JP2012208437A - マイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板およびマイクロカプセル型電気泳動表示装置 - Google Patents

マイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板およびマイクロカプセル型電気泳動表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】マイクロカプセル型電気泳動表示装置をカラーフィルタによってカラー化する場合に、マイクロカプセル層に形成されるフィルム支持体に凹凸が生じ、この凹凸によってマイクロカプセル型電気泳動表示装置の視認性の問題等が生じる。
【解決手段】電気泳動粒子を分散媒中に封入したマイクロカプセル(1)をバインダ樹脂(6)で固定したマイクロカプセル層(1a)と、マイクロカプセル(1)の径以下の厚みを有し、マイクロカプセル層(1a)の表面上に形成される層状のフィルム支持体(2)と、フィルム支持体(2)の表面上に形成されるオーバーコート層(3)とを有するマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板、および、この前面板のオーバーコート層の表面上にカラーフィルタが形成されてなるマイクロカプセル型電気泳動表示装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、カラーフィルタを用いてカラー化を実現するマイクロカプセル型電気泳動表示装置に関する。
マイクロカプセル型電気泳動表示装置は、正に帯電する第一の色(例えば白色)の微粒子と負に帯電する第二の色(例えば黒色)の微粒子とを液体分散媒中に分散させた分散系を封入して作製される平均粒径およそ数十μmのマイクロカプセルをバインダ樹脂で固定した電気泳動表示層を有する。そして、マイクロカプセル型電気泳動表示装置は、この電気泳動表示層をアクティブマトリクス駆動方式等による画素電極およびその駆動回路と組み合わせることにより、アクティブマトリクス駆動方式等のディスプレイパネルとなる表示装置である。
この表示装置の製造においては、例えばマイクロカプセル及びバインダ樹脂を液体中に分散させること等によりマイクロカプセルインキとしての調液等を行い、これを連続して走行するフィルム支持体上に塗布することで、フィルム支持体上に電気泳動表示層を形成することが可能である。
また、このような製造方法においては、形成されたマイクロカプセルからなる電気泳動表示層と共に、このマイクロカプセルを塗布したフィルム支持体も表示パネルの一部となる。上記のマイクロカプセル型電気泳動表示装置はマイクロカプセル層の両面が電極によって挟まれる必要があり、上記の例では、その一方はアクティブマトリクス方式等の駆動回路と組み合わされた電極となるが、他方の、すなわちフィルム支持体側たる表示面側の電極は面内に一様に導電性が分布していれば良い。したがって、表示装置の一部となるフィルム支持体は、その表面に一様に透明電極が分布した構成となる。
特開2007−41169号公報
こうした電気泳動表示装置をカラー化するための方法の1つとして、2種の着色微粒子を白色と黒色とし、これにカラーフィルタを適用することで加色法によりカラー化を実現させる方法がある。しかし、上記の方法で製造される電気泳動表示装置にカラーフィルタを適用する場合は、カラーフィルタをマイクロカプセル層と接して形成することはできず、フィルム支持体を介して形成せざるを得ない。この場合、カラーフィルタとマイクロカプセル層との間にフィルム支持体を介することで両者の間にフィルム支持体の厚みに相当するギャップが生じ、これにより、斜めから視認した際にマイクロカプセル層からの反射光がカラーフィルタ中の意図する色と隣接する色による視差が生じ、電気泳動表示装置の視野角は狭くなる。
したがって、連続走行するフィルム支持体に対してマイクロカプセルの単一層を塗布する等により形成した構成をその一部に持つ前面板に対して、カラーフィルタを適用することでカラー化が可能な前面板を製造する場合、視野角を拡げるために、フィルム支持体の厚さは可能な限り薄くすることが必要となる。
マイクロカプセル層とカラーフィルタ層との間隙により生ずる視差は解決すべき問題として従来から議論がなされており、例えば特許文献1では、背面電極とカラーフィルタとを貼り合せる際の位置合わせのために必要な緩衝層が視差を生むとして、TFT基板上にカラーフィルタを形成することでこれを回避している。また、同時に背面電極とカラーフィルタとの位置合わせが困難であることをも解決することとしている。
しかしながら、マイクロカプセル層と背面電極層との間にカラーフィルタ層を設けた場合、光はマイクロカプセル層を2回通過することになるため、その表現可能な色度の範囲は著しく狭くなる。すなわち、鮮やかな色再現性は望めない。一方、背面電気極に直接カラーフィルタを形成することによる位置合わせの容易性は背面電極に直接形成することによるものであり、どの層に形成しても同様である。
これを踏まえ、先述の様にフィルム支持体の表示面側にカラーフィルタを形成する場合、視野角の狭小化を回避するために、薄くしたフィルム支持体、より具体的にはマイクロカプセル粒径と同等以下の厚さとなったフィルム支持体に対するマイクロカプセルからなる電気泳動表示層の形成にあっては、以下に説明するように、フィルム支持体に凹凸が発生し、これによりさまざまな問題が生ずる。
すなわち、マイクロカプセル層をマイクロカプセルインキとして調整されたものを塗布することにより電気泳動表示層を形成する場合は、塗布後にこれを乾燥させる工程を経るが、この際に生ずるマイクロカプセル層の乾燥による収縮にフィルム支持体が耐えられずに、このマイクロカプセル層の収縮に応じた凹凸がフィルム支持体に発生してしまう。
また、マイクロカプセル層の形成されたフィルム支持体をアクティブマトリクス等の背面電極と組み合せるために、形成されたマイクロカプセル層上に背面電極との接着剤層を形成する場合に、これをラミネート法により実現すると、マイクロカプセル層が自身の径に応じて持つ凹凸に追従する様にフィルム支持体に凹凸が発生する。
このように、フィルム支持体の表面にマイクロカプセル径と同等の粗さの凹凸が発生すると、その後にフィルム支持体表面に行なわれる処理に様々な支障を来たす。
例を挙げると、フィルム支持体の表面側に保護層等を形成する際、これをラミネート法で実現する場合に、フィルム支持体と保護層等とを接着する接着剤層がフィルム支持体表面の凹部に追従せず気泡を発生させてしまい、表示装置の視認性を著しく低下させることとなる。これは、フィルム支持体表面にカラーフィルタをラミネート法で形成する場合にも同様である。
また、フィルム支持体上へ塗布によりカラーフィルタを形成する場合においても、先述の粗さを持つ凹凸により安定的にカラーフィルタを形成することが不可能若しくは非常に困難となり、以って、色ムラ等の表示装置の視認性を低下させる現象を引き起こす。
そこで、本発明は、電気泳動表示装置の視野角の狭窄を抑えるために比較的薄いフィルム支持体にマイクロカプセル層を形成することにより発生してしまう、フィルム支持体表面の凹凸による問題を回避することが可能なマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板、および、これを有するマイクロカプセル型電気泳動表示装置を提供することを目的とする。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の一態様によれば、電気泳動粒子を分散媒中に封入したマイクロカプセルをバインダ樹脂で固定したマイクロカプセル層と、前記マイクロカプセルの径以下の厚みを有し、前記マイクロカプセル層の表面上に形成される層状のフィルム支持体と、前記フィルム支持体の表面上に形成されるオーバーコート層と、を有するマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、前記フィルム支持体は、厚みが10μm以上75μm以下であるPETフィルムを基材とし、かつ、表面に導電層を持つものであることを特徴とするマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板が提供される。
本発明の他の態様によれば、前記オーバーコート層は、その材料の屈折率と、前記フィルム支持体の面に垂直な方向における平均屈折率との差が5%以内のものであることを特徴とするマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板が提供される。
本発明の他の態様によれば、前記オーバーコート層は、金属酸化物を屈折率調整剤として含む樹脂からなることを特徴とするマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板が提供される。
本発明の他の態様によれば、前記オーバーコート層は、その厚みが最薄部分において5μm以下であることを特徴とするマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板が提供される。
本発明の他の態様によれば、上記の前面板を有し、前記前面板のオーバーコート層の表面上にカラーフィルタが形成されてなることを特徴とするマイクロカプセル型電気泳動表示装置が提供される。
本発明によれば、マイクロカプセル型電気泳動表示装置をカラーフィルタによってカラー化する場合に、マイクロカプセル層に形成されるマイクロカプセル径以下の厚みを持つフィルム支持体に生ずる表面の凹凸を、その上にオーバーコート層を形成することにより緩和させることで表面が平坦化する。これにより、支持体表面の凹凸により生じうるマイクロカプセル型電気泳動表示装置の視認性の問題等を解消することが可能である。
本発明の一実施形態に係るマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板の構成例を示す模式的な断面図である。 本発明の一実施形態に係るマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板を構成するマイクロカプセルについて模式的に示す図である。
以下に本発明の実施形態について、図を交えて説明する。
図1は、本実施形態に係るマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板の構成例を模式的に示す断面図である。なお、本実施形態に係るマイクロカプセル型電気泳動表示装置は、先述したように、カラーフィルタとマイクロカプセル層との間にフィルム支持体を介することでカラー化を実現するマイクロカプセル型電気泳動表示装置である。
また、図1は、マイクロカプセル1によって形成されるマイクロカプセル層1aは、先述した理由、すなわち乾燥工程において主にはマイクロカプセル1同士を繋いでいるバインダ6が収縮する等の理由により凹凸が生じており、フィルム支持体2にもこれに応じた凹凸が発生している状態を示している。また、図1に示される前面板では、この凹凸のあるフィルム支持体2の表示面側にオーバーコート層3を形成することにより凹凸を緩和させる点が特徴である。また、オーバーコート層3上には、カラー化のための、図示しないカラーフィルタ層が形成される。
なお、接着剤層4はアクティブマトリクス等の背面電極と組み合せるために形成される接着剤層であり、剥離層5は接着剤層4を覆う剥離層である。すなわち、接着剤層4および剥離層5は、本発明を実施する上で必要欠くべからざるものではない。
また、オーバーコート層3を形成する材料は特定の樹脂に限定される必要は無く、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂を始めとして、塗布する事が可能なものであれば採用することが可能である。また、フィルム支持体2の屈折率とオーバーコート層3の屈折率との差を小さくするため、オーバーコート層3を形成する材料中にその屈折率を調整するための調整剤を添加することもできる。添加剤としては、例えば酸化ジルコニウム、酸化チタンといったものが好適である。
オーバーコート層3の形成方法は、塗布により形成する場合にはダイコート、コンマコート、バーコート、ロールコート、スクリーン印刷などの方法を採り得るが、いずれの場合も塗布工程においてフィルム支持体2に生じている凹凸を緩和させる平坦化を施す必要がある。
図2は、本実施形態に係るマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板を構成する主要素の1つであるマイクロカプセルについて模式的に示す図である。マイクロカプセル1は、その殻(マイクロカプセル殻)7に白色粒子8と着色粒子9とを分散させた透明分散媒10を内包している。マイクロカプセル1の平均粒径は20〜60μmが好適であり、篩い分け、比重分離法などの任意の方法により精製することができる。
着色粒子9は、無機炭素等の無機顔料のほか、ガラスあるいは樹脂等の微粉末、さらにはこれらの複合体などを使用できる。白色粒子8としては、公知の酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛等の白色無機顔料、酢酸ビニルエマルジョンなどの有機化合物、さらにはこれらの複合体などを使用できる。
なお、着色粒子9および白色粒子8は必要に応じて、粒子の表面を種々の界面活性剤、分散剤、有機および無機化合物、金属等を用いて処理することで、所望の表面電化を付与することができるのみならず、透明分散媒10中での異種粒子間の静電気力等による凝集を防ぎ、以って分散安定性を向上させることができる。
透明分散媒10には、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、各種エステル類、アルコール系溶媒、または、その他の樹脂等を単独もしくは適宜混合した溶媒を用いることができ、これを、混合コアセルベーション法等の相分離法、界面重合法、in-situ法、溶解分散冷却法などの公知の方法を用いて製造したマイクロカプセル1に封入する。マイクロカプセル殻7は、例えばメタクリル酸樹脂、尿素樹脂、アラビアゴム等である。
マイクロカプセル1は水を主成分とする分散液中に分散され、これにポリ乳酸、フェノール樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などの誘電体樹脂からなるバインダ6を投入することでマイクロカプセル1の塗工液(以下、「マイクロカプセル塗工液)という。)が形成される。このマイクロカプセル塗工液における全体重量に対する固形分重量比の好適な範囲は、マイクロカプセル塗工液の塗工方法にも依るため幅が広く、凡そ25%〜50%である。
マイクロカプセル塗工液をフィルム支持体2上に塗布する塗工方法は、マイクログラビアコート、キスコート、コンマコート、ダイコート、バーコート、ロールコート、スクリーン印刷など様々な方法を採り得る。フィルム支持体2はマイクロカプセル塗工液の塗工工程において曲げを伴う連続加工がなされ得るため、曲げ加工に耐える程度の可撓性を有するものが好適である。
この様な要求を満たすフィルム支持体2の材料の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルサルフォン(PES)、PEN、トリアセチルセルロース(TAC)等の各種樹脂を挙げることが出来るが、これらに限定されるものではない。
なお、本実施形態の前面板にあっては、フィルム支持体2とマイクロカプセル層1aの間に電極層(図示せず)を備える。本実施形態の前面板は、マイクロカプセル1の両面に対向する電極を設けて電極間に電圧を印加することにより駆動することができる。電極層形成材料としては、酸化インジウム錫(ITO)等の酸化インジウム系、酸化スズ系、酸化亜鉛系のような透明性を有する導電性酸化物、またはカーボンナノチューブやチオフェン系化合物などを用いることができる。透明電極層の形成には蒸着法、スパッタ法、CVD法などの乾式成膜法や、塗液を用いた湿式成膜法などの従来技術を用いることができる。
本実施形態にあっては、フィルム支持体2の厚さは10μm以上75μm以下であることが好ましい。繰り返しになるが、本実施形態の電気泳動表示装置にあっては、フィルム支持体2を挟んでマイクロカプセル層1aとカラーフィルタ層が設けられる。このとき、製造される電気泳動表示装置の視野角の点からマイクロカプセル層とカラーフィルタの距離は短ければ短いほど好ましく、したがって、フィルム支持体2は薄ければ薄いほど好ましい。マイクロカプセル層とカラーフィルタの距離が長くなると、電気泳動表示装置を斜め方向から観察した場合に色味が薄れるといった問題が発生するため視野角が狭くなる。なお、マイクロカプセル層とフィルム支持体の間には電極層も存在するが、電極層の厚みはサブミクロンオーダーであるため無視できる。
本実施形態の前面板は、フィルム支持体2を挟んでマイクロカプセル層とカラーフィルタ層とを設ける際にフィルム支持体の厚さを可能な限り薄くしたいという要求に対し、フィルム支持体を薄くした際に発生するフィルム支持体の凹凸による不具合を解消するためになされたものである。フィルム支持体の厚さが75μmを超える場合には、電気泳動表示装置の視野角が狭くなり本実施形態の効果を十分に得ることができなくなってしまう。また、フィルム支持体の厚さが75μmを超える場合には、フィルム支持体表面の凹凸が小さくなるため、そもそもオーバーコート層を設ける効果が小さくなる。一方、フィルム支持体の厚さが10μm未満のものは、ハンドリング性が悪くなり、フィルム支持体上にマイクロカプセル層を形成することが困難になる。
また、本実施形態の前面板にあっては、オーバーコート層の厚みは、最薄部分において5μm以下であることが好ましい。製造される電気泳動表示装置の視野角の点からマイクロカプセル層とカラーフィルタの距離は短ければ短いほど好ましいため、オーバーコート層の厚みは薄ければ薄いほど好ましい。オーバーコート層の最薄部分の厚みが5μmを超える場合には電気泳動表示装置の視野角が狭くなり、本実施形態の効果を十分に得ることができなくなってしまう。なお、本実施形態の前面板にあっては、オーバーコート層の厚みは、最薄部分において0μmであっても構わない。
ここで、先述しているように、図1および図2は共に模式図であり、従ってマイクロカプセル1の形状、フィルム支持体2の凹凸、オーバーコート層3による平坦化の度合い、マイクロカプセル1が内包している白色粒子8および着色粒子9のマイクロカプセル1に対する大きさの比、並びに、マイクロカプセル殻7の厚さのマイクロカプセル1の厚さに対する比などについては、実際のマイクロカプセルにおけるそれらとは異なる場合がある。
以下、本発明の実施例について説明する。
まず、以下の様にしてマイクロカプセル1を作製した。テトラクロロエチレン溶媒に、ポリエチレン樹脂で表面を被覆した平均粒径3μmの酸化チタン粉末(白色粒子8)と、アルキルトリメチルアンモニウムクロライドで表面処理した平均粒径4μmのカーボンブラック粉末(黒色粒子(着色粒子)9)とが分散された分散液(透明分散媒)10を作製した。
次いで、この分散液10について、水にゼラチンとポリスチレンスルホン酸ナトリウムとを配合した水溶液と混合し、液温を40℃に調整した後、液温を保ちながら、ホモジナイザーにより攪拌し、O/Wエマルジョンを得た。
次に、得られたO/Wエマルジョンと、40℃に調製された水にアラビアゴムを配合した水溶液とを、ディスペンサーを用いて混合し、溶液の液温を40℃に維持しつつ、酢酸を用いて溶液のpHを4に調整し、コアセルベーションによりマイクロカプセル壁(マイクロカプセル殻)7を形成した。
更に、液温を5℃に低下させた後、37重量%ホルマリン溶液を加えてマイクロカプセル壁7を硬化させ、白色粒子(酸化チタン粒子)8と黒色粒子9(カーボンブラック粒子)が分散した分散液10を封入したマイクロカプセル1を得た。その後、篩い分けにより、体積による平均粒径が45μmであり、粒径が30μmから65μmまでの範囲に含まれるマイクロカプセル1の割合が75%以上であるマイクロカプセル群を得た。
次に、固形分40重量%の純水に分散させたマイクロカプセル群を、固形分40重量%のウレタン系バインダ6、界面活性剤、増粘剤と混合し、マイクロカプセル塗工液を作製した。次いで、このマイクロカプセル塗工液を厚み25μmのITO/PETフィルム支持体2に塗布し、塗布後60℃で10分間乾燥させることでフィルム支持体2上にマイクロカプセル層1aを形成した。
さらに、形成したマイクロカプセル層1a上を保護フィルムで保護した後に、その反対側の面に積層されているITO/PETフィルム支持体2の表面上に、アクリル樹脂を機材とし屈折率調整剤として酸化ジルコニウムを分散させたオーバーコート材塗工液を、バーコーターにより塗布することで、オーバーコート層3を形成した。
ここに、上述のオーバーコート層3の屈折率について、別途支持体に層厚10μmのオーバーコート層を形成し、その屈折率を測定したところ、平均屈折率は1.62であった。本実施例において形成したITO/PETフィルム支持体2のPET層の平均屈折率は1.65であったため、両者の屈折率差は0.03でありPET層の平均屈折率に比して5%以内の差であった。
また、オーバーコート層3を形成する前後での凹凸、つまりマイクロカプセル層1aを形成した後のITO/PETフィルム支持体2における表示面の凹凸と、オーバーコート層3を形成した後のオーバーコート層3の凹凸について、以下の様にしてその評価を行った。即ち、25mmに亘って各表面の凹凸のプロファイルを計測し、その極大値を5点、極小値を5点として、それぞれその絶対値が大きい点から計10点を取り、その平均値を計算する十点平均粗さを求める事で評価した。
その結果、ITO/PETフィルム支持体2の表示面の十点平均粗さは6.7μmであったのに対して、オーバーコート層3のそれは1.4μmとなり、表示面の凹凸が緩和されている事が示された。
上述の様にして、オーバーコート層3を形成したマイクロカプセル層1a上に接着剤層4を形成して作製したマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板に、アクティブマトリックスの背面電極を貼り合せて表示装置とし、これを駆動させた所、問題なく所望の動作を得た。
一方、オーバーコート層3を形成しなかったものに対しても接着剤層を形成して前面板を作製し、この前面板と上述の様に作製したオーバーコート層3を持つ前面板の、それぞれの表示面側の表面に対して、その表面に10μmの粘着層を持つ190μmのフィルムをラミネート法により張り合わせた。
その結果、上記の様にオーバーコート層3を形成したものにおいては気泡の発生が見られなかった一方で、オーバーコート層3を形成しなかったものにおいては直径およそ50μm前後の気泡が多く観察され、その表示装置としての視認性を低下させた。
ここに、ラミネート法による貼り合せの条件は、厚み125μmのITO/PETフィルムを支持体2として使用した際に行なう場合と同様の条件を適用している。従って、オーバーコート層3を形成することにより、厚み50μmのITO/PETフィルム支持体2を使用した場合においても、後の工程において125μmのITO/PETフィルムを支持体2として使用したと同様にこれを扱う事が可能である事が示された。
実施例1と同様にして作製したマイクロカプセル塗工液を、実施例1と同様に、厚み25μmのITO/PETフィルム支持体2に塗布し乾燥させることでフィルム支持体2上にマイクロカプセル層1aを形成した。
次いで、形成したマイクロカプセル層1aの上に接着剤層4を形成して作製したマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板に、アクティブマトリックスの背面電極を貼り合せて表示装置とした。この時点でのITO/PETフィルム支持体2の表示面における表面の十点平均粗さは5.4μmであった。
この表示面の表面に、実施例1と同じ材料からなるオーバーコート材塗工液をバーコーターにより塗布し、オーバーコート層3を形成した。この表面の測定結果から十点平均粗さは1.5μmとなり、やはり表示面の凹凸が緩和されている事が示された。
また、このオーバーコート層3を形成した表示装置に対して、実施例1と同じく保護層としてのフィルムである、10μmの粘着層を持つ190μmのフィルムをラミネートにより張り合わせた結果、主要なラミネート条件を厚み125μmのITO/PETフィルムを支持体2として使用する際のものから変更する事なきままに、気泡が観察される事無くラミネートする事が可能であった。
1…マイクロカプセル
1a…マイクロカプセル層
2…フィルム支持体
3…オーバーコート層
4…接着剤層
5…接着剤層に対する剥離材
6…マイクロカプセル層におけるバインダ
7…マイクロカプセル殻
8…第1色着色電気泳動粒子
9…第2色着色電気泳動粒子
10…マイクロカプセル内の透明分散媒

Claims (6)

  1. 電気泳動粒子を分散媒中に封入したマイクロカプセルをバインダ樹脂で固定したマイクロカプセル層と、
    前記マイクロカプセルの径以下の厚みを有し、前記マイクロカプセル層の表面上に形成される層状のフィルム支持体と、
    前記フィルム支持体の表面上に形成されるオーバーコート層と、
    を有するマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板。
  2. 前記フィルム支持体は、厚みが10μm以上75μm以下であるPETフィルムを基材とし、かつ、表面に導電層を持つものであることを特徴とする請求項1に記載のマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板。
  3. 前記オーバーコート層は、その材料の屈折率と、前記フィルム支持体の面に垂直な方向における平均屈折率との差が5%以内のものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板。
  4. 前記オーバーコート層は、金属酸化物を屈折率調整剤として含む樹脂からなることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板。
  5. 前記オーバーコート層は、その厚みが最薄部分において5μm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のマイクロカプセル型電気泳動表示装置の前面板。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の前面板を有し、
    前記前面板のオーバーコート層の表面上にカラーフィルタが形成されてなることを特徴とするマイクロカプセル型電気泳動表示装置。
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