JP2010102293A - マイクロカプセル型電気泳動式表示パネルとその製造方法 - Google Patents

マイクロカプセル型電気泳動式表示パネルとその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マイクロカプセル型電気泳動式表示パネルにおいて、マイクロカプセルの粒径のバラツキに起因して、マイクロカプセルに不均一な電圧が印加され、その結果、不均一な応答速度、コントラストの低下、画像の粒状感の増大、解像度の低下といった問題が発生するが、それを防止したパネルとその製造方法を提供することである。
【解決手段】マイクロカプセル型電気泳動式表示パネルであって、マイクロカプセル層の上に表面平滑化層を具備してなることを特徴とするマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルである。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気泳動表示パネルに関するものであり、特にマイクロカプセル中に電気泳動インキを封入し、これらのマイクロカプセルを一方が透明な一組の対向電極板上に間に配置した電気泳動式表示パネルとその製造方法に関する。
近年、情報表示パネルとしてバックライトを使用した液晶が主流である。しかし、目の負担が大きく、長時間見続ける用途に適していない。
目の負担が小さい反射型表示装置として、一対の対向する電極間と、その電極間に設けられた電気泳動式表示層を有する表示パネルが、電気泳動式表示パネルとして提案されている。(特許文献1参照)。
この電気泳動式表示パネルは、印刷された紙面と同様に、反射光によって文字や画像を表示するので、目に対する負荷が少なく、画面を長時間見続ける作業に適している。
この電気泳動式表示パネルは、荷電粒子を分散させた分散液に電界を印加することによって、荷電粒子を移動させ、画像表示を可能とする原理に基づくものである。電気泳動式表示パネルのうち、着色された荷電粒子をマイクロカプセルに封入し、マイクロカプセルを一対の対向する電極間に配置したマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルは、低駆動電圧、高柔軟性などの利点があり、実用化され、さらに開発が行われている。
マイクロカプセル型電気泳動式表示パネルは、前面電極板となる透明電極上にマイクロカプセルを均一かつ緻密に2層に重ならないように一層で配置する必要があり、非常に高度な技術を要する。
このマイクロカプセル層の形成方法としては、前面電極板となる透明電極上に、マイクロカプセルを分散させた液(マイクロカプセルインキ)を直接塗布する方法が一般的である。塗布方法としては、例えばスクリーン印刷、ロールコーティング、グラビアコーティング、ナイフコーティング、ダイコーティング、リバースコーティング等の多種多様な方法が用いられている。
使用されるマイクロカプセルの直径は均一ではなく、通常数十ミクロン程度の粒径分布を持つものが使われている。マイクロカプセルが単層となるように塗布するので、溶媒が乾燥すると、マイクロカプセル層表面にはマイクロカプセルの粒径の相違による凹凸が生じる。
このような凹凸が生じた状態でマイクロカプセル層に電圧を印加するための背面電極板を、接着剤を介して積層すると、特に柔軟性の高い電極層を用いた場合、マイクロカプセル層を挟み込んでいる電極層間の間隙が不均一になる。すると、電圧印加の際、マイクロカプセル層に不均一に電圧が印加されることになる。その結果、表示の応答速度が不均一になり、またコントラストが低減し、画像が粗くなって粒状感を生じ、視認性が悪くなり、十分な解像度が得られていないので、使用者に不快感を与えてしまう。
また、柔軟性の高い背面電極板を用いた場合は電極板に内部応力を残すことになり、電極のクラックによる断線等の不良の要因となる。
上記の問題点を解消するために、マイクロカプセル層と電極間にある接着剤層の膜厚を厚くすることによってマイクロカプセル層の凹凸の影響を減少する方法や、マイクロカプセル層上に直接電極層を形成する方法が提案されている。
しかし、接着剤層の膜厚を厚くする方法は、単に表示部材を厚くすることに留まらず、マイクロカプセル層を挟む電極間の距離を広げるので、駆動電圧が高くなり、低消費電力という利点を低減させてしまう。また、マイクロカプセル層上に直接電極層を形成する方法は、前述の通りマイクロカプセル層に電圧が不均一に印加されるため、表示能力が著しく低下してしまう。(特許文献2参照)。
特公昭50−015115号公報 特開2005−37778号公報
マイクロカプセル型電気泳動式表示パネルにおいて、マイクロカプセルの粒径のバラツキに起因して、マイクロカプセルに不均一な電圧が印加され、その結果、不均一な応答速度、コントラストの低下、画像の粒状感の増大、解像度の低下といった問題が発生するが、それを防止したパネルとその製造方法を提供することである。
本発明の請求項1に係わる発明は、一対または一組の対向する電極と、これら電極間に設けられた電気泳動表示層とを有し、前記電気泳動表示層が、電気泳動粒子を分散溶媒中に分散した分散液を封入したマイクロカプセルをバインダー樹脂で固定した層を具備してなり、少なくとも一方の電極と対向するマイクロカプセル層の表面が、この面側に位置するマイクロカプセル層の表面形状を反映した凹凸を有する凹凸面となっているマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルであって、前記マイクロカプセル層の上に表面平滑化層を具備してなることを特徴とするマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルである。
本発明の請求項2に係わる発明は、前記表面平滑化層が誘電体樹脂よりなることを特徴とする請求項1に記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルである。
本発明の請求項3に係わる発明は、前記誘電体樹脂が前記バインダー樹脂であることを特徴とする請求項2に記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルである。
本発明の請求項4に係わる発明は、一対または一組の対向する電極と、これら電極間に設けられた電気泳動表示層とを有し、前記電気泳動表示層が、電気泳動粒子を分散溶媒中に分散した分散液を封入したマイクロカプセルをバインダー樹脂で固定した層を具備してなるマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルを製造する方法であって、少なくとも一方の電極と対向する前記マイクロカプセル層の表面に樹脂を含む溶液を塗布することによって表面平滑化層を形成することを特徴とするマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルの製造方法である。
本発明の請求項5に係わる発明は、前記樹脂が誘電体樹脂であることを特徴とする請求項4に記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルの製造方法である。
本発明の請求項6に係わる発明は、前記誘電体樹脂が前記バインダー樹脂であることを特徴とする請求項5に記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルの製造方法である。
透明電極を有する基板上にマイクロカプセル層を形成後、誘電体樹脂をマイクロカプセル層の上に表面平滑化層を形成することでマイクロカプセル起因により生じていた凹凸を低減することができる。この結果、マイクロカプセルを含むカプセル型電気泳動層を挟む電極板間の間隙は平滑になり、不均一な応答速度やコントラストの低減を回避することができる。
また、マイクロカプセル層が平滑になるので、接着剤層を従来構造のものより薄くすることができ、より薄い表示パネルを提供することができる。
特に、表面平滑化層に使用する樹脂の誘電率をマイクロカプセルインキに使用するバインダーと同じにすることにより、不均一表示を減少させることができる。
本発明によりマイクロカプセル層上に表面平滑化層を形成した場合の一実施形態に係わる表示パネルの断面図である。
図1は本発明によるマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルの断面構造を示すための断面説明図である。図1に示すように、本発明によるマイクロカプセル型電気泳動表示パネルは、透明基材(1)上に透明電極(2)を設けた前面電極板(12)と、塗布によって形成されたマイクロカプセル層(13)と、その上に塗布によって形成された表面平滑化層(8)と、その上に接着剤層(9)を介して画素電極(10)を配した背面基材(11)からなる背面電極板(14)を貼り合わせた断面構造である。
以下の説明において、カプセル層(13)とその上の表面平滑化層(8)を合わせて、カプセル型電気泳動層(15)と呼ぶ。
以下に、マイクロカプセル型電気泳動式表示パネルの表示原理の概略を述べる。画素電極(10)は、各々の画素電極のスイッチング素子に接続されていて、透明電極(2)との間に正負の電圧を印加することができる。画像表示するためには、通常、画素電極(10)はアクティブマトリクス型駆動方式の回路構成の電源に接続される。画素電極(10)の電圧を変動させると、カプセル型電気泳動層(15)に印加される電界が変動する。画素電極(10)が正極のときは、マイクロカプセル内の負に帯電している粒子は、背面の画素電極(10)側へ移動し、正に帯電している粒子は、前面の透明電極(2)側に移動する。同様に、画素電極(10)が負極になれば、正に帯電している粒子は画素電極側に移動し、負に帯電している粒子は透明電極(2)側へ移動する。ここで、例えば黒色粒子が正に帯電し、白色粒子が負に帯電するようにしておけば、表示色は前面の透明電極(2)側へ移動した粒子の色になるので、所望の文字や画像を白黒表示することができる。
以下に本発明に使用する材料、部材について説明する。
カプセル型電気泳動層の形成に用いられるマイクロカプセルは着色粒子、白色粒子、透明分散媒、およびマイクロカプセル殻からなる。
一般にマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルに使用されているマイクロカプセルは、篩い分け法や比重分離法などにより精製されていて、平均粒径が30〜100μmであり、さらに、カプセルの平均粒径に対し前後10μm以内の粒径を有するマイクロカプセルの割合は少なくとも50%を超える。本発明に使用するマイクロカプセルも同様である。
マイクロカプセル分散液は、アルコールなどの水系溶剤が使用され、特に問題なければ水を使用する。
透明分散媒(4)としては、例えば、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、各種エステル類、アルコール系溶媒、またはその他の脂等を単独または適宜混合した溶媒を使用する。
着色粒子には、無機炭素等の無機顔料のほか、ガラスあるいは樹脂等の微粉末、さらにはこれらの複合体などを使用する。
白色粒子としては、公知の酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛等の白色無機顔料、酢酸ビニルエマルションなどの有機化合物、さらにはこれらの複合体などを使用する。
なお、着色粒子および白色粒子は必要に応じて、粒子の表面を種々の界面活性剤、分散剤、有機および無機化合物、金属等を用いて処理することで所望の表面電荷を付与することができるのみならず、分散媒中での分散安定性を向上させることができる。
マイクロカプセルを分散した分散液は、混合コアセルベーション法等の相分離法、界面重合法、in−situ法、溶解分散冷却法等、公知の方法を用いてマイクロカプセルに封入する。マイクロカプセルの殻(6)は、例えばゴムやゼラチンの膜である。
精製した粒径分布の異なるマイクロカプセルを分散した分散液に、増粘剤、界面活性剤およびバインダーなどを混合しマイクロカプセルインキを調合する。
マイクロカプセルインキのバインダーにはポリ乳酸、フェノール樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂などの誘電体樹脂を用いる。
2種類以上のマイクロカプセルインキを調合した後に、それらを混合する場合は、混合後のインキ密度変化を防止するため、混合するインキの密度を調整して等しくする。
前面電極板(12)は透明基材(1)上に透明電極(2)が形成された構造である。透明基材(1)としてはポリエチレンテレフタレート(PET)やポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィルム、あるいはガラス等を使用することができる。透明電極材として使用することができるものは、例えばITO等の酸化インジウム系、酸化スズ系、酸化亜鉛系のような透明性を有する導電性酸化物等である。この透明電極の形成には蒸着法、スパッタ法、CVD法などの従来技術を用いることができる。
マイクロカプセル層(13)は、前記のマイクロカプセルインキを透明電極(2)上に塗布して形成する。塗布は、スクリーン印刷方式、マイクログラビアコーター、キスコーター、コンマコーター、ダイコーター、バーコーダー、カーテンコーターなどの塗布装置を用いて行う。
上記のごとく形成したマイクロカプセル層(13)の上に表面平滑化インキを塗布し表面平滑化層(8)を形成する。
表面平滑化インキは、バインダーとして樹脂を溶剤に分散したものである。バインダー成分としては、マイクロカプセルインキで使用したバインダー成分または接着剤層で使用しているバインダー成分と近接する誘電率である樹脂が好ましい。特に誘電率の差が−5〜+5であることが好ましい。中でも、マイクロカプセルインキ層、接着剤層に使用したバインダー成分が同一であり、かつ表面平滑化インキのバインダー成分樹脂も同一であることが、最も好ましい。
誘電率が極端に異なる樹脂を使用すると、電極間に誘電率が異なる樹脂が積層され、しかもそれぞれの樹脂の厚さが、その部分にあるマイクロカプセルのサイズによって異なる状態になる。すると、各樹脂の誘電率の違いからマイクロカプセルに印加される電圧が画面全域で均一になり難いからである。溶剤としては、マイクロカプセルインキに使用したものを使用することができるが、その他アルコールなどの水系溶剤を使用してもよい。
表面平滑化インキの塗布は、カーテンコーター、スロットダイコータなどの塗布装置を用いて行う。ブレードコート等の塗液を掻き切る塗布方式は、マイクロカプセル層内のマイクロカプセルを破裂させるので、使用することができない。
表面平滑化層の厚さは、10〜30μmとすることが好ましい。10μm以下ではマイクロカプセル表面の凹凸が平滑にならず。一方、30μm以上では電極間距離が広がってしまい、駆動電圧が上がる原因となる。
以上のごとくして表面平滑化層を形成し、溶剤を十分に蒸発させたのち、接着剤(9)を使用して、画素電極(10)が形成された背面電極板(14)の画素電極面と貼り合わせることによって、本発明の電気泳動式表示パネルが完成する。
接着剤として使用することができるものは、アクリル樹脂系接着剤などの合成樹脂系接着剤が好ましい。特に高誘電体樹脂を使用した接着剤であるものが好ましい。
ポリエチレン樹脂で表面を被覆した平均粒径3μmの酸化チタン粉末(白色粒子)と、アルキルトリメチルアンモニウムクロライドで表面処理した平均粒径4μmのカーボンブラック粉末(黒色粒子)をテトラクロロエチレンに分散し、分散液Aを得た。この場合、白色粒子が負に帯電し、黒色粒子が正に帯電する。
次いで、水にゼラチンとポリスチレンスルホン酸ナトリウムを溶解した水溶液を調製し、分散液Aと混合し、液温を40℃に調整した後、液温を保持しながら、ホモジナイザーにより攪拌し、O/Wエマルションを得た。
次に、得られたO/Wエマルションと、水にアラビアゴムを溶解した水溶液とを、40℃でディスペンサーを用いて混合し、液温を40℃に維持しながら、酢酸を用いて溶液のpHを4に調整し、コンプレックス・コアセルベーション法によりゼラチン−アラビアゴムを殻材とするマイクロカプセルを形成した。
更に、液温を5℃に低下させた後、37質量%ホルマリン溶液を加えてマイクロカプセル壁を硬化させ、白色粒子(酸化チタン粒子)と黒色粒子(カーボンブラック粒子)が分散した分散液Aを封入したマイクロカプセルを得た。
このようにして得られたマイクロカプセルを篩い分けして、平均粒径が60μm、50〜70μmの粒径のマイクロカプセルの割合が50%以上になるように、粒径をそろえた。
次に、固形分40質量%のマイクロカプセルの水分散液を調整した。その水分散液と、固形分25質量%のウレタン系バインダー(CP−7050、大日本インキ株式会社製)と、界面活性剤と、増粘剤と、純水を混合し、マイクロカプセルインキを作製した。
このマイクロカプセルインキを、スロットダイコータを使用して、ITO/PET基材よりなる前面電極板(12)のITO上に塗布し、塗布後60℃で10分間乾燥しマイクロカプセル層(13)付き前面電極板を得た。
さらに、上記の前面電極板のマイクロカプセル層上にスロットダイコータを使用して、固形分25質量%のウレタン系バインダー(CP−7050、大日本インキ株式会社製)を表面平滑化用インキとして重ねて塗布し、乾燥して、表面平滑化層(8)つきのシートAを得た。
得られたシートAをポリエステル−ウレタン系接着剤を用いて、薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリクス型駆動方式の回路構成の画素電極を有する背面電極板(14)の画素電極面に0.50MPの圧力で貼り合せ、マイクロカプセル型電気泳動表示パネルAを得た。
比較のため、シートAに表面平滑化用インキを塗布せずに、ポリエステル−ウレタン系接着剤を用いて、同様にして背面電極板に貼り合わせて、マイクロカプセル型電気泳動表示パネルBを作製した。
作製した表示パネルに、標準電圧電流発生装置(横河電機(株)製)から、前面の透明電極と背面の画素電極間に±約15Vの電圧を印加して、表示部に白色と黒色を表示させた。色彩色差計CR−400(コニカミノルタ社製)を用いて、白色表示時と黒色表示時の反射率を測定した。
コントラスト=白色時反射率/黒色時反射率、として、コントラストを評価した。マイクロカプセル型電気泳動式表示パネルAはコントラスト6.1、マイクロカプセル型電気泳動式表示パネルBはコントラスト5.5となり、本発明の製造方法を用い作製したマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルAの方が白黒の表示のコントラストが向上していた。
さらに、同装置で視感明度Lを測定したところ、電気泳動式表示パネルAではWL=68であり、装置BではWL=62であった。従って、肉眼で見た場合、パネルAの方がパネルBより高視野明度を有すると言える。
ポリエチレン樹脂で表面を被覆した平均粒径3μmの酸化チタン粉末(白色粒子)と、アルキルトリメチルアンモニウムクロライドで表面処理した平均粒径4μmのカーボンブラック粉末(黒色粒子)をテトラクロロエチレンに分散し、分散液Cを得た。この場合、白色粒子が負に帯電し、黒色粒子が正に帯電する。
次いで、水にゼラチンとポリスチレンスルホン酸ナトリウムを溶解した水溶液を調製し、分散液Cと混合し、液温を40℃に調整した後、液温を保持しながら、ホモジナイザーにより攪拌し、O/Wエマルションを得た。
次に、得られたO/Wエマルションと、水にアラビアゴムを溶解した水溶液とを、40℃でディスペンサーを用いて混合し、液温を40℃に維持しながら、酢酸を用いて溶液のpHを4に調整し、コンプレックス・コアセルベーション法によりゼラチン−アラビアゴムを殻材とするマイクロカプセルを形成した。
更に、液温を5℃に低下させた後、37質量%ホルマリン溶液を加えてマイクロカプセル壁を硬化させ、白色粒子(酸化チタン粒子)と黒色粒子(カーボンブラック粒子)が分散した分散液Cを封入したマイクロカプセルを得た。
このようにして得られたマイクロカプセルを篩い分けして、平均粒径が50μm、30〜70μmの粒径のマイクロカプセルの割合が50%以上になるように、粒径をそろえた。
次に、固形分40質量%のマイクロカプセルの水分散液を調整した。その水分散液と、固形分60質量%のエポキシ系バインダー(10S60、三井化学株式会社製)と、界面活性剤と、増粘剤と、純水を混合し、マイクロカプセルインキを作製した。
このマイクロカプセルインキを、スロットダイコータを使用して、ITO/PET基材よりなる前面電極板(12)のITO上に塗布し、塗布後60℃で10分間乾燥しマイクロカプセル層(13)付き前面電極板を得た。
さらに、上記の前面電極板のマイクロカプセル層上にスロットダイコータを使用して、前述のバインダーと誘電率が近い固形分44質量%のアクリル樹脂分散液(E447、三井化学株式会社製)を表面平滑化用インキとして重ねて塗布し、乾燥して、表面平滑化層(8)つきのシートCを得た。
得られたシートCをポリエステル−ウレタン系接着剤を用いて、薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリクス型駆動方式の回路構成の画素電極を有する背面電極板(14)の画素電極面に0.40MPの圧力で貼り合せ、マイクロカプセル型電気泳動表示パネルBを得た。
比較のため、シートCに表面平滑化用インキを塗布せずに、ポリエステル−ウレタン系接着剤を用いて、同様にして背面電極板に貼り合わせて、マイクロカプセル型電気泳動表示パネルDを作製した。
作製した表示パネルに、標準電圧電流発生装置(横河電機(株)製)から、前面の透明電極と背面の画素電極間に±約15Vの電圧を印加して、表示部に白色と黒色を表示させた。色彩色差計CR−400(コニカミノルタ社製)を用いて、白色表示時と黒色表示時の反射率を測定した。
コントラスト=白色時反射率/黒色時反射率、として、コントラストを評価した。マイクロカプセル型電気泳動式表示パネルCはコントラスト5.9、マイクロカプセル型電気泳動式表示パネルDはコントラスト5.3となり、本発明の製造方法を用い作製したマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルAの方が白黒の表示のコントラストが向上していた。
1・・・透明基材
2・・・透明電極
3・・・白色粒子
4・・・透明分散媒
5・・・着色粒子
6・・・マイクロカプセル殻
7・・・バインダー樹脂
8・・・表面平滑化層
9・・・接着剤層
10・・・画素電極
11・・・背面基材
12・・・前面電極板
13・・・マイクロカプセル層
14・・・背面電極板
15・・・カプセル型電気泳動層

Claims (6)

  1. 一対または一組の対向する電極と、これら電極間に設けられた電気泳動表示層とを有し、前記電気泳動表示層が、電気泳動粒子を分散溶媒中に分散した分散液を封入したマイクロカプセルをバインダー樹脂で固定した層を具備してなり、少なくとも一方の電極と対向するマイクロカプセル層の表面が、この面側に位置するマイクロカプセル層の表面形状を反映した凹凸を有する凹凸面となっているマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルであって、
    前記マイクロカプセル層の上に表面平滑化層を具備してなることを特徴とするマイクロカプセル型電気泳動式表示パネル。
  2. 前記表面平滑化層が誘電体樹脂よりなることを特徴とする請求項1に記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネル。
  3. 前記誘電体樹脂が前記バインダー樹脂であることを特徴とする請求項2に記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネル。
  4. 一対または一組の対向する電極と、これら電極間に設けられた電気泳動表示層とを有し、前記電気泳動表示層が、電気泳動粒子を分散溶媒中に分散した分散液を封入したマイクロカプセルをバインダー樹脂で固定した層を具備してなるマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルを製造する方法であって、
    少なくとも一方の電極と対向する前記マイクロカプセル層の表面に樹脂を含む溶液を塗布することによって表面平滑化層を形成することを特徴とするマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルの製造方法。
  5. 前記樹脂が誘電体樹脂であることを特徴とする請求項4に記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルの製造方法。
  6. 前記誘電体樹脂が前記バインダー樹脂であることを特徴とする請求項5に記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルの製造方法。
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