JP2007232327A - 空気調節装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】除湿運転から除霜運転に切り替わったとき、運転が停止したとの誤解を生じさせず、かつ除霜運転を早く終了させる。
【解決手段】除湿運転から除霜運転に切り替わると、圧縮機4を停止する。第1送風機12および第2送風機13は駆動したままにする。各送風機12、13の回転数を上げ、除湿運転時よりも除霜運転時の風量を多くする。吸込口7から吸い込まれた空気は、蒸発器2を通過し、蒸発器2に付いた霜を溶かす。多くの風が蒸発器2を通過するので、早く除霜できる。蒸発器2を通過した風は、第1吹出口6から吹き出され、運転中であることがわかる。
【選択図】 図1
【解決手段】除湿運転から除霜運転に切り替わると、圧縮機4を停止する。第1送風機12および第2送風機13は駆動したままにする。各送風機12、13の回転数を上げ、除湿運転時よりも除霜運転時の風量を多くする。吸込口7から吸い込まれた空気は、蒸発器2を通過し、蒸発器2に付いた霜を溶かす。多くの風が蒸発器2を通過するので、早く除霜できる。蒸発器2を通過した風は、第1吹出口6から吹き出され、運転中であることがわかる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、冷凍サイクルの運転によって除湿を行える床置き型の空気調節装置に関する。
除湿機等の空気調節装置において、除湿運転を行うと、蒸発器に霜が付いて、熱交換能力が低下してくる。この霜を除去するために除霜運転が行われる。例えば、特許文献1に記載された除霜運転では、電磁弁により冷媒の流れを変え、高温の冷媒を蒸発器に送って、除霜を行う。このとき、室内送風機の運転は停止される。
また、特許文献2に記載された除霜運転では、冷房運転時に、蒸発器への着霜を検出すると、圧縮機の駆動を停止し、室内送風機の回転を最弱な状態にして、蒸発器の除霜を行う。
特開平6−241536号公報
特開平9−33146号公報
従来の除霜運転では、送風機を停止させるか、あるいは送風機の回転数を下げている。このように除霜運転が開始された途端に、送風によって発生していた音が急に静かになる。ユーザは、例えばタイマが切れて、運転が停止したものと誤解するおそれがある。そのため、ユーザは、運転を開始させる操作を行おうとするが、操作しても無効とされるので、ユーザに戸惑いを生じさせる。
また、特許文献2のように、風量を下げることにより、冷えた室内の空気の吸い込みを減らして、除霜を早く終わらせることができる。しかし、ハウジング内に冷凍サイクルが構成される一体型の空気調節装置では、冷風だけでなく、温風も同時に室内に吹き出す。そのため、室内全体を冷房することはできない。閉め切った室内では、逆に室温が上がる場合がある。このような空気調節装置において、除霜運転時に風量を下げることは、温かい空気を利用できず、除霜には逆効果となり、除霜運転が長引く。
本発明は、上記に鑑み、除霜運転が開始しても、運転が停止したとの誤解を生じさせず、かつ除霜運転を早く終わらせるようにした除湿機等の空気調節装置の提供を目的とする。
本発明は、ハウジングに、蒸発器、凝縮器および圧縮機からなる冷凍サイクルと、蒸発器を通過した風を吹出口から吹き出すための送風機と、蒸発器に付いた霜を除去する除霜運転を行う制御装置とが設けられ、制御装置は、圧縮機を停止して、送風機の回転数を上げて、除霜運転を行うものである。
冷凍サイクルの運転中、蒸発器に着霜する。すると、制御装置は、これを検知して除霜運転を開始する。圧縮機が止まるとともに、送風機の回転数が上がるので、吹出口から吹き出される風量は増す。ユーザは、運転音の変化に気付き、除湿運転から除霜運転に切り替わったことを認識する。そして、蒸発器を通過する風量が増すので、早く除霜できる。
凝縮器を冷却するための第2送風機が設けられ、制御装置は、除霜運転時に第2送風機の回転数を上げずに、蒸発器用の送風機だけ回転数を上げる。少なくとも蒸発器に対しする風量が多くなれば、除霜を促進できるので、除霜運転の短縮を図れる。
また、除霜運転を開始するとき、除霜運転時の風量は冷凍サイクルの運転時の風量よりも大とされる。制御装置は、除霜運転時の風量が冷房運転や除湿運転といった冷凍サイクルの運転時において設定された風量よりも多くなるように、送風機の回転数が上がるように駆動制御する。あるいは除霜運転時に、風量が最大となるように駆動制御してもよい。これによって、蒸発器を通過する風量が多くなり、除霜が早まる。
吹出口に、上下方向に回動するルーバが設けられ、制御装置は、除霜運転するとき、上向きに風が吹き出るように、ルーバを上方向に回動させる。冷凍サイクルの運転時には、吹出口から冷風が吹き出されている。除霜運転に切り替わると、冷凍サイクルの運転が停止するので、吹出口から温かい風が吹き出す。そこで、ルーバを回動させることにより、風向きが上方向に変わり、温かい風が上向きに吹き出される。除霜運転中、ユーザに温かい風が直接当たらないようにでき、ユーザに不快感を与えない。
ハウジングの前面に、吹出口が設けられ、背面に、吸込口および第2送風機による風を吹き出す第2吹出口が設けられ、除霜運転時、吸込口から吸い込まれて蒸発器を通過した風は吹出口から吹き出され、吸込口から吸い込まれて凝縮器を通過した風は第2吹出口から吹き出される。
このような構造を有する空気調節装置では、冷凍サイクルの運転時、第2吹出口から温かい風が吹き出される。そのため、ハウジングの前面側に比べて背面側の空気の温度は高い。除霜運転が行われると、背面側の温かい空気が吸い込まれる。したがって、冷凍サイクルを内装した空気調節装置において、送風機の回転数を上げて、風量を多くすることにより、より効率的に除霜を行うことができ、除霜時間を短縮できる。
本発明によると、除霜運転時に蒸発器を通過する風量を多くすることにより、除霜を早く行うことができ、除霜時間を短縮できる。したがって、すばやく本来の冷房、除湿等の冷凍サイクルの運転に復帰させることができ、ユーザに不便をかけない。また、除霜運転中、吹出口から風が吹き出されるので、運転中であることがわかり、運転が停止したといった誤解をユーザに与えることはなく、ユーザに不要な操作をさせてしまうことを防げる。
本実施形態の除湿機を図1に示す。除湿機の合成樹脂製ハウジング1は、縦長タイプで前後方向の奥行きが小さい構造とされる。ハウジング1内には、蒸発器2、凝縮器3、圧縮機4がそれぞれ設けられ、これらによって冷凍サイクルが構成される。ハウジング1の内部は、上下に仕切られ、上側に蒸発器2および凝縮器3が配され、下側に圧縮機4が配される。蒸発器2の下方には、ドレンタンク5が配される。ドレンタンク5は、ハウジング1の側面の下部から出し入れ可能とされる。
ハウジング1の前面の上部に第1吹出口6、背面の中央部に吸込口7、その上方に第2吹出口8がそれぞれ形成される。ハウジング1の上面には、操作部と持ち運び用の把手とが設けられ、下面の4隅にはキャスタ9が取り付けられ、容易に移動可能とされる。
ハウジング1の内部には、吸込口7から蒸発器2を通って第1吹出口6に至る冷風路10と、吸込口7から凝縮器3を通って第2吹出口8に至る温風路11とが形成される。冷風路10では、蒸発器2の下流側に第1送風機12が配される。第1送風機12は、蒸発器2を通過した風を第1吹出口6から吹き出す。温風路11では、凝縮器3の下流側に第2送風機13が配される。第2送風機13は、凝縮器3を冷却した風を第2吹出口8から吹き出す。
冷風路10中に、正イオンおよび負イオンを発生するイオン発生装置15が設けられ、冷風とともに正イオンおよび負イオンが室内に放出される。イオン発生装置15は、第1送風機12の下流側に配される。また、冷風路10中に、発熱体としてヒータ16が設けられる。ヒータ16は、第1送風機12の下流側に配され、蒸発器2を通過した風を温める。第1吹出口6にはルーバが設けられている。ルーバは、モータによって上下方向に回動される。このルーバと一体的に縦ルーバが設けられる。縦ルーバは、別のモータによって左右方向に回動される。
温風路11は、途中で分岐して、冷風路10に接続される。分岐点は、第2送風機13の下流側に位置し、分岐点に、風の流れ方向を切り替えるダンパ17が設けられる。ダンパ17が回動することにより、温風路11は、冷風路10に対して独立した状態と、冷風路10に接続された状態とに切り替えられる。したがって、送風切替の操作によって、温風が第2吹出口8に向かう風の流れと、温風と冷風とを混合して第1吹出口6に向かう風の流れとが選択できる。なお、ダンパ17の回動は、レバー操作によって行われる。あるいはモータによってダンパ17を回動させてもよい。また、ダンパ17の代わりに、切替バルブを用いて、送風切替を行ってもよい。
そして、冷凍サイクルの運転を制御する制御装置20が設けられる。図2に示すように、マイクロコンピュータからなる制御装置20には、室内の湿度を検出する湿度検知器21、室温を検出する温度検知器22、蒸発器2の温度を検出する蒸発器温度検知器23、ヒータ16の近傍の温度を検出するヒータ温度検知器24、ドレンタンク5の満水を検出する満水検知装置25、ハウジング1に加わった振動を検出する振動検知器26がそれぞれ接続される。また、各送風機12、13のモータを駆動するためのモータ駆動回路27、圧縮機4を駆動するための圧縮機駆動回路28、ヒータ16に通電するためのヒータ駆動回路29、イオン発生装置15に高電圧を印加するための高圧ユニット駆動回路30、ルーバのモータを駆動するためのルーバ駆動回路31がそれぞれ接続される。
湿度検知器21および温度検知器22は、吸込口7の近傍に配され、室内から吸い込んだ空気の温度や湿度を検出する。蒸発器温度検知器23は、蒸発器2の表面温度を検出する。ヒータ温度検知器24は、ヒータ16よりも下流側で第1吹出口6の近傍に配される。ヒータ温度検知器24がヒータ16を通過した風の温度を検出することにより、ヒータ16の近傍の温度が間接的に検出される。
満水検知装置25は、ドレンタンク5の水位に応じて上下するフロート32と、フロート32と一体的に設けられた磁石33と、磁気を検出するホールセンサ等の磁気センサ34とからなる。フロート32と磁石33はドレンタンク5内に配され、磁石33は支軸を挟んでフロート32に対向して設けられ、両者はシーソーのように動く。磁気センサ34は、ドレンタンク5の上方に設けられ、磁石33と対向するように配される。ドレンタンク5が満水になると、磁石33が磁気センサ34から離れ、磁気センサ34がオフ信号を出力することにより、満水が検知される。また、ドレンタンク5がハウジング1から取り出されたとき、磁石33は磁気センサ34から離れ、ドレンタンク5がハウジング1に装着されると、磁石33は磁気センサ34に近接する。これにより、ドレンタンク5の有無を検知することができる。すなわち、満水検知装置25は、ドレンタンク5の有無を検出するドレンタンク検知器を兼用している。
振動検知器26は、球および球の動きに応じてオンオフするスイッチからなる一般的な感震器とされる。振動検知器26は、ハウジング1内の上部に配される。
そして、制御装置20は、選択された運転モードにしたがって、これらの検知器から入力された情報に基づき各駆動回路を駆動制御する。運転モードとして、冷風運転、衣類乾燥運転、衣類乾燥(速乾)運転、自動除湿運転、連続運転、送風運転が選択可能とされる。運転モードの選択は、操作部の運転切替ボタンを操作することにより行われる。
また、送風切替の操作により、クールモードとドライモードとが選択できる。クールモードでは、温風路11と冷風路10とはそれぞれ独立しており、第1吹出口6から冷風が吹き出され、第2吹出口8から温風が吹き出される。ドライモードでは、温風路11が冷風路10に連通して、第1吹出口6から冷風と温風とが同時に吹き出され、第2吹出口8からわずかに温風が吹き出される。なお、モータによってダンパ17を回動させる場合、運転モードに応じてクールモードあるいはドライモードを自動的に切り替えることができる。
冷風運転では、クールモードを選択する。第1送風機12により、室内の空気が吸込口7からフィルタを通して吸い込まれる。冷風路10を流れる空気は、蒸発器2を通過するときに冷却され、冷風となる。このとき、空気中の水分が蒸発器2の表面に結露して、冷風は除湿される。結露した水分は、ドレンタンク5に集められる。除湿されて乾燥した冷風は、第1吹出口6から吹き出される。また、第2送風機13により、室内の空気が吸込口7からフィルタを通して吸い込まれる。温風路11を流れる風は、凝縮器3で加熱されて温風となって、第2吹出口8から吹き出される。このとき、設定された風量にしたがって、各送風機12、13が駆動される。
衣類乾燥運転では、ドライモードを選択する。吸込口7から吸い込まれた室内の空気は、蒸発器2により除湿され、冷風となる。凝縮器3によって温められた空気は、温風路11から冷風路10に流れる。第1吹出口6から乾燥した冷風と温風とが混合されて吹き出される。このとき、設定された風量にしたがって、各送風機12、13が駆動される。
衣類乾燥(速乾)運転では、ドライモードを選択して、ヒータ16を作動させる。風の流れは衣類乾燥運転時と同じである。ヒータ16の作動により、冷風が温められ、温風と混合されて、より高温になった風が第1吹出口6から吹き出される。このとき、設定された風量にしたがって、各送風機12、13が駆動される。
自動除湿運転では、ドライモードを選択する。風の流れは衣類乾燥運転時と同じである。このとき、設定された風量にしたがって、各送風機12、13が駆動される。また、室温および室内の湿度に応じて、冷凍サイクルの運転が制御され、除湿運転と送風運転とが切り替えられる。すなわち、湿度が規定値以上のときは、除湿運転が行われ、規定値未満になると、冷凍サイクルの運転が停止されて、送風運転が行われる。この規定値は、室温によって異なり、室温が標準温度以下のとき、規定値は標準湿度に設定され、室温が標準温度より高いとき、規定値は標準湿度より低い湿度、例えば55%に設定される。なお、標準温度は、27℃あるいは28℃とされる。標準湿度は、60%とされる。
また、自動除湿運転では、室温が標準温度よりも低いとき、風量が増大するように各送風機12、13が駆動される。すなわち、低温、例えば15℃以下になったとき、自動的に風量が増える。これにより、低温時の除湿能力が高まる。
連続運転では、クールモードかドライモードのいずれかを選択する。湿度に関係なく連続した除湿運転が行われる。このとき、設定された風量にしたがって、各送風機12、13が駆動される。
送風運転では、クールモードかドライモードのいずれかを選択する。冷凍サイクルの運転は行われず、各送風機12、13だけが駆動される。
制御装置20は、イオン発生装置15を駆動して、正イオンおよび負イオンを発生させて、室内に放出するイオン運転を行う。イオン運転は、上記の各運転に対して任意で行われる。すなわち、イオン運転ボタンが操作されたときに、イオン運転が行われる。
イオン発生装置15は、イオン発生素子と、これに高電圧を印加する高圧ユニット駆動回路30とを有する。制御装置20が高圧ユニット駆動回路30を駆動すると、イオン発生素子に高電圧が印加され、イオン発生素子から正イオンおよび負イオンが発生する。正イオンおよび負イオンは、冷風路10を流れる風によって第1吹出口6から吹き出される。
衣類乾燥運転、衣類乾燥(速乾)運転、自動除湿運転のときにイオン運転を行う場合、湿度に応じてイオン運転が制御される。湿度が上記の規定値より高い第2規定値、例えば70%以上のとき、標準のイオン運転時よりもイオンの発生量が増えるように高濃度運転が行われる。高濃度運転では、イオン発生素子に印加する高圧パルス電圧の印加回数を多くすることにより、放電回数を増やして、イオンを多く発生させる。湿度が第2規定値未満のとき、標準のイオン運転が行われる。なお、標準のイオン運転では、正イオンおよび負イオンの発生量は約15万個/ccとされ、高濃度運転では、発生量は40万〜50万個/ccとされる。
連続運転のときにイオン運転を行う場合、標準のイオン運転が行われる。さらに、衣類乾燥運転、衣類乾燥(速乾)運転のときにイオン運転を行う場合、運転開始後、一定時間、例えば15分間は湿度に関係なく高濃度運転が行われる。高濃度運転によって、カビ菌等の室内に浮遊している菌に対して、すばやく除菌できる。
また、冷凍サイクルの運転において、制御装置20は、室温に応じて圧縮機4の駆動を制御する。室温が第1温度未満、例えば約5℃未満になると、圧縮機4が停止され、除湿した水の凍結を防止する。室温が第2温度以上、例えば約40℃以上になると、冷凍サイクルの運転が停止され、装置に無理がかからないようにして、装置を保護する。室温が第3温度以上、例えば約35℃以上のとき、圧縮機4を駆動したまま、送風機12、13が高回転され、圧縮機4の温度を下げるようにする。
さらに、制御装置20は、蒸発器2への着霜を検知したとき、除霜運転も行う。着霜の検知としては、所定の霜付き条件を満たしたときに着霜と判断する。例えば、室温が設定温度以下、例えば19℃以下になったとき、あるいは、蒸発器2の表面温度が所定温度以下、例えば0℃以下になったときである。制御装置20は、温度検知器22や蒸発器温度検知器23からの出力によりこの条件を満たしたことを検知したとき、除霜運転を行う。
除霜運転を開始すると、制御装置20は、圧縮機4を停止させ、各送風機12、13を駆動する。各送風機12、13に対して、それぞれモータ駆動回路27が設けられ、各送風機12、13は独立して駆動される。図3に示すように、制御装置20は、除霜運転開始前に行っていた冷風運転等の除湿運転時に設定された風量を維持するように、各モータ駆動回路27を制御する。これにより、各送風機12、13は、除湿運転時と同じ回転数で駆動される。
この除霜運転により、吸込口7から吸い込まれた室内の空気が蒸発器2を通過する。除湿機による除湿運転では、冷風が吹き出されるが、温風も同時に吹き出される。そのため、室内全体を冷房することはなく、閉め切った室内では室温が上がることもある。吸い込んだ室内の空気は温かいため、蒸発器2に付いた霜が溶ける。蒸発器2を通過した空気は、第1吹出口6から吹き出される。このように、除霜運転に切り替わっても、風は吹き出し続けているので、ユーザは運転中であることを認識でき、運転が停止したとユーザに誤解を与えることはない。
ここで、クールモードが選択されて除湿運転がされていたとき、第1吹出口6からは冷風が吹き出される。通常、ルーバの位置は、冷風が前方に吹き出すように調整されている。ところが、除霜運転に切り替わると、第1吹出口6からは温かい風が吹き出される。そのため、ユーザにとっては、涼感が損なわれ、不快感を覚える。
そこで、制御装置20は、除霜運転を行うとき、ルーバ駆動回路31を駆動して、ルーバを上方向に回動させる。第1吹出口6から風が上向きに吹き出す。これによって、温かい風はユーザに直接当たることがなくなり、ユーザに不快感を与えることはない。また、今までの除湿運転から除霜運転に切り替わったことをユーザに認識させることができ、不要な操作をさせずにすむ。
制御装置20は、除霜運転の開始から一定時間経過したとき、除霜運転を終了する。あるいは、蒸発器温度検知器23によって検出した蒸発器2の表面温度が所定温度に達したら、除霜運転を終了する。除霜運転が終了すると、切り替え前に行われていた除湿運転が再開される。
なお、ドライモードが選択されて除湿運転が行われていた場合には、第1吹出口6から冷風と温風とが混合した風が吹き出されている。除霜運転に切り替わったとき、第1吹出口から吹き出される風の温度はあまり上がらない。そのため、ルーバを上向きに回動させなくてもよい。
他の除霜運転として、図4に示すように、除湿運転時に設定された風量よりも高い風量で除霜運転を行う。制御装置20は、除霜運転を開始するとき、各モータ駆動回路27を制御して、各送風機12、13の回転数を上げる。なお、クールモードが選択されているとき、ルーバを上向きに回動させる。
これによって、蒸発器2を通過する風量が増加する。温かい風が通過するので、蒸発器2の霜を早く溶かすことができる。したがって、除霜時間を短縮でき、より早く本来の除湿運転に復帰させることができる。
特に、除湿機のハウジング1が室内の壁近くに置かれている場合、クールモードで除霜運転中、背面の第2吹出口8から温かい風が吹き出され、同じく背面にある吸込口7から近くの空気が吸い込まれる。ハウジング1の背面近傍には、温かい空気が溜まるので、第2吹出口8と吸込口7が近接して設けられていると、温度の高い空気を吸い込むことができる。温度の高い風が蒸発器2を通過するので、より一層除霜を促進でき、除霜時間をさらに短縮できる。すなわち、上記のような除霜運転の制御を行うことは、除湿機のような一体型の空気調節装置において、効率のよい除霜を行うことができる。
また、除霜運転時に各送風機12、13の回転数を上げる代わりに、第1送風機12のみ回転数を上げ、第2送風機13の回転数は変化させないようにする。これによっても、蒸発器2を通過する風量を多くすることができ、除霜時間を短縮できる。
冷凍サイクルの運転中、室内の空気が除湿されて、ドレンタンク5に水が溜まっていく。ドレンタンク5の水位が所定水位になると、制御装置20は、満水検知装置25からの出力信号によって満水を検知する。すなわち、水位の上昇に伴って、フロート32が上がると、磁石33が下がる。満水になると、磁気センサ34は磁石33の磁気を検出できなくなり、磁気センサ34はオフ信号を出力する。
制御装置20は、満水になったことを検知すると、冷凍サイクルの運転を停止するとともに、各送風機12、13の駆動を停止する満水停止を実行する。ドレンタンク5がハウジング1から取り出された後、空になったドレンタンク5が装着されると、満水検知装置25の磁気センサ34は、ドレンタンク5内の磁石33の磁気を検出する。磁気センサ34がオン信号を出力すると、制御装置20は、ドレンタンク5が装着されたことを検知して、運転待機状態となる。なお、排水後のドレンタンク5が装着されたとき、満水停止前の運転を自動的に再開するような制御を行ってもよい。
また、ハウジング1に振動が加わったり、ハウジング1が転倒したとき、振動検知器26は、この動きを検出して、オン信号を出力する。制御装置20は、振動検知器26の出力に基づいて振動の程度を判断する。軽微な振動の場合、振動検知器26からの出力は、一瞬のオン信号であったり、短時間のオン信号である。一方、強い振動や転倒の場合、振動検知器26からの出力は、連続したオン信号、あるいは長時間のオン信号である。制御装置20は、所定時間経過したとき、オン信号が入力されていると、異常な振動であると判断し、所定時間経過したとき、オン信号が入力されていないと、軽微な振動であるから異常ではないと判断する。このように、最初に振動が検知されたときから制御を開始するまでの間に所定時間のタイムラグが設けられる。このタイムラグ時間は、振動検知器26からのオン信号が入力された時点から判断する時点までの時間である。
そして、制御装置20は、異常振動であると判断したとき、即座に全ての運転を停止して、電源をオフする異常停止を実行する。このとき、制御装置20も動作を停止する。異常停止の復帰には、運転ボタンを2回操作するといった特殊操作を要する。特殊操作が行われると、電源がオンし、制御装置20が立ち上がって、運転の制御が行われる。
異常停止後、すぐに運転を開始するとき、振動検知器26自身が揺れていて、オン信号を出力する場合がある。この場合に特殊操作が行われたとき、制御装置20は、振動検知器26からの入力を一定時間受け付けない。一定時間の間に、振動検知器26がオン信号を出力しても、制御装置20は、この信号を無視し、異常停止を行わない。一定時間経過すると、運転が開始される。したがって、異常停止が繰り返されず、すぐに運転を開始することができる。
ところで、ドレンタンク5が満水になったとき、ハウジング1からドレンタンク5が取り出されて、排水される。そして、空になったドレンタンク5がハウジング1に装着される。この着脱のとき、ハウジング1に衝撃が加わって、ハウジング1が揺れる。振動検出器26は、この振動を検出してしまう。
そこで、制御装置20は、ドレンタンク5の満水になったことを検知したとき、振動の検知による制御を禁止する。すなわち、ドレンタンク5が満水になったとき、ドレンタンク5が着脱されるので、制御装置20は、振動を検知しても、異常停止を行わない。
このように、ドレンタンク5が満水になったとき、ドレンタンク5の着脱が行われる。このとき、ハウジング1に振動が加わり、振動検知器26は振動を検出する。しかし、この振動は無視され、異常停止が回避される。したがって、ドレンタンク5の着脱の度に特殊操作を行って、運転を復帰させる必要がなくなり、利便性の向上を図れる。
また、満水になったドレンタンク5を取り出した後、空のドレンタンク5が装着される。このときにも、ハウジング1が振動して、制御装置20は、異常振動と判断するおそれがある。そこで、制御装置20は、ドレンタンク5の満水を検知した後、一定水位より低い水位を検知したとき、所定時間だけ振動の検知による制御を禁止する。すなわち、満水停止中に、ドレンタンク5が装着されたとき、制御装置20は、振動を検知しても、異常停止を行わない。
このように、空にしたドレンタンク5を装着したとき、ハウジング1に振動が加わり、振動検知器26は振動を検出する。しかし、所定時間だけ、この振動は無視され、異常停止が回避される。この所定時間は、ドレンタンク5を装着したときに発生する振動が検知されない程度にまで収まる時間に設定する。したがって、不要な異常停止をなくすことができ、利便性の向上を図れる。
また、運転ボタンの操作により冷風運転、衣類乾燥運転、衣類乾燥(速乾)運転、自動除湿運転、連続運転のいずれかの除湿運転が停止された後、再運転を行うとき、制御装置20は、圧縮機4の駆動を規制する。すなわち、除湿運転の停止後、再運転のために運転ボタンが操作されたとき、一定時間、例えば3分間だけ圧縮機4を駆動せず、送風機12、13だけを駆動する。一定時間が経過すると、圧縮機4が駆動され、冷凍サイクルの運転が開始される。また、電源プラグを差し込んだ直後に、運転ボタンを操作したときにも、同様の制御が行われる。これによって、圧縮機4に負荷がかからず、装置の保護を図れる。
ここで、衣類乾燥(速乾)運転では、ヒータ16が作動する。冷凍サイクルの運転が停止しているときにヒータ16が作動すると、室内の空気が加熱され、高温の風が第1吹出口6から吹き出される。そこで、制御装置20は、冷凍サイクルの運転に応じてヒータ16の作動を制御する。冷凍サイクルの運転を開始するとき、まず圧縮機4を駆動して、その後ヒータ16を作動する。すなわち、圧縮機4が駆動されるまで、ヒータ16の作動は禁止される。冷凍サイクルの運転を停止するとき、まずヒータ16の作動を停止して、その後圧縮機4を停止する。
このように、圧縮機4が駆動しているときにのみ、ヒータ16は作動可能とされる。圧縮機4の駆動により冷風が発生するので、ヒータ16は冷風を加熱することになる。したがって、高温の風が吹き出すことを防止できる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。空気調節装置として、除湿機以外に、移動自在な床置き型であればよく、一体型空気調和機、クーラ、冷風機があげられる。
上記の除湿機では、2つの送風機にそれぞれモータが設けられ、独立して駆動されるが、1つのモータで2つの送風機を駆動する方式としてもよい。この場合、2つの送風機の回転数は同じとなる。ここで、第1送風機とモータとの間に変速機を介装することにより、第1送風機の回転数と第2送風機の回転数とを変えることができる。したがって、除霜運転時に第1送風機の回転数だけを上げることができる。また、着霜の検知として、蒸発器の表面状態を光センサや超音波センサにより直接的に検出して、霜の付着を検知してもよい。
1 ハウジング
2 蒸発器
3 凝縮器
4 圧縮機
5 ドレンタンク
6 第1吹出口
7 吸込口
8 第2吹出口
12 第1送風機
13 第2送風機
15 イオン発生装置
16 ヒータ
20 制御装置
2 蒸発器
3 凝縮器
4 圧縮機
5 ドレンタンク
6 第1吹出口
7 吸込口
8 第2吹出口
12 第1送風機
13 第2送風機
15 イオン発生装置
16 ヒータ
20 制御装置
Claims (5)
- ハウジングに、蒸発器、凝縮器および圧縮機からなる冷凍サイクルと、蒸発器を通過した風を吹出口から吹き出すための送風機と、蒸発器に付いた霜を除去する除霜運転を行う制御装置とが設けられ、制御装置は、圧縮機を停止して、送風機の回転数を上げて、除霜運転を行うことを特徴とする空気調節装置。
- 凝縮器を冷却するための第2送風機が設けられ、制御装置は、除霜運転時に第2送風機の回転数を上げずに、蒸発器用の送風機だけ回転数を上げることを特徴とする請求項1記載の空気調節装置。
- 制御装置は、冷凍サイクルの運転中、着霜を検知したとき、除霜運転を開始し、除霜運転時の風量は冷凍サイクルの運転時の風量よりも大とされたことを特徴とする請求項1または2記載の空気調節装置。
- 吹出口に、上下方向に回動するルーバが設けられ、制御装置は、除霜運転するとき、上向きに風が吹き出るように、ルーバを上方向に回動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気調節装置。
- ハウジングの前面に、吹出口が設けられ、背面に、吸込口および第2送風機による風を吹き出す第2吹出口が設けられ、除霜運転時、吸込口から吸い込まれて蒸発器を通過した風は吹出口から吹き出され、吸込口から吸い込まれて凝縮器を通過した風は第2吹出口から吹き出されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気調節装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006057591A JP2007232327A (ja) | 2006-03-03 | 2006-03-03 | 空気調節装置 |
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JP2006057591A JP2007232327A (ja) | 2006-03-03 | 2006-03-03 | 空気調節装置 |
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2006
- 2006-03-03 JP JP2006057591A patent/JP2007232327A/ja active Pending
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