JPH09314155A - 超臨界水酸化処理方法及び装置 - Google Patents

超臨界水酸化処理方法及び装置

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JPH09314155A
JPH09314155A JP6627497A JP6627497A JPH09314155A JP H09314155 A JPH09314155 A JP H09314155A JP 6627497 A JP6627497 A JP 6627497A JP 6627497 A JP6627497 A JP 6627497A JP H09314155 A JPH09314155 A JP H09314155A
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JP
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water
discharged
supercritical
reaction vessel
subcritical
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JP6627497A
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English (en)
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Taro Oe
太郎 大江
Akira Suzuki
明 鈴木
Osamu Takahashi
治 高橋
Tokuyuki Anjo
徳幸 安生
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縦型反応容器1の内部に、水の臨界温度及び
臨界圧力を越えた上部側の超臨界領域と水の臨界温度を
下回る下部側の亜臨界領域を形成し、超臨界領域に水、
有機物、酸化剤を含む流体を供給して超臨界水酸化によ
り供給有機物の分解を行わせ、分解生成物を含む処理流
体は超臨界領域の上部側から排出すると共に、塩類は亜
臨界領域の亜臨界水に溶解させて排出水として反応容器
の下側から排出する超臨界水酸化方法において、この排
出水に含まれることがある未分解有機物質等が系外に排
出されないようにする。 【解決手段】 縦型反応容器1から排出された排出水に
含まれる有機物質量を予め設定した基準値と比較しなが
ら、含まれる有機物量が基準値未満の場合はその排出水
を系外に排出するが、基準値以上の場合は排出をやめ
て、脱塩した後反応容器への流体供給系に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々の有機物質等
を超臨界水酸化(SCWO)により分解する際に用いる
超臨界水酸化処理方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】有機性廃水を分解処理する物理化学的方法
としては、薬品酸化法,光酸化法,直接燃焼法などが知
られ、また例えば高温高圧条件下(200〜300℃,
15〜100気圧)で高濃度(1%程度)の有機性廃水
を分解処理するのにエネルギー的に有利で、かつNO
X ,SOX の発生がない方法として湿式酸化法が知られ
ている。しかしこの湿式酸化法も有機物の分解性に限界
(低級カルボン酸の蓄積やアンモニアの残存)があって
後段に生物学的処理設備が必要になるという問題があ
る。そこでこれらに代わる方法として、近時、難分解有
機物や有害有機物等の各種の有機物質、あるいは塩素化
合物,窒素化合物,硫黄化合物等を含むために生物学的
な処理ができない物質を含む廃水を超臨界水酸化で分解
する提案がされている(特公平1−38532号、米国
特許4113446号、米国特許4338199号、米
国特許4543190号等)。
【0003】この超臨界水酸化による有機物の分解処理
方法は、水の臨界条件すなわち臨界温度374℃及び臨
界圧力220気圧を越えた条件下の水(超臨界水)は、
その極性が温度と圧力で制御可能となってパラフィン系
炭化水素やベンゼン等の非極性物質も溶解することがで
き、また酸素等のガスとも任意の割合で単一相で混合す
るという有機物酸化分解用の反応溶媒として極めて優れ
た特性を示すこと、分解対象物の炭素含有率が数%あれ
ば酸化熱だけで臨界温度以上にまで昇温可能であるため
熱エネルギー的に非常に優れていること、超臨界水中で
加水分解反応や熱分解反応により殆どの難分解性有機物
や有毒有機物等をほぼ完全に分解できること、などの極
めて優れた利点があるため注目を集めている。
【0004】この超臨界水酸化法は、基本的には次のフ
ローによって実施される。すなわち、分解対象物を含む
流体,酸素等の酸化剤流体,超臨界水、の三流体を予め
混合状態にしてあるいは一部混合状態で、超臨界水酸化
の反応を行う反応容器に供給し、水の超臨界条件下で分
解対象物を酸化分解する。これにより分解対象物は、主
として水と二酸化炭素に分解され大気条件下に排出され
る。
【0005】かかる超臨界水酸化による有機性廃水の分
解処理方法は、実験室やパイロット規模の研究では安全
でクリーンなプロセスの有効性が既に確認されている。
しかしながら工業的規模の設備でこの方法を効率よく実
施するためには更に解決すべき技術的課題が指摘され、
その一つに塩生成の問題がある。
【0006】塩の生成は次のことから生ずる。すなわ
ち、被処理物である有機物には塩素や硫黄等の塩生成物
質を含む場合があって、このような有機物を超臨界水,
酸素等の酸化物と共に反応容器に導入して超臨界水酸化
を行うと塩素イオンや硫酸イオンが生成して反応容器内
のpHが低下し、そのままでは反応容器の腐食が進行
し、高温,高圧下で稼働される超臨界水酸化装置では、
安全対策上その交換が必要になる。この交換頻度が高く
なればランニングコストが嵩み、また交換時の処理中断
のために効率が低下するという問題も招く。この対策と
しては耐食性の高い材料で反応容器を構成することも考
えられるが設備コストが嵩むという問題が避けられな
い。そこで、反応容器内のpH低下を防ぐために前記三
流体にあらかじめ中和剤を添加しておき、該中和剤によ
り中和させることが考えられ、この中和剤の添加の結果
として塩が生成することになるのである。また有機性廃
水がもともと塩を含んでいる場合もある。
【0007】ところで、超臨界水はその特性の一つとし
て無機物,塩を殆ど溶解しない(例えば500℃,25
0気圧の超臨界水にCaCl2 は数ppmしか溶解せ
ず、亜臨界水に比べて著しく低い)という性質があり、
このため超臨界水酸化の反応領域で塩が析出して反応容
器の壁面に付着する。塩が付着すると反応容器の閉塞や
壁面の腐食を招く虞れがあるため、例えば特開平3−5
00264号では、縦型反応容器の超臨界水酸化の反応
領域の下方に水の臨界温度よりも低い亜臨界領域を形成
させ、生成した塩を亜臨界水に溶解させて反応容器から
排出することを提案している。また超臨界水酸化の反応
領域で析出した塩を壁面に付着させることなく効率よく
亜臨界水に溶解させるために、壁面に沿って水膜を流下
させる提案もされている(国際公開WO92/2162
1号)。
【0008】上記特開平3−500264号で提案され
ている塩の回収方式は、超臨界水酸化を行わせる反応容
器を縦型に設けると共に、容器の上部と下部にそれぞれ
分解生成物の排出口を設け、密度の低い分解生成物等は
上部排出口から排出し、密度の高い塩は反応容器下部に
落下させて亜臨界水に溶解させた後、排出水として下部
排出口より排出するものである。
【0009】図8はこの提案による超臨界水酸化装置の
一例の構成概要を示した図であり、耐圧密閉式の縦型反
応容器301の上部側が水の超臨界条件に維持される超
臨界領域、下部側が水の臨界温度よりも低い温度に維持
される亜臨界領域である。
【0010】そして縦型反応容器301の上部には、超
臨界水酸化の反応を行う供給流体の供給ライン302が
接続され、例えば塩素を含んだ有機物が有機物供給ライ
ン303、空気供給ライン304、超臨界水供給ライン
305と反応容器への供給口の近傍で合流接続され、均
一な混相が反応容器301に供給する。また有機物供給
ラインには、有機物に含まれる塩素によって反応容器内
のpHが低下することを防ぐための中和剤(アルカリ)
が中和剤供給ライン306から添加される。
【0011】307は、超臨界水酸化の反応により生成
された分解生成物のうち例えば水および二酸化炭素など
を排出するための排出ラインであり、縦型反応容器30
1の上部側の超臨界領域から、図示しない冷却装置、減
圧装置,気液分離装置を介して気体,凝縮水を大気条件
下に排出する。
【0012】308は、超臨界水酸化の反応により生成
した塩類を排出するための排出ラインであり、超臨界水
酸化の反応により生成した塩が溶解している亜臨界水
を、縦型反応容器301の下部側の亜臨界領域から図示
しない冷却装置、減圧装置,気液分離装置を介して排出
水として大気条件下に排出する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】超臨界水酸化により塩
が析出する問題は上記構成の採用により解決されるが、
しかし工業的規模の装置(以下「実装置」という)で
は、更にこの実装置において起こる可能性のある他の問
題にも対応できなければならない。
【0014】本発明者はかかる観点から、上記縦型反応
容器を用いる実装置について検討を進めたところ、未分
解物質や分解途中の物質が上記亜臨界水を汚染する虞れ
があって、これに対する対策技術の確立が課題となるこ
とを知見した。
【0015】すなわち、実装置では稼働途中に事故や誤
動作などが起こることも皆無ではないし、また装置稼働
初期のように超臨界水酸化の理想的な運転条件を必ずし
も満足できない場合も避けられないのが普通である。こ
のような理想,適切な条件を外れた稼働下では、超臨界
水酸化によって完全に分解されるはずの有機物が未分解
あるいは分解途中の物質(以下「未分解物質等」とい
う)のまま反応領域を通過してしまう場合があり、これ
が上記の亜臨界水を汚染する原因となる。
【0016】未分解物質等が含まれる排出水が系外に排
出されることは、一つには、処理不十分な物質の排出と
いう処理効率低下の問題であるが、未分解物質等が排出
基準が設定されている物質である場合あるいは周辺環境
を汚染する物質である場合には、系外への排出は避けな
ければならない。
【0017】本発明はこのような問題に対処するために
なされたものであり、上述したように、反応に伴った塩
析出による悪影響を防ぐために構成された上記形式の装
置、すなわち超臨界水酸化の反応領域の下部に亜臨界領
域を形成させて亜臨界水に塩を溶解させて排出水として
排出するようにした縦型反応容器を有する超臨界水酸化
装置においては、排出水に未分解物質等が含まれて系外
に排出されることの不具合を解消する必要があり、本発
明はこのために好適な技術手段の提供を目的とするもの
である。
【0018】また本発明の別の目的は、未分解物質等を
完全に分解した後系外に排出することができる超臨界水
酸化処理方法及び装置を提供するところにある。
【0019】更にまた本発明の別の目的は、未分解物質
等を残さずに被処理物質を完全分解でき、かつ反応領域
での塩析出に伴う閉塞等の不具合を招くことがないこと
とを同時に実現できるように工夫された超臨界水酸化処
理方法及び装置を提供するところにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めになされた本発明の特徴は、上記特許請求の範囲の各
請求項に記載したところにある。
【0021】請求項1の発明は、縦型反応容器の内部
に、水の臨界温度及び臨界圧力を越えた上部側の超臨界
領域と水の臨界温度を下回る下部側の亜臨界領域を形成
し、超臨界領域に水、有機物、酸化剤を含む流体を供給
して超臨界水酸化により供給有機物の分解を行わせ、分
解生成物を含む処理流体は超臨界領域の上部側から排出
すると共に、塩類は亜臨界領域の亜臨界水に溶解させて
反応容器の下部側から排出水として排出する超臨界水酸
化処理方法において、反応容器から排出された排出水
を、この排出水に含まれる有機物質を吸着除去する吸着
剤に接触させた後、系外に排出することを特徴とする。
【0022】上記発明における超臨界水酸化の反応は、
水の臨界温度(374℃)及び臨界圧力(220気圧)
を越える高温,高圧の条件下で行われるため、用いる縦
型反応容器は、例えばステンレス鋼,炭素鋼等の材料を
用いて耐圧密閉型に構成したものが用いられるが、これ
に限定されるものではなく、更に耐食性を考慮してチタ
ン合金等の耐食性材料を用いた縦型反応容器としてもよ
く、また内管を多孔質体とした二重管構造に設けて外管
と内管の間に導入した超臨界水や空気を内管内側に噴出
させる方式のものとしたものを用いることもできる。上
記において「縦型」というのは、筒状の反応容器の軸方
向を垂直方向とすることをいう。
【0023】縦型反応容器の上部側に形成される超臨界
領域は、超臨界水酸化を行わせるための反応領域であり
温度及び圧力が上述した水の超臨界条件に維持される。
縦型反応容器の下部側に形成される亜臨界領域は、圧力
は臨界圧力を越えるが温度が水の臨界温度を下回る条件
に維持された液相領域となり、これにより亜臨界水が貯
溜される。この亜臨界水は望ましくは反応容器外部から
の吸水と排水とを行うことで所定の量に維持されること
が好ましい。超臨界領域と亜臨界領域の間は若干の拡散
領域が形成される。
【0024】上記において反応領域に供給される「水、
有機物、酸化剤を含む流体」とは、更に無機物、補助燃
料、その他の超臨界水酸化に支障のない物質を含む場合
を除外するものではない。上記有機物は例えば有機性廃
水などの有機物、有毒有機物などを挙げることができる
がこれに限定されるものではない。酸化剤は一般的には
酸素、空気等の含酸素ガスを好ましいものとして挙げる
ことができる。なお有機物に塩化物イオン等の無機アニ
オンが化学結合されている場合、これが分解して塩酸と
なるため、あらかじめ有機物にアルカリが添加される場
合もある。「流体」というのは上記物質等を反応領域に
供給するのに適当な流動性を有するものであることをい
い、各物質は常温において気体、液体、固体のいずれの
相状態であってよい。
【0025】超臨界領域に供給された有機物を含む流体
は、超臨界水酸化の反応によって加水分解、酸化分解さ
れ、本発明の縦型反応容器を用いる処理方法において
は、密度の低い分解生成物は超臨界領域の上部側(反応
容器の上部側)から容器外に排出され、所定の冷却、減
圧等の処理を経てガス及び凝縮水として大気条件下に排
出される。このようなガスとしては、例えば炭酸ガス,
窒素ガスなどを挙げることができる。またこのガス,凝
縮水の排出系には、そのままの排出が望ましくない物質
が含まれる場合のあることを考慮して、活性炭等の吸着
剤に接触させた後系外に排出することが好ましい(以下
の場合においても同じ)。
【0026】また超臨界水酸化の反応による分解生成物
のうちの塩等は、反応容器内で亜臨界領域に落下し、塩
は亜臨界水に溶解してこの亜臨界水を流出水として下部
側から容器外に排出され、所定の冷却、減圧等の処理を
経て処理液として系外に排出される。
【0027】そして装置稼働初期等のような超臨界水酸
化の反応が適切に行われない場合があると、上記亜臨界
領域には未分解の有機物あるいは分解途中の有機物が落
下してこれらの物質も亜臨界水に溶解され、これがその
まま系外に排出されると、排出有機物の種類によっては
環境を汚染する虞れを招く。そこで上記請求項1の発明
においては、この含まれることがある未分解有機物ある
いは分解途中の有機物を、活性炭等の吸着剤に接触させ
て除去した後に系外に排出するようにした。吸着剤との
接触は、一般的には活性炭塔などに排出水を通水するこ
とで行われるが、含有有機物を除去できるものであれば
形式は限定されない。
【0028】この発明によれば、有機物を完全に分解で
きる超臨界水酸化処理を工業的規模の実装置で実施する
場合に、有機物の万一の漏れも確実に防止できるため、
特に有機性廃水、有毒有機物等の超臨界水酸化処理の工
業化に極めて有益である。
【0029】請求項2の発明は、有機物を含むことがあ
る上記排出水について、有機物が含まれる場合にはこれ
を燃焼して酸化分解した後系外に排出し、有機物を含ま
ない場合には、そのまま、好ましくは万一の漏れを防ぐ
ために吸着剤に接触させた後系外に排出することを特徴
とする。
【0030】燃焼は通常のバーナーを用いて行うことが
できるが、超臨界水酸化装置を用いてもよい。排出水に
有機物が含まれているか否かは、後述するTOC計等を
用いて検出することができる。
【0031】この発明によれば、吸着剤の交換サイクル
を延長できる利点がある。なおバーナーを用いる場合に
は、減圧した後に燃焼を行うことが好ましい。
【0032】請求項3の発明は、上記請求項2の排出水
に有機物が含まれる場合に燃焼処理することに代えて、
この排出水を、縦型反応容器への有機物を含む流体供給
ラインに返送するようにしたことを特徴とする。
【0033】この排出水を返送する方法によれば、別途
の燃焼装置を用いることなく有機物の完全分解を達成で
きる利点がある。なお、上記の返送により排出水に溶解
している塩も反応容器にリサイクルされることになり、
これが反応容器の閉塞等に影響する場合には、請求項4
の発明のように、この有機物を含む排出水を流体供給ラ
インに返送する際に返送途中でこれに含まれる塩を除去
(脱塩)することが好ましい。なお、排出水中の塩の溶
解量が比較的少量の場合等にあっては脱塩処理は省略す
ることができる。
【0034】排出水を返送する場合には、これを貯槽等
に一旦滞留させ、ここから被分解流体に混合するか、あ
るいは被分解流体を一旦滞留させる貯槽を用いて混合す
ることが好ましい。
【0035】請求項6の発明は、排出水を系外に排出す
る場合と、燃焼装置へ送る、あるいは上記返送をする場
合とを切換るのは、一般的には減圧する前、又は減圧し
た後に行うことを特徴とする。
【0036】減圧する前に流通を切換える場合には、配
管等を耐圧構造にする必要があるが、例えば排出水を燃
焼する場合は加圧がわずかですむため消費エネルギーを
抑えることができる利点がある。
【0037】また減圧した後に流通を切換える場合に
は、常圧となるため貯槽等を耐圧構造とする必要がな
く、又流体が取り扱い易くなる利点がある。
【0038】なお、以上のいずれの場合においても、排
出水の排出系には、そのままの排出が望ましくない物質
が含まれる場合のあることを考慮して活性炭等の吸着剤
に接触させた後系外に排出することが好ましい。
【0039】請求項8の発明は、水の臨界温度及び臨界
圧力を越えた超臨界領域を上部側に有しかつ水の臨界温
度を下回る亜臨界領域を下部側に有する縦筒型反応容器
と、水、有機物、酸化剤を含む流体を超臨界水酸化のた
めに前記超臨界領域に前記反応容器の上部側から供給す
る被処理流体の供給手段と、分解生成物を含む処理流体
を該縦筒型反応容器の上部側から排出する上部側排出手
段と、分解生成物のうち塩類を該縦筒型反応容器の下部
側から亜臨界領域の亜臨界水に溶解させて排出水として
排出する下部側排出手段と、該排出水を有機物質吸着除
去用の吸着剤に接触させた後系外に排出する排出ライン
とを備えたことを特徴とし、上記請求項1の方法発明の
実施に好適に用ることができる。
【0040】上記構成において、上部側排出手段から排
出される処理流体は、所定の冷却装置及び減圧装置によ
り、好ましくは段階的に冷却,減圧して処理液として大
気条件下に排出される。また塩類を含む排出水は、同様
に所定の冷却装置及び減圧装置により好ましくは段階的
に冷却,減圧し、活性炭塔等を通した後に系外に排出さ
れる。
【0041】請求項9の発明は、上記の請求項8の発明
が排出水を有機物質吸着除去用の吸着剤に接触させた後
に系外に排出する排出ラインを有していることに代え
て、排出水を系外に排出する第1の排出ラインと、この
第1の排出ラインとは切換え可能に設けられていて、排
出水に含まれる有機物質を燃焼手段で燃焼した後系外に
排出する第2の排出ラインと、反応容器から排出された
排出水に含まれる有機物量を検出する検出手段と、検出
有機物量を予め設定した基準値と比較する比較手段と、
その比較結果に基づいて反応容器から排出された排出水
を前記第1の排出ライン又は第2の排出ラインのいずれ
かを選択して流す流通切換手段とを備えたことを特徴と
するものであり、上記請求項2の方法発明の実施に好適
に用ることができる。
【0042】上記燃焼手段としては、上述のようにバー
ナー,超臨界水酸化装置を挙げることができる。第1の
排出ラインには有機物の万一の漏れを確実に防止するた
めの吸着剤を充填した吸着剤塔を設けることが、特に有
機性廃水、有毒有機物等を処理するための装置としては
好ましい。
【0043】排出水に含まれる有機物を検出する検出手
段としては、TOC計,COD計等の酸化式のもの、有
機汚泥モニター等の光学式のものを用いることができる
が、0.1ppm以上の検出限界を有しオンラインでし
ようできるTOC計が特に好ましい。
【0044】また塩がこの排出水に含まれていることが
有機物を検出する際に好ましくない場合には、脱塩装置
を通した後、上記検出手段に排出水を流すようにするこ
とができる。脱塩装置としては例えば電気透析法などを
用いた装置を好ましいものとして挙げることができる。
【0045】検出は、排出水の流通ラインに上記検出手
段をバイパスして設けることでインラインの連続した検
出ができる。
【0046】請求項10の発明は、上記請求項9の発明
の有機物の燃焼手段に代えて、排出水を反応容器に供給
するための被処理流体供給側に戻す返送ラインとしたこ
とを特徴とするものであり、請求項3の方法発明の実施
に好適に用いることができる。
【0047】このようにすれば、バーナー等の燃焼装置
が不要となる。
【0048】請求項11の発明は、上記請求項10の発
明の返送ラインの途中に、排出水に含まれる塩を除去す
る脱塩手段を設けたことを特徴とする。脱塩手段として
は上述した電気透析式脱塩装置などを用いた装置を挙げ
ることができる。電気透析式脱塩装置は%オーダーの塩
と微量の有機物の分離ができるが、液が中性あるいはア
ルカリ性の場合には有機酸が解離して塩との分離が難し
くなるから、酸添加により液を酸性とすることが好まし
い。
【0049】このようにすることで、反応容器から排出
された排出水中の塩を反応容器に戻すことがなく、反応
容器の内部で塩の付着による閉塞や腐食が問題となる縦
型反応容器においては特に有効である。
【0050】上記排出水の流通を切換える各装置におい
ては、系外に排出する排出ラインへの流通と他のライン
への流通とを切換る流通切換手段は、排出水を減圧する
減圧手段の前段、又は後段に設置することができ、流通
切換え手段としては、一般的な三方弁を用いることがで
きる。
【0051】なお、排出水の系外への排出ラインには、
排出水中の有機物を吸着除去できる手段(活性炭塔等)
を設けて、万一の有機物質の漏れを防止するように設け
ることが好ましい。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面に基づいて説明する。
【0053】実施形態1 図1は、本例の超臨界水酸化処理装置の構成概要を模式
図的に示したものであり、この図において、1は耐圧密
閉式の縦型反応容器を示し、その内部は上部側の略2/
3の範囲が水の超臨界条件に維持された超臨界領域、下
部側が水の臨界温度よりも低い温度に維持されている亜
臨界領域とされる。
【0054】そしてこの縦型反応容器1の上部には、超
臨界水酸化の反応を行う供給流体の供給ライン2が接続
されている。この供給ライン2は、例えば塩素を含んだ
有機物流体の貯槽3からの有機物供給ライン201、空
気供給ライン202、超臨界水供給ライン203が合流
するように、反応容器への供給口の近傍で接続され、こ
れらの流体の均一な混相を反応容器1に供給することが
できるようになっている。なお有機物供給ライン201
には、有機物に含まれる塩素によって反応容器内のpH
が低下することを防ぐための中和剤(アルカリ)4を途
中で添加するようにしている。
【0055】5は、超臨界水酸化の反応により生成され
た分解生成物を含む処理流体を排出するための排出ライ
ンであり、一端が縦型反応容器1の上部側の超臨界領域
に接続されていると共に、途中の冷却装置6、減圧装置
7,気液分離装置15を介して液化された液を活性炭塔
8に導くように接続され、活性炭塔8から放流ライン9
により系外に排出される。
【0056】10は、超臨界水酸化の反応により生成さ
れた分解生成物のうちの塩類溶液を排出するための排出
ラインであり、一端が縦型反応容器1の下部側の亜臨界
領域に接続されていると共に、途中の冷却装置11、減
圧装置12、気液分離装置14を介して、他端は活性炭
塔13に接続されている。なお、反応容器1の亜臨界領
域には図示しない給水管により補給水が給水されるよう
になっている。
【0057】そして、超臨界水酸化の反応により生成し
た塩は亜臨界領域に落下し、塩は亜臨界水に溶解し、亜
臨界水を排出水として排水ライン10を通って活性炭塔
13に導かれる。なお活性炭塔13に至る前に、排出水
は冷却装置11で冷却水、次いで減圧装置12で減圧さ
れ、さらに気液分離装置14によって排出水中の気体が
除かれる。超臨界水酸化により分解反応が完全には行わ
れないために残った未分解有機物や分解途中の有機物が
あるとこれは亜臨界領域に落下し、亜臨界水が排水され
ることで一緒に排水ライン10から排出される。
【0058】この場合に、塩を排出するために採用され
る縦型反応容器を用いた本例の構成によれば、排出水と
共に運ばれることがある有機物は、活性炭塔13で確実
に吸着除去されるので、この活性炭塔13から系外に排
出される処理水には上記有機物が含まれることがなく、
環境汚染の虞れがないという利点が得られる。なお気液
分離装置14,15から放出されるガス中に揮発性の有
害物質が含まれるような場合は、活性炭等の吸着剤でこ
のガスを処理し、前記有害物質を除去する構成とするこ
とが望ましい。
【0059】実施形態2 図2で示される本例は、図1の超臨界水酸化処理装置に
比べて、亜臨界領域から亜臨界水を排出水として排出す
る排出ライン100が異なる他は、図1の装置と同じで
あり、したがって同じ装置等には同じ符号を付して説明
は省略する(以下の実施形態において同じ)。
【0060】本例の排出ライン100は、冷却装置11
1、減圧装置112、気液分離装置113の後段に、有
機物分析計120が介設されたバイパスライン121が
設けられていると共に、このバイパスライン121の後
段に設けられた三方弁122によって流通路が切換えら
れるようになっている。
【0061】切換えられる流通路の一方(第1の排水ラ
イン)は、排出水に有機物が含まれていない場合のため
のものであり、排出ライン130を介して活性炭塔13
1(万一の有機物の漏れ防止用)に接続され、更に排出
ライン132から系外に処理水を排出するようになって
いる。
【0062】また切換えられる流通路の他方(第2の排
水ライン)は、排出水に有機物が含まれている場合のた
めのものであり、排出ライン140を介して例えばバー
ナー等の燃焼装置141に接続され、これにより含まれ
る有機物を燃焼分解させた後系外下に排出するようにな
っている。
【0063】上記有機物分析計120は、三方弁122
の切換えを制御するためのものであり、その接続等の詳
細は例えば図5に示される。
【0064】図5は、排水ライン100に接続されたバ
イパスライン121に分岐した亜臨界水を、脱塩装置1
23を通して分析計120に流入させるようにしたもの
であり、脱塩装置123により脱塩をするのは分析計1
20により例えばTOCを計測する場合において、検水
に塩類が多量に含まれていると計測が不能となるためで
ある。
【0065】脱塩装置123としては、例えば、図7の
電気透析式脱塩装置が好ましく用いられる。
【0066】このような構成により、この有機物分析計
120は、排出水中に含まれる有機物量を検出すると共
に、この検出有機物量が予め設定した基準値を下回って
いる場合と基準値以上である場合とで、上記三方弁12
2を切換えるように構成されている。すなわち、基準値
未満の場合は排出ライン130を通して活性炭塔131
に排出水を導き、基準値以上の場合には排出ライン14
0を通して燃焼装置に排出水を導くようになっている。
【0067】以上の構成により、塩を排出するために採
用される縦型反応容器を用いた本例の超臨界水酸化処理
装置は、排出水と共に運ばれることがある有機物を含め
て被処理対象の有機物を完全に分解処理することがで
き、また燃焼装置141を用いることで活性炭の交換頻
度を低減できるという利点も得られる。
【0068】実施形態3 図3で示される本例は、図2の超臨界水酸化処理装置に
比べて、燃焼装置140を省略すると共に、第2の排水
ライン140が燃焼装置141に接続されているのでは
なくて、有機物流体の貯槽3に返送ライン150として
接続した構成とされている点で異なる他は、図2の装置
と同じであり、したがって同じ装置等には図1,図2と
同じ符号を付して説明は省略する。
【0069】本例の構成においては、排出水に有機物が
含まれている場合には、三方弁122が活性炭塔131
側への排出ライン130から、有機物流体の貯槽3側の
返送ライン150切換えられる。したがって該有機物を
含む排出水は、再度超臨界水酸化のために縦型反応容器
1に供給されて、完全な分解が行われることになる。本
例装置によれば、有機物が排出水に含まれるとしても極
めて稀で、その量も少ないと考えられる場合に、バーナ
ー等の他の燃焼装置を不要とできるため、実装置の設備
コストを軽減できるために極めて好ましい。
【0070】実施形態4 図4に示される本例は、図3の装置に比べて、排出水を
有機物流体の貯槽3に返送する返送ライン150に脱塩
装置160を設けた点が異なる他は、図3の装置と同じ
であり、したがって同じ装置等には図1,図2,図3と
同じ符号を付して説明は省略する。
【0071】上記脱塩装置160としては、例えば図6
に示したように、返送する亜臨界水に酸又はアルカリを
添加してpH調整をし、更に脱塩装置160で脱塩する
形式のものを好ましく用いることができる。pH調整
は、電気透析式脱塩装置による脱塩では、液が中性ある
いはアルカリ性の場合には有機酸が解離して塩との分離
が難しくなるので、酸添加により液を酸性とするためで
ある。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、超臨界水酸化処理を行
う場合に、反応領域の超臨界水に対して塩が析出して反
応容器の閉塞、腐食等を避けるために、下部側に形成し
た亜臨界領域の亜臨界水に塩を溶解させて反応容器から
排出する方式の縦型反応容器を用いる装置について、こ
の亜臨界水に未分解あるいは分解途中の有機物が含まれ
て共に排出されることが完全には無視できないという工
業的規模の実装置での問題を、亜臨界水により運ばれる
この有機物を吸着剤する方式、バーナー等で燃焼により
完全分解させる方式、あるいは超臨界水酸化装置に戻し
て再度超臨界水酸化させる方式を採用することで、塩と
共に運ばれる有機物が外部に排出されることを確実に防
止するできるという、超臨界水酸化処理、特に有機性廃
水の超臨界水酸化処理の工業化のために極めて優れた効
果を奏する。
【0073】また、外部への排出を確実に防止した状態
で被処理有機物を完全に分解することができるので、環
境汚染の問題がなく特に有毒有機物等の分解処理に極め
て好適であるという効果も奏する。
【0074】特に、有機物を含む排出水を超臨界水酸化
装置に戻して再度超臨界水酸化させる場合に、これに含
まれる塩を脱塩して戻す方式においては、塩のリサイク
ルによる容器の閉塞、腐食の問題に悪影響がなく、工業
的規模の実装置ではこれらの閉塞、腐食等による反応容
器の交換がランニングコストに影響するため極めて優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の超臨界水酸化処理装置の
構成概要を示した図。
【図2】本発明の実施形態2の超臨界水酸化処理装置の
構成概要を示した図。
【図3】本発明の実施形態3の超臨界水酸化処理装置の
構成概要を示した図。
【図4】本発明の実施形態4の超臨界水酸化処理装置の
構成概要を示した図。
【図5】実施形態2〜4に用いられる有機物分析計の詳
細を示した図。
【図6】実施形態4の脱塩装置の構成を示した図。
【図7】脱塩装置の具体的構成を説明するための図。
【図8】従来の超臨界水酸化処理装置の構成概要を示し
た図。
【符号の説明】
1・・・縦型反応容器、2・・・供給流体の供給ライ
ン、201・・・有機物供給ライン、202・・・空気
供給ライン、203・・・超臨界水供給ライン、3・・
・有機物流体の貯槽、4・・・中和剤、5・・・排出ラ
イン、6・・・冷却装置、7・・・減圧装置、8・・・
活性炭塔、9・・・放流ライン、10・・・排出ライ
ン、11・・・冷却装置、12・・・減圧装置、13・
・・活性炭塔、100・・・排出ライン、120・・・
分析計、121・・・バイパスライン、122・・・三
方弁、123・・・脱塩装置、124・・・pH計、1
30・・・排出ライン、131・・・活性炭塔、132
・・・排出ライン、140・・・排出ライン、141・
・・燃焼装置、150・・・返送ライン、160・・・
脱塩装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安生 徳幸 埼玉県戸田市川岸1丁目4番9号 オルガ ノ株式会社総合研究所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦型反応容器の内部に、水の臨界温度及
    び臨界圧力を越えた上部側の超臨界領域と水の臨界温度
    を下回る下部側の亜臨界領域を形成し、超臨界領域に
    水、有機物、酸化剤を含む流体を供給して超臨界水酸化
    により供給有機物の分解を行わせ、分解生成物を含む処
    理流体は超臨界領域の上部側から排出すると共に、塩類
    は亜臨界領域の亜臨界水に溶解させて反応容器の下部側
    から排出水として排出する超臨界水酸化処理方法におい
    て、 反応容器から排出された排出水を、吸着剤に接触させて
    これに含まれる有機物質を吸着除去した後系外に排出す
    ることを特徴とする超臨界水酸化処理方法。
  2. 【請求項2】 縦型反応容器の内部に、水の臨界温度及
    び臨界圧力を越えた上部側の超臨界領域と水の臨界温度
    を下回る下部側の亜臨界領域を形成し、超臨界領域に
    水、有機物、酸化剤を含む流体を供給して超臨界水酸化
    により供給有機物の分解を行わせ、分解生成物を含む処
    理流体は超臨界領域の上部側から排出すると共に、塩類
    は亜臨界領域の亜臨界水に溶解させて反応容器の下部側
    から排出水として排出する超臨界水酸化処理方法におい
    て、 反応容器から排出された排出水に含まれる有機物量を予
    め設定した基準値と比較しながら、含まれる有機物量が
    基準値未満の場合は排出水を系外に排出するが、基準値
    以上の場合は排出水に含まれる有機物質を燃焼分解させ
    た後系外に排出することを特徴とする超臨界水酸化処理
    方法。
  3. 【請求項3】 縦型反応容器の内部に、水の臨界温度及
    び臨界圧力を越えた上部側の超臨界領域と水の臨界温度
    を下回る下部側の亜臨界領域を形成し、超臨界領域に
    水、有機物、酸化剤を含む流体を供給して超臨界水酸化
    により供給有機物の分解を行わせ、分解生成物を含む処
    理流体は超臨界領域の上部側から排出すると共に、塩類
    は亜臨界領域の亜臨界水に溶解させて反応容器の下部側
    から排出水として排出する超臨界水酸化処理方法におい
    て、 反応容器から排出された排出水に含まれる有機物量を予
    め設定した基準値と比較しながら、含まれる有機物量が
    基準値未満の場合は排出水を系外に排出するが、基準値
    以上の場合は系外に排出せずに排出水を前記反応容器の
    流体供給ラインに返送することを特徴とする超臨界水酸
    化処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、反応容器から排出さ
    れた排出水に含まれる有機物量が基準値以上の場合に排
    出水を反応容器の流体供給ラインに返送する際に、この
    排出水に含まれる塩を除去することを特徴とする超臨界
    水酸化処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4において、排出水の返送
    は、有機物流体と混合させるものであることを特徴とす
    る超臨界水酸化処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項2ないし5のいずれかにおいて、
    排出水を系外に排出するための流通と他の径路への流通
    との切換を、該排出水を減圧せずに、又は減圧した後に
    行うことを特徴とする超臨界水酸化処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、排出水の系外への排
    出は、該排出水に含まれることがある有機物質の吸着除
    去処理をしてから行うことを特徴とする超臨界水酸化処
    理方法。
  8. 【請求項8】 水の臨界温度及び臨界圧力を越えた超臨
    界領域を上部側に有しかつ水の臨界温度を下回る亜臨界
    領域を下部側に有する縦筒型反応容器と、水、有機物、
    酸化剤を含む流体を超臨界水酸化のために前記超臨界領
    域に前記反応容器の上部側から供給する被処理流体の供
    給手段と、分解生成物を含む処理流体を該縦筒型反応容
    器の上部側から排出する上部側排出手段と、分解生成物
    のうちの塩類を該縦筒型反応容器の下部側から亜臨界領
    域の亜臨界水に溶解させて排出水として排出する下部側
    排出手段と、該排出水を有機物質吸着除去用の吸着剤に
    接触させた後系外に排出する排出ラインとを備えたこと
    を特徴とする超臨界水酸化処理装置。
  9. 【請求項9】 水の臨界温度及び臨界圧力を越えた超臨
    界領域を上部側に有しかつ水の臨界温度を下回る亜臨界
    領域を下部側に有する縦筒型反応容器と、水、有機物、
    酸化剤を含む流体を超臨界水酸化のために前記超臨界領
    域に前記反応容器の上部側から供給する被処理流体の供
    給手段と、分解生成物を含む処理流体を該縦筒型反応容
    器の上部側から排出する上部側排出手段と、分解生成物
    のうちの塩類を該縦筒型反応容器の下部側から亜臨界領
    域の亜臨界水に溶解させて排出水として排出する下部側
    排出手段と、該排出水を系外に排出する第1の排出ライ
    ンと、該排出水に含まれる有機物質を燃焼手段で燃焼し
    た後系外に排出する第2の排出ラインと、前記反応容器
    から排出された排出水に含まれる有機物量を検出する検
    出手段と、検出有機物量を予め設定した基準値と比較す
    る比較手段と、その比較結果に基づいて反応容器から排
    出された排出水を前記第1の排出ライン又は第2の排出
    ラインのいずれかを選択して流す流通切換手段とを備え
    たことを特徴とする超臨界水酸化処理装置。
  10. 【請求項10】 水の臨界温度及び臨界圧力を越えた超
    臨界領域を上部側に有しかつ水の臨界温度を下回る亜臨
    界領域を下部側に有する縦筒型反応容器と、水、有機
    物、酸化剤を含む流体を超臨界水酸化のために前記超臨
    界領域に前記反応容器の上部側から供給する被処理流体
    の供給手段と、分解生成物を含む処理流体を該縦筒型反
    応容器の上部側から排出する上部側排出手段と、分解生
    成物のうちの塩類を該縦筒型反応容器の下部側から亜臨
    界領域の亜臨界水に溶解させて排出水として排出する下
    部側排出手段と、該排出水を系外に排出する排出ライン
    と、該排出水を反応容器への被処理流体供給側に戻す返
    送ラインと、前記反応容器から排出された排出水に含ま
    れる有機物量を検出する検出手段と、検出有機物量を予
    め設定した基準値と比較する比較手段と、その比較結果
    に基づいて反応容器から排出された排出水を前記排出ラ
    イン又は返送ラインのいずれかを選択して流す流通切換
    手段とを備えたことを特徴とする超臨界水酸化処理装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記返送ライン
    の途中に、排出水に含まれる塩を除去する脱塩手段を設
    けたことを特徴とする超臨界水酸化処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、脱塩手段が電気
    透析装置であることを特徴とする超臨界水酸化処理装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項請求項10又は11において、
    排出水の返送ラインの返送先端は、反応容器に供給する
    有機物流体の貯槽又は有機物流体の流通管に接続されて
    いることを特徴とする超臨界水酸化処理装置。
  14. 【請求項14】 請求項9ないし13のいずれかにおい
    て、排出水を系外に排出する排出ラインへの流通と他の
    ラインへの流通とを切換る流通切換手段は、排出水を減
    圧する減圧手段の前段、又は後段に設置したことを特徴
    とする超臨界水酸化処理装置。
  15. 【請求項15】 請求項14において、排出水の系外へ
    の排出ラインには、該排出水を吸着剤に接触させてこれ
    に含まれることがある有機物質の吸着除去処理する手段
    が設けられていることを特徴とする超臨界水酸化処理装
    置。
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Cited By (4)

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CN117209037A (zh) * 2023-09-27 2023-12-12 北京新风航天装备有限公司 一种卧式超临界水氧化反应器及反应方法

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