JP2005017488A - 位相シフトマスクの製造方法及び位相シフトマスク並びにパターン転写方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】石英基板等からなる透明基板11上にMoSi等からなるのハーフトーン位相シフト膜21及びクロム膜からなる遮光膜31が形成された位相シフトマスク用ブランクス10に、まず、透明基板11が掘り込まれたメインパターン51aを形成し、さらに、補助パターン61を形成した後ハーフトーン位相シフト領域21a、遮光領域31を形成して位相シフトマスク100を得る。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、LSI、超LSI等の高密度集積回路の製造工程中に用いられるフォトマスクに関するものであり、特に、微細寸法の投影像が得られる位相シフトマスク及びその製造方法並びに位相シフトマスクを用いたパターン転写法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のフォトマスクでは微細なパターンの投影露光に際し近接したパターンはマスクの光透過部を通過した光が回折し、干渉することによってパターン境界部での光強度を強め合いフォトレジストが感光するため、ウエハー上に転写されたパターンが分離解像しないという問題が起きていた。この現象は露光波長に近い微細なパターンほどその傾向が強く、原理的には従来のフォトマスクと露光光学系では光の波長以下の微細なパターンを分離解像することは不可能であった。
【0003】
そこで、隣接するパターンを透過する投影光の位相差を互いに180度にすることによって微細なパターンの解像力を向上させるという、位相シフト技術を使用した位相シフトマスクが開発された。
その位相シフトマスクには、比較的プロセスが容易なハーフトーン位相シフトマスクとレベンソン位相シフトマスク等がある。さらに、ハーフトーン、レベンソンを混在させたような複雑な構造の位相シフトマスクも考えられている。
【0004】
上記のリソグラフィ延命技術として各社様々な位相シフトマスの構造を検討している。そのような位相シフトマスの構造の構造例として図10に示すようなメインパターンと補助パターンとハーフトーン位相シフト領域と遮光領域とで構成された位相シフトマスクが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
最近、メインパターンと補助パターンとの境界領域(間隔)が非常に微細になっており、メインパターン領域の透明基板を掘り込み、位相差を持たせた3次元構造の位相シフトマスクの構成例を図11に示す。
【0006】
ここで、上記位相シフトマスクの製造方法について説明する。
図12(a)〜(f)及び図13(g)〜(l)に、上記位相シフトマスクの製造方法を工程順に示す位相シフトマスクの模式構成部分断面図を示す。
まず、透明基板111上にハーフトーン膜121及び遮光膜131が形成された位相シフトマスク用ブランクス上に第1レジスト層141を形成し(図12(a)参照)、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第1レジストパターン141aを形成する(図12(b)参照)。
【0007】
次に、第1レジストパターン141aをマスクにして遮光膜131及びハーフトーン膜121をドライエッチング装置にてエッチング処理し(図12(c)参照)、第1レジストパターン141aを剥離処理して、メインパターン151、補助パターン161及び境界領域171を形成する(図12(d)参照)。
【0008】
次に、レジストを塗布し、重ね用の第2レジスト層142を形成し(図12(e)参照)、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第2レジストパターン142aを形成する(図12(f)参照)。
【0009】
次に、フッ素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第2レジストパターン142aをマスクにしてメインパターン151領域の透明基板111を所定の深さエッチングし(図13(g)参照)、第2レジストパターン142aを剥離処理して、透明基板111が所定の深さ掘り込まれたメインパターン151aを形成する(図13(h)参照)。
【0010】
次に、レジストを塗布し、第3レジスト層143を形成し(図13(i)参照)、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第3レジストパターン143aを形成する(図13(j)参照)。
【0011】
次に、第3レジストパターン143aをマスクにして遮光膜131をドライエッチング装置にてエッチング処理し(図13(k)参照)、第3レジストパターン143aを剥離処理して、遮光帯131a形成して、メインパターン151a及び補助パターン161が形成された位相シフトマスクを得ることができる(図13(l)参照)。
【0012】
上述した、従来プロセスにおいて、図12(f)に示すメインパターン151領域の透明基板111をエッチングで掘り込むための第2レジストパターン142aを形成する際第2レジストパターン142aの端部と境界領域171とは精度良く重ね合わせをしなくてはならない。しかし、実際は重ね描画でレジストパターン142aを形成する際に重ね合わせの精度、重ねレジストのバイアス量及びガラス基板エッチング時のレジスト後退量が合わさって、図14(a)に示すように重ね合わせ誤差Δxが生じ、レジストパターン142aの端部が補助パターン領域にかかり、この状態でメインパターン領域の透明基板をエッチングすると、図14(b)に示すように、補助パターン領域の透明基板も掘り込まれ、光透過部凹欠陥が発生し、マスク不良となる。この重ね合わせ誤差Δxが補助パターン領域にかかる現象は、境界領域171のパターン幅に対してプロセスマージンが小さい場合にある頻度で発生する。
また、レジストパターン142aを形成するパターニングプロセスでもレジスト剥がれ、欠け、異物、基板の表面状態等により図14(c)に示すようにピンホール欠陥が発生した場合、この状態でメインパターン領域の透明基板をエッチングすると、図14(d)に示すように、補助パターン領域の透明基板も掘り込まれ、光透過部凹欠陥が発生し、マスク不良となる。
【0013】
【特許文献1】
特開平11―143047号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述した補助パターン領域の光透過部凹欠陥は、メインパターンと補助パターンを同時に形成するプロセスでは、メインパターンの透明基板を掘り込むレジストパターンを形成する際境界領域のパターン幅に対するプロセスマージンとパターニングプロセスの欠陥によりある頻度で発生する。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、メインパターンと補助パターンを別々のプロセスにて形成することにより、メインパターンもしくは補助パターン領域に光透過部凹欠陥の発生を防止できる位相シフトマスクの製造方法及び位相シフトマスク並びに位相シフトマスクを用いたパターン転写法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1においては、少なくとも以下の工程を具備することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法としたものである。
(a)透明基板11上にハーフトーン位相シフト膜21及び遮光膜31が形成された位相シフトマスク用ブランクス10上に第1レジスト層41を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第1レジストパターン41aを形成する工程。
(b)第1レジストパターン41aをマスクにして遮光膜31及びハーフトーン位相シフト膜21をエッチングし、第1レジストパターン41aを剥離処理して、メインパターン51を形成する工程。
(c)第2レジスト層42を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第2レジストパターン42aを形成する工程。
(d)第2レジストパターン42a及び遮光膜31をマスクにしてメインパターン51領域の透明基板11を所定の深さエッチングし、第2レジストパターン42aを剥離処理して、透明基板11が所定の深さ掘り込まれたメインパターン51aを形成する工程。
(e)第3レジスト層43を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第3レジストパターン43aを形成する工程。
(f)第3レジストパターン43aをマスクにして遮光膜31及びハーフトーン位相シフト膜21をエッチングし、第3レジストパターン43aを剥離処理して、補助パターン61を形成する工程。
(g)第4レジスト層44を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第4レジストパターン44aを形成する工程。
(h)第4レジストパターン44aをマスクにして遮光膜31をエッチングし、第4レジストパターン44aを剥離処理して、遮光領域31a及びハーフトーン位相シフト領域21aを形成する工程。
【0016】
また、請求項2においては、少なくとも以下の工程を具備することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法としたものである。
(a)透明基板11上にハーフトーン位相シフト膜21及び遮光膜31が形成された位相シフトマスク用ブランクス10上に第1レジスト層45を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第1レジストパターン45aを形成する工程。
(b)第1レジストパターン45aをマスクにして遮光膜31及びハーフトーン位相シフト膜21をエッチングし、メインパターン51を形成する工程。
(c)第1レジストパターン45aをマスクにしてメインパターン51領域の透明基板11を所定の深さエッチングし、第1レジストパターン45aを剥離処理して、透明基板11が所定の深さ掘り込まれたメインパターン51aを形成する工程。
(d)第2レジスト層46を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第2レジストパターン46aを形成する工程。
(e)第2レジストパターン46aをマスクにして遮光膜31及びハーフトーン位相シフト膜21をエッチングし、第2レジストパターン46aを剥離処理して、補助パターン61を形成する工程。
(h)第3レジスト層47を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第3レジストパターン47aを形成する工程。
(i)第3レジストパターン47aをマスクにして遮光膜31をエッチングし、第3レジストパターン47aを剥離処理して、遮光領域31a及びハーフトーン位相シフト領域21aを形成する工程。
【0017】
また、請求項3においては、少なくとも以下の工程を具備することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法としたものである。
(a)透明基板11上にハーフトーン位相シフト膜21及び遮光膜31が形成された位相シフトマスク用ブランクス10上に第1レジスト層41を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第1レジストパターン41bを形成する工程。
(b)第1レジストパターン41bをマスクにして遮光膜31及びハーフトーン位相シフト膜21をエッチングし、第1レジストパターン41bを剥離処理して、補助パターン61を形成する工程。
(c)第2レジスト層42を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第2レジストパターン42bを形成する工程。
(d)第2レジストパターン42bをマスクにして補助パターン61領域の透明基板11を所定の深さエッチングし、第2レジストパターン42bを剥離処理して、透明基板11が所定の深さ掘り込まれた補助パターン61aを形成する工程。
(e)第3レジスト層43を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第3レジストパターン43bを形成する工程。
(f)第3レジストパターン43bをマスクにして遮光膜31及びハーフトーン位相シフト膜21をエッチングし、第3レジストパターン43bを剥離処理して、メインパターン51を形成する工程。
(g)第4レジスト層44を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第4レジストパターン44bを形成する工程。
(h)第4レジストパターン44bをマスクにして遮光膜31をエッチングし、第4レジストパターン44bを剥離処理して、遮光領域31a及びハーフトーン位相シフト領域21aを形成する工程。
【0018】
また、請求項4においては、少なくとも以下の工程を具備することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法としたものである。
(a)透明基板11上にハーフトーン位相シフト膜21及び遮光膜31が形成された位相シフトマスク用ブランクス10上に第1レジスト層45を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第1レジストパターン45bを形成する工程。
(b)第1レジストパターン45bをマスクにして遮光膜31及びハーフトーン位相シフト膜21をエッチングし、補助パターン61を形成する工程。
(c)第1レジストパターン45bをマスクにして補助パターン61領域の透明基板11を所定の深さエッチングして、第1レジストパターン45bを剥離処理して、透明基板11が所定の深さ掘り込まれた補助パターン61aを形成する工程。
(d)第2レジスト層46を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第2レジストパターン46bを形成する工程。
(e)第2レジストパターン46bをマスクにして遮光膜31及びハーフトーン位相シフト膜21をエッチングし、第2レジストパターン46bを剥離処理して、メインパターン51を形成する工程。
(h)第3レジスト層47を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第3レジストパターン47bを形成する工程。
(i)第3レジストパターン47bをマスクにして遮光膜31をエッチングし、第3レジストパターン47bを剥離処理して、遮光領域31a及びハーフトーン位相シフト領域21aを形成する工程。
【0019】
また、請求項5においては、請求項1または2に記載の位相シフトマスクの製造方法にて作製された、透明基板上に少なくともメインパターンと前記メインパターンの周辺に配置された補助パターンとハーフトーン位相シフト領域と遮光領域とからなる位相シフトマスクであって、前記遮光領域はマスクの有効領域外の外周部にのみ存在し、前記メインパターン下部の透明基板が所定の深さ掘り込まれていることを特徴とする位相シフトマスクとしたものである。
【0020】
また、請求項6においては、請求項3または4に記載の位相シフトマスクの製造方法にて作製された、透明基板上に少なくともメインパターンと前記メインパターンの周辺に配置された補助パターンとハーフトーン位相シフト領域と遮光領域とからなる位相シフトマスクであって、前記遮光領域はマスクの有効領域外の外周部にのみ存在し、前記補助パターン領域の透明基板が所定の深さ掘り込まれていることを特徴とする位相シフトマスクとしたものである。
【0021】
さらにまた、請求項7においては、請求項5または6に記載の位相シフトマスクを露光装置に設置し、当該位相シフトマスクを用いたリソグラフイー法による露光転写を行ない、パターン形成を行なうことを特徴とするパターン転写方法としたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態につき説明する。
本発明の請求項1に係る位相シフトマスクの製造方法は、図2(a)〜(g)及び図3(h)〜(n)に示すように、
まず、石英基板等からなる透明基板11上にMoSi等からなるハーフトーン位相シフト膜21及びクロム膜からなる遮光膜31が形成された位相シフトマスク用ブランクス10(図2(a)参照)上に、化学増幅型のポジレジストをスピンナーで塗布し、所定厚の第1レジスト層41を形成する(図2(b)参照)。
ここで、第1レジスト層41の膜厚は、3000〜4000Å前後に設定する。
次に、電子ビーム露光装置にてパターン描画、専用の現像液にて現像処理を行って、第1レジストパターン41aを形成する(図2(c)参照)。
【0023】
次に、塩素系・フッ素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第1レジストパターン41aをマスクにして遮光膜31及びハーフトーン位相シフト膜21をエッチングし、第1レジストパターン41aを剥離処理して、メインパターン51を形成する(図2(d)参照)。
【0024】
次に、遮光膜31及びメインパターン51上に、化学増幅型のポジレジストをスピンナーで塗布し、所定厚の第2レジスト層42を形成する(図2(e)参照)。
ここで、第2レジスト層42の膜厚は、透明基板11のエッチング深さにもよるが3000Å前後に設定する。
次に、電子ビーム露光装置にて重ねパターン描画、専用の現像液にて現像処理を行って、第2レジストパターン42aを形成する(図2(f)参照)。
ここで、重ねパターン描画の際第2レジストパターン42aの端部がメインパターン51にオーバーハングしないように、メインパターン51のパターン幅よりも大きく(片側200nm程度)なるように設定し、プロセスマージンを充分吸収できるようにしてある。
【0025】
次に、フッ素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第2レジストパターン42a及び遮光膜31をマスクにしてメインパターン51領域の透明基板11を所定の深さエッチングして、第2レジストパターン42aを剥離処理して、透明基板11が所定の深さ掘り込まれたメインパターン51aを形成する(図2(g)参照)。
ここで、透明基板11の掘り込み深さは、使用される位相シフトマスクの露光波長にもよるが、例えば、KrF(248nm)エキシマレーザーでは244nm、ArF(193nm)エキシマレーザーでは172nmが設定される。
【0026】
次に、遮光膜31及びメインパターン51a上に、化学増幅型のポジレジストをスピンナーで塗布し、所定厚の第3レジスト層43を形成する(図3(h)参照)。
ここで、第3レジスト層43の膜厚は、3000〜4000Å前後に設定する。
次に、電子ビーム露光装置にて重ねパターン描画、専用の現像液にて現像処理を行って、第3レジストパターン43aを形成する(図3(i)参照)。
【0027】
次に、塩素系・フッ素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第3レジストパターン43aをマスクにして遮光膜31及びハーフトーン位相シフト膜21をエッチングし、第3レジストパターン43aを剥離処理して、補助パターン61を形成する(図3(j)参照)。
【0028】
次に、遮光膜31、メインパターン51a及び補助パターン61上に、ポジレジストをスピンナーで塗布し、所定厚の第4レジスト層44を形成し(図3(k)参照)、レーザー描画装置にてパターン描画、専用の現像液にて現像処理を行って、第4レジストパターン44aを形成し(図3(l)参照)、塩素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第4レジストパターン44aをマスクにして遮光膜31をエッチングした(図3(m)参照)後、第4レジストパターン44aを剥離処理して、遮光領域31a及びハーフトーン位相シフト領域21aを形成し、透明基板11にメインパターン51a、補助パターン61、ハーフトーン位相シフト領域21a及び遮光領域31aが形成された位相シフトマスク100を得る(図3(n)参照)。
【0029】
上述したように、請求項1に係る位相シフトマスクの製造方法は、メインパターンと補助パターンを別々のプロセスで形成し、メインパターン領域以外はクロム膜からなる遮光膜が形成されているため、メインパターン領域の透明基板を掘り込むためのレジストパターンのパターン幅をメインパターン幅に対し充分なプロセスマージンを持たせることができ、メインパターン領域の透明基板をエッチングする際メインパターン領域以外は遮光膜でガードされているため、補助パターン領域に光透過部凹欠陥が発生するのを防止することができる。
また、レジストパターン形成プロセスで発生するレジスト剥がれ、欠け、異物等で発生する補助パターン領域のレジストパターンのピンホール欠陥に対しても、メインパターン領域の透明基板をエッチングする際補助パターン領域は遮光膜でガードされているため、補助パターン領域に光透過部凹欠陥が発生するのを防止することができる。
【0030】
本発明の請求項2に係る位相シフトマスクの製造方法は、図4(a)〜(g)及び図5(h)〜(m)に示すように、
まず、石英基板等からなる透明基板11上にMoSi等からなるのハーフトーン位相シフト膜21及びクロム膜からなる遮光膜31が形成された位相シフトマスク用ブランクス10(図4(a)参照)上に、化学増幅型のポジレジストをスピンナーで塗布し、所定厚の第1レジスト層45を形成する(図4(b)参照)。
ここで、第1レジスト層45の膜厚は、遮光膜31、ハーフトーン位相シフト膜21及び透明基板11の掘り込みエッチングを同一のレジストパターンで行うため、6000Å前後に設定する。
次に、電子ビーム露光装置にてパターン描画、専用の現像液にて現像処理を行って、第1レジストパターン45aを形成する(図4(c)参照)。
【0031】
次に、塩素系・フッ素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第1レジストパターン45aをマスクにして遮光膜31及びハーフトーン位相シフト膜21をエッチングし、メインパターン51を形成する(図4(d)参照)。
【0032】
次に、フッ素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第1レジストパターン45aをマスクにしてメインパターン51領域の透明基板11を所定の深さエッチングし(図4(e)参照)、第1レジストパターン45aを剥離処理して、透明基板11が所定の深さ掘り込まれたメインパターン51aを形成する(図4(f)参照)。
ここで、透明基板11の掘り込み深さは、使用される位相シフトマスクの露光波長にもよるが、例えば、KrF(248nm)エキシマレーザーでは244nm、ArF(193nm)エキシマレーザーでは172nmが設定される。
【0033】
次に、遮光膜31及びメインパターン51a上に、化学増幅型のポジレジストをスピンナーで塗布し、所定厚の第2レジスト層46を形成する(図4(g)参照)。
ここで、第2レジスト層46の膜厚は、3000〜4000Å前後に設定する。
次に、電子ビーム露光装置にて重ねパターン描画、専用の現像液にて現像処理を行って、第2レジストパターン46aを形成する(図5(h)参照)。
【0034】
次に、塩素系・フッ素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第2レジストパターン46aをマスクにして遮光膜31及びハーフトーン位相シフト膜21をエッチングした後、第2レジストパターン46aを剥離処理して、補助パターン61を形成する(図5(i)参照)。
【0035】
次に、遮光膜31、メインパターン51a及び補助パターン61上に、ポジレジストをスピンナーで塗布し、所定厚の第3レジスト層47を形成し(図5(j)参照)、レーザー描画装置にてパターン描画、専用の現像液にて現像処理を行って、第3レジストパターン47aを形成し(図5(k)参照)、塩素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第3レジストパターン47aをマスクにして遮光膜31をエッチングした(図5(l)参照)後、第3レジストパターン47aを剥離処理して、遮光領域31a及びハーフトーン位相シフト領域21aを形成し、透明基板11にメインパターン51a、補助パターン61、ハーフトーン位相シフト領域21a及び遮光領域31aが形成された位相シフトマスク100を得る(図5(m)参照)。
【0036】
上述したように、請求項2に係る位相シフトマスクの製造方法は、メインパターンと補助パターンを別々のプロセスで形成し、且つ、メインパターン形成、メインパターン領域の透明基板の掘り込みエッチングを同一レジストパターンで行うため、レジストパターン形成プロセスでのプロセスマージンの設定が不要となり、工程削減と補助パターン領域に光透過部凹欠陥が発生するのを防止することができる。
また、レジストパターン形成プロセスで発生するレジスト剥がれ、欠け、異物等で発生する補助パターン領域のレジストパターンのピンホール欠陥に対しても、メインパターン領域の透明基板をエッチングする際補助パターン領域は遮光膜でガードされているため、補助パターン領域に光透過部凹欠陥が発生するのを防止することができる。
【0037】
本発明の請求項3に係る位相シフトマスクの製造方法は、図6(a)〜(g)及び図7(h)〜(n)に示すように、
まず、石英基板等からなる透明基板11上にMoSi等からなるのハーフトーン位相シフト膜21及びクロム膜からなる遮光膜31が形成された位相シフトマスク用ブランクス10(図6(a)参照)上に、化学増幅型のポジレジストをスピンナーで塗布し、所定厚の第1レジスト層41を形成する(図6(b)参照)。
ここで、第1レジスト層41の膜厚は、3000〜4000Å前後に設定する。
次に、電子ビーム露光装置にてパターン描画、専用の現像液にて現像処理を行って、第1レジストパターン41bを形成する(図6(c)参照)。
【0038】
次に、塩素系・フッ素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第1レジストパターン41bをマスクにして遮光膜31及びハーフトーン位相シフト膜21をエッチングし、第1レジストパターン41bを剥離処理して、補助パターン61を形成する(図6(d)参照)。
【0039】
次に、遮光膜31及び補助パターン61上に、化学増幅型のポジレジストをスピンナーで塗布し、所定厚の第2レジスト層42を形成する(図6(e)参照)。
ここで、第2レジスト層42の膜厚は、透明基板11の掘り込みエッチング深さにもよるが3000Å前後に設定する。
次に、電子ビーム露光装置にて重ねパターン描画、専用の現像液にて現像処理を行って、第2レジストパターン42bを形成する(図6(f)参照)。
ここで、重ねパターン描画の際第2レジストパターン42bの端部が補助パターン61にオーバーハングしないように、補助パターン61のパターン幅よりも大きく(片側200nm程度)なるように設定し、プロセスマージンを充分吸収できるようにしてある。
【0040】
次に、フッ素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第2レジストパターン42b及び遮光膜31をマスクにして補助パターン61領域の透明基板11を所定の深さエッチングして、第2レジストパターン42bを剥離処理して、透明基板11が所定の深さ掘り込まれた補助パターン61aを形成する(図6(g)参照)。
ここで、透明基板11の掘り込み深さは、使用される位相シフトマスクの露光波長にもよるが、例えば、KrF(248nm)エキシマレーザーでは244nm、ArF(193nm)エキシマレーザーでは172nmが設定される。
【0041】
次に、遮光膜31及び補助パターン61a上に、化学増幅型のポジレジストをスピンナーで塗布し、所定厚の第3レジスト層43を形成する(図7(h)参照)。
ここで、第3レジスト層43の膜厚は、3000〜4000Å前後に設定する。
次に、電子ビーム露光装置にて重ねパターン描画、専用の現像液にて現像処理を行って、第3レジストパターン43bを形成する(図7(i)参照)。
【0042】
次に、塩素系・フッ素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第3レジストパターン43bをマスクにして遮光膜31及びハーフトーン位相シフト膜21をエッチングし、第3レジストパターン43bを剥離処理して、メインパターン51を形成する(図7(j)参照)。
【0043】
次に、遮光膜31、メインパターン51及び補助パターン61a上に、化学増幅型のポジレジストをスピンナーで塗布し、所定厚の第4レジスト層44を形成し(図7(k)参照)、電子ビーム露光装置にてパターン描画、専用の現像液にて現像処理を行って、第4レジストパターン44bを形成し(図7(l)参照)、塩素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第4レジストパターン44bをマスクにして遮光膜31をエッチングした(図7(m)参照)後、第4レジストパターン44bを剥離処理して、遮光領域31a及びハーフトーン位相シフト領域21aを形成し、透明基板11にメインパターン51、補助パターン61a、ハーフトーン位相シフト領域21a及び遮光領域31aが形成された位相シフトマスク200を得る(図7(n)参照)。
【0044】
上述したように、請求項3に係る位相シフトマスクの製造方法は、メインパターンと補助パターンを別々のプロセスで形成し、補助パターン領域以外はクロム膜からなる遮光膜が形成されているため、補助パターン領域の透明基板を掘り込むためのレジストパターンのパターン幅を補助パターン幅に対し充分なプロセスマージンを持たせることができ、補助パターン領域の透明基板をエッチングする際補助パターン領域以外は遮光膜でガードされているため、メインパターン領域に光透過部凹欠陥が発生するのを防止することができる。
また、レジストパターン形成プロセスで発生するレジスト剥がれ、欠け、異物等で発生するメインパターン領域のレジストパターンのピンホール欠陥に対しても、補助パターン領域の透明基板をエッチングする際メインパターン領域は遮光膜でガードされているため、メインパターン領域に光透過部凹欠陥が発生するのを防止することができる。
【0045】
本発明の請求項4に係る位相シフトマスクの製造方法は、図8(a)〜(g)及び図9(h)〜(m)に示すように、
まず、石英基板等からなる透明基板11上にMoSi等からなるハーフトーン位相シフト膜21及びクロム膜からなる遮光膜31が形成された位相シフトマスク用ブランクス10(図8(a)参照)上に、化学増幅型のポジレジストをスピンナーで塗布し、所定厚の第1レジスト層45を形成する(図8(b)参照)。
ここで、第1レジスト層45の膜厚は、遮光膜31、ハーフトーン位相シフト膜21及び透明基板11の掘り込みエッチングを同一のレジストパターンで行うため、6000Å前後に設定する。
次に、電子ビーム露光装置にてパターン描画、専用の現像液にて現像処理を行って、第1レジストパターン45bを形成する(図8(c)参照)。
【0046】
次に、塩素系・フッ素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第1レジストパターン45bをマスクにして遮光膜31及びハーフトーン位相シフト膜21をエッチングし、補助パターン61を形成する(図8(d)参照)。
【0047】
次に、フッ素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第1レジストパターン45bをマスクにして補助パターン61領域の透明基板11を所定の深さエッチングし(図8(e)参照)、第1レジストパターン45bを剥離処理して、透明基板11が所定の深さ掘り込まれた補助パターン61aを形成する(図8(f)参照)。
ここで、透明基板11の掘り込み深さは、使用される位相シフトマスクの露光波長にもよるが、例えば、KrF(248nm)エキシマレーザーでは244nm、ArF(193nm)エキシマレーザーでは172nmが設定される。
【0048】
次に、遮光膜31及び補助パターン61a上に、ポジレジストをスピンナーで塗布し、所定厚の第2レジスト層46を形成する(図8(g)参照)。
ここで、第2レジスト層46の膜厚は、3000〜4000Å前後に設定する。
次に、電子ビーム露光装置にて重ねパターン描画、専用の現像液にて現像処理を行って、第2レジストパターン46bを形成する(図9(h)参照)。
【0049】
次に、塩素系・フッ素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第2レジストパターン46bをマスクにして遮光膜31及びハーフトーン位相シフト膜21をエッチングした後、第2レジストパターン46bを剥離処理して、メインパターン51を形成する(図9(i)参照)。
【0050】
次に、遮光膜31、メインパターン51及び補助パターン61a上に、化学増幅型のポジレジストをスピンナーで塗布し、所定厚の第3レジスト層47を形成し(図9(j)参照)、電子ビーム露光装置にてパターン描画、専用の現像液にて現像処理を行って、第3レジストパターン47bを形成し(図9(k)参照)、塩素系ガスを用いたドライエッチング装置にて、第3レジストパターン47bをマスクにして遮光膜31をエッチングした(図9(l)参照)後、第3レジストパターン47bを剥離処理して、遮光領域31a及びハーフトーン位相シフト領域21aを形成し、透明基板11にメインパターン51、補助パターン61a、ハーフトーン位相シフト領域21a及び遮光領域31aが形成された位相シフトマスク200を得る(図9(m)参照)。
【0051】
上述したように、請求項4に係る位相シフトマスクの製造方法は、メインパターンと補助パターンを別々のプロセスで形成し、且つ、補助パターン形成、補助パターン領域の透明基板の掘り込みエッチングを同一レジストパターンで行うため、レジストパターン形成プロセスでのプロセスマージンの設定が不要となり、工程削減とメインパターン領域に光透過部凹欠陥が発生するのを防止することができる。
また、レジストパターン形成プロセスで発生するレジスト剥がれ、欠け、異物等で発生するメインパターン領域のレジストパターンのピンホール欠陥に対しても、補助パターン領域の透明基板をエッチングする際メインパターン領域は遮光膜でガードされているため、メインパターン領域に光透過部凹欠陥が発生するのを防止することができる。
【0052】
本発明の請求項5に係る位相シフトマスクは、図1(a)に示すように、透明基板11にメインパターン51a、補助パターン61、ハーフトーン位相シフト領域21a及び遮光領域31aが形成された位相シフトマスク100であって、遮光領域31aはマスクの有効領域外の外周部にのみ存在し、メインパターン51領域の透明基板11が所定の深さ掘り込まれてメインパターン51aが形成されたものである。
メインパターンとハーフトーン位相シフト領域との位相差によるだけではパターンの解像性(コントラスト)が充分でないので、さらに補助パターンを設けることによりパターン転写の際のパターン解像性を向上させることができる。
また、マスクの有効領域外の外周部に遮光領域が存在するので、マスク上のパターンをステッパー等にて被露光対象物(シリコンウェハ等)に露光する際に、マスクの外周部に対応するシリコンウェハ上の本来感光させたくない部分が多重露光されて、感光されるのを防止することができる。
【0053】
本発明の請求項6に係る位相シフトマスクは、図1(b)に示すように、透明基板11にメインパターン51、補助パターン61a、ハーフトーン位相シフト領域21a及び遮光領域31aが形成された位相シフトマスク200であって、遮光領域31aはマスクの有効領域外の外周部にのみ存在し、補助パターン61領域の透明基板11が所定の深さ掘り込まれて補助パターン61aが形成されたものである。
メインパターンとハーフトーン位相シフト領域との位相差によるだけではパターンの解像性(コントラスト)が充分でないので、さらに補助パターンを設けることによりパターン転写の際のパターン解像性を向上させることができる。
また、マスクの有効領域外の外周部に遮光領域が存在するので、マスク上のパターンをステッパー等にて被露光対象物(シリコンウェハ等)に露光する際に、マスクの外周部に対応するシリコンウェハ上の本来感光させたくない部分が多重露光されて、感光されるのを防止することができる。
【0054】
本発明の請求項7に係るパターン転写方法は、請求項5または6に記載の位相シフトマスクを露光装置に設置し、当該位相シフトマスクを用いたリソグラフイー法による露光転写を行ない、パターン形成を行なうものである。
例えば、まず被加工層を表面に形成した基板上にフォトレジスト層を設けた後、本発明の位相シフトマスクを介して該フォトレジスト層に紫外線、i線、DeepUV、エキシマレーザー光、X線などを選択的に照射する。
次いで、現像工程において不必要な部分のフォトレジスト層を除去し、基板上にエッチングレジストパターンを形成した後、エッチングレジストパターンをマスクにして被加工層をエッチング処理し、次いで、エッチングレジストパターンを除去することにより、位相シフトマスクのパターンに忠実なパターンを基板上に転写する方法である。
【0055】
【発明の効果】
上記したように、本発明の位相シフトマスクの製造方法は、メインパターンと補助パターンを別々のプロセスで形成し、メインパターンもしくは補助パターン領域以外はクロム膜からなる遮光膜が形成されているため、メインパターンもしくは補助パターン領域の透明基板を掘り込むためのレジストパターンのパターン幅をメインパターンもしくは補助パターン幅に対し充分なプロセスマージンを持たせることができ、メインパターンもしくは補助パターン領域の透明基板をエッチングする際メインパターンもしくは補助パターン領域以外は遮光膜でガードされているため、補助パターン領域に光透過部凹欠陥が発生するのを防止することができる。
また、レジストパターン形成プロセスで発生するレジスト剥がれ、欠け、異物等で発生する補助パターンもしくはメインパターン領域のレジストパターンのピンホール欠陥に対しても、メインパターンもしくは補助パターン領域の透明基板エッチングの際補助パターン領域は遮光膜でガードされているため、補助パターン領域に光透過部凹欠陥が発生するのを防止することができる。
さらにまた、メインパターンと補助パターンを別々のプロセスで形成し、且つ、メインパターンもしくは補助パターン形成、メインパターンもしくは補助パターン領域の透明基板の掘り込みエッチングを同一レジストパターンで行うため、レジストパターン形成プロセスでのプロセスマージンの設定が不要となり、工程削減と補助パターン領域に光透過部凹欠陥が発生するのを防止することができる。
【0056】
本発明の位相シフトマスクは、補助パターンを設けることによりパターン転写の際のパターン解像性を上げることができる。
また、マスクの有効領域外の外周部に遮光領域が存在するので、マスク上のパターンをステッパー等にて被露光対象物(シリコンウェハ等)に露光する際に、マスクの外周部に対応するシリコンウェハ上の本来感光させたくない部分が多重露光されて、感光されるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の請求項5に係る位相シフトマスクの一実施例を示す模式構成断面図である。
(b)は、本発明の請求項6に係る位相シフトマスクの一実施例を示す模式構成断面図である。
【図2】(a)〜(g)は、本発明の請求項1に係る位相シフトマスクの製造方法における工程の一部を模式的に示す部分断面図である。
【図3】(h)〜(n)は、本発明の請求項1に係る位相シフトマスクの製造方法における工程の一部を模式的に示す部分断面図である。
【図4】(a)〜(g)は、本発明の請求項2に係る位相シフトマスクの製造方法における工程の一部を模式的に示す部分断面図である。
【図5】(h)〜(m)は、本発明の請求項2に係る位相シフトマスクの製造方法における工程の一部を模式的に示す部分断面図である。
【図6】(a)〜(g)は、本発明の請求項3に係る位相シフトマスクの製造方法における工程の一部を模式的に示す部分断面図である。
【図7】(h)〜(n)は、本発明の請求項3に係る位相シフトマスクの製造方法における工程の一部を模式的に示す部分断面図である。
【図8】(a)〜(g)は、本発明の請求項4に係る位相シフトマスクの製造方法における工程の一部を模式的に示す部分断面図である。
【図9】(h)〜(m)は、本発明の請求項4に係る位相シフトマスクの製造方法における工程の一部を模式的に示す部分断面図である。
【図10】メインパターンと補助パターンとを有する位相シフトマスクの一例を示す説明図である。
【図11】メインパターンと補助パターンとからなり、メインパターン領域の透明基板を掘り込み、位相差を持たせた3次元構造の位相シフトマスクの構成例を示す。
【図12】(a)〜(f)は、メインパターン及び補助パターンからなる従来の位相シフトマスクの製造方法における工程の一部を模式的に示す部分断面図である。
【図13】(g)〜(l)は、メインパターン及び補助パターンからなる従来の位相シフトマスクの製造方法における工程の一部を模式的に示す部分断面図である。
【図14】(a)〜(b)は、重ね合わせ誤差Δxによる光透過部凹欠陥の発生状況を模式的に示す説明図である。
(c)〜(d)は、ピンホール欠陥による光透過部凹欠陥の発生状況を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
10……位相シフトマスク用ブランクス
11、111……透明基板
21、121……ハーフトーン位相シフト膜
21a……ハーフトーン位相シフト領域
31、131……遮光膜
31a……遮光領域
41、45、141……第1レジスト層
41a、41b、45a、45b、141a……第1レジストパターン
42、46、142……第2レジスト層
42a、42b、46a、46b、142a……第2レジストパターン
43、47、143……第3レジスト層
43a、43b、47a、47b、143a……第3レジストパターン
44……第4レジスト層
44a、44b……第4レジストパターン
51、151……メインパターン
51a、151a……掘り込まれたメインパターン
61、161……補助パターン
61a……掘り込まれた補助パターン
100、200……位相シフトマスク
171……境界領域
Claims (7)
- 少なくとも以下の工程を具備することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
(a)透明基板(11)上にハーフトーン位相シフト膜(21)及び遮光膜(31)が形成された位相シフトマスク用ブランクス(10)上に第1レジスト層(41)を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第1レジストパターン(41a)を形成する工程。
(b)第1レジストパターン(41a)をマスクにして遮光膜(31)及びハーフトーン位相シフト膜(21)をエッチングし、第1レジストパターン(41a)を剥離処理して、メインパターン(51)を形成する工程。
(c)第2レジスト層(42)を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第2レジストパターン(42a)を形成する工程。
(d)第2レジストパターン(42a)をマスクにしてメインパターン(51)領域の透明基板(11)を所定の深さエッチングし、第2レジストパターン(42a)を剥離処理して、透明基板(11)が所定の深さ掘り込まれたメインパターン(51a)を形成する工程。
(e)第3レジスト層(43)を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第3レジストパターン(43a)を形成する工程。
(f)第3レジストパターン(43a)をマスクにして遮光膜(31)及びハーフトーン位相シフト膜(21)をエッチングし、第3レジストパターン(43a)を剥離処理して、補助パターン(61)を形成する工程。
(g)第4レジスト層(44)を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第4レジストパターン(44a)を形成する工程。
(h)第4レジストパターン(44a)をマスクにして遮光膜(31)をエッチングし、第4レジストパターン(44a)を剥離処理して、遮光領域(31a)及びハーフトーン位相シフト領域(21a)を形成する工程。 - 少なくとも以下の工程を具備することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
(a)透明基板(11)上にハーフトーン位相シフト膜(21)及び遮光膜(31)が形成された位相シフトマスク用ブランクス(10)上に第1レジスト層(45)を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第1レジストパターン(45a)を形成する工程。
(b)第1レジストパターン(45a)をマスクにして遮光膜(31)及びハーフトーン位相シフト膜(21)をエッチングし、メインパターン(51)を形成する工程。
(c)第1レジストパターン(45a)をマスクにしてメインパターン(51)領域の透明基板(11)を所定の深さエッチングし、第1レジストパターン(45a)を剥離処理して、透明基板(11)が所定の深さ掘り込まれたメインパターン(51a)を形成する工程。
(d)第2レジスト層(46)を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第2レジストパターン(46a)を形成する工程。
(e)第2レジストパターン(46a)をマスクにして遮光膜(31)及びハーフトーン位相シフト膜(21)をエッチングし、第2レジストパターン(46a)を剥離処理して、補助パターン(61)を形成する工程。
(h)第3レジスト層(47)を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第3レジストパターン(47a)を形成する工程。
(i)第3レジストパターン(47a)をマスクにして遮光膜(31)をエッチングし、第3レジストパターン(47a)を剥離処理して、遮光領域(31a)及びハーフトーン位相シフト領域(21a)を形成する工程。 - 少なくとも以下の工程を具備することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
(a)透明基板(11)上にハーフトーン位相シフト膜(21)及び遮光膜(31)が形成された位相シフトマスク用ブランクス(10)上に第1レジスト層(41)を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第1レジストパターン(41b)を形成する工程。
(b)第1レジストパターン(41b)をマスクにして遮光膜(31)及びハーフトーン位相シフト膜(21)をエッチングし、第1レジストパターン(41b)を剥離処理して、補助パターン(61)を形成する工程。
(c)第2レジスト層(42)を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第2レジストパターン(42b)を形成する工程。
(d)第2レジストパターン(42b)をマスクにして補助パターン(61)領域の透明基板(11)を所定の深さエッチングし、第2レジストパターン(42b)を剥離処理して、透明基板(11)が所定の深さ掘り込まれた補助パターン(61a)を形成する工程。
(e)第3レジスト層(43)を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第3レジストパターン(43b)を形成する工程。
(f)第3レジストパターン(43b)をマスクにして遮光膜(31)及びハーフトーン位相シフト膜(21)をエッチングし、第3レジストパターン(43b)を剥離処理して、メインパターン(51)を形成する工程。
(g)第4レジスト層(44)を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第4レジストパターン(44b)を形成する工程。
(h)第4レジストパターン(44b)をマスクにして遮光膜(31)をエッチングし、第4レジストパターン(44b)を剥離処理して、遮光領域(31a)及びハーフトーン位相シフト領域(21a)を形成する工程。 - 少なくとも以下の工程を具備することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
(a)透明基板(11)上にハーフトーン位相シフト膜(21)及び遮光膜(31)が形成された位相シフトマスク用ブランクス(10)上に第1レジスト層(45)を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第1レジストパターン(45b)を形成する工程。
(b)第1レジストパターン(45b)をマスクにして遮光膜(31)及びハーフトーン位相シフト膜(21)をエッチングし、補助パターン(61)を形成する工程。
(c)第1レジストパターン(45b)をマスクにして補助パターン(61)領域の透明基板(11)を所定の深さエッチングし、第1レジストパターン(45b)を剥離処理して、透明基板(11)が所定の深さ掘り込まれた補助パターン(61a)を形成する工程。
(d)第2レジスト層(46)を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第2レジストパターン(46b)を形成する工程。
(e)第2レジストパターン(46b)をマスクにして遮光膜(31)及びハーフトーン位相シフト膜(21)をエッチングし、第2レジストパターン(46b)を剥離処理して、メインパターン(51)を形成する工程。
(h)第3レジスト層(47)を形成し、パターン描画、現像等の一連のパターニング処理を行って、第3レジストパターン(47b)を形成する工程。
(i)第3レジストパターン(47b)をマスクにして遮光膜(31)をエッチングし、第3レジストパターン(47b)を剥離処理して、遮光領域(31a)及びハーフトーン位相シフト領域(21a)を形成する工程。 - 請求項1または2に記載の位相シフトマスクの製造方法にて作製された、透明基板上に少なくともメインパターンと前記メインパターンの周辺に配置された補助パターンとハーフトーン位相シフト領域と遮光領域とからなる位相シフトマスクであって、前記遮光領域はマスクの有効領域外の外周部にのみ存在し、前記メインパターン下部の透明基板が所定の深さ掘り込まれていることを特徴とする位相シフトマスク。
- 請求項3または4に記載の位相シフトマスクの製造方法にて作製された、透明基板上に少なくともメインパターンと前記メインパターンの周辺に配置された補助パターンとハーフトーン位相シフト領域と遮光領域とからなる位相シフトマスクであって、前記遮光領域はマスクの有効領域外の外周部にのみ存在し、前記補助パターン下部の透明基板が所定の深さ掘り込まれていることを特徴とする位相シフトマスク。
- 請求項5または6に記載の位相シフトマスクを露光装置に設置し、当該位相シフトマスクを用いたリソグラフイー法による露光転写を行ない、パターン形成を行なうことを特徴とするパターン転写方法。
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