JP2007231719A - 衛生洗浄便座装置及びトイレ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吐水口を有するノズルヘッドと、前記ノズルヘッドの少なくとも一部を格納可能なシリンダ部と、前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部を洗浄可能なノズル洗浄室と、前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部を進出させ後退させる駆動手段と、を備え、前記シリンダ部は、進出した状態において前記ノズル洗浄室を貫通し、前記駆動手段は、前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部が進出した状態から後退させる際に、前記ノズルヘッドと前記シリンダ部とを連動して後退させた後に、前記ノズルヘッドをさらに後退させることを特徴とする衛生洗浄便座装置を提供する。
【選択図】図1
Description
吐水口を有するノズルヘッドと、
前記ノズルヘッドの少なくとも一部を格納可能なシリンダ部と、
前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部を洗浄可能なノズル洗浄室と、
前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部を進出させ後退させる駆動手段と、
を備え、
前記シリンダ部は、進出した状態において前記ノズル洗浄室を貫通し、
前記駆動手段は、前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部が進出した状態から後退させる際に、前記ノズルヘッドと前記シリンダ部とを連動して後退させた後に、前記ノズルヘッドをさらに後退させることを特徴とする衛生洗浄便座装置が提供される。
吐水口を有するノズルヘッドと、
前記ノズルヘッドの少なくとも一部を格納可能な第1のシリンダ部と、
前記第1のシリンダ部の少なくとも一部を格納可能な第2のシリンダ部と、
前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部を洗浄可能なノズル洗浄室と、
前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部を進出させ後退させる駆動手段と、
を備え、
前記第2のシリンダ部は、進出した状態において前記ノズル洗浄室を貫通あるいは前記ノズル洗浄室よりも進出側に位置し、
前記駆動手段は、前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部が進出した状態から後退させる際に、前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部を連動して後退させた後に、前記ノズルヘッドと前記第1のシリンダ部とを連動して後退させ、その後に前記ノズルヘッドをさらに後退させることを特徴とする衛生洗浄便座装置が提供される。
図1は、本発明の実施の形態の衛生洗浄便座装置に設けられた洗浄ノズル部の模式斜視図である。すなわち、同図(a)は、洗浄ノズルが収納された状態を表し、同図(b)は、伸展した状態を表す。
また、図2は、この洗浄ノズルの後退の動作を表す模式一部断面図である。なお、図2(a)〜(d)は、洗浄ノズルを上方から眺めた模式図である。
ノズルヘッド100の先端には、ひとつあるいは複数の吐水口150が設けられ、後に詳述するように、便座(図示せず)に座った使用者の「おしり」などに向けて水を噴射可能とされている。なお、本願明細書において「水」という場合には、冷水のみならず、加温されたお湯も含むものとする。
図4(a)に表した変型例の場合、ふたつの吐水口522、524が設けられている。このように複数の方向から洗浄ノズルに洗浄水Wを噴射させて「ノズル胴体洗浄」を実施することにより、よりむらなく確実に汚れを落とすことが可能となる。
なお、本発明は、これら具体例及び変型例には限定されず、これらを組み合わせてもよく、また、吐水口の数、形状、配置などについてさらなる変形を加えたものも包含する。また、ノズル洗浄室500の形状についても、例えば、下方の全体を開口せず、少なくとも一部のみを開口させたものや、下方に開口を設けないものも包含する。
図5は、本発明の具体例の洗浄ノズル部の駆動部600の構造を例示する一部切断斜視図である。
本具体例においては、可撓ラック(rack)610を用いて洗浄ノズルを進出・後退させる。可撓ラック610は、柔軟性を有する樹脂などの材料により形成され、少なくともその一側面に、歯車と係合する凹凸が設けられている。また、可撓ラック610の内部に金属などからなる補強ワイヤを埋め込むと、長手方向の圧縮に対する座屈を抑制し、引っ張りに対する強度を増すことができる。そのような補強ワイヤとしては、例えば、金属製ワイヤを複数本より合わせたケーブルを用いることができる。
図6は、係合解除部630と可撓ラック610との配置関係を例示する模式図であり、同図(a)は上方から眺めた部分平面図、同図(b)は同図(a)のA方向から眺めた側面図である。
これらの図からも分かるように、係合解除部630は、可撓ラック610の両側に設けられた一対のクサビ状の部材とすることができる。係合解除部630は基部700に対して固定され、可撓ラック610は歯車624からの駆動力により矢印Bの方向に摺動可能とされている。
また、図8は、この洗浄ノズルが伸展した状態を表す模式部分断面図である。なお、図7及び図8は、いずれも洗浄ノズルを上方から眺めた模式部分断面図である。
図9は、係合機構330の構造を例示する模式図であり、同図(a)はそのノズル先端側から眺めた正面図、(b)は同図(a)のA−A線断面図、(c)は同図(a)のB−B線断面図である。
第1のシリンダ部200に設けられた係合機構230も、同様の構造を有する。
って連動するので、外側のシリンダ部(第2のシリンダ部300)から順に後退する。
図10及び図11は、本具体例の洗浄ノズルの進出動作を説明するための模式図である。 図10(a)は、洗浄ノズルが完全に収納された状態を表す。この状態においては、ノズルヘッド100、第1のシリンダ部200、第2のシリンダ部300はそれぞれ基端部の方向に後退し、ストッパ120、220、320が互いに当接した状態とされている。また、この状態においては、第1及び第2のシリンダ部のラッチ250、350は、係合解除部630の上に乗り上げ、可撓ラック610から離間して係合が解除された状態にある。
なお、このような「ノズル前洗浄」は、ノズル洗浄室500の中で実施されるので、吐水が外部に飛散することはなく、吐水口150から噴射された水はノズル洗浄室500の下方の開口から流出し、便器のボウル部に排出される。
そして、洗浄ノズルを進出させるために、可撓ラック610が矢印Fの方向に押し出される。するとまず、図10(b)に表したように、ノズルヘッド100が進出する。この時、ノズルヘッド100、第1乃至第3のシリンダ部200、300、400の間に作用する摩擦力の大小関係を適宜調節することにより、ノズルヘッド100のみが進出し、第1及び第2のシリンダ部は動かないようにすることができる。つまり、第1乃至第3のシリンダ部200、300、400の間に作用する摩擦力よりも、第1のシリンダ部200とノズルヘッド100との間に作用する摩擦力のほうが小さくなるように構成すればよい。
図12(a)に表したように、第1のシリンダ部200が格納された状態においては、係合機構230のラッチ250は、係合解除部630の上に乗り上げた状態にあり、可撓ラック610から離間して係合は解除されている。
第1のシリンダ部200が進出すると、図12(b)に表したようにラッチ250が係合解除部630のクサビ状の斜面を降下し、可撓ラック610の凹部と係合する。そしてこの後は、第1のシリンダ部200には、ノズルヘッド100を介した駆動力と、ラッチ250を介した駆動力と、の両方が作用した状態で、図12(c)に表したように進出を続行する。
このように、ノズルヘッド100の次に、第1のシリンダ部200を進出させることにより、第1のシリンダ部200の外周表面の全てもノズル洗浄室500でむらなく洗浄することができる。
このように、第1のシリンダ部200の次に、第2のシリンダ部300を進出させることにより、第2のシリンダ部300の外周表面もノズル洗浄室500でむらなく洗浄することができる。
図13及び図14は、本具体例の洗浄ノズルの後退動作を説明するための模式図である。 図13(a)は、洗浄ノズルが完全に伸展した状態を表す。
この状態においては、ノズルヘッド100、第1のシリンダ部200、第2のシリンダ部300はそれぞれ先端の方向に進出し、ストッパ120、220、320が、スライダ210、310、410と当接している。また、この状態においては、第1及び第2のシリンダ部の係合機構230、330は、可撓ラック610に係合している。なお、このように完全に進出した状態の代わりに、図11(c)に関して前述したように、「おしり」などの洗浄位置にあってもよい。
そして、洗浄ノズルの後退を開始するために、可撓ラック610が矢印Fの方向に引き戻される。すると、図13(b)に表したように、ノズルヘッド100及び第1のシリンダ部200とともに第2のシリンダ部300が後退を開始し、第3のシリンダ部400に格納される。この際に、第2のシリンダ部300はノズル洗浄室500を通過しながら洗浄される。つまり、第2のシリンダ部300の外周表面の全てをノズル洗浄室500でむらなく洗浄することができる。
図15は、第2のシリンダ部300の移動に伴う係合機構330の状態の変化を例示する部分拡大断面図である。
図15(a)に表したように、まず係合機構330のラッチ350が可撓ラック610に係合した状態で、第2のシリンダ部300が後退する。そして、図15(b)に表したようにラッチ350が係合解除部630のクサビ状の斜面に当接すると、コイルスプリング340の付勢力に対抗してラッチ350を上方に持ち上げる作用力が生ずる。その結果として、ラッチ350と可撓ラック610との係合が解除され、第2のシリンダ部300の後退は停止する。
この後も、可撓ラック610は矢印Fの方向に引き戻され続ける。その際に、ラッチ350は、コイルスプリング340の付勢力と係合解除部630により与えられる作用力との拮抗状態に応じて、可撓ラック610の凹凸の表面で空転する。コイルスプリング340の付勢力、係合解除部630の傾斜形状、およびラッチ350の当接面の形状を適宜設定することにより、この状態においてラッチ350を円滑に空転させ、可撓ラック610に過度の制動力が負荷されないようにすることができる。
この後、ノズル洗浄室500の中に収容されているノズルヘッド100の先端部の吐水口150から適宜水を噴射させることにより、「ノズル後洗浄」を実施してもよい。これにより、吐水口150の詰まりなどを防止し、さらにノズルヘッド100の先端部とノズル洗浄室500の内部を入念的に洗浄する効果も得られる。なお、ノズルヘッド100に複数の吐水口150が設けられている場合には、「ノズル後洗浄」の際にも、これら吐水口150の全てから水を噴射させるとよい。
そして、図16(b)に表したように第2のシリンダ部300が完全に後退してストッパ(図示せず)に当接すると、その係合機構330のラッチは可撓ラック610の凹凸の表面で空転を開始する。一方、ノズルヘッド100と第1のシリンダ部200はさらに後退を続ける。
以上説明したように、係合解除部630を設けない場合でも、係合機構230、330のラッチの作用により、第2のシリンダ部300、第1のシリンダ部200、ノズルヘッド100の順にノズル洗浄室500を通過しながら後退させることができる。
図17は、本実施形態のさらなる変型例にかかる洗浄ノズルを表す模式断面図である。
一方、第1のシリンダ部200の先端部付近には、磁性体652が設けられている。同様に、第2のシリンダ部300の先端部付近には、磁性体654が設けられている。また、第3のシリンダ部400の基端部付近には、磁性体656が設けられている。これら磁性体652、654、656は、磁石662、664、666に引きつけられるように、例えば、コバルトやニッケルなどの強磁性体からなるものとすることができる。なお、図17においては、スライダ210、310、410は便宜上省略したが、これらスライダは、例えば、磁性体652、654、656と交互に設けたり、隣接して設けることが可能である。
すなわち、図18(a)に表した状態において、磁石662と磁石664との間には斥力が作用し、磁石664と磁石666との間には弱い引力が作用し、磁石666と磁性体656との間には強い引力が作用している。従って、可撓ラック610が矢印Fの方向に繰り出されると、磁石662と磁石664との間に作用する斥力によって、まずノズルヘッド100が進出を開始する。
すなわち、図19(a)に表したように洗浄ノズルが伸展した状態において、磁石662と磁性体652との間に作用する引力が相対的に大きくなり、磁石664と磁性体654のとの間に作用する引力が相対的に小さくなるように調整する。また、この時、磁石666は、磁石664からも磁性体656からも、距離が遠いために引力や斥力は殆ど作用しない。
そして、図19(b)に表したように第2のシリンダ部300が第3のシリンダ部400のストッパ(図示せず)に当接する。この時、磁石662と磁性体652との間に作用する引力は相対的に大きいため、磁石664と磁性体654との間に作用する引力に打ち勝ってこれらを引き離し、第1のシリンダ部200が後退を開始する。
図20は、収納状態における洗浄ノズルの断面構造を例示する模式図である。
また、図21は、この洗浄ノズルの先端付近の部分断面図であり、
図22は、この洗浄ノズルの基端部付近の部分断面図である。
また、以下に図8などを参照しつつ説明するように、ノズルヘッド100や第1及び第2のシリンダ部200、300が進出すると、スライダ210、310、410とストッパ120、220、320とが当接する。つまり、スライダ210、310、410とストッパ120、220、320とにより進出限界が規制される。
内側に配置された第1のシリンダ部200には、ストッパ220が設けられている。また、外側に配置された第2のシリンダ部300には、スライダ310が設けられている。第1のシリンダ部200は、これらスライダ310とストッパ220に当接した状態で摺動自在に支持されている。
また、図27は、図26の一部拡大図である。これらの図は、シリンダ部を基端側から眺めた斜視図である。
第1のシリンダ部200がそのストローク端まで進出した状態においても、第2のシリンダ部300に設けられた係合条部304とストッパ220に設けられた凹部224とは係合した状態にある。さらに、スライダ310に設けられた凹部312と、ストッパ220に設けられた突出部222と、が係合する。その結果として、これらシリンダ部200、300の相対的な回転をさらに強固に阻止される。
図28(a)及び(b)は、本具体例のノズルヘッド100の内部構造の2つの具体例を例示する模式断面図である。
ノズルヘッド100の先端付近には、例えば、第1の吐水口150A、第2の吐水口150B、第3の吐水口150Cが設けられている。これら吐水口は、例えば、通常の「おしり洗浄」、「やわらかモード」の「おしり洗浄」、「ビデ洗浄」などの用途に適宜使い分けることができる。すなわち、これら吐水口150A〜150Cの構造や開口径、吐水方向などを適宜調節することにより、使用者の好みや用途に応じた各種の水流を使い分けることができる。
一方、ステータ162の上流側には、これに隣接してロータ164が設けられている。ロータ164には、ひとつの通水口166が設けられている。ロータ164は、モータ170の出力軸172に接続されて回転され、ロータ164に設けられた通水口166からステータ162に設けられた複数の通水口のいずれかに水を供給する役割を有する。給水チューブ180(図9参照)から供給された水は、通水路182を介して分配室184に供給される。分配室184に導入された水は、ロータ164の回転により選択されたステータ162の通水口を介して第1乃至第3の吐水口150A〜150Cのいずれかに導かれ、吐水される。また、ロータ164の回転角度を調節することにより、ステータ162の通水口の開度を変化させ、水量を制御することもできる。
そして、本具体例によれば、切替機構160とモータ170とをノズルヘッド100に内蔵させることにより、ノズルヘッド100に接続する給水チューブ180の数を一本で済ますことができる。つまり、洗浄ノズルの中に配設する給水チューブ180を一本のみにできる。その結果として、給水チューブに干渉されることなく、多段式の洗浄ノズルを円滑に進出・後退させることができる。
ここで、ノズルヘッド100における水の流路について説明すると、図28に表した具体例の場合には、通水路182を介して供給された水は、下方に向けて分配室184に流入する。そして、ロータの通水口166及びステータ162の通水口を通過し、通水経路152において、さらに下方に向けて流れた後に、上方に向けて流れ、吐水口150Aから放出される。
すなわち、この衛生洗浄便座装置は、腰掛便器900の上部後方の平坦面900Fに設置された衛生洗浄便座装置本体800を有する。衛生洗浄便座装置本体800には、便座810と、便蓋820と、が設けられている。また、便座810に座った使用者の存在を検知する着座センサ830が適宜設けられている。
本具体例の衛生洗浄便座装置本体800は、使用者が便座810に座った状態で水を噴射させて「おしり」などを洗浄することができる装置であり、商標名「ウォシュレット」などとして普及しているものと同様の機能を有する。衛生洗浄便座装置本体800には、その他にも例えば、濡れた「おしり」を乾かす「温風乾燥機能」や、便座810を暖める「便座暖房機能」、腰掛便器内の臭いを除去する「脱臭機能」などを設けることができる。また、使用者の接近を検知して便蓋820を自動的に開き、使用者がいなくなると便蓋820を自動的に閉じる「オート開閉機能」を設けることもできる。これらの機能は、衛生洗浄便座装置本体800に設けられた操作部(図示せず)を適宜操作することにより実行・設定でき、また、トイレの壁面などに設置されたリモコン(図示せず)を操作することにより実行させることも可能である。
すなわち、本具体例においては、衛生洗浄便座装置本体800の前端は直線状であり、腰掛便器900のボウル910の上に延出して、破線Aにて表したように、その一部を覆うように設けられている。このように衛生洗浄便座装置本体800がボウル910に延出していると、その裏側が溜水からの「跳ね」などにより汚れやすく、また、この延出した部分には、男性の小用の際などに小水がかかりやすくなる。
すなわち、衛生洗浄便座装置本体800の中央付近には、図1乃至図28に関して前述した洗浄ノズルが設けられる。洗浄ノズルの後方には、可撓ラック610を収納する収納パイプ612が設けられている。また、洗浄ノズルの向かって右側には、温風乾燥装置870が設けられ、開閉自在に設けられた塞ぎ板804を介して使用者の「おしり」などに温風を吹き付け可能とされている。さらにその右側には、脱臭装置850が設けられている。本具体例の場合、脱臭装置850の一部は、右側の延出部800Pに突出して収容されている。
次に、本実施形態において用いることができる洗浄ノズルのさらなる変型例について説明する。本変形例においては、ノズルヘッド100に接続した給水チューブを屈曲させて、シリンダ内壁またはストッパに圧接させることにより摩擦力を生じさせる。こうすることにより、シリンダに対して後退するための駆動力を与えることができ、各シリンダ部を所定の順序で後退させることができる。
また、本変型例においては、給水チューブ180を屈曲させたが、その代わりに柔軟性と弾性とを併せ持つ線状体をノズルヘッド100に接続し、洗浄ノズルの中を貫通させ外部で屈曲させてもよい。このような線状体は、図33に関して説明した給水チューブ180と同様の作用を奏し、ストッパ220、320または第1及び第2のシリンダ部200、300の内壁に摺接して好適な摩擦力を発生させることができる。その結果として、第2のシリンダ部300、第1のシリンダ部200、ノズルヘッド100の順に後退させることができる。
図34及び図35は、本具体例の洗浄ノズルの組立図である。すなわち、図34は、基部700に洗浄ノズルを取り付ける前の状態を表し、図35は、基部700に洗浄ノズルを取り付けた状態を表す。
第2のシリンダ部300の中に、第1のシリンダ部200、ノズルヘッド100がこの順に収容される構造とされている。洗浄ノズルが完全に収納された状態において、ノズルヘッド100の先端部は、ノズル洗浄室500の中にほぼ収容された状態とされている。また、第1のシリンダ部200の後端にはストッパ220が設けられ、第2のシリンダ部300の後端にはストッパ320が設けられている。
ノズルヘッド100の後端には、給水チューブ180A、180B、180Cを接続する入水端部130A、130B、130Cがそれぞれ設けられている。入水端部130Aには給水チューブ180Aが接続され、通常の「おしり洗浄」のための洗浄水が供給される。入水端部130Bには給水チューブ180Bが接続され、「ビデ洗浄」のための洗浄水が供給される。入水端部130Cには給水チューブ180Cが接続され、「旋回洗浄」のための洗浄水が供給される。
ストッパ220には、4つの貫通口225A、225B、225C、225Dが設けられている。貫通口225Aには、給水チューブ180Aが挿通される。また、貫通口225Bには、給水チューブ180Bが挿通され、貫通口225Cには、給水チューブ180Cが挿通される。また、貫通口225Dには、可撓ラック610が挿通される。
第2のシリンダ部300の後端には、給水チューブ180A〜180Cが屈曲する方向に開口する切り欠き300Sが設けられている。そして、この切り欠き300Sのまわりにストッパ320が設けられている。ストッパ320は、単一の貫通口325を有する。3本の給水チューブ180A〜180C及び可撓ラック610は、いずれもこの貫通口325を適宜挿通する。そして、屈曲した3本の給水チューブ180A〜180Cのうちで、特に、給水チューブ180A、180Bが貫通口325の内壁に摺接することより、図33に関して前述したような摩擦力が発生し、給水チューブ180A、180Bの後退に連動して第2のシリンダ部300を後退させることができる。
また、図42は、ノズル洗浄室500を斜め上方から眺めた模式図である。
これら支持体550は、ノズル洗浄室500の両側に、例えはスナップフィットにより取り付けることができる。そして、これら支持体550は、洗浄ノズルが伸展した状態において第2のシリンダ部300を両側から支持し、左右方向のブレを防止する作用を有する。また例えば、ノズルヘッド100から脈動水を吐水させる場合などは、洗浄ノズルが振動することがある。このような場合に、支持体550をゴムなどの弾性体により形成すると、振動を吸収し、防振効果が得られる。
図44は、衛生洗浄装置本体800のケースプレート801に取り付けられた洗浄ノズルが、完全に伸展した状態を表す。この状態において、3つの給水端部186A〜186Cにそれぞれ接続された3本の給水チューブ180A〜180Cは、大きく屈曲して第2のシリンダ部300の中に引き込まれている。これら3本の給水チューブのうちで、特に屈曲部の外側に位置する給水チューブ180A、180Bは、第2のシリンダ部300のストッパ320の貫通口325の内壁に強く圧接し、大きな摩擦力を生ずる。従って、後退動作のために可撓ラック610が引き戻されると、給水チューブ180A、180Bの後退動作に連動して第2のシリンダ部300も後退を開始する。
なお、例えば、給水チューブ180A〜180Cとストッパ320との間の摩擦力が多少小さい場合でも、ノズルヘッド100と第1のシリンダ部200との間の摩擦力と、第1のシリンダ部200と第2のシリンダ部300との間の摩擦力が、第2のシリンダ部300と基部700との間の摩擦力よりも大きければ、ノズルヘッド100の後退に連動して、第1のシリンダ部200及び第2のシリンダ部300を後退させることができる。つまり、本具体例においては、このような各要素間の摩擦力の大小関係も利用することも可能である。
Claims (9)
- 吐水口を有するノズルヘッドと、
前記ノズルヘッドの少なくとも一部を格納可能なシリンダ部と、
前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部を洗浄可能なノズル洗浄室と、
前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部を進出させ後退させる駆動手段と、
を備え、
前記シリンダ部は、進出した状態において前記ノズル洗浄室を貫通し、
前記駆動手段は、前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部が進出した状態から後退させる際に、前記ノズルヘッドと前記シリンダ部とを連動して後退させた後に、前記ノズルヘッドをさらに後退させることを特徴とする衛生洗浄便座装置。 - 吐水口を有するノズルヘッドと、
前記ノズルヘッドの少なくとも一部を格納可能な第1のシリンダ部と、
前記第1のシリンダ部の少なくとも一部を格納可能な第2のシリンダ部と、
前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部を洗浄可能なノズル洗浄室と、
前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部を進出させ後退させる駆動手段と、
を備え、
前記第2のシリンダ部は、進出した状態において前記ノズル洗浄室を貫通あるいは前記ノズル洗浄室よりも進出側に位置し、
前記駆動手段は、前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部が進出した状態から後退させる際に、前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部を連動して後退させた後に、前記ノズルヘッドと前記第1のシリンダ部とを連動して後退させ、その後に前記ノズルヘッドをさらに後退させることを特徴とする衛生洗浄便座装置。 - 前記駆動手段は、
前記ノズルヘッドに連結され、前記ノズルヘッドを進出及び後退させる駆動力を伝達する伝達部材と、
前記第1のシリンダ部と前記伝達部材との係合状態を制御する第1の制御手段と、
前記第2のシリンダ部と前記伝達部材との係合状態を制御する第2の制御手段と、
を有し、
前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部が進出した状態から後退させる際に、前記第1の制御手段が第1のシリンダ部と前記伝達部材との係合を維持し前記第2の制御手段が第2のシリンダ部と前記伝達部材との係合を維持した状態で前記ノズルヘッドと前記第1及び前記第2のシリンダ部を後退させた後に、前記第1の制御手段が第1のシリンダ部と前記伝達部材との係合を維持し前記第2の制御手段が第2のシリンダ部と前記伝達部材との係合を解除した状態で前記ノズルヘッドと前記第1のシリンダ部を後退させ、その後に前記第1の制御手段が第1のシリンダ部と前記伝達部材との係合を解除した状態で前記ノズルヘッドをさらに後退させることを特徴とする請求項2記載の衛生洗浄便座装置。 - 前記第1の制御手段は、前記伝達部材に対して付勢された係合部材と、前記係合部材に対して前記伝達部材から離間する方向に作用力を及ぼす係合解除部材と、を有することを特徴とする請求項3記載の衛生洗浄便座装置。
- 前記伝達部材は、可撓性を有するラックであることを特徴とする請求項3または4に記載の衛生洗浄便座装置。
- 前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部が後退した状態において、前記ノズルヘッドの先端部は、前記第1のシリンダ部から突出し且つ前記ノズル洗浄室の中に収納されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1つに記載の衛生洗浄便座装置。
- 前記ノズルヘッドに水を供給する屈曲した給水チューブをさらに備え、
前記給水チューブの一端は、前記シリンダ部の外側に設けられた給水端部に接続され、
前記給水チューブの他端は、前記シリンダ部を通して前記ノズルヘッドに接続され、
前記給水チューブが前記シリンダ部に摺接することにより、前記ノズルヘッドと前記シリンダ部とを連動して後退させる駆動力の少なくとも一部を前記シリンダ部に与えることを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。 - 前記ノズルヘッドに水を供給する屈曲した給水チューブをさらに備え、
前記給水チューブの一端は、前記第1及び第2のシリンダ部の外側に設けられた給水端部に接続され、
前記給水チューブの他端は、前記第1及び第2のシリンダ部を通して前記ノズルヘッドに接続され、
前記給水チューブが前記第2のシリンダ部に摺接することにより、前記ノズルヘッドと前記1及び第2のシリンダ部とを連動して後退させる駆動力の少なくとも一部を前記第2のシリンダ部に与えることを特徴とする請求項2記載の衛生洗浄装置。 - 腰掛便器と、
請求項1〜8のいずれか1つに記載の衛生洗浄便座装置と、
を備えたことを特徴とするトイレ装置。
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