JP2007237900A - ステアリングシステム - Google Patents

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淳一 中野
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Abstract

【課題】ステアリングコラムの振動レベルを低減する。
【解決手段】本発明のステアリングシステムにおいて、ステアリングコラムに所定の部材を設けることで、連成振動可能な第1振動部分と第2振動部分を形成して、ステアリングコラムの振動レベルを低減させる。ステアリングコラムのコラム側ブラケット34と、取付ブラケット38のアーム42、44の間にスペーサ部材100a、100bを介在させることで、スペーサ部材100a、100bを介在させずに連結した場合よりも、低剛性に連結できる。これにより、連成振動系を形成でき、振動レベルを低減する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ステアリングコラムを備えたステアリングシステムに関し、特にステアリングコラムの振動を低減する技術に関する。
近年、燃費向上を目的としてアイドル回転数が低下する傾向にある。そのため、ステアリングコラムの共振周波数が低いと、アイドリング時の車体振動に対して共振しやすくなり、不快な振動をステアリングホイールに伝えやすくなる。そこで従来には、ステアリングコラムの剛性を上げることで共振周波数を高め、アイドリング時の車体振動との共振を発生させないようにする発想がある。
たとえば、特許文献1は、ジャケットチューブの外周とブラケットとの間に存在する隙間を、U字状に湾曲したスペーサで埋めることでジャケットチューブの支持剛性を高め、アイドリング時のエンジン振動によるステアリングコラムの共振を極力抑える技術を提案している。また特許文献2は、車体側ブラケットとコラム側ブラケットの間に樹脂弾性材料からなるブッシュを介在させて連結して、十分な支持剛性を得ることで振動剛性を高める技術を提案している。
特開平8−216895号公報 特開2000−16303号公報
ステアリングコラムの支持剛性を高めることでアイドリング時のエンジン振動との共振を抑制できたとしても、ステアリングコラムの剛性を高めることで、外部振動に対する感度が上がる傾向にある。すなわち、コラム自体の剛性やコラムと車体との間の支持剛性を高めるほど、アイドリング時のエンジン振動よりも高い振動に対して、大きな共振が発生する可能性が高くなる。そこで、ステアリングコラムの振動自体を効果的に低減できる技術の開発が望まれている。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ステアリングコラムの振動レベルを低減できるステアリングシステムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のステアリングシステムは、車両を操舵するためのステアリングホイールと、ステアリングホイールを先端に固着し当該ステアリングホイールの回転力を伝達するステアリングシャフトと、ステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムと、ステアリングコラムを車体側に取り付けるブラケットとを備える。このステアリングシステムにおいては、ステアリングコラムに所定の部材を設けることで、連成振動可能な第1振動部分と第2振動部分を形成して、ステアリングコラムの振動レベルを低減させる。なお、2つの振動部分だけでなく、3つ以上の振動部分を形成して、ステアリングコラムの振動レベルを低減させてもよい。
この態様によると、所定の部材により連成振動系を構成することで、第1振動部分と第2振動部分とで振動を互いに打ち消させることができる。これにより、振動レベルを低減させることが可能となる。
ステアリングコラムとブラケットの間にスペーサ部材を介在させることで、スペーサ部材を介在させずにステアリングコラムとブラケットとを連結するよりも、低剛性に連結してもよい。低剛性に連結することで、連成振動系において振動レベルを減衰させることができる。
ステアリングシャフトを支持する軸受を備えてもよい。ステアリングコラムとステアリングシャフトの間に、振動を減衰させるスペーサ部材が設けられてもよい。スペーサ部材はたとえば弾性材料により形成され、これにより連成振動系において振動レベルを減衰させることができる。
ステアリングコラムの下方支持機構の取付孔には、ボルトを挿通するためのカラーが設けられ、カラーの周囲には弾性部材が配置されてもよい。カラーの周囲に弾性部材を配置することで、連成振動系において振動レベルを減衰させることができる。
ステアリングコラムの下方支持機構の取付孔には、ボルトを挿通するためのカラーが設けられ、取付孔は、コラム軸に実質的に垂直な方向にカラーが移動可能な空隙が設けられてもよい。カラーが移動可能な空隙を設けることで、連成振動系において振動レベルを減衰させることができる。
本発明のステアリングシステムによれば、ステアリングコラムの振動レベルを低減することができる。
(実施例1)
図1は、本実施形態のステアリングシステム10の一部を説明するための図であり、特にステアリングホイール12とステアリングシャフト14との連結構造を説明するための図である。
ステアリングシステム10は、ステアリングホイール12、ステアリングシャフト14、ステアリングコラム16、図示しないユニバーサルジョイント等を含んで構成されている。ステアリングホイール12は、円環状のリム、ステアリングシャフト14に差し込むハブ、リムとハブを接続するスポークで構成され、車両を操舵するためにドライバにより回転操作される。ステアリングシャフト14は、上端側においてステアリングホイール12をナット14aで固着し、ステアリングホイール12の回転力を伝達する役割をもち、ステアリングホイール12とステアリングシャフト14とが同時に回転するように構成される。また、ステアリングシャフト14の下端側には、ユニバーサルジョイントが設けられ、ステアリングギアボックス側と接続されている。
ステアリングコラム16は、アウターチューブ(外筒)18、インナーチューブ(内筒)20を含み、アウターチューブ18とインナーチューブ20でステアリングシャフト14を回転自在に支持する。アウターチューブ18は、取付ブラケット38を介して車両のフレームなどに固定されている。また、ステアリングコラム16のステアリングホイール12の固定側は、コラムカバー22に覆われている。コラムカバー22には、イグニッションキースイッチなど各種スイッチ類が配置されている。
また、詳細な図解は省略するが、ステアリングシステム10には、衝撃吸収構造が設けられている。衝撃吸収構造は、たとえば衝突事故などの場合に、運転者の負傷を軽減させる目的で、衝突時の車体破損(第1次衝撃)時に、ステアリングシステム10が運転者側に飛び出すことを防止する。また、運転者が衝突時の慣性によりステアリングホイール12に衝突(第2次衝撃)したときのダメージを緩和する機能を有する。衝撃エネルギーの吸収は、ステアリングシャフト14またはステアリングコラム16を軸方向に圧縮変形させることにより行う。この圧縮変形を可能にするためにステアリングシャフト14は2分割されているが、セレーションなどにより結合され、樹脂ピンなどにより固定されて、定常時には、ステアリングホイール12の回転トルクを良好に伝達できるようになっている。第1次衝撃が発生した場合、樹脂ピンが破壊され、ステアリングシャフト14が軸方向に縮み、ステアリングシステム10全体が車両後方に飛び出すことを抑制している。
また、ステアリングコラム16で衝撃を吸収を行う場合、アウターチューブ18とインナーチューブ20を相互にスライドさせて縮めることにより衝撃エネルギーの吸収を行う。たとえば、アウターチューブ18とインナーチューブ20の間には、樹脂製のゲージで保持された金属ボールが圧入されている。衝撃時にステアリングコラム16が圧縮力を受けると金属ボールがチューブに溝をつくりながら移動し、アウターチューブ18とインナーチューブ20を相互に縮める。このとき生じる抵抗力により衝撃エネルギの吸収を行う。なお、ステアリングコラム16には、上述の衝撃吸収構造が設けられる他、チルト機構やテレスコピック機構などが配置される。
図2は、ステアリングコラム16の外観構成を示す側面図である。図3は、図2のX−X線に沿った断面図である。ステアリングシャフト14は、コラム軸方向にて伸縮可能かつトルク伝達可能なアッパシャフト30とロアシャフト32を備える構成とされ、ステアリングシャフト14を回転自在に支持してコラム軸方向にて伸縮可能なステアリングコラム16がアウターチューブ18とインナーチューブ20を備える構成とされている。
アッパシャフト30は、アウターチューブ18に対して軸受(図示省略)を介して回転自在かつコラム軸方向移動不能に支持されていて、図中の右端ではステアリングホイール12が一体回転可能に組付けられるようになっている。一方、ロアシャフト32は、インナーチューブ20に軸受(図示省略)を介して回転自在に支持されていて、図中左端にて自在継手を介して伸縮可能かつトルク伝達可能な中間軸(共に図示省略)に連結される。中間軸は自在継手を介してステアリングギヤボックス(共に図示省略)に連結される。
アウターチューブ18は、下端部にてインナーチューブ20の上端部にコラム軸方向へ摺動可能に嵌合連結されていて、下端部に固着したコラム側ブラケット34にてチルトおよびテレスコピック調整可能な上方支持機構Aを介して車体の一部(図示省略)に固着される車体側ブラケットに組付けられている。なお、コラム側ブラケット34はアウターチューブ18と一体となるように固着されて、ステアリングコラム16の一部を構成している。また、インナーチューブ20は、下端部に固着したブラケット36にて回動可能な下方支持機構Bを介して車体の一部(図示省略)に傾動可能に組付けられるようになっている。
上方支持機構Aは、ステアリングコラム16の傾動を許可・規制可能でアッパシャフト30に組付けられるステアリングホイール12の傾斜角度を調整可能なチルト機構と、ステアリングシャフト14とステアリングコラム16のコラム軸方向伸縮を許可・規制可能でステアリングホイール12のコラム軸方向位置を調整可能なテレスコピック機構を一体的に備えたものである。
この上方支持機構Aは、車体側ブラケットに前方へ移動離脱可能に組付けられる取付ブラケット38を備えるとともに、この取付ブラケット38に対してコラム側ブラケット34を固定・解除可能(解除状態にてチルト調整可能かつテレスコピック調整可能)な締結用ボルト40、スラスト軸受46、カムプレート48,50、ナット52、操作レバー37、カラー54、偏心カム56等を備えている。
取付ブラケット38は、コラム側ブラケット34を上下方向にて傾動可能(チルト可能)かつコラム軸方向に移動可能(テレスコピック可能)に支持するものであり、左右一対のアーム42,44を有するとともに、これらアーム42,44より上方に一対の取付部60,62を有していて、これらの取付部60,62に設けた各スリット孔にて、樹脂カプセルと金属カラーを介して、取付ボルトを用いて車体側ブラケットに組付けられる。なお、各取付ボルトは、車体側ブラケットに予め固着したウエルドナットに螺着固定されるようになっている。
締結用ボルト40は、取付ブラケット38の両アーム42,44に設けた左右一対の円弧状挿通孔とコラム側ブラケット34に設けた左右一対の直線状挿通孔とに挿通されている。両アーム42,44の円弧状挿通孔は、図1に示した下方支持機構Bの回動中心を中心とする円弧状のチルト長孔であり、チルト調整を可能とするものである。コラム側ブラケット34の直線状挿通孔は、コラム軸方向に沿って形成された直線状のテレスコピック長孔であり、テレスコピック調整を可能とするものである。
スラスト軸受46は、取付ブラケット38の右方のアーム44とナット52間にて締結用ボルト40に組付けられていて、締結用ボルト40とナット52の一体的な回転を保証している。ナット52は、締結用ボルト40のネジ部40aに螺合固定されている。カムプレート48,50および操作レバー37は、取付ブラケット38の左方のアーム42と締結用ボルト40の頭部40b間にて締結用ボルト40の軸部40c上に組付けられている。
左方のカムプレート48と操作レバー37は、一体的に連結されていて、締結用ボルト40の軸部40c上に組付けられており、右方のカムプレート50に対して相対回転可能である。右方のカムプレート50は、締結用ボルト40の軸部40c上で回動可能かつボルト軸方向に移動可能であり、コラム側ブラケット34の左側の直線状挿通孔に対して回動不能かつコラム軸方向に移動可能である。
左右一対のカムプレート48,50は、操作レバー37の回転を締結用ボルト40の軸方向移動に変換して、締結用ボルト40とナット52を緊締状態(締結用ボルト40の頭部40bとナット52間にて締結用ボルト40の軸部40cが引っ張られた状態)または弛緩状態(締結用ボルト40の頭部40bとナット52間にて締結用ボルト40の軸部40cが緩められた状態)とするものであり、その詳細な構成は公知であるため、説明は省略する。
操作レバー37は、連結プレート37aを用いて締結用ボルト40の頭部40bに連結されていて、締結用ボルト40と一体的に回転する。この操作レバー37が、図1の反時計回り方向に回転操作されると、操作レバー37の回転が両カムプレート48,50により締結用ボルト40の軸方向移動に変換されて、両カムプレート48,50が離間し、締結用ボルト40とナット52が緊締状態とされて、両ブラケット34,38間にて得られる摩擦力が増大する。これにより、取付ブラケット38に対してコラム側ブラケット34が摩擦係合により固定(ロック)され、ステアリングコラム16の傾動およびコラム軸方向移動が規制される。後述するように、本実施例のステアリングシステム10においては、取付ブラケット38とコラム側ブラケット34の間にスペーサ部材100が設けられているため、設けられていない場合よりも操作レバー37を反時計回り方向に多く回転させることで、ブラケット間をロックできるようになる。
また、操作レバー37が図1の時計回り方向に回転操作されると、操作レバー37の回転が両カムプレート48,50により締結用ボルト40の軸方向移動に変換されて、両カムプレート48,50が近接し、締結用ボルト40とナット52が弛緩状態とされて、上記した摩擦力が減少する。これにより、取付ブラケット38に対するコラム側ブラケット34の摩擦係合による固定が解除されて、ステアリングコラム16の傾動およびコラム軸方向移動が許可される。
カラー54は、コラム側ブラケット34内にて締結用ボルト40の軸部40c上に回動不能かつボルト軸方向に移動不能に一体的に組付けられていて、操作レバー37の回転操作に伴って締結用ボルト40と一体的に回転する。偏心カム56は、カラー54に一体的に組付けられていて、アウターチューブ18に設けた開口を通してインナーチューブ20の上端部下面に係合・離間可能であり、操作レバー37の回転操作に伴って締結用ボルト40と一体的に回転する。
下方支持機構Bは、ステアリングコラム16におけるインナーチューブ20を傾動(回動)可能に支持するものであり、インナーチューブ20の下端部に固着したブラケット36に形成した取付孔72に回転自在に嵌合されるカラー70と、このカラー70を車体の一部(図示省略)に固定するボルトおよびナット(図示省略)等によって構成されている。
実施例1のステアリングシステム10においては、取付ブラケット38のアーム42、44と、ステアリングコラム16との間に、振動を減衰させるスペーサ部材100a、100bが設けられる。具体的には、アーム42とコラム側ブラケット34の左側面との間にスペーサ部材100aが設けられ、アーム44とコラム側ブラケット34の右側面との間にスペーサ部材100bが設けられる。スペーサ部材100a、100bは、たとえばゴムのような弾性部材で形成されてもよく、また低バネ定数を示す低バネ定数部材で形成されてもよい。なお、スペーサ部材100a、100bは、振動を摩擦熱に変換する摩擦部材で形成されてもよい。
ステアリングコラム16は、剛性の高い直線状の部材として構成されており、コラム側ブラケット34と取付ブラケット38とを直接接触して固定すると、支持剛性も高くなるため、共振時の振動レベルが高くなるという問題がある。そこで、実施例1のステアリングシステム10では、取付ブラケット38に対してコラム側ブラケット34を高剛性に取り付けるのではなく、振動の減衰性能をもつスペーサ部材100a、100bを介して低剛性に取り付ける。
すなわち、実施例1のステアリングシステム10においては、コラム側ブラケット34と取付ブラケット38との間にスペーサ部材100を介在させることで、スペーサ部材100を介在させない場合と比べて、コラム側ブラケット34と取付ブラケット38との連結を低剛性に構成する。これにより、ステアリングコラム16を、スペーサ部材100を節として連成振動可能な第1振動部分(スペーサ部材100より上方側部分)と第2振動部分(スペーサ部材100より下方側部分)に分割された連成振動系として作用させることができる。
以下、連成振動系について説明する。連成振動系とは、2つ以上の振動系が相互作用する振動系である。
図4(a)は、物体に強制力が作用したときに生じる振動を説明するための図である。
強制力として作用する外力をF(t)=Fcosωtと表現する。ばね定数k、おもりの質量m、変位xに比例する復元力−kx、速度vに比例する摩擦力−ηv、加速度aとすると、このとき運動方程式は、
ma=−kx−ηv+Fcosωt・・・(1)
と表現できる。
図4(b)は、取付ブラケット38とステアリングコラム16との間にスペーサ部材100a、100bを挟むことで形成した連成振動系を示す。連成振動系は、スペーサ部材100a、100bを節として、ステアリングコラム16の上側と下側との2つの振動系で構成され、この2つの振動系が相互作用して連結している。スペーサ部材100において、式(1)の運動方程式で表現される力が作用し、スペーサ部材100を介してエネルギが移動する。一方の振動系の振動は、他方の振動系に対する外力として作用することになるが、このとき、抵抗ηによりエネルギは消失していくことになる。このように、スペーサ部材100を設けることで、スペーサ部材100の上下におけるコラム部分が互いに振動を打ち消す方向で振動することになる。連成振動系を形成することで共振点はそれぞれの振動系において生じることになるが、それぞれの共振レベルは、連成振動系を構成する以前の単振動系の共振レベルよりも小さくなるため、ステアリングコラム16の振動振幅を低減することが可能となる。
(実施例2)
図5は、ステアリングコラム16の一部断面を示す。ステアリングコラム16は、アウターチューブ18およびインナーチューブ20から構成され、その内部空間で軸受102および軸受104によりステアリングシャフト14を支持している。ステアリングシャフト14は、アッパシャフト30およびロアシャフト32から構成される。アッパシャフト30は、アウターチューブ18に対して軸受102を介して回転自在に支持され、ロアシャフト32は、インナーチューブ20に対して軸受104を介して回転自在に支持されている。
実施例2のステアリングコラム16においては、ステアリングコラム16とステアリングシャフト14の間に、振動を減衰させるスペーサ部材120が設けられる。ステアリングシャフト14は軸受102、104に支持されているが、このとき、軸受102、104としては、ステアリングコラム16に対して高剛性に支持されるタイプの軸受でないことが好ましい。たとえば、軸受102、104は、ステアリングコラム16に対して圧入して固定するタイプのものではないことが好ましい。圧入固定タイプの軸受によるとステアリングシャフト14がステアリングコラム16に対して高剛性に支持されることとなるが、実施例2では、ステアリングシャフト14をステアリングコラム16に対して低剛性に支持し、もしくはアッパシャフト30とロアシャフト32の間に低剛性域を設けて、ある程度のガタを許容して支持する。
ステアリングシャフト14がステアリングコラム16に対して低剛性に支持されていることにより発生する振動は、スペーサ部材120で減衰させることができる。スペーサ部材120は、ゴムのような弾性材料で形成されるオーリングであってよい。スペーサ部材120をインナーチューブ20とアッパシャフト30の間でそれぞれに接触するように設けることで、スペーサ部材120を介してインナーチューブ20とアッパシャフト30の間の振動を減衰できる。これは、実施例1で説明したように、スペーサ部材120を介して、2つ以上の振動系からなる連成振動系を形成できることによる。これにより、共振レベルを下げることができ、ステアリングコラム16の振動振幅を低減することが可能となる。
(実施例3)
図6(a)は、インナーチューブ20に固着したブラケット36の構成を示し、図6(b)は、図6(a)のY−Y線に沿った断面図である。ブラケット36に形成した取付孔72にはカラー70が設けられ、カラー70をボルトにより車体の一部(図示省略)に固定することで、下方支持機構Bが形成されている。
実施例3では、ボルトを挿通するカラー70の周囲に弾性部材130を配置する。図6(b)では、カラー70が取付孔72内に存在していない状態が示されているが、カラー70および弾性部材130の少なくとも一部がともに取付孔72内に位置して、弾性部材130が、取付孔72の内周に接触してもよい。コラム軸に対して垂直な方向には、それ以外の部分よりも弾性部材130の厚みを持たせることが好ましい。ステアリングコラム16の振動は、回転方向の運動として主としてコラム軸方向に垂直な方向に発生するため、その振動を減衰させるように、コラム軸方向に垂直な方向の弾性部材130を他の部分よりも厚く構成する。これにより、ステアリングコラム16の振動を効果的に吸収することができる。これは、実施例1で説明したように、金属材料で形成したカラー70が弾性部材130と接触することで、2つ以上の振動系からなる連成振動系を形成できることによる。これにより、共振レベルを下げることができ、ステアリングコラム16の振動振幅を低減することが可能となる。
図7は、カラー70を挿入する取付孔72を示す。この例では、取付孔72において、コラム軸に対して垂直な方向に微小隙間を設ける。取付孔72のコラム軸方向の幅はカラー70の直径と略同一とする。これにより、ステアリングコラム16が振動した場合に、カラー70がコラム軸に垂直な方向に振動エネルギを吸収されながら動くことができる。コラム軸方向において、カラー70が取付孔72に接触しているため、カラー70がコラム軸に垂直な方向に運動すると、取付孔72との間の摺動抵抗により、振動エネルギが摩擦熱に変換される。これにより、連成振動系を形成することができ、ステアリングコラム16の振動レベルを低減することが可能となる。なお、取付孔72とカラー70とが直接接触してもよいが、カラー70は、ブッシュなどの部材を介して間接的に取付孔72と接触してもよい。この場合は、ブッシュと取付孔72との間で、振動エネルギが減衰される。
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を実施例に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施例も本発明の範囲に含まれうる。たとえば、それぞれの実施例で示した連成振動系は、互いに組み合わされてもよい。様々な連成振動系を組み合わせることで、共振レベルを効果的に下げることが可能となる。
本実施形態のステアリングホイールとステアリングシャフトとの連結構造を説明するための図である。 ステアリングコラムの外観構成を示す側面図である。 図2のX−X線に沿った断面図である。 連成振動系を説明するための図である。 ステアリングコラムの一部断面を示す図である。 ブラケットの構成図である。 カラーを挿入する取付孔を示す図である。
符号の説明
10・・・ステアリングシステム、12・・・ステアリングホイール、14・・・ステアリングシャフト、16・・・ステアリングコラム、18・・・アウターチューブ、20・・・インナーチューブ、30・・・アッパシャフト、32・・・ロアシャフト、34・・・コラム側ブラケット、36・・・ブラケット、38・・・取付ブラケット、40・・・締結用ボルト、42・・・アーム、44・・・アーム、70・・・カラー、72・・・取付孔、100・・・スペーサ部材、102・・・軸受、104・・・軸受、120・・・スペーサ部材、130・・・弾性部材。

Claims (5)

  1. 車両を操舵するためのステアリングホイールと、
    前記ステアリングホイールを先端に固着し、当該ステアリングホイールの回転力を伝達するステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムと、
    前記ステアリングコラムを車体側に取り付けるブラケットとを備え、
    前記ステアリングコラムに所定の部材を設けることで、連成振動可能な第1振動部分と第2振動部分を形成して、前記ステアリングコラムの振動レベルを低減させることを特徴とするステアリングシステム。
  2. 前記ステアリングコラムと前記ブラケットの間にスペーサ部材を介在させることで、前記スペーサ部材を介在させずに前記ステアリングコラムと前記ブラケットとを連結するよりも、低剛性に連結することを特徴とする請求項1に記載のステアリングシステム。
  3. 前記ステアリングシャフトを支持する軸受を備え、
    前記ステアリングコラムと前記ステアリングシャフトの間に、振動を減衰させるスペーサ部材が設けられることを特徴とする請求項1に記載のステアリングシステム。
  4. 前記ステアリングコラムの下方支持機構の取付孔には、ボルトを挿通するためのカラーが設けられ、前記カラーの周囲には弾性部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のステアリングシステム。
  5. 前記ステアリングコラムの下方支持機構の取付孔には、ボルトを挿通するためのカラーが設けられ、前記取付孔は、コラム軸に実質的に垂直な方向にカラーが移動可能な空隙が設けられることを特徴とする請求項1に記載のステアリングシステム。
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