JP2007237064A - 廃液の処理方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】難分解性有害物質および窒素化合物をともに含有する廃液を超臨界水酸化する場合、難分解性有害物の分解には630℃程度の高温が必要となるが、同時に窒素化合物の反応により硝酸が生成し、装置腐食が懸念されるという問題点を解決するために、とくに被処理液となる廃液そのものの特性に着目して、硝酸の生成を抑制しつつ廃液を効果的に処理できる廃液の処理方法および装置を提供する。
【解決手段】難分解性有害物質および窒素化合物を含有し、発熱量が一定値以上または/および全有機体炭素(TOC)と全窒素(TN)のモル比TOC/TNが一定値以上である廃液を、難分解性有害物質分解必要温度で超臨界水酸化する工程と、難分解性有害物質分解必要温度への昇温前に、廃液にKOHやNaOHからなる硝酸生成抑制剤を添加する工程とを有することを特徴とする廃液の処理方法および装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、廃液の処理方法および装置に関し、とくに、PCB(ポリ塩化ビフェニル)やダイオキシンに代表される難分解性有害物質と窒素化合物をともに含有する廃液を、窒素化合物からの硝酸生成を抑制しつつ、難分解性有害物質を効率よく分解できるようにした廃液の処理方法および装置に関する。
近年、高温高圧水、とくに超臨界水の存在下での水熱酸化反応を利用して、環境汚染物質等を分解、無害化する試みが注目されている。とくに、超臨界水の高い反応性を利用した超臨界水酸化により、従来技術では分解することが難しかった有害な難分解性の有機物、例えば、PCB、ダイオキシン、有機塩素系有機物等を分解して、二酸化炭素、水、無機塩などの無害な生成物に転化する試みが注目されている。この超臨界水とは、超臨界状態にある水、すなわち、水の臨界点を越えた状態にある水を言い、詳しくは、374.1℃以上の温度で、かつ22.04MPa以上の圧力下にある状態の水を言う。超臨界水は、有機物を溶解する溶解能が高く、有機化合物に多い非極性物質をも完全に溶解することができる一方、逆に、金属、塩等の無機物に対する溶解能は著しく低い。また、超臨界水は、空気や酸素、窒素などの気体と任意の割合で混合して単一相を構成することができる。
このような有機物の超臨界水酸化において、酸化剤を空気や酸素として窒素化合物を処理する場合において、反応温度が高いと硝酸が生成し、装置腐食が懸念される。そのため、反応温度を580〜620℃として硝酸の生成を抑制する手段が特許文献1に開示されている。
一方、PCBやダイオキシンに代表される難分解性有害物質を超臨界水酸化処理するに当たっては、超臨界水酸化の利点である反応速度の速さを生かしつつ、確実な処理を行うため、反応温度630℃程度で処理されている事例がある(非特許文献1)。
したがって、難分解性有害物質を含んだ有機物/窒素化合物混合液の処理においてはジレンマが生じる。すなわち、難分解性有害物質の処理には600℃以上、好ましくは630℃程度必要であるが、その場合硝酸が多量に生成し装置腐食を引き起こす。一方、より低温で硝酸生成を抑制しようとすると、難分解性有害物質の処理が困難になる。
なお、超臨界水を用いた水熱酸化反応において、廃液あるいは処理液に酸やアルカリを添加し、廃液のpHを3〜10に制御することで装置腐食を低減する手法も提案されているが(特許文献2)、この手法と本発明に係る方法とは、後述の比較に示すように互いに異なるものである。
特開平11−226583号公報 特開2002−273459号公報 化学工学会 第34回秋季大会 研究発表講演要旨集、2001年
前述の如きジレンマによる問題に対し、未だ出願未公開の段階にあるが、先に本出願人により、硝酸の生成を抑制しつつ難分解性有害物質を含む廃液を処理する手法として以下の3通りの方法を提案している。
(1)特願2005−034562では、はじめに500℃程度の硝酸を生成しない温度で一定時間保持した後、630℃程度まで昇温する、2段階昇温の手法を提案している。(2)特願2005−034563では、処理液の発熱量を250kcal/kg以下に調整したのち,630℃程度で超臨界水酸化処理する、発熱量調整の手法を提案している。
(3)特願2005−034564では、被処理液のTOC/TN(TOC:全有機体炭素、TN:全窒素)を一定値以下に調整したのち、630℃程度で超臨界水酸化処理する、TOC/TNの制御による手法を提案している。
これら先の提案は、いずれも630℃程度の高温反応場におけるTOC/TNを一定値以下とすることで硝酸生成を抑制できるということを基本概念としている。すなわち、(1)の手法では昇温途中で500℃程度に保持すること、(2)の手法では、発熱量を下げ630℃程度までの昇温時間を確保することで500℃程度以下の低温で分解しやすい有機体炭素を酸化分解するようにしている。(3)の手法では、TOC/TN自体を一定値以下に調整している。その結果、630℃程度まで昇温した時点ではTOC/TNが一定値以下となり、それによって硝酸生成を抑制することをねらっている。
しかし、これらの手法においてもそれぞれに課題が残されている。つまり、(1)、(2)の手法においては、外部加熱が必要となり装置が大型化すること、更に(2)の手法では、発熱量調整に水を添加するため処理水量が増加することが懸念される。(3)の手法においては、通常汚泥にはTNに比較してTOCが多量に含まれていることから、TOC/TNを調整するためにかなりの多量のTN源が必要となる。
そこで本発明の課題は、前述した、有機物廃液にPCB等の難分解性有害物質および窒素化合物をともに含有する被処理液を超臨界水酸化する場合、難分解性有害物の分解には630℃程度の高温が必要となるが、同時に窒素化合物の反応により硝酸が生成し、装置腐食が懸念されるという問題点を解決するために、上述した本出願人による先の提案とは見方を変えて、とくに被処理液となる廃液そのものの特性に着目して、該廃液をより効果的に処理することが可能な、廃液の処理方法および装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る廃液の処理方法は、難分解性有害物質および窒素化合物を含有し、発熱量が一定値以上である廃液を、難分解性有害物質分解必要温度で超臨界水酸化する工程と、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前に、前記廃液に硝酸生成抑制剤を添加する工程とを有することを特徴とする方法からなる。
また、本発明に係る廃液の処理方法は、難分解性有害物質および窒素化合物を含有し、全有機体炭素(TOC)と全窒素(TN)のモル比TOC/TNが一定値以上である廃液を、難分解性有害物質分解必要温度で超臨界水酸化する工程と、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前に、前記廃液に硝酸生成抑制剤を添加する工程とを有することを特徴とする方法からなる。
さらに、本発明に係る廃液の処理方法は、上記2つの方法を組み合わせた方法、すなわち、難分解性有害物質および窒素化合物を含有し、発熱量が一定値以上であり、かつ、全有機体炭素(TOC)と全窒素(TN)のモル比TOC/TNが一定値以上である廃液を、難分解性有害物質分解必要温度で超臨界水酸化する工程と、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前に、前記廃液に硝酸生成抑制剤を添加する工程とを有することを特徴とする方法からなる。
上記廃液の発熱量が一定値以上の条件としては、発熱量が250kcal/kg以上である条件からなることが好ましい。
また、上記廃液中のTOC/TNが一定値以上の条件としては、例えば、全窒素(TN)から酸化態窒素の2倍の量を差し引いた窒素量である見かけ非酸化態窒素の量を用いた比率(TOC/見かけ非酸化態窒素)が、モル比にて2以上である条件からなることが好ましい。ここで、酸化態窒素は非酸化態窒素化合物と迅速に反応し、窒素ガスを生成する特徴があると考えられるため、全窒素(TN)から酸化態窒素量を引くだけでなく、酸化態窒素と反応して迅速に消失する非酸化態窒素量も併せて引くことにより、当該反応場で硝酸生成に寄与する実質のTOCと見かけ非酸化態窒素の上記比率(TOC/見かけ非酸化態窒素)にて、硝酸生成抑制を検討することが必要であると考えられる。
上記硝酸生成抑制剤としては、KOHまたはNaOHのいずれかからなることが好ましい。その他にも、硝酸生成抑制剤として、例えば、中間生成物(硝酸になる前のもの)の加水分解を促すためにアルカリ性を示すものを使用できる可能性がある。
また、上記難分解性有害物質分解必要温度としては、600℃以上であることが好ましく、より好ましくは625℃以上、とくに630℃程度あるいはそれ以上の温度であることが望ましい。
本発明に係る廃液の処理装置は、難分解性有害物質および窒素化合物を含有する廃液を、難分解性有害物質分解必要温度で超臨界水酸化する装置であって、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前の廃液に対し、廃液の発熱量を測定し、該発熱量が一定値以上であることを測定可能な手段と、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前の廃液に、硝酸生成抑制剤を添加する手段とを有することを特徴とするものからなる。
また、本発明に係る廃液の処理装置は、難分解性有害物質および窒素化合物を含有する廃液を、難分解性有害物質分解必要温度で超臨界水酸化する装置であって、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前の廃液に対し、廃液中の全有機体炭素(TOC)と全窒素(TN)を測定し、そのモル比TOC/TNが一定値以上であることを測定可能な手段と、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前の廃液に、硝酸生成抑制剤を添加する手段とを有することを特徴とするものからなる。
さらに、本発明に係る廃液の処理装置は、難分解性有害物質および窒素化合物を含有する廃液を、難分解性有害物質分解必要温度で超臨界水酸化する装置であって、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前の廃液に対し、廃液の発熱量を測定し、該発熱量が一定値以上であることを測定可能な手段と、廃液中の全有機体炭素(TOC)と全窒素(TN)を測定し、そのモル比TOC/TNが一定値以上であることを測定可能な手段と、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前の廃液に、硝酸生成抑制剤を添加する手段とを有することを特徴とするものからなる。
上記廃液の発熱量が一定値以上の条件は、発熱量が250kcal/kg以上である条件からなることが好ましく、上記廃液中のTOC/TNが一定値以上の条件は、全窒素(TN)から酸化態窒素の2倍の量を差し引いた窒素量である見かけ非酸化態窒素の量を用いた比率(TOC/見かけ非酸化態窒素)が、モル比にて2以上である条件からなることが好ましい。
また、上記硝酸生成抑制剤としては、とくに、KOHまたはNaOHのいずれかからなることが好ましい。
さらに、上記難分解性有害物質分解必要温度としては、600℃以上であることが好ましく、より好ましくは625℃以上、とくに630℃程度あるいはそれ以上の温度であることが望ましい。
本発明に係る廃液の処理方法および装置によれば、窒素化合物を含む難分解性有害物質含有有機廃液(特に、発熱量が250kcal/kg以上または/およびTOC/TNが一定値以上のもの)の超臨界水酸化処理において、昇温前の廃液に、臨界点付近あるいはそれ以上の温度で液体または気体状態でアルカリ性を呈する物質(とくに、KOHまたはNaOH)を硝酸生成抑制剤として添加することにより、硝酸生成を効果的に抑制でき、硝酸生成に伴う処理液pHの低下およびそれに伴う装置腐食を緩和できる。また、前述の特許文献2におけるような処理液中和法に比べ、KOHやNaOHの使用量を大幅に低減することが可能になる。
以下に、本発明について、望ましい実施の形態とともに、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本発明に係る廃液の処理方法と、前述の特許文献2におけるような処理液中和法との違いについて説明する。
(1)特許文献2においては、廃液組成ではなく廃液pHのみに着目して酸・アルカリを添加し、pHを3〜10に調整して装置腐食の低減をねらっている。原廃液、予熱後廃液、超臨界水酸化処理液のpHを常に3〜10に保つように酸やアルカリを添加する。つまり、原廃液、予熱後廃液についてpHが3〜10であれば処理を行なわない。これに対し本発明に係る方法では、超臨界水酸化処理温度への昇温前に(原廃液、予熱後廃液を問わない)、処理液pHの低下をもたらす硝酸の生成反応抑制を目的として、硝酸生成抑制剤であるKOHやNaOHを添加するものである。したがって、原廃液のpHが3〜10であっても硝酸生成抑制剤は添加される。本発明では、装置腐食防止の点から、処理液のpHが3以上となるように硝酸生成抑制剤が添加されることが好ましい。
(2)本発明に係る方法は、特許文献2におけるようなpH調整法に比べ操作が簡単である。例えば、廃液中に多量のNH3が含まれる場合、廃液pHは13程度のアルカリ性になりうる。その場合、特許文献2の方法では原廃液への酸添加が必要があり、一方、超臨界水酸化処理後には多量の硝酸が生成するためアルカリ添加が必要となる。原液に酸を、処理液にアルカリを添加する手法はプロセスとして煩雑である。これに対し本発明に係る方法では、原液pHが13程度でも、KOHやNaOHをTN量に対して一定量添加することで硝酸生成を抑制できるので、処理液のpH調整は不要となる。また、何らかの理由で処理液の中和が必要になる場合には、中和操作を行えばよい。
本発明の一実施態様に係る廃液の処理装置(模擬廃液を処理するための試験装置)を図1に示す。図1に示す装置は、流通式超臨界水酸化装置として構成され、図1における1は廃液の処理装置全体を示している。2は、模擬廃液を収容した廃液タンクを示しており、この廃液タンク2には、廃液中のTOCを検出するTOC計3とTNを検出するTN計4が設けられるとともに、検出されたTOCとTNからTOC/TNを算出するTOC/TN測定手段5が設けられている。また、廃液タンク2には、廃液の発熱量を測定する発熱量測定手段6が設けられている。発熱量測定手段としては、熱量計など直接燃焼により実測する方法だけでなく、TOC計3で検出したTOCから推算する方法も利用することができる。このTOC計3やTN計4、発熱量測定手段6の試料のサンプリング場所は、廃液タンク2に限定されず、反応温度以下の廃液をサンプリングできる場所であればよく、廃液タンク2から反応器までの送液ラインからサンプリングしても良い。また、TOC計3やTN計4、発熱量測定手段6はオフラインの手段に構成することもできる。さらに、廃液タンク2には、KOHまたはNaOHからなる硝酸生成抑制剤を添加する硝酸生成抑制剤添加手段7が接続されており、原廃液の発熱量または/およびTOC/TNに応じて、所定量の硝酸生成抑制剤を添加できるようになっている。この硝酸生成抑制剤の添加場所についても廃液タンク2に限定されず、廃液が反応して硝酸を生成する前に添加すればよい。例えば、反応温度以下の廃液を廃液タンク2から反応器までの送液ライン任意の場所に添加することができる。また、反応器内であっても、反応温度以下の場所に添加することもできる。
上記廃液タンク2に対して、装置の起動や昇温時あるいはスケールの緩和等のために、必要に応じて原廃液を希釈できるように純水タンク8が併設されている。廃液タンク2からの硝酸生成抑制剤が添加された廃液は、ポンプ9により、電気炉からなる反応器10に導入される。この反応器10には、被処理液としての上記廃液とともに、酸化剤としての圧縮空気11が導入される。反応器10内で、超臨界水酸化反応が行われ、反応後の処理液は、冷却器12、フィルター13、背圧弁14を経た後、気液分離器15によって気液分離され、気体は例えばフローメーターへ送られ、液体は回収液16(処理液)として回収される。
上記廃液の処理装置1からなる試験装置においては、反応器材質としてインコネル625を使用し、反応器容積としては、内径5mm×長さ16.2m(約318mL)とした。模擬廃液におけるTOC、TN源はそれぞれIPA、酢酸アンモニウム(CH3COONH4 )とした。硝酸生成抑制剤としてはKOHまたはNaOHを用いた。硝酸生成抑制剤の濃度は微量でもよいが、好ましくは1mmol/L(約56mg−KOH/L)以上とする。実施例では、KOH添加の場合、3〜11mmol/L(172〜632mg−KOH/L)で行った。模擬廃液の発熱量は510kcal/kg、TOC/TNは15である。反応温度630℃、反応圧力23.5MPa、反応時間1分、空気比1.5程度で試験した。各イオンの定量にはイオンクロマトグラフィーを用いた。
硝酸生成抑制剤としてKOHを添加した場合の試験結果を表1に、NaOHを添加した場合の試験結果を表2に、それぞれ示す。模擬廃液中TN成分はアンモニウムイオン、回収液のTN成分はすべて硝酸、亜硝酸イオンで構成されている。
Figure 2007237064
Figure 2007237064
表1に示すように、KOH無添加の場合、模擬廃液pHは6.8であった。このpHは3〜10の範囲内であるので、前述の特許文献2による方法では模擬廃液にKOHを添加する必要はないが、超臨界水酸化処理後は処理水中TN濃度が532mg−N/L(硝酸および亜硝酸濃度で2350mg/L)となるため、中和目的で例えばKOH:2122mg−KOH/Lの添加が必要となる。しかし本発明に係る方法の場合、模擬廃液にあらかじめKOH:172mg/Lを添加するだけで、処理水中のTN(TN成分は硝酸および亜硝酸)を4mg−N/L以下に抑制でき、その結果pHが3以上となり、中和操作が不要となったり、装置腐食の軽減が期待できる。また、同様の効果は,表2に示すNaOH添加の場合においてもみられる。もし、何らかの理由で処理液の中和が必要な場合には、適宜、中和操作を行えばよい。
本発明は、難分解性有害物質および窒素化合物を含む廃液の処理が要求されるものであれば、あらゆる分野における処理に適用できる。
本発明の一実施態様に係る廃液の処理装置の機器系統図である。
符号の説明
1 廃液の処理装置
2 廃液タンク
3 TOC計
4 TN計
5 TOC/TN測定手段
6 発熱量測定手段
7 硝酸生成抑制剤添加手段
8 純水タンク
9 ポンプ
10 電気炉からなる反応器
11 酸化剤としての圧縮空気
12 冷却器12
13 フィルター13
14 背圧弁
15 気液分離器
16 回収液(処理液)

Claims (14)

  1. 難分解性有害物質および窒素化合物を含有し、発熱量が一定値以上である廃液を、難分解性有害物質分解必要温度で超臨界水酸化する工程と、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前に、前記廃液に硝酸生成抑制剤を添加する工程とを有することを特徴とする廃液の処理方法。
  2. 難分解性有害物質および窒素化合物を含有し、全有機体炭素(TOC)と全窒素(TN)のモル比TOC/TNが一定値以上である廃液を、難分解性有害物質分解必要温度で超臨界水酸化する工程と、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前に、前記廃液に硝酸生成抑制剤を添加する工程とを有することを特徴とする廃液の処理方法。
  3. 難分解性有害物質および窒素化合物を含有し、発熱量が一定値以上であり、かつ、全有機体炭素(TOC)と全窒素(TN)のモル比TOC/TNが一定値以上である廃液を、難分解性有害物質分解必要温度で超臨界水酸化する工程と、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前に、前記廃液に硝酸生成抑制剤を添加する工程とを有することを特徴とする廃液の処理方法。
  4. 前記廃液の発熱量が一定値以上の条件が、発熱量が250kcal/kg以上である条件からなる、請求項1または3に記載の廃液の処理方法。
  5. 前記廃液中のTOC/TNが一定値以上の条件が、全窒素(TN)から酸化態窒素の2倍の量を差し引いた窒素量である見かけ非酸化態窒素の量を用いた比率(TOC/見かけ非酸化態窒素)が、モル比にて2以上である条件からなる、請求項2または3に記載の廃液の処理方法。
  6. 前記硝酸生成抑制剤が、KOHまたはNaOHのいずれかからなる、請求項1〜5のいずれかに記載の廃液の処理方法。
  7. 前記難分解性有害物質分解必要温度が600℃以上である、請求項1〜6のいずれかに記載の廃液の処理方法。
  8. 難分解性有害物質および窒素化合物を含有する廃液を、難分解性有害物質分解必要温度で超臨界水酸化する装置であって、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前の廃液に対し、廃液の発熱量を測定し、該発熱量が一定値以上であることを測定可能な手段と、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前の廃液に、硝酸生成抑制剤を添加する手段とを有することを特徴とする廃液の処理装置。
  9. 難分解性有害物質および窒素化合物を含有する廃液を、難分解性有害物質分解必要温度で超臨界水酸化する装置であって、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前の廃液に対し、廃液中の全有機体炭素(TOC)と全窒素(TN)を測定し、そのモル比TOC/TNが一定値以上であることを測定可能な手段と、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前の廃液に、硝酸生成抑制剤を添加する手段とを有することを特徴とする廃液の処理装置。
  10. 難分解性有害物質および窒素化合物を含有する廃液を、難分解性有害物質分解必要温度で超臨界水酸化する装置であって、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前の廃液に対し、廃液の発熱量を測定し、該発熱量が一定値以上であることを測定可能な手段と、廃液中の全有機体炭素(TOC)と全窒素(TN)を測定し、そのモル比TOC/TNが一定値以上であることを測定可能な手段と、前記難分解性有害物質分解必要温度への昇温前の廃液に、硝酸生成抑制剤を添加する手段とを有することを特徴とする廃液の処理装置。
  11. 前記廃液の発熱量が一定値以上の条件が、発熱量が250kcal/kg以上である条件からなる、請求項8または10に記載の廃液の処理装置。
  12. 前記廃液中のTOC/TNが一定値以上の条件が、全窒素(TN)から酸化態窒素の2倍の量を差し引いた窒素量である見かけ非酸化態窒素の量を用いた比率(TOC/見かけ非酸化態窒素)が、モル比にて2以上である条件からなる、請求項9または10に記載の廃液の処理装置。
  13. 前記硝酸生成抑制剤が、KOHまたはNaOHのいずれかからなる、請求項8〜12のいずれかに記載の廃液の処理装置。
  14. 前記難分解性有害物質分解必要温度が600℃以上である、請求項8〜13のいずれかに記載の廃液の処理装置。
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