JP4539955B2 - 位相シフトマスク及びその製造方法並びに露光方法 - Google Patents

位相シフトマスク及びその製造方法並びに露光方法 Download PDF

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Description

本発明は、位相シフトマスク及びその製造方法並びに露光方法に関し、特に、光リソグラフィによる微細加工に用いて好適な位相シフトマスク及びその製造方法並びに露光方法に関する。
紫外線やエキシマレーザなどを光源に用いたステッパ露光などにおいて、パターン転写の解像度を上げるために、「位相シフトマスク」が用いられる。位相シフトマスクは、光源の波動としての性質のひとつである位相を変調することで解像度を上げる超解像技術を利用したフォトマスクである。
図12は、本発明者が本発明に至る過程で検討したハーフトーン位相シフトマスクの断面構造を表す模式図である。
すなわち、同図に表したハーフトーン位相シフトマスクは、透明基板1の上に選択的にハーフトーン位相シフト膜2を形成した構造を有する。157nm以上の波長を有する光を適用して露光を行う場合は、一般に、透明基板1の材料として石英ガラスが適用され、例えば、その大きさは6インチ角、厚さは0.25インチである。また、ハーフトーン位相シフト膜2の材料としては、ドライエッチング速度が他の材料に比較して大きいモリブデンシリサイド(MoSi)が適用され、透過率3〜15パーセントの光学特性を有し、位相差180度が得られる厚さに設定される。ここで、ハーフトーン位相シフト膜2の厚さDは、露光光の波長をλ、ハーフトーン位相シフト膜2の屈折率をnとすると次式により表される。

D=λ/2(n−1) (1)

このハーフトーン位相シフトマスクを上面から見て、石英ガラスの領域は露光光の透過領域として機能し、モリブデンシリサイドの領域は露光光の位相シフト領域として機能する。
しかし、このようなハーフトーン位相シフトマスクを適用し、露光装置を用いてフォトレジストへ転写すると、ハーフトーン位相シフト膜の透過率が大きい場合や、透過率が小さいハーフトーン位相シフト膜2を透過したわずかな光にもレジストが反応しやすい場合においては、「サイドローブパターン」と呼ばれる、通常では解像しない領域が解像してしまう現象が生じる。
図13は、サイドローブパターンを表す模式図である。
本具体例の場合、理想的には、ホールパターン12のみが解像されなければならないのであるが、ハーフトーン位相シフト膜2の透過率が大きい場合やフォトレジストが3〜15パーセントのわずかな光にも反応しやすい場合においては、サイドローブパターン13が発生してしまう。この原因は、図12に例示したハーフトーン位相シフトマスクの場合は、光の干渉によるサイドローブ光が通常のフォトマスクに比較して大きいためであると考えられる。
このようなサイドローブパターンの発生を抑制するために、例えば、パターンを形成すべき感光性樹脂に対して、露光前に難溶化処理を施すパターン形成方法が提案されている(特許文献1)。
特開平8−222513号公報
しかし、露光前に感光性樹脂に対して難溶化処理を施すためには、感光性樹脂をウェーハにスピンコートし熱処理(プリベーク)した後に、さらにアルカリ表面処理やリンスなどの付加的な処理が必要となり、製造工程が煩雑になる点で改善の余地がある。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、サイドローブパターンの発生を確実且つ容易に抑制できる位相シフトマスク及びその製造方法並びに露光方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明によれば、透明基板と、前記透明基板の上に選択的に設けられ、露光光の波長λに対して、厚みDと屈折率nとがD=λ/2(n−1)の式を満たし、かつ、前記露光光に対する透過率が3パーセント以上15パーセント以下である半透明膜と、前記半透明膜の上に設けられた遮光膜と、を備え、前記半透明膜は、前記遮光膜によってその上面のみが覆われ、前記半透明膜の側面は前記遮光膜により覆われず露出してなり、前記半透明膜のエッジと前記遮光膜のエッジとは面一であることを特徴とする位相シフトマスクが提供される。
ここで、前記半透明膜は、露光光の位相を略反転させる屈折率と膜厚を有するものとすることができる。
また、前記半透明膜は、露光光に対する透過率が3パーセント以上15パーセント以下であるものとすることができる。
また、前記遮光膜は、露光光に対する透過率が0.5パーセント以下であるものとすることができる。
また、前記半透明膜は、タンタルシリサイド(TaSi)、ジルコンシリサイド(ZrSi)、モリブデンシリサイド(MoSi)、クロムフロライド(CrF)、シリコンオキサイド(SiO)及びシリコンオキシナイトライド(SiO)よりなる群から選択されたいずれかからなるものとすることができる。
また、前記遮光膜は、クロム(Cr)、酸化クロム(CrO)及びフッ化クロム(CrF)よりなる群から選択されたいずれかからなるものとすることができる。
また、前記透明基板は、シリコンオキサイド(SiO)を含有してなるものとすることができる。
一方、本発明によれば、透明基板の上に、露光光の波長λに対して、厚みDと屈折率nとがD=λ/2(n−1)の式を満たし、かつ、前記露光光に対する透過率が3パーセント以上15パーセント以下である半透明膜を形成し、前記半透明膜の上に遮光膜を形成する工程と、前記遮光膜の上に電子線レジストを塗布する工程と、電子ビーム描画と現像により前記電子線レジストを選択的に除去する工程と、前記レジストにより覆われていない部分の前記遮光膜及び前記半透明膜に関し、前記半透明膜のエッジ及び前記遮光膜のエッジが面一になるようにエッチングする工程と、前記レジストを除去する工程と、を備えたことを特徴とする位相シフトマスクの製造方法が提供される。
ここで、前記遮光膜及び前記半透明膜をエッチングする工程において、異方性エッチングを用いるものとすることができる。
一方、本発明によれば、光源から放出された露光光を、上記のいずれかの位相シフトマスクを介して被照射体に照射することを特徴とする露光方法が提供される。
本発明によれば、ハーフトーン位相シフトマスクの半透明膜を透過する領域に発生するサイドローブ光の光強度を低減することができる。そして、その効果により、解像パターン周辺に発生するサイドローブパターンを無くすことを実現できる。さらに、ハーフトーン位相シフトマスクの利点である位相シフト効果を無くさないようにするために、半透明膜の側壁から発生する逆位相の光による位相シフト効果により、光コントラストが向上し、解像度、マージン(焦点深度、露光裕度)を向上させることができる。
その結果として、高い歩留まりで超微細加工を確実に実施することができ、産業上のメリットは多大である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる位相シフトマスクの断面構造を表す模式図である。
すなわち、本実施形態においては、透明基板1の上に設けられた半透明膜2の上面が完全に覆われるように、遮光膜3のパターンが設けられている。半透明膜2は、「位相シフト効果」が生ずるようにその材質や厚みが設定されている。すなわち、半透明膜2を透過した露光光の位相が、半透明膜2を介さずに透明基板1を透過した露光光の位相に対してシフトするように半透明膜2が設けられる。典型的には、半透明膜2の厚みDと屈折率nは、露光光の波長λに対して、図12に関して前述した(1)式を満足するものとすることが望ましい。
図1に例示したような構造を採用することにより、半透明膜2を透過する光が原因で発生するサイドローブパターンを無くすことができる。さらに、半透明膜2のパターンの側壁は、遮光膜3で覆わずに露出した構造とする。このようにすることにより、半透明膜2のエッジにおいて位相シフトによる光の干渉効果を利用した「位相シフト効果」によってレジストパターン形状を良好にすることができる。
図2は、本実施形態の位相シフトマスクにおける光学的な作用を説明するための模式図である。すなわち、同図(a)は、本実施形態の位相シフトマスクの断面構造、同図(b)はその光強度分布、同図(c)はその光振幅をそれぞれ表す。
また、図3は、比較例として、図12に例示したハーフトーン位相シフトマスクにおける光学的な作用を説明するための模式図である。すなわち、同図(a)は、図12の位相シフトマスクの断面構造、同図(b)はその光強度分布、同図(c)はその光振幅をそれぞれ表す。
まず、図3を参照しつつ説明すると、図12に関して前述したハーフトーン位相シフトマスクの場合、光の干渉によるサイドローブ光は、半透明膜2の透過率に依存して発生する。そして、半透明膜2の透過率が3〜15パーセントにおいては、通常のフォトマスクに比較して、サイドローブ光17が大きくなる。このため、図13に表したようなサイドローブパターン13が発生してしまう。
これに対して、本実施形態によれば、半透明膜2の上に遮光膜3を設けることによって、半透明膜2を透過する領域に発生するサイドローブ光の光強度を低減することができる。そして、その効果により、解像パターン周辺に発生するサイドローブパターンを無くすことができる。
すなわち、図2に表したように、本実施形態の位相シフトマスクの場合には、遮光膜3を設けることによってサイドローブ光が低減される。その結果として、図12に表したハーフトーン位相シフトマスクを用いた場合に発生していたサイドローブパターンを無くすことが可能となる。
さらに、図12に関して前述したハーフトーン位相シフトマスクの利点である位相シフト効果を無くさないようにするために、遮光膜3は、半透明膜2の上面のみに設け、半透明膜2の側面には設けない。このようにすると、半透明膜の側壁から発生する逆位相の光21による位相シフト効果が得られ、光コントラストが向上し、解像度、マージン(焦点深度、露光裕度)を向上させることができる。
(実施例)
以下、実施例を参照しつつ、本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明する。
図4は、本発明の実施例にかかる位相シフトマスクの製造工程を表す工程断面図である。以下、同図を参照しつつ、本実施例の位相シフトマスクの構造と製造方法について説明する。
まず、図4(a)に表したように、透明基板1の上に、半透明膜2、遮光膜3、電子線レジスト4をこの順に積層させたマスクブランクスを形成する。具体的には、まず、透明基板1の上にスパッタや真空蒸着などの方法により半透明膜2を形成し、さらにその上に、同じくスパッタや真空蒸着などにより遮光膜3を形成する。そして、その上に、電子線レジスト4を塗布する。
透明基板1の材料としては、適用する露光光の波長において、透過率が80パーセント以上の高いものを用いることが望ましい。例えば、露光光の波長157nm以上において、85パーセント以上の透過率を有する石英ガラスは、基板1の材料として有効である。
また、半透明膜2の材料としては、適用する露光光の波長において、フォトレジスト転写時に、フォトレジストが完全に除去できる透過率を有するもので、できるだけ透過率の小さいものを用いることが望ましい。半透明膜2の材料としては、タンタルシリサイド(TaSi)、ジルコンシリサイド(ZrSi)、モリブデンシリサイド(MoSi)、クロムフロライド(CrF)、シリコンオキサイド(SiO)、シリコンオキシナイトライド(SiO)などが有効である。
一方、遮光膜3の材料としては、適用する露光光の波長において、透過率の小さいものでなければならない。例えば、157nm以上の波長の光においては、透過率が0.5パーセント以下であるクロム(Cr)が有効である。その厚みについては、光源の波長に応じて適宜決定することができる。
図5は、クロムの厚みと透過率との関係を表すグラフ図である。すなわち、同図の横軸はクロムの厚み(ナノメータ)を表し、縦軸は光の透過率(パーセント)を表す。また、図5には、光源としてKrF、i線、g線のそれぞれの場合についての関係を表した。
図5に表したように、クロムの透過率は、その厚みと光源の波長とに依存して変化する。従って、用いる光源の波長に応じて、透過率が0.5パーセント以下となる厚みを適宜決定することができる。
また、遮光膜3の材料としては、酸化クロム(CrO)やフッ化クロム(CrF)などを用いることができる。図5からも分かるように、これらの材料は、光源の波長が短くなるに従って、透過率が低下する。また、露光光に対する透過率が0.5パーセント以下で、さらに望ましくは、光学濃度(optical density)が3以上すなわち透過率が0.1パーセント以下のものを遮光膜3として用いるとよい。
また、いわゆる「ピンホール」の発生を避けるためには、クロムの場合には膜厚を60ナノメータ以上とすることが望ましい。
再び図4に戻って説明を続けると、次に、図4(a)に表したように、電子線10を照射して電子線レジストを露光する。
しかる後に、図4(b)に表したように、電子線レジスト4を現像する。電子ビーム描画と現像工程により、電子線レジスト4は、レジスト領域と無レジスト領域に区別されて、パターニングが行われる。なお、電子線レジスト4の現像工程においては、電子線レジスト4としてポジ型レジストを用いた場合、電子ビームが照射された領域は、電子線レジスト4が現像液に溶解し、遮光膜3が露出する。電子ビームが照射されない領域は、電子線レジスト4が現像液に溶解しないので、電子線レジストのパターンが残存する。電子線レジスト4としてネガ型レジストを用いた場合には、電子線の照射領域を反転させればよい。
現像後、図4(c)に表したように、遮光膜3をエッチングする。遮光膜3のドライエッチングを行う場合、平行平板型の反応性イオンエッチング(reactive ion etching:RIE)法を用いることができる。例えば、遮光膜3がクロム(Cr)の場合、エッチングガスとしては、CCl(テトラクロロメタン)とO(酸素)、あるいは、CHCl(ジクロロメタン)を流量比率1:3に制御して用いることができる。エッチングの際、透明基板1と半透明膜2とのエッチング選択比は十分でなければならない。また、電子線レジスト4は、エッチングに対する保護膜として働き、電子線レジストに覆われていない領域の遮光膜3のみが除去され、半透明膜2が部分的に露出する。
遮光膜3のクロム(Cr)のドライエッチングに、CCl(テトラクロロメタン)とO(酸素)、あるいは、CHCl(ジクロロメタン)を流量比率1:3に制御して適用する場合、電子線レジスト4のドライエッチング耐性は十分に高い。
次に、図4(d)に表したように、半透明膜2のエッチングを実施する。半透明膜2のドライエッチングを行う場合も、例えば、平行平板型の反応性イオンエッチチング(RIE)法を用いることができる。例えば、半透明膜2が、モリブデンシリサイドからなる場合、エッチングガスとしては、CF(テトラフルオロメタン)とO(酸素)とを流量比率20:1に制御して用いることができる。このエッチングの際も、透明基板1である合成石英ガラスとのエッチング選択比は十分に高くなければならない。電子線レジスト4は、エッチングに対する保護膜として働き、電子線レジストに覆われていない領域のハーフトーン位相シフト膜2のみが除去され、透明基板1が部分的に露出する。モリブデンシリサイド(MoSi)膜のドライエッチングに、CF(テトラフルオロメタン)とO(酸素)とを流量比率20:1に制御して適用した場合、電子線レジスト4のドライエッチング耐性は十分に高い。
半透明膜2をエッチング後、図4(e)に表したように、電子線レジスト4を剥離除去する。レジスト4の剥離液としては、硫酸と過酸化水素水とを3:1の比率で混ぜ合わせた混合液を用いることができる。この際、露出している透明基板1と半透明膜2と遮光膜3の剥離耐性は十分に高くなければならない。
以上説明した方法により、本実施形態の位相シフトマスクを形成することができる。図4(c)及び(d)に関して前述したエッチング工程において、それぞれRIEなどのいわゆる異方性ドライエッチングを用いることにより、半透明膜2の上面のみを覆うように遮光膜3が設けられ、半透明膜2の側面は遮光膜3により覆われない積層構造を確実に形成することができる。
図6は、このようにして作製した本実施形態の位相シフトマスクを投影露光装置に設置した状態を表す概念図である。同図に表したように、露光光源22から放出された露光光が、本実施形態の位相シフトマスク23を透過し、露光投影系レンズ24に入射し、この露光投影系レンズ24の内部で収束されて、ウェーハ25上のフォトレジストに露光される。
図7は、本実施形態の位相シフトマスクによる露光転写後のレジストパターンを例示する模式図である。
図12に表した比較例のハーフトーン位相シフトマスクを用いた場合は、図3に表したような光強度分布を示すので、サイドローブ光17が発生する。その影響により、ハーフトーン位相シフト膜2の透過率が大きい場合や、フォトレジストが透過率3〜15パーセントのハーフトーン位相シフト膜2を透過したわずかな光にも反応しやすい場合においては、図13に表したようなサイドローブパターン13が発生する。
これに対して、本実施形態の位相シフトマスクを用いてフォトレジストへ転写する場合は、図2に例示した如くサイドローブ光は発生しない。したがって、図7に表したように、サイドローブ光に起因するレジスト膜減り(サイドローブパターン)を防ぐことができる。
また、本実施形態の位相シフトマスクの場合には、半透明膜2の側壁から発生する逆位相の光による位相シフト効果により、光コントラストが向上し、解像度、マージン(焦点深度、露光裕度)を向上させることができる。つまり、本発明によれば、遮光膜3を設けながら、図12に例示したハーフトーン位相シフトマスクの利点である「位相シフト効果」を無くさないようにすることができる。
図8は、本発明の位相シフトマスクの第1の変型例を表す模式断面図である。すなわち、同図は、位相シフトマスクのパターン開口の部分を拡大した断面図である。
本変型例においては、半透明膜2のパターンエッジが、遮光膜3のパターンエッジよりもややはみ出している。また、その「はみ出し」は、均一ではなく、半透明膜2は、透明基板1の側においてはみ出している。このように、半透明膜2のパターンエッジを遮光膜3よりもややはみ出させることにより、パターンエッジにおける位相シフト効果をより強くし、サイドローブ光に起因するレジスト膜減り(サイドローブパターン)などをより効果的に抑制できる。
なお、本変型例のような半透明膜2のはみ出しは、等方的なエッチングにより形成しやすい。すなわち、遮光膜3に開口を形成した後に、エッチング速度の分布が比較的等方的なエッチング方法により半透明膜2をエッチングすると、遮光膜3の開口から半透明膜2が等方的にエッチングされ、図8に表したように、基板1の側においてはみ出したパターンを形成できる。
図9は、本発明の位相シフトマスクの第2の変型例を表す模式断面図である。
本変型例においても、半透明膜2のパターンエッジが、遮光膜3のパターンエッジよりもややはみ出している。ただし、その「はみ出し」は、均一であり、遮光膜3と段差を形成している。半透明膜2のパターンエッジをこのようにはみ出させても、パターンエッジにおける位相シフト効果をより強くし、サイドローブ光に起因するレジスト膜減り(サイドローブパターン)などをより効果的に抑制できる。
なお、本変型例のような半透明膜2のはみ出し形状は、例えば、いわゆる異方性エッチングにより形成可能である。すなわち、遮光膜3に開口を形成した後に、FIB(Focused Ion Beam)法などの方法によりビームを絞って半透明膜2をエッチングすることができる。この時に半透明膜2に形成される開口サイズは、ビームサイズに依存し、図9の如く段差状のパターンエッジを形成することが可能である。
図10は、本発明の位相シフトマスクの第3の変型例を表す模式断面図である。
本変型例においても、半透明膜2のパターンエッジが、遮光膜3のパターンエッジよりもややはみ出している。ただし、その「はみ出し」は、均一でなく、遮光膜3の側においてはみ出している。半透明膜2のパターンエッジをこのようにはみ出させても、パターンエッジにおける位相シフト効果をより強くし、サイドローブ光に起因するレジスト膜減り(サイドローブパターン)などをより効果的に抑制できる。
本変型例のような半透明膜2のはみ出し形状は、例えば、2段階のエッチングプロセスを実施することにより可能である。すなわちまず、遮光膜3に図10の状態よりもやや小さな開口を形成する。しかる後に、遮光膜3よりも半透明膜2に対するエッチング速度が大きなエッチング条件を用い、遮光膜3をマスクとして半透明膜2をエッチングする。この時に、等方的なエッチング条件を用いるとよい。しかる後に、遮光膜3の開口を拡大する。その方法としては、半透明膜2よりも遮光膜3に対するエッチング速度が大きなエッチング条件によって遮光膜3をエッチングすることにより、その開口を拡大させる方法がある。このようにして、図10に表したようなはみ出し形状を形成することが可能である。
図11は、本発明の位相シフトマスクの第4の変型例を表す模式断面図である。
本変型例においては、遮光膜3のパターンエッジが傾斜し、半透明膜2のパターンエッジは、その先端にほぼ整合して設けられている。パターンエッジにおいて遮光膜3の膜厚が順次薄くなるので、半透明膜2のよる位相シフト効果が強調される。つまり、パターンエッジにおける位相シフト効果をより強くし、サイドローブ光に起因するレジスト膜減り(サイドローブパターン)などをより効果的に抑制できる。
本変型例のようなパターンエッジの形状は、遮光膜3を等方的なエッチング条件によりエッチングすることにより形成可能である。すなわち、遮光膜3の上に図示しないマスクを設け、そのマスクに設けられた開口を介して、遮光膜3を等方的にエッチングする。すると、図11に表したような遮光膜3の傾斜したパターンエッジが得られる。しかる後に、遮光膜3をマスクとして、半透明膜2をエッチングする。この際には、異方性エッチングを用いると図示した如く、垂直状の開口を半透明膜2に形成できる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
例えば、本発明の位相シフトマスクにおいて用いる透明基板、半透明膜、遮光膜などの材質や厚み、パターン形状、露光に用いる光源の波長などについては、当業者が適宜設計変更して適用したものも、本発明の要旨を含む限り、本発明の範囲に包含される。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての位相シフトマスク及びその製造方法並びに露光方法は、本発明の範囲に包含される。
本発明の実施の形態にかかる位相シフトマスクの断面構造を表す模式図である。 本発明の実施形態の位相シフトマスクにおける光学的な作用を説明するための模式図である。 比較例として、図12に例示したハーフトーン位相シフトマスクにおける光学的な作用を説明するための模式図である。 本発明の実施例にかかる位相シフトマスクの製造工程を表す工程断面図である。 クロムの厚みと透過率との関係を表すグラフ図である。 本実施形態の位相シフトマスクを投影露光装置に設置した状態を表す概念図である。 本実施形態の位相シフトマスクによる露光転写後のレジストパターンを例示する模式図である。 本発明の位相シフトマスクの第1の変型例を表す模式断面図である。 本発明の位相シフトマスクの第2の変型例を表す模式断面図である。 本発明の位相シフトマスクの第3の変型例を表す模式断面図である。 本発明の位相シフトマスクの第4の変型例を表す模式断面図である。 本発明者が本発明に至る過程で検討したハーフトーン位相シフトマスクの断面構造を表す模式図である。 サイドローブパターンを表す模式図である。
符号の説明
1 透明基板
2 半透明膜(ハーフトーン位相シフト膜)
3 遮光膜
4 電子線レジスト
10 電子線
12 ホールパターン
13 サイドローブパターン
17 サイドローブ光
22 露光光源
23 位相シフトマスク
24 露光投影系レンズ
25 ウェーハ

Claims (9)

  1. 透明基板と、
    前記透明基板の上に選択的に設けられ、露光光の波長λに対して、厚みDと屈折率nとがD=λ/2(n−1)の式を満たし、かつ、前記露光光に対する透過率が3パーセント以上15パーセント以下である半透明膜と、
    前記半透明膜の上に設けられた遮光膜と、
    を備え、
    前記半透明膜は、前記遮光膜によってその上面のみが覆われ、前記半透明膜の側面は前記遮光膜により覆われず露出してなり、前記半透明膜のエッジと前記遮光膜のエッジとは面一であることを特徴とする位相シフトマスク。
  2. 前記半透明膜は、露光光の位相を略反転させる屈折率と膜厚を有することを特徴とする請求項1記載の位相シフトマスク。
  3. 前記遮光膜は、露光光に対する透過率が0.5パーセント以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の位相シフトマスク。
  4. 前記半透明膜は、タンタルシリサイド(TaSi)、ジルコンシリサイド(ZrSi)、モリブデンシリサイド(MoSi)、クロムフロライド(CrF)、シリコンオキサイド(SiO)及びシリコンオキシナイトライド(SiO)よりなる群から選択されたいずれかからなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の位相シフトマスク。
  5. 前記遮光膜は、クロム(Cr)、酸化クロム(CrO)及びフッ化クロム(CrF)よりなる群から選択されたいずれかからなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の位相シフトマスク。
  6. 前記透明基板は、シリコンオキサイド(SiO)を含有してなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の位相シフトマスク。
  7. 透明基板の上に、露光光の波長λに対して、厚みDと屈折率nとがD=λ/2(n−1)の式を満たし、かつ、前記露光光に対する透過率が3パーセント以上15パーセント以下である半透明膜を形成し、前記半透明膜の上に遮光膜を形成する工程と、
    前記遮光膜の上に電子線レジストを塗布する工程と、
    電子ビーム描画と現像により前記電子線レジストを選択的に除去する工程と、
    前記レジストにより覆われていない部分の前記遮光膜及び前記半透明膜に関し、前記半透明膜のエッジ及び前記遮光膜のエッジが面一になるようにエッチングする工程と、
    前記レジストを除去する工程と、
    を備えたことを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
  8. 前記遮光膜及び前記半透明膜をエッチングする工程において、異方性エッチングを用いることを特徴とする請求項記載の位相シフトマスクの製造方法。
  9. 光源から放出された露光光を、請求項1〜のいずれか1つに記載の位相シフトマスクを介して被照射体に照射することを特徴とする露光方法。
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