JP2011040340A - 有機el装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】材料選択の自由度を確保しながら、光の取り出し効率を十分に向上させる。
【解決手段】基板10と、基板10上に設けられた第1電極12と、第1電極12上に設けられた有機EL層13と、有機EL層13上に設けられ光透過性を有する第2電極14とを備え、有機EL層13の発光による光を第2電極14側から取り出すように構成され、有機EL層13よりも光の取り出し方向に突出し、周囲の媒質15よりも屈折率が高い複数の柱状の光取り出し手段14pを有している。
【選択図】図2
【解決手段】基板10と、基板10上に設けられた第1電極12と、第1電極12上に設けられた有機EL層13と、有機EL層13上に設けられ光透過性を有する第2電極14とを備え、有機EL層13の発光による光を第2電極14側から取り出すように構成され、有機EL層13よりも光の取り出し方向に突出し、周囲の媒質15よりも屈折率が高い複数の柱状の光取り出し手段14pを有している。
【選択図】図2
Description
本発明は、有機EL(Electro Luminescence)装置に関するものである。
近年、有機EL素子を用いた自発光型の表示装置や照明装置などの有機EL装置が研究開発され、一部では量産も開始されている。有機EL素子は、陽極及び陰極からなる一対の電極と、これら電極の間に設けられた有機EL層とを備え、一対の電極の間に電流を流すことで有機EL層を構成する有機分子が発光するように構成されている。
このような有機EL素子は、水分や酸素による影響を受けやすく、水分や酸素に晒されると電極部分の酸化及び有機EL層の材質劣化が進行して発光品位が著しく低下しやすい。このことから、有機EL素子は、耐久性や信頼性を高めるために、封止膜で覆われていたり、封止樹脂を介して封止板が貼り付けられるなどして封止されている必要がある。したがって、封止部材(封止膜や封止板)側から光を取り出すトップエミッション型の有機EL素子では、有機EL層での発光による光が電極及び封止部材などの複数の部材を透過して取り出される。
しかしながら、有機EL層からの光が各部材の界面を通過するときには、隣接する部材の屈折率の差により、臨界角以上の角度で入射した光が全反射を起こし、各部材の内部を側方に伝搬して、それら各部材の内部で吸収されたり有機EL素子の側方から漏出するため、所望の取り出し面からの光の取り出し効率が低下し、最終的な外部への光の取り出し効率が15〜30%程度と非常に低くなっている。そこで、有機EL素子における光の取り出し効率を向上させる構成が従来から提案されている。
例えば、特許文献1には、複数の保護膜(封止膜)を積層することで有機EL素子を封止して、隣接する保護膜の屈折率の比を0.8以上且つ1.1以下とし、保護膜の最外層の屈折率及び膜厚を適切に調整した有機EL装置が開示されている。そして、これによれば、隣接する保護膜の界面や最外層の保護膜と大気との界面における光の界面反射を低減できることが記載されている。
しかし、特許文献1に開示の有機EL装置の構成では、光の界面反射を低減はできるものの、一度でも界面反射した光は依然として部材の内部を側方へ伝搬して所望の取り出し面から取り出され難いため、有機EL素子での光の取り出し効率を十分に向上させることが困難である。また、屈折率の差が比較的小さな材料によって有機EL素子の電極及び複数の封止膜を含む各部材を構成する必要があるため、それら各部材を形成するための材料及びプロセスが大きく制限される。これにより、設計の自由度が低下すると共に製造コストが高くなる虞があるので、改善の余地がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、材料選択の自由度を確保しながら、光の取り出し効率を十分に向上させることにある。
上記の目的を達成するために、この発明は、有機EL層よりも光の取り出し方向に突出し、周囲の媒質よりも屈折率が高い複数の柱状の光取り出し手段を有しているものである。
具体的に、本発明に係る有機EL装置は、基板と、上記基板上に設けられた第1電極と、上記第1電極上に設けられた有機EL層と、上記有機EL層上に設けられ光透過性を有する第2電極とを備え、上記有機EL層の発光による光を上記第2電極側から取り出すように構成された有機EL装置であって、上記有機EL層よりも光の取り出し方向に突出し、周囲の媒質よりも屈折率が高い複数の柱状の光取り出し手段を有していることを特徴とする。
上記の構成によると、各光取り出し手段は周囲の媒質よりも屈折率が高いので、有機EL層を発光させた場合に、各光取り出し手段の内部に入射してからその周囲の媒質に向かって進行する光については、スネル(Snell)の法則に基づき、光取り出し手段とその周囲の媒質との界面への入射角が臨界角以上であると、その界面で全反射することとなる。したがって、各光取り出し手段の内部に入射した光の一部は、各光取り出し手段の側面と周囲の媒体との界面でそれら各光取り出し手段とその周囲の媒体との屈折率の差により反射を起こし、各光取り出し手段の内部を全反射で上方に伝搬し、各光取り出し手段の頂部から所望の光の取り出し方向へ出射される。一方、各光取り出し手段の内部に入射した光のうち各光取り出し手段の側面からその周囲の媒体に透過した光についても、各光取り出し手段とその周囲の媒体との屈折率の差により、その進行方向が各光取り出し手段の側面に接近する方向に屈折するため、所望の光の取り出し方向へ出射される。さらに、各光取り出し手段と一体若しくは接触する層の内部を全反射で側方に伝搬する光があっても、伝搬途中で各光取り出し手段の内部に入射し、このとき、上述のように、各光取り出し手段の内部を全反射で頂部まで導光され、又はその進行方向が各光取り出し手段の側面に接近する方向に屈折して透過し、そのことによって、所望の光の取り出し方向へ出射される。以上により、総じて、光の取り出し効率を十分に向上させることが可能になる。
そして、各光取り出し手段とその周囲の媒質との屈折率の高低関係だけを規定しているので、電極や保護膜(封止膜)などの各部材における屈折率の比を規定する場合に比べて、材料選択の自由度が確保される。
したがって、材料選択の自由度を確保しながら、光の取り出し効率を十分に向上させることが可能になる。
特に、上記有機EL層の発光ピーク波長をλとし、上記各光取り出し手段の周囲の媒質の屈折率をnとし、隣り合う上記光取り出し手段同士の間隔をIとしたとき、I≧λ/n×4の関係が満たされていることが好ましい。
仮に、隣り合う光取り出し手段同士の間隔がI<λ/nの関係を満たす場合には、各光取り出し手段から出射された光が回折による干渉を起こすことにより、特定の波長のみが強調されることによる色ずれや表示画像のぼやけが発生しやすい。これに対して、上記の構成のように、隣り合う光取り出し手段同士の間隔がI≧λ/n×4の関係を満たす場合には、隣り合う光取り出し手段同士がその周囲の媒質における光学波長(波長÷屈折率)よりも十分に離れているため、各光取り出し手段から出射された光が回折による干渉を起こすことが抑制されて、上記色ずれや画像表示のぼやけが良好に抑制される。さらに、隣り合う光取り出し手段同士の間隔がI≧λ/n×10の関係を満たす場合においては、各光取り出し手段から出射された光が回折による干渉を起こすことが全くない。これにより、上記色ずれや表示画像のぼやけの発生が可及的に抑制される。
上記構成の有機EL装置において、光取り出し手段は具体的に以下の構成を採用していることが好ましい。
すなわち、上記各光取り出し手段は、上記第2電極に形成された突起部で構成されていることが好ましい。
上記の構成によると、有機EL層の直上の第2電極に光取り出し手段として複数の突起部が設けられていることにより、有機EL層での発光による光がすぐに突起構造体(第2電極)に入射するため、有機EL層からの光が全反射で側方に伝搬して損失することが十分に抑制され、光の取り出し効率を良好に向上させることが可能である。
ところで、各電極の酸化及び有機EL層の材質劣化に影響する水分の進入経路うち比較的大きな影響を及ぼすものとして、各部材の界面を伝う経路が挙げられる。各部材の界面を伝う水分の進入を防ぐためには各部材同士の界面の接着力を上げることが必要となるが、異なる種類の材料で構成された部材同士の界面は接着力を十分に上げることが困難であり、その界面を伝って水分が進入しやすくなっている場合が多い。特にこの場合において、上記の構成によると、第2電極と第2電極上の媒質との界面の面積が各突起部が形成された分増大するため、その界面を伝う水分の進入経路が長くなり、その結果、第2電極の全面が水分により酸化することを遅らせることが可能になると共に、第2電極による有機EL層の封止効果が増して、有機EL層の材質劣化が抑制される。
また、上記第2電極を覆うように封止膜が設けられ、上記各光取り出し手段は、上記封止膜に形成された突起部で構成されていることが好ましい。
上記の構成によっても、第2電極を覆う封止膜に光取り出し手段として複数の突起部が設けられていることにより、有機EL層での発光による光が第2電極を介してすぐに突起構造体(封止膜)に入射するため、光の取り出し効率を良好に向上させることが可能である。
そして、封止膜と封止膜上の媒質との界面の面積が各突起部が形成されている分増大するため、その界面を伝う経路が長くなる結果、その経路を介する有機EL素子への水分の進入が抑制され、封止膜による有機EL素子の封止効果が増して、第2電極の酸化及び有機EL層の材質劣化が抑制される。
また、上記各光取り出し手段は、上記第1電極、有機EL層及び第2電極とは別体で、上記有機EL層を貫通する柱状体で構成されていることが好ましい。
上記の構成によると、有機EL層の内部にも光取り出し手段として複数の柱状体が設けられているため、有機EL層での発光による光が直接に各柱状体に入射して所望の取り出し方向へ導光される。そのことにより、有機EL層からの光が全反射で側方に伝搬して損失する余地が全くなく、光の取り出し効率を可及的に向上させることが可能である。
また、上記各光取り出し手段は、上記有機EL層に重なっていることが好ましい。
上記の構成によると、有機EL層により発光する発光領域でのみ各柱状体によって光の取り出しが促進されるため、有機EL層に重ならずに発光領域の外側に柱状体が多く設けられた場合に比べて、発光領域の外側への光の無駄な伝搬が相対的に減少する。そのことにより、発光領域において光の取り出し効率を良好に向上させることが可能になる。
本発明に係る有機EL装置によれば、有機EL層よりも光の取り出し方向に突出し、周囲の媒質よりも屈折率が高い複数の柱状の光取り出し手段を有しているので、材料選択の自由度を確保しながら、光の取り出し効率を十分に向上させることができる。その結果、設計の自由度の低下及び製造コストの増大を抑制しながらも、発光輝度を高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の各実施形態に限定されるものではない。
《発明の実施形態1》
図1〜図7は、本発明に係る有機EL装置の実施形態1を示している。図1は、本実施形態の有機EL照明装置S1を概略的に示す斜視図である。図2は、有機EL照明装置S1における発光領域Lの一部を概略的に示す断面図である。図3は、上部電極14の一部を概略的に示す平面図である。図4及び図5は、後述するように、有機EL照明装置S1の製造方法について説明するための工程図である。図6及び図7は、本実施形態の有機EL照明装置S1による作用効果を説明するための要部断面図である。
図1〜図7は、本発明に係る有機EL装置の実施形態1を示している。図1は、本実施形態の有機EL照明装置S1を概略的に示す斜視図である。図2は、有機EL照明装置S1における発光領域Lの一部を概略的に示す断面図である。図3は、上部電極14の一部を概略的に示す平面図である。図4及び図5は、後述するように、有機EL照明装置S1の製造方法について説明するための工程図である。図6及び図7は、本実施形態の有機EL照明装置S1による作用効果を説明するための要部断面図である。
<有機EL照明装置S1の構成>
本実施形態の有機EL照明装置(有機EL装置)S1は、図1に示すように、ガラス基板などの絶縁性基板10と、絶縁性基板10上に設けられた有機EL素子11と、有機EL素子11上に貼り合わせられた封止板16とを備えている。
本実施形態の有機EL照明装置(有機EL装置)S1は、図1に示すように、ガラス基板などの絶縁性基板10と、絶縁性基板10上に設けられた有機EL素子11と、有機EL素子11上に貼り合わせられた封止板16とを備えている。
絶縁性基板10及び封止板16は例えば矩形状に形成されており、これら絶縁性基板10と封止板16とが重なり合う領域に光を出射する発光領域Lが設定されている。この発光領域Lは、例えば矩形状の領域であって、その全体に有機EL素子11が設けられている。また、絶縁性基板10は、封止板16よりも大面積に形成され、発光領域Lの外部に例えば一辺側が封止板16よりも突出した端子部T1を有している。そして、絶縁性基板10の端子部T1には、封止板16側の露出した表面に有機EL素子11に電流を供給するための端子電極11tが設けられている。
絶縁性基板10としては、例えば、ガラス基板の他に、ポリエチレンナフタレート(PEN)やポリエチレンテレフタレート(PET)などのプラスチック基板、アルミナ(Al2O3)などのセラミック基板、ステンレスやアルミニウム(Al)などの金属基板の表面に有機絶縁材料などの絶縁層を設けた基板、金属基板の表面に陽極酸化などの方法により絶縁化処理を施した基板なども用いることができる。
封止板16は、例えば屈折率が約1.46のガラス板であり、図2に示すように、有機EL素子11を覆うように設けられた封止樹脂15を介して貼り合わせられている。封止樹脂15は、例えば、屈折率が約1.5のエポキシ系樹脂である。また、その他に、封止樹脂15の材料としては、後述する上部電極の上層部分よりも屈折率が低いものであれば用いることができる。
<有機EL素子11の構成>
有機EL素子11は、トップエミッション型の構造を有し、図2に示すように、絶縁性基板10上に設けられた第1電極である下部電極12と、下部電極12上に設けられた有機EL層13と、有機EL層13を介して下部電極12に重なるように設けられた第2電極である上部電極14とを備えている。本実施形態では、下部電極12が陽極を構成し、上部電極14が陰極を構成している。そして、本実施形態における有機EL素子11の発光ピーク波長は、例えば約520nmである。
有機EL素子11は、トップエミッション型の構造を有し、図2に示すように、絶縁性基板10上に設けられた第1電極である下部電極12と、下部電極12上に設けられた有機EL層13と、有機EL層13を介して下部電極12に重なるように設けられた第2電極である上部電極14とを備えている。本実施形態では、下部電極12が陽極を構成し、上部電極14が陰極を構成している。そして、本実施形態における有機EL素子11の発光ピーク波長は、例えば約520nmである。
下部電極12は、有機EL層13に正孔(ホール)を注入する機能を有する。この下部電極12の材料としては、例えば、銀(Ag)やアルミニウム(Al)などの金属材料、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)やインジウム亜鉛酸化物(IZO:Indium Zinc Oxide)、ガリウム亜鉛酸化物(GZO:Galium Zinc Oxide)などの導電性酸化物などを用いることができる。
この下部電極12は、有機EL層13への高いホール注入効率を実現する観点から、インジウム錫酸化物(ITO)などの高い仕事関数を有する材料により形成されていることが好ましい。また、トップエミッション型の有機EL素子11では発光が上部電極14を透過させて取り出されるため、下部電極12は、銀(Ag)やアルミニウム(Al)など光反射性を有する材料により形成されていることが好ましい。そこで、本実施形態における下部電極12は、高い導電性及び光反射率を有するアルミニウム(Al)などの金属層と、大きい仕事関数を有するインジウム錫酸化物(ITO)などの導電性酸化物層とが積層された多層構造となっている。この構成によれば、下部電極12の高い光反射率と高いホール注入効率とを同時に実現することができる。したがって、より高輝度な有機EL素子11を実現することができる。
有機EL層13は、図示は省略するが、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層がこの順に積層された5層構造を有しており、いずれの層も屈折率が1.8〜2.0程度である。
正孔注入層は、下部電極12と正孔輸送層とのエネルギーレベルを近づけ、下部電極12から正孔輸送層への正孔注入効率を改善するために設けられている。この正孔注入層の材料としては、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、又はスチルベン誘導体などを用いることができる。
正孔輸送層は、正孔注入層から発光層への正孔輸送効率を向上させるために設けられている。この正孔輸送層の材料としては、ポルフィリン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリ−p−フェニレンビニレン、ポリシラン、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミン置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、水素化アモルファスシリコン、水素化アモルファス炭化シリコン、硫化亜鉛、又はセレン化亜鉛などを用いることができる。
発光層は、下部電極12から注入された正孔と上部電極14から注入された電子とを再結合させて発光する機能を有する。この発光層の材料としては、金属オキシノイド化合物[8−ヒドロキシキノリン金属錯体]、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、ジフェニルエチレン誘導体、ビニルアセトン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、ブタジエン誘導体、クマリン誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体、スチリル誘導体、スチリルアミン誘導体、ビススチリルベンゼン誘導体、トリススチリルベンゼン誘導体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、アミノピレン誘電体、ピリジン誘電体、ローダミン誘電体、アクイジン誘電体、フェノキサゾン、キナクリドン誘電体、ルブレン、ポリ−p−フェニレンビニレン、又はポリシランなどを用いることができる。
電子輸送層は、上部電極14から発光層への電子輸送効率を向上させるために設けられている。この電子輸送層の材料としては、例えば、有機化合物としてオキサジアゾール誘電体、トリアゾール誘電体、ベンゾキノン誘電体、ナフトキノン誘電体、アントラキノン誘電体、テトラシアノアントラキノジメタン誘電体、ジフェノキノン誘電体、フルオレノン誘電体、シロール誘電体、金属オキシノイド化合物などを用いることができる。
電子注入層は、上部電極14と電子輸送層とのエネルギーレベルを近づけ、上部電極14から電子輸送層への電子注入効率を向上させるために設けられ、これにより有機EL素子11の駆動電圧を下げることが可能となる。この電子注入層の材料としては、例えば、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)などのアルカリ土類金属と、フッ素(F)、塩素(Cl)などのハロゲンとの化合物、具体的に、フッ化リチウム(LiF)、フッ化マグネシウム(MgF2)、フッ化カルシウム(CaF2)などを用いることができ、その他にも、フッ化ストロンチウム(SrF2)、フッ化バリウム(BaF2)などの無機アルカリ化合物、アルミナ(Al2O3)、SrOなどを用いることができる。
なお、本実施形態では、有機EL層13が5層構造であるとしているが、有機EL層13は、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層が順に積層された4層構造や、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層が順に積層された3層構造など、発光層を含む4層以下の構造であってもよい。
上部電極14は、有機EL層13に電子を注入する機能を有する。この上部電極14の材料としては、例えば、銀(Ag)やアルミニウム(Al)などの金属材料、インジウム錫酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)、ガリウム亜鉛酸化物(GZO)などの導電性酸化物などを用いることができる。
この上部電極14は、有機EL層13への高い電子注入効率を実現する観点から、銀(Ag)やアルミニウム(Al)などの仕事関数が小さい材料により形成されていることが好ましい。また、上部電極14は、有機EL層13からの光を透過させるため、インジウム錫酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)、ガリウム亜鉛酸化物(GZO)などの光透過率が高い材料により形成されていることが好ましい。本実施形態における上部電極14は、小さな仕事関数を有する銀(Ag)やアルミニウム(Al)からなる金属層と、高い光透過率を有するインジウム錫酸化物(ITO)などからなる透明電極層とが積層された多層構造となっている。この構成によれば、上部電極14の高い電子注入効率と高い光透過率とを同時に実現することができる。したがって、より高輝度な有機EL素子11を実現することができる。
<光取り出し手段の構成>
上部電極14における上層のインジウム錫酸化物(ITO)層部分には、図2及び図3に示すように、封止板16側の表面に光取り出し手段として複数の突起部14pが設けられている。これら各突起部14pは、有機EL層13の発光による光の取り出し方向に突出して、封止樹脂15により覆われている。ここで、上部電極14のインジウム錫酸化物(ITO)層は、形成方法にもよるが、屈折率が約2.0であるのに対し、封止樹脂(エポキシ系樹脂)15は屈折率が約1.5であるので、各突起部14pは、その周囲の封止樹脂15よりも高い屈折率を有している。
上部電極14における上層のインジウム錫酸化物(ITO)層部分には、図2及び図3に示すように、封止板16側の表面に光取り出し手段として複数の突起部14pが設けられている。これら各突起部14pは、有機EL層13の発光による光の取り出し方向に突出して、封止樹脂15により覆われている。ここで、上部電極14のインジウム錫酸化物(ITO)層は、形成方法にもよるが、屈折率が約2.0であるのに対し、封止樹脂(エポキシ系樹脂)15は屈折率が約1.5であるので、各突起部14pは、その周囲の封止樹脂15よりも高い屈折率を有している。
なお、各突起部14pは、封止樹脂15で覆われているとしているが、各突起部14pは封止樹脂15を貫通して封止板16と接触していても構わない。
<突起部14pの形状及び配置>
複数の突起部14pは、マトリクス状に整列して配置され、有機EL層13に重なっている。これら各突起部14pは、例えば、直径dが2μm程度、高さhが0.9μm程度の円柱形状に形成されている。そして、各突起部14pは、有機EL層13の発光ピーク波長とλとし、各突起部14pの周囲の媒質である封止樹脂の屈折率をnとし、隣り合う突起部14p同士の間隔をIとしたとき、I>λ/n×4の関係が満たされるように配置されていることが好ましく、さらにI≧λ/n×10の関係が満たされるように配置されていることがより一層好ましい。すなわち、各突起部14pは、それら各突起部14pの周囲の封止樹脂15での光学波長(λ/n)の4倍以上の間隔で配置されていることが好ましく、さらにはその封止樹脂15での光学波長(λ/n)の10倍以上の間隔で配置されていることが望ましい。
複数の突起部14pは、マトリクス状に整列して配置され、有機EL層13に重なっている。これら各突起部14pは、例えば、直径dが2μm程度、高さhが0.9μm程度の円柱形状に形成されている。そして、各突起部14pは、有機EL層13の発光ピーク波長とλとし、各突起部14pの周囲の媒質である封止樹脂の屈折率をnとし、隣り合う突起部14p同士の間隔をIとしたとき、I>λ/n×4の関係が満たされるように配置されていることが好ましく、さらにI≧λ/n×10の関係が満たされるように配置されていることがより一層好ましい。すなわち、各突起部14pは、それら各突起部14pの周囲の封止樹脂15での光学波長(λ/n)の4倍以上の間隔で配置されていることが好ましく、さらにはその封止樹脂15での光学波長(λ/n)の10倍以上の間隔で配置されていることが望ましい。
仮に、隣り合う突起部14p同士の間隔がI<λ/nの関係を満たす、すなわち封止樹脂15での光学波長(λ/n)よりも小さい場合には、各突起部14pから出射された光が回折による干渉を起こすことにより、特定の波長のみが強調されることにより色ずれが発生しやすい。これに対し、隣り合う突起部14p同士の間隔がI=λ/n×4の関係を満たす場合には、隣り合う突起部14p同士がその周囲の封止樹脂15における光学波長(λ/n)よりも十分に離れているので、各突起部14pから出射された光が回折による干渉を起こすことが抑制されて、上記色ずれの発生が抑制される。さらに、隣り合う突起部14p同士の間隔がI≧λ/n×10の関係を満たす場合においては、各突起部14pから出射された光が回折による干渉を起こすことが全くない。これにより、上記色ずれの発生が可及的に抑制される。
本実施形態においては、有機EL層13の発光ピーク波長が約520nm、封止樹脂15の屈折率が約1.5であることから、各突起部14pの周囲の封止樹脂15での光学波長(λ/n)は約350nmであり、その4倍は約1.4μmである。これに対して、本実施形態の各突起部14pは、各突起部14pの周囲の封止樹脂15での光学波長(λ/n)の10倍以上である8μm程度の間隔Iで配置されている。
<有機EL照明装置S1の作動>
上記構成の有機EL照明装置S1では、発光領域Lにおいて、端子電極11tを介して外部電源から下部電極12と上部電極14との間に電圧を印加して、有機EL層13に電流を流したときに、下部電極12から正孔(ホール)が有機EL層13に注入されると共に、上部電極14から有機EL層13に電子が注入されて、それら正孔と電子とが有機EL層13にて再結合し、この再結合により励起状態となった有機分子が基底状態に戻る際に失活エネルギーを放出し、このときの失活エネルギーが発光として取り出されて照明が行われる。
上記構成の有機EL照明装置S1では、発光領域Lにおいて、端子電極11tを介して外部電源から下部電極12と上部電極14との間に電圧を印加して、有機EL層13に電流を流したときに、下部電極12から正孔(ホール)が有機EL層13に注入されると共に、上部電極14から有機EL層13に電子が注入されて、それら正孔と電子とが有機EL層13にて再結合し、この再結合により励起状態となった有機分子が基底状態に戻る際に失活エネルギーを放出し、このときの失活エネルギーが発光として取り出されて照明が行われる。
−製造方法−
次に、上記有機EL照明装置S1を製造する方法について、図4及び図5を参照しながら、一例を挙げて説明する。図4は上部電極14の形成における前半工程図であり、図5は上部電極14の形成における後半工程図である。これら図4及び図5は、図2に対応する箇所をそれぞれ示している。
次に、上記有機EL照明装置S1を製造する方法について、図4及び図5を参照しながら、一例を挙げて説明する。図4は上部電極14の形成における前半工程図であり、図5は上部電極14の形成における後半工程図である。これら図4及び図5は、図2に対応する箇所をそれぞれ示している。
有機EL照明装置S1の製造方法は、下部電極形成工程と、有機EL層形成工程と、上部電極形成工程と、貼り合わせ工程とを含んでいる。
<下部電極形成工程>
まず、例えば0.7mm程度の厚さを有するガラス基板を絶縁性基板10として準備する。次いで、ガラス基板10上に、スパッタリング法により、銀(Ag)膜及びインジウム錫酸化物(ITO)膜をそれぞれ例えば100nm程度の厚さで順に成膜することで金属積層膜を形成し、その金属積層膜をフォトリソグラフィーなどの一般的なパターニング手法によりパターニングして、下部電極12及び端子電極11tを形成する。
まず、例えば0.7mm程度の厚さを有するガラス基板を絶縁性基板10として準備する。次いで、ガラス基板10上に、スパッタリング法により、銀(Ag)膜及びインジウム錫酸化物(ITO)膜をそれぞれ例えば100nm程度の厚さで順に成膜することで金属積層膜を形成し、その金属積層膜をフォトリソグラフィーなどの一般的なパターニング手法によりパターニングして、下部電極12及び端子電極11tを形成する。
<有機EL層形成工程>
下部電極12が形成された基板上に、マスクを用いた真空蒸着法により、正孔注入層、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層、並びに電子注入層をそれぞれ例えば数10nm程度の厚さで順に成膜することにより、有機EL層13を全体で例えば100nm〜300nm程度の厚さに形成する。ここで、これら各有機層(正孔注入層、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層)と電子注入層との厚さは、電気的、光学的な設計手法を用いて決定される。
下部電極12が形成された基板上に、マスクを用いた真空蒸着法により、正孔注入層、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層、並びに電子注入層をそれぞれ例えば数10nm程度の厚さで順に成膜することにより、有機EL層13を全体で例えば100nm〜300nm程度の厚さに形成する。ここで、これら各有機層(正孔注入層、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層)と電子注入層との厚さは、電気的、光学的な設計手法を用いて決定される。
なお、この有機EL層形成工程以降の工程においては、大気中の水分や酸素により有機EL素子11が劣化することを抑制するために、水分及び酸素のない雰囲気下、例えば、厳密に露点を管理された窒素雰囲気下のグローブボックス内や真空チャンバー内で一貫して所定の処理を行う。
<上部電極形成工程>
有機EL層13が形成された基板上に、図4(a)に示すように、スパッタリング法やイオンプレーティング法により、アルミニウム(Al)又は銀(Ag)などの合金膜を数10nm程度の厚さに、インジウム錫酸化物(ITO)膜を1000nm程度の厚さに順にそれぞれ成膜して、積層導電膜17を形成する。このとき、イオンプレーティング法によって合金膜及びインジウム錫酸化物(ITO)膜を成膜することが、その他の方法に比べて、有機EL層13に対してダメージを与え難いため好ましい。また、ゾル−ゲル法などのウェット法により積層導電膜17を形成しても構わない。
有機EL層13が形成された基板上に、図4(a)に示すように、スパッタリング法やイオンプレーティング法により、アルミニウム(Al)又は銀(Ag)などの合金膜を数10nm程度の厚さに、インジウム錫酸化物(ITO)膜を1000nm程度の厚さに順にそれぞれ成膜して、積層導電膜17を形成する。このとき、イオンプレーティング法によって合金膜及びインジウム錫酸化物(ITO)膜を成膜することが、その他の方法に比べて、有機EL層13に対してダメージを与え難いため好ましい。また、ゾル−ゲル法などのウェット法により積層導電膜17を形成しても構わない。
次に、インジウム錫酸化物(ITO)膜の全面に、スピンコート法により、レジスト膜を塗布し、そのレジスト膜をマスクを介して露光した後に現像してパターニングする通常のフォトリソグラフィーを行うことにより、図4(b)に示すように、各突起部14pを形成する領域にレジスト層18をそれぞれ形成する。
そして、レジスト層18をマスクとして臭化水素(HBr)系のガスでドライエッチングを行うことにより、図5(a)に示すように、各突起部14pを形成すると共に、インジウム錫酸化物(ITO)膜において突起部14pが形成されていない領域を例えば100nm程度の厚さにまで薄くする。ここでは、ドライエッチングを行うことで各突起部14pを形成するとしているが、一般的なウェットエッチングを行うことにより各突起部14pを形成してもよい。その後、図5(b)に示すように、マスクとして用いたレジスト層18をアッシングにより除去する。
このようにして、複数の突起部14pを有する上部電極14及びそれを備えた有機EL素子11を形成することができる。
<貼り合わせ工程>
上部電極14が形成された基板上に、封止樹脂15としてエポキシ系樹脂を滴下して少なくとも有機EL素子11を覆うように塗布した後、窒素雰囲気下において、そのエポキシ系樹脂15を介して封止板16を貼り合わせる。その後、加熱炉により貼合体を加熱することで、エポキシ系樹脂15を硬化させて有機EL素子11が形成された基板と封止板16とを接着する。
上部電極14が形成された基板上に、封止樹脂15としてエポキシ系樹脂を滴下して少なくとも有機EL素子11を覆うように塗布した後、窒素雰囲気下において、そのエポキシ系樹脂15を介して封止板16を貼り合わせる。その後、加熱炉により貼合体を加熱することで、エポキシ系樹脂15を硬化させて有機EL素子11が形成された基板と封止板16とを接着する。
以上の工程を行って、図1に示す有機EL照明装置S1を製造することができる。
−実施例−
上記製造方法に従って、以下に示す構成の実施例1〜5の有機EL照明装置S1を製造し、それら実施例1〜5の有機EL照明装置S1について、一定の電流密度で電流を供給したときの輝度をそれぞれ測定した。また、比較例として、上部電極に突起部を有しない有機EL照明装置も製造し、その有機EL照明装置についても、実施例1〜5と同様に一定の電流密度の電流での輝度を測定した。なお、本実施例では、電流密度を30mA/cm2とした。
上記製造方法に従って、以下に示す構成の実施例1〜5の有機EL照明装置S1を製造し、それら実施例1〜5の有機EL照明装置S1について、一定の電流密度で電流を供給したときの輝度をそれぞれ測定した。また、比較例として、上部電極に突起部を有しない有機EL照明装置も製造し、その有機EL照明装置についても、実施例1〜5と同様に一定の電流密度の電流での輝度を測定した。なお、本実施例では、電流密度を30mA/cm2とした。
実施例1〜3の各有機EL照明装置S1において、各突起部14pは、直径dが0.5μm、高さhが0.9μmの円柱形状に形成されている。そして、実施例1の有機EL照明装置S1は、各突起部14pが1μmの間隔で配置されており、突起部14pの間隔が封止樹脂(周囲媒質)15での光学波長の約2.9倍になっている。実施例2の有機EL照明装置S1は、各突起部14pが1.5μmの間隔で配置されており、突起部14pの間隔が封止樹脂15の光学波長の約4.3倍になっている。実施例3の有機EL照明装置S1は、各突起部が2μmの間隔で配置されており、突起部14pの間隔が封止樹脂15での光学波長の約5.8倍になっている。
また、実施例4〜6の各有機EL照明装置において、各突起部14pは、直径が2μm、高さが0.9μmの円柱形状に形成されている。そして、実施例4の有機EL照明装置S1は、各突起部14pが4μmの間隔で配置されており、突起部14pの間隔が封止樹脂15での光学波長の約11.5倍になっている。実施例5の有機EL照明装置S1は、各突起部14pが8μmの間隔で配置されており、突起部14pの間隔が封止樹脂15での光学波長の約23.0倍になっている。実施例6の有機EL照明装置S1は、各突起部14pが12μmの間隔で配置されており、突起部14pの間隔が封止樹脂15の光学波長の約34.6倍になっている。
比較例の有機EL照明装置は、上部電極に突起部が設けられていないこと以外については、実施例1〜5の各有機EL照明装置S1と同様の構成である。
なお、実施例及び比較例の各有機EL照明装置は、下部電極がアルミニウム(Al)層とインジウムスズ酸化物(ITO)層とがこの順に積層された積層体、正孔注入層が4,4’,4”−トリス(N,N−(1−ナフチル)フェニルアミノ)トリフェニルアミン(1−TNATA)、正孔輸送層が4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル)(α−NPD)、発光層がTAZをホスト材料とし、Ir(ppy)3を緑色発光ドーパントとしたもの、電子輸送層がトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq3)、電子注入層がフッ化リチウム(LiF)、上部電極がアルミニウム(Al)層とインジウムスズ酸化物(ITO)層とがこの順に積層された積層体でそれぞれ構成され、各部材(上部電極や封止樹脂など)の屈折率などの条件は上記に例示した通りである。
実施例1〜5及び比較例の各有機EL照明装置での輝度の測定結果を表1に示す。
この表1に示すように、実施例1〜6の各有機EL照明装置は、比較例の有機EL照明装置に比べて輝度が高くなっている。特に、実施例2〜6の有機EL照明装置については、輝度の安定した上昇が確認された。実施例1の有機EL照明装置については、隣り合う突起部14p同士の間隔がその周囲の封止樹脂15での光学波長(λ/n)の4倍よりも小さいので、各突起部14pから出射した光が回折による干渉を起こし、その回折効果により、光の取り出し効率の向上が阻害されて、輝度の上昇率が低くなったと考えられる。
以上のことから、周囲の封止樹脂15よりも屈折率が高い複数の突起部14pが光取り出し手段として上部電極14に形成されていることにより、光の取り出し効率を向上させることができる有利な効果を奏することが分かる。さらに、隣り合う突起部14p同士がその周囲の封止樹脂15での光学波長(λ/n)の4倍以上に離れていることにより、光の取り出し効率を安定して良好に向上させることができ、隣り合う突起部14p同士がその周囲の封止樹脂15での光学波長(λ/n)の10倍以上に離れていることにより、光の取り出し効率をより確実に安定して向上させることができることが分かる。
−実施形態1の効果−
したがって、この実施形態1によると、各突起部14pは周囲の封止樹脂15よりも屈折率が高いので、有機EL層13を発光させた場合に、各突起部14pの内部からその周囲の封止樹脂15に向かって進行する光については、スネル(Snell)の法則に基づき、各突起部14pとその周囲の封止樹脂15との界面への入射角が臨界角以上であると、その界面で全反射することとなる。したがって、各突起部14pの内部に入射した光の一部は、図6中矢印A1で示すように、各突起部14pの側面と周囲の封止樹脂15との界面でそれら各突起部14pとその周囲の封止樹脂15との屈折率の差により反射を起こし、各突起部14pの内部を全反射で上方に伝搬し、各突起部14pの頂部から所望の光の取り出し方向へ出射させることができる。
したがって、この実施形態1によると、各突起部14pは周囲の封止樹脂15よりも屈折率が高いので、有機EL層13を発光させた場合に、各突起部14pの内部からその周囲の封止樹脂15に向かって進行する光については、スネル(Snell)の法則に基づき、各突起部14pとその周囲の封止樹脂15との界面への入射角が臨界角以上であると、その界面で全反射することとなる。したがって、各突起部14pの内部に入射した光の一部は、図6中矢印A1で示すように、各突起部14pの側面と周囲の封止樹脂15との界面でそれら各突起部14pとその周囲の封止樹脂15との屈折率の差により反射を起こし、各突起部14pの内部を全反射で上方に伝搬し、各突起部14pの頂部から所望の光の取り出し方向へ出射させることができる。
一方、各突起部14pの内部に入射した光のうち各突起部14pの側面からその周囲の封止樹脂15に透過した光についても、図6中矢印A2で示すように、各突起部14pとその周囲の封止樹脂15との屈折率の差により、その進行方向が各突起部14pの側面に接近する方向に屈折するため、所望の光の取り出し方向へ出射させることができる。ここで、封止樹脂15は封止板16よりも屈折率が高いので、封止樹脂15から封止板16に向かって進行する光についても、それらの界面への入射角が臨界角以上であると、その界面で全反射することとなるが、各突起部14pの側面から出射された光は封止樹脂15と封止板16との界面への光の入射角が小さくなるため、その界面での全反射の発生を低減できる。
さらに、突起部14pが設けられていない領域で上部電極14の内部を全反射で側方に伝搬する光も、図6中矢印A3で示すように、伝搬途中で各突起部14pの内部に入射し、このとき、上述のように、各突起部14pの内部を全反射で頂部まで導光され、又はその進行方向が各突起部14pの側面に接近する方向に屈折して透過し、そのことによって、所望の光の取り出し方向へ出射させることができる。
以上により、総じて、光の取り出し効率を十分に向上させることができる。
そして、各突起部14pとその周囲の封止樹脂15との屈折率の高低関係だけを規定しているので、電極や保護膜(封止膜)などの各部材における屈折率の比を規定する場合に比べて、材料選択の自由度を確保できる。
したがって、材料選択の自由度を確保しながら、光の取り出し効率を十分に向上させることができる。その結果、設計の自由度の低下及び製造コストの増大を抑制しながらも、照明輝度を高めることができる。
また、有機EL層13の材質劣化に影響する水分の進入経路うち比較的大きな影響を及ぼす上部電極14と封止樹脂15との界面を伝う経路が挙げられるが、この実施形態1によると、図7に示すように、上部電極14と封止樹脂15との界面の面積が各突起部14pが形成された分増大するため、その界面を伝う水分の進入経路(図中1点差線で示す)が長くなり、その結果、上部電極14の全面が水分により酸化することを遅らせることができると共に、上部電極14による有機EL層13の封止効果が増して、有機EL層13の材質劣化を抑制できる。
《発明の実施形態2》
図8〜図10は、本発明に係る有機EL装置の実施形態2を示している。なお、以降の各実施形態では、図1〜図7と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。図8は、本実施形態の有機EL表示装置S2を概略的に示す斜視図である。図9は、有機EL表示装置S2における表示領域Dの一部を概略的に示す平面図である。図10は、図9のX−X線に沿って表示領域Dを概略的に示す断面図である。
図8〜図10は、本発明に係る有機EL装置の実施形態2を示している。なお、以降の各実施形態では、図1〜図7と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。図8は、本実施形態の有機EL表示装置S2を概略的に示す斜視図である。図9は、有機EL表示装置S2における表示領域Dの一部を概略的に示す平面図である。図10は、図9のX−X線に沿って表示領域Dを概略的に示す断面図である。
<有機EL表示装置S2の構成>
本実施形態の有機EL表示装置(有機EL装置)S2は、図8に示すように、有機EL表示パネル20と、有機EL表示パネル20上に貼り合わせられた封止板16とを備えている。
本実施形態の有機EL表示装置(有機EL装置)S2は、図8に示すように、有機EL表示パネル20と、有機EL表示パネル20上に貼り合わせられた封止板16とを備えている。
有機EL表示パネル20及び封止板16は例えば矩形状に形成され、これら有機EL表示パネル20と封止板16とが重なり合う領域に画像表示を行う表示領域Dが設定されている。表示領域Dは、画像の最小単位である画素がマトリクス状に複数配列して構成されている。また、有機EL表示パネル20は、封止板16よりも大面積に形成され、表示領域Dの外部に例えば一辺側が封止板16よりも突出した端子部T2を有している。この端子部T2には、図示省略のFPC(Flexible Printed Circuit)が接続され、そのFPCを介して画像表示のための信号などが外部回路から表示パネル20に入力されるように構成されている。
<有機EL表示パネル20の構成>
有機EL表示パネル20は、アクティブマトリクス駆動方式を採用しており、図10に示すように、アクティブマトリクス基板21と、アクティブマトリクス基板21上に各画素に設けられた有機EL素子24と、各有機EL素子24を覆うように設けられた封止膜29とを備え、封止膜29上に封止樹脂15を介して封止板16が貼り合わされている。
有機EL表示パネル20は、アクティブマトリクス駆動方式を採用しており、図10に示すように、アクティブマトリクス基板21と、アクティブマトリクス基板21上に各画素に設けられた有機EL素子24と、各有機EL素子24を覆うように設けられた封止膜29とを備え、封止膜29上に封止樹脂15を介して封止板16が貼り合わされている。
アクティブマトリクス基板21は、ガラス基板などの絶縁性基板10上に、ゲート配線やソース配線、電流供給配線、補助配線22aなどの複数の表示用配線及び各画素毎に設けられたTFT(Thin Film Transistor)22TrなどからなるTFT回路部22が構成され、そのTFT回路部22を覆うように平坦化絶縁膜23が設けられている。
各有機EL素子24は、赤色に発光する有機EL素子24(R)、緑色に発光する有機EL素子24(G)、又は青色に発光する有機EL素子24(B)であり、図9に示すように、これら3つの発光色の有機EL素子24が複数の画素において行方向に周期的に配置するように設けられている。
各有機EL素子24は、図10に示すように、平坦化絶縁膜23上に設けられ、上記実施形態1と同様にトップエミッション型の構造を有し、下部電極25と、下部電極25上に設けられた有機EL層26と、有機EL層26を介して下部電極25に重なるように設けられた上部電極27とを備え、有機EL層26が対応する発光色(赤、緑又は青)で発光する。本実施形態における有機EL素子24の発光ピーク波長は、最も波長が長い赤色発光の650nmである。
なお、本実施形態でも、下部電極25が陽極を構成し、上部電極27が陰極を構成し、有機EL層26が5層構造となっており、これら下部電極25、上部電極27及び有機EL層26の材料については、上記実施形態1の下部電極12、上部電極14及び有機EL層13とそれぞれ同様の材料を用いることができる。
下部電極25は、各有機EL素子24毎に分離して設けられ、平坦化絶縁膜23に形成されたスルーホール23hを介してTFT22Trに接続されている。また、平坦化絶縁膜23上において各下部電極25の間には、それら各下部電極25のパターン端部を覆うように格子状のエッジカバー28が設けられ、このエッジカバー28により、各下部電極25が区画されて、電極25間の短絡が防止されている。有機EL層26も各有機EL素子24毎に分離して設けられている。上部電極27は、各画素の有機EL層26(R),26(G),26(B)を覆うように形成され、それら各有機EL素子24(R),24(G),24(B)で共用されている。この上部電極27は、エッジカバー28及び平坦化絶縁膜23に形成されたスルーホールhを介して補助配線22aに接続されている。
<封止膜29の構成>
封止膜29は、上部電極27を覆うように設けられ、窒化シリコン(SiN)で構成されている。また、封止膜29は、その他に、シリコンオキシナイトライド(SiON)や酸化シリコン系、酸化アルミニウム系などの材料で構成されていてもよい。
封止膜29は、上部電極27を覆うように設けられ、窒化シリコン(SiN)で構成されている。また、封止膜29は、その他に、シリコンオキシナイトライド(SiON)や酸化シリコン系、酸化アルミニウム系などの材料で構成されていてもよい。
<光取り出し手段の構成>
この封止膜29には、図9及び図10に示すように、封止板16側の表面に光取り出し手段として複数の突起部29pが設けられている。これら各突起部29pは、有機EL層26の発光による光の取り出し方向に突出して、封止樹脂15により覆われている。ここで、封止膜(SiN)29は屈折率が約2.0であるのに対し、封止樹脂(エポキシ樹脂)15は屈折率が約1.5であるので、各突起部29pは、その周囲の封止樹脂15よりも高い屈折率を有している。
この封止膜29には、図9及び図10に示すように、封止板16側の表面に光取り出し手段として複数の突起部29pが設けられている。これら各突起部29pは、有機EL層26の発光による光の取り出し方向に突出して、封止樹脂15により覆われている。ここで、封止膜(SiN)29は屈折率が約2.0であるのに対し、封止樹脂(エポキシ樹脂)15は屈折率が約1.5であるので、各突起部29pは、その周囲の封止樹脂15よりも高い屈折率を有している。
<突起部29pの形状及び配置>
複数の突起部29pは、各画素毎にマトリクス状に整列して配置され、各々、少なくとも一部が有機EL層26に重なっている。これら各突起部29pは、例えば、直径dが4μm程度、高さhが4μm程度の円柱形状に形成されている。そして、本実施形態の各突起部29pも上記実施形態1と同様に、各突起部29pの周囲の媒質である封止樹脂15の屈折率をnとし、隣り合う突起部29p同士の間隔をIとしたとき、I>λ/n×4、さらにはI>λ/n×10の関係が満たされていることが好ましく、本実施形態における発光ピーク波長は赤色発光の約650nmであることから、各突起部29pは、各突起部29pの周囲の封止樹脂15での光学波長(λ/n=約430nm)の18倍以上である8μm程度の間隔で配置されている。そのことにより、隣り合う突起部29p同士が十分に離れているため、各突起部29pから出射した光が回折による干渉を起こすことが全くなく、表示画像のぼやけの発生が抑制される。
複数の突起部29pは、各画素毎にマトリクス状に整列して配置され、各々、少なくとも一部が有機EL層26に重なっている。これら各突起部29pは、例えば、直径dが4μm程度、高さhが4μm程度の円柱形状に形成されている。そして、本実施形態の各突起部29pも上記実施形態1と同様に、各突起部29pの周囲の媒質である封止樹脂15の屈折率をnとし、隣り合う突起部29p同士の間隔をIとしたとき、I>λ/n×4、さらにはI>λ/n×10の関係が満たされていることが好ましく、本実施形態における発光ピーク波長は赤色発光の約650nmであることから、各突起部29pは、各突起部29pの周囲の封止樹脂15での光学波長(λ/n=約430nm)の18倍以上である8μm程度の間隔で配置されている。そのことにより、隣り合う突起部29p同士が十分に離れているため、各突起部29pから出射した光が回折による干渉を起こすことが全くなく、表示画像のぼやけの発生が抑制される。
なお、図10では、各突起部29pが封止樹脂15に埋もれているが、各突起部29pは封止樹脂15を貫通して封止板16と接触していても構わない。
<有機EL表示装置S2の作動>
上記構成の有機EL表示装置S2では、各画素において、TFT回路部22でゲート配線のゲート信号によりTFT22Trがオン状態になったときに、ソース配線からのソース信号に応じた電流がTFT22Trを介して電流供給配線から有機EL素子24に流れる。そして、有機EL表示装置S2では、有機EL層26に流れる電流の大きさによって周期的に配置された発光色の異なる3つの有機EL素子24の発光強度をそれぞれ調整することにより、所望の画像が表示される。
上記構成の有機EL表示装置S2では、各画素において、TFT回路部22でゲート配線のゲート信号によりTFT22Trがオン状態になったときに、ソース配線からのソース信号に応じた電流がTFT22Trを介して電流供給配線から有機EL素子24に流れる。そして、有機EL表示装置S2では、有機EL層26に流れる電流の大きさによって周期的に配置された発光色の異なる3つの有機EL素子24の発光強度をそれぞれ調整することにより、所望の画像が表示される。
−製造方法−
次に、上記有機EL表示装置S2を製造する方法について説明する。
次に、上記有機EL表示装置S2を製造する方法について説明する。
有機EL表示装置S2の製造方法は、TFT基板作製工程と、下部電極形成工程と、有機EL層形成工程と、上部電極形成工程と、封止膜形成工程と、貼り合わせ工程とを含んでいる。
<TFT基板作製工程>
まず、例えば0.7mm程度の厚さを有するガラス基板を絶縁性基板10として準備する。次に、ガラス基板10上に、公知の方法により、ゲート配線、ソース配線、電流供給配線、補助配線22a及びTFT22Trを形成してTFT回路部22を形成する。その後、例えばアクリル系やイミド系の平坦化絶縁膜23をTFT回路部22を覆うようにガラス基板10全体に塗布し、その平坦化絶縁膜23にスルーホール23hを形成する。
まず、例えば0.7mm程度の厚さを有するガラス基板を絶縁性基板10として準備する。次に、ガラス基板10上に、公知の方法により、ゲート配線、ソース配線、電流供給配線、補助配線22a及びTFT22Trを形成してTFT回路部22を形成する。その後、例えばアクリル系やイミド系の平坦化絶縁膜23をTFT回路部22を覆うようにガラス基板10全体に塗布し、その平坦化絶縁膜23にスルーホール23hを形成する。
<下部電極形成工程>
平坦化絶縁膜23が形成された基板上に、上記実施形態1と同様に、スパッタリング法により、銀(Ag)膜及びインジウム錫酸化物(ITO)膜をそれぞれ例えば100nm程度の厚さで順に成膜することで金属積層膜を形成し、その金属積層膜をフォトリソグラフィーなどの一般的なパターニング手法によりパターニングして、下部電極25を形成する。
平坦化絶縁膜23が形成された基板上に、上記実施形態1と同様に、スパッタリング法により、銀(Ag)膜及びインジウム錫酸化物(ITO)膜をそれぞれ例えば100nm程度の厚さで順に成膜することで金属積層膜を形成し、その金属積層膜をフォトリソグラフィーなどの一般的なパターニング手法によりパターニングして、下部電極25を形成する。
その後、下部電極25が形成された基板上に、スピンコート法により、感光性のポリイミド樹脂を塗布し、その塗布した樹脂をフォトマスクを用いて所定のパターンで露光した後に現像し、熱処理することでエッジカバー28を形成する。
<有機EL層形成工程>
エッジカバー28が形成された基板上に、上記実施形態1と同様に、マスクを用いた真空蒸着法により、正孔注入層、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層、並びに電子注入層をそれぞれ例えば数10nm程度の厚さで順に成膜することにより、有機EL層26を全体で例えば100nm〜300nm程度の厚さに形成する。
エッジカバー28が形成された基板上に、上記実施形態1と同様に、マスクを用いた真空蒸着法により、正孔注入層、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層、並びに電子注入層をそれぞれ例えば数10nm程度の厚さで順に成膜することにより、有機EL層26を全体で例えば100nm〜300nm程度の厚さに形成する。
<上部電極形成工程>
有機EL層26が形成された基板上に、スパッタリング法やイオンプレーティング法により、アルミニウム(Al)又は銀(Ag)などの合金膜を数10nm程度の厚さに、インジウム錫酸化物(ITO)膜を100nm程度の厚さに順にそれぞれ成膜して、積層導電膜を形成する。そして、その積層導電膜をフォトリソグラフィーによりパターニングして、上部電極27及びそれを備えた有機EL素子24を形成する。
有機EL層26が形成された基板上に、スパッタリング法やイオンプレーティング法により、アルミニウム(Al)又は銀(Ag)などの合金膜を数10nm程度の厚さに、インジウム錫酸化物(ITO)膜を100nm程度の厚さに順にそれぞれ成膜して、積層導電膜を形成する。そして、その積層導電膜をフォトリソグラフィーによりパターニングして、上部電極27及びそれを備えた有機EL素子24を形成する。
<封止膜形成工程>
有機EL素子24が形成された基板上に、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、封止膜29として窒化シリコン(SiN)膜を5μm程度の厚さに形成する。次に、窒化シリコン(SiN)膜の全面にスピンコート法により、レジスト膜を塗布し、そのレジスト膜をマスクを介して露光した後に現像してパターニングする通常のフォトリソグラフィーを行うことにより、各突起部29pを形成する領域にレジスト層をそれぞれ形成する。そして、レジスト層をマスクとして封止膜29にドライエッチングを行うことにより、突起部29pを形成する。その後、マスクとして用いたレジスト層をアッシングにより除去する。
有機EL素子24が形成された基板上に、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、封止膜29として窒化シリコン(SiN)膜を5μm程度の厚さに形成する。次に、窒化シリコン(SiN)膜の全面にスピンコート法により、レジスト膜を塗布し、そのレジスト膜をマスクを介して露光した後に現像してパターニングする通常のフォトリソグラフィーを行うことにより、各突起部29pを形成する領域にレジスト層をそれぞれ形成する。そして、レジスト層をマスクとして封止膜29にドライエッチングを行うことにより、突起部29pを形成する。その後、マスクとして用いたレジスト層をアッシングにより除去する。
<貼り合わせ工程>
封止膜29が形成された基板上に、上記実施形態1と同様に、封止樹脂15としてエポキシ系樹脂を滴下して塗布し、窒素雰囲気下において、そのエポキシ系樹脂15を介して封止板16を貼り合わせた後、加熱炉により貼合体を加熱することで、エポキシ系樹脂15を硬化させて有機EL素子11が形成された基板と封止板16とを接着する。
封止膜29が形成された基板上に、上記実施形態1と同様に、封止樹脂15としてエポキシ系樹脂を滴下して塗布し、窒素雰囲気下において、そのエポキシ系樹脂15を介して封止板16を貼り合わせた後、加熱炉により貼合体を加熱することで、エポキシ系樹脂15を硬化させて有機EL素子11が形成された基板と封止板16とを接着する。
その後、必要に応じて、カラーフィルターの形成や偏光板の貼り付けを行う。
以上の工程を行って、図8に示す有機EL表示装置を製造することができる。
−実施形態2の効果−
したがって、この実施形態2によると、上部電極27を覆う封止膜29に光取り出し手段として周囲の封止樹脂15よりも屈折率が高い複数の突起部29pが設けられていることにより、有機EL層26での発光による光が上部電極27を介してすぐに突起構造体(封止膜)29に入射し、その封止膜29に入射した光について、各突起部29pにより上記実施形態1と同様の作用が奏されるので、材料選択の自由度を確保しながら、光の取り出し効率を十分に向上させることができる。
したがって、この実施形態2によると、上部電極27を覆う封止膜29に光取り出し手段として周囲の封止樹脂15よりも屈折率が高い複数の突起部29pが設けられていることにより、有機EL層26での発光による光が上部電極27を介してすぐに突起構造体(封止膜)29に入射し、その封止膜29に入射した光について、各突起部29pにより上記実施形態1と同様の作用が奏されるので、材料選択の自由度を確保しながら、光の取り出し効率を十分に向上させることができる。
さらに、この実施形態2によると、有機EL素子24を構成する上部電極27には突起部を形成する加工をせずに、有機EL素子24とは別個の封止膜29に突起部29pを設けているため、有機EL素子24そのものを加工することによる発光機能の低下及びコストの増大などの懸念点を払拭できる。
また、封止膜29と封止樹脂15との界面の面積が各突起部29pが形成されている分増大するため、その界面を伝う経路が長くなる結果、その経路を介する有機EL素子24への水分の進入が抑制され、封止膜29による有機EL素子24の封止効果が増して、上部電極27の酸化及び有機EL層26の材質劣化を抑制できる。
そして、各突起部29pは少なくとも一部が有機EL層26に重なっており、有機EL層26上及びその近傍のみに配置されているため、各画素上のみにおいて、光取り出し効率が向上することになる。つまり、真下の画素からの発光による光の取り出し効率を向上させ、他の画素から伝搬してきた他色の光の影響を抑えることができる。したがって、望まない混色及び色にじみを避けることができる。
《発明の実施形態3》
図11は、本発明に係る有機EL装置の実施形態3を示している。図11は、本実施形態の有機EL照明装置S3を概略的に示す断面図である。
図11は、本発明に係る有機EL装置の実施形態3を示している。図11は、本実施形態の有機EL照明装置S3を概略的に示す断面図である。
<有機EL照明装置S3の構成>
本実施形態の有機EL照明装置(有機EL装置)S3は、図11に示すように、ガラス基板などの絶縁性基板10と、絶縁性基板10上に設けられた有機EL素子30と、絶縁性基板10に貼り合わされた封止板16とを備えている。封止板16は有機EL素子30の周囲を囲む枠状の封止用接着材35を介して絶縁性基板10に接着されており、絶縁性基板10と封止板16との間には不活性ガスとして屈折率1.0の窒素(N2)ガス36が封入されている。
本実施形態の有機EL照明装置(有機EL装置)S3は、図11に示すように、ガラス基板などの絶縁性基板10と、絶縁性基板10上に設けられた有機EL素子30と、絶縁性基板10に貼り合わされた封止板16とを備えている。封止板16は有機EL素子30の周囲を囲む枠状の封止用接着材35を介して絶縁性基板10に接着されており、絶縁性基板10と封止板16との間には不活性ガスとして屈折率1.0の窒素(N2)ガス36が封入されている。
有機EL素子30は、上記実施形態1と同様にトップエミッション型の構造を有し、下部電極31と、下部電極31上に設けられた有機EL層32と、有機EL層32を介して下部電極31に重なるように設けられた上部電極33とを備えている。そして、本実施形態における有機EL素子30の発光ピーク波長は、例えば約520nmである。
なお、本実施形態でも、下部電極31が陽極を構成し、上部電極33が陰極を構成し、有機EL層32が5層構造となっており、これら下部電極31、上部電極33及び有機EL層32の材料については、上記実施形態1の下部電極12、上部電極14及び有機EL層13とそれぞれ同様の材料を用いることができる。
<光取り出し手段の構成>
絶縁性基板10上には、下部電極31、有機EL層32及び上部電極33とは別体で光取り出し手段として複数の柱状体34が設けられている。各柱状体34は、下部電極31、有機EL層32及び上部電極33を貫通している。これら各柱状体34は、例えば屈折率が約1.5〜1.6程度の透明材料で構成され、その周囲の窒素ガス36よりも高い屈折率を有している。
絶縁性基板10上には、下部電極31、有機EL層32及び上部電極33とは別体で光取り出し手段として複数の柱状体34が設けられている。各柱状体34は、下部電極31、有機EL層32及び上部電極33を貫通している。これら各柱状体34は、例えば屈折率が約1.5〜1.6程度の透明材料で構成され、その周囲の窒素ガス36よりも高い屈折率を有している。
<柱状体34の形状及び配置>
複数の柱状体34は、マトリクス状に整列して配置され、有機EL層32に重なっている。これら各柱状体34は、例えば、直径が5μm程度、高さが10μm程度の円柱形状に形成されている。そして、本実施形態の各柱状体34も上記各実施形態と同様に、各柱状体34の周囲の媒質である窒素ガス36の屈折率をnとし、隣り合う柱状体34同士の間隔をIとしたとき、I>λ/n×4、さらにはI>λ/n×10の関係が満たされていることが好ましく、本実施形態における発光ピーク波長は約520nmであることから、各柱状体34は、各柱状体34の周囲の窒素ガス36での光学波長(λ/n=約520nm)の19倍以上である10μm程度の間隔で配置されている。そのことにより、隣り合う柱状体34同士が十分に離れているため、各柱状体34から出射した光が回折による干渉を起こすことが全くなく、色ずれの発生が良好に抑制される。
複数の柱状体34は、マトリクス状に整列して配置され、有機EL層32に重なっている。これら各柱状体34は、例えば、直径が5μm程度、高さが10μm程度の円柱形状に形成されている。そして、本実施形態の各柱状体34も上記各実施形態と同様に、各柱状体34の周囲の媒質である窒素ガス36の屈折率をnとし、隣り合う柱状体34同士の間隔をIとしたとき、I>λ/n×4、さらにはI>λ/n×10の関係が満たされていることが好ましく、本実施形態における発光ピーク波長は約520nmであることから、各柱状体34は、各柱状体34の周囲の窒素ガス36での光学波長(λ/n=約520nm)の19倍以上である10μm程度の間隔で配置されている。そのことにより、隣り合う柱状体34同士が十分に離れているため、各柱状体34から出射した光が回折による干渉を起こすことが全くなく、色ずれの発生が良好に抑制される。
−製造方法−
次に、上記有機EL照明装置S3を製造する方法について説明する。
次に、上記有機EL照明装置S3を製造する方法について説明する。
有機EL照明装置S3の製造方法は、柱状体形成工程と、下部電極形成工程と、有機EL層形成工程と、上部電極形成工程と、貼り合わせ工程とを含んでいる。
<柱状体形成工程>
まず、例えば0.7mm程度の厚さを有するガラス基板を絶縁性基板10として準備する。次に、ガラス基板10上に、スピンコート法などにより、感光性ゾルゲル材などの透明材料を塗布し、塗布した透明材料をフォトリソグラフィーによりパターニングして、柱状体34を形成する。
まず、例えば0.7mm程度の厚さを有するガラス基板を絶縁性基板10として準備する。次に、ガラス基板10上に、スピンコート法などにより、感光性ゾルゲル材などの透明材料を塗布し、塗布した透明材料をフォトリソグラフィーによりパターニングして、柱状体34を形成する。
<下部電極形成工程>
柱状体34が形成されたガラス基板10上に、上記実施形態1と同様に、スパッタリング法により、銀(Ag)膜及びインジウム錫酸化物(ITO)膜をそれぞれ例えば100nm程度の厚さで順に成膜することで金属積層膜を形成し、その金属積層膜をフォトリソグラフィーなどの一般的なパターニング手法によりパターニングして、下部電極31を形成する。
柱状体34が形成されたガラス基板10上に、上記実施形態1と同様に、スパッタリング法により、銀(Ag)膜及びインジウム錫酸化物(ITO)膜をそれぞれ例えば100nm程度の厚さで順に成膜することで金属積層膜を形成し、その金属積層膜をフォトリソグラフィーなどの一般的なパターニング手法によりパターニングして、下部電極31を形成する。
<有機EL層形成工程>
下部電極31が形成された基板上に、上記実施形態1と同様に、マスクを用いた真空蒸着法により、正孔注入層、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層、並びに電子注入層をそれぞれ例えば数10nm程度の厚さで順に成膜することにより、有機EL層26を全体で例えば100nm〜300nm程度の厚さに形成する。
下部電極31が形成された基板上に、上記実施形態1と同様に、マスクを用いた真空蒸着法により、正孔注入層、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層、並びに電子注入層をそれぞれ例えば数10nm程度の厚さで順に成膜することにより、有機EL層26を全体で例えば100nm〜300nm程度の厚さに形成する。
<上部電極形成工程>
有機EL層26が形成された基板上に、上記実施形態1と同様に、スパッタリング法やイオンプレーティング法により、アルミニウム(Al)又は銀(Ag)などの合金膜を数10nm程度の厚さに、インジウム錫酸化物(ITO)膜を100nm程度の厚さに順にそれぞれ成膜して、積層導電膜を形成する。そして、その積層導電膜をフォトリソグラフィーによりパターニングして、上部電極27及びそれを備えた有機EL素子24を形成する。
有機EL層26が形成された基板上に、上記実施形態1と同様に、スパッタリング法やイオンプレーティング法により、アルミニウム(Al)又は銀(Ag)などの合金膜を数10nm程度の厚さに、インジウム錫酸化物(ITO)膜を100nm程度の厚さに順にそれぞれ成膜して、積層導電膜を形成する。そして、その積層導電膜をフォトリソグラフィーによりパターニングして、上部電極27及びそれを備えた有機EL素子24を形成する。
このように本実施形態では、柱状体34の形成後に、下部電極31、有機EL層32、上部電極33を連続して形成して有機EL素子30を形成しているが、柱状体34が10μm程度の十分な高さで形成されていることにより、下部電極31と上部電極33とが短絡することがない。
<貼り合わせ工程>
有機EL素子24が形成された基板の外縁部に封止用接着材35を枠状に塗布し、窒素雰囲気下において、その封止用接着材35を介して封止板16を貼り合わせた後、加熱炉により貼合体を加熱することで、封止用接着材35を硬化させて有機EL素子24が形成された基板と封止板16とを接着して、それら基板と封止板16との間に窒素ガス36を封入する。
有機EL素子24が形成された基板の外縁部に封止用接着材35を枠状に塗布し、窒素雰囲気下において、その封止用接着材35を介して封止板16を貼り合わせた後、加熱炉により貼合体を加熱することで、封止用接着材35を硬化させて有機EL素子24が形成された基板と封止板16とを接着して、それら基板と封止板16との間に窒素ガス36を封入する。
以上の工程を行って、図11に示す有機EL照明装置S3を製造することができる。
−実施形態3の効果−
したがって、この実施形態3によると、有機EL層32の内部にも光取り出し手段として窒素ガス36よりも屈折率が低い複数の柱状体34が設けられているため、有機EL層32での発光による光が直接に各柱状体34に入射してそれら各柱状体34の内部で所望の取り出し方向へ導光される。そのことにより、有機EL層32からの光が全反射で側方に伝搬して損失する余地が全くない。したがって、材料選択の自由度を確保しながら、光の取り出し効率を可及的に向上させることができる。
したがって、この実施形態3によると、有機EL層32の内部にも光取り出し手段として窒素ガス36よりも屈折率が低い複数の柱状体34が設けられているため、有機EL層32での発光による光が直接に各柱状体34に入射してそれら各柱状体34の内部で所望の取り出し方向へ導光される。そのことにより、有機EL層32からの光が全反射で側方に伝搬して損失する余地が全くない。したがって、材料選択の自由度を確保しながら、光の取り出し効率を可及的に向上させることができる。
また、有機EL素子形成工程を行う前に柱状体形成工程が完了するので、水分や活性ガスなどからの悪影響を非常に受けやすい有機EL素子30を形成してからは、さらに特殊なプロセスを行う必要がない。したがって、有機EL素子30の劣化を防止できると共に、製造工程を簡略化できる。
《その他の実施形態》
上記各実施形態では、光取り出し手段としての突起部14p,29p又は柱状体34がマトリクス状に整列しており円柱形状であるとしたが、本発明はこれに限られず、突起部14p,29p及び柱状体34は、互いに別個の場所毎に異なる間隔で配置されていたりランダムに配置されていてもよく、四角柱形状や三角柱形状などの他の形状であってもよい。
上記各実施形態では、光取り出し手段としての突起部14p,29p又は柱状体34がマトリクス状に整列しており円柱形状であるとしたが、本発明はこれに限られず、突起部14p,29p及び柱状体34は、互いに別個の場所毎に異なる間隔で配置されていたりランダムに配置されていてもよく、四角柱形状や三角柱形状などの他の形状であってもよい。
上記各実施形態では、アクティブマトリクス基板21上に各有機EL素子24を有するアクティブマトリクス駆動方式の有機EL表示装置S2について説明したが、本発明はこれに限られず、パッシブマトリクス駆動方式の有機EL表示装置であってもよい。
以上説明したように、本発明は、例えば有機EL表示装置や有機EL照明装置などの有機EL装置について有用であり、特に、材料選択の自由度を確保しながら、光の取り出し効率を十分に向上させることが要望される有機EL装置に適している。
S1,S3 有機EL照明装置(有機EL装置)
S2 有機EL表示装置(有機EL装置)
I 隣り合う光取り出し手段同士の間隔
10 絶縁性基板
12,25,31 下部電極(第1電極)
13,26,32 有機EL層
14,27,33 上部電極(第2電極)
14p,29p 突起部(光取り出し手段)
15 封止樹脂(媒質)
29 封止膜
34 柱状体(光取り出し手段)
36 窒素ガス
S2 有機EL表示装置(有機EL装置)
I 隣り合う光取り出し手段同士の間隔
10 絶縁性基板
12,25,31 下部電極(第1電極)
13,26,32 有機EL層
14,27,33 上部電極(第2電極)
14p,29p 突起部(光取り出し手段)
15 封止樹脂(媒質)
29 封止膜
34 柱状体(光取り出し手段)
36 窒素ガス
Claims (6)
- 基板と、
上記基板上に設けられた第1電極と、
上記第1電極上に設けられた有機EL層と、
上記有機EL層上に設けられ光透過性を有する第2電極とを備え、
上記有機EL層の発光による光を上記第2電極側から取り出すように構成された有機EL装置であって、
上記有機EL層よりも光の取り出し方向に突出し、周囲の媒質よりも屈折率が高い複数の柱状の光取り出し手段を有している
ことを特徴とする有機EL装置。 - 請求項1に記載の有機EL装置において、
上記有機EL層の発光ピーク波長をλとし、上記各光取り出し手段の周囲の媒質の屈折率をnとし、隣り合う上記光取り出し手段同士の間隔をIとしたとき、I≧λ/n×4の関係が満たされている
ことを特徴とする有機EL装置。 - 請求項1又は2に記載の有機EL装置において、
上記各光取り出し手段は、上記第2電極に形成された突起部で構成されている
ことを特徴とする有機EL装置。 - 請求項1又は2に記載の有機EL装置において、
上記第2電極を覆うように封止膜が設けられ、
上記各光取り出し手段は、上記封止膜に形成された突起部で構成されている
ことを特徴とする有機EL装置。 - 請求項1又は2に記載の有機EL装置において、
上記各光取り出し手段は、上記第1電極、有機EL層及び第2電極とは別体で、上記有機EL層を貫通する柱状体で構成されている
ことを特徴とする有機EL装置。 - 請求項1〜4のいずれか1つに記載の有機EL装置において、
上記各光取り出し手段は、上記有機EL層に重なっている
ことを特徴とする有機EL装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009189107A JP2011040340A (ja) | 2009-08-18 | 2009-08-18 | 有機el装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102012101407A1 (de) | 2011-02-25 | 2012-08-30 | Denso Corporation | Elektrische Speichervorrichtung für Fahrzeuge |
JP2015159083A (ja) * | 2014-02-25 | 2015-09-03 | 株式会社デンソー | 有機el装置の製造方法 |
CN114335383A (zh) * | 2016-08-04 | 2022-04-12 | 三星显示有限公司 | 有机发光二极管显示装置 |
-
2009
- 2009-08-18 JP JP2009189107A patent/JP2011040340A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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