部について、以下のようにして、配光分布を測定した。この評価により、ガラス内での光の角度分布を知ることができる。
緑色有機電界発光表示部(緑色画素要素)(1)の配光分布の結果を図9Aに、緑色有機電界発光表示部(緑色画素要素)(2)の配光分布の結果を図9Bにそれぞれ示す。
<配光分布の測定方法>
シリコンディテクターをゴニオメータに装着し、各有機電界発光表示部を発光させて、ゴニオメータの角度と、ディテクターからの光強度に対応する電圧信号との関係を測定し、配光分布を求めた。
(実施例1:一の色付きレンズと、該一の色付きレンズに隣接する全ての色付きレンズとが異なる色である場合)
製造例1で作製した緑色有機電界発光表示部と、製造例3で作製した赤色有機電界発光表示部と、製造例4で作製した青色有機電界発光表示部と、を用いて、以下に示す作製方法により、各色の有機電界発光表示部(レンズ)が図1Aのように配列した有機電界発光装置を作製した。
<有機電界発光装置の作製方法>
発光素子の配置が、有機ELディプレイ構造を作成した後に封止層をスパッタ法によりSiON膜を3μm成膜した後に、旭ガラス製サイトップCTL−107をディップコートで1μm成膜した。その後、マスクスパッタでレンズを形成する部分で100nmのSiO膜を成膜した。インクジェット装置は、富士フイルム製DMP−2831を用いてRGBのカラーインクをそれぞれの画素に打ち分けた。
(実施例2:一の色付きレンズと、該一の色付きレンズに隣接する全ての色付きレンズとが異なる色である場合)
実施例1において、製造例1で作製した緑色有機電界発光表示部に代えて、製造例2で作製した緑色有機電界発光表示部以外を用いた以外は、実施例1と同様にして有機電界発光装置を作製した。
(実施例3:一の色付きレンズと、該一の色付きレンズに隣接する色付きレンズのうち2方向に配列した4個レンズとが異なる色である場合)
実施例1において、各色の有機電界発光表示部(レンズ)を図11Aのように配列した以外は、実施例1と同様にして有機電界発光装置を作製した。
(実施例4:一の色付きレンズと、該一の色付きレンズに隣接する色付きレンズのうち3方向に配列した6個レンズとが異なる色である場合)
実施例1において、各色の有機電界発光表示部(レンズ)を図10Aのように配列した以外は、実施例1と同様にして有機電界発光装置を作製した。
(実施例5:一の色付きレンズと、該一の色付きレンズに隣接する色付きレンズのうち3方向に配列した6個レンズとが異なる色である場合)
実施例1において、各色の有機電界発光表示部(レンズ)を図10B(縦列におけるレンズは同色のカラーレンズ)のように配列した以外は、実施例1と同様にして有機電界発光装置を作製した。
(実施例6:一の色付きレンズと、該一の色付きレンズに隣接する全ての色付きレンズとが異なる色である場合)
実施例1において、各色の有機電界発光表示部(レンズ)を図11Bのように配列した以外は、実施例1と同様にして有機電界発光装置を作製した。
(実施例7:色付きレンズを図7のように配列した場合)
実施例1において、各色の有機電界発光表示部(レンズ)を図7のように配列した以外は、実施例1と同様にして有機電界発光装置を作製した。
(実施例8:色付きレンズを図8のように配列した場合)
実施例1において、各色の有機電界発光表示部(レンズ)を図8のように配列した以外は、実施例1と同様にして有機電界発光装置を作製した。
(実施例9:レンズにおける発光層側の界面に形成されたカラーフィルターを用いた場合)
実施例1において、色付きレンズを用いる代わりに、レンズにおける発光層側の界面に形成されたカラーフィルターを用いて、以下に示す作製方法により作製した以外は、実施例1と同様にして有機電界発光装置を作製した。
<有機電界発光装置の作製方法>
有機ELディプレイ構造を作成した後に封止層をスパッタ法によりSiON膜を3μm成膜した後に、旭ガラス製サイトップCTL−107をディップコートで1μm成膜した。その後、マスクスパッタでレンズを形成する部分で100nmのSiO膜を成膜した。インクジェット装置は、富士フイルム製DMP−2831を用いてRGBのカラーインクをそれぞれの画素に打ち分けカラーフィルターを作製した。その後、透明なUVインクをレンズ形成用に上記インクジェット装置で形成した。
(実施例10:レンズ表面を覆うように形成されたカラーフィルターを用いた場合)
実施例1において、色付きレンズを用いる代わりに、レンズ表面を覆うように形成されたカラーフィルターを用いて、以下に示す作製方法により作製した以外は、実施例1と同様にして有機電界発光装置を作製した。
<有機電界発光装置の作製方法>
有機ELディプレイ構造を作成した後に封止層をスパッタ法によりSiON膜を3μm成膜した後に、旭ガラス製サイトップCTL−107をディップコートで1μm成膜した。その後、マスクスパッタでレンズを形成する部分で100nmのSiO膜を成膜した。インクジェット装置は、富士フイルム製DMP−2831を用いて透明UVインクをそれぞれの画素に打ち分け透明レンズを作製した。その後、レンズそれぞれにRGBインクを打ち分けることによってレンズ表面にカラーフィルターを形成した。
作製した各有機電界発光装置について、以下のようにして、光取り出し効率及び画像ボケを測定した。なお、光取り出し効率は、積分強度と正面輝度の両方を測定した。結果を図12A(正面輝度)及び図13(積分強度)に示す。
<光取り出し効率の測定>
レンズを装着した有機電界発光素子の積分強度と正面輝度を、レンズを装着せずに測定した積分強度と正面輝度の値で割った値を光取り出し効率と定義した。
なお、積分強度は積分球を用い、正面輝度は、分光放射輝度計(トプコン社製、SR−3)で測定した。レンズ外径及び発光幅の比(図12B)が3の素子を評価した。
<画像ボケの測定>
画像ボケの測定に輝度色度ユニフォミティ測定装置(トプコン社製、UA−1000)を用いた。1画素を発光させた場合に、該1画素の発光強度に対する隣接画素の発光強度の比(隣接画素の発光強度/1画素の発光強度)の最大値が、1/1000を超える場合は評価は×とし、1/1000〜1/10000の場合は、評価△とし、1/10000未満の場合は評価は○とした。レンズ外形と発光幅は3の素子を評価した。例えば図7や図8の場合は6個の発光部及びレンズを取り囲む同色の部分を画素と解釈して評価した。
本発明の有機電界発光装置は、画像のにじみが少ないので、ボトムエミッション型有機電界発光表示装置、及びトップエミッション型有機電界発光表示装置のいずれにも好適に用いられ、例えば、コンピュータ、車載用表示器、野外表示器、家庭用機器、業務用機器、家電用機器、交通関係表示器、時計表示器、カレンダ表示器、ルミネッセントスクリーン、音響機器等をはじめとする各種分野において好適に使用することができる。
1 ガラス基板
2 陽極
3 ホール注入層
4 ホール輸送層
5 発光層
6 電子輸送層
7 電子注入層
8 陰極
9 レンズ
10 レンズ
11 発光層
12 有機電界発光表示部
21 陽極
22 ホール注入層
23 ホール輸送層
24 第2ホール輸送層
25 第3ホール輸送層
26 発光層
27 第1電子輸送層
28 第2電子輸送層
29 第1電子注入層
30 第2電子注入層
31 陰極
32 封止層
33 撥油層
34 親油層
40 有機電界発光表示部
41 SiON層
42 有機フッ化膜
43 SiO
44 レンズ
60 フィルター層
61 レンズ
80 画素要素
100 有機電界発光装置
101 有機電界発光表示部
200 有機電界発光装置
201 有機電界発光表示部

Claims (10)

  1. 陽極と、発光層と、陰極とを少なくとも有する有機電界発光表示部と、該有機電界発光表示部の上に配置され、前記発光層から発光される光の光路を制御するレンズと、前記レンズと一体化され、前記レンズにおける光路を覆うように配置され、前記発光層から発光される光を透過するフィルター層と、を有する有機電界発光装置であって、
    前記有機電界発光装置は、複数の有機電界発光表示部及び複数のレンズを有し、前記複数のレンズのうちの、一のレンズと一体化されたフィルター層は、前記一のレンズに隣接するレンズのうち少なくとも1個のレンズを透過した光のうち少なくとも該光のピーク波長の光を吸収することを特徴とする有機電界発光装置。
  2. 複数のレンズのうちの、一のレンズに一体化されたフィルター層は、前記一のレンズに隣接するレンズのうち少なくとも2方向に配列したレンズを透過した光のうち少なくとも該光のピーク波長の光を吸収する請求項1に記載の有機電界発光装置。
  3. 複数のレンズのうちの、一のレンズに一体化されたフィルター層は、前記一のレンズに隣接するレンズのうち少なくとも3方向に配列したレンズを透過した光のうち少なくとも該光のピーク波長の光を吸収する請求項2に記載の有機電界発光装置。
  4. 前記複数のレンズのうちの、一のレンズに一体化されたフィルター層は、前記一のレンズに隣接する全てのレンズを透過した光のうち少なくとも該光のピーク波長の光を吸収する請求項1に記載の有機電界発光装置。
  5. 一のレンズが、フィルター層として機能する請求項1から4のいずれかに記載の有機電界発光装置。
  6. フィルター層が、レンズにおける発光層側の界面に形成された請求項1から4のいずれかに記載の有機電界発光装置。
  7. フィルター層が、レンズ表面を覆うように形成された請求項1から4のいずれかに記載の有機電界発光装置。
  8. 同一色の光を発光する発光層を含む有機電界発光表示部を複数有する画素要素を複数有し、前記複数の画素要素のうちの、一の画素要素における有機電界発光表示部の発光層は、該一の画素要素と隣接する他の画素要素のうち少なくとも1個の画素要素における有機電界発光表示部の発光層が発光する光の色と異なる色の光を発光する請求項1から7のいずれかに記載の有機電界発光装置。
  9. 複数の画素要素のうちの、一の画素要素における有機電界発光表示部の発光層は、該一の画素要素と隣接する他の画素要素における有機電界発光表示部の発光層が発光する光の色と異なる色の光を発光する請求項8に記載の有機電界発光装置。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の有機電界発光装置を製造する有機電界発光装置の製造方法であって、インクジェット法によりフィルター層を形成することを特徴とする有機電界発光装置の製造方法。
JP2009209684A 2009-09-10 2009-09-10 有機電界発光装置及びその製造方法 Withdrawn JP2011060611A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009209684A JP2011060611A (ja) 2009-09-10 2009-09-10 有機電界発光装置及びその製造方法
US12/874,286 US20110057210A1 (en) 2009-09-10 2010-09-02 Organic electroluminescence device and method for producing the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009209684A JP2011060611A (ja) 2009-09-10 2009-09-10 有機電界発光装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011060611A true JP2011060611A (ja) 2011-03-24

Family

ID=43647017

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009209684A Withdrawn JP2011060611A (ja) 2009-09-10 2009-09-10 有機電界発光装置及びその製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20110057210A1 (ja)
JP (1) JP2011060611A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013179026A (ja) * 2011-08-12 2013-09-09 Canon Inc 有機el素子、及びこれを用いた発光装置、画像形成装置、発光素子アレイ、撮像装置、表示装置
JP2015069700A (ja) * 2013-09-26 2015-04-13 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置
JP2018532112A (ja) * 2015-09-30 2018-11-01 ケンブリッジ ディスプレイ テクノロジー リミテッド 低バックグラウンドシグナルを有する有機系蛍光センサ
JP2020136145A (ja) * 2019-02-22 2020-08-31 キヤノン株式会社 有機el素子及び発光装置
WO2022004652A1 (ja) * 2020-06-29 2022-01-06 凸版印刷株式会社 カラーフィルタおよび表示装置

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180126634A (ko) * 2010-07-26 2018-11-27 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 발광 디바이스 및 조명 디바이스
US9188323B2 (en) * 2010-10-20 2015-11-17 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Lighting device
WO2012126175A1 (zh) * 2011-03-22 2012-09-27 海洋王照明科技股份有限公司 有机电致发光器件及其导电基底
JP2013016271A (ja) * 2011-06-30 2013-01-24 Canon Inc 表示装置
JP2013016272A (ja) * 2011-06-30 2013-01-24 Canon Inc 表示装置
JP5497874B2 (ja) * 2011-12-22 2014-05-21 富士フイルム株式会社 放射線画像検出器、放射線画像撮像装置、及び放射線画像撮像システム
KR20140018548A (ko) * 2012-08-02 2014-02-13 삼성디스플레이 주식회사 광효율이 향상된 유기발광 표시장치 및 그 제조방법
CN103490020A (zh) * 2013-09-30 2014-01-01 京东方科技集团股份有限公司 有机电致发光器件及其制作方法、显示装置、照明装置
CN106356463B (zh) * 2016-10-11 2017-12-29 深圳市华星光电技术有限公司 Qled显示装置的制作方法
JP6151873B1 (ja) * 2017-02-10 2017-06-21 Lumiotec株式会社 有機エレクトロルミネッセント装置、ディスプレイ装置、照明装置
CN109119438B (zh) * 2017-06-26 2020-11-24 京东方科技集团股份有限公司 显示基板及其制造方法、显示装置
CN110473974B (zh) * 2018-05-11 2021-12-24 株式会社日本有机雷特显示器 发光装置
JP7151615B2 (ja) * 2019-05-09 2022-10-12 セイコーエプソン株式会社 有機el表示装置、および電子機器
WO2021176882A1 (ja) * 2020-03-03 2021-09-10 ソニーグループ株式会社 発光装置および電子機器

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013179026A (ja) * 2011-08-12 2013-09-09 Canon Inc 有機el素子、及びこれを用いた発光装置、画像形成装置、発光素子アレイ、撮像装置、表示装置
JP2015069700A (ja) * 2013-09-26 2015-04-13 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置
JP2018532112A (ja) * 2015-09-30 2018-11-01 ケンブリッジ ディスプレイ テクノロジー リミテッド 低バックグラウンドシグナルを有する有機系蛍光センサ
JP2020136145A (ja) * 2019-02-22 2020-08-31 キヤノン株式会社 有機el素子及び発光装置
WO2022004652A1 (ja) * 2020-06-29 2022-01-06 凸版印刷株式会社 カラーフィルタおよび表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20110057210A1 (en) 2011-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011060611A (ja) 有機電界発光装置及びその製造方法
JP5210267B2 (ja) 有機電界発光装置及びその製造方法
JP2011029172A (ja) 有機el装置及びその設計方法
KR101380869B1 (ko) 미소공진기 색변환 el소자 및 이것을 이용한 유기 el디스플레이
JP2010080423A (ja) カラー表示装置及びその製造方法
JP2003115377A (ja) 発光素子、その製造方法およびこれを用いた表示装置
WO2016031679A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置、有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法、照明装置、および表示装置
JP2007115419A (ja) 有機発光素子
JP2011065773A (ja) 有機電界発光装置
WO2016084759A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置、照明装置および表示装置
JPWO2006028089A1 (ja) 発光デバイスおよびその製造方法
JP2008226718A (ja) 有機el素子
JP2011076799A (ja) 有機電界発光表示装置
JP2011210677A (ja) 有機電界発光装置
JP5558064B2 (ja) 有機電界発光表示装置
JP4692257B2 (ja) 色変換膜およびそれを用いた多色発光有機elデバイス
JP2010165666A (ja) 有機発光素子及びそれを利用した発光装置
JP2011065943A (ja) 有機電界発光素子
JP2007242498A (ja) 有機el素子およびアレイ
JP5052464B2 (ja) 有機電界発光表示装置の製造方法
JP5566069B2 (ja) 有機電界発光表示装置
JP2013145700A (ja) 有機el素子及びこれを用いた表示装置
JP2011210678A (ja) 有機電界発光装置
JP5295913B2 (ja) 有機電界発光装置及びその製造方法
JP5306949B2 (ja) 有機電界発光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120123

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20120312