JP2007242130A - 強誘電体メモリ装置 - Google Patents

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JP2007242130A JP2006062165A JP2006062165A JP2007242130A JP 2007242130 A JP2007242130 A JP 2007242130A JP 2006062165 A JP2006062165 A JP 2006062165A JP 2006062165 A JP2006062165 A JP 2006062165A JP 2007242130 A JP2007242130 A JP 2007242130A
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Masami Hashimoto
正美 橋本
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Abstract

【課題】従来の強誘電体メモリにおいては集積度が高い方式は製造工程でのバラツキや動
作時の環境変動に弱く、また、特性の安定化を図った方式は素子数が多くなり、高コスト
であった。したがって、低コスト、大メモリ容量、及び信頼性、環境変化に対する安定性
を兼ね備えた強誘電体メモリが得にくいという課題があった。
【解決手段】強誘電体コンデンサを2層構造で上下一対のメモリセルを構成し、かつ互い
に正反のデータを相補型に記憶する方式をとった。この結果、2層構造であるので、平面
的な集積度を維持し、かつ製造工程上のバラツキや動作時の環境変動も正反のデータによ
る差動方式のなかでキャンセルされるようになり、低コスト、大容量、製造容易性、安定
した特性を兼ね備えた強誘電体メモリが具現化した。
【選択図】図1

Description

本発明はデータの不揮発性を利用したデバイス分野、殊に強誘電体メモリにおいて、メ
モリの集積度を高く保ちつつ、製造上のバラツキや環境変動にも強い安定した特性を得る
強誘電体メモリの構成に関する。
近年、メモリ分野のなかで電気的に書き込み、消去可能な不揮発性メモリの重要性が増
している。不揮発性メモリも様々にあるが、高速性、低電圧特性、低消費電力の観点から
集積回路を用いた強誘電体メモリが注目されている。
強誘電体メモリにおいて、たとえば図22に示すように強誘電体薄膜2240を電極2
241と電極2242の間に挟み、破線2249で示した強誘電体コンデンサを形成し、
メモリセルの一要素として用いている。
例えば、図20はクロスポイント型と呼ばれるメモリ構成であって、ワード線群とビッ
ト線群を行列状に配置し、その交点毎に強誘電体コンデンサを形成しており、1個の強誘
電体コンデンサを1ビットの不揮発性メモリとして用いている。
この制御方法の一例としては図17に示すような強誘電体の印加電圧と分極電荷の特性
をもつものに対して、図16に示すような0、(1/3)V、(2/3)V、Vの4電位
を制御線の電位として用い、図18、図19のように読み出しの場合と書き込みの場合に
より選択ワードと選択ビット線、非選択ワード線、非選択ビット線に前述した各電位を加
えることにより、選択メモリセルのみに抗電圧を越える電圧が加わり、非選択メモリセル
には抗電圧未満の電圧しか加わらないように制御している。
また、他の制御方法の例としては、図15に示すような強誘電体の印加電圧と分極電荷
の特性をもつものに対して、図14に示すような0、(1/2)V、Vの3電位を制御線
の電位として用い、図12、図13のように読み出しの場合と書き込みの場合により選択
ワードと選択ビット線、非選択ワード線、非選択ビット線に前述した各電位を加えること
により、選択メモリセルのみに抗電圧を越える電圧が加わり、非選択メモリセルには抗電
圧未満の電圧しか加わらないように制御している。なお、ここで抗電圧の意味や強誘電体
の一般的な特性については後述する。
また、図26のように絶縁ゲート電界効果型トランジスタ(以下MOSFETと略す場
合ある。なお、MOSFETとはMetal−Oxide−Semiconductor
−Field−Effect−Transistorの頭文字を連ねたものである。)2
612と強誘電体コンデンサ2611と組み合わせてメモリセルとし、ワード線2613
、ビット線2614、プレート線2615とともにメモリセル群を行列状に構成した、い
わゆる1T1C(1トランジスタと1コンデンサ)型メモリセルの強誘電体メモリがある
あるいは図27に示すようにMOSFET2712Aと強誘電体コンデンサ2711A
と組み合わせて第1メモリセル2751Aとし、MOSFET2712Bと強誘電体コン
デンサ2711Bと組み合わせて第2メモリセル2751Bとし、第1、第2メモリセル
のそれぞれに正反の相補のデータを入力、記憶させ、読み出す際には第1メモリセル27
51Aと第2メモリセル2751Bの共通のワード線2713、プレート線2715をメ
モリ制御回路2761の指令により作動させて、第1メモリセル2751Aの出力信号を
第1ビット線2714Aから取り出し、また第2メモリセル751Bの出力信号を第2ビ
ット線2714Bから、それぞれ取り出して、その差動信号を検出回路2762で読みと
るように構成した、いわゆる2T2C(2トランジスタと2コンデンサ)型メモリセルの
強誘電体メモリがある。
さて、強誘電体メモリに使用される強誘電体の特性を図22、図24、図25を参照し
て簡単に説明する。ここでは強誘電体薄膜の特性をよく示すものとして強誘電体コンデン
サを例にとる。
図22は前述したように強誘電体コンデンサの構造を示す断面図である。図22におい
ては、破線2249に囲まれた内部が強誘電体コンデンサであり、強誘電体薄膜2240
を電極2241と2242で挟んで構成されている。なお、図23は図22の強誘電体コ
ンデンサを回路図等に用いる際の回路記号とする。
図24は図22における強誘電体薄膜2240、もしくは強誘電体コンデンサ2249
の印加電圧と内部分極電荷の代表的な特性例を示すものである。さて、図24に示した分
極電荷−印加電圧特性から解るように図22の強誘電体コンデンサ2249は印加電圧の
かけた方向、あるいは履歴により、ヒステリシス特性を一般的に持っている。つまり図2
4に示すように、強誘電体コンデンサの両端に印加電圧Vをかけて特性点2404とした
後、図22における電極2241、2242を開放して電位差を0とすると図24の特性
点2405に遷移する。また、印加電圧(−V)をかけて特性点2401とした後、電極
2241、2242を開放して電位差を0とすると特性点2402に遷移する。つまり電
極2241、2242を開放して電位差0とした状態は前状態の印加電圧の加え方により
、残留分極電荷の互いに異なる2つの内部状態、すなわち特性点2405にも特性点24
02にもとらせることができる。これは電源を切っても残留分極が異なる状態を保持して
いることを意味している。
また、図24において、特性点2404にあったときの分極電荷は前述したように電源
を切っても特性点2405におれる分極電荷が残留分極として残るが、それのみならず、
このときの極性と同じ分極は電圧を逆方向にかけていってもしばらくは残っている。完全
に消えるのは特性点2406に達したときである。このときの電圧を抗電圧と呼ぶ。
ここで内部分極の状況をより解りやすく様子を示したのが図25である。図24の特性
点2401〜2406に対応する強誘電体コンデンサの内部分極の各状態を模式的に示す
と、それぞれ図25の(A)〜(F)に示すようになる。ただし、図24における印加電
圧Vは、図25において上部のコンデンサの電極を基準として正負を定めている。なお、
図25において強誘電体コンデンサにおける2枚の電極板の内部における丸に囲まれて+
、−で表示したものが分極電荷を表し、電極板の外側の単に+、−で表示したものは電荷
を表している。図24および図25から解るように強誘電体薄膜にかかる電圧が0になっ
た場合でも、強誘電体薄膜内部の残留分極は前の状態、履歴によって異なった状態を保っ
ている。つまり図25の(B)の状態と(E)の状態はともに印加電圧は0であるが、内
部の残留分極の極性は全く逆となっている。
また、図24に示すように、強誘電体コンデンサの両端の端子が開放された状態から端
子間に電圧V(ΔVB)をかけると、特性点2404に移動する。このとき、前の状態が
特性点2402であれば図24に示すΔQ1の電荷が取り出され、特性点2405の状態
であればΔQ0の電荷が取り出される。図24から明らかにΔQ1≫ΔQ0であるので、
適切な検出回路を通せば残留分極として記憶されていた前の状態の相違を判別できて、デ
ータ1または0等として利用できる。
なお、前述した図20のような1Cつまりコンデンサ1個をメモリ素子として用いるも
のの例として特許文献1、2、3がある。なお、特許文献1は図14、図12、図13で
示した3電位の制御方式、特許文献2は図16、図18、図19で示した4電位の制御方
式であり、特許文献3は5電位の制御方式である。
また、図26のような1T1Cをメモリ素子として用いた例として特許文献4があり、
図27のような2T2Cをメモリ素子として用いた例としては特許文献5がある。
特開2002−157875号公報 特開2003−281885号公報 特開2004−220705号公報 特開平11−39882号公報 特開平7−220482号公報
しかしながら、特許文献1、2、3の1C型、もしくは特許文献4の1T1C型の強誘
電体コンデンサを用いた強誘電体メモリは適正なリファレンス電位をもとにデータを読み
出す手法であるので、製造工程上の諸要因のバラツキ、変動、およびメモリ製造後の動作
時における温度変化や電圧変動等の環境変動、そして経時変化に対して、影響を受けやす
いという課題があった。
また、特許文献5の2T2C型の手法は1ビット当たりのメモリセルの占有面積が大き
くなり、ビット当たりの製造コストが高くなるという問題がある。また、トランジスタと
キャパシタがメモリの部分に混在するので、微細化が難しく、大容量化が図れないという
課題があった。
そこで、本発明の目的は、このような問題点を解決するもので、強誘電体コンデンサを
一対として正反のデータをそれぞれ相補型に記憶するメモリ構成として、様々な変動要因
を差動の形でキャンセル(相殺)する設計回路手法をとることにより安定化を図り、かつ
強誘電体コンデンサを2層構造で1対のメモリセルを構成し、平面的に見た際の占有面積
は1C型の場合と同様とすることで、製造コストを安価にする。これにより、製造が容易
であり、動作特性が安定し、経時変化の少ない、低コストで大容量の強誘電体メモリを提
供することにある。
上記の課題を解決し、本発明の目的を達成するために、各発明は以下のような構成から
なる。
すなわち第1の発明は、第1の強誘電体層と、該強誘電体層の下層に位置し、互いに平
行な複数本の電極からなる第1の電極群と、前記第1の強誘電体層の上層に位置し、互い
に平行な複数本の電極からなり、かつ前記第1の電極群と直交する第2の電極群と、によ
って交差する箇所毎に形成される強誘電体コンデンサの複数個のメモリセルからなる第1
の行列状不揮発性記憶素子群と、第2の強誘電体層と、該強誘電体層の下層に位置する前
記第2の電極群と、前記第2の強誘電体層の上層に位置し、互いに平行な複数本の電極か
らなり、かつ前記第2の電極群と直交する第3の電極群と、によって交差する箇所毎に形
成される強誘電体コンデンサの複数個のメモリセルからなる第2の行列状不揮発性記憶素
子群と、前記第1の行列状不揮発性記憶素子群と前記第2の行列状不揮発性記憶素子群の
データ書き込みと読み出しを制御するリードライト制御回路と、を有しており、前記リー
ドライト制御回路には前記第1の電極群、第2の電極群、第3の電極群が接続され、かつ
、前記第2の電極群と前記第1の電極群の交差する箇所における強誘電体メモリセルと、
前記第2の電極群と前記第3の電極群の交差する箇所における強誘電体メモリセルと、が
1対のメモリセルとして正反のデータを相補型に記憶するように構成されている。
第2の発明は、第1の発明において、前記正反のデータを相補型に記憶する一対の強誘
電体メモリセルは前記第2の電極群を介して直下と直上に互いに位置するように構成され
ている。
第3の発明は、第1の発明において、前記強誘電体層の薄膜は無機強誘電体からなる。
第4の発明は、第3の発明において、前記無機強誘電体はPZTN、もしくはPZT、
あるいはSBTからなる。
第5の発明は、第1の発明において、前記強誘電体層の薄膜は有機強誘電体からなって
いる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(本発明の強誘電体メモリ装置の第1実施形態)
本発明の第1実施例の構成を図1から図3を用いて詳述する。また、図4から図15を
用いて動作、機能を説明する。
(メモリセル部の構成)
さて、図1は、本発明の強誘電体メモリ装置の第1実施形態におけるメモリセル部の構
成を示す鳥瞰図である。図1において、111、112、113、114はPt(白金)
からなる1層目の金属電極であって、互いに平行に複数本、配置されている。前記金属電
極群111、112、113、114の上部にはPZTNからなる強誘電体薄膜101が
形成されている。更に前記強誘電体薄膜101の上部にPt(白金)からなる2層目の金
属電極121、122、123、124が、互いに平行に、かつ前記金属電極群111、
112、113、114とは互いに直交するように配置されている。更に前記金属電極群
121、122、123、124の上部にはPZTNからなる強誘電体薄膜102が形成
されている。そして更に前記強誘電体薄膜102の上部にPt(白金)からなる3層目の
金属電極131、132、133、134が、互いに平行に、かつ前記金属電極群121
、122、123、124とは互いに直交するように、配置されている。
以上の構成により、前記1層目の金属電極群111、112、113、114と前記2
層目の金属電極群121、122、123、124は強誘電体薄膜101を介して上下に
行列状に配置されているので、それら行列状の交点には上下の電極と間の強誘電体薄膜に
よる強誘電体コンデンサ群が形成されている。
また、前記2層目の金属電極群121、122、123、124と前記3層目の金属電
極群131、132、133、134は強誘電体薄膜102を介して上下に行列状に配置
されているので、それら行列状の交点には上下の電極と間の強誘電体薄膜による強誘電体
コンデンサ群が形成されている。
なお、図1において、1層目の金属電極群111、112、113、114、2層目の
金属電極群121、122、123、124、3層目の金属電極群131、132、13
3、134はそれぞれ4本の場合を示したが、実際には遙かに多い本数、例えば64本や
1024本等々が一般的には用いられる。
また、強誘電体薄膜101、102はPZTNとしたが、強誘電体としてよく知られた
PZTやSBTでもよい。ここでPZTとはPb(Zr,Ti)O3の総称であり、また
PZTNとはPZTのTiの一部をNbで置き換えたものの総称であり、また、SBTと
はSrBi2Ta29もしくはそれに近い組成の総称である。
さて、図2はメモリセル部の一部の等価回路図である。図2は図1で前述した強誘電体
コンデンサが形成された回路の一部を表現している。図2において、111、121、1
31は金属電極であって、図1のそれぞれ1層目の金属電極111、2層目の金属電極1
21、3層目の金属電極131に相当している。前記1層目の金属電極111と2層目の
金属電極121の交差する場所において図2の強誘電体コンデンサ212が形成されてい
る。また前記2層目の金属電極121と3層目の金属電極131の交差する場所において
図2の強誘電体コンデンサ223が形成されている。
図2では2層目の金属電極121を共有する強誘電体コンデンサ212と223のみを
描いたが、実際には前記1層目の金属電極群111、112、113、114と前記2層
目の金属電極群121、122、123、124が行列状に配置された各交点にはすべて
同様の強誘電体コンデンサが形成される。
また、前記2層目の金属電極群121、122、123、124と前記2層目の金属電
極群131、132、133、134が行列状に配置された各交点にはすべて同様の強誘
電体コンデンサが形成される。
また、図2では2層目の金属電極121を共通電極として、上下に一対の強誘電体コン
デンサ212と223が形成されている。
さて、図3はメモリセル部と制御回路部を含めたメモリセル群の構成を示す回路ブロッ
ク図である。図3において、320は第1図で示したような強誘電体コンデンサからなる
メモリセル群である。なお、メモリセル群320において、321に示したのがワード線
群で図1における2層目の金属電極群121、122、123、124等に対応している
。また、ビット線は1層目の金属電極と3層目の金属電極を共に示しており、1対のビッ
ト線のうち1本は1層目、他の1本は3層目である。また、メモリセル群320の中の丸
印が強誘電体コンデンサを示している。これらは図2に示したように1対のメモリセルで
構成され、かつ1対のビット線を1層目と3層目の金属電極で構成している。
また、図3において342は前記メモリセル群320のワード線群321を制御するワ
ード線選択制御回路である。343は前記メモリセル群320のビット線群を制御するビ
ット線電位制御回路であり、344はメモリセルを選択する為のビット線側のビット線デ
コーダ回路である。なお、前記ビット線電位制御回路343はビット線デコーダ回路34
4からの信号のみならず、中間電位や電圧印加のタイミングを形成する各種制御線313
を入力している。
また、破線341で囲まれた回路ブロックは一対のビット線群を受けて強誘電体コンデ
ンサの記憶されたデータを検出する検出回路である。また、前記検出回路341に入力す
る制御線351、352、353は強誘電体コンデンサの記憶されたデータを検出する際
に適切なタイミングと電位を供給するものであり、詳細は後述する。
また、前述した検出回路341、ワード線選択制御回路342、ビット線電位制御回路
343、ビット線デコーダ回路344が組み合わさり、全体として行列状不揮発性記憶素
子群320のデータ書き込みと読み出しを制御するリードライト制御回路を構成してもい
る。
さて、図3のメモリセル群320と検出回路341、ワード線選択制御回路342、ビ
ット線電位制御回路343、ビット線デコーダ回路344等からなるリードライト制御回
路の動作を説明する前に行列上に配置された強誘電体コンデンサの読み出しや書き込みを
どのように行うかを詳しく述べる。
(3電位による制御方式)
ワード線とビット線を行列状に配置し、その交点における強誘電体コンデンサをメモリ
セルとし、ワード線およびビット線を0、(1/2)V、Vの3電位を用いて制御する方
法をあらためて、より詳しく述べる。
図15は強誘電体にPZTNを用いた場合における印加電圧と分極電荷の特性例である
。図15は前述した一般的によく用いられる強誘電体の特性を示した図24とほぼ同じ意
味を持っているが、若干異なるのはPZTNを用いている為に、分極の保持特性が改善さ
れていて、ヒステリシス特性がより強く現れ、角型性の強い特性となっている。その結果
、抗電圧が高くなり、図15において(1/2)Vの電位、もしくは−(1/2)Vの電
位を加えても強いヒステリシス特性の為に前状態の極性の分極が保持されていて、分極が
反転しない。つまりデータも反転しない。以下にこの特性を積極的に利用する方式を説明
する。
図14は0、(1/2)V、Vの3電位を用いてメモリセル群を制御する方式の電位関
係図である。電源電位、もしくはメモリセル群に加える電位が0、Vであるとすると(1
/2)Vの電位を形成し、0、(1/2)V、Vの3電位を制御信号として用いる。する
と2本の制御信号間の電位は−V、−(1/2)V、0、(1/2)V、Vのいずれかと
なるので、分極データを書き換える場合や破壊読み出しをする場合には−V、Vの電位が
加わるようにする。また、データが影響されないことが望ましいメモリセルには−(1/
2)V、0、(1/2)Vのどれかであって、抗電圧未満の印加電圧に留まるように制御
する。
ここで、より具体的な制御方法を示したのが、図12と図13である。
図12は選択セルのデータを読み出す際の制御信号のかけ方を示したものである。選択
セルに該当する選択ワード線SWLにはV電位、また該当する選択ビット線SBLには0
電位をかける。また、非選択ワード線UWLと非選択ビットUBLにはすべて(1/2)
Vの電位を加えている。このとき選択ワード線と選択ビット線の交点の選択メモリセルの
みにVの電圧が加わり、それ以外の非選択メモリセルはすべて0電圧もしくは(1/2)
Vとなる。したがって選択メモリセルのみにV電圧が加わり、分極電荷が読み出される。
なお、このとき選択メモリセルには抗電圧以上の電圧が加わるので、前の分極信号データ
はデータの極性によるが破壊されることがある。また、他の非選択メモリセルは0電圧も
しくは(1/2)V電圧しか加わらず、抗電圧未満であるので前の状態の分極信号データ
を保存している。
図13は選択メモリセルのデータを書き込む際の制御信号のかけ方を示したものであり
、図13(a)はデータ1を書き込む場合を示し、図13(b)はデータ0を書き込む場
合を示している。
図13(a)においては選択メモリセルに該当する選択ワード線線SWLには0電位、
また該当する選択ビット線SBLにはV電位をかける。また、非選択ワード線UWLと非
選択ビットUBLにはすべて(1/2)Vの電位を加えている。このとき、選択ワード線
と選択ビット線の交点の選択メモリセルのみに−Vの電圧が加わり、それ以外の非選択メ
モリセルに加わる電圧はすべて0電圧もしくは−(1/2)Vとなる。したがって、−V
電圧は抗電圧を越えているので選択メモリセルはデータ1が書き込まれる。また、0電圧
もしくは−(1/2)Vは抗電圧未満であるので、非選択メモリセルは前の状態のデータ
が維持される。
図13(b)においては選択メモリセルに該当する選択ワード線SWLにはV電位、ま
た該当する選択ビット線SBLには0電位をかける。また、非選択ワード線UWLと非選
択ビットUBLにはすべて(1/2)Vの電位を加えている。このとき、選択ワード線と
選択ビット線の交点の選択メモリセルのみにVの電圧が加わり、それ以外の非選択メモリ
セルはすべて0電圧もしくは(1/2)Vとなる。したがって、選択メモリセルに加わる
V電圧は抗電圧を越えているので選択メモリセルはデータ0が書き込まれる。また、0電
圧もしくは(1/2)Vは抗電圧未満であるので、非選択メモリセルは前の状態のデータ
が維持される。
以上は単純な行列状のメモリセル群の基本的な制御方式である。次に再び本発明の強誘
電体メモリにおけるメモリセル部の動作について説明する。
(メモリセル部の動作)
さて、前述したメモリセル部の構成によって、メモリセルの動作をどのように行うかを
図4から図11を参照して説明する。なお、図4から図7で読み出し動作を、図8、図9
で再書き込み動作を、図10、図11を用いて書き込み動作について述べる。
(読み出し動作・方法)
さて、図4、図5を用いて本発明の強誘電体メモリにおけるメモリセル部のデータの読
み出し動作を説明する。また、図6、図7で対をなすメモリセルの取り扱いについて述べ
る。
図4は図3のビット線対とメモリセル対の一部を取り出し拡大して示したものである。
図4において、421、422、423、424はワード線群であり、411と431は
ビット線対である。ただし、ワード線群421、422、423、424は図1における
2層目の金属電極群121、122、123、124に相当し、ビット線411は図1に
おける1層目の金属電極111に相当し、ビット線431は図1における3層目の金属電
極131に相当している。図4におけるワード線421、422、423、424とビッ
ト線411との交点、及びビット線431との交点における丸印はメモリセルとなる強誘
電体コンデンサを示している。例えば図4の丸印4712は図2の強誘電体コンデンサ2
12に相当し、図4の丸印4723は図2の強誘電体コンデンサ223に相当している。
さて、図4で破線441の内部は読み出し回路としてのデータ検出回路を構成している
。451はタイミングによりV電位を供給する制御線FDであり、452はタイミングに
より0電位を供給する制御線FSである。461、462はP型MOSFETであり、4
63、464はN型MOSFETである。制御線451にV電位、制御線452に0電位
が加えられた場合にはP型MOSFET461とN型MOSFET463によりインバー
タ回路が構成されるようにP型MOSFET461とN型MOSFET463のゲート電
極はビット線411を介して接続され、ドレイン電極はビット線431を介して接続され
、P型MOSFET461のソース電極は制御線451に接続され、N型MOSFET4
63のソース電極は制御線452に接続されている。
また、制御線451にV電位、制御線452に0電位が加えられた場合にはP型MOS
FET462とN型MOSFET464によりインバータ回路が構成されるようにP型M
OSFET462とN型MOSFET464のゲート電極はビット線431を介して接続
され、ドレイン電極はビット線411を介して接続され、P型MOSFET462のソー
ス電極は制御線451に接続され、N型MOSFET464のソース電極は制御線452
に接続されている。前述したP型MOSFET461とN型MOSFET463によるイ
ンバータ回路と、P型MOSFET462とN型MOSFET464によるインバータ回
路とは互いにゲート電極とドレイン電極とを接続し合うことによってインバータ回路2個
からなるラッチ回路を構成している。また、N型MOSFET465はソース電極もしく
はドレイン電極をビット線411とビット線431に接続し、ゲート電極は制御信号線4
53に接続されている。
以上の回路構成による動作を図5の各制御信号線のタイミングチャートにしたがってデ
ータの読み出し動作について述べる。
図5において、WLはワードライン421、BLはビット線431、XBLはビット線
411の制御信号波形を示すものである。また、FEは図4におけるN型MOSFETの
ゲート電極の制御信号線453であり、FDはV電位の供給制御線451、FSは0電位
の供給制御線452の信号波形を示すものである。
図3、図4におけるメモリセル群においては非選択の場合においては非選択ワード線と
非選択ビット線とも原則として(1/2)Vの電位としている。これは0、(1/2)V
、Vの3電位を制御信号として用いる場合は図12、図13に示したように非選択ワード
線と非選択ビット線はすべて(1/2)Vの電位としていることに起因している。
したがって、図5でT0より前のタイミングでは動作前として非選択の状態であるので
、ワード線421(WL)、ビット線431(BL)、ビット線411(XBL)はT0
のタイミング以前は(1/2)V電位となっている。また、制御線451(FD)、制御
線452(FS)はフローティング状態で電源は供給していない。
さて、図4の一対のメモリセル4712、4723が選択され、データが読み出される
前に、図5のビット線411と431はフローティング状態とする。図5のT0における
ビット線411と431は前の状態の電荷が残っていてほぼ(1/2)Vの電位ではある
が、(1/2)Vの電位を低いインピーダンスで供給しているのではなく、高いインピー
ダンスの状態で電荷によって前の電位を過渡的に保っているのみである。このフローティ
ング状態であることを図5では破線で示している。
次に図5のT1のタイミングで制御信号線(453)FEを高電位Vにして、図4のN
型MOSFETをオン(ON)させ、ビット線411と431をショートさせ同電位とす
る。それとともに制御線(452)FSに0電位を供給し、ビット線411と431を0
電位にする。次に制御線(452)FSを再びフローティング状態とする。この結果ビッ
ト線411と431はT2区間で0電位でありながらフローティングとなる。
次に図5のT3区間のタイミングでワードライン(421)WLをV電位とする。する
とワードライン421とビット線411と431の間に電位差Vが生ずる。これは図7の
強誘電体コンデンサの特性において、特性点705や特性点702にあった強誘電体コン
デンサに電位差Vが加わることで、特性点704に移動することを意味する。したがって
図7のように特性点705であれば△QM、特性点702であれば△QPの分極電荷が読み
出される。図5において、ワードライン(421)WLがV電位となったT3区間におい
て、ビット線431には△QPがビット線411には△QMが生じた様子を示している。
このとき、制御線(452)FSには0電位を、制御線(451)FDにはV電位を加
えるとP型MOSFET461とN型MOSFET463からなるインバータ回路と、P
型MOSFET462とN型MOSFET464からなるインバータ回路がたすき掛けに
構成されたラッチ回路のそれぞれのゲートに前述の△QPと△QMが加わり、△QPと△QM
は図7に示すような電荷量の差があるので、ラッチ回路に不均衡が生じ、その差が拡大す
る方向に動作する。これが図5のT3、T4、T5区間の様子を示している。そしてビッ
ト線431は制御線(451)FDから供給されるV電位に、またビット線411は制御
線(452)FSから供給される0電位に収束する。ビット線411とビット線431の
対が安定する電位は2通りあるが、このどちらかに収束したかによって、メモリセル対に
記憶されていたデータを判定する。このデータのメモリセル群から外部への信号伝達は図
3のビット線電位制御回路343を経由して行われる。
なお、前述したように図4の強誘電体コンデンサ4712、4723は異なる分極デー
タを一対として用いる。
図6は読み出し時における一対のデータを用いる様子を示している。図6において、1
層目の金属電極111、2層目の金属電極121、3層目の金属電極131が共に当初は
0電位の状態であって、次にワード線となる2層目の金属電極121のみをV電位にした
とき、図6(a)では1層目の強誘電体コンデンサ212からは△QP、2層目の強誘電
体コンデンサ223からは△QMがそれぞれのビット線に生ずる組み合わせ、いわば(0
、1)のデータの組み合わせを読み出す状態を示している。
また、図6(b)では1層目の強誘電体コンデンサ212からは△QM、2層目の強誘
電体コンデンサ223からは△QPがそれぞれのビット線に生ずる組み合わせ、いわば(
1、0)のデータの組み合わせを読み出す状態を示している。
(再書き込み動作・方法)
次に、図8、図9を参照して、読み出し動作後の再書き込みの動作、方法について述べ
る。図4の回路で図5のように動作させると前述したように、一対のメモリセルからは図
6に示したように分極電荷が飛び出して記憶データが読みとれる。しかし、このとき、図
7の特性点704の位置に強誘電体コンデンサに電圧をかけるので特性点702にあった
残留分極は無くなり、単に印加電圧を0電位とすると読み出し以前の状態とは異なってし
まう。したがって、データを読み出した後も前の状態のデータをそのまま保つ場合には前
の状態と同じになるように再書き込みが必要となる。
図8、図9は再書き込みの条件を示したものである。図8は図6(a)の場合と同じ(
0、1)のデータ対を読み出した場合における、元のデータと同じ状態にする1層目、2
層目、3層目の各金属電極に与える電位を示している。また、図9は図6(b)の場合と
同じ(1、0)のデータ対を読み出した場合における、元のデータと同じ状態にする1層
目、2層目、3層目の各金属電極に与える電位を示している。
以上の図8、図9の再書き込み条件は図4の回路で、図5のように動作させ、T0から
T5までに読み出し動作をさせた後に、データを検出した検出回路441のインバータ2
個によるラッチ回路の出力電位は図5のT7、T8区間におけるビット線411、431
のようになっており、図8と比較すると再書き込みの条件の電位関係そのものとなってい
る。したがって、図8のような(0、1)の一対のデータを読み出した場合にはT7、T
8区間で再書き込みを行う電位関係がワード線422、ビット線411、431の間で成
立しているので、そのままT7、T8区間で自動的に再書き込みが行われる。
また、図9のような(1、0)の一対のデータを読み出した場合には検出回路は図5の
ビット線411、431が逆の関係で検出され、ラッチ回路が逆の状態で落ち着くので、
T7、T8区間で図9のような電位関係となり、T7、T8区間で自動的に再書き込みが
行われる。
なお、図15における印加電圧Vと分極電荷Qの特性は正負が逆の特性となる、つまり
正の電圧に対して負の分極が生ずるので、Vの定義は必ずしも各図では単純に一致しない
。また、ワード線が共通であるので、ビット線から見た電位にも注意が必要である。また
、データ対の(1、0)、(0、1)においてデータ1、及び0はどちらに定義してもよ
いが、ここでは便宜的に分極電荷の絶対量が大きい場合を1として定義している。
(書き込み動作・方法)
新たに一対のデータを書き込む場合について、図10と図11を参照して述べる。
図10は(0、1)のデータ対を書き込む状態を示している。まず、1層目の金属電極
111に0電位、2層目の金属電極121にV電位、3層目の金属電極131にV電位を
加える。このときVの電位差が生ずる強誘電体コンデンサ212は図7の特性点704の
状態となり、開放後は特性点705となる0データが書き込まれる。このとき、強誘電体
コンデンサ223の両端は0電圧であるので状態は変化せず、前の状態が保持されている
次に1層目の金属電極111に0電位、2層目の金属電極121に0電位、3層目の金
属電極131にV電位を加える。すると−Vの電位差が生ずる強誘電体コンデンサ223
は図7の特性点701の状態となり、開放後は特性点702となる1データが書き込まれ
る。このとき、0データを書き込んでいた強誘電体コンデンサ212の両端は0電圧であ
るので状態は変化せず、前の状態の0データが保持されている。
以上の動作により、強誘電体コンデンサ212と強誘電体コンデンサ223には0デー
タと1データの一対のデータが新たな状態として書き込まれることになる。
また、図11は(1、0)のデータ対を書き込む状態を示している。まず、1層目の金
属電極111にV電位、2層目の金属電極121に0電位、3層目の金属電極131に0
電位を加える。このとき−Vの電位差が生ずる強誘電体コンデンサ212は図7の特性点
701の状態となり、開放後は特性点702となる1データが書き込まれる。このとき、
強誘電体コンデンサ223の両端は0電圧であるので状態は変化せず、前の状態が保持さ
れている。
次に1層目の金属電極111にV電位、2層目の金属電極121にV電位、3層目の金
属電極131に0電位を加える。するとVの電位差が生ずる強誘電体コンデンサ223は
図7の特性点704の状態となり、開放後は特性点705となる0データが書き込まれる
。このとき、1データを書き込んでいた強誘電体コンデンサ212の両端は0電圧である
ので状態は変化せず、前の状態の1データが保持されている。
以上の動作により、強誘電体コンデンサ212と強誘電体コンデンサ223には1デー
タと0データの一対のデータが新たな状態として書き込まれることになる。
なお、図10、図11には選択メモリセルの該当する選択ワード線や選択ビット線の電
位の与え方のみについて記述したが、図3に示すように多くの非選択メモリセルがあり、
これに伴う非選択ワード線や非選択ビット線がある。これらの非選択ワード線や非選択ビ
ット線は図13に示したようにすべて(1/2)Vとする。このとき、すべての非選択メ
モリセルに加わる電圧は0、または(1/2)V、または−(1/2)Vであるのでデー
タが書き代わることはない。
なお、以上のワード線の0、V、(1/2)V電位は図3のワード線選択制御回路から
供給され、ビット線の0、V、(1/2)V電位は図3のビット線電位制御回路から供給
される。
以上の方式によれば同一平面上に一対のデータのメモリセルを形成するので、集積度を
高く保つことができる。
また、ほぼ同一平面上に形成される一対のメモリセルのデータを利用するので、温度変
化や、製造上の変化や、電磁ノイズ等の影響や変動をほぼ同一に受け、かつ読み出し時に
は差動の手法形式で読み出すので前記変動がキャンセルされ安定した特性を得ることがで
きる。
(強誘電体メモリ装置の全体の構成)
さて、次に図3で説明したメモリセルおよび制御回路はメモリセル群とその周辺回路の
みである。以上を使用した本発明の強誘電体メモリ装置の実施形態における全体構成の概
略について次に説明する。実際のメモリ装置全体では他の機能を含む回路要素が必要であ
り、その基本的な強誘電体メモリ装置全体の構成概要を示すのが図21の回路ブロック図
である。
図21において、2120はメモリセル群、2151はビット線選択制御回路、215
3はワード線選択制御回路、2154は書き込み制御回路、2156は読み出し制御回路
、2157は入出力回路、2158は電源回路、2159は全体制御回路である。メモリ
セル群2120の中に図3に示したメモリセル群320のようにメモリセルがアレイ状に
並んでいる。図21のワード線選択制御回路2153とビット線選択制御回路2151に
よってワード線とビット線が選択されることにより、メモリセルも選択される。図21の
書き込み制御回路2154によって、入出力回路2157を経たデータはワード線選択制
御回路2153とビット線選択制御回路2151に選択されたメモリセルへ全体制御回路
2159の指令にしたがって書き込まれる。また、読み出し制御回路2156によって、
ワード線選択制御回路2153とビット線選択制御回路2151に選択されたメモリセル
のデータは全体制御回路2159の指令にしたがって読み出され、入出力回路2157に
出力される。また、書き込みや読み出しの際に複数の異なる電位の信号が必要となるが、
これらの電位は電源回路2158で作られている。なお、書き込みの際も読み出しの際も
選択したメモリセルのワード線やビット線のみならず、非選択アドレスのメモリセルのワ
ード線やビット線も、ワード線選択制御回路2153、ビット線制御回路2151、書き
込み制御回路2154、読み出し制御回路2156等によって適切に制御される。以上が
強誘電体メモリ装置の構成の概要である。
以上、図21は一般的なメモリの構成との対比を示したものであるが、実際の回路にお
いては様々な回路や機能が組み合わせて構成されており、図3も図21も概要を理解する
為の回路ブロック図である。したがって実際には各回路が密接に関連していて、必ずしも
整然と機能分割されている訳ではない。
(その他の実施形態)
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。次にその他の実施形態について
列挙する。
以上において、一対となるメモリセルはワード線を介した直下と直上の組み合わせとし
たが、必ずしもこだわる必要はなく、選択するワード線を適当に選べば別な位置に配置さ
れたメモリセル同士の組みとすることもできる。
また、同一平面上の直下と直上に強誘電体メモリを形成することが、製造工程上の理由
により、不都合があれば平面上の位置をずらして構成することもある。
また、強誘電体メモリ層の1層目のビット線と2層目のビット線を途中の数箇所でビア
等による縦配線を経由して入れ替える手法をとると、前記1層目と2層目のビット線が製
造上の理由や外部からの擾乱等に対して影響が均一化されるので、特性がより安定化し、
様々なバラツキ要因に対し、強くなる。
また、図12、図13で示した0、(1/2)V、Vの3電位による制御方式において
は非選択ワード線や非選択ビット線の印加電圧が(1/2)Vであり、多数本となってい
るが、これを全体的に(1/2)V分だけずらした方式、つまり、−(1/2)V、0、
(1/2)Vの3電位による制御方式も有力である。このとき、大多数を占める非選択ワ
ード線や非選択ビット線の印加電圧が0電位となるので中間電位を発生する回路上の負担
が軽くなる。
また、強誘電体の例として、PZTN、PZT、SBTをあげたが、他の材質の強誘電
体であってもよい。例えばBLT(Bi4XLaXTi312)、(Ba,Sr)TiO3
Bi4Ti312、BaBiNb29等々がある。また、組成の割合が変われば無数にある
。また、強誘電体薄膜の上層部と下層部で組成のことなる材料を積層させたものを用いて
もよい。
また、金属電極はPt(白金)を例示したが、Ta(タンタル)、Ti(チタン)の金
属や、IrO2(酸化イリジューム)RuO2(酸化ルビジューム)等、信頼性を含めた特
性が確保されれば他の金属、金属酸化物でもよい。
また、以上はシリコン基板によるMOSFETのみならずGaAsを用いて回路を構成
してもよい。
また、TFTを用いた回路構成であってもよい。
また、強誘電体は無機強誘電体のみならず有機強誘電体であってもよい。なお、前記有
機強誘電体の材料としてはPVDF(poly(vinylidene fluorid
e))、P(VDF/TrFE)(poly(vinylidene fluoride−
trifluoroethylene)、もしくはナイロン7、ナイロン11等の奇数ナ
イロンが適している。
本発明の強誘電体メモリ装置の構成要素である2層で一対のメモリセルを構成する強誘電体コンデンサの構造を示す鳥瞰図である。 本発明の強誘電体メモリ装置の構成要素である2層で一対のメモリセルを構成する強誘電体コンデンサの等価回路を示す回路図である。 本発明の強誘電体メモリ装置の構成要素であるメモリセル群と周辺回路の関係の概要を示す回路ブロック図である。 本発明の強誘電体メモリ装置の構成要素であるメモリセル群と読み出し回路の関係の概要を示す回路図である。 本発明の強誘電体メモリ装置の構成要素であるメモリセル群と読み出し回路の関係における動作方法を示すタイミングチャート図である。 本発明の強誘電体メモリ装置の構成要素である2層で一対のメモリセルを構成する強誘電体コンデンサの読み出し時の状態を示す回路図、兼、状態模式図である。 本発明の強誘電体メモリ装置の構成要素である2層で一対のメモリセルを構成する強誘電体コンデンサの読み出し時の状態を示す特性図である。 本発明の強誘電体メモリ装置の構成要素である2層で一対のメモリセルを構成する強誘電体コンデンサの再書き込み時の第1状態を示す回路図、兼、状態模式図である。 本発明の強誘電体メモリ装置の構成要素である2層で一対のメモリセルを構成する強誘電体コンデンサの再書き込み時の第2状態を示す回路図、兼、状態模式図である。 本発明の強誘電体メモリ装置の構成要素である2層で一対のメモリセルを構成する強誘電体コンデンサの書き込み時の第1状態を示す回路図、兼、状態模式図である。 本発明の強誘電体メモリ装置の構成要素である2層で一対のメモリセルを構成する強誘電体コンデンサの書き込み時の第2状態を示す回路図、兼、状態模式図である。 本発明及び従来回路のクロスポイント構造の強誘電体メモリにおける読み出しの際の選択及び非選択の各ワード線・ビット線の制御信号を示す制御電位関係図である。 本発明及び従来回路のクロスポイント構造の強誘電体メモリにおける書き込みの際の選択及び非選択の各ワード線・ビット線の制御信号を示す制御電位関係図である。 本発明の強誘電体メモリ装置における電源と制御電位の関係を示した電位関係図である。 本発明及び従来回路に用いる強誘電体の印加電圧と分極電荷の特性例と中間電位(1/2)Vとの関係を示した特性図である。 従来の強誘電体メモリ装置における電源と制御電位の関係の一例を示した電位関係図である。 従来回路に用いる強誘電体の印加電圧と分極電荷の特性例と中間電位(1/3)Vとの関係を示した特性図である。 従来回路のクロスポイント構造の強誘電体メモリにおける読み出しの際の選択及び非選択の各ワード線・ビット線の制御信号の第2例を示す制御電位関係図である。 従来回路のクロスポイント構造の強誘電体メモリにおける書き込みの際の選択及び非選択の各ワード線・ビット線の制御信号の第2例を示す制御電位関係図である。 従来回路のクロスポイント構造の強誘電体メモリにおけるメモリセル群と周辺回路の概要を示す回路ブロック図である。 本発明の強誘電体メモリ装置の全体構成概要を示す回路ブロック図である。 本発明及び従来例に用いる強誘電体コンデンサの構造を示す断面図である。 本発明及び従来例に付随する強誘電体コンデンサを表す記号図である。 本発明及び従来例に付随する強誘電体コンデンサの印加電圧と分極電荷の特性例を示した特性図である。 本発明及び従来例に付随する強誘電体コンデンサの印加電圧と分極電荷の状態を示した模式図である。 従来例の強誘電体メモリセルに用いる1T1C型構成のメモリセルの回路構成図である。 従来例の強誘電体メモリセルに用いる2T2C型構成のメモリセルの回路構成図である。
符号の説明
101、102、2240 ・・・ 強誘電体薄膜
111、112、113、114、121、122、123、124、131、132
、133、134、2241、2242 ・・・ 金属電極
212、223、2249、2611、2711A、2711B ・・・ 強誘電体コ
ンデンサ
313、351、352、353、451、452、453、2615、2715 ・
・・ 制御線
320、2020、2120 ・・・ メモリセル群
321、421、422、423、424、2613、2713 ・・・ ワード線
341、441、2762 ・・・ 検出回路
342、2053、2153 ・・・ ワード線選択制御回路
343 ・・・ ビット線電位制御回路
344 ・・・ ビット線デコーダ回路
411、431、2614、2714A、2714B ・・・ ビット線
461、462 ・・・ P型MOSFET
463、464、465、2612、2712A、2712B ・・・ N型MOSF
ET
4712、4723、2751A、2751B ・・・ メモリセル
701、702、703、704、705、706、1501、1502、1503、
1504、1505、1506、1511、1512、1514、1515、1701、
1702、1703、1704、1705、1706、1711、1712、1714、
1715、2401、2402、2403、2404、2405、2406 ・・・ 特
性点
2051、2151 ・・・ ビット線選択制御回路
2058、2158 ・・・ 電源回路
2154 ・・・ 書き込み制御回路
2156 ・・・ 読み出し制御回路
2157 ・・・ 入出力回路
2159 ・・・ 全体制御回路
2761 ・・・ メモリ制御回路


Claims (5)

  1. 第1の強誘電体層と、該強誘電体層の下層に位置し、互いに平行な複数本の電極からな
    る第1の電極群と、前記第1の強誘電体層の上層に位置し、互いに平行な複数本の電極か
    らなり、かつ前記第1の電極群と直交する第2の電極群と、によって交差する箇所毎に形
    成される強誘電体コンデンサの複数個のメモリセルからなる第1の行列状不揮発性記憶素
    子群と、
    第2の強誘電体層と、該強誘電体層の下層に位置する前記第2の電極群と、前記第2の
    強誘電体層の上層に位置し、互いに平行な複数本の電極からなり、かつ前記第2の電極群
    と直交する第3の電極群と、によって交差する箇所毎に形成される強誘電体コンデンサの
    複数個のメモリセルからなる第2の行列状不揮発性記憶素子群と、
    前記第1の行列状不揮発性記憶素子群と前記第2の行列状不揮発性記憶素子群のデータ
    書き込みと読み出しを制御するリードライト制御回路と、を有し、
    前記リードライト制御回路には前記第1の電極群、第2の電極群、第3の電極群が接続
    され、かつ、前記第2の電極群と前記第1の電極群の交差する箇所における強誘電体メモ
    リセルと、前記第2の電極群と前記第3の電極群の交差する箇所における強誘電体メモリ
    セルとが、1対のメモリセルとして正反のデータを相補型に記憶するように構成されたこ
    とを特徴とする強誘電体メモリ装置。
  2. 請求項1において、
    前記正反のデータを相補型に記憶する一対の強誘電体メモリセルは前記第2の電極群を
    介して直下と直上に互いに位置するように構成されたことを特徴とする強誘電体メモリ装
    置。
  3. 請求項1において、
    前記強誘電体層の薄膜は無機強誘電体からなることを特徴とする強誘電体メモリ装置。
  4. 請求項3において、
    前記強誘電体層の薄膜である無機強誘電体はPZTN、もしくはPZT、あるいはSB
    Tからなることを特徴とする強誘電体メモリ装置。
  5. 請求項1において、
    前記強誘電体層の薄膜は有機強誘電体からなることを特徴とする強誘電体メモリ装置。
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