JP2007233178A - マイクロカプセル型電気泳動式表示装置の表示パネルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パネル基板上に、均一性及び平滑性に優れたマイクロカプセル含有層を形成することができる、マイクロカプセル型電気泳動式表示装置の表示パネルの製造方法を提供する。
【解決手段】マイクロカプセル化を行って得られた比較的広い粒径分布を有するマイクロカプセル分散液に対して粒径分級を施す際に、第1の目標粒径の近傍粒径領域に含まれる粒径を有するマイクロカプセルを分離抽出して成る第1の分級後マイクロカプセル分散液を得ると共に、第1の目標粒径とは異なる第2の目標粒径の近傍粒径領域に含まれる粒径を有するマイクロカプセルを分離抽出して成る第2の分級後マイクロカプセル分散液を得るようにし、それら2つの分級後マイクロカプセル分散液と液体バインダとを含有するマイクロカプセルインキを調製し、このマイクロカプセルインキをパネル基板12上に塗布して乾燥させることでパネル基板上にマイクロカプセル含有層20を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロカプセル型電気泳動式表示装置の表示パネルの製造方法に関する。
フラットパネル表示装置としては、現在、液晶表示装置(LCD)が広く使用されているが、バックライトを使用する透過型LCDには、消費電力が比較的大きいという短所があり、外光の反射によって表示を行う反射型LCDには、照度の低い場所で視認性が著しく悪化するという短所がある。
そこで、大きな電力を消費するバックライトを使用することなく、良好な視認性を提供することのできるフラットパネル表示装置として、マイクロカプセル型電気泳動式表示装置が提案されている。この方式の表示装置は、正に帯電する第1の色(例えば白色)の微粒子と負に帯電する第2の色(例えば黒色)の微粒子とを液体分散媒中に分散させた分散系を封入したマイクロカプセルを製作し、そのマイクロカプセルをパネル基板上に固着させて成る表示パネルに、アクティブマトリクス駆動用の電極及び駆動回路を組合せることにより、アクティブマトリクスディスプレイパネルとしたものである。マイクロカプセルをパネル基板上に固着させる方法としては、マイクロカプセルを液体バインダ中に分散させたマイクロカプセルインキを調製し、そのマイクロカプセルインキをパネル基板上に塗布して乾燥させることで、パネル基板上にマイクロカプセル含有層を形成するという方法が採用されている。また、マイクロカプセルとしては、通常、平均粒径が数十μmのものが用いられている。
パネル基板上に形成したマイクロカプセル含有層に対して、駆動用の電極回路によってパネル基板の表面に垂直な方向の外部電界を印加すると、その電界の極性に応じてマイクロカプセル内の2種類の帯電微粒子が互いに逆方向に電気泳動し、そして、表示パネルの前面側へ電気泳動した微粒子の色が表示パネルの画面上に出現するため、これを利用して表示パネルに画像を形成することができる。このようなマイクロカプセル型電気泳動式表示装置は、例えば、特開2005−156759号公報などに開示されている。
特開2005−156759号公報
マイクロカプセル型電気泳動式表示装置は、パネル基板上に形成するマイクロカプセル含有層の均一性及び平滑性が、その表示装置の画質に大きく影響する。即ち、マイクロカプセル含有層に厚い部分と薄い部分とが存在すると、電圧印加時の応答速度が不均一となり、画像が粗く粒状感を生じ、視認性が悪くなり、特に画像のコントラストの低下を来すことになる。均一性及び平滑性に優れたマイクロカプセル含有層を形成するには、パネル基板上にマイクロカプセルを均一かつ平滑性よく固着させる必要があるが、そのためには従来、非常に高度な技術が必要とされていた。
本発明は、以上の状況に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、従来のものと比べて格段に容易に、パネル基板上にマイクロカプセルを均一かつ平滑性よく固着させることができ、従って、均一性及び平滑性に優れたマイクロカプセル含有層を形成することができるようにした、マイクロカプセル型電気泳動式表示装置の表示パネルの製造方法を提供することにある。
かかる目的を達成するため、本発明に係るマイクロカプセル型電気泳動式表示装置の表示パネルの製造方法は、正に帯電する第1の色の微粒子と負に帯電する第2の色の微粒子とを液体分散媒中に分散させた分散系を調製し、前記分散系をマイクロカプセル化して、前記分散系を封入したマイクロカプセルを製作し、もって、比較的広い粒径範囲に亘って分布するマイクロカプセルが液体中に分散したマイクロカプセル分散液を調製し、前記マイクロカプセル分散液に対して粒径分級を施し、その際に、第1の目標粒径の近傍粒径領域に含まれる粒径を有するマイクロカプセルを分離抽出して成る第1の分級後マイクロカプセル分散液を得ると共に、前記第1の目標粒径とは異なる第2の目標粒径の近傍粒径領域に含まれる粒径を有するマイクロカプセルを分離抽出して成る第2の分級後マイクロカプセル分散液を得るようにし、前記第1の分級後マイクロカプセル分散液と、前記第2の分級後マイクロカプセル分散液と、液体バインダとを含有するマイクロカプセルインキを調製し、前記マイクロカプセルインキをパネル基板上に塗布して乾燥させることで該パネル基板上にマイクロカプセル含有層を形成し、もって該基板上にマイクロカプセルを固着させるようにすることを特徴とする。
本発明に係る方法によれば、各々が単一極大粒径分布を有し互いに平均粒径が異なる2つの分級後マイクロカプセル分散液を含有するマイクロカプセルインキによって、マイクロカプセル含有層が形成されるため、パネル基板上にマイクロカプセルを容易に隙間無く固着させることができ、マイクロカプセル含有層の塗布面の平滑性が向上して、表示パネルの視認性が良好化し、特に画像のコントラストが向上する。また、マイクロカプセル含有層の塗布面の平滑化により、その塗布面に接着剤により背面側パネル基板を接着する場合に、その接着剤層を剛性の高いものとすることができ、従ってその接着剤層の厚さを減じることができる。その結果、マイクロカプセル型電気泳動式表示装置の表示パネルの全体厚さを低減することができ、また、接着剤層における電圧降下によるコントラストの低下及び電界の拡散による解像度の低下を防ぐことができる。さらにマイクロカプセル含有層と接着剤層との間の接着強度も増大する。
図1は本発明に係る製造方法により製造したマイクロカプセル型電気泳動式表示装置の表示パネルの模式的断面図である。図示のごとく、マイクロカプセル型電気泳動式表示装置の表示パネル10は、前面電極層14が形成された前面パネル基板12と、画素電極層18が形成された背面パネル基板16と、それらパネル基板12、16の間に設けられたマイクロカプセル含有層20及び接着剤層22とを備えている。尚、図1は模式図であるため、同図に描かれているパネル基板及び各層の厚さは、実際の厚さを全く反映していない。実際には、マイクロカプセル含有層20は通常、数十μm程度の非常に薄い層を成すように形成され、一方、パネル基板12、16は、それよりもはるかに厚い層を成すように形成される。
マイクロカプセル含有層20に含有されているマイクロカプセル24には、第1の色の微粒子26と第2の色の微粒子28とを液体分散媒中30に分散させた分散系が封入されている。第1の色の微粒子26は液体分散媒30中に分散することにより正に帯電し、第2の色の微粒子28は液体分散媒30中に分散することにより負に帯電するものであり、これら微粒子26、28については後に更に詳細に説明する。
前面パネル基板12は透明基板であり、前面電極層14は、この前面パネル基板12の内面に透明電極として形成された前面電極14から成る層である。一方、画素電極層18は、背面パネル基板16の内面に、この表示パネル10の個々の画素に対応してマトリクス状に形成された画素電極18から成る層である。マイクロカプセル型電気泳動式表示装置は、アクティブマトリクス駆動用の駆動回路(不図示)を備えており、この駆動回路は前面電極14と、複数の画素電極18とに接続されている。この駆動回路が、選択した画素電極18に電圧を印加して、前面電極14に対して相対的に正電位及び負電位とすることにより、パネル基板12、16の表面に垂直な方向の外部電界を、マイクロカプセル含有層20の当該画素電極18に対応した部分に印加するようにしてある。外部電界が印加されると、その電界の極性に応じてマイクロカプセル24内の2種類の帯電微粒子が互いに逆方向に電気泳動し、そして、表示パネルの前面側へ電気泳動した微粒子の色が表示パネルの画面上に出現するため、これを利用して表示パネル10に画像を形成することができる。
以上の構成の表示パネル10を製造するには、先ず、前面パネル基板12のための透明基材を用意し、その透明基材の一側面に透明電極材料を成膜して前面電極層14を形成する。透明基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィルム、あるいはガラス等を用いることができる。また、透明電極材料としては、例えば、酸化インジウム系、酸化スズ系、酸化亜鉛系のような透明性を有する半導体酸化物等を用いることができる。また、透明電極材料を成膜する方法としては、例えば、蒸着法、スパッタ法、CVD法などの公知の適当な方法を用いればよい。
更に、背面パネル基板16のための適当な基材を用意し、その基材の一側面にマトリクス状の画素電極を形成する。この表示パネル10は、透光型表示パネルではなく、反射型表示パネルであるため、背面パネル基板16の基材は透明である必要はない。画素電極を形成するための電極材料及びその形成方法は、公知の適当な材料及び適当な方法を用いればよい。
マイクロカプセル含有層20は、マイクロカプセル24を液体バインダ中に分散させて調製したマイクロカプセルインキを、前面電極層14が形成された前面パネル基板12の内面に塗布して乾燥させることによって、この前面パネル基板12上に形成するものである。
既述のごとく、マイクロカプセル24は、正に帯電する第1の色の微粒子26と負に帯電する第2の色の微粒子28とを、液体分散媒中30に分散させた分散系を封入して成るものである。液体分散媒30としては、無色透明の分散媒を使用することが好ましく、また、2色の微粒子26、28のうちの一方は白色の微粒子とし、他方は黒色または有彩色の微粒子とすることが好ましい。具体的には、液体分散媒としては、例えば、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、各種エステル類、アルコール系溶媒、またはその他の脂等を単独または適宜混合した分散媒を用いることができる。白色の微粒子としては、例えば、公知の酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛等の白色無機顔料、酢酸ビニルエマルジョンなどの有機化合物、さらにはこれらの複合体などを使用することができる。黒色または有彩色の微粒子としては、例えば、無機炭素等の無機顔料のほか、ガラスあるいは樹脂等の微粉末、さらにはこれらの複合体などを使用することができる。更に、使用する微粒子の表面を種々の界面活性剤、分散剤、有機および無機化合物、金属等を用いて処理することで、微粒子に所望の表面電化を付与することができ、また、分散媒中での分散安定性を向上させることができるため、必要に応じてそれらを適宜用いるとよい。
以上のようにして分散系、即ち分散液を調製したならば、続いて、その分散液のマイクロカプセル化を行い、即ち、その分散液をマイクロカプセルに封入する。そのためのマイクロカプセル殻としては、公知の様々なものを使用することができ、例えばゴムやゼラチン状材料から成るマイクロカプセル殻などを用いることができる。分散液をマイクロカプセル化する方法も、公知の様々な方法とすることができ、例えば、混合コアセルベーション法等の相分離法、界面重合法、in-situ法、それに、溶解分散冷却法などを用いることができる。
以上のような公知の方法を用いて製作したマイクロカプセルは、形成されたマイクロカプセルが液体中に分散した分散液として得られ、この分散液中のマイクロカプセルの粒径は、比較的広い粒径範囲に亘って分布している。そのため、篩い分け法や比重分離法などの適当な粒径分級方法を用いて、所望の目標粒径の近傍粒径領域に含まれる粒径を有するマイクロカプセルを分離するための粒径分級を行って、そのような粒径のマイクロカプセルを含有するマイクロカプセル分散液を調製する必要がある。従来、均一性及び平滑性に優れたマイクロカプセル含有層を形成するためには、このマイクロカプセルの分級を厳しく行って、マイクロカプセルの粒径をできるだけ揃えるようにしていたが、この方法によって効果を上げようとすると、粒径分級による収量が低下して、生産性の悪化を招来せざるを得ない。
そこで、本発明においては、マイクロカプセル化を行って得られた比較的広い粒径分布を有するマイクロカプセル分散液に対して粒径分級を施す際に、第1の目標粒径の近傍粒径領域に含まれる粒径を有するマイクロカプセルを分離抽出して成る第1の分級後マイクロカプセル分散液を得ると共に、第1の目標粒径とは異なる第2の目標粒径の近傍粒径領域に含まれる粒径を有するマイクロカプセルを分離抽出して成る第2の分級後マイクロカプセル分散液を得るようにし、それら2つの分級後マイクロカプセル分散液と液体バインダを有するマイクロカプセルインキを調製するようにしている。
具体的な好適数値例を挙げるならば、第1の目標粒径D1は、例えば、40〜70μmの範囲内の値に設定し、そして、この第1の目標粒径D1の近傍粒径領域に含まれる粒径を有するマイクロカプセルを分離抽出するための粒径分級においては、この第1の目標粒径D1の前後10μm以内(D1±10μm)の粒径領域に含まれる粒径を有するマイクロカプセルの割合が少なくとも70%を超えるような第1の分級後マイクロカプセル分散液を得るようにするとよい。また、第2の目標粒径D2は、例えば、第1の目標粒径D1の0.4〜0.6倍の範囲内の値、または、第1の目標粒径D1の1.4〜1.6倍の範囲内の値に設定し、そして、この第2の目標粒径D2の近傍粒径領域に含まれる粒径を有するマイクロカプセルを分離抽出するための粒径分級においては、この第2の目標粒径D2の前後10μm以内(D1±10μm)の粒径領域に含まれる粒径を有するマイクロカプセルの割合が少なくとも70%を超えるような第2の分級後マイクロカプセル分散液を得るようにするとよい。
第1の目標粒径D1と第2の目標粒径D2との関係が、以上の好適数値例の範囲から外れる場合には、以下のようになる。先ず、第2の目標粒径D2が、第1の目標粒径D1の0.4倍以下、または、1.6倍以上の値に設定された場合には、第1の分級後マイクロカプセル分散液に含まれるマイクロカプセルと第2の分級後マイクロカプセル分散液に含まれるマイクロカプセルとで、粒径の差が大きくなり過ぎるため、マイクロカプセルに封入されている分散液中の微粒子の外部電界に対する感応速度に無視できない差が生じて、全体として表示の見栄えが悪化するおそれがある。
一方、第2の目標粒径D2が、第1の目標粒径D1の0.6倍〜1.4倍の範囲内の値に設定された場合には、第1の分級後マイクロカプセル分散液に含まれるマイクロカプセルと第2の分級後マイクロカプセル分散液に含まれるマイクロカプセルとで、粒径の差が小さくなり過ぎるため、目標粒径の異なる分級後マイクロカプセル分散液を混合することによる効果が小さくなってしまう。
マイクロカプセルインキを調製するには、例えば、第1の分級後マイクロカプセル分散液と第2の分級後マイクロカプセル分散液とを混合した混合液に、適当な液体バインダを混合し、また更に必要に応じて増粘剤や界面活性剤などの添加剤を混合することによって調製する。また別法として、適当な液体バインダに第1の分級後マイクロカプセル分散液を混合し、更に必要に応じて添加剤を混合して第1のマイクロカプセルインキを調製すると共に、それとは別に、適当な液体バインダに第2の分級後マイクロカプセル分散液を混合し、更に必要に応じて添加剤を混合して第2のマイクロカプセルインキを調製し、しかる後に、それら2つのマイクロカプセルインキを混合して、最終的なマイクロカプセルインキを調製するようにしてもよい。この後者の方法を用いる場合には、第1のマイクロカプセルインキと第2のマイクロカプセルインキの間で、マイクロカプセルの濃度や添加剤の濃度を互いに同じにしておけば、それら2つのマイクロカプセルインキを任意の混合割合で混合して最終的なマイクロカプセルインキを調製することができ、好都合である。
マイクロカプセル含有層20を形成するには、前面電極層14を形成した前面パネル基板12の内面(前面電極層14を形成した側の面)に、以上のようにして最終的に調製したマイクロカプセルインキを塗布する。その際の塗布方法としては、例えば、マイクログラビアコーターや、キスコーター、コンマコーター、ダイコーター、バーコーダー、或いはカーテンコーターなどを使用した塗布方法などを採用すればよい。塗布後、そのマイクロカプセルインキを乾燥させることで、マイクロカプセル含有層20が形成され、それによって、マイクロカプセル含有層20に含まれるマイクロカプセルが前面パネル基板12に固着される。形成されたマイクロカプセル含有層20は、第1の分級後マイクロカプセル分散液に由来するマイクロカプセルと、第2の分級後マイクロカプセル分散液に由来するマイクロカプセルとを含有しているため、図1に示したように、比較的粒径の大きなマイクロカプセルと比較的粒径の小さなマイクロカプセルとが混合したマイクロカプセル含有層となる。この後、マイクロカプセル含有層20の上に接着剤を塗布して、画素電極層18を形成した背面パネル基板16を接着することで、表示パネル10を製作する。
以下に本発明の具体的な実施例について説明する。前面パネル基板12をPET(ポリエチレンテレフタレート)で製作し、その上にITO(インジウム錫酸化物)で前面電極層14を形成することにより、ITO/PET基板を製作した。また、画素電極層18を有する背面パネル基板16を、TFT(薄膜トランジスタ)基板として製作した。
マイクロカプセルインキを調製するために、先ず、マイクロカプセル内に封入する分散液を調製した。この分散液は、テトラクロロエチレン溶媒に、ポリエチレン樹脂で表面を被覆した平均粒径3μmの酸化チタン粉末(白色微粒子)と、アルキルトリメチルアンモニウムクロライドで表面処理した平均粒径4μmのカーボンブラック粉末(黒色微粒子)とを分散させることによって調製した。
次に、この分散液をマイクロカプセルに封入するために、水にゼラチンとポリスチレンスルホン酸ナトリウムとを配合した水溶液を調製してこの分散液に混合した。この混合液の液温を40℃に保ちながら、ホモジナイザーにより攪拌し、O/Wエマルジョン(水中油滴型エマルジョン)を得た。こうして得られたO/Wエマルジョンと、水にアラビアゴムを配合した水溶液とを、液温を40℃に保ちつつ、ディスペンサーを用いて混合し、更に、その混合液の液温を40℃に維持しつつ、酢酸を用いてその混合液のpHを4に調整し、コアセルベーションによりマイクロカプセル壁を形成した。更に、液温を5℃に低下させた後、37重量%ホルマリン溶液を加えてマイクロカプセル壁を硬化させ、以上によって、白色微粒子(酸化チタン粒子)と黒色微粒子(カーボンブラック粒子)とが分散した分散液を封入したマイクロカプセルが、液体分散媒中に分散して成る、マイクロカプセル分散液を得た。
次に、このようにして得られたマイクロカプセル分散液に対して、篩い分け法により、互いに目標粒径の異なる2工程の個別の粒径分級を行った。第1の粒径分級工程では、目標粒径D1を55μmに設定し、この目標粒径D1の前後10μm以内(45〜65μm)の粒径領域に含まれる粒径を有するマイクロカプセルの割合が75%以上となるように分級を行って、第1の分級後マイクロカプセル分散液を得た。従って、この第1の分級後マイクロカプセル分散液は、平均粒径が55μmの、単一極大分布を有するマイクロカプセル分散液として得られた。第2の粒径分級工程では、目標粒径D2を25μmに設定し、この目標粒径D2の前後10μm以内(15〜35μm)の粒径領域に含まれる粒径を有するマイクロカプセルの割合が75%以上となるように分級を行って、第2の分級後マイクロカプセル分散液を得た。従って、この第2の分級後マイクロカプセル分散液は、平均粒径が25μmの、単一極大分布を有するマイクロカプセル分散液として得られた。
次に、第1及び第2の分級後マイクロカプセル分散液を等量ずつ混合して、固形分40重量%の水分散マイクロカプセル分散液とし、その分散液に、固形分40重量%のウレタン系バインダー、界面活性剤、増粘剤、及び純水を混合して、マイクロカプセルインキを調製した。
このマイクロカプセルインキをスロットダイにて、上述したITO/PET基板上に塗布し、塗布後60℃で10分間乾燥し、得られたシートをポリエステルーウレタン系接着剤により、上述したTFT基板に5kg/cmの圧力で貼り合せ、本発明の実施例に係る表示パネル10を得た。
さらに、比較例として、本発明に該当しない表示パネルを製作した。この比較例の表示パネルは、以上の実施例の表示パネル10と同様に製作し、マイクロカプセルインキを調製するために用いるマイクロカプセル分散液だけを異ならせたものである。即ち、この比較例においては、第1及び第2の分級後マイクロカプセル分散液を混合したものを用いるのではなく、第1の分級後マイクロカプセル分散液だけを用いてマイクロカプセルインキを調製し、そのマイクロカプセルインキに含有されるマイクロカプセルの重量%は、以上に説明した実施例のものと同じになるようにした。また、マイクロカプセルインキのその他の成分については、以上に説明した実施例のものと同一とした。
作製した2つの表示パネルに、標準電圧電流発生装置(横河電機(株)製)を接続し、前面電極14と画素電極18との間に15Vの電圧を印加して、前面パネル基板12に白色及び黒色を表示させた。これを色彩色差計CR-400 (コニカミノルタ製)を用い、視感明度を示すL*値を測定し、式(a)で白黒の対比値Cの評価を行った。
白黒の対比値C = 白色部のL*値/黒色部のL*値 …(a)
本発明の実施例に係る表示パネルではC=3.2であり、比較例に係る表示パネルではC=2.9であった。これらの値から、本発明の製造方法を用いて作製した表示パネルの方が白黒の表示のコントラストが向上していることが判明した。
本発明に係る製造方法により製造したマイクロカプセル型電気泳動式表示装置の表示パネルの模式的断面図である。
符号の説明
10……表示パネル、12……前面パネル基板、14……前面電極層(前面電極)、16……背面パネル基板、18……画素電極層(画素電極)、20……マイクロカプセル含有層、22……接着剤層、24……マイクロカプセル、26……第1の色の微粒子、28……第2の色の微粒子、30……液体分散媒。

Claims (2)

  1. 正に帯電する第1の色の微粒子と負に帯電する第2の色の微粒子とを液体分散媒中に分散させた分散系を調製し、
    前記分散系をマイクロカプセル化して、前記分散系を封入したマイクロカプセルを製作し、もって、比較的広い粒径範囲に亘って分布するマイクロカプセルが液体中に分散したマイクロカプセル分散液を調製し、
    前記マイクロカプセル分散液に対して粒径分級を施し、その際に、第1の目標粒径の近傍粒径領域に含まれる粒径を有するマイクロカプセルを分離抽出して成る第1の分級後マイクロカプセル分散液を得ると共に、前記第1の目標粒径とは異なる第2の目標粒径の近傍粒径領域に含まれる粒径を有するマイクロカプセルを分離抽出して成る第2の分級後マイクロカプセル分散液を得るようにし、
    前記第1の分級後マイクロカプセル分散液と、前記第2の分級後マイクロカプセル分散液と、液体バインダとを含有するマイクロカプセルインキを調製し、
    前記マイクロカプセルインキをパネル基板上に塗布して乾燥させることで該パネル基板上にマイクロカプセル含有層を形成し、もって該基板上にマイクロカプセルを固着させるようにする、
    ことを特徴とするマイクロカプセル型電気泳動式表示装置の表示パネルの製造方法。
  2. 前記第1の目標粒径を40〜70μmの範囲内の値に設定し、前記第2の目標粒径を前記第1の目標粒径の0.4〜0.6倍の範囲内の値、または、前記第1の目標粒径の1.4〜1.6倍の範囲内の値に設定することを特徴とする請求項1記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示装置の表示パネルの製造方法。
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