JP2010211984A - 有機el装置および有機el装置の製造方法、ならびに電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】光共振器の共振波長を容易に調整できるとともに表示が明るく信頼性の高い有機EL装置を提供すること。
【解決手段】有機EL装置100は、基体20と、基体20上に配列された画素2R,2G,2Bと、基体20上に画素2毎に配置された光反射性を有する反射層40と、反射層40上に配置された光透過性を有する導電層44と、導電層44上に配置された光透過性を有する画素電極25と、画素電極25上に配置された、少なくとも発光層34を含む有機機能層30と、有機機能層30上に配置された光反射性および光透過性を有する陰極38と、反射層40と陰極38との間に形成された有機機能層30からの光を共振させる光共振器とを備え、画素2Rには導電層44と画素電極25との間に導電層44を覆う絶縁層45,46が積層されて配置され、画素2Gには導電層44と画素電極25との間に導電層44を覆う絶縁層46が配置されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、有機EL装置および有機EL装置の製造方法、ならびに電子機器に関する。
有機エレクトロルミネセンス装置(以下有機EL装置と呼ぶ)は、陽極と、少なくとも発光層を含む有機機能層と、陰極とが積層された構成を有している。例えばトップエミッション型の有機EL装置では、光反射性を有する陽極または反射層を有しており、発光層で発生した光は陰極側へ射出される。
有機EL装置から射出される光の輝度を高めるために、陽極または反射層と陰極との間に光共振器を備え、共振波長の光を増幅して取り出す方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された方法では、反射層上に絶縁層と陽極と有機機能層と陰極とが順に積層されており、R、G、Bの波長に応じて陽極の層厚で光共振器における共振波長の調整を行う構成となっている。
特開2006−269329号公報
しかしながら、陽極の層厚で共振波長の調整を行う方法では、導電材料からなる陽極層の成膜およびパターン加工を3回行うこととなるため、製造工程における工数的な負荷が増大するという課題があった。また、反射層と陽極との間に絶縁層が位置しているので、光共振器における光学的距離が最も短い画素では、有機機能層の層厚が薄くなるため、有機機能層におけるピンホールや異物により電極間ショートが発生しやすいという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る有機EL装置は、基体と、前記基体上に配列された、少なくとも3つの異なる波長の光のいずれかを射出する第1の画素、第2の画素、および第3の画素と、前記基体上に前記画素毎に配置された、光反射性を有する反射層と、前記反射層上に配置された、光透過性を有する第1の導電層と、前記第1の導電層上に配置された、光透過性を有する第1の電極と、前記第1の電極上に配置された、少なくとも発光層を含む有機機能層と、前記有機機能層上に配置された、光反射性および光透過性を有する第2の電極と、前記反射層と前記第2の電極との間に形成された、前記有機機能層からの光を共振させる光共振器と、を備え、前記第1の画素および前記第2の画素には、前記第1の導電層と前記第1の電極との間に、前記第1の導電層を覆う光透過性を有する絶縁層が設けられ、前記第1の画素に設けられた前記絶縁層の層厚と、前記第2の画素に設けられた前記絶縁層の層厚とが異なることを特徴とする。
この構成によれば、光共振器を形成する反射層と第2の電極との間に位置する絶縁層は、第1の画素と第2の画素とに異なる層厚で設けられており、第3の画素には設けられていない。このため、第1の画素、第2の画素、および第3の画素のそれぞれが射出する光の波長に応じて、絶縁層の層厚により光共振器における共振波長を調整することができる。これにより、光共振器により共振波長の光が増幅されて射出されるので、第1の画素、第2の画素、および第3の画素において、有機機能層の発光材料として白色発光材料を共通使用することが可能となる。
ここで、第3の画素では、反射層と第2の電極との間に絶縁層が設けられていないので、絶縁層が設けられている場合に比べて光共振器の光学的距離に占める有機機能層の層厚を絶縁層の層厚分だけ厚くできる。このため、光共振器の光学的距離が最も短くなる波長の光を第3の画素から射出させる構成とすれば、有機機能層におけるピンホールや異物による電極間ショートの発生が抑えられる。また、反射層と第1の電極との間に第1の導電層が配置されているので、反射層の表面が第1の導電層により保護される。このため、第1の電極を形成する際のパターン加工等における反射層の損傷や劣化が抑えられるので、反射率の良好な反射層を構成できる。これらの結果、より明るい表示が得られるとともに、より信頼性の高い有機EL装置を提供できる。
[適用例2]上記適用例に係る有機EL装置であって、前記絶縁層は、前記第1の画素、前記第2の画素、および前記第3の画素において前記反射層の側面を覆うとともに、前記第3の画素において前記第1の導電層の側面を覆っていてもよい。
この構成によれば、第1の画素、第2の画素、第3の画素において、反射層の側面が絶縁層により保護される。また、第3の画素において、第1の導電層の側面が絶縁層により保護される。このため、第1の電極を形成する際のパターン加工等における反射層および第1の導電層の損傷や劣化が抑えられるので、反射率の良好な反射層を構成できる。
[適用例3]上記適用例に係る有機EL装置であって、前記絶縁層は、第1の絶縁層と第2の絶縁層とを含み、前記第1の画素には、前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層とが積層されて配置され、前記第2の画素には、前記第2の絶縁層が配置されていてもよい。
この構成によれば、絶縁層の成膜およびパターン加工を2回行うことで、光共振器における共振波長を調整できる。このため、共振波長の調整に伴う製造負荷の増大が抑えられる。
[適用例4]上記適用例に係る有機EL装置であって、前記反射層の前記第1の導電層とは反対側に、前記反射層に平面的に重なるように配置された第2の導電層をさらに備えていてもよい。
この構成によれば、反射層と基体との間に第2の導電層が配置されている。これにより、反射層の基体への密着性が向上するので、製造工程におけるパターン加工等により反射層が基体から剥離するのを抑えることができる。
[適用例5]上記適用例に係る有機EL装置であって、前記反射層は、銀または銀を含む合金からなっていてもよい。
この構成によれば、反射層は反射率の高い銀または銀を含む合金からなるので、反射率を高めることができる。
[適用例6]上記適用例に係る有機EL装置であって、前記第1の画素は赤色光に対応する波長の光を射出し、前記第2の画素は緑色光に対応する波長の光を射出し、前記第3の画素は青色光に対応する波長の光を射出してもよい。
この構成によれば、赤色光、緑色光、青色光によるフルカラー表示またはフルカラー発光が可能な有機EL装置を提供できる。また、光共振器の光学的距離が最も短くなる青色光が第3の画素から射出されるので、有機機能層におけるピンホールや異物による電極間ショートの発生が抑えられる。
[適用例7]上記適用例に係る有機EL装置であって、前記第1の画素の前記光が射出される側に配置された、前記赤色光に対応するカラーフィルターと、前記第2の画素の前記光が射出される側に配置された、前記緑色光に対応するカラーフィルターと、前記第3の画素の前記光が射出される側に配置された、前記青色光に対応するカラーフィルターと、をさらに備えていてもよい。
この構成によれば、光共振器から出力される光のうち、赤色光、緑色光、青色光がカラーフィルターを透過するので、より色再現性に優れた有機EL装置を提供できる。
[適用例8]本適用例に係る電子機器は、上記に記載の有機EL装置を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、電子機器は上記の有機EL装置を備えているので、より表示が明るく信頼性の高い電子機器を提供できる。
[適用例9]本適用例に係る有機EL装置の製造方法は、少なくとも3つの異なる波長の光のいずれかを射出する第1の画素、第2の画素、および第3の画素と、前記画素毎に配置された光透過性を有する第1の電極と、前記第1の電極に対向配置された光反射性および光透過性を有する第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に挟持された少なくとも発光層を含む有機機能層と、前記第1の電極の、前記第2の電極とは反対側に配置された光反射性を有する反射層と、前記反射層と前記第2の電極との間に形成された、前記有機機能層からの光を共振させる光共振器と、を備えた有機EL装置の製造方法であって、基体上に、前記反射層と、光透過性を有する第1の導電層と、を順に積層して形成する反射層形成工程と、前記第1の導電層上に、光透過性を有する絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、前記絶縁層上に前記第1の電極を形成する工程と、前記第1の電極上に前記有機機能層を形成する工程と、前記有機機能層上に前記第2の電極を形成する工程と、を含み、前記絶縁層形成工程では、前記第1の画素および前記第2の画素に前記第1の導電層を覆うように前記絶縁層を形成するとともに、前記第1の画素に形成する前記絶縁層の層厚と前記第2の画素に形成する前記絶縁層の層厚とを異ならせることを特徴とする。
この方法によれば、絶縁層形成工程で、第1の画素および第2の画素には反射層と第2の電極との間に異なる層厚で絶縁層を形成し、第3の画素には絶縁層を形成しない。このため、第1の画素、第2の画素、および第3の画素のそれぞれが射出する光の波長に応じて、絶縁層の層厚により光共振器における共振波長を調整することができる。これにより、光共振器により共振波長の光が増幅されて射出されるので、第1の画素、第2の画素、および第3の画素において、有機機能層の発光材料として白色発光材料を共通使用することが可能となる。
ここで、第3の画素では、反射層と第2の電極との間に絶縁層が設けられていないので、絶縁層が設けられている場合に比べて光共振器の光学的距離に占める有機機能層の層厚を絶縁層の層厚分だけ厚くできる。このため、光共振器の光学的距離が最も短くなる波長の光を第3の画素から射出させる構成とすれば、有機機能層におけるピンホールや異物による電極間ショートの発生が抑えられる。また、反射層と第1の電極との間に第1の導電層が配置されているので、反射層の表面が第1の導電層により保護される。このため、第1の電極を形成する際のパターン加工等における反射層の損傷や劣化が抑えられるので、反射率の良好な反射層を構成できる。これらの結果、より明るい表示が得られるとともに、より信頼性の高い有機EL装置を製造できる。
[適用例10]上記適用例に係る有機EL装置の製造方法であって、前記絶縁層形成工程は、第1の絶縁層を形成する工程と第2の絶縁層を形成する工程とを含み、前記第1の絶縁層を形成する工程では、前記第1の絶縁層を前記第1の画素に形成し、前記第2の絶縁層を形成する工程では、前記第2の絶縁層を、前記第1の画素に前記第1の絶縁層に積層して形成するとともに、前記第2の画素に形成してもよい。
この方法によれば、第1の絶縁層の層厚と第2の絶縁層の層厚とを組み合わせることにより、各画素から射出される光の波長に応じて光共振器における共振波長を調整できる。
[適用例11]上記適用例に係る有機EL装置の製造方法であって、前記反射層形成工程では、さらに前記基体と前記反射層との間に第2の導電層を形成してもよい。
この方法によれば、反射層と基体との間に第2の導電層を形成するので、反射層の基体への密着性が向上する。これにより、パターン加工等により反射層が基体から剥離するのを抑えることができる。
[適用例12]上記適用例に係る有機EL装置の製造方法であって、前記反射層形成工程では、銀または銀を含む合金により前記反射層を形成してもよい。
この方法によれば、反射層を反射率の高い銀または銀を含む合金で形成するので、反射層の反射率を高めることができる。
[適用例13]上記適用例に係る有機EL装置の製造方法であって、前記第1の画素から赤色光に対応する波長の光を射出させ、前記第2の画素から緑色光に対応する波長の光を射出させ、前記第3の画素から青色光に対応する波長の光を射出させてもよい。
この方法によれば、赤色光、緑色光、青色光によるフルカラー表示またはフルカラー発光が可能な有機EL装置を製造できる。また、光共振器の光学的距離が最も短くなる青色光を第3の画素から射出させるので、有機機能層におけるピンホールや異物による電極間ショートの発生が抑えられる。
[適用例14]上記適用例に係る有機EL装置の製造方法であって、前記第2の電極を形成する工程の後に、前記第1の画素の前記光が射出される側に、前記赤色光に対応するカラーフィルターを形成し、前記第2の画素の前記光が射出される側に、前記緑色光に対応するカラーフィルターを形成し、前記第3の画素の前記光が射出される側に、前記青色光に対応するカラーフィルターを形成する工程をさらに含んでいてもよい。
この方法によれば、光共振器から出力される光のうち、赤色光、緑色光、青色光がカラーフィルターを透過するので、より色再現性に優れた有機EL装置を製造できる。
第1の実施形態に係る有機EL装置の電気的構成を示すブロック図。 第1の実施形態に係る有機EL装置を模式的に示す平面図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明するフローチャート。 第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する図。 第2の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図。 電子機器としての携帯電話機を示す図。 比較として従来の有機EL装置の一例の概略構成を示す断面図。
以下に、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお、参照する図面において、構成をわかりやすく示すため、構成要素の膜厚や寸法の比率等は適宜異ならせてある。また、説明に必要な構成要素以外は図示を省略する場合がある。
(第1の実施形態)
<有機EL装置>
まず、第1の実施形態に係る有機EL装置の構成について図を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る有機EL装置の電気的構成を示すブロック図である。図2は、第1の実施形態に係る有機EL装置を模式的に示す平面図である。詳しくは、図3に示す封止部50側から見たときの平面図である。図3は、第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図である。詳しくは、図2のA−A’線に沿った部分断面図である。なお、本明細書では、有機EL装置の封止部50側から見ることを「平面視」とも呼ぶ。
図1に示すように、有機EL装置100は、スイッチング素子として薄膜トランジスター(Thin Film Transistor、以下、TFTと呼ぶ)を用いたアクティブマトリクス型の有機EL装置である。有機EL装置100は、基板10と、基板10上に設けられた走査線16と、走査線16に対して交差する方向に延びる信号線17と、信号線17に並列に延びる電源線18とを備えている。有機EL装置100において、これら走査線16と信号線17とに囲まれた領域に画素2が配置されている。画素2は、例えば、走査線16の延在方向と信号線17の延在方向とに沿ってマトリクス状に配列されている。
画素2には、スイッチング用TFT11と、駆動用TFT12と、保持容量13と、陽極24と、第2の電極としての陰極38と、有機機能層30と、を備えている。有機機能層30は、順に積層された正孔輸送層32(図3参照)と、発光層34(図3参照)と、電子輸送層36(図3参照)とで構成されている。陽極24と、陰極38と、有機機能層30とによって有機エレクトロルミネセンス素子(有機EL素子)8が構成される。有機EL素子8では、正孔輸送層32から注入される正孔と、電子輸送層36から注入される電子とが、有機機能層30の発光層34で再結合することにより発光が得られる。
信号線17には、シフトレジスタ、レベルシフタ、ビデオライン、およびアナログスイッチを備えたデータ線駆動回路14が接続されている。また、走査線16には、シフトレジスタおよびレベルシフタを備えた走査線駆動回路15が接続されている。
有機EL装置100では、走査線16が駆動されてスイッチング用TFT11がオン状態になると、信号線17を介して供給される画像信号が保持容量13に保持され、保持容量13の状態に応じて駆動用TFT12のオン・オフ状態が決まる。そして、駆動用TFT12を介して電源線18に電気的に接続したとき、電源線18から陽極24に駆動電流が流れ、さらに有機機能層30を通じて陰極38に電流が流れる。有機機能層30の発光層34は、陽極24と陰極38との間に流れる電流量に応じた輝度で発光する。
図2に示すように、画素2は、例えば略矩形の平面形状を有している。画素2の矩形形状の4つの角は丸く形成されていてもよい。基板10上には、隔壁48が設けられている。隔壁48は略格子状の平面形状を有しており、隔壁48により画素2の領域が区画されている。画素2の領域は、実質的に発光する領域である。
画素2は、有機EL装置100の表示の最小単位であり、少なくとも3つの異なる波長の光のうちのいずれかを射出する。なお、ここでいう波長はピーク波長を意味しており、実際に画素2から射出される光の波長はこのピーク波長を中心として分散性を有していてもよい。本実施形態では、有機EL装置100は、第1の画素としての画素2Rと、第2の画素としての画素2Gと、第3の画素としての画素2Bとを有している。画素2Rは赤色(R)光を射出し、画素2Gは緑色(G)光を射出し、画素2Bは青色(B)光を射出する。以下では、対応する色を区別しない場合には、画素2R,2G,2Bを単に画素2とも呼ぶ。
また、有機EL装置100は、画素2R,2G,2Bに有機EL素子8を有している。画素2R,2G,2Bでは、有機EL素子8により得られた光が表示光として射出される。
有機EL装置100では、画素2R,2G,2Bから一つの画素群4が構成され、それぞれの画素群4において画素2R,2G,2Bのそれぞれの輝度を適宜変えることで、種々の色の表示を行うことができる。したがって、フルカラー表示またはフルカラー発光が可能な有機EL装置を提供できる。
なお、基板10上には、画素2が配置された領域外に、有機EL装置100に駆動電圧を印加するための端子部60(図3参照)、陰極用配線(図示しない)、検査回路(図示しない)等が配置されている。
図3に示すように、有機EL装置100は、基板10上に、駆動用TFT12と、層間絶縁層22と、保護層26と、平坦化層28と、反射層40と、第2の導電層としての導電層42と、第1の導電層としての導電層44と、第1の絶縁層としての絶縁層45と、第2の絶縁層としての絶縁層46と、第1の電極としての画素電極25と、隔壁48と、有機機能層30と、陰極38と、封止部50と、カラーフィルター56とを備えている。有機EL装置100は、有機機能層30から発した光が封止部50側に射出されるトップエミッション型である。
基板10は、有機EL装置100がトップエミッション型であることから、透光性材料および不透光性材料のいずれを用いてもよい。透光性材料としては、例えば、ガラス、石英、樹脂(プラスチック、プラスチックフィルム)等があげられる。不透光性材料としては、例えば、アルミナ等のセラミックス、ステンレススチール等の金属シートに表面酸化等の絶縁処理を施したもの、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂、およびそのフィルム(プラスチックフィルム)等があげられる。基板10は、例えば酸化ケイ素(SiO2)等からなる保護層に覆われていてもよい。
駆動用TFT12は、基板10上に、画素2に対応して設けられている。駆動用TFT12は、半導体膜12aと、ゲート絶縁層21と、ゲート電極12gと、ドレイン電極12dと、ソース電極12sとを備えている。半導体膜12aには、ソース領域と、ドレイン領域と、チャネル領域とが形成されている。半導体膜12aは、ゲート絶縁層21に覆われている。ゲート電極12gは、ゲート絶縁層21を間に挟んで半導体膜12aのチャネル領域に平面的に重なるように位置している。
図3では図示を省略しているが、ゲート絶縁層21とゲート電極12gとドレイン電極12dとは、例えば、基板10側から順に、チタン(または窒化チタン)とアルミニウムとチタン(または窒化チタン)が積層された構成を有している。下層側のチタンはアルミニウムを保護し、上層側のチタンは陽極24との導電性を向上する役割を果たす。なお、ゲート絶縁層21とゲート電極12gとドレイン電極12dとは、アルミニウムにモリブデン等他の金属が積層された構成を有していてもよいし、単層のアルミニウムや他の金属であってもよい。
層間絶縁層22は、ゲート電極12gとゲート絶縁層21とを覆っている。ドレイン電極12dは、層間絶縁層22に設けられたコンタクトホールを介して、半導体膜12aのドレイン領域に導電接続されている。ソース電極12sは、同様にコンタクトホールを介して、半導体膜12aのソース領域に導電接続されている。
保護層26は、層間絶縁層22とドレイン電極12dとソース電極12sとを覆っている。保護層26は、例えば窒化ケイ素(SiN)からなる。平坦化層28は、保護層26を覆うように形成されている。平坦化層28は、ドレイン電極12dおよびソース電極12sやその他の配線部による凹凸を反映しないほぼ平坦な表面を有している。平坦化層28は、例えば感光性のアクリル樹脂等からなる。なお、以降の説明では、基板10と、基板10上に形成された駆動用TFT12と層間絶縁層22と保護層26と平坦化層28とを含めて基体20と呼ぶ。
基体20上には、画素2毎に、光反射性を有する反射層40が設けられている。反射層40は、画素2R,2G,2Bから高い輝度の光が射出されるように、高い光反射率を有していることが好ましい。反射層40は、銀または銀を含む合金からなり、例えばAPC(Ag−Pd−Cuの合金)からなる。反射層40の材料は、アルミニウムまたはアルミニウムを含む合金であってもよい。反射層40の層厚は、例えば120nm程度である。
導電層42は、基体20と反射層40との間に、反射層40に平面的に重なるように設けられている。導電層42は、反射層40の基体20への密着性を向上する役割を果たす。導電層42は、例えば非晶質のITO(Indium Tin Oxide)からなる。導電層42は、IZO(Indium Zinc Oxide)で形成されていてもよい。導電層42の層厚は、例えば10nm程度である。
導電層44は、反射層40上に、反射層40に平面的に重なるように設けられている。導電層44は、光透過性を有しており、反射層40の表面を保護する役割を果たす。導電層44は、例えば非晶質のITOからなる。導電層44は、IZOで形成されていてもよい。導電層44の層厚は、例えば10nm程度である。
つまり、有機EL装置100では、基体20上に導電層42と反射層40と導電層44との3層が積層された積層構造が画素2毎に形成されている。なお、有機EL装置100は、導電層42と導電層44とを備えていない構成であってもよい。しかしながら、反射層40の基体20への密着性を向上するとともに、反射層40の表面を保護するため、導電層42と導電層44とを備えていることが好ましい。
絶縁層45と絶縁層46とは、基体20上に順に積層されて形成されている。絶縁層45および絶縁層46は、光透過性を有している。絶縁層45および絶縁層46は、導電層42と反射層40と導電層44との積層構造の表面を保護する役割を果たす。絶縁層45および絶縁層46は、例えばSiNやSiO2等からなる。
絶縁層45は、画素2Rの領域を覆っており、画素2G,2Bの領域に対応して開口部45aを有している。開口部45aは、平面視で画素2G,2Bの領域よりも一回り大きく形成されている。したがって、絶縁層45は、画素2G,2Bの領域には配置されていない。開口部45aは、平面視で導電層44よりも一回り小さく形成されていることが好ましい。開口部45aを平面視で導電層44よりも一回り小さくすることで、開口部45aを形成する際に位置ずれが生じた場合でも、導電層42と反射層40と導電層44との積層構造の側面を覆って保護できる。これにより、上層に画素電極25を形成する際のパターン加工等における反射層40の損傷や劣化が抑えられる。
絶縁層46は、画素2Rの領域と画素2Gの領域とを覆っており、画素2Bの領域に対応して開口部46aを有している。開口部46aは、平面視で画素2Bの領域よりも一回り大きく形成されている。したがって、絶縁層46は、画素2Bの領域には配置されていない。開口部46aは、平面視で開口部45aよりも一回り小さく形成されていることが好ましい。
上述のように、画素2Rの領域には、絶縁層45および絶縁層46の双方が配置されている。画素2Gの領域には、絶縁層45は配置されていないが、絶縁層46は配置されている。画素2Bの領域には、絶縁層45および絶縁層46の双方とも配置されていない。しかしながら、画素2R,2G,2Bのいずれにおいても、導電層42と反射層40と導電層44との積層構造の側面は、絶縁層45および絶縁層46に覆われ保護されている。
なお、導電層42と反射層40と導電層44との積層構造の側面および側面と上面との角部では絶縁層45,46のそれぞれの層厚が薄くなる場合がある。有機EL装置100では、画素2R,2G,2Bのいずれにおいても、導電層42と反射層40と導電層44との積層構造の側面および側面と上面との角部は、絶縁層45,46の2層の絶縁層に覆われている。これにより、絶縁層が1層の場合に比べてより確実に積層構造を保護できる。
画素電極25は、画素2毎に設けられている。画素電極25は、画素2Rの領域および画素2Gの領域においては絶縁層46上に位置している。画素電極25は、画素2Bにおいては絶縁層46に設けられた開口部46a内で導電層44上に位置している。画素電極25は、平面視で導電層44よりも一回り大きい平面形状を有している。画素電極25は、絶縁層45,46と平坦化層28と保護層26とを貫通するコンタクトホール28aを介してドレイン電極12dに導電接続されている。
画素電極25は、光透過性を有するとともに、有機機能層30への正孔注入効率が高められるように、仕事関数の高い導電材料により構成されていることが好ましい。画素電極25は、例えば多結晶のITOからなる。画素電極25は、非晶質のITOやIZOで形成されていてもよい。画素電極25の層厚は、例えば30nm程度である。
画素2Rの領域においては、導電層44と画素電極25との間に絶縁層45と絶縁層46とが位置しており、画素2Gの領域においては、導電層44と画素電極25との間に絶縁層46が位置している。また、画素2Bにおいては、導電層44と画素電極25とが互いに接している。つまり、画素2Rの領域における絶縁層(絶縁層45,46)の層厚と、画素2Gの領域における絶縁層(絶縁層46)の層厚とは異なっている。また、画素2Bの領域には、絶縁層が設けられていない。
画素2R,2Gでは、画素電極25が陽極24として機能する。画素2Bでは、導電層44と画素電極25とが積層されて、陽極24が構成されている。つまり、陽極24は、画素2によって構成が異なっている。なお、以降の説明において、構成要素が異なる場合を含め、陽極としての機能を有する構成単位を陽極24と呼ぶ。
隔壁48は、基体20と画素電極25とを覆うように設けられている。隔壁48は、アクリル樹脂等からなる。隔壁48は、画素2の領域を区画する開口部48aを有している。開口部48aは、平面視で導電層44よりも一回り小さく形成されている。
有機機能層30は、隔壁48の開口部48a内に設けられており、陽極24上に位置している。有機機能層30は、順に積層された正孔輸送層32と発光層34と電子輸送層36とで構成されている。正孔輸送層32は、例えば、トリフェニルアミン誘導体(TPD)、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体等によって形成されている。発光層34は、例えば、アルミノウムキノリノール錯体(Alq3)等をホスト材料とし、ルブレン等をドーパントとして形成されている。電子輸送層36は、例えば、Alq3等によって形成されている。
有機機能層30では、正孔輸送層32から注入される正孔と、電子輸送層36から注入される電子とが発光層34で再結合することにより画素2の領域において発光が得られる。有機EL装置100では、画素2R,2G,2Bにおいて、同一色に発光する有機機能層30を有している。有機機能層30の発光色は、例えば白色である。有機機能層30は、画素2R,2G,2Bにおいてほぼ同じ層厚で形成されている。
後述するが、有機EL装置100は有機機能層30で発せられた光を共振させる光共振器を備えているので、有機機能層30の発光色が白色であっても、R、G、Bの3つの異なる波長の光を射出することができる。有機EL装置100では、光共振器を備えているので、有機機能層30の発光材料として白色発光材料を画素2R,2G,2Bに共通使用することが可能であるとも言える。
陰極38は、有機機能層30と隔壁48とを覆うように設けられている。陰極38は、光透過性と光反射性とを有している。つまり、陰極38は、半透過反射性を有するハーフミラー状である。陰極38は、例えばマグネシウムと銀との合金(Mg−Ag合金)からなる。陰極38の材料は、カルシウム、ナトリウム、リチウム、またはこれらの金属化合物等であってもよい。
陰極38上には、封止部50が配置されている。封止部50は、封止基板52と接着層54とを含む。封止基板52および接着層54は、有機EL素子8を保護する機能を有している。接着層54は、陰極38を覆うように形成されており、陰極38上に封止基板52を固定させている。接着層54は、例えば、透光性を有するウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等からなる。封止基板52は、透光性を有するガラス、またはアクリル系樹脂やスチレン系樹脂等の樹脂類からなる。
なお、陰極38と接着層54との間に、酸素や水分が浸入することによる有機EL素子8の劣化を防止するために、例えばSiO2、SiN、酸化窒化ケイ素(SiON)等からなるガスバリア層等が設けられていてもよい。
カラーフィルター56は、封止基板52の有機EL素子8側に設けられている。カラーフィルター56は、Rの波長の光に対応するカラーフィルター56Rと、Gの波長の光に対応するカラーフィルター56Gと、Bの波長の光に対応するカラーフィルター56Bとを有している。カラーフィルター56R,56G,56Bは、画素2R,2G,2Bに対応して、それぞれの有機EL素子8に平面的に重なるように設けられている。
有機EL素子8により発光し、光共振器から出力される光のうち、R、G、Bの3つの異なる波長の光がそれぞれカラーフィルター56R,56G,56Bを透過する。これにより、色再現性に優れた有機EL装置を提供できる。なお、隣り合うカラーフィルター56R,56G,56B同士の間に、遮光層が設けられていてもよい。また、カラーフィルター56R,56G,56Bの有機EL素子8側の表面を覆うとともにその表面の凹凸を緩和する平坦化層が設けられていてもよい。
画素2が配置された領域外には、端子部60が設けられている。端子部60は、配線部62と電極部64とで構成されている。配線部62は、層間絶縁層22上に設けられており、保護層26に覆われている。電極部64は、基体20上に絶縁層45,46を間に挟んで設けられている。電極部64は、絶縁層45,46と平坦化層28と保護層26とを貫通するコンタクトホールを介して配線部62に導電接続されている。
<光共振器>
有機EL装置100では、反射層40と陰極38との間に、有機機能層30で発せられた光を共振させる光共振器が形成されている。有機機能層30で発せられた光は、反射層40と陰極38との間で往復し、その光学的距離Lに対応した共振波長の光が増幅されて、陰極38側に射出される。このため、射出される光の輝度を高めることができるとともに、幅が狭いスペクトルを有する光を取り出すことができる。
光共振器における共振波長は、反射層40と陰極38との間の光学的距離Lを変えることによって調整が可能である。有機機能層30で発せられた光のうち取り出したい光のスペクトルのピーク波長をλとすると、次のような関係式が成り立つ。Φ(ラジアン)は、有機機能層30で発せられた光が光共振器の両端(例えば、反射層40と陰極38と)で反射する際に生じる位相シフトを表す。
(2L)/λ+Φ/(2π)=m(mは整数)
ここでは、画素2R,2G,2Bに対応させて、光学的距離LR,LG,LBと呼ぶこととする。画素2Rにおいては、反射層40上に位置する導電層44と絶縁層45と絶縁層46と画素電極25と有機機能層30とを合わせた層厚で光学的距離LRが決まる。画素2Gにおいては、反射層40上に位置する導電層44と絶縁層46と画素電極25と有機機能層30とを合わせた層厚で光学的距離LGが決まる。
画素2Bにおいては、反射層40上に位置する導電層44と画素電極25と有機機能層30とを合わせた層厚で光学的距離LBが決まる。有機EL装置100では、R、G、Bの波長の光を射出する画素2R,2G,2Bにおいて、光共振器におけるそれぞれの共振波長が所定の波長λとなるように、絶縁層45の層厚と絶縁層46の層厚とを適宜設定することにより光学的距離LR,LG,LBを調整する構成となっている。
R、G、Bの波長の光のうち最も波長が短いのはBの波長の光であるので、画素2R,2G,2Bの中では、画素2Bにおける光学的距離LBが最も短く設定される。有機機能層30の層厚を薄くした場合、有機機能層30におけるピンホールや異物により陽極24と陰極38との間で電極間ショートが生じるリスクが大きくなる。しかしながら、画素2Bには絶縁層45,46が設けられていないので、光学的距離LBに占める有機機能層30の層厚を絶縁層45,46の層厚分だけ厚くできることになる。したがって、有機機能層30におけるピンホールや異物による電極間ショートの発生が抑えられる。
<有機EL装置の製造方法>
次に、第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法について図を参照して説明する。図4は、第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明するフローチャートである。図5、図6、図7および図8は、第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する図である。
図4に示すように、有機EL装置の製造方法は、基体準備工程S10と、反射層形成工程S20と、絶縁層形成工程S30と、画素電極形成工程S40と、有機機能層形成工程S50と、陰極形成工程S60と、カラーフィルター形成工程S70と、封止部形成工程S80と、を含んでいる。
基体準備工程S10では、基板10上に駆動用TFT12と層間絶縁層22と保護層26と平坦化層28とを公知の方法で形成し、基体20を準備する。なお、基体20において、画素電極・導電層形成工程S31でコンタクトホール28aが形成される位置には、平坦化層28を貫通する開口部28bが設けられる。
次に、反射層形成工程S20では、基体20上に、導電層42と反射層40と導電層44との3層の積層構造を形成する。まず、図5(a)に示すように、基体20上に、導電膜42aと反射膜40aと導電膜44aとを順に積層して成膜する。導電膜42aおよび導電膜44aは、例えばスパッタリング法を用いて非晶質のITOにより成膜する。反射膜40aは、例えばスパッタリング法を用いてAPCにより成膜する。
次に、図5(b)に示すように、フォトリソグラフィ法を用いて導電膜42aと反射膜40aと導電膜44aとを一緒にパターン加工する。パターン加工の際は、エッチング液として、例えば燐酸と硝酸と酢酸との混合液等の弱酸溶液を用いる。ここで、パターン加工とは、フォトリソグラフィ法を用いて所定のパターンに加工する際のレジスト塗布、露光、現像、エッチング、レジスト剥離等の一連のプロセスを指す。
これにより、画素2R,2G,2Bの領域に、導電層42と反射層40と導電層44との3層の積層構造が形成される。このパターン加工の際、反射膜40aの上下層に導電膜42aと導電膜44aとが位置しているので、反射層40の基体20からの剥離、および反射層40の表面の損傷を抑えることができる。
なお、導電層42と反射層40と導電層44とについて、個別に成膜とパターン加工を行う方法を取ることも可能である。しかしながら、このような方法では、反射膜40aをパターン加工する際と導電膜44aをパターン加工する際とにおいて、反射層40の表面がエッチング液やレジスト剥離液に2回晒されることとなる。その結果、反射層40の表面が損傷を受けることにより反射率の低下を招くおそれが大きい。
次の絶縁層形成工程S30は、第1の絶縁層形成工程と第2の絶縁層形成工程とを含んでいる。まず、第1の絶縁層形成工程では、図6(a)に示すように、基体20と、導電層42と反射層40と導電層44との3層の積層構造を覆うように絶縁層45を形成する。絶縁層45は、例えばCVD法を用いてSiNにより成膜する。
そして、例えばドライエッチングを用いて、画素2G,2Bの領域に対応する開口部45aを設ける。これにより、画素2Gの領域および画素2Bの領域において、開口部45a内に導電層44が露出する。開口部45aは、平面視で導電層44よりも一回り小さく形成することが好ましい。開口部45aを平面視で導電層44よりも一回り小さくすることで、導電層42と反射層40と導電層44との積層構造の側面や側面と上面との角部を保護でき、開口部45aを形成する際に位置ずれが生じた場合でも積層構造の側面を確実に保護できる。
続いて、第2の絶縁層形成工程では、図6(b)に示すように、絶縁層45に積層して絶縁層46を形成する。絶縁層46は、例えばCVD法を用いてSiNにより成膜する。そして、例えばドライエッチングを用いて、画素2Bの領域に対応する開口部46aを設ける。これにより、画素2Bの領域において、開口部46a内に導電層44が露出する。開口部46aは、平面視で開口部45aよりも一回り小さく形成することが好ましい。
絶縁層形成工程S30において、絶縁層45,46のそれぞれは、画素2R,2Gのそれぞれにおける光共振器の共振波長が所定の波長λとなるように、画素2Bにおける光学的距離LBとの差分に対応する所定の層厚で形成される。なお、画素2Bにおいては、共振波長が所定の波長λとなる光学的距離LBが得られるように、導電層44と画素電極25と有機機能層30とがそれぞれ所定の層厚で形成される。
なお、絶縁層形成工程S30において、導電層42と反射層40と導電層44との積層構造の側面および側面と上面との角部では形成される絶縁層45,46のそれぞれの層厚が薄くなる場合があるが、絶縁層45,46を2層重ねて形成することで、導電層42と反射層40と導電層44との積層構造の側面および側面と上面との角部をより確実に保護できる。
次に、画素電極形成工程S40では、図7(a)に示すように、画素2R,2G,2Bの領域に画素電極25を形成する。まず、例えばドライエッチングを用いて、平坦化層28の開口部28b内の絶縁層45,46と保護層26とを貫通しドレイン電極12dに到達する開口部を設け、この開口部と開口部28bとが連通されたコンタクトホール28aを形成する。コンタクトホール28aの形成は、ウエットエッチングを用いてもよい。
続いて、例えばスパッタリング法により、絶縁層46と、開口部46a内に露出している導電層44とを覆うように、多結晶のITOからなる導電膜を成膜する。成膜された導電膜は、コンタクトホール28aを介してドレイン電極12dに導電接続される。そして、フォトリソグラフィ法を用いて導電膜をパターン加工することにより、画素電極25を形成する。パターン加工の際は、エッチング液として、例えば王水(塩酸と硝酸との混合液)等の強酸溶液を用いる。なお、導電膜を非晶質のITOやIZOで成膜してもよい。
これにより、画素電極25が形成される。画素2R,2Gにおいては、画素電極25が陽極24として機能する。画素2Bにおいては、画素電極25と導電層44とで陽極24が構成される。また、この工程において、コンタクトホールを介して配線部62に導電接続された電極部64が形成され、配線部62と電極部64とで端子部60が構成される。
画素電極形成工程S40におけるパターン加工では、導電層42と反射層40と導電層44との3層の積層構造の表面が、画素2Rにおいては絶縁層45,46に覆われ、画素2Gにおいては絶縁層46に覆われて、保護される。画素2Bにおいては、絶縁層46の開口部46a内に導電層44が露出しているが、反射層40の表面は導電層44により保護される。また、画素2R,2G,2Bのいずれにおいても、反射層40の側面は絶縁層45,46に覆われ保護される。このため、画素電極25を形成する際のパターン加工等において、反射層40の表面がエッチング液やレジスト剥離液に晒されないので、反射層40の損傷や劣化が抑えられる。
次に、有機機能層形成工程S50では、図7(b)に示すように、画素2R,2G,2Bの領域に、画素電極25に積層して有機機能層30を形成する。まず、絶縁層46上に隔壁48を形成する。例えばスピンコート法を用いて、絶縁層46と画素電極25とを覆うようにアクリル樹脂等からなる隔壁層を形成する。そして、画素2R,2G,2Bの領域を区画する開口部48aを形成する。これにより、隔壁48が形成され、開口部48aにおいて画素電極25が露出する。
次に、例えば真空蒸着法により、開口部48a内に正孔輸送層32と発光層34と電子輸送層36とを順に積層して成膜する。これにより、開口部48a内に有機機能層30が形成される。有機機能層30は、画素2R,2G,2Bで、白色の発光が得られる材料によりほぼ同じ層厚に形成される。なお、正孔輸送層32と発光層34と電子輸送層36とを形成する方法として、インクジェット法やスピンコート法等により塗布する方法を適用してもよい。
次に、陰極形成工程S60では、図8に示すように、例えば真空蒸着法により、有機機能層30と隔壁48とを覆うように、Mg−Ag合金等からなる陰極38を形成する。これにより、陽極24と有機機能層30と陰極38とで有機EL素子8が形成される。
次に、カラーフィルター形成工程S70では、図3に示すように、封止基板52上にカラーフィルター56R,56G,56Bを形成する。図3では、有機EL装置100が完成した状態を示している。カラーフィルター56R,56G,56Bは、例えばR、G、Bの異なる色の光を透過させるような顔料を含む感光性樹脂を塗布してパターン加工することにより形成する。
なお、互いに隣り合うカラーフィルター56R,56G,56B同士の間に、例えばクロム(Cr)等からなる遮光層を形成してもよい。また、カラーフィルター56R,56G,56Bの表面を覆うとともにその表面の凹凸を緩和する平坦化層をさらに形成してもよい。
次に、封止部形成工程S80では、図3に示すように、陰極38上に接着層54を介して封止基板52を配置し、封止部50を形成する。封止基板52は、カラーフィルター56R,56G,56Bが有機EL素子8に対向するように配置される。以上により、有機EL装置100が完成する。
ここで、本実施形態に係る有機EL装置100の構成および製造方法によって得られる効果を説明するために、従来の構成の有機EL装置との比較を行う。図11は、比較として従来の有機EL装置の一例の概略構成を示す断面図である。以下、図11に示す有機EL装置300について、本実施形態の有機EL装置100と異なる点を中心に説明する。なお、本実施形態の有機EL装置100と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図11に示す有機EL装置300は、絶縁層45を有しているが、絶縁層45は開口部を有していない。また、絶縁層45上に絶縁層46が設けられていない。画素2Rにおいては、絶縁層45上に、第1の電極層25aと第2の電極層25bと第3の電極層25cとが順に積層され形成されている。第1の電極層25aと第2の電極層25bと第3の電極層25cとで、画素電極(陽極)24が構成される。
画素2Gにおいては、絶縁層45上に、第2の電極層25bと第3の電極層25cとが順に積層され形成されている。第2の電極層25bと第3の電極層25cとで、画素電極(陽極)24が構成される。画素2Bにおいては、絶縁層45上に、第3の電極層25cからなる画素電極(陽極)24が形成されている。
画素2Rにおける光共振器の光学的距離LRは、導電層44と絶縁層45と第1の電極層25aと第2の電極層25bと第3の電極層25cと有機機能層30とを合わせた層厚で決まる。画素2Gにおける光学的距離LGは、導電層44と絶縁層45と第2の電極層25bと第3の電極層25cと有機機能層30とを合わせた層厚で決まる。画素2Bにおける光学的距離LBは、導電層44と絶縁層45と第3の電極層25cと有機機能層30とを合わせた層厚で決まる。
つまり、有機EL装置300は、本実施形態に係る有機EL装置100に対して、画素2R,2G,2Bにおける光学的距離LR,LG,LBを、2層の絶縁層(絶縁層45,46)の代わりに、3層の画素電極(第1の電極層25a、第2の電極層25b、第3の電極層25c)の層厚で調整する点が異なっている。
有機EL装置100の構成を有機EL装置300の構成と比較すると、有機EL装置100では、画素2Bにおいて反射層40と陰極38との間に絶縁層45が配置されていない。このため、有機EL装置100では、有機EL装置300に対して、絶縁層45の層厚分だけ画素2Bにおける光学的距離LBに占める有機機能層30の層厚を厚くできることになる。したがって、本実施形態に係る有機EL装置100の構成によれば、有機機能層30におけるピンホールや異物により電極間ショートが発生するリスクをより小さくすることができる。
次に、有機EL装置100の製造方法を有機EL装置300の製造方法と比較する。有機EL装置100の製造方法では、絶縁層形成工程S30で2層の絶縁層(絶縁層45,46)を形成し、画素電極形成工程S40で1層の画素電極25を形成する。一方、有機EL装置300の製造方法では、絶縁層形成工程S30で1層の絶縁層45を形成し、画素電極形成工程S40で3層の画素電極(第1の電極層25a、第2の電極層25b、第3の電極層25c)を形成する。
したがって、有機EL装置100の製造方法では、有機EL装置300の製造方法に対して1層分の成膜およびパターン加工が不要となる。したがって、本実施形態に係る有機EL装置100の製造方法によれば、製造工程が1工程少なくて済むので、製造負荷を低減することができる。
また、有機EL装置300の製造方法では、画素電極(第1の電極層25a、第2の電極層25b、第3の電極層25c)をパターン加工する際に強酸溶液等のエッチング液に3回晒される。このため、導電層42と反射層40と導電層44との積層構造の側面や側面と上面との角部等において絶縁層45に層厚の薄い部分やピンホール等があると、そこからエッチング液が侵入して反射層40が損傷を受けるおそれがある。
これに対して、有機EL装置100の製造方法では、画素電極25のパターン加工は1回で済むとともに、導電層42と反射層40と導電層44との積層構造の側面および側面と上面との角部は絶縁層45,46の2層の絶縁層で保護される。したがって、本実施形態に係る有機EL装置100の製造方法によれば、反射層40が損傷を受けるリスクを小さくすることができる。
さらに、有機EL装置300では、画素電極の層厚で光学的距離LR,LG,LBを調整する。画素電極(第1の電極層25a、第2の電極層25b、第3の電極層25c)は、スパッタリング法を用いて形成される。スパッタリング法では、成膜される膜厚は、例えば、プラズマを生じる電気的な入力により制御する手法と、電磁石の遥動による磁界の調整、または基板の搬送速度の調整等の物理的な入力により制御する手法との2つの手法により調整される。物理的な入力により制御する手法のうち、磁界の調整は枚葉式スパッタリング装置で用いられ、搬送速度の調整はインライン式スパッタリング装置で用いられるものである。
ここで、例えばITOのように反応ガス(酸素)を用いた成膜では、電気的入力により制御すると酸化率も変動してしまうことから、物理的な入力により制御する手法を用いることが好ましい。例えば枚葉式スパッタリング装置では、成膜材料からなるターゲットの裏面で電磁石を往復させ、ターゲット表面から叩き出された電子を磁力線にそって螺旋状に運動させて、電子の周りにプラズマを生成することにより集中的に成膜が行われる。このため、スパッタリング法により成膜される画素電極(第1の電極層25a、第2の電極層25b、第3の電極層25c)の層厚は、電磁石が一往復する際に成膜される膜厚を最小単位として、その整数倍の層厚に形成される。
これに対して、有機EL装置100では、2層の絶縁層(絶縁層45,46)の層厚で光学的距離LR,LG,LBを調整する。絶縁層45,46は、CVD法を用いて形成される。CVD法では、成膜時間により成膜される絶縁層45,46の層厚を任意に制御できる。このため、CVD法を用いて形成される絶縁層45,46では、スパッタリング法を用いて形成される画素電極(第1の電極層25a、第2の電極層25b、第3の電極層25c)に比べて、より容易かつより精度良く所定の層厚が得られる。したがって、本実施形態に係る有機EL装置100の製造方法によれば、光共振器における共振波長をより容易かつより精度良く所定の波長λに合わせ込むことができる。
上記第1の実施形態に係る有機EL装置の構成および製造方法によれば、以下の効果が得られる。
(1)画素2Bに絶縁層45が設けられていないので、従来の構成に比べて、光学的距離LBに占める有機機能層30の層厚を絶縁層45の層厚分だけ厚くできる。これにより、有機機能層30におけるピンホールや異物により電極間ショートが発生するリスクを従来より小さくすることができる。この結果、より信頼性の高い有機EL装置を提供できる。
(2)光共振器の共振波長を所定の波長λとする光学的距離LR,LG,LBを、従来の3層の画素電極(第1の電極層25a、第2の電極層25b、第3の電極層25c)の代わりに、2層の絶縁層(絶縁層45,46)の層厚で調整する。これにより、製造工程が1工程少なくて済むので、製造負荷を低減することができる。
(3)画素電極25のパターン加工が1回で済むとともに、導電層42と反射層40と導電層44との積層構造の側面および側面と上面との角部は絶縁層45,46の2層の絶縁層で保護される。これにより、画素電極25のパターン加工において反射層40が損傷を受けるリスクを小さくすることができる。
(4)従来のスパッタリング法(枚葉式スパッタリング装置)を用いて形成される画素電極の代わりに、CVD法を用いて形成される絶縁層45,46で光学的距離LR,LG,LBを調整するので、光共振器における共振波長をより容易かつより精度良く所定の波長λに合わせ込むことができる。
(5)銀を含む合金からなる反射層40の上下層に導電層42と導電層44とが配置されているので、パターン加工等において、反射層40の基体20からの剥離、および反射層40の表面の損傷や劣化が抑えられる。これにより、反射率の良好な反射層40を構成できる。この結果、より明るい表示が得られる有機EL装置を提供できる。
(第2の実施形態)
<有機EL装置>
次に、第2の実施形態に係る有機EL装置の構成について図を参照して説明する。図9は、第2の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図である。図9は、図2のA−A’線に沿った断面に対応している。
第2の実施形態に係る有機EL装置200は、第1の実施形態に係る有機EL装置100に対して、有機EL素子8においてR、G、Bのいずれかの発光が得られる点、およびカラーフィルター56R,56G,56Bを備えていない点が異なっているが、その他の構成はほぼ同じである。第1の実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第2の実施形態に係る有機EL装置200は、図9に示すように、基体20上に、導電層42と、反射層40と、導電層44と、絶縁層45,46と、画素電極25と、隔壁48と、有機機能層30と、陰極38と、封止部50とを備えている。
有機機能層30は、画素2R,2G,2Bに対応して異なる色に発光する。ここでは、有機機能層30を画素2R,2G,2Bに対応させて、有機機能層30R,30G,30Bと呼ぶ。画素2Rには、赤色(R)の発光が得られる有機機能層30Rが配置されている。画素2Gには、緑色(G)の発光が得られる有機機能層30Gが配置されている。画素2Bには、青色(B)の発光が得られる有機機能層30Bが配置されている。有機機能層30R,30G,30Bは、それぞれ異なる層厚を有していてもよい。
陽極24と、有機機能層30R,30G,30Bと、陰極38とにより、画素2RにはRに発光する有機EL素子8Rが構成され、画素2GにはGに発光する有機EL素子8Gが構成され、画素2BにはBに発光する有機EL素子8Bが構成される。封止基板52には、カラーフィルター56R,56G,56Bは設けられていない。
第2の実施形態に係る有機EL装置200は、第1の実施形態に係る有機EL装置100と同様に、光共振器の共振波長を所定の波長λとする光学的距離LR,LG,LB(図3参照)を2層の絶縁層(絶縁層45,46)の層厚で調整する構成を有している。したがって、有機EL装置200の構成においても、有機EL装置100の構成と同様の効果が得られる。
<電子機器>
上述した有機EL装置100,200は、例えば、図10に示すように、電子機器としての携帯電話機500に搭載して用いることができる。携帯電話機500は、表示部502に有機EL装置100,200を備えている。この構成により、表示部502を有する携帯電話機500は、従来よりも明るい表示が得られより信頼性が高い。
また、電子機器は、電子ブック、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、ビューファインダー型あるいはモニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置の車載モニター等であってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
(変形例1)
上記実施形態の有機EL装置は、画素2からR、G、Bの3色の光を射出する構成であったが、上記の形態に限定されない。有機EL装置は、画素2から、R、G、Bの3色の他に、例えば白色やシアン等他の色の光を射出する構成であってもよい。このような構成であっても、上記実施形態の有機EL装置と同様の効果が得られる。
(変形例2)
上記実施形態の有機EL装置では、画素2は、略矩形の平面形状を有しており、マトリクス状に配列されていたが、上記の形態に限定されない。画素2は、円形や楕円形等の他の平面形状を有していてもよい。また、画素2は、千鳥格子状等に配列されていてもよい。
2…画素、20…基体、25…第1の電極としての画素電極、30…有機機能層、34…発光層、38…第2の電極としての陰極、40…反射層、42…第2の導電層としての導電層、44…第1の導電層としての導電層、45…第1の絶縁層としての絶縁層、46…第2の絶縁層としての絶縁層、56R,56G,56B…カラーフィルター、100,200…有機EL装置、500…電子機器としての携帯電話機。

Claims (14)

  1. 基体と、
    前記基体上に配列された、少なくとも3つの異なる波長の光のいずれかを射出する第1の画素、第2の画素、および第3の画素と、
    前記基体上に前記画素毎に配置された、光反射性を有する反射層と、
    前記反射層上に配置された、光透過性を有する第1の導電層と、
    前記第1の導電層上に配置された、光透過性を有する第1の電極と、
    前記第1の電極上に配置された、少なくとも発光層を含む有機機能層と、
    前記有機機能層上に配置された、光反射性および光透過性を有する第2の電極と、
    前記反射層と前記第2の電極との間に形成された、前記有機機能層からの光を共振させる光共振器と、を備え、
    前記第1の画素および前記第2の画素には、前記第1の導電層と前記第1の電極との間に、前記第1の導電層を覆う光透過性を有する絶縁層が設けられ、
    前記第1の画素に設けられた前記絶縁層の層厚と、前記第2の画素に設けられた前記絶縁層の層厚とが異なることを特徴とする有機EL装置。
  2. 請求項1に記載の有機EL装置であって、
    前記絶縁層は、前記第1の画素、前記第2の画素、および前記第3の画素において前記反射層の側面を覆うとともに、前記第3の画素において前記第1の導電層の側面を覆うことを特徴とする有機EL装置。
  3. 請求項1または2に記載の有機EL装置であって、
    前記絶縁層は、第1の絶縁層と第2の絶縁層とを含み、
    前記第1の画素には、前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層とが積層されて配置され、
    前記第2の画素には、前記第2の絶縁層が配置されていることを特徴とする有機EL装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の有機EL装置であって、
    前記反射層の前記第1の導電層とは反対側に、前記反射層に平面的に重なるように配置された第2の導電層をさらに備えたことを特徴とする有機EL装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の有機EL装置であって、
    前記反射層は、銀または銀を含む合金からなることを特徴とする有機EL装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の有機EL装置であって、
    前記第1の画素は赤色光に対応する波長の光を射出し、
    前記第2の画素は緑色光に対応する波長の光を射出し、
    前記第3の画素は青色光に対応する波長の光を射出することを特徴とする有機EL装置。
  7. 請求項5項に記載の有機EL装置であって、
    前記第1の画素の前記光が射出される側に配置された、前記赤色光に対応するカラーフィルターと、
    前記第2の画素の前記光が射出される側に配置された、前記緑色光に対応するカラーフィルターと、
    前記第3の画素の前記光が射出される側に配置された、前記青色光に対応するカラーフィルターと、をさらに備えたことを特徴とする有機EL装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の有機EL装置を備えたことを特徴とする電子機器。
  9. 少なくとも3つの異なる波長の光のいずれかを射出する第1の画素、第2の画素、および第3の画素と、
    前記画素毎に配置された光透過性を有する第1の電極と、
    前記第1の電極に対向配置された光反射性および光透過性を有する第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に挟持された少なくとも発光層を含む有機機能層と、
    前記第1の電極の、前記第2の電極とは反対側に配置された光反射性を有する反射層と、
    前記反射層と前記第2の電極との間に形成された、前記有機機能層からの光を共振させる光共振器と、を備えた有機EL装置の製造方法であって、
    基体上に、前記反射層と、光透過性を有する第1の導電層と、を順に積層して形成する反射層形成工程と、
    前記第1の導電層上に、光透過性を有する絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、
    前記絶縁層上に前記第1の電極を形成する工程と、
    前記第1の電極上に前記有機機能層を形成する工程と、
    前記有機機能層上に前記第2の電極を形成する工程と、を含み、
    前記絶縁層形成工程では、前記第1の画素および前記第2の画素に前記第1の導電層を覆うように前記絶縁層を形成するとともに、前記第1の画素に形成する前記絶縁層の層厚と前記第2の画素に形成する前記絶縁層の層厚とを異ならせることを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  10. 請求項9に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記絶縁層形成工程は、第1の絶縁層を形成する工程と第2の絶縁層を形成する工程とを含み、
    前記第1の絶縁層を形成する工程では、前記第1の絶縁層を前記第1の画素に形成し、
    前記第2の絶縁層を形成する工程では、前記第2の絶縁層を、前記第1の画素に前記第1の絶縁層に積層して形成するとともに、前記第2の画素に形成することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  11. 請求項9または10に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記反射層形成工程では、さらに前記基体と前記反射層との間に第2の導電層を形成することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  12. 請求項9から11のいずれか一項に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記反射層形成工程では、銀または銀を含む合金により前記反射層を形成することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  13. 請求項9から12のいずれか一項に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記第1の画素から赤色光に対応する波長の光を射出させ、
    前記第2の画素から緑色光に対応する波長の光を射出させ、
    前記第3の画素から青色光に対応する波長の光を射出させることを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  14. 請求項13に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記第2の電極を形成する工程の後に、
    前記第1の画素の前記光が射出される側に、前記赤色光に対応するカラーフィルターを形成し、
    前記第2の画素の前記光が射出される側に、前記緑色光に対応するカラーフィルターを形成し、
    前記第3の画素の前記光が射出される側に、前記青色光に対応するカラーフィルターを形成する工程をさらに含むことを特徴とする有機EL装置の製造方法。
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