JP2005152804A - 超臨界水酸化処理方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 超臨界水酸化を行う縦型反応容器の下部に亜臨界水領域を形成させて亜臨界水に塩を溶解させて排出する際の排出水の量を減少させ、また縦型反応器の亜臨界水領域から強酸性の排出水が排出されることにより減圧弁や排出管路が腐食されたり、環境に悪影響を与えたりするのを防ぐ手段を提供する。
【解決手段】 縦型反応容器の内部に、水の臨界温度および臨界圧力を越えた上部側の超臨界水領域と水の臨界温度を下回る下部側の亜臨界水領域を形成し、超臨界水領域に無機塩,有機物および酸化剤を含む流体を供給して超臨界水酸化により供給有機物の分解を行わせ、分解生成物を含む処理流体は超臨界水領域の上部側から排出すると共に、有機物の分解により生じた塩類は亜臨界水領域の塩溶解用水に溶解させて該亜臨界水領域から排出水として排出する超臨界水酸化処理方法において、縦型反応容器の下部に中和剤溶液を供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超臨界水酸化処理方法及び装置に関し、例えば難分解性の廃棄物・廃液や有害物質を含む廃棄物・廃液などの超臨界水酸化反応によって生成した流体中に酸を含むことになる有機物質が無機塩と共存しているような被処理流体を分解対象とする場合に好適に用いられる超臨界水酸化方法とこれに用いる超臨界水酸化処理装置に関するものである。
超臨界水酸化による有機物の分解処理方法は、水の臨界条件すなわち臨界温度374℃および臨界圧力220気圧を越えた条件下の水(超臨界水)は、その極性が温度と圧力で制御可能となってパラフィン系炭化水素やベンゼン等の非極性物質も溶解することができ、また酸素等のガスとも任意の割合で単一相で混合するという有機物酸化分解用の反応溶媒として極めて優れた特性を示すこと、分解対象物の炭素含有率が数%あれば酸化熱だけで臨界温度以上にまで昇温可能であるため熱エネルギー的に非常に優れていること、超臨界水中で加水分解反応や酸化反応により殆どの難分解性有機物や有毒有機物等をほぼ完全に分解できること、などの極めて優れた利点があるため注目を集めている。そして、かかる超臨界水酸化処理は一般的には縦型反応容器を用いて行われるものである。
この超臨界水酸化処理法は、基本的には次のフローによって実施される。すなわち、分解対象物を含む流体と酸素等の酸化剤流体の二流体を予め混合状態にしてあるいは一部混合状態で、超臨界水酸化の反応を行う反応容器に供給し、水の超臨界条件下で分解対象物を酸化分解する。これにより分解対象物は、主として水と二酸化炭素に分解され大気条件下に排出される。かかる超臨界水酸化による有機性廃水の分解処理方法は、実験室やパイロット規模の研究では安全でクリーンなプロセスの有効性が既に確認されている。
しかしながら工業的規模の設備でこの方法を効率よく実施するためには更に解決すべき技術的課題が指摘され、その一つに塩生成の問題がある。塩の生成は次のことから生ずる。すなわち、被処理物である有機物には塩素や硫黄等の酸基を含む場合があって、このような有機物を酸素等の酸化剤と共に反応容器に導入して超臨界水酸化を行うと塩酸や硫酸が生成して反応容器内のpHが低下し、そのままでは反応容器の腐食が進行する。したがって、有機物が酸化された際に生成する酸基を中和するのに十分なアルカリを被処理流体に予め添加し、超臨界水酸化反応で生成した酸基をこのアルカリで中和し、中和によって生成する塩を縦型反応容器の下部の亜臨界水領域で溶解させ、塩水溶液を排出するという2ゾーン法が提案(特許第2726293号)されていた。
ところが出願人の研究によれば塩素や硫黄等を含む有機物が超臨界水によって酸化分解して生じる酸基は、超臨界水中では酸としての腐食性を殆ど示さず、その温度が低下して超臨界水が液体として相移転した時に酸基が液中に急激に溶解して腐食性の酸として生成することが判明し、出願人はかかる酸基を生じる有機物を超臨界水酸化する際に、被処理流体に予めアルカリを添加しないで反応容器から排出される処理流体にアルカリを添加する方法を提案(特開平10−314769)した。
しかしながら、被処理流体中に酸基が生じる有機物のみならず無機塩類が含まれている場合は、無機塩類は超臨界水に溶解しないことから反応容器の下部に亜臨界水領域を有する2ゾーン法を採用する必要がある。
すなわち酸基を生じる有機物と無機塩が共存している被処理流体の場合は、被処理流体に中和用のアルカリを添加することなく有機物を超臨界水酸化し、超臨界水領域から排出される処理流体中の酸基をアルカリで中和するとともに、下部に亜臨界水領域を形成し被処理流体にもともと存在する塩類を亜臨界水領域にて溶解させ、塩水溶液として亜臨界水領域から排出する方法が考えられる。
具体的には図7に示すとおりである。図7は、上述した超臨界水酸化処理装置の構成概要を模式図的に示したものであり、この図において、1は耐圧密閉式の縦型反応容器を示し、その内部は上部側の略2/3の範囲が水の超臨界条件に維持された超臨界水領域、下部側が水の臨界温度よりも低い温度に維持されている亜臨界水領域とされる。
この縦型反応容器1の上部には、超臨界水酸化の反応を行う供給流体の供給ライン2が接続されている。この供給ライン2は、無機塩と例えば塩素を含んだ有機物を含む被処理流体の貯槽3からの有機物供給ライン201、空気供給ライン202および必要に応じ超臨界水供給ライン203が合流するように反応容器への供給口の近傍で接続され、これらの流体の均一な混相を反応容器1に供給することができるようになっている。なお、図示されていないが有機物供給ライン201、空気供給ライン202および超臨界水供給ライン203には加圧ポンプ等の加圧供給手段が設けられている。51および52は、超臨界水酸化の反応により生成された分解生成物を含む処理流体を排出するための排出管である。
4は例えば空気作動式減圧バルブ等で構成される減圧装置であり、縦型反応容器1に接続された処理流体の排出管51を介して送られた処理流体を大気圧まで減圧する。処理流体の排出管51に中和剤供給装置6により縦型反応容器の上部側から排出される分解生成物を含む処理流体に該処理流体中の酸基を中和するのに必要な中和剤(アルカリ)を添加する。7は該中和済処理流体を気体と液体に分離する気液分離器であり、気体は排出管701を通じて大気中に放出され液体は排出管702を通じて排出される。
そして、縦型反応容器1の下部の亜臨界水領域には塩溶解用水の貯水槽14から塩溶解用水が供給管9を通じて高圧ポンプ10で送られ、縦型反応容器1の周壁に接続した注入管11を経て縦型反応容器の下部に存在する亜臨界水領域に注入される。そして排出管12から塩が溶解した排出水が排出される。
図7に示した超臨界水酸化装置は、超臨界水酸化によって生成される酸基の全ては排出管51から排出されることにより、縦型反応容器1の下部に形成される亜臨界水領域は中性あるいは炭酸が溶解している程度の微酸性であるという設計思想の装置であり、したがって排出管12から排出される排出水の中和は殆ど不要であろうと考えられていた。
しかしながら実際に図7のような超臨界水酸化装置を設計し運転したところ、縦型反応容器の下部に形成される亜臨界水領域はpH1ないし2程度の強酸性を示した。亜臨界水領域がこのような酸性を示す理由は、超臨界水領域で生成する酸基の一部が亜臨界水領域に溶解するためと考えられる。
いずれにしても亜臨界水領域がかかる酸性であると反応容器はこのpHであっても十分に耐えるような耐酸性の材質を用いれば問題ないが、亜臨界水領域からの排出水を排出する管路、あるいは当該管路に設置されるコントロール弁等が腐食され好ましくない。なお注入管11から注入する塩溶解用水の注入量を大として亜臨界水領域の酸を大過剰の塩溶解用水で希釈することにより排出水中の酸を希釈して前述した管路及びコントロール弁等の腐食をある程度軽減することが可能であるが、そのためには多量の塩溶解用水を必要とするという問題があった。
本発明はこのような問題に対処するためになされたもので、超臨界水酸化処理を行う縦型反応容器の下部に亜臨界水領域を形成させて亜臨界水に塩を溶解させて排出する場合に排出水の量が大量となることを解消するものであり、本発明はこのために好適な技術的な手段の提供を課題とするものである。
また本発明の他の課題は、縦型反応容器の亜臨界水領域から酸性の排出水が排出されることにより排出管路が腐食されたり、環境に悪影響を与えたりするのを防ぐことにある。
上記の課題を解決するためになされた本発明の特徴は、別紙の特許請求の範囲に記載したところにある。
請求項1の発明は、縦型反応容器の内部に、水の臨界温度および臨界圧力を越えた上部側の超臨界水領域と水の臨界温度を下回る下部側の亜臨界水領域を形成し、超臨界水領域に無機塩,有機物および酸化剤を含む流体を供給して超臨界水酸化により供給有機物の分解を行わせ、分解生成物を含む処理流体は超臨界水領域の上部側から排出すると共に、縦型反応容器下部の亜臨界水領域に塩溶解用水を供給して塩類を溶解させて縦型反応容器の下部側から排出水として排出する超臨界水酸化処理方法において、前記亜臨界水領域に中和剤溶液を供給することを特徴とする。
上記発明における超臨界水酸化の反応は、水の臨界温度(374℃)及び臨界圧力(220気圧)を越える高温,高圧の条件下で行われるため、用いる縦型反応容器は、例えばステンレス鋼,炭素鋼等の材料を用いて耐圧密閉型に構成したものが用いられるが、これに限定されるものではなく、更に耐食性を考慮してチタン合金等の耐食性材料を用いた縦型反応容器としてもよく、また内管を多孔質体とした二重管構造に設けて外管と内管の間に導入した超臨界水や空気を内管内側に噴出させる方式のものとしたものを用いることもできる。特に好適なものとしては圧力バランス型の特許第3368410号公報に記載の高圧反応装置が挙げられる。なお、本明細書において「縦型」というのは筒状の反応容器の軸方向を垂直方向とすることをいう。
縦型反応容器の上部側に形成される超臨界水領域は、超臨界水酸化を行わせるための反応領域であり温度及び圧力が上述した水の超臨界条件に維持される。縦型反応容器の下部側に形成される亜臨界水領域は、圧力は臨界圧力を越えるが温度が水の臨界温度を下回る条件に維持された液相領域となるため、かかる部分に亜臨界水が貯溜される。この亜臨界水は反応容器外部からの塩溶解用水の補給と排水とを行うことで所定の量に維持される。超臨界水領域と亜臨界水領域の間は若干の拡散領域が形成される。
上記において反応領域に供給される「無機塩、有機物、酸化剤を含む流体」とは、更に補助燃料を含む場合を除外するものではない。上記有機物は例えば無機塩が共存する有機性廃水などの有機物、有毒有機物などを挙げることができ、超臨界水酸化によって酸基を生ずるものである。酸化剤は一般的には酸素、空気等の含酸素ガスを挙げることができる。
なお本発明では原則的には被処理流体に中和用のアルカリを添加しないが、超臨界水酸化によって生じる酸基の一部あるいは大部分を中和するために予め被処理流体にアルカリを添加することを排除するものではない。
本明細書において「酸基」という場合は、塩酸等を生ずる塩素等のハロゲンの他、その原子単独でいわゆる酸基を構成するものではないが、硫酸,硝酸,リン酸等の酸を生ずることになる硫黄,窒素,リン等を含むものとし、炭酸は含まない。
このような物質を含む代表的な分解対象有機物は、残留性有機汚染物質(POPs:ersistent Organic Pollutants )あるいは残留性有害生物蓄積物質(PTBs:Persistent Toxic Bio-accumlatives )であり、代表的な物質としては環境基準において有害物質指定されているPCBs、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、廃農薬等の有機塩素化合物が挙げられこれらは一般に難分解性物質である。またこれらの他に、有機臭素化合物等のハロゲン化合物や、硫黄化合物、窒素化合物、リン化合物等も挙げられる。
超臨界水領域に供給された有機物を含む流体は、超臨界水酸化の反応によって加水分解、酸化分解され、本発明の縦型反応容器を用いる処理方法においては、密度の低い分解生成物は超臨界水領域の上部側(反応容器の上部側)から容器外に排出され、所定の冷却、減圧等の処理を経てガス及び凝縮水として排出される。このようなガスとしては、例えば炭酸ガス,窒素ガスなどを挙げることができる。またこのガス,凝縮水の排出系には、ハロゲン含有有機物を分解する場合、塩酸や硫酸等のハロゲン由来の無機酸が反応処理流体として上部より排出されるため、反応容器上部に設けられた該流体の排出管路においてアルカリにより中和を行う。
また、被処理流体にもともと含まれている無機塩あるいは超臨界水酸化の反応による分解生成物のうちの無機塩は、反応容器内で亜臨界水領域に落下し、亜臨界水領域の亜臨界水に溶解し、この亜臨界水は排出水として下部側から容器外に排出され、所定の冷却、減圧等の処理を経て処理液として系外に排出される。しかしながら、前述したように亜臨界水には超臨界水領域で生成された酸基の一部が溶解されることにより強酸性であるため、請求項1に記載の発明では亜臨界水領域に中和剤溶液であるアルカリ溶液を添加して亜臨界水領域の酸を中和し、その後に系外に排出される。この際に用いるアルカリに特に制限はなく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び炭酸ナトリウム等通常酸性の液体を中和するのに用いられるいずれのアルカリをも用いることができる。
亜臨界水領域を中和しない場合は、反応容器からの排出水を管路の腐食等の影響が出ない程度の弱酸性にして排出するには大量の塩溶解用水で希釈する必要がある。しかし、亜臨界水領域にアルカリを添加した場合には、酸がこのアルカリにより中和されるので、管路腐食等の問題の発生を防ぐことが可能である。さらに亜臨界水領域に補給する塩溶解用水は、塩を溶解するという本来必要とする容量のみ補給すればよいので、塩溶解用水の補給量を多くする必要がない。
請求項2に記載の発明は、縦型反応容器の上部側から排出される分解生成物を含む処理流体に、該処理流体中の酸基を中和するのに必要な中和剤溶液を添加し、前記中和済処理流体を気液分離器で気体と液体に分離し、該液体を亜臨界水領域に塩溶解用水および中和剤溶液として供給することを特徴とする。
前述した通り反応容器上部に設けられた流体の排出管路にアルカリを添加して、該流体中の酸を中和するが、使用するアルカリとして水酸化ナトリウムを用い、該流体中の酸を中和するが、使用するアルカリとして水酸化ナトリウムを用い、塩酸等の鉱酸と共に共存する炭酸を中和する量の水酸化ナトリウムを使用した場合は、当該中和処理済流体中には炭酸と反応して炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウム等の炭酸アルカリを生成する。かかる炭酸アルカリが含まれた処理流体を気液分離器により気体および液体に分離する。
分離された液体は縦型反応容器の下部に存在する亜臨界水領域に再度供給する。上述の如く、気液分離器により分離された液体には炭酸アルカリ、即ち炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムが溶解しているため中和剤溶液としての役割を有することとなる。そのため、亜臨界水領域における酸を中和することができ、かつ塩溶解用水としても用いることができるので中和に必要な液量が少なくて済み排出水の量を減少させることができる。また、反応容器外部に塩溶解用水供給設備およびアルカリ供給設備を別途設ける必要がなくなり、イニシャルコストを抑えることもできる。
請求項3に記載の発明は、塩溶解用水は塩溶解用水供給設備から供給し、その塩溶解用水の供給管路で中和剤溶液を混合した後に前記亜臨界水領域に供給することを特徴とする。
縦型反応容器下部の亜臨界水領域に塩溶解用水を供給するに際しては、高圧ポンプにより該縦型反応容器に塩溶解用水を供給するが、事前に中和剤溶液と混合させてから供給することもできる。この場合も中和剤溶液を添加していない水を塩溶解用水として添加する場合と比較して供給する水の量が少なくて済むため排出水の量を減少させることができるという利点がある。
請求項4に記載の発明は、縦型反応容器の内部に、水の臨界温度および臨界圧力を越えた上部側の超臨界水領域と水の臨界温度を下回る下部側の亜臨界水領域を形成し、超臨界水領域に無機塩,有機物および酸化剤を含む流体を供給して超臨界水酸化により供給有機物の分解を行わせ、分解生成物を含む処理流体は超臨界水領域の上部側から排出すると共に、縦型反応容器下部の亜臨界水領域に塩溶解用水を供給して塩類を溶解させて縦型反応容器の下部側から排出水として排出する超臨界水酸化処理方法において、縦型反応容器の下部から排出される排出水の排出管路に中和剤溶液を供給することを特徴とする。この場合も排出水の量が少なくなるという利点がある。
請求項5に記載の発明は、耐圧性容器からなる超臨界水酸化反応用の縦型反応容器と、縦型反応容器に無機塩,有機物および酸化剤を供給する供給手段と、超臨界水酸化反応で生成された処理流体を縦型反応容器外に排出する排出管路と、この排出管路内を流通する該処理流体に含まれる酸基を中和するためのアルカリ剤を添加する該排出管路の途中に設けられたアルカリ剤溶液添加手段と、中和後の該処理流体を気体と炭酸アルカリを含む液体に分離する手段と、縦型反応容器の下部の亜臨界水領域に該炭酸アルカリを含む液体を供給する手段と、縦型反応容器の下部の亜臨界水領域における塩類が溶解した水を排出する排出管路とを備えたことを特徴とするものであり、請求項2の方法発明の実施に好適に用いることができる。
請求項6に記載の発明は、耐圧性容器からなる超臨界水酸化反応用の縦型反応容器と、縦型反応容器に無機塩,有機物および酸化剤を供給する供給手段と、超臨界水酸化反応で生成された処理流体を反応容器外に排出する排出管路と、この排出管路内を流通する該処理流体に含まれる酸基を中和するためのアルカリ剤を添加する該排出管路の途中に設けられたアルカリ剤溶液添加手段と、中和後の該処理流体を気体と液体に分離する手段と、縦型反応容器の下部に塩溶解用水を供給する供給手段と、縦型反応容器の下部に塩溶解用水を供給する供給管路にアルカリ剤溶液を供給する供給手段と、縦型反応容器の下部の亜臨界水領域における塩類が溶解した水を排出する排出管路とを備えたことを特徴とするものであり、請求項3の方法発明の実施に好適に用いることができる。
請求項7に記載の発明は、耐圧性容器からなる超臨界水酸化反応用の縦型反応容器と、縦型反応容器に無機塩,有機物および酸化剤を供給する供給手段と、超臨界水酸化反応で生成された処理流体を縦型反応容器外に排出する排出管路と、この排出管路内を流通する該処理流体に含まれる酸基を中和するためのアルカリ剤溶液を添加する該排出管路の途中に設けられたアルカリ剤溶液添加手段と、中和後の該処理流体を気体と液体に分離する手段と、縦型反応容器の下部に塩溶解用水を供給する供給手段と、亜臨界水領域に存在する液体中の酸基を中和するのに十分な量のアルカリ剤溶液を供給する供給手段と、縦型反応容器の下部の亜臨界水領域における塩類が溶解した水を排出する排出管路とを備えたことを特徴とするものであり、請求項1の方法発明の実施に好適に用いることができる。
請求項8に記載の発明は、耐圧性容器からなる超臨界水酸化反応用の縦型反応容器と、縦型反応容器に無機塩,有機物および酸化剤を供給する供給手段と、超臨界水酸化反応で生成された処理流体を反応容器外に排出する排出管路と、この排出管路内を流通する該処理流体に含まれる酸基を中和するためのアルカリ剤溶液を添加する該排出管路の途中に設けられたアルカリ剤溶液添加手段と、中和後の該処理流体を気体と液体に分離する手段と、縦型反応容器の下部に塩溶解用水を供給する供給手段と、縦型反応容器の下部の亜臨界水領域における塩類が溶解した水を排出する排出管路と、該塩溶解用水を排出する排出管路に中和剤溶液を供給する手段とを備えたことを特徴とし、上記請求項4の方法発明の実施に好適に用いることができる。
本発明によれば、超臨界水酸化処理を行う場合に、縦型反応容器の下部からの排出水の量を格段に減少させることができ、超臨界水酸化を行う設備を簡易化することができ、イニシャルコストを低減することができる。
また、本発明によれば中和剤溶液が添加されていない水のみを縦型反応容器の亜臨界水領域に供給する場合と比較して、少量の水で縦型反応容器の下部に設けられた排出水の排出管路を酸腐食から守ることができ、さらに周辺環境の汚染を防止することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1は本発明の超臨界水酸化処理装置の構成概要を模式図的に示したものであり、この図において、1は耐圧密閉式の縦型反応容器を示し、その内部は上部側の略2/3の範囲が水の超臨界条件に維持された超臨界水領域、下部側が水の臨界温度よりも低い温度に維持されている亜臨界水領域とされる。なお、同図1は、本発明方法を実施する装置の構成概要を模式図的に表したものであり、分解対象物等の供給流体の供給系、縦型反応容器上部からの排出系および縦型反応容器下部からの排出系のための構造は図7に示した従来の装置と同様に設けられる。
かかる構成の装置においても排出管51に中和剤供給装置6により管路601と通じて縦型反応容器の上部側から排出される分解生成物を含む処理流体に該処理流体中の酸基を中和するのに必要な中和剤(アルカリ)を添加する。添加する中和剤は酸基の中和に必要な量の1.1倍から3倍、好ましくは1.3倍から2倍、特に好ましくは1.5倍である。
気液分離器7で分離されたうちの気体は排出管701を通じて大気中に放出されるが、液体は排出管702を通じて一端塩貯水槽8に貯水される。上述の如く処理流体に該処理流体中の酸基を中和するのに必要な量を超える中和剤を添加しているため、分離後の液体に例えば中和剤として水酸化ナトリウム(NaOH)を使用した場合には炭酸ナトリウムや炭酸水素ナトリウムなどの炭酸アルカリの含まれることとなり、貯水槽8にはこのようなアルカリ性の液体が貯水されることとなる。かかる液体は管路9を通じて高圧ポンプ10に送られ、縦型反応容器1の周壁に接続した注入管11を経て縦型反応容器の下部に存在する亜臨界水領域に注入される。
縦型反応容器1の亜臨界水領域に注入された前記炭酸アルカリを含む液体は、超臨界水領域で生成された酸基の一部が混入されることによって形成される酸を中和し、かつ超臨界水領域から落下する無機塩を溶解するという役割を果たし、中和された水は処理水として処理水排出管12より排出される。かかる構成の装置では縦型反応容器下部へのアルカリ供給設備を別途設ける必要がなく、イニシャルコストを抑えることができる。また、気液分離器7により分離した液体を再度縦型反応容器に供給して塩溶解用水および中和剤溶液として用いるため超臨界水酸化反応により生ずる処理水の全体の量を減少させることが可能となり、排水設備を簡易化することができる。
実施の形態2
図2は本発明の超臨界水酸化の処理を行うにあたり、縦型反応容器の下部に塩溶解用水を供給する装置と中和剤溶液を供給する装置を別途設けた具体例を示すものである。なお、同図2は、本発明方法を実施する装置の構成概要を模式図的に表したものであり、分解対象物等の供給流体の供給系、縦型反応容器上部からの排出系および縦型反応容器下部からの排出系のための構造は図7に示した従来の装置と同様に設けられる。
図2に示すように縦型反応容器1の下部には、塩溶解用水供給設備14から塩溶解用水が管路9を通じて高圧ポンプ10に送られ、縦型反応容器1の周壁に接続した注入管11を経て縦型反応容器の下部に存在する亜臨界水領域に注入される。ここで、中和剤溶液供給設備15から管路17を通じて高圧ポンプ16に送られ管路18より注入管11に中和剤溶液が送り込まれ、アルカリが塩溶解用水と混合した後に縦型反応容器1の下部の亜臨界水領域に注入される。
このような構成の装置でも亜臨界水領域に存在する酸を中和することができ、処理水排出管12から排出される排出水が酸性になることはない。
なお、縦型反応容器1の下部の亜臨界水領域への中和剤溶液の供給は、図3に示すように管路20を通じて低圧ポンプ19に送られた後、管路21より管路9に送り込んで塩溶解用水と混合した後に縦型反応容器1の下部に供給しても同様の効果を得ることができる。
図3のようなフローとすることにより、中和剤溶液供給設備に用いる注入ポンプを低圧ポンプとすることができ、設備費を低減できると共に動力費も低減できる。
また、図4に示すように中和剤溶液を塩溶解用水と事前に混合せずに、塩溶解用水と別の経路で直接縦型反応容器1の下部に送り込んでもよい。即ち、塩溶解用水を縦型反応容器に注入するのとは別に中和剤溶液供給設備15から管路23を通じて高圧ポンプ22に送った後に縦型反応容器1の周壁に接続した注入管24を通じて直接縦型反応容器1の下部に存在する亜臨界水領域に注入しても同様の効果を得ることができる。
また更に、図5に示すように亜臨界水領域で生成される塩を溶解するのに十分であって、かつ亜臨界領域に有する酸を中和するのにも十分な量の中和剤溶液のみを中和剤溶液供給設備15から縦型反応容器1の下部に注入しても同様の効果を得ることができる。
実施の形態3
図6は、本発明の超臨界水酸化の処理を行うに当り、縦型反応容器の下部から排出される排出水の排出管路にアルカリ性の中和剤溶液を供給する設備を別途設けた具体例を示すものである。
なお、同図6も本発明方法を実施する装置の構成概要を模式図的に表したものであり、分解対象物等の供給流体の供給系、縦型反応容器上部からの排出系及び縦型反応容器下部への塩溶解用水の供給系ための構造は従来の装置と同様に設けられる。
ここにおいて用いられる縦型反応容器102は酸に対する耐食性が強く、該縦型反応容器内で中和を行う必要は必ずしもない。そのため、図6に示すように中和剤溶液供給設備15から管路26を通じて高圧ポンプ25に送り、その後管路27を通じて中和剤溶液を添加した後に縦型反応容器102の下部に設けられた塩が溶解した塩溶解用水の排出管路12に送り込み中和処理する。かかる構成の装置で超臨界水酸化の反応に伴って酸を生成する対象有機物を(例えば難分解性物質)の処理を施した場合には、縦型反応容器102の下部の中和処理後の排出管12の先に設置される減圧弁や冷却器を耐酸性にする必要がなく、かつ中和処理後の管の酸腐食を防止できるという効果を奏する。
実施例
本発明の効果を確認するために行った実施例、比較例について以下説明する。
上述した図1に示す構成の装置を使用して、縦型反応容器の上部側から排出される分解生成物を含む処理流体に該処理流体中の酸基を中和するのに必要な量の約1.5倍の中和剤を添加した後に該処理流体を気液分離器により気体と液体に分離し、該液体を縦型反応容器1の下部の亜臨界水領域に供給した。
超臨界水酸化の条件は以下のとおりである。なお、後述する実施例及び比較例においても同様の条件で試験を行った。
(試験条件)
温度・圧力 :600℃,24MPa
反応容器 :バランス型縦型反応容器
試験は上記の条件で行った。試験の経過および結果については、下記の表1に示す。なお、下記の表における1〜9の意味するところは以下の通りである。
1 〜 縦型反応容器1に供給された流体の成分
2 〜 縦型反応容器1の内部において供給された流体が超臨界水酸化処理された後に、排出管51から排出された処理流体の成分、
3 〜 排出管51に添加した中和剤溶液の成分
4 〜 排出管51に中和剤溶液が添加された後の中和済処理流体の成分
5 〜 中和済処理流体を気液分離器7により液体と気体に分離したうちの、縦型反応容器1の下部に存在する亜臨界水領域に供給された液体の成分
6 〜 縦型反応容器1の下部への吸収物
7 〜 排出管12から排出された液体の成分
Figure 2005152804
(試験結果)
縦型反応容器1から排出される水は55.6kg/Hrであった。
上述した図2に示す構成の装置を使用して、縦型反応容器の上部側から排出される分解生成物を含む処理流体に該処理流体中の酸基を中和するのに必要な量の約1.5倍の中和剤を添加した縦型応容器1の下部には、塩溶解用水と中和剤溶液を混合した後に縦型反応容器下部の亜臨界水領域に供給した。試験の経過および結果については下記の表2に示す。なお、下記の表2における1〜4は表1の1〜4のそれぞれの項目に該当し、8の項目は表1の6に、9の項目は表1の7の項目に該当する。その他の項目は以下のとおりである。
5・・排出管路701から排出された排出水の成分
6・・縦型反応容器1に供給された塩溶解用水の成分
7・・縦型反応容器下部の亜臨界水領域に供給された中和剤溶液の成分
Figure 2005152804
(試験結果)
縦型反応容器1から排出される水は65.6kg/Hrであった。
比較例1
次に比較のため上述した図7に示す構成の装置を使用して、縦型反応容器1の上部側から排出される分解生成物を含む処理流体に該処理流体中の酸基を中和するのに必要な量の約1.5倍の中和剤を添加し、縦型反応容器1の下部の亜臨界水領域に塩溶解用水を供給した。試験の経過および結果については下記の表3に示す。なお、かかる比較例においては排出管12の酸腐食および環境への悪影響が生じることを防ぐため、排出管12からの排出水のpHが管路を腐食する3以下にならないようにして試験を行った。下記の表3における1〜4は表1の1〜4のそれぞれの項目に該当し、7の項目は表1の6に、8の項目は表1の7の項目に該当する。その他の項目は以下の通りである。
5・・排出管路701から排出された排出水の成分
6・・縦型反応容器1に供給された塩溶解用水の成分
Figure 2005152804
(試験結果)
縦型反応容器1から排出される水は336.6kg/Hrであった。
このように、比較例1の排出水の量と比較して実施例1および2においては著しく排出水の量が減少することが認められた。
本発明は、種々の有機物質等を超臨界水酸化(SCWO)により分解する際に用いる超臨界水酸化処理方法および装置に関するものであり、超臨界水酸化処理を縦型反応容器により行なう場合に排出水の量を格段に減少させることができ、超臨界水酸化を行う設備を簡易化することができ、イニシャルコストを低減することができる。また、従来と比較して少量の水で縦型反応容器の下部に設けられた排出水の排出管路を酸腐食から守ることができ、さらに周辺環境の汚染を防止することができる。
本発明の実施の形態1の超臨界水酸化処理装置の構成概要を示した図。 本発明の実施の形態2の超臨界水酸化処理装置の構成概要を示した図。 本発明の実施の形態2の超臨界水酸化処理装置の変形例の構成概要を示した図。 本発明の実施の形態2の超臨界水酸化処理装置の変形例の構成概要を示した図。 本発明の実施の形態2の超臨界水酸化処理装置の変形例の構成概要を示した図。 本発明の実施の形態3の超臨界水酸化処理装置の構成概要を示した図。 従来の超臨界水酸化処理装置の構成概要を示した図。
符号の説明
1・・縦型反応容器、2・・供給流体の供給ライン、3・・有機物流体の貯水槽、4・・減圧装置、6・・反応容器から排出された処理流体への中和剤供給装置、7・・気液分離器、8・・貯水槽、9・・塩溶解用水の高圧ポンプ10への供給管、10・・高圧ポンプ、11・・縦型反応容器の亜臨界水領域への注入管、12・・塩が溶解した塩溶解用水の排出管、14・・塩溶解用水供給設備、15・・中和剤溶液供給設備、16・・高圧ポンプ、17・・高圧ポンプ16への供給管路、18・・注入管11への中和剤溶液供給管、19・・低圧ポンプ、20・・低圧ポンプ19への供給管、21・・供給管9への中和剤溶液供給管、22・・高圧ポンプ、23・・高圧ポンプ22への中和剤溶液供給管、24・・縦型反応容器の亜臨界水領域への注入管、25・・高圧ポンプ、26・・高圧ポンプ25への中和剤溶液供給管、27・・排出管12への中和剤溶液供給管、51・・処理流体の排出管、52・・処理流体の排出管、102・・酸に対する耐食性の強い縦型反応容器、201・・有機物供給ライン、202・・酸化剤供給ライン、203・・超臨界水供給ライン、601・・減圧後の処理流体に中和剤を供給する管路、701・・気液分離器により分離されたうちの気体を排出する管、702・・気液分離器により分離されたうちの液体を排出する管

Claims (8)

  1. 縦型反応容器の内部に、水の臨界温度および臨界圧力を越えた上部側の超臨界水領域と水の臨界温度を下回る下部側の亜臨界水領域を形成し、超臨界水領域に無機塩,有機物および酸化剤を含む流体を供給して超臨界水酸化により供給有機物の分解を行わせ、分解生成物を含む処理流体は超臨界水領域の上部側から排出すると共に、縦型反応容器下部の亜臨界水領域に塩溶解用水を供給して塩類を溶解させて縦型反応容器の下部側から排出水として排出する超臨界水酸化処理方法において、前記亜臨界水領域に中和剤溶液を供給することを特徴とする超臨界水酸化処理方法。
  2. 縦型反応容器の上部側から排出される分解生成物を含む処理流体に、該処理流体中の酸基を中和するのに必要な中和剤溶液を添加し、前記中和済処理流体を気液分離器で気体と液体に分離し、該液体を亜臨界水領域に塩溶解用水および中和剤溶液として供給することを特徴とする請求項1に記載の超臨界水酸化処理方法。
  3. 塩溶解用水は塩溶解用水供給設備から供給し、その塩溶解用水の供給管路で中和剤溶液を混合した後に前記亜臨界水領域に供給することを特徴とする請求項1に記載の超臨界水酸化処理方法。
  4. 縦型反応容器の内部に、水の臨界水温度および臨界圧力を越えた上部側の超臨界水領域と水の臨界温度を下回る下部側の亜臨界水領域を形成し、超臨界水領域に無機塩,有機物および酸化剤を含む流体を供給して超臨界水酸化により供給有機物の分解を行わせ、分解生成物を含む処理流体は超臨界水領域の上部側から排出すると共に、縦型反応容器下部の亜臨水界領域に塩溶解用水を供給して塩類を溶解させて縦型反応容器の下部側から排出水として排出する超臨界水酸化処理方法において、縦型反応容器の下部から排出される排出水の排出管路に中和剤溶液を供給することを特徴とする超臨界水酸化処理方法。
  5. 耐圧性容器からなる超臨界水酸化反応用の縦型反応容器と、縦型反応容器に無機塩,有機物および酸化剤を供給する供給手段と、超臨界水酸化反応で生成された処理流体を縦型反応容器外に排出する排出管路と、この排出管路内を流通する該処理流体に含まれる酸基を中和するためのアルカリ剤を添加する該排出管路の途中に設けられたアルカリ剤溶液添加手段と、中和後の該処理流体を気体と炭酸アルカリを含む液体に分離する手段と、縦型反応容器の下部の亜臨界水領域に該炭酸アルカリを含む液体を供給する手段と、縦型反応容器の下部の亜臨界水領域における塩類が溶解した水を排出する排出管路とを備えたことを特徴とする超臨界水酸化処理装置。
  6. 耐圧性容器からなる超臨界水酸化反応用の縦型反応容器と、縦型反応容器に無機塩,有機物および酸化剤を供給する供給手段と、超臨界水酸化反応で生成された処理流体を反応容器外に排出する排出管路と、この排出管路内を流通する該処理流体に含まれる酸基を中和するためのアルカリ剤を添加する該排出管路の途中に設けられたアルカリ剤溶液添加手段と、中和後の該処理流体を気体と液体に分離する手段と、縦型反応容器の下部に塩溶解用水を供給する供給手段と、縦型反応容器の下部に塩溶解用水を供給する供給管路にアルカリ剤溶液を供給する供給手段と、縦型反応容器の下部の亜臨界水領域における塩類が溶解した水を排出する排出管路とを備えたことを特徴とする超臨界水酸化処理装置。
  7. 耐圧性容器からなる超臨界水酸化反応用の縦型反応容器と、縦型反応容器に無機塩,有機物および酸化剤を供給する供給手段と、超臨界水酸化反応で生成された処理流体を縦型反応容器外に排出する排出管路と、この排出管路内を流通する該処理流体に含まれる酸基を中和するためのアルカリ剤溶液を添加する該排出管路の途中に設けられたアルカリ剤溶液添加手段と、中和後の該処理流体を気体と液体に分離する手段と、縦型反応容器の下部に塩溶解用水を供給する供給手段と、亜臨界水領域に存在する液体中の酸基を中和するのに十分な量のアルカリ剤溶液を供給する供給手段と、縦型反応容器の下部の亜臨界水領域における塩類が溶解した水を排出する排出管路とを備えたことを特徴とする超臨界水酸化処理装置。
  8. 耐圧性容器からなる超臨界水酸化反応用の縦型反応容器と、縦型反応容器に無機塩,有機物および酸化剤を供給する供給手段と、超臨界水酸化反応で生成された処理流体を反応容器外に排出する排出管路と、この排出管路内を流通する該処理流体に含まれる酸基を中和するためのアルカリ剤溶液を添加する該排出管路の途中に設けられたアルカリ剤溶液添加手段と、中和後の該処理流体を気体と液体に分離する手段と、縦型反応容器の下部に塩溶解用水を供給する供給手段と、縦型反応容器の下部の亜臨界水領域における塩類が溶解した水を排出する排出管路と、該塩溶解水を排出する排出管路に中和剤溶液を供給する手段とを備えたことを特徴とする超臨界水酸化処理装置。

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