JP2007219128A - 位相シフトマスクの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】透明基板上に形成された遮光膜からなる遮光パターンと遮光膜に隣接する透光部に遮光膜の下部に亘るアンダーカット部を有する凹状の位相シフト部とを有する位相シフトマスクの製造方法において、位相シフト部の彫り込みを行うためのエッチング処理において、遮光部の上層に形成された反射防止層にダメージを与えることを防止して、反射防止層の剥がれによる擬似的な欠陥の発生を防止し、また、製造工程を簡素化し、欠陥の発生確率を低くする。
【解決手段】透明基板2上に遮光パターン5形成して遮光部を形成する工程と、遮光部に隣接する少なくとも一の透光部においてこの透光部よりも小さい開口部を有するレジストパターン7を形成する工程と、このレジストパターン7をマスクとして等方エッチング処理を施すことにより位相シフト部8を形成する工程とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、大規模集積回路(LSI)などの微細パターンを投影露光装置により転写する際に用いられる位相シフトマスクの製造方法に関する。
従来、大規模集積回路(LSI)における高集積化及び回路パターンの微細化に伴い、フォトリソグラフィ工程では、超解像技術として、位相シフトマスクが提案され実用化されつつある。
位相シフトマスクには、オルタネイティング型(いわゆるレベンソン型)、エッジ強調型、補助パターン型、クロムレス型、ハーフトーン型等、様々な種類のものが提案されている。例えば、オルタネイティング型位相シフトマスクは、透明基板上にクロム等の金属膜等からなる遮光膜により形成された遮光パターンを備えて構成されており、ラインアンドスペースパターンのように、遮光部と透光部とが繰返し存在する場合に、遮光部を介して隣接する透光部を透過する透過光の位相が180°ずれるように構成されている。これら透光部を透過する透過光の位相がずれていることにより、回折光の干渉による解像度の低下が防止され、ラインアンドスペースパターンの解像度の向上を図ることができる。
このような位相シフトマスクにおいては、遮光部を介して隣接する透光部間で、波長λの透過光に対して、〔λ(2m−1)/2〕(∵mは、自然数)の光路長差を生じさせることで、これら透過光の間に180°の位相差を生じさせている。このような光路長差を生じさせるためには、遮光部を介して隣接する透光部間における透明基板の厚さの差dを、透明基板の屈折率をnとしたとき、〔d=λ(2m−1)/2n〕が成立するようにすればよい。
位相シフトマスクにおいては、透光部間における透明基板の厚さの差を生じさせるため、一方の透光部において透明基板上に透明薄膜を被着させて厚さを増すか、または、一方の透光部において透明基板を彫り込むことにより厚さを減らすことを行っている。すなわち、透明基板上に透明薄膜を被着させたシフタ被着型(凸部型)位相シフトマスクの位相シフト部は、厚さd(=λ(2m−1)/2n)の透明薄膜(シフタ)で覆われている。また、透明基板を彫り込んだ彫り込み型位相シフトマスクの位相シフト部は、透明基板が深さd(=λ(2m−1)/2n)だけエッチング処理されている。なお、これら透明薄膜の被着も彫り込みもなされない透光部、または、透光部が浅い彫り込み部と深い彫り込み部とを有する場合は、浅い彫り込み部が、非位相シフト部となる。
透明基板を彫り込むことにより位相シフト部を形成したオルタネイティング型位相シフトマスクにおいては、彫り込み部の側壁の影響で、彫り込み部を透過する光量が非彫り込み部を透過する光量に対して低下し、彫り込み部と非彫り込み部とで、基板上に転写したパターン寸法が異なってしまうという問題がある。
この問題を解決する手段として、例えば、特許文献1には、図4に示すように、ドライエッチング処理とウエットエッチング処理とを組み合わせて彫り込みを行うことにより、遮光パターンをなす遮光膜が彫り込み部に対して迫り出したオーバーハング形状とする製造方法が記載されている。
この製造方法においては、まず、図4中の(a)に示すように、遮光膜101が形成された透明基板102上にレジスト103を塗布し、図4中の(b)に示すように、レジスト103に露光し、現像してレジストパターン104を形成して、遮光膜101にエッチング処理を施して、遮光パターン105を形成する。次に、図4中の(c)に示すように、レジストパターン104を除去して、図4中の(d)に示すように、再び、レジスト106を塗布する。そして、図4中の(e)に示すように、レジスト106に露光し、現像してレジストパターン107を形成して、図4中の(f)に示すように、透明基板102に異方エッチング処理(ドライエッチング処理)を施して、彫り込み部108を形成する。さらに、図4中の(g)に示すように、透明基板102に等方エッチング処理(ウエットエッチング処理)を施して、オーバーハング形状を形成する。そして、図4中の(h)に示すように、レジストパターン107を除去し、図4中の(i)に示すように、位相シフトマスクが完成する。
また、特許文献1には、パターンデータを補正して、遮光膜のうち彫り込み部に隣接する部分を予め彫り込み部側に拡大しておくとともに、図5に示すように、非彫り込み部及び遮光膜の一部を覆うレジストパターンを形成し、このレジストパターン及び遮光膜の露出部(レジストパターンによって覆われていない部分)をマスクとしてエッチング処理を行う製造方法が記載されている。
この製造方法においては、まず、図5中の(a)に示すように、遮光膜101が形成された透明基板102上にレジスト103を塗布し、図5中の(b)に示すように、レジスト103に露光し、現像してレジストパターン104を形成して、遮光膜101にエッチング処理を施して、遮光パターン105を形成する。このとき、彫り込み部となる領域は、パターンデータの補正により、非彫り込み部となる領域よりも広くなっている。次に、図5中の(c)に示すように、レジストパターン104を除去して、図5中の(d)に示すように、再び、レジスト106を塗布する。そして、図5中の(e)に示すように、レジスト106に露光し、現像してレジストパターン107を形成して、図5中の(f)に示すように、透明基板102に異方エッチング処理(ドライエッチング処理)を施して、彫り込み部108を形成する。そして、図5中の(g)に示すように、レジストパターン107を除去し、図5中の(h)に示すように、位相シフトマスクが完成する。
特開平10−333316
ところで、前述のようにしてオーバーハング形状を形成する位相シフトマスクの製造方法においては、一般的な手順として、エッチング処理によって遮光パターンを形成し、その後、再度レジストを塗布してアライメントを取り、重ね描画により、レジストパターンを形成する。このとき、装置誤差による重ねずれを考慮して、レジストパターンにおける開口部(シフタパターン)は、実設計値よりもわずかに大きめに設定する。そのため、レジストパターンは、非彫り込み部及び遮光パターンをなす遮光膜の一部を覆い、遮光膜のうち彫り込み部に隣接する部分を覆わずに露出させたものとなる。
このようにレジストパターンより露出した遮光膜の露出部においては、彫り込みを行うためのエッチング処理において、上層に形成された反射防止層(AR層)がダメージを受けて剥がれてしまうことがある。反射防止層が剥がれてしまうと、反射率が上昇し、位相シフトマスクの完成後の表面検査において、擬似的な欠陥として検出されてしまうという問題がある。
また、ドライエッチング処理とウエットエッチング処理とを組み合わせて遮光膜のオーバーハング形状を形成することについては、2回の異なる性質のエッチング処理を組み合わせることから、工程が煩雑であり、また、欠陥の発生確率が高くなるという問題がある。
そこで、本発明は、前述の実情に鑑みて提案されるものであって、位相シフトマスクの製造における彫り込みを行うためのエッチング処理において、遮光部の上層に形成された反射防止層にダメージを与えることを防止して、反射防止層の剥がれによる擬似的な欠陥の発生を防止し、また、製造工程を簡素化しつつ、欠陥の発生確率を低くすることができる位相シフトマスクの製造方法を提供することを目的とする。
前述の課題を解決し、前記目的を達成するため、本発明は、以下の構成のいずれか一を有するものである。
〔構成1〕
本発明に係る位相シフトマスクの製造方法は、透明基板とこの透明基板上に形成された遮光膜からなり透明基板の所定領域を遮光部とする遮光パターンと遮光部に隣接する少なくとも一の透光部において遮光膜の下部に亘るアンダーカット部を有する凹状の位相シフト部とを有する位相シフトマスクの製造方法において、透明基板上に遮光パターンを形成して遮光部を形成する工程と、遮光部に隣接する少なくとも一の透光部においてこの透光部よりも小さい開口部を有するレジストパターンを形成する工程と、少なくともレジストパターンをマスクとした等方エッチング処理を施すことにより位相シフト部を形成する工程とを有することを特徴とするものである。
〔構成2〕
本発明に係る位相シフトマスクの製造方法は、構成1を有する位相シフトマスクの製造方法において、アンダーカット部のアンダーカット量をr、レジストパターンの遮光パターンからのはみ出し量をr、位相シフト部の深さをdとしたとき、
+r=d
という関係が満たされており、位相シフト部を形成する工程におけるエッチング処理は、等方エッチング処理のみであることを特徴とするものである。
〔構成3〕
本発明に係る位相シフトマスクの製造方法は、構成1を有する位相シフトマスクの製造方法において、アンダーカット部のアンダーカット量をr、レジストパターンの遮光パターンからのはみ出し量をr、位相シフト部の深さをdとしたとき、
+r<d
という関係が満たされており、位相シフト部を形成する工程におけるエッチング処理は、異方エッチング処理を施した後に等方エッチング処理を施すものであって、異方エッチング処理によるエッチング深さをd、等方エッチング処理によるエッチング深さをdとしたとき、
=d−d=d−(r+r
という関係が満たされていることを特徴とするものである。
構成1を有する本発明に係る位相シフトマスクの製造方法においては、遮光部に隣接する少なくとも一の透光部においてこの透光部よりも小さい開口部を有するレジストパターンを形成し、少なくともレジストパターンをマスクとした等方エッチング処理を施すことにより、位相シフト部(彫り込み)を形成するので、遮光膜の上層に形成された反射防止層にダメージを与えることが防止され、反射防止層の剥がれによる擬似的な欠陥の発生が防止され、また、製造工程が簡素であり、欠陥の発生確率を低くして、安定して位相シフトマスクを製造することができる。
構成2を有する本発明に係る位相シフトマスクの製造方法においては、アンダーカット部のアンダーカット量r及びレジストパターンの遮光パターンからのはみ出し量rの和が位相シフト部の深さdに等しく、位相シフト部を形成する工程におけるエッチング処理が等方エッチング処理のみであるので、製造工程が簡素であり、安定して位相シフトマスクを製造することができる。
構成3を有する本発明に係る位相シフトマスクの製造方法においては、位相シフト部を形成する工程において、異方エッチング処理を施した後に等方エッチング処理を施し、異方エッチング処理によるエッチング深さd及び等方エッチング処理によるエッチング深さdの和が位相シフト部の深さをdに等しく、アンダーカット部のアンダーカット量r及びレジストパターンの遮光パターンからのはみ出し量rの和が等方エッチング処理によるエッチング深さdに等しいので、製造工程が簡素であり、安定して位相シフトマスクを製造することができる。
すなわち、本発明は、位相シフトマスクの製造における彫り込みを行うためのエッチング処理において、遮光部の上層に形成された反射防止層にダメージを与えることを防止して、反射防止層の剥がれによる擬似的な欠陥の発生を防止し、また、製造工程を簡素化しつつ、欠陥の発生確率を低くすることができる位相シフトマスクの製造方法を提供することができるものである。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る位相シフトマスクの製造方法の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る位相シフトマスクの製造方法の工程を示す工程図である。
この位相シフトマスクの製造方法においては、まず、図1中の(a)に示すように、遮光膜1が形成された透明基板2上にレジスト3を塗布する。遮光膜1は、クロム(Cr)等の金属を主たる構成要素として、透明基板2上に、スパッタリング法などによって形成されている。レジスト3は、塗布後、ベークする。
次に、図1中の(b)に示すように、レジスト3に対し、遮光パターンを形成するための露光を行い、現像してレジストパターン4を形成する。このレジストパターン4をマスクとして、遮光膜1に対してエッチング処理を施して、遮光パターン5を形成する。この遮光パターン5において、遮光膜がエッチング処理によって除去された領域は、透光部となる。そして、図1中の(c)に示すように、レジストパターン4を剥離(除去)する。
そして、図1中の(d)に示すように、再び、レジスト6を塗布して、ベークする。次に、図1中の(e)に示すように、レジスト6に対し、位相シフト部(彫り込み部)を形成するための露光を行い、現像して、レジストパターン7を形成する。
このレジストパターン7は、遮光部に隣接する少なくとも一の位相シフト部となる透光部において、この透光部のパターンサイズよりも小さい開口部を有している。すなわち、このレジストパターン7は、遮光パターン5より透明基板2上にはみだして形成されている。したがって、位相シフト部となる透光部に隣接する遮光部においては、レジストパターン7から露出する部分はなく、全てレジストパターン7によって覆われている。そのため、次のエッチング処理において、遮光膜1の上層に形成された反射防止層にダメージを与えることが防止され、反射防止層の剥がれによる擬似的な欠陥の発生が防止される。
次に、図1中の(f)に示すように、レジストパターン7をマスクとして、透明基板2に等方エッチング処理(ウェットエッチング処理)を施して、位相シフト部8を形成する。このエッチング処理においては、始めに異方エッチング処理(ドライエッチング処理)を施した後に、等方エッチング処理(ウェットエッチング処理)を施すようにしてもよい。このようにして形成された位相シフト部8は、遮光膜1の下部に亘るアンダーカット部を有して凹状に形成されている。
図2は、本発明に係る位相シフトマスクの製造方法により製造された位相シフト部の構成を示す断面図である。
位相シフト部8を形成する工程におけるエッチング処理が、等方エッチング処理のみである場合には、図2に示すように、アンダーカット部のアンダーカット量をr、レジストパターンの遮光パターンからのはみ出し量をr、位相シフト部の深さをdとしたとき、以下の関係が満たされている。
+r=d
すなわち、アンダーカット部のアンダーカット量r及びレジストパターンの遮光パターンからのはみ出し量rの和が位相シフト部の深さdに等しい。
また、位相シフト部8を形成する工程におけるエッチング処理が、異方エッチング処理を施した後に等方エッチング処理を施すものである場合には、アンダーカット部のアンダーカット量をr、レジストパターンの遮光パターンからのはみ出し量をr、位相シフト部の深さをdとしたとき、以下の関係が満たされている。
+r<d
また、このとき、異方エッチング処理によるエッチング深さをd、等方エッチング処理によるエッチング深さをdとしたとき、以下の関係が満たされている。
=d−d=d−(r+r
すなわち、異方エッチング処理によるエッチング深さd及び等方エッチング処理によるエッチング深さdの和が位相シフト部の深さをdに等しく、アンダーカット部のアンダーカット量r及びレジストパターンの遮光パターンからのはみ出し量rの和が等方エッチング処理によるエッチング深さdに等しい。
最後に、図1中の(g)に示すように、レジストパターン7を剥離(除去)し、図1中の(h)に示すように、位相シフトマスクが完成する。
このように、本発明に係る位相シフトマスクの製造においては、位相シフト部8の形成(彫り込み)を行うためのエッチング処理において、遮光膜1の上層に形成された反射防止層にダメージを与えることが防止され、反射防止層の剥がれによる擬似的な欠陥の発生が防止される。また、この位相シフトマスクの製造においては、製造工程が簡素化されており、欠陥の発生確率を低くして安定してオルタネイティング型位相シフトマスクを製造することができる。
〔第1の実施例〕
以下、本発明の第1の実施例について説明する。
図1中の(a)に示すように、透明基板2として、大きさ6インチ角、厚さ0.25インチの表面を鏡面研磨した石英ガラス基板を用意し、所定の洗浄を施した。この透明基板2上に、スパッタリング法により、クロムからなる遮光膜1を膜厚100nmとなるように形成した。次に、スピンコート法により、ポジ型電子線レジスト(日本ゼオン社製「ZEP7000」)3を膜厚500nmとなるように塗布した。
そして、レジスト3に対し、透光部を形成するための所望のパターンを電子線描画し、現像して、レジストパターン4を形成した。
次に、図1中の(b)に示すように、レジストパターン4をマスクとして、遮光膜1に対し、ClとOの混合ガスを用いてドライエッチング処理を施し、設計寸法通りの遮光パターン5を得た。そして、図1中の(c)に示すように、レジストパターン4を剥離して、遮光パターン5を有する第1段階のマスクを形成した。
次に、図1中の(d)に示すように、透光部の所定箇所に位相シフト部を形成するため、ポジ型電子線レジスト(日本ゼオン社製「ZEP7000」)6を全面に塗布した。そして、図1中の(e)に示すように、レジスト6に対し、位相シフト部を形成するための所定のパターンを電子線描画し、現像して、レジストパターン7を形成した。このレジストパターン7は、遮光パターン5のエッジから、後にエッチング処理を施す透明基板2上にはみだすように形成した。この実施例の位相シフトマスクは、ArF露光を前提としているため、図2に示すように、透明基板2のエッチング処理量(深さ)dは170nm、遮光パターン5のエッジからのサイドエッチング処理量(アンダーカット部のアンダーカット量)rは70nmと想定しており、レジストパターン7の遮光パターン5のエッジからのはみだし量rは、100nmとしている。
そして、図1中の(f)に示すように、透明基板2に対し、レジストパターン7をマスクとして、バッファードフッ酸を用いてウエットエッチング処理を行ない、位相シフト部(彫り込み部)8を形成した。このようにして形成された位相シフト部8は、遮光膜1の下部に亘るアンダーカット部を有して凹状に形成された。
この位相シフトマスクにおいては、以下の関係が満たされている。
+r=70nm+100nm=170nm=d
すなわち、レジストパターン7の遮光パターン5のエッジからのはみだし量rを100nmとすれば、後のエッチング処理においては、ウエットエッチングのみで、アンダーカット部のアンダーカット量を70nmとすることができる。
そして、図1中の(g)に示すように、レジストパターン7を剥離して、最終段階までのパターニングが完了した。さらに、図1中の(h)に示すように、ペリクル9を貼り付けて、位相シフトマスクが完成した。
このようにして作成した位相シフトマスクの表面を検査したところ、遮光膜1にダメージを受けた痕跡は発生しておらず、また、露光波長を193nmとして露光したところ、位相シフト部及び非位相シフト部のいずれにおいても、均一な線幅が得られた。
〔第2の実施例〕
以下、本発明の第2の実施例について説明する。
図3は、本発明に係る位相シフトマスクの製造方法の工程(第2の実施例)を示す工程図である。
図3中の(a)に示すように、透明基板2として、大きさ6インチ角、厚さ0.25インチの表面を鏡面研磨した石英ガラス基板を用意し、所定の洗浄を施した。この透明基板2上に、スパッタリング法により、クロムからなる遮光膜1を膜厚100nmとなるように形成した。次に、スピンコート法により、ポジ型電子線レジスト(日本ゼオン社製「ZEP7000」)3を膜厚500nmとなるように塗布した。
そして、レジスト3に対し、透光部を形成するための所望のパターンを電子線描画し、現像して、レジストパターン4を形成した。
次に、図3中の(b)に示すように、レジストパターン4をマスクとして、遮光膜1に対し、ClとOの混合ガスを用いてドライエッチング処理を施し、設計寸法通りの遮光パターン5を得た。そして、図3中の(c)に示すように、レジストパターン4を剥離して、遮光パターン5を有する第1段階のマスクを形成した。
次に、図3中の(d)に示すように、透光部の所定箇所に位相シフト部を形成するため、ポジ型電子線レジスト(日本ゼオン社製「ZEP7000」)6を全面に塗布した。そして、図3中の(e)に示すように、レジスト6に対し、位相シフト部を形成するための所定のパターンを電子線描画し、現像して、レジストパターン7を形成した。このレジストパターン7は、遮光パターン5のエッジから、後にエッチング処理を施す透明基板2上にはみだすように形成した。この実施例の位相シフトマスクは、ArF露光を前提としているため、図2に示すように、透明基板2のエッチング処理量(深さ)dは170nm、遮光パターン5のエッジからのサイドエッチング処理量(アンダーカット部のアンダーカット量)rは70nmと想定しており、レジストパターン7の遮光パターン5のエッジからのはみだし量は、50nmとしている。
次に、図3中の(f)に示すように、透明基板2に対し、レジストパターン7をマスクとして、CHFとOの混合ガスを用いて、深さd=50nmまでドライエッチング処理を施した。続けて、図3中の(g)に示すように、透明基板2に対し、レジストパターン7をマスクとして、バッファードフッ酸を用いて、d=120nmまでウエットエッチング処理を行ない、位相シフト部(彫り込み部)8を形成した。位相シフト部8の深さは、170nmとなっている。このようにして形成された位相シフト部8は、遮光膜1の下部に亘るアンダーカット部を有して凹状に形成された。
この位相シフトマスクにおいては、以下の関係が満たされている。
+r=70nm+50nm=120nm<170nm=d
=d−d=d−(r+r)=170nm−(70nm+50nm)=50nm
すなわち、レジストパターン7の遮光パターン5のエッジからのはみだし量rを100nm未満とした場合、後のエッチング処理においては、ドライエッチング処理の処理量を調整することにより、アンダーカット部のアンダーカット量を70nmとすることができる。
そして、図1中の(h)に示すように、レジストパターン7を剥離して、最終段階までのパターニングが完了した。さらに、図1中の(i)に示すように、ペリクル9を貼り付けて、位相シフトマスクが完成した。
このようにして作成した位相シフトマスクの表面を検査したところ、遮光膜1にダメージを受けた痕跡は発生しておらず、また、露光波長を193nmとして露光したところ、位相シフト部及び非位相シフト部のいずれにおいても、均一な線幅が得られた。
前述した各実施例においては、エッチング処理の工程が異なっているが、最終的な位相シフト部の断面形状が遮光膜1の下方において若干異なるのみであり、転写特性上は、何ら差異を生じていなかった。
本発明に係る位相シフトマスクの製造方法の工程(第1の実施例)を示す工程図である。 本発明に係る位相シフトマスクの製造方法により製造された位相シフト部の構成を示す断面図である。 本発明に係る位相シフトマスクの製造方法の工程(第2の実施例)を示す工程図である。 従来の位相シフトマスクの製造方法を示す工程図である。 従来の位相シフトマスクの製造方法の他の例を示す工程図である。
符号の説明
1 遮光膜
2 透明基板
3 レジスト
4 レジストパターン
5 遮光パターン
6 レジスト
7 レジストパターン
8 位相シフト部(彫り込み部)

Claims (3)

  1. 透明基板と、この透明基板上に形成された遮光膜からなり前記透明基板の所定領域を遮光部とする遮光パターンと、前記遮光部に隣接する少なくとも一の透光部において前記遮光膜の下部に亘るアンダーカット部を有する凹状の位相シフト部とを有する位相シフトマスクの製造方法において、
    前記透明基板上に、前記遮光パターンを形成して前記遮光部を形成する工程と、
    前記遮光部に隣接する少なくとも一の透光部において、この透光部よりも小さい開口部を有するレジストパターンを形成する工程と、
    少なくとも、前記レジストパターンをマスクとした等方エッチング処理を施すことにより、前記位相シフト部を形成する工程と
    を有することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
  2. 前記アンダーカット部のアンダーカット量をr、前記レジストパターンの前記遮光パターンからのはみ出し量をr、前記位相シフト部の深さをdとしたとき、
    +r=d
    という関係が満たされており、
    前記位相シフト部を形成する工程におけるエッチング処理は、等方エッチング処理のみである
    ことを特徴とする請求項1記載の位相シフトマスクの製造方法。
  3. 前記アンダーカット部のアンダーカット量をr、前記レジストパターンの前記遮光パターンからのはみ出し量をr、前記位相シフト部の深さをdとしたとき、
    +r<d
    という関係が満たされており、
    前記位相シフト部を形成する工程におけるエッチング処理は、異方エッチング処理を施した後に、等方エッチング処理を施すものであって、異方エッチング処理によるエッチング深さをd、等方エッチング処理によるエッチング深さをdとしたとき、
    =d−d=d−(r+r
    という関係が満たされている
    ことを特徴とする請求項1記載の位相シフトマスクの製造方法。
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