JP2007241135A - レベンソン型位相シフトマスク及びその製造方法 - Google Patents

レベンソン型位相シフトマスク及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 CDパフォーマンスの大幅な改善が可能なレベンソン型位相シフトマスク及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 露光光に対して透明な基板に掘り込み部を設け、透過する光の位相を制御したレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記基板掘り込み部に隣接する部分又は基板周辺部に設けられた遮光膜が、フッ素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスにおいてエッチング可能な材料からなる膜Aを含むことを特徴とするレベンソン型位相シフトマスク。
【選択図】 図3

Description

本発明は、レベンソン型位相シフトマスク及びその製造方法に係り、特に、半導体集積回路、CCD(電荷結合素子)、LCD(液体表示素子)用カラーフィルタ、及び磁気ヘッド等の製造に用いられるレベンソン型位相シフトマスクに関する。
近年、半導体素子の微細化に伴い、投影露光装置にも高い解像性が求められている。そこで、フォトマスクの分野においては、転写パターンの解像性を向上させる手法として、1982年にIBM社のレベンソン(Levenson)らにより位相シフト法が提案されている。位相シフト法の原理は、隣接する開口部を通過した透過光の位相が反転するように開口部の一方に位相シフト部を設けることによって、透過光が干渉し合う際に境界部での光強度を弱め、その結果として転写パターンの解像性及び焦点深度を向上させるものである。
このような位相シフト法により解像性を向上させたフォトマスクは、一般にレベンソン型位相シフトマスク(レベンソンマスク)と呼ばれる。開口部の一方に位相シフト部を設ける方法としては、現在、石英基板をエッチング等により掘り込んでシフター部を設ける掘り込み型が主流である。
レベンソンマスクを製造するためのフォトマスクブランクとしては、 最表面の低反射層(CrO層)と、その下の遮光層(Cr層)とからなるCrO/Cr遮光膜を設けたものが知られており(例えば、特許文献1参照)、このようなフォトマスクブランクにおけるCrO/Cr遮光膜のトータルの膜厚は70〜100nm程度である。
一般に、フォトマスクのCDパフォーマンスの改善には、遮光膜とそれを形成するためのレジストの薄膜化が有効である。しかし、遮光膜を薄膜化すると、OD値(光学濃度)が減少してしまう。現状のCrO/Cr遮光膜では、一般に必要とされているOD=3を達成するために、64nmのトータルの膜厚が最低限必要であり、大幅な薄膜化は困難である。また、遮光膜が薄膜化できないと、レジストとの選択比が原因でレジストも薄膜化することができない。したがって、大きなCDの改善を望むことができない。
特開平9−244210
本発明は、以上のような事情の下になされ、CDパフォーマンスの大幅な改善が可能なレベンソン型位相シフトマスク及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、露光光に対して透明な基板に掘り込み部を設け、透過する光の位相を制御したレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記基板掘り込み部に隣接する部分又は基板周辺部に設けられた遮光膜が、フッ素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスにおいてエッチング可能な材料からなる膜Aを含むことを特徴とするレベンソン型位相シフトマスクを提供する。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、 前記遮光膜が、前記膜Aと、フッ素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスにおいて前記膜Aよりもエッチング速度の遅い膜Bを少なくとも有し、前記フッ素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスとは異なるエッチング条件でエッチングしたときのエッチング速度が、前記膜Bの方が膜Aよりも速いことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、 前記フッ素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスとは異なるエッチング条件が、塩素系ガスを主体とするエッチングガスを用いるエッチングであることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記膜Aが、フッ素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスにおいてエッチング可能であるとともに、塩素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスに対し耐性を有し、前記膜Bが、フッ素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスに耐性を有し、塩素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスにおいてエッチング可能であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記膜Aが、Mo及び/又はSiを主な材料とする膜からなることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記Mo及び/又はSiを主な材料とする膜が、MoSi又はMoSi化合物を主な材料とする膜であることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項5に記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記膜Aが、MoSi又はMoSi化合物を主な材料とする膜からなり、前記膜Bが、Cr又はCr化合物を主な材料とする膜からなることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項6又は7に記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記化合物が、酸化物、窒化物又は酸窒化物であることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項5〜8のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記遮光膜が、MoSiを主体とする第1の膜、及びCrを含む第2の膜が順次積層されていることを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項5〜8のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記遮光膜が、Crを含む第1の膜、MoSiを主体とする第2の膜、及びCrを含む第3の膜が順次積層されていることを特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項9又は10に記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記Crを含む第2の膜及びCrを含む第3の膜は、CrO、CrN若しくはCrONの単層膜、又はこれらの複数層膜若しくは傾斜膜であり、2nm〜30nmの膜厚を有することを特徴とする。
請求項12に係る発明は、請求項10に記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記Crを含む第1の膜は、Cr、CrN、CrO、若しくはCrONの単層膜、又はこれらの複数層膜若しくは傾斜膜であり、2nm〜20nmの膜厚を有することを特徴とする。
請求項13に係る発明は、請求項9又は10に記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記MoSiを主体とする第1の膜及び前記MoSiを主体とする第2の膜は、20nm〜60nmの膜厚を有することを特徴とする。
請求項14に係る発明は、請求項9又は10に記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、請求項9に記載の第1の膜及び第2の膜のトータルの露光光に対する光学濃度、及び請求項10に記載の第1の膜、第2の膜及び第3の膜のトータルの露光光に対する光学濃度は3.0〜4.0であり、表面反射率は30%以下であることを特徴とする。
請求項15に係る発明は、請求項5〜8のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記遮光膜は、Crを含む第1の膜及びMoSiを主体とする第2の膜が順次積層されていることを特徴とする。
請求項16に係る発明は、請求項5〜8のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記遮光膜は、MoSiを主体とする膜のみで構成されていることを特徴とする。
請求項17に係る発明は、請求項15又は16に記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記MoSiを主体とする第2の膜及び前記MoSiを主体とする第1の膜は、MoSi、MoSiN、MoSiO、若しくはMoSiONの単層膜、又はこれらの複数層膜若しくは傾斜膜であり、30nm〜80nmの膜厚を有することを特徴とする。
請求項18に係る発明は、請求項15に記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記Crを含む第1の膜は、Cr、CrO、CrN、若しくはCrONの単層膜、又はこれらの複数層膜若しくは傾斜膜であり、2nm〜20nmの膜厚を有することを特徴とする。
請求項19に係る発明は、請求項12又は13に記載のレベンソン型位相シフトマスクにおいて、請求項15に記載の第1の膜及び第2の膜のトータルの露光光に対する光学濃度、及び請求項16に記載の第1の膜の露光光に対する光学濃度は3.0〜4.0であり、表面反射率は20%以下であることを特徴とする。
請求項20に係る発明は、請求項1〜19のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法であって、前記基板掘り込み部に隣接する部分又は基板周辺部に設けられた遮光膜を加工する工程は、塩素系ガスを主体として用いるエッチングプロセス及びフッ素系ガスを主体として用いるエッチングプロセスの両方を含むことを特徴とする。
請求項21に係る発明は、請求項1〜19のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法であって、前記基板掘り込み部に隣接する部分又は基板周辺部に設けられた遮光膜を加工する工程で、塩素系ガスを主体として用いるエッチングプロセス及びフッ素系ガスを主体として用いるエッチングプロセスを交互に使用することを特徴とする。
請求項22に係る発明は、請求項20又は21に記載のレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法において、表面に前記膜Bを有するマスクブランクを用いるか、又は前記基板表面に前記膜Bと同様のエッチング特性を有する膜Cを形成する工程を具備することを特徴とする。
請求項23に係る発明は、請求項22に記載のレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法において、前記膜Cを除去する工程を具備することを特徴とする。
請求項24に係る発明は、請求項9、11、13、及び14のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法であって、前記マスクブランクの前記第2の膜上に第1のレジストパターンを形成する工程、前記第1のレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の膜をパターニングする工程、前記第1のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第1の膜をパターニングし、第1の開口部及び第2の開口部を有する遮光膜パターンを形成する工程、前記第1のレジストパターンを除去する工程、前記第2の膜上に、前記第1の開口部を覆い、前記第2の開口部を覆わないように、第2のレジストパターンを形成する工程、前記第2のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の開口部を通して前記透明基板をエッチングする工程、及び前記第2のレジストパターンを除去する工程を具備することを特徴とするレベンソンマスクの製造方法を提供する。
請求項25に係る発明は、請求項10〜14のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法であって、前記第3の膜上に第1のレジストパターン形成する工程、前記第1のレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第3の膜をパターニングする工程、前記第1のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の膜をパターニングする工程、前記第1のレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第1の膜をパターニングし、前記第1の膜、第2の膜及び第3の膜のパターンからなる、第1の開口部及び第2の開口部を有する遮光膜パターンを形成する工程、前記第1のレジストパターンを除去する工程、前記第3の膜上に、前記第1の開口部を覆い、前記第2の開口部を覆わないように、第2のレジストパターンを形成する工程、
前記第2のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の開口部を通して前記透明基板をエッチングする工程、及び前記第2のレジストパターンを除去する工程を具備することを特徴とする。
請求項26に係る発明は、請求項15、17、18、及び19のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法であって、前記第2の膜上にCrを主な材料とする膜厚2〜30nmmの第3の膜を形成する工程、前記第3の膜上に第1のレジストパターン形成する工程、前記第1のレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第3の膜をパターニングする工程、前記第1のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の膜をパターニングする工程、前記第1のレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第1の膜をパターニングし、前記第1の膜及び第2の膜のパターンからなる、第1の開口部及び第2の開口部を有する遮光膜パターンを形成する工程、前記第1のレジストパターンを除去する工程、前記第3の膜上に、前記第1の開口部を覆い、前記第2の開口部を覆わないように、第2のレジストパターンを形成する工程、前記第2のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の開口部を通して前記透明基板をエッチングする工程、前記第2のレジストパターンを除去する工程、及び前記第3の膜を除去する工程を具備することを特徴とする。
請求項27に係る発明は、請求項16、17、及び19のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法であって、前記第1の膜上にCrを主な材料とする膜厚2〜20nmmの第2の膜を形成する工程、前記第2の膜上に第1のレジストパターンを形成する工程、前記第1のレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の膜をパターニングする工程、前記第1のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第1の膜をパターニングし、第1の開口部及び第2の開口部を有する遮光膜パターンを形成する工程、前記第1のレジストパターンを除去する工程、前記第2の膜上に、前記第1の開口部を覆い、前記第2の開口部を覆わないように、第2のレジストパターンを形成する工程、前記第2のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の開口部を通して前記透明基板をエッチングする工程、前記第2のレジストパターンを除去する工程、及び前記第2の膜を除去する工程を具備することを特徴とする。
請求項28に係る発明は、請求項15、17、18、及び19のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法であって、前記第2の膜上にCrを主な材料とする膜厚2〜30nmmの第3の膜を形成する工程、前記第3の膜上に第1のレジストパターン形成する工程、前記第1のレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第3の膜をパターニングする工程、前記第1のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の膜をパターニングし、前記第1の膜及び第2の膜のパターンからなる、第1の開口部及び第2の開口部を有する遮光膜パターンを形成する工程、前記第1のレジストパターンを除去する工程、前記第3の膜上に、前記第1の開口部を覆い、前記第2の開口部を覆わないように、第2のレジストパターンを形成する工程、前記第2のレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第1の膜をパターニングする工程、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の開口部を通して前記透明基板をエッチングする工程、前記第2のレジストパターンを除去する工程、及び前記第3の膜と、表面に露出した前記第1の膜を除去する工程を具備することを特徴とする。
本発明に係るレベンソン型位相シフトマスクでは、遮光膜を、フッ素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスにおいてエッチング可能な材料からなる膜Aにより構成しているため、CDが改善されたレベンソン型位相シフトマスクを得ることができる。また、膜A上に、膜Aよりもエッチング速度の遅い膜Bを設けることにより、膜Bがエッチングストッパーの役割を果たし、遮光膜のダメージを防止することができる。また、この膜Bは薄い膜厚で十分であるため、レジストの薄膜化も可能であり、これらによって大幅にCDが改善されたレベンソン型位相シフトレスマスクを得ることが可能である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一態様に係るレベンソン型位相シフトマスクでは、遮光膜が、フッ素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスにおいてエッチング可能な材料からなる膜を含んでいる。このような膜を構成する材料としては、Siと遷移金属の化合物、酸化物、窒化物、又は酸化窒化物を挙げることができる。また、遷移金属としては、チタン、バナジウム、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ハフニウム、タンタル、タングステンを挙げることができる。これらの中では、MoSiを主体とする材料が好ましい。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るレベンソンマスクの製造に用いるフォトマスクブランクを示す断面図である。図1において、透明基板11上には、MoSiを主体とする第1の膜12及びCrを含む第2の膜13が順次形成されている。
透明基板11としては、例えば石英ガラス、CaF、アルミノシリケートガラス等を用いることができる。
MoSiを主体とする第1の膜12は、レベンソンマスクの遮光膜を構成するものである。そのため、その膜厚は、30〜80nmであるのが好ましい。膜厚が薄すぎる場合には、レベンソンマスクの遮光膜を構成するに十分な遮光性を得ることができず、厚すぎる場合には、高精度の加工が困難となり、また膜応力による基板の反りの原因となる場合がある。
MoSiを主体とする第1の膜12の材質としては、MoSi、MoSiN、MoSiO、若しくはMoSiONの単層膜、又はこれらの複数層膜を挙げることができる。MoSi膜は、導電性が高いため、電子線による描画を行う際のチャージアップ抑制効果に優れている。また、優れた反射防止効果も有する。
MoSiには、酸素(O)、窒素(N)、及び炭素(C)の少なくとも1種を添加することができる。これらの添加元素の添加量は、窒素(N)、及び炭素(C)が40原子%以下、酸素(O)が20原子%以下であるのが好ましい。これらの添加量が多すぎる場合には、レベンソンマスクの遮光膜を構成するに十分な遮光性を得ることが困難となる。
添加元素の添加量は、膜厚方向に傾斜させることができる。例えば、酸素(O)及び窒素(N)を添加させた場合、第1の膜12を、MoSiからなる下層からMoSiONからなる上層まで酸素(O)及び窒素(N)の濃度を増加させた傾斜膜により構成することができる。このような傾斜膜とすることにより、露光波長での消衰係数のプロファイルを基板11側から遮光膜の表面側へ漸次減少するようにすることができ、それによって遮光性と反射防止性を高くすることができる。
MoSiを主体とする第1の膜12は、単独でレベンソンマスクの遮光膜を構成するため、露光光に対する光学濃度が3.0〜4.0であることが望ましい。光学濃度が3.0未満では、レベンソンマスクの遮光膜として十分な遮光性を得ることが困難となり、4.0を超えると、薄膜化が困難となる。
また、MoSiを主体とする第1の膜12は、表面反射率が20%以下であることが望ましい。
Crを含む第2の膜13は、レベンソンマスクの製造工程におけるMoSiを主体とする第1の膜12のためのエッチングストッパー膜として機能するものであり、MoSiを主体とする第1の膜12との間で高いエッチング選択比を有する材質を用いることができる。そのような材質として、Cr、CrO、CrN、若しくはCrONの単層膜、又はこれらの複数層膜若しくは傾斜膜を挙げることができる。
Crを含む第2の膜13は、5〜10nmの膜厚を有することが好ましい。膜厚が薄すぎる場合には、エッチングストッパー膜としての機能を十分に果たすことが困難となり、厚すぎる場合には、高精度の加工が困難となる。
図2は、本発明の第2の実施形態に係るレベンソンマスクに用いるマスクブランクを示す断面図である。図2において、透明基板21上には、Crを含む第1の膜22、MoSiを主体とする第2の膜23及びCrを含む第3の膜24が順次形成されている。
図2に示すマスクブランクは、透明基板21上にCrを含む第1の膜22を設けたことにおいて、図1に示すマスクブランクの構成とは異なる。Crを含む第1の膜22は、後述するレベンソンマスクの製造プロセスにおいて、MoSiを主体とする第2の膜23をフッ素系ガスを用いてエッチングする際に、基板21が削られて、数nmのシャロートレンチが形成されるのを防止する役割を有する。このようなシャロートレンチは、レベンソンマスクの転写性能に悪影響を与える可能性があるため、Crを含む第1の膜22の存在により、常に転写性能の良好なレベンソンマスクが得られる。
Crを含む第1の膜22の材質としては、Cr、CrO、CrN、若しくはCrONの単層膜、又はこれらの複数層膜若しくは傾斜膜を挙げることができる。Crを含む第1の膜22は、5〜10nmの膜厚を有することが好ましい。薄すぎると基板21へのシャロートレンチ形成防止効果が得にくくなり、厚すぎる場合には高精度の加工が困難となる。
MoSiを主体とする第2の膜23は、第1の膜22とともに遮光膜を構成し、その膜厚は、30〜80nmであるのが好ましい。膜厚が薄すぎる場合には、レベンソンマスクの遮光膜を構成するに十分な遮光性を得ることができず、厚すぎる場合には、高精度の加工が困難となる。
MoSiを主体とする第2の膜23の材質は、図1に示すマスクブランクにおける第1の膜12と同様である。
第1の膜22及び第2の膜23は、それら積層体でレベンソンマスクの遮光膜を構成するため、露光光に対する光学濃度がトータルで3.0〜4.0であることが望ましい。光学濃度が3.0未満では、レベンソンマスクの遮光膜として十分な遮光性を得ることが困難となり、4.0を超えると、薄膜化が困難となる。
また、第1の膜22及び第2の膜23は、表面反射率が20%以下であることが望ましい。
Crを含む第3の膜24は、レベンソンマスクの製造工程におけるMoSiを主体とする第2の膜23のためのエッチングストッパー膜として機能することは、図1に示すマスクブランクにおける第2の膜13と同様であり、その材質及び膜厚は、第2の膜13と同様である。
図3は、レベンソンマスクの断面図及びその露光強度を示す特性図であり、そのうち図3(a)は、図1に示すマスクブランクを用いて作成されたレベンソンマスクを、図3(b)は、図2に示すマスクブランクを用いて作成されたレベンソンマスクをそれぞれ示す。
図3(a)において、石英基板31の表面にはMoSiを主体とする遮光膜32が設けられており、この遮光膜32は、第1の開口部33及び第2の開口部34を有する。また、図3(b)において、石英基板31の表面にはCrを含む第1の膜35とMoSiを主体とする第2の膜36とからなる遮光膜37が設けられており、この遮光膜37は、第1の開口部33及び第2の開口部34を有する。
いずれのレベンソンマスクも、石英基板31は、第2の開口部34を通して掘り込まれており、位相差180度のシフター部(π部)が構成される。第1の開口部33は、位相差0度の非シフター部(0部)を構成する。なお、これらシフター部(π部)及び非シフター部(0部)は交互に形成され、これらを通過する透過光の位相は、交互に反転する。
また、シフター部(π部)には、シフター部(π部)と非シフター部(0部)の露光強度にアンバランス(π−0差)が生じるのを防止するため、スペースバイアスSが設けられている。
図3(c)は、図3(a),(b)に示すレベンソンマスクの露光強度を示す。
図4は、本発明の第3の実施形態に係るレベンソンマスクの製造に用いるマスクブランクを示す断面図である。図4において、透明基板41上には、MoSiを主体とする第1の膜42及びCrを含む第2の膜43が順次形成されている。
透明基板41としては、例えば石英ガラス、CaF、アルミノシリケートガラス等を用いることができる。
MoSiを主体とする第1の膜42は、Crを含む第2の膜43とともにレベンソンマスクの遮光膜を構成するものである。そのため、その膜厚は、20〜60nmであるのが好ましい。膜厚が薄すぎる場合には、レベンソンマスクの遮光膜を構成するに十分な遮光性を得ることができず、厚すぎる場合には、高精度の加工が困難となり、また膜応力による基板の反りの原因となる場合がある。
MoSiを主体とする第1の膜42の材質としては、MoSi、MoSiN、MoSiO、若しくはMoSiONの単層膜、又はこれらの複数層膜を挙げることができる。MoSi膜等は、導電性が高いため、電子線による描画を行う際のチャージアップ抑制効果に優れている。
Crを含む第2の膜43は、MoSiを主体とする第1の膜42とともにレベンソンマスクの遮光膜を構成するものである。また、レベンソンマスクの製造工程におけるMoSiを主体とする第1の膜42のためのエッチングストッパー膜として機能するものであり、MoSiを主体とする第1の膜42との間で高いエッチング選択比を有する材質を用いることができる。そのような材質として、CrOだけでなくCrN、若しくはCrONの単層膜、又はこれらの複数層膜若しくは傾斜膜を用いることができる。また、最上層以外にCrを用いることもできる。傾斜膜は、露光波長での消衰係数のプロファイルを基板41側から第2の膜の表面側へ漸次減少するようにすることができ、それによって遮光性と反射防止性を高くすることができる。
Crを含む第2の膜43は、5〜30nmの膜厚を有することが好ましい。膜厚が薄すぎる場合には、遮光性膜、反射防止膜、エッチングストッパー膜としての機能を十分に果たすことが困難となり、厚すぎる場合には、高精度の加工が困難となる。
レベンソンマスクの遮光膜を構成するMoSiを主体とする第1の膜42及びCrを含む第2の膜43の積層膜は、トータルで露光光に対する光学濃度が3.0〜4.0であることが望ましい。光学濃度が3.0未満では、レベンソンマスクの遮光膜として十分な遮光性を得ることが困難となり、4.0を超えると、薄膜化が困難となる。
また、MoSiを主体とする第1の膜42及びCrを含む第2の膜43の積層膜は、表面反射率が30%以下であることが望ましい。表面反射率が30%を超えると、十分な反射防止機能が得られない。
図5は、本発明の第5の実施形態に係るレベンソンマスクの製造に用いるマスクブランクを示す断面図である。図5において、透明基板51上には、Crを含む第1の膜52、MoSiを主体とする第2の膜53及びCrを含む第3の膜54が順次形成されている。
図5に示すマスクブランクは、透明基板51上にCrを含む第1の膜52を設けたことにおいて、図4に示すマスクブランクの構成とは異なる。Crを含む第1の膜52は、後述するレベンソンマスクの製造プロセスにおいて、MoSiを主体とする第2の膜53をフッ素系ガスを用いてエッチングする際に、基板51が削られて、数nmのシャロートレンチが形成されるのを防止する役割を有する。このようなシャロートレンチは、レベンソンマスクの転写性能に悪影響を与える可能性があるため、Crを含む第1の膜52の存在により、常に転写性能の良好なレベンソンマスクが得られる。
Crを含む第1の膜52の材質としては、Cr、CrO、CrN、若しくはCrONの単層膜、又はこれらの複数層膜若しくは傾斜膜を挙げることができる。Crを含む第1の膜52は、5〜10nmの膜厚を有することが好ましい。薄すぎると基板21へのシャロートレンチ形成防止効果が得にくくなり、厚すぎる場合には高精度の加工が困難となる。
MoSiを主体とする第2の膜53は、第1の膜52及び第3の膜54とともに遮光膜を構成し、その膜厚は、20〜60nmであるのが好ましい。膜厚が薄すぎる場合には、レベンソンマスクの遮光膜を構成するに十分な遮光性を得ることができず、厚すぎる場合には、高精度の加工が困難となる。MoSiを主体とする第2の膜53の材質は、図4に示すマスクブランクにおける第1の膜42と同様である。
Crを含む第3の膜54は、レベンソンマスクの製造工程におけるMoSiを主体とする第2の膜53のためのエッチングストッパー膜として機能することは、図5に示すマスクブランクにおける第2の膜43と同様であり、その材質及び膜厚は、第2の膜43と同様である。
第1の膜52、第2の膜52及び第3の膜54は、それら積層体でレベンソンマスクの遮光膜を構成するため、露光光に対する光学濃度がトータルで3.0〜4.0であることが望ましい。光学濃度が3.0未満では、レベンソンマスクの遮光膜として十分な遮光性を得ることが困難となり、4.0を超えると、薄膜化が困難となる。
また、第1の膜52、第2の膜53及び第3の膜54の積層体は、表面反射率が30%以下であることが望ましい。表面反射率が30%を超えると、十分な反射防止機能が得られない。
図6は、レベンソンマスクの断面図及びその露光強度を示す特性図であり、そのうち図6(a)は、図4に示すマスクブランクを用いて作成されたレベンソンマスクを、図6(b)は、図5に示すマスクブランクを用いて作成されたレベンソンマスクをそれぞれ示す。
図6(a)において、石英基板61の表面にはMoSiを主体とする第1の膜62とCrを含む第2の膜63とからなる遮光膜が設けられており、この遮光膜は、第1の開口部64及び第2の開口部65を有する。また、図6(b)において、石英基板61の表面にはCrを含む第1の膜66と、MoSiを主体とする第2の膜67と、Crを含む第3の膜68とからなる遮光膜が設けられており、この遮光膜は、第1の開口部64及び第2の開口部65を有する。
いずれのレベンソンマスクも、石英基板61は、第2の開口部65を通して掘り込まれており、位相差180度のシフター部(π部)が構成される。第1の開口部64は、位相差0度の非シフター部(0部)を構成する。なお、これらシフター部(π部)及び非シフター部(0部)は交互に形成され、これらを通過する透過光の位相は、交互に反転する。
また、シフター部(π部)には、シフター部(π部)と非シフター部(0部)の露光強度にアンバランス(π−0差)が生じるのを防止するため、スペースバイアスSが設けられている。
図6(c)は、図6(a),(b)に示すレベンソンマスクの露光強度を示す。
以下、本発明の実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
なお、以下の実施例における塩素系ガスによるドライエッチング条件、及びフッ素系ガスによるドライエッチング条件は、いずれの場合も、次の通りである。
ガス流量:100sccm
圧力:1.5Pa
放電電力:500W
塩素系ガスとしてはClとOの混合ガスが使用され、必要に応じてHeなどの不活性ガスを混合することもできる。また、フッ素系ガスとしてはCFが使用され、CF以外に、CやSFを挙げることができ、必要に応じてHeなどの不活性ガスを混合することもできる。
実施例1
図7(a)〜(h)は、図1に示すマスクブランクを用いて、図3(a)に示すレベンソンマスクを製造するプロセスを工程順に示す断面図である。
まず、石英基板71上に、第1の膜として膜厚48nmのMoSiON/MoSi傾斜膜72、及び第2の膜として膜厚10nmのCr膜73を、スパッタリングにより順次成膜して、マスクブランクを作製した。
MoSiON/MoSi傾斜膜72は、最初にSiターゲット及びMoターゲットを用い、或いはMoSiターゲットを用いてMoSi層を形成し、次いで酸素を含むガス及び窒素を含むガスを含むガスを、順次ガス流量を増加させて導入し、反応性スパッタリングを行うことにより成膜した。スパッタリング条件は、次の通りである。
スパッタリングガス:Ar、O及びN流量を30sccmから50sccmまで変化
圧力:0.25Pa
放電電力:1000W
また、Cr膜73は、Crをターゲットとして用いたスパッタリングにより成膜した。スパッタリング条件は、次の通りである。
スパッタリングガス:流量30sccmのAr
圧力:0.25Pa
放電電力:300W
次に、作製されたマスクブランクに、膜厚200nmのポジ型レジストを塗布し、描画・現像し、図7(a)に示すように、第1のレジストパターン74を形成した。この時、レベンソンマスクのπ部に対応する部分には、片側40nmのスペースバイアスを設けた。
次いで、図7(b)に示すように、塩素系ガスとしてClとOの混合ガスを用いて、第1のレジストパターン74をマスクとしてCr膜73をドライエッチングした。
続いて、図7(c)に示すように、フッ素系ガスとしてCFとOの混合ガスを用いて、第1のレジストパターン74をマスクとしてMoSiON/MoSi傾斜膜72をドライエッチングした。
なお、フッ素系ガスとしては、CF以外に、CやSFを挙げることができ、必要に応じてHeなどの不活性ガスを混合することもできる。
この時、石英基板71に、数nmのシャロートレンチが形成された。そして、図7(d)に示すように、第1のレジストパターン74を剥離した。
次に、膜厚400nmのポジ型レジストを塗布し、描画・現像し、図7(e)に示すように、第2のレジストパターン75を形成した。この時、描画するのはπ部のみであり、重ね描画ずれを考慮して、第1のレジストパターン74の形成の際の描画より片側30nmだけ寸法が大きくなるように描画した。
その後、図7(f)に示すように、フッ素系ガスとしてCFとOの混合ガスを用いて、第2のレジストパターン75をマスクとしてπ部の石英基板71をドライエッチングした。
この時のエッチングは、0部とπ部の透過光の位相差が反転する深さになるように行った。そして、図7(g)に示すように、第2のレジストパターン75を剥離した。
最後に、図7(h)に示すように、塩素系ガスとしてClとOの混合ガスを用いたドライエッチングによりCr膜73膜を剥離し、レベンソンマスクが完成した。
以上説明したレベンソンマスクの製造プロセスにおいて、第2のレジストパターンは、重ね描画ずれを考慮して第1のレジストパターンよりも大きい寸法で描画されるため、現像後に、第1のレジストパターンによりカバーされていたが、第2のレジストパターンによってはカバーされていない領域が生じる。Cr系の第2の膜は、第2のレジストパターンをマスクとして石英基板をフッ素系ガスでエッチングする際に、この領域にあるMoSi系の第1の膜の部分がダメージを受けるのを防止する役割を果たす。第2の膜は、5nm〜15nm程度の膜厚があれば、石英基板のエッチングに耐え、このような役割を十分にはたすことが出来る。
また、フォトマスクのCDは、膜厚5〜15nmのCr系の第2の膜のパターニングにより決定されるため、従来の膜厚70nm〜100nmのCrO/Cr膜のパターニングによりCDが決定される従来のフォトマスクに比べ、大幅なCDの改善が可能である。
また、Cr系の第2の膜は、単なるハードマスクであり、最終的にはMoSiONからなる低反射層を最表面にするために剥離されるので、表面のダメージは問題とはされない。したがって、第1のレジストパターンは膜厚5〜15nmのCr系の第2の膜をエッチングするためだけにあればよく、従来の膜厚70nm〜100nmのCrO/Cr膜をパターニングするために必要なレジストに比べて、大幅なレジストの薄膜化が可能である。
第1の膜の上層であるMoSiONは、従来のマスクブランクのCrOに比べて低反射であり、マスク表面での反射を抑制することができる。第1の膜の下層であるMoSiは、従来のマスクブランクのCrに比べて石英基板との密着性が良好であるため、パターン倒れを抑制することができる。
以上のようにして製造されたレベンソンマスクについて、SEM式線幅測定装置により線幅の測長を行い、それによるリニアリティー特性を調べた結果の一例を図11に示す。図11は、ライン密度50%のラインアンドスペースパターンのライン部について測長した結果である。従来のCr遮光膜を使用したレベンソンマスクの場合には、線幅が細くなるに従ってドライエッチング加工性が悪くなってしまう。すなわち、設計寸法(デザインCD:横軸)が小さくなるに従って、設計寸法からの線幅のズレ量(ΔCD:縦軸)が大きくなってしまう。これに対して本発明では、この傾向は圧倒的に低減し、非常に優れたパターニング特性が得られている。
図11からも分かる通り、本発明に係るレベンソンマスクは、従来のレベンソンマスクに比較して、0.8μm以下の線幅で若干優位になり、0.4μm以下の線幅では特に優位な傾向が見られる。このため、本発明は、0.8μm以下の線幅のパターンを有するマスクを作製する際に有効であり、0.4μm以下の線幅のパターンを有するマスクを作製する場合には特に有効である。
実施例2
図8(a)〜(i)は、図2に示すマスクブランクを用いて、図3(b)に示すレベンソンマスクを製造するプロセスを工程順に示す断面図である。
まず、石英基板81上に、第1の膜として膜厚10nmのCrN膜82、第2の膜として膜厚68nmのMoSiON/MoSi傾斜膜83、及び第3の膜として膜厚10nmのCr膜84を、例えば、スパッタリングにより順次成膜して、マスクブランクを作製した。
CrN膜82は、窒素を含むガスを流してCrをターゲットとして用いたスパッタリングにより成膜した。スパッタリング条件は、次の通りである。
スパッタリングガス:流量40sccmのN
圧力:0.25Pa
放電電力:300W
MoSiON/MoSi傾斜膜83及びCr膜84のスパッタリング条件は、図7を参照して説明した実施形態におけるMoSiON/MoSi傾斜膜72及びCr膜73のスパッタリング条件と同様である。
次に、以上のように作製されたマスクブランクに、膜厚200nmのポジ型レジストを塗布し、描画・現像し、図8(a)に示すように、第1のレジストパターン85を形成した。この時、レベンソンマスクのπ部に対応する部分には、片側40nmのスペースバイアスを設けた。
次いで、図8(b)に示すように、塩素系ガスとしてClとOの混合ガスを用いて、第1のレジストパターン85をマスクとしてCr膜84をエッチングした。
続いて、図8(c)に示すように、フッ素系ガスとしてCFとOの混合ガスを用いて、第1のレジストパターン85をマスクとしてMoSiON/MoSi傾斜膜83をドライエッチングした。
更に、図8(d)に示すように、塩素系ガスとしてClとOの混合ガスを用いて、第1のレジストパターン85をマスクとしてCrN膜82をエッチングした。
そして、図8(e)に示すように、第1のレジストパターン85を剥離した。
次に、膜厚400nmのポジ型レジストを塗布し、描画・現像し、図8(f)に示すように、第2のレジストパターン86を形成した。この時、描画するのはπ部のみであり、重ね描画ずれを考慮して、第1のレジストパターン85の形成の際の描画より片側30nmだけ寸法が大きくなるように描画した。
その後、図8(g)に示すように、フッ素系ガスとしてCFとOの混合ガスを用いて、第2のレジストパターン86をマスクとしてπ部の石英基板をエッチングした。
この時のエッチングは、0部とπ部の透過光の位相差が反転する深さになるように行った。そして、図8(h)に示すように、第2のレジストパターン86を剥離した。
最後に、図8(i)に示すように、塩素系ガスとしてClとOの混合ガスを用いて、Cr膜84膜を剥離し、レベンソンマスクが完成した。
以上説明したレベンソンマスクの製造プロセスでは、石英基板81上に、例えば5〜10nmの膜厚のCrN膜82が設けられており、このCrN膜82は、MoSiON/MoSi傾斜膜83をフッ素系ガスでエッチングする際に、石英基板81が削られて数nmのシャロートレンチが形成されるのを防止する役割をはたす。シャロートレンチはレベンソンマスクの転写性能に悪影響を与える可能性があるため、このようにCrN膜82を設けることは、転写性能の向上に効果がある。 実施例3
図9(a)〜(h)は、図4に示すマスクブランクを用いて、図6(a)に示すレベンソンマスクを製造するプロセスを工程順に示す断面図である。
まず、石英基板91上に、第1の膜として膜厚30nmのMoSi膜92、及び第2の膜として膜厚18nmのCrO膜93を、スパッタリングにより順次成膜して、マスクブランクを作製した。
MoSi膜92は、最初にSiターゲット及びMoターゲットを用い、或いはMoSiターゲットを用いて、反応性スパッタリングを行うことにより成膜した。スパッタリング条件は、次の通りである。
スパッタリングガス:流量30sccmのAr
圧力:0.25Pa
放電電力:1000W
また、CrO膜93は、酸素を含むガスを流してCrをターゲットとして用いたスパッタリングにより成膜した。スパッタリング条件は、次の通りである。
スパッタリングガス:流量40sccmのArとO
圧力:0.25Pa
放電電力:300W
次に、作製されたマスクブランクに、膜厚200nmのポジ型レジストを塗布し、描画・現像し、図9(a)に示すように、第1のレジストパターン94を形成した。この時、レベンソンマスクのπ部に対応する部分には、片側40nmのスペースバイアスを設けた。
次いで、図9(b)に示すように、塩素系ガスとしてClとOの混合ガスを用いて、第1のレジストパターン94をマスクとしてCrO膜93をドライエッチングした。
なお、塩素系ガスには、必要に応じてHeなどの不活性ガスを混合することもできる。
続いて、図9(c)に示すように、フッ素系ガスとしてCFとOの混合ガスを用いて、第1のレジストパターン94をマスクとしてMoSi膜92をドライエッチングした。
この時、石英基板上に、数nmのシャロートレンチが形成された。そして、図9(d)に示すように、第1のレジストパターン94を剥離した。
次に、膜厚400nmのポジ型レジストを塗布し、描画・現像し、図9(e)に示すように、第2のレジストパターン95を形成した。この時、描画するのはπ部のみであり、重ね描画ずれを考慮して、第1のレジストパターン94の形成の際の描画より片側30nmだけ寸法が大きくなるように描画した。
その後、図9(f)に示すように、フッ素系ガスとしてCFとOの混合ガスを用いて、第2のレジストパターン95をマスクとしてπ部の石英基板をドライエッチングした。
この時のエッチングは、0部とπ部の透過光の位相差が反転する深さになるように行った。そして、図9(g)に示すように、第2のレジストパターン95を剥離し、レベンソンマスクが完成した。
以上説明したレベンソンマスクの製造プロセスにおいて、第2のレジストパターンは、重ね描画ずれを考慮して第1のレジストパターンよりも大きい寸法で描画されるため、現像後に、第1のレジストパターンによりカバーされていたが、第2のレジストパターンによってはカバーされていない領域が生じる。CrO系の第2の膜は、第2のレジストパターンをマスクとして石英基板をフッ素系ガスでエッチングする際に、この領域にあるMoSi系の第1の膜の部分がダメージを受けるのを防止する役割を果たす。第2の膜は、15nm〜30nm程度の膜厚があれば、石英基板91のエッチングに耐え、このような役割を十分にはたすことが出来る。
また、フォトマスクのCDは、CrO系の第2の膜のパターニングにより決定されるため、従来の膜厚70nm〜100nmのCrO/Cr膜のパターニングによりCDが決定される従来のフォトマスクに比べ、大幅なCDの改善が可能である。
更に、Mo系の第1の膜は、従来のマスクブランクのCrに比べて石英基板との密着性が良好であるため、パターン倒れを抑制することができる。
実施例4
図10(a)〜(i)は、図5に示すマスクブランクを用いて、図6(b)に示すレベンソンマスクを製造するプロセスを工程順に示す断面図である。
まず、石英基板101上に、第1の膜として膜厚10nmのCrN膜102、第2の膜として膜厚48nmのMoSi膜103、及び第3の膜として膜厚18nmのCrO膜104を、スパッタリングにより順次成膜して、マスクブランクを作製した。
CrN膜102は、窒素を含むガスを流してCrをターゲットとして用いたスパッタリングにより成膜した。スパッタリング条件は、次の通りである。
スパッタリングガス:流量40sccmのN
圧力:0.25Pa
放電電力:300W
MoSi膜103及びCrO膜104のスパッタリング条件は、図9を参照して説明した実施形態におけるMoSi膜92及びCrO膜93のスパッタリング条件と同様である。
次に、以上のように作製されたマスクブランクに、膜厚200nmのポジ型レジストを塗布し、描画・現像し、図10(a)に示すように、第1のレジストパターン105を形成した。この時、レベンソンマスクのπ部に対応する部分には、片側40nmのスペースバイアスを設けた。
次いで、図10(b)に示すように、塩素系ガスとしてClとOの混合ガスを用いて、第1のレジストパターン105をマスクとしてCrO膜104をエッチングした。
続いて、図10(c)に示すように、フッ素系ガスとしてCFとOの混合ガスを用いて、第1のレジストパターン105をマスクとしてMoSi膜103をドライエッチングした。
更に、図10(d)に示すように、塩素系ガスとしてClとOの混合ガスを用いて、第1のレジストパターン105をマスクとしてCrN膜102をエッチングした。
そして、図10(e)に示すように、第1のレジストパターン105を剥離した。
次に、膜厚400nmのポジ型レジストを塗布し、描画・現像し、図10(f)に示すように、第2のレジストパターン106を形成した。この時、描画するのはπ部のみであり、重ね描画ずれを考慮して、第1のレジストパターン104の形成の際の描画より片側30nmだけ寸法が大きくなるように描画した。
その後、図10(g)に示すように、フッ素系ガスとしてCFとOの混合ガスを用いて、第2のレジストパターン106をマスクとしてπ部の石英基板101をエッチングした。
この時のエッチングは、0部とπ部の透過光の位相差が反転する深さになるように行った。そして、図10(h)に示すように、第2のレジストパターン106を剥離し、レベンソンマスクが完成した。
以上説明したレベンソンマスクの製造プロセスでは、石英基板101上に、例えば5〜10nmの膜厚のCrN膜102が設けられており、このCrN膜102は、MoSi膜103をフッ素系ガスでエッチングする際に、石英基板101が削られて数nmのシャロートレンチが形成されるのを防止する役割をはたす。シャロートレンチはレベンソンマスクの転写性能に悪影響を与える可能性があるため、このようにCrN膜102を設けることは、転写性能の向上に効果がある。
本発明は、LSIなどの半導体素子の製造に用いる露光マスクとして広範に適用することが出来る。
本発明の一実施形態に係るレベンソンマスクの製造に用いるマスクブランクを示す断面図。 本発明の他の実施形態に係るレベンソンマスクの製造に用いるマスクブランクを示す断面図。 図1及び2に示すマスクブランクを用いて得たレベンソンマスクを示す断面図及び露光強度を示す特性図。 図1に示すマスクブランクを用いて、図3(a)に示すレベンソンマスクを製造するプロセスを工程順に示す断面図。 図2に示すマスクブランクを用いて、図3(b)に示すレベンソンマスクを製造するプロセスを工程順に示す断面図。 本発明の他の実施形態に係るレベンソンマスクの製造に用いるマスクブランクを示す断面図。 本発明の他の実施形態に係るレベンソンマスクの製造に用いるマスクブランクを示す断面図。 図6及び7に示すマスクブランクを用いて得たレベンソンマスクを示す断面図及び露光強度を示す特性図。 図6に示すマスクブランクを用いて、図8(a)に示すレベンソンマスクを製造するプロセスを工程順に示す断面図。 図7に示すマスクブランクを用いて、図8(b)に示すレベンソンマスクを製造するプロセスを工程順に示す断面図。 実施例1により製造されたレベンソンマスクと従来のレベンソンマスクのリニアリティー特性を比較して示す特性図。
符号の説明
11,21,31,41,51,61,71,81,91,101…透明基板、12,22,35,42,52,62,66,72,82,92,102…第1の膜、13,23,36,43,53,63,67,73,83,93,103…第2の膜、24,54…第3の膜、33,64…第1の開口部、34,65…第2の開口部、32,37…遮光膜、74,85,94,105…第1のレジストパターン、75,86,95,106…第2のレジストパターン。

Claims (28)

  1. 露光光に対して透明な基板に掘り込み部を設け、透過する光の位相を制御したレベンソン型位相シフトマスクにおいて、前記基板掘り込み部に隣接する部分又は基板周辺部に設けられた遮光膜が、フッ素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスにおいてエッチング可能な材料からなる膜Aを含むことを特徴とするレベンソン型位相シフトマスク。
  2. 前記遮光膜が、前記膜Aと、フッ素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスにおいて前記膜Aよりもエッチング速度の遅い膜Bを少なくとも有し、前記フッ素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスとは異なるエッチング条件でエッチングしたときのエッチング速度が、前記膜Bの方が膜Aよりも速いことを特徴とする請求項1に記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  3. 前記フッ素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスとは異なるエッチング条件が、塩素系ガスを主体とするエッチングガスを用いるエッチングであることを特徴とする請求項2に記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  4. 前記膜Aが、フッ素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスにおいてエッチング可能であるとともに、塩素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスに対し耐性を有し、前記膜Bが、フッ素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスに耐性を有し、塩素系ガスを主体とするエッチングガスを用いたエッチングプロセスにおいてエッチング可能であることを特徴とする請求項3に記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  5. 前記膜Aが、Mo及び/又はSiを主な材料とする膜からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  6. 前記Mo及び/又はSiを主な材料とする膜が、MoSi又はMoSi化合物を主な材料とする膜であることを特徴とする請求項5に記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  7. 前記膜Aが、MoSi又はMoSi化合物を主な材料とする膜からなり、前記膜Bが、Cr又はCr化合物を主な材料とする膜からなることを特徴とする請求項5に記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  8. 前記化合物が、酸化物、窒化物又は酸窒化物であることを特徴とする請求項6又は7に記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  9. 前記遮光膜が、MoSiを主体とする第1の膜、及びCrを含む第2の膜が順次積層されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  10. 前記遮光膜が、Crを含む第1の膜、MoSiを主体とする第2の膜、及びCrを含む第3の膜が順次積層されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  11. 請求項9に記載のCrを含む第2の膜及び請求項10に記載のCrを含む第3の膜は、CrO、CrN若しくはCrONの単層膜、又はこれらの複数層膜若しくは傾斜膜であり、2nm〜30nmの膜厚を有することを特徴とする請求項9又は10に記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  12. 前記Crを含む第1の膜は、Cr,CrN、CrO、若しくはCrONの単層膜、又はこれらの複数層膜若しくは傾斜膜であり、2nm〜20nmの膜厚を有することを特徴とする請求項10に記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  13. 前記MoSiを主体とする第1の膜及び前記MoSiを主体とする第2の膜は、20nm〜60nmの膜厚を有することを特徴とする請求項9又は10に記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  14. 請求項9に記載の第1の膜及び第2の膜のトータルの露光光に対する光学濃度、及び請求項10に記載の第1の膜、第2の膜及び第3の膜のトータルの露光光に対する光学濃度は3.0〜4.0であり、表面反射率は30%以下であることを特徴とする請求項9又は10に記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  15. 前記遮光膜は、Crを含む第1の膜及びMoSiを主体とする第2の膜が順次積層されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  16. 前記遮光膜は、MoSiを主体とする膜のみで構成されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  17. 前記MoSiを主体とする第2の膜及び前記MoSiを主体とする第1の膜は、MoSi、MoSiN、MoSiO、若しくはMoSiONの単層膜、又はこれらの複数層膜若しくは傾斜膜であり、30nm〜80nmの膜厚を有することを特徴とする請求項15又は16に記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  18. 前記Crを含む第1の膜は、Cr、CrO、CrN、若しくはCrONの単層膜、又はこれらの複数層膜若しくは傾斜膜であり、2nm〜20nmの膜厚を有することを特徴とする請求項15に記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  19. 請求項15に記載の第1の膜及び第2の膜のトータルの露光光に対する光学濃度、及び請求項16に記載の第1の膜の露光光に対する光学濃度は3.0〜4.0であり、表面反射率は20%以下であることを特徴とする請求項12又は13に記載のレベンソン型位相シフトマスク。
  20. 請求項1〜19のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法であって、前記基板掘り込み部に隣接する部分又は基板周辺部に設けられた遮光膜を加工する工程は、塩素系ガスを主体として用いるエッチングプロセス及びフッ素系ガスを主体として用いるエッチングプロセスの両方を含むことを特徴とするレベンソン型位相シフトマスクの製造方法。
  21. 請求項1〜19のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法であって、前記基板掘り込み部に隣接する部分又は基板周辺部に設けられた遮光膜を加工する工程で、塩素系ガスを主体として用いるエッチングプロセス及びフッ素系ガスを主体として用いるエッチングプロセスを交互に使用することを特徴とするレベンソン型位相シフトマスクの製造方法。
  22. 表面に前記膜Bを有するマスクブランクを用いるか、又は前記基板表面に前記膜Bと同様のエッチング特性を有する膜Cを形成する工程を具備することを特徴とする請求項20又は21に記載のレベンソン型位相シフトマスクの製造方法。
  23. 前記膜Cを除去する工程を具備することを特徴とする請求項22に記載のレベンソン型位相シフトマスクの製造方法。
  24. 請求項9、11、13、及び14のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法であって、
    前記マスクブランクの前記第2の膜上に第1のレジストパターンを形成する工程、
    前記第1のレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の膜をパターニングする工程、
    前記第1のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第1の膜をパターニングし、第1の開口部及び第2の開口部を有する遮光膜パターンを形成する工程、
    前記第1のレジストパターンを除去する工程、
    前記第2の膜上に、前記第1の開口部を覆い、前記第2の開口部を覆わないように、第2のレジストパターンを形成する工程、
    前記第2のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の開口部を通して前記透明基板をエッチングする工程、及び
    前記第2のレジストパターンを除去する工程
    を具備することを特徴とするレベンソンマスクの製造方法。
  25. 請求項10〜14のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法であって、
    前記第3の膜上に第1のレジストパターン形成する工程、
    前記第1のレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第3の膜をパターニングする工程、
    前記第1のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の膜をパターニングする工程、
    前記第1のレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第1の膜をパターニングし、前記第1の膜、第2の膜及び第3の膜のパターンからなる、第1の開口部及び第2の開口部を有する遮光膜パターンを形成する工程、
    前記第1のレジストパターンを除去する工程、
    前記第3の膜上に、前記第1の開口部を覆い、前記第2の開口部を覆わないように、第2のレジストパターンを形成する工程、
    前記第2のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の開口部を通して前記透明基板をエッチングする工程、及び
    前記第2のレジストパターンを除去する工程
    を具備することを特徴とするレベンソン型位相シフトマスクの製造方法。
  26. 請求項15、17、18、及び19のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法であって、
    前記第2の膜上にCrを主な材料とする膜厚2〜30nmmの第3の膜を形成する工程、
    前記第3の膜上に第1のレジストパターン形成する工程、
    前記第1のレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第3の膜をパターニングする工程、
    前記第1のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の膜をパターニングする工程、
    前記第1のレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第1の膜をパターニングし、前記第1の膜及び第2の膜のパターンからなる、第1の開口部及び第2の開口部を有する遮光膜パターンを形成する工程、
    前記第1のレジストパターンを除去する工程、
    前記第3の膜上に、前記第1の開口部を覆い、前記第2の開口部を覆わないように、第2のレジストパターンを形成する工程、
    前記第2のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の開口部を通して前記透明基板をエッチングする工程、
    前記第2のレジストパターンを除去する工程、及び
    前記第3の膜を除去する工程
    を具備することを特徴とするレベンソン型位相シフトマスクの製造方法。
  27. 請求項16、17、及び19のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法であって、
    前記第1の膜上にCrを主な材料とする膜厚2〜30nmmの第2の膜を形成する工程、
    前記第2の膜上に第1のレジストパターンを形成する工程、
    前記第1のレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の膜をパターニングする工程、
    前記第1のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第1の膜をパターニングし、第1の開口部及び第2の開口部を有する遮光膜パターンを形成する工程、
    前記第1のレジストパターンを除去する工程、
    前記第2の膜上に、前記第1の開口部を覆い、前記第2の開口部を覆わないように、第2のレジストパターンを形成する工程、
    前記第2のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の開口部を通して前記透明基板をエッチングする工程、
    前記第2のレジストパターンを除去する工程、及び
    前記第2の膜を除去する工程
    を具備することを特徴とするレベンソンマスクの製造方法。
  28. 請求項15、17、18、及び19のいずれかに記載のレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法であって、
    前記第2の膜上にCrを主な材料とする膜厚2〜30nmmの第3の膜を形成する工程、
    前記第3の膜上に第1のレジストパターン形成する工程、
    前記第1のレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第3の膜をパターニングする工程、
    前記第1のレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の膜をパターニングし、前記第1の膜及び第2の膜のパターンからなる、第1の開口部及び第2の開口部を有する遮光膜パターンを形成する工程、
    前記第1のレジストパターンを除去する工程、
    前記第3の膜上に、前記第1の開口部を覆い、前記第2の開口部を覆わないように、第2のレジストパターンを形成する工程、
    前記第2のレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第1の膜をパターニングする工程、
    フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、前記第2の開口部を通して前記透明基板をエッチングする工程、
    前記第2のレジストパターンを除去する工程、及び
    前記第3の膜と、表面に露出した前記第1の膜を除去する工程
    を具備することを特徴とするレベンソン型位相シフトマスクの製造方法。
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