JP2007239895A - シリンダ保護カバー及び油圧シリンダ - Google Patents

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慎一 大久保
Tadao Ikegaya
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Abstract

【課題】外力により圧迫される等の状況下でも、十分な保形性を有するシリンダ保護カバーを提供する。
【解決手段】シリンダ保護カバー20は、山折れ部23と谷折れ部24とが交互に位置し、全体が筒状に形成された蛇腹本体21を有し、この蛇腹本体21の両端はピストンロッド14の可動ブラケット11への連結部及びシリンダチューブ13に固定されている。蛇腹本体21の山折れ部23の内側には円環状の薄板部材からなる補強部材26が装着されており、補強部材26の内径R2及び蛇腹本体21の最縮小時の谷折れ部24の内径Dc2はシリンダチューブ13の外径D1より大きく、補強部材26の外径R1は最伸長時の蛇腹本体21の山折れ部23の内径と同じかそれより小さく、蛇腹本体21の最伸長時の谷折れ部24の内径De1より大きくなっている。
【選択図】図4

Description

本発明は、油圧作業機等に設けられるシリンダに装着されて、シリンダチューブから突出するピストンロッドを保護するためのシリンダ保護カバー及び保護カバーを装着した油圧シリンダに関するものである。
野外で稼働する油圧作業機として、例えば油圧ショベルは、土砂の掘削等の作業を行うフロント作業機を備えており、このフロント作業機の作動は油圧シリンダにより行われる。油圧シリンダはシリンダチューブからピストンロッドが突出するように設けられており、ピストンロッドを伸縮させることによって、それに連結したバケット等の部材が駆動される。
油圧ショベルにあっては、野外で土砂の掘削等の作業を行うものであり、フロント作業機を駆動する油圧シリンダには塵埃等の異物が付着し、また岩石等の飛来物やコンクリート等の構築物と衝突する可能性がある。特に、油圧シリンダのピストンロッドに塵埃等が付着したままで伸縮すると、微小な粒子がシリンダチューブ内に入り込むおそれがあり、またピストンロッドへの衝突物によって、このピストンロッドの表面が損傷する可能性もある。
そこで、油圧シリンダに保護カバーを装着することによって、ピストンロッドを保護するようにしたものが、例えば特許文献1に開示されている。この公知の保護カバーは、一端がピストンロッドの先端に固定され、他端がシリンダチューブに固定される円筒等の形状をした可撓体で構成しており、シリンダの伸縮に追従して伸縮することになり、シリンダの作動状態において常時ピストンロッドを覆うようにして保護するようにしている。
特開2001−241406号公報
特許文献1の保護カバーを用いることによって、ピストンロッドに塵埃等の異物が付着したり、岩石等の固形物が直接衝突したりすることがなくなり、シリンダを有効に保護できるという利点がある。しかしながら、前述した油圧ショベルのような油圧作業機は、例えば泥土地,河川,湖沼や内湾等での土砂の掘削や浚渫といった作業を行うためにも用いられる。このために、シリンダに装着した保護カバーが外力の作用で圧迫されたり、変形させられたりする可能性がある。このようにシリンダに装着した保護カバーが変形した状態で、ピストンロッドが伸長または縮小すると、保護カバーの一部がシリンダに咬み込まれる等によって、この保護カバーが破損するおそれがあり、またシリンダの円滑な動きを阻害する可能性もある。従って、特許文献1の保護カバーは、油圧シリンダの作動状況により制約を受けることになり、汎用性という点では必ずしも満足なものとは言えない。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、外力により圧迫される等の状況下でも、十分な保形性を有するシリンダ保護カバーを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明は、シリンダに装着され、一端がシリンダチューブに固定されるシリンダ側固定部で、他端はピストンロッドの先端またはこのピストンロッドが連結される連結部材に固定されるロッド側固定部となり、前記シリンダの伸縮に応じて伸縮する筒状部材からなる蛇腹本体と、前記蛇腹本体の山折れ部の内側に配設される補強部材とからなり、前記補強部材は前記ピストンロッドの外径より大きい内径を有する円環状の硬質板部材からなり、前記蛇腹本体が最伸長状態となったときに、その山折れ部の内径より小さく、かつ谷折れ部の内径より大きい外径を有するものであり、前記補強部材は前記シリンダが最伸長状態となったときに、前記蛇腹本体が少なくとも前記ピストンロッドにより前記シリンダチューブから突出する部位に覆われる部位に1乃至複数個所配置する構成としたことをその特徴とするものである。
シリンダ保護カバーは、蛇腹本体と、補強部材及び固定部とから構成される。蛇腹本体は可撓性を有するシート材で構成される。好ましくは布製のもので形成し、より好ましくはその外表面に防水コートを施すようにする。そして、円環形状のシート材を上下に所定枚数重ね合わせて、上下のシートを内周側、外周側の順で交互に縫製することにより蛇腹本体を形成することができる。補強部材は円環状に形成した薄板からなり、実質的に硬質部材で構成されるが、曲げ方向に多少の可撓性を持たせるようにすることができる。従って、補強部材は、硬質プラスチックやアルミニウム等の金属で構成することができ、また曲げ方向に剛性を有すると共にある程度の撓みを可能とするために、蛇腹と同様に、布製の部材で形成し、それに樹脂を含浸させるようにすることもできる。蛇腹本体の単位を構成するシート材の縫製は、例えば木綿糸やテグス等からなる合成樹脂の糸を用いて行うことができる。固定部は、例えば締め付けバンド等を用いることができ、着脱可能に固定する構成とする。
補強部材は蛇腹本体の全長にわたって各山折れ部の位置に装着することができるが、シリンダが最伸長状態となったときに蛇腹本体がシリンダチューブを覆う位置は補強部材を装着する必要がないので、蛇腹本体を折り畳んだときの厚み寸法の短縮化を図るために、蛇腹本体及び補強部材の内径をシリンダチューブの外径より大きい寸法とし、最伸長時におけるピストンロッドがシリンダチューブから突出する部位の山折れ部の位置に装着するのが望ましく、各山折れ部の位置に、若しくは所定のピッチ間隔毎に装着する。そして、シリンダ側固定部の位置を調整することによって、シリンダが最縮小状態としたときに、蛇腹本体及び補強部材がシリンダチューブを覆う位置に配置するように設定できる。この場合に、シリンダ側固定部の位置は、シリンダが最縮小状態で、ロッド側固定部との間の間隔が補強部材を含めて蛇腹本体が密着したときの長さ以上とする。蛇腹本体の表面に泥土等の付着による長さ寸法の増加を考慮すれば、それよりある程度長くしておくのが望ましい。
蛇腹本体における山折れ部の内径は、シリンダの作動により変化する。ピストンロッドが伸長したときには、蛇腹本体が縮径され、ピストンロッドが縮小したときには拡径される。このために、補強部材の外径は蛇腹本体の山折れ部が最縮径時の内径と同じか、それより短くするが、そうすると補強部材がみだりに移動することになる。勿論、補強部材の外径は蛇腹本体が最伸長したときにも、その谷折れ部の内径より大きくなっていることから、山折れ部の内部から逸脱することはないが、この補強部材をより安定させるためには、その外周部の少なくとも1箇所、乃至数箇所において蛇腹本体に対して木綿糸や合成樹脂の糸等で縫い付けることができる。また、補強部材の内縁部がピストンロッドに押圧されて、このピストンロッドを損傷させないようにするために、補強部材の内周部はエッジがない形状とするが、さらにその内周部にゴム製のグロメット等を装着する構成とすることができる。
シリンダを作動させたときには、蛇腹本体の内容積が変化する。蛇腹本体を密閉構造とすると、シリンダが伸長状態から縮小する際に、蛇腹本体の内容積が縮小して負圧状態になる。これを防止するには、蛇腹本体に呼吸用の開口を設けるようにする。呼吸用の開口は外部から液体等をできるだけ吸い込まない位置に設けられる。特に、クラムシェルバケットの開閉駆動を行う油圧シリンダである場合には、油圧シリンダは概略上下方向に配置されるので、蛇腹本体のうち、シリンダ側固定部またはロッド側固定部であって、上方に位置する固定部側の位置に1または複数個所の開口を設けることが望ましい。また、開口には適宜フィルタを装着すれば、塵埃等が蛇腹本体の内部に入り込まないようにすることができる。さらに、油圧作業機を輸送する際、特に船舶に積載して輸送する際には、油圧シリンダのピストンロッドを防錆保護するために、気化性の防錆剤を塗布するが、保護カバーを装着しておけば、このような防錆剤を用いなくても防錆保護機能を発揮させることができる。この場合には、呼吸用の開口を閉塞させるようにする。従って、この開口を開閉可能な構成とすると、防錆等のための保護カバーとしても機能させることができる。
以上のように構成することによって、蛇腹本体に外力が作用しても、補強部材によって保形性が確保され、圧迫による変形を抑制できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1に本発明の保護カバーを装着したシリンダの一例として、クラムシェルバケットを装着した油圧ショベルを示す。なお、本発明の保護カバーが装着されるシリンダはこれに限定されるものではなく、適宜の油圧シリンダや空気圧シリンダ等に装着することができる。
而して、図1において、1は油圧ショベルの下部走行体、2は上部旋回体である。上部旋回体2には、フロント作業機3が装着されており、このフロント作業機3はブーム4,アーム5及びフロントアタッチメントとしてのクラムシェルバケット6から構成され、このフロント作業機3を同図に矢印方向に作動させることによって、土砂の掘削等の作業が行われる。
図2及び図3にクラムシェルバケット6の拡大図を示す。同図から明らかなように、クラムシェルバケット6は一対のクラムシェル10,10を有し、これら両クラムシェル10は可動ブラケット11に枢支ピン12で枢支されている。可動ブラケット11にはシリンダチューブ13に装着したピストンロッド14の下端部が着脱可能に固定されている。ピストンロッド14はシリンダチューブ13を貫通して上方に延在されている。従って、これらシリンダチューブ13及びピストンロッド14は油圧シリンダ15を構成するものであり、シリンダチューブ13はピストンロッド14に対して昇降する、所謂シェルプッシュタイプのものである。なお、クラムシェルバケットとしては、これ以外にもセンタプルタイプのものがあるが、このセンタプルタイプのものも同様である。さらに、シリンダチューブ13の外面と各クラムシェル10との間には、リンク17がピン18,19を介して連結されている。シリンダチューブ13をピストンロッド14に沿って摺動させることによって、図2に示した両クラムシェル10が離間して開いた状態と、図3に示した両クラムシェル10が接合して閉じた状態とに変位させるようになる。そして、図1から明らかなように、このピストンロッド14の上端部はアーム5の先端に回動自在に連結されている。
ピストンロッド14において、可動ブラケット11に連結した下端部からシリンダチューブ13までの間にはシリンダ保護カバー20が装着されている。このシリンダ保護カバー20は、図4乃至図7に示した構成となっている。
シリンダ保護カバー20は蛇腹本体21を有する構成となっている。蛇腹本体21は円環状に形成した布製のシート22を1単位として、このシート22を所定枚数重ね合わせて、その上下のいずれか一方に位置する円環状シート22と内周側、次いで他方に位置する円環状シート22と外周側の順に縫製等の手段で固着することによって、山折れ部23と谷折れ部24とが交互に位置し、全体が筒状に形成することにより構成される。シート22は、少なくとも外面が防水コートを施すのが望ましい。また縫製に使用される糸は、高い引っ張り強さを有し、錆が発生しない合成樹脂製のものを用いる。
蛇腹本体21の一端はピストンロッド14の可動ブラケット11への連結部に固定され、他端はシリンダチューブ13のリンク17を連結した部位より下方に固定されている。ここで、可動ブラケット11にはピストンロッド14への連結のためのホルダ部11aが形成されており、蛇腹本体21の固定はこのホルダ部11aに対して行われる。この蛇腹本体21の両端は、図6に示した締め付けバンド25U,25Lを用いて着脱可能に固定される。ここで、締め付けバンド25Uは蛇腹本体21をシリンダチューブ13に連結・固定するためのものであり、締め付けバンド25Lはホルダ部11aに連結・固定するためのものである。シリンダチューブ13の外径とホルダ部11aの外径とが同じであれば、蛇腹本体21は均一な円筒形状とするが、外径が異なっている場合には、蛇腹本体21の外形を円錐台形状とする。
蛇腹本体21の山折れ部23の内側には補強部材26が装着されている。補強部材26は円環状の薄板部材からなり、この補強部材26は布製の円環状部材に合成樹脂を含浸させて硬化したものから構成される。従って、補強部材26は、ある程度は曲げ可能となっているが、高い剛性及び保形性を有するものである。しかも、この補強部材26は外力により曲げに対して腰が強く、大きな外力が作用したときには、ある程度曲がるようになっており、そして外力が解除されると、弾性的に復元するものから構成される。
図4には油圧シリンダ15が最伸長した状態が示されており、また図5には油圧シリンダ15が最縮小した状態が示されている。ここで、油圧シリンダ15はセンタプッシュ方式のものである。そして、油圧シリンダ15に装着した蛇腹本体21の伸長及び縮小というのは、シリンダチューブ13からピストンロッド14の可動ブラケット11への連結部までの間の長さ寸法の変化をいう。
今、油圧シリンダ15のシリンダチューブ13の外径をD1,ピストンロッド14の外径をD2とし、最伸長時の蛇腹本体21の山折れ部23の内径をDe1,谷折れ部24の内径をDe2、最縮小時における山折れ部23の内径をDc1,谷折れ部24の内径をDc2とし、さらに補強部材26の外径をR1,内径をR2としたときに、それぞれ以下の寸法関係を有する。
蛇腹本体21の最も小さい内径である最縮小時の谷折れ部24の内径Dc2はシリンダチューブ13の外径D1より大きくなっている。補強部材26の内径R2もシリンダチューブ13の外径D1より大きくする。一方、補強部材26の外径R1は蛇腹本体21の最伸長時の谷折れ部24の内径De1より大きくする。これによって、補強部材26は所定の山折れ部23の内部から脱落することなく、所定の位置に安定的に保持される。また、この補強部材26の外径R1は蛇腹本体21の最伸長時の山折れ部23の内径De1と同じか、またはそれより小さくする。これによって、油圧シリンダ15がどのような作動位置となっていても、補強部材26の外周部と蛇腹本体21との間が圧接されて損傷するおそれはない。
また、蛇腹本体21の軸線方向においては、油圧シリンダ15が最伸長状態になったとしても、なお山折れ及び谷折れ状態が保たれるようにする。油圧シリンダ15が最縮小状態になると、蛇腹本体21の軸線方向の長さが短縮されるが、この蛇腹本体21の山折れ部23内には補強部材26が設けられているので、最縮小状態での軸線方向の長さは、この補強部材26を含めて相互に密着した状態での厚みより大きくなるように設定する。これによって、油圧シリンダ15の全ストローク範囲でシリンダ保護カバー20がこの油圧シリンダ15の作動の制限となることはない。なお、この蛇腹本体21の軸線方向の寸法については、円環状シート22のサイズ及び連結される数と、締め付けバンド25U,25Lによる蛇腹本体21のシリンダチューブ13側及びホルダ部11a側への固定部の位置により調整することができる。
蛇腹本体21を最縮小状態としたときには、その軸線方向の長さはできるだけコンパクトになる方が望ましい。補強部材26は、蛇腹本体21の各山折れ部23の位置に装着される。この蛇腹本体21の全ての山折れ部23に装着しても良いが、油圧シリンダ15の作動ストロークの如何に拘らず、常にシリンダチューブ13と対面する位置の山折れ部23の内部には必ずしも配置する必要はない。要するに、図3に示した油圧シリンダ15の最伸長時におけるピストンロッド14と対面する位置に補強部材26を配置する。また、各補強部材26はできるだけ薄肉に形成する。クラムシェルバケット10用の油圧シリンダ15にあっては、シリンダ保護カバー20には水圧等の圧迫力が作用するにしても、水中深く浸漬されることはないので、あまり高い強度を持たせる必要はなく、かなりの薄肉化は可能である。また、シリンダ保護カバー20に対しては他の物体と衝突する等、衝撃的荷重も作用するが、このような衝撃的荷重は瞬間的なものであるから、補強部材26には所定以上の荷重が作用したときには、弾性変形するようになり、荷重が解除されると弾性復元するものを用いるのが望ましい。
以上の構成を採用することによって、油圧シリンダ15の作動時におけるピストンロッド14の保護が図られる。即ち、ピストンロッド14は外部に露出していないので、油圧シリンダ15が汚損された雰囲気下、例えば砂塵等が飛散する雰囲気下に置かれたとしても、ピストンロッド14に塵埃等が付着するおそれはなく、また岩石や構築物等と衝突しても、ピストンロッド14が損傷するおそれもない。
クラムシェルバケット10は泥土地,河川,湖沼や内湾等において、土砂の掘削,浚渫等の作業のために用いられる。従って、その稼働中は油圧シリンダ15の部位が水中に埋没することもある。このときに、シリンダ保護カバー20には外部からの押圧力が作用する可能性がある。しかしながら、シリンダ保護カバー20における蛇腹本体21の内部に補強部材26が設けられているので、この蛇腹本体21の保形性が良好に保たれることになる。ここで、シリンダ保護カバー20を構成する蛇腹本体21は、その山折れ部23が押圧されなければ、その蛇腹形状が保たれる。山折れ部23内には補強部材26が装着されており、外圧が作用して蛇腹本体21が撓もうとしても、この補強部材26により保形性が確保されることになる。また、蛇腹本体21が他の物体と衝突する等によって、衝撃的な荷重が作用した場合には、補強部材26が撓むことにより吸収され、この衝撃的荷重が解除されると、補強部材26は弾性復元することになる。従って、衝撃的荷重の作用により、補強部材26が緩衝作用を発揮して、シリンダ保護カバー20を構成する各部の保護が図られる。また、シリンダ保護カバー20に水圧や圧迫力等の外力を受けた状態で油圧シリンダ15が作動しても、蛇腹本体21を咬み込むようなことはなく、蛇腹本体21が損傷したり、油圧シリンダ15の円滑な動きを阻害したりするおそれはない。
シリンダ保護カバー20を油圧シリンダ15に装着するには、この油圧シリンダ15のピストンロッド14を可動ブラケット11のホルダ部11aから分離して、ピストンロッド14の先端をホルダ部11aから離間させる。この状態で、縮小状態にしたシリンダ保護カバー20をピストンロッド14とホルダ部11との隙間に挿入する。この状態で、ピストンロッド14をホルダ部11aに連結し、次いで締め付けリング25U及び25Lを用いて蛇腹本体21の両端をそれぞれシリンダチューブ13及びホルダ部11aに固定する。このように、ピストンロッド14をホルダ部11aから分離するだけで、シリンダ保護カバー20を油圧シリンダ15に容易に装着できることから、シリンダ保護カバー20の交換や、蛇腹本体21の内部の清掃等を容易に行うことができる。
ところで、蛇腹本体21における山折れ部23内に装着した補強部材26は格別固定されていないが、補強部材26を蛇腹本体21に対して1箇所または2箇所程度縫い付けるようにして止着することも可能である。これによって、油圧シリンダ15の作動時には蛇腹本体21が拡縮することによって、その山折れ部23の内径が変化したときにも、補強部材26を安定的に保持することができる。
また、蛇腹本体21の伸縮に伴って、その内部容積が変化するので、図7に示したように、蛇腹本体21に呼吸用の開口30を形成することができる。この場合、開口30は、上部側、つまりアーム5への連結側の端部に設けるようにする。これによって、油圧シリンダ15が縮小状態から伸長する際に、蛇腹本体21の内部空間が拡張する際に、開口30から外気を吸い込むことができる。
さらに、ピストンロッド14は補強部材26の内周縁部と対面しており、この状態で外力が作用すると、補強部材26の内縁部がピストンロッド14に衝当することになる。補強部材26はある程度の弾性を有することから、ピストンロッド14を格別損傷させることはないが、補強部材26は蛇腹本体21の保形性を確保するためのものであり、このためにかなり剛性が高いものであり、しかも薄肉部材で構成されることから、補強部材26が繰り返しピストンロッド14に衝当したときにも、このピストンロッド14を保護するために、図8に示したように、補強部材26の内周部にはゴム製のグロメット31を装着する構成とすることができる。これによって、より高いピストンロッド14の保護機能を発揮することができる。
シリンダ保護カバーを装着した油圧シリンダが設けられる油圧作業機の一例としてのクラムシェルバケットを装着した油圧ショベルの全体構成図である。 クラムシェルを開放状態にしたクラムシェルバケットの正面図である。 クラムシェルを閉鎖状態にしたクラムシェルバケットの正面図である。 クラムシェルを駆動する油圧シリンダが最伸長した状態のシリンダ保護カバーの断面図である。 クラムシェルを駆動する油圧シリンダが最縮小した状態のシリンダ保護カバーの断面図である。 蛇腹本体の両端の固定部としての締め付けバンドの構成説明図である。 蛇腹本体に設けた呼吸用の開口を示す説明図である。 補強部材にグロメットを装着した状態の断面図である。
符号の説明
10 クラムシェル 11 可動ブラケット
11a ホルダ部 13 シリンダチューブ
14 ピストンロッド 15 油圧シリンダ
20 シリンダ保護カバー 21 蛇腹本体
23 山折れ部 24 谷折れ部
25U,25L 締め付けバンド
26 補強部材 30 開口
31 グロメット

Claims (10)

  1. シリンダに装着され、一端がシリンダチューブに固定されるシリンダ側固定部で、他端はピストンロッドの先端またはこのピストンロッドが連結される連結部材に固定されるロッド側固定部となり、前記シリンダの伸縮に応じて伸縮する筒状部材からなる蛇腹本体と、
    前記蛇腹本体の山折れ部の内側に配設される補強部材とからなり、
    前記補強部材は前記ピストンロッドの外径より大きい内径を有する円環状の硬質板部材からなり、前記蛇腹本体が最伸長状態となったときに、その山折れ部の内径より小さく、かつ谷折れ部の内径より大きい外径を有するものであり、
    前記補強部材は前記シリンダが最伸長状態となったときに、前記蛇腹本体が少なくとも前記ピストンロッドにより前記シリンダチューブから突出する部位に覆われる部位に1乃至複数個所配置する
    構成としたことを特徴とするシリンダ保護カバー。
  2. 前記蛇腹本体は少なくとも外表面に防水コートを施した布製の可撓シートから構成され、また前記補強部材は円環状の硬質薄板から構成したことを特徴とする請求項1記載のシリンダ保護カバー。
  3. 前記補強部材は、前記シリンダの最伸長状態で、前記蛇腹本体の前記ピストンロッドが前記シリンダチューブから突出している部位の各山折れ部の内側の位置に装着する構成としたことを特徴とする請求項1記載のシリンダ保護カバー。
  4. 前記補強部材は、前記シリンダの最伸長状態で、前記蛇腹本体の前記ピストンロッドが前記シリンダチューブから突出している部位の山折れ部の内側の位置に、所定のピッチ間隔毎に装着する構成としたことを特徴とする請求項1記載のシリンダ保護カバー。
  5. 前記蛇腹本体及び前記補強部材の内径は、前記シリンダチューブの外径より大きい寸法となし、前記蛇腹本体の前記シリンダ側固定部は、前記シリンダが最縮小状態で、前記補強部材を含めた蛇腹本体が最も折り畳まれたときの長さ寸法と一致する位置またはそれより長い位置に配置し、前記シリンダが最伸長状態となったときには、前記蛇腹本体が前記シリンダチューブを覆う位置は、前記補強部材を装着しない構成としたことを特徴とする請求項1記載のシリンダ保護カバー。
  6. 前記補強部材の外周部の少なくとも1箇所が前記蛇腹本体に止着されるようにしたことを特徴とする請求項1記載のシリンダ保護カバー。
  7. 前記補強部材の内周縁部には緩衝部材を装着する構成としたことを特徴とする請求項1記載のシリンダ保護カバー。
  8. 前記蛇腹本体の内部を密閉した上で、呼吸用の開口を設ける構成としたことを特徴とする請求項1記載のシリンダ保護カバー。
  9. 前記呼吸用の開口は開閉可能な構成であることを特徴とする請求項8記載のシリンダ保護カバー。
  10. 請求項1乃至請求項9に記載のシリンダ保護カバーを装着した油圧シリンダ。

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