JP2007231719A - 衛生洗浄便座装置及びトイレ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用後のノズル胴体洗浄を確実に実施可能とした多段式の洗浄ノズルを備えた衛生洗浄便座装置及びこれを備えたトイレ装置を提供する。
【解決手段】吐水口を有するノズルヘッドと、前記ノズルヘッドの少なくとも一部を格納可能なシリンダ部と、前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部を洗浄可能なノズル洗浄室と、前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部を進出させ後退させる駆動手段と、を備え、前記シリンダ部は、進出した状態において前記ノズル洗浄室を貫通し、前記駆動手段は、前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部が進出した状態から後退させる際に、前記ノズルヘッドと前記シリンダ部とを連動して後退させた後に、前記ノズルヘッドをさらに後退させることを特徴とする衛生洗浄便座装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、衛生洗浄便座装置及びトイレ装置に関し、より具体的には、洋式腰掛便器に腰かけた使用者の「おしり」などを水で洗浄する衛生洗浄便座装置及びこれを備えたトイレ装置に関する。
衛生洗浄便座装置は、その内部に洗浄水を噴射する洗浄ノズルを進退自在に収容するため、腰掛便器の上面後部に設置して使用する形態のものが主流となっている。そして、このような衛生洗浄便座装置の清掃性の向上などを目的として、その小型化が検討されている。すなわち、衛生洗浄便座装置の奥行き寸法を小さくすれば、腰掛便器のボウルに被る部分を減らすことができ、ボウルに被った衛生洗浄便座装置の裏面の汚れ落としの手間が省ける。また、衛生洗浄便座装置の高さを小さくすれば、汚れが付着する面積を低減させ、やはり清掃を簡単に済ますことができる。
衛生洗浄便座装置を小型化するためには、洗浄ノズルの収納状態の寸法を小さくする必要がある。洗浄ノズルの収納状態の寸法を小さくできる構造として、多段式の構造が考えられる(例えば、特許文献1乃至3)。
特開2002−161568号公報 特開昭61−229041号公報 実開昭61−32267号公報
ところで、衛生洗浄便座装置の清浄性を高めるためには、洗浄ノズルの胴体回りに付着した汚れを落とす、「ノズル胴体洗浄機能」を設けることが望ましい。この「ノズル胴体洗浄機能」は、衛生洗浄便座装置の本体内に設けられたノズル洗浄室内で水を噴射させ、このノズル洗浄室を通過する洗浄ノズルを洗浄することにより実現可能である。
ところが、複数のシリンダ体からなる多段式の洗浄ノズルの場合、全てのシリンダ体をむらなく洗浄するためには、これらシリンダ体の全てがノズル洗浄室を確実に通過するように制御する必要がある。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、使用後のノズル胴体洗浄を確実に実施可能とした多段式の洗浄ノズルを備えた衛生洗浄便座装置及びこれを備えたトイレ装置を提供するものである。
本発明の一態様によれば、
吐水口を有するノズルヘッドと、
前記ノズルヘッドの少なくとも一部を格納可能なシリンダ部と、
前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部を洗浄可能なノズル洗浄室と、
前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部を進出させ後退させる駆動手段と、
を備え、
前記シリンダ部は、進出した状態において前記ノズル洗浄室を貫通し、
前記駆動手段は、前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部が進出した状態から後退させる際に、前記ノズルヘッドと前記シリンダ部とを連動して後退させた後に、前記ノズルヘッドをさらに後退させることを特徴とする衛生洗浄便座装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、
吐水口を有するノズルヘッドと、
前記ノズルヘッドの少なくとも一部を格納可能な第1のシリンダ部と、
前記第1のシリンダ部の少なくとも一部を格納可能な第2のシリンダ部と、
前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部を洗浄可能なノズル洗浄室と、
前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部を進出させ後退させる駆動手段と、
を備え、
前記第2のシリンダ部は、進出した状態において前記ノズル洗浄室を貫通あるいは前記ノズル洗浄室よりも進出側に位置し、
前記駆動手段は、前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部が進出した状態から後退させる際に、前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部を連動して後退させた後に、前記ノズルヘッドと前記第1のシリンダ部とを連動して後退させ、その後に前記ノズルヘッドをさらに後退させることを特徴とする衛生洗浄便座装置が提供される。
本発明によれば、使用後のノズル胴体洗浄を確実に実施可能とした多段式の洗浄ノズルを備えた衛生洗浄便座装置及びこれを備えたトイレ装置を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態の衛生洗浄便座装置に設けられた洗浄ノズル部の模式斜視図である。すなわち、同図(a)は、洗浄ノズルが収納された状態を表し、同図(b)は、伸展した状態を表す。
また、図2は、この洗浄ノズルの後退の動作を表す模式一部断面図である。なお、図2(a)〜(d)は、洗浄ノズルを上方から眺めた模式図である。
この洗浄ノズルは3段式であり、ノズルヘッド100と、第1のシリンダ部200と、第2のシリンダ部300と、第3のシリンダ部400と、を有する。なお、本具体例は、3段式すなわち3本の可動部を有する洗浄ノズルを有するが、本発明はこれに限定されず、可動部が4本あるいはそれ以上の多段式の洗浄ノズルも包含する。
ノズルヘッド100の先端には、ひとつあるいは複数の吐水口150が設けられ、後に詳述するように、便座(図示せず)に座った使用者の「おしり」などに向けて水を噴射可能とされている。なお、本願明細書において「水」という場合には、冷水のみならず、加温されたお湯も含むものとする。
ノズルヘッド100は、第1のシリンダ部200に対して摺動自在に設けられ、少なくともその一部が第1のシリンダ部200の中に格納可能とされている。また、第1のシリンダ部200は、第2のシリンダ部300に対して摺動自在に設けられ、少なくともその一部が第2のシリンダ部300の中に格納可能とされている。同様に、第2のシリンダ部300は、第3のシリンダ部400に対して摺動自在に設けられ、少なくともその一部が第3のシリンダ部400の中に格納可能とされている。第3のシリンダ部400は、ノズル基部700に対して固定されている。なお、第3のシリンダ部400は、必ずしも完全な筒状体である必要はなく、第2のシリンダ部300を摺動自在に保持できればよい。これら各要素の摺動動作は、後に具体例を参照しつつ詳述するように、駆動部600により実施される。
また、本実施形態の洗浄ノズル部には、ノズル洗浄室500が設けられている。ノズル洗浄室500は、ノズル基部700に対して固定され、その内部に設けられた吐水口から水を噴射することにより、洗浄ノズルの外周表面を洗浄することができる。図1(a)及び図2(d)に表したように、洗浄ノズルが収納された状態において、ノズルヘッド100の先端部は第1のシリンダ部200から突出し、ノズル洗浄室500の中にほぼ収容されている。また、図1(b)及び図2に表したように、洗浄ノズルは、ノズル洗浄室500を貫通して進出・後退する。
そして、本実施形態においては、洗浄ノズルの後退動作に際して、外側のシリンダ部から順次後退する。すなわち、図2(a)に表したように洗浄ノズルが伸展した状態から、まず、第2のシリンダ部300がノズルヘッド100及び第1のシリンダ部200と連動してノズル洗浄室500を通過しながら後退し、図2(b)に表したように、第3のシリンダ部400の中に格納される。次に、第1のシリンダ部200がノズルヘッド100と連動してノズル洗浄室500を通過しながら後退し、図2(c)に表したように、第2のシリンダ部300の中に格納される。最後に、ノズルヘッド100がノズル洗浄室500を通過しながら後退し、図2(d)に表したように、第1のシリンダ部200の中に格納される。
このように、洗浄ノズルの後退動作に際して洗浄ノズルの可動部の外側から順次ノズル洗浄室500を通過させることにより、ノズル洗浄室500においてノズルの可動部の外周表面の全てをむらなく洗浄できる。すなわち、衛生洗浄便座装置を使用する際には、図1(b)及び図2(a)に表したように洗浄ノズルを伸展させた状態あるいはこれに近い状態で、使用者の「おしり」などに水を噴射させる。この洗浄動作により、汚物などを落として「おしり」などを清潔に洗浄できる。ただし、この洗浄の際に、汚物などが洗浄ノズルの表面に付着することがあり得る。
このため、洗浄ノズルを後退させる際に、ノズル洗浄室500で洗浄水を噴射させることにより、洗浄ノズルの外周表面を洗浄する「ノズル胴体洗浄」を実施することが望ましい。そして、本実施形態によれば、第2のシリンダ部300、第1のシリンダ部200、ノズルヘッド100、の順にノズル洗浄室500で洗浄しながら通過させることができる。すなわち、伸展状態において外部に露出していたこれら可動部の外周表面を全てむらなく洗浄することが可能となる。その結果として、洗浄ノズルを常に清潔な状態に維持でき、衛生洗浄便座装置を衛生的に望ましい状態に維持できる。また、洗浄ノズルの清掃の手間を減らし、また汚物の付着による洗浄ノズルの動作の不具合や故障なども未然に防ぐことができる。
図3は、ノズル洗浄室の構造を例示する模式図である。すなわち、同図(a)は、洗浄ノズルが収納された状態におけるノズル洗浄室500及びその近傍の縦断面図であり、同図(b)は、そのA−A線断面図であり、同図(c)は、そのB方向から眺めた正面図である。
本具体例のノズル洗浄室500は、下方が開口した筺状体である。ノズル洗浄室500には、通水路510が接続され、通水口520からノズル洗浄室500の中に洗浄水Wが噴射可能とされている。また、ノズル洗浄室500の後方及び前方の側面には、下方が開口した貫通口530、540がそれぞれ設けられている。図2に関して前述したように、洗浄ノズルは、これら貫通口530、540を介して順次、後退し、その際に、通水口520から噴射される洗浄水Wによりその外周表面がむらなく洗浄される。洗浄ノズルを洗浄した洗浄水Wは、下方に落下し、便器のボウル部(図示せず)に排出される。
また、本具体例の場合、図2(d)及び図3に表したように、洗浄ノズルが収納された状態において、第2のシリンダ部300の先端は、後方の貫通口530を貫通しほぼ塞いだ状態にある。そして、図2(a)〜(c)に表したように、洗浄ノズルが進出・後退している状態、あるいは伸展した状態においても、貫通口530は第2のシリンダ部300により常に塞がれた状態とされている。ここで、貫通口530と第2のシリンダ部300との間の隙間は、部品の加工精度や組立精度、あるいは動作のがたつきのマージンなどを考慮しつつ十分に狭くすることが可能である。
このようにすると、ノズル洗浄室500の中で「ノズル胴体洗浄」を実施する際に、吐水口520から噴射された洗浄水Wが貫通口530を介して基部700の方向に飛散することを防止できる。後に詳述するように、衛生洗浄便座装置の本体内部には、電気部品をはじめとする各種の部品が内蔵されているので、洗浄水Wの飛散はできるだけ抑制する必要がある。これに対して、本具体例においては、ノズル洗浄室500の後方の貫通口530を第2のシリンダ部300により常にほぼ塞ぐことにより、衛生洗浄便座装置の本体内部への洗浄水Wの飛散を可及的に抑制し、信頼性の高い衛生洗浄便座装置を実現できる。また、本具体例においては、図3(a)に例示したように、吐水口520から前方に向けて洗浄水Wを噴射させることができる。その結果として、後方の貫通口530に向けた水勢を抑制し、貫通口530から装置本体への洗浄水Wの飛散をさらに抑制することができる。
図4(a)及び(b)は、ノズル洗浄室500の変型例を表し、いずれも図3(a)のA−A線断面図に対応する。
図4(a)に表した変型例の場合、ふたつの吐水口522、524が設けられている。このように複数の方向から洗浄ノズルに洗浄水Wを噴射させて「ノズル胴体洗浄」を実施することにより、よりむらなく確実に汚れを落とすことが可能となる。
一方、図4(b)に表した具体例の場合、洗浄ノズルの外周方向に向けて偏平状に拡開した吐水口526が設けられている。このような拡開した吐水口526から洗浄水Wを噴射させて「ノズル胴体洗浄」を実施することにより、洗浄ノズルの広範囲をむらなく洗浄することが可能となる。
なお、本発明は、これら具体例及び変型例には限定されず、これらを組み合わせてもよく、また、吐水口の数、形状、配置などについてさらなる変形を加えたものも包含する。また、ノズル洗浄室500の形状についても、例えば、下方の全体を開口せず、少なくとも一部のみを開口させたものや、下方に開口を設けないものも包含する。
なお、図1及び図3(b)、(c)に表したように、ノズル洗浄室500の後方の貫通口が下方に開口した具体例においては、この貫通口の下部と第2のシリンダ部300の間に生じた隙間を基部700で塞いで洗浄水Wの飛散を抑制することが好ましい。
以下、具体例を参照しつつ、本実施形態の衛生洗浄便座装置に設けられる洗浄ノズル部についてさらに詳細に説明する。
図5は、本発明の具体例の洗浄ノズル部の駆動部600の構造を例示する一部切断斜視図である。
本具体例においては、可撓ラック(rack)610を用いて洗浄ノズルを進出・後退させる。可撓ラック610は、柔軟性を有する樹脂などの材料により形成され、少なくともその一側面に、歯車と係合する凹凸が設けられている。また、可撓ラック610の内部に金属などからなる補強ワイヤを埋め込むと、長手方向の圧縮に対する座屈を抑制し、引っ張りに対する強度を増すことができる。そのような補強ワイヤとしては、例えば、金属製ワイヤを複数本より合わせたケーブルを用いることができる。
可撓ラック610は、基部700に設けられたガイド部612に沿って衛生洗浄便座装置800内で長手方向に摺動可能に支持され、その先端はノズルヘッド100に固定される。また、基部700には、駆動ユニット620が設けられ、モータ622の駆動出力を適宜減速させて歯車624に出力可能とされている。可撓ラック610は、歯車624に係合され、歯車624の回転駆動力を直線方向の駆動力に変換してノズルヘッド100を移動させる。
また、洗浄ノズルの根元付近には、係合解除部630が設けられている。
図6は、係合解除部630と可撓ラック610との配置関係を例示する模式図であり、同図(a)は上方から眺めた部分平面図、同図(b)は同図(a)のA方向から眺めた側面図である。
これらの図からも分かるように、係合解除部630は、可撓ラック610の両側に設けられた一対のクサビ状の部材とすることができる。係合解除部630は基部700に対して固定され、可撓ラック610は歯車624からの駆動力により矢印Bの方向に摺動可能とされている。
図7は、本具体例において洗浄ノズルが収納された状態を表す模式断面図である。
また、図8は、この洗浄ノズルが伸展した状態を表す模式部分断面図である。なお、図7及び図8は、いずれも洗浄ノズルを上方から眺めた模式部分断面図である。
可撓ラック610は、ノズルヘッド100の基端部に固定されている。また、ノズルヘッド100の基端部には周側方向に突出するストッパ120が設けられている。一方、第1のシリンダ部200の先端部の内側にはスライダ210が設けられ、基端部には周側方向に突出するストッパ220が設けられている。ノズルヘッド100はスライダ210の内周面に当接し摺動可能に支持されている。そして、ノズルヘッド100が進出すると、そのストッパ120が第1のシリンダ部200のスライダ210と当接し、ストローク端が決定される。
また、第2のシリンダ部300の先端部の内側にもスライダ310が設けられ、基端部には周側方向に突出するストッパ320が設けられている。第1のシリンダ部200は、スライダ310の内周面に当接し摺動可能に支持されている。そして、第1のシリンダ部200が進出すると、ストッパ220が第2のシリンダ部300のスライダ310と当接し、そのストローク端が決定される。
また、第3のシリンダ部400の先端部の内側にはスライダ410が設けられ、第2のシリンダ部300を摺動可能に支持している。第2のシリンダ部300が進出すると、ストッパ320が第3のシリンダ部400のスライダ410と当接し、そのストローク端が決定される。なお、第3のシリンダ部400を設けずに、基部700自体が第2のシリンダ部300を摺動可能に支持する構造としてもよい。
後に詳述するように、ノズルヘッド100、第1及び第2のシリンダ部200、300の筐体をステンレスやアルミニウムなどの金属で形成し、スライダ210、310、410をPET(ポリエチレンテレフタレート)などの樹脂で形成することにより、外部からの水の侵入を遮断しつつ円滑な摺動が可能となる。また、ノズルヘッド100の筐体は、例えば樹脂などにより形成してもよい。
一方、第1及び第2のシリンダ部200、300の基端部には、可撓ラック610に係合する係合機構230、330がそれぞれ設けられている。
図9は、係合機構330の構造を例示する模式図であり、同図(a)はそのノズル先端側から眺めた正面図、(b)は同図(a)のA−A線断面図、(c)は同図(a)のB−B線断面図である。
係合機構330は、例えば樹脂製のフレーム331を有する。フレーム331は、ストッパ320と一体的に形成してもよく、別体として設けてもよい。フレーム331には、第1の貫通口332と第2の貫通口334とが設けられている。第1の貫通口332は、給水チューブ180及び電線ハーネス190を通す経路として用いることができる。チューブ180は、ノズルヘッド100に洗浄水Wを供給する。また、電線ハーネス190は、ノズルヘッド100に、水路の切り替えや水流の調節などのための駆動信号を供給する。ノズルヘッド100の構造については、後に具体例を参照しつつ詳述する。
一方、第2の貫通口334には、コイルスプリング340に支持されたラッチ350が設けられている。ラッチ350は、図9(b)において矢印Sの方向に付勢され、可撓ラック610に設けられた凹凸の凹部に係合しその駆動力を第2のシリンダ部300に伝達する役割を有する。そして、係合解除部630の作用により、ラッチ350は可撓ラック610から離間され係合が解除される。
第1のシリンダ部200に設けられた係合機構230も、同様の構造を有する。
係合機構230のラッチ250と係合解除部630との間に働く摩擦力は、第1のシリンダ部200と第2のシリンダ部300との間に生じる摩擦力よりも大きくなるように設定する。また、係合機構330のラッチ350と係合解除部630との間に働く摩擦力は、第2のシリンダ部200と第3のシリンダ部400(もしくは基部700)との間に生じる摩擦力よりも大きくなるように設定する。
さらに、係合機構230のラッチ250と可撓ラック610との係合力は、ノズルヘッド100と第1のシリンダ部200、第1のシリンダ部200と第2のシリンダ部300、第2のシリンダ部300と第3のシリンダ部400(もしくは基部700)、との間に働く摩擦力よりも大きくなるように設定する。
係合機構230、330の係合力と洗浄ノズルの摩擦力との関係をこのように設定することにより、洗浄ノズルの進出時には、ノズルヘッド100から順に進出する。また、洗浄ノズルの後退時には、ラッチ250、350と可撓ラック610の係合が解除されるまで、ノズルヘッド100、第1のシリンダ部200、第2のシリンダ部300が一体とな
って連動するので、外側のシリンダ部(第2のシリンダ部300)から順に後退する。
なお、図6及び図9において矢印Lで表したように、係合解除部630が可撓ラック610よりも外側に突出しないようにすると、係合解除部630がフレーム331に当接してその進出・後退動作を妨害するという問題を回避できる。
次に、本具体例の洗浄ノズルの進出と後退の動作について説明する。
図10及び図11は、本具体例の洗浄ノズルの進出動作を説明するための模式図である。 図10(a)は、洗浄ノズルが完全に収納された状態を表す。この状態においては、ノズルヘッド100、第1のシリンダ部200、第2のシリンダ部300はそれぞれ基端部の方向に後退し、ストッパ120、220、320が互いに当接した状態とされている。また、この状態においては、第1及び第2のシリンダ部のラッチ250、350は、係合解除部630の上に乗り上げ、可撓ラック610から離間して係合が解除された状態にある。
なお、この時、ノズルヘッド100の先端部は第1のシリンダ部200から突出し、且つノズル洗浄室500の中に収容された状態にある。
このように洗浄ノズルが収納された状態において、使用者が衛生洗浄便座装置あるいはこれを操作するためのリモコンに設けられた洗浄スイッチを操作すると、「おしり」などを洗浄するための動作が開始される。
この時、まず、図10(a)に表したように洗浄ノズルが収納された状態のまま、ノズルヘッドの吐水口150から水を吐水させる「ノズル前洗浄」を実施することができる。これは、衛生洗浄便座装置に設けられている温水供給源からノズルヘッド100までの通水経路の溜まった冷水を予め排出し、適温の水を使用者の「おしり」などに直ちに噴射可能とするための処理である。また、予め水を噴射させることにより、ノズルヘッド100の吐水口150の詰まりなども防止できる。ノズルヘッド100に複数の吐水口150が設けられている場合には、全ての吐水口から水を吐水させてもよい。
なお、このような「ノズル前洗浄」は、ノズル洗浄室500の中で実施されるので、吐水が外部に飛散することはなく、吐水口150から噴射された水はノズル洗浄室500の下方の開口から流出し、便器のボウル部に排出される。
「ノズル前洗浄」が終了すると、次に、「ノズル胴体洗浄」を実施しながら洗浄ノズルを進出させる。すなわち、ノズル洗浄室500に設けられた吐水口420から洗浄水Wを噴射させる(図3参照)。
そして、洗浄ノズルを進出させるために、可撓ラック610が矢印Fの方向に押し出される。するとまず、図10(b)に表したように、ノズルヘッド100が進出する。この時、ノズルヘッド100、第1乃至第3のシリンダ部200、300、400の間に作用する摩擦力の大小関係を適宜調節することにより、ノズルヘッド100のみが進出し、第1及び第2のシリンダ部は動かないようにすることができる。つまり、第1乃至第3のシリンダ部200、300、400の間に作用する摩擦力よりも、第1のシリンダ部200とノズルヘッド100との間に作用する摩擦力のほうが小さくなるように構成すればよい。
このように、まずノズルヘッド100のみを進出させることにより、その外周表面の全てをノズル洗浄室500でむらなく洗浄することができる。
図10(b)に表したように、ノズルヘッド100がそのストローク端まで進出し、ストッパ120がスライダ210に当接すると、可撓ラック610の駆動力が第1のシリンダ部200にも伝達され、第1のシリンダ部200が進出を開始する。この時も、第1乃至第3のシリンダ部200、300、400の間に作用する摩擦力の大小関係を適宜調節することにより、第1のシリンダ部200のみが進出し、第2のシリンダ部は動かないようにすることができる。つまり、第2のシリンダ部300と第3のシリンダ部400との間に作用する摩擦力よりも、第1のシリンダ部200と第2のシリンダ部300との間に作用する摩擦力のほうが小さくなるように構成すればよい。
そして、第1のシリンダ部200が図10(c)に表した位置まで進出すると、ラッチ250が係合解除部630から外れ、コイルスプリング240の付勢力によって可撓ラック610に係合する。
図12は、第1のシリンダ部200の移動に伴う係合状態の変化を例示する部分拡大断面図である。
図12(a)に表したように、第1のシリンダ部200が格納された状態においては、係合機構230のラッチ250は、係合解除部630の上に乗り上げた状態にあり、可撓ラック610から離間して係合は解除されている。
第1のシリンダ部200が進出すると、図12(b)に表したようにラッチ250が係合解除部630のクサビ状の斜面を降下し、可撓ラック610の凹部と係合する。そしてこの後は、第1のシリンダ部200には、ノズルヘッド100を介した駆動力と、ラッチ250を介した駆動力と、の両方が作用した状態で、図12(c)に表したように進出を続行する。
このように、ノズルヘッド100の次に、第1のシリンダ部200を進出させることにより、第1のシリンダ部200の外周表面の全てもノズル洗浄室500でむらなく洗浄することができる。
第1のシリンダ部200が図11(a)に表したようにストローク端まで進出すると、ストッパ220がスライダ310に当接し、可撓ラック610の駆動力が第2のシリンダ部300にも伝達されて、第2のシリンダ部300が進出を開始する。そして、図11(b)に表した位置まで第2のシリンダ部300が進出すると、係合機構330に設けられたラッチ350が可撓ラック610と係合する。そしてさらに、可撓ラック610の駆動力により進出し、図11(c)に表した状態まで伸展する。この後、ノズルヘッド100の吐水口150から水を噴射させることにより、「おしり」などを洗浄することができる。
このように、第1のシリンダ部200の次に、第2のシリンダ部300を進出させることにより、第2のシリンダ部300の外周表面もノズル洗浄室500でむらなく洗浄することができる。
なお、図11(c)に表した状態は、例えば、「おしり」を洗浄するための通常位置まで洗浄ノズルを進出させた状態であり、例えば、図2(a)に表したようにストローク端まで進出させた時よりもやや短い状態にある。本具体例においては、このように「ノズル胴体洗浄」を実施しながら「おしり」などの洗浄のための通常位置まで洗浄ノズルを進出させ、その後直ちに「おしり」などの洗浄を開始してもよく、または、「ノズル胴体洗浄」を実施しながら、最大のストローク端(例えば、図2(a)の状態)まで洗浄ノズルを進出させてその全体を洗浄した後に、通常位置(例えば、図11(c)の状態)まで後退させて、「おしり」などの洗浄を開始してもよい。
以上説明したように、本具体例においては、可撓ラック610の駆動力をノズルヘッド100に与え、ストッパ120、220を介して各シリンダ部に伝達することにより、洗浄ノズルを進出させることができる。また、可撓ラック610は、金属製ケーブルの周囲を樹脂で被覆した構造を有するので、可撓ラック610のたわみや座屈を抑止できる。その結果として、多段ノズルであっても洗浄ノズルの進出量を精密に制御することができる。
なお、可撓ラック610が直進方向に進退するだけならば太径のワイヤを用いればよいが、衛生洗浄装置本体800の奥行きは多段式の洗浄ノズルの進出長より短いから、洗浄ノズルを進退させる可撓ラック610をガイド部612で曲げて衛生洗浄便座装置本体800に収納する必要がある。よって、本具体例のように、曲げに強いケーブルを用いるのが好ましい。
さらに、第1及び第2のシリンダ部200、300の基端部に係合機構230、330を設け、可撓ラック610にラッチ250、350を係合させた状態で進出させることにより、可撓ラック610のたわみや座屈をほぼ完全に抑止できる。すなわち、ガイド部612(図5参照)からノズルヘッド100の固定部に到るまでの経路にガイドや支持が設けられてないと、可撓ラック610を押し出した時に、洗浄ノズルの中でたわんだり、座屈するおそれがある。これに対して、本具体例においては、係合機構230、330を設け、ラッチ250、350が可撓ラック610に係合した状態で可撓ラック610を押し出すことができる。その結果として、可撓ラック610のたわみや座屈はほぼ完全に抑止され、歯車624(図5参照)の回転量により、洗浄ノズルの進出量をさらに精密に制御することが可能となる。
また、可撓ラック610は細径であり、衛生洗浄便座装置800内で長手方向に摺動可能に支持されるので、洗浄ノズルの進退駆動の機構を衛生洗浄装置800内に収納するスペースは小さくすることができる。
また、本具体例によれば、洗浄ノズルを進出させる際に、ノズルヘッド100、第1のシリンダ部200、第2のシリンダ部300、の順に進出させることにより、これら可動部の外周の全てをノズル洗浄室500でむらなく洗浄することができる。その結果として、洗浄ノズルを清潔且つ衛生的な状態で「おしり」などを洗浄することができる。また、予め洗浄ノズルの外周表面を濡らしておくことにより、「おしり」などを洗浄する際に飛散した汚物などの付着を抑制する効果も得られる。
次に、本具体例における洗浄ノズルの後退の動作について説明する。
図13及び図14は、本具体例の洗浄ノズルの後退動作を説明するための模式図である。 図13(a)は、洗浄ノズルが完全に伸展した状態を表す。
この状態においては、ノズルヘッド100、第1のシリンダ部200、第2のシリンダ部300はそれぞれ先端の方向に進出し、ストッパ120、220、320が、スライダ210、310、410と当接している。また、この状態においては、第1及び第2のシリンダ部の係合機構230、330は、可撓ラック610に係合している。なお、このように完全に進出した状態の代わりに、図11(c)に関して前述したように、「おしり」などの洗浄位置にあってもよい。
このように洗浄ノズルが進出した状態において、使用者が「おしり」などの洗浄を終了し、例えば、リモコンなどに設けられた停止スイッチを操作すると、ノズルヘッド100の吐水口150からの吐水を停止し、「ノズル胴体洗浄」を実施しながら、洗浄ノズルの後退動作が開始される。
すなわち、まずノズル洗浄室500に設けられた吐水口420から洗浄水Wを噴射させる(図3参照)。
そして、洗浄ノズルの後退を開始するために、可撓ラック610が矢印Fの方向に引き戻される。すると、図13(b)に表したように、ノズルヘッド100及び第1のシリンダ部200とともに第2のシリンダ部300が後退を開始し、第3のシリンダ部400に格納される。この際に、第2のシリンダ部300はノズル洗浄室500を通過しながら洗浄される。つまり、第2のシリンダ部300の外周表面の全てをノズル洗浄室500でむらなく洗浄することができる。
図13(b)に表したように、第2のシリンダ部300がそのストローク端の近くまで後退し、係合機構330のラッチ350が係合解除部630に当接すると、可撓ラック610との係合が解除される。
図15は、第2のシリンダ部300の移動に伴う係合機構330の状態の変化を例示する部分拡大断面図である。
図15(a)に表したように、まず係合機構330のラッチ350が可撓ラック610に係合した状態で、第2のシリンダ部300が後退する。そして、図15(b)に表したようにラッチ350が係合解除部630のクサビ状の斜面に当接すると、コイルスプリング340の付勢力に対抗してラッチ350を上方に持ち上げる作用力が生ずる。その結果として、ラッチ350と可撓ラック610との係合が解除され、第2のシリンダ部300の後退は停止する。
この後も、可撓ラック610は矢印Fの方向に引き戻され続ける。その際に、ラッチ350は、コイルスプリング340の付勢力と係合解除部630により与えられる作用力との拮抗状態に応じて、可撓ラック610の凹凸の表面で空転する。コイルスプリング340の付勢力、係合解除部630の傾斜形状、およびラッチ350の当接面の形状を適宜設定することにより、この状態においてラッチ350を円滑に空転させ、可撓ラック610に過度の制動力が負荷されないようにすることができる。
さて、このように、係合機構330の係合が解除されると、第2のシリンダ部300は停止し、第1のシリンダ部200がノズルヘッド100とともに後退を続ける。この時、第1のシリンダ部200はノズル洗浄室500を通過し、その外周表面の全てをノズル洗浄室500でむらなく洗浄することができる。
第1のシリンダ部200が後退すると、図13(c)に表したように第1のシリンダ部200のストッパ220(または係合機構230)が第2シリンダ部300のストッパ320(または係合機構330)に当接し、さらに後退することにより、第2のシリンダ部300の係合機構330のラッチ350を係合解除部630の上に押し上げる。そして、図14(a)に表したように、第1のシリンダ部200のラッチ250が係合解除部630のクサビ状の斜面に当接すると、図15に関して前述したように、可撓ラック610との係合が解除され、第1のシリンダ部200は停止する。この後、可撓ラック610は矢印Fの方向に引き戻され、ラッチ250は、可撓ラック610の凹凸の表面で空転する。
第1のシリンダ部200が後退した後に、ノズルヘッド100が後退する際にも、その外周表面の全てをノズル洗浄室500でむらなく洗浄することができる。そして、図14(b)に表したように、ノズルヘッド100のストッパ120が第1のシリンダ部200のストッパ220(または係合機構230)に当接し、さらに後退することにより、ラッチ250を係合解除部630の上に押し上げる。このようにして、図14(c)に表したように、ストローク端まで後退すると、洗浄ノズルは完全に収納された状態となる。
この後、ノズル洗浄室500の中に収容されているノズルヘッド100の先端部の吐水口150から適宜水を噴射させることにより、「ノズル後洗浄」を実施してもよい。これにより、吐水口150の詰まりなどを防止し、さらにノズルヘッド100の先端部とノズル洗浄室500の内部を入念的に洗浄する効果も得られる。なお、ノズルヘッド100に複数の吐水口150が設けられている場合には、「ノズル後洗浄」の際にも、これら吐水口150の全てから水を噴射させるとよい。
以上説明したように、本具体例においては、係合機構230、330と係合解除部630とを設けることにより、洗浄ノズルを後退させる際に、第2のシリンダ部300、第1のシリンダ部200、ノズルヘッド100、の順に後退させることができる。こうすることにより、これら可動部の外周の全てをノズル洗浄室500でむらなく洗浄することができる。つまり、多段式の洗浄ノズルの後退時に、「ノズル胴体洗浄」を効果的且つ確実に実施できる。その結果として、多段式の洗浄ノズルであっても、清潔且つ衛生的な状態を維持でき、清掃の手間が省けるとともに、汚物の付着などによる動作不良や故障を未然に防ぐこともできる。
図16は、本実施形態の変型例にかかる洗浄ノズルの後退動作を表す模式断面図である。 本変型例においては、係合解除部630が設けられていない。係合解除部630を設けなくても、後退動作に際しては、第2のシリンダ部300、第1のシリンダ部200、ノズルヘッド100の順に後退させることができる。
すなわち、図16(a)に表したように洗浄ノズルが伸展した状態において、係合機構230、330のラッチは、それぞれ可撓ラック610の凹部に係合している。従って、この状態から可撓ラック610が矢印Aの方向に引き戻されると、ノズルヘッド100、第1のシリンダ部200および第2のシリンダ部300の全てが後退を開始する。
そして、図16(b)に表したように第2のシリンダ部300が完全に後退してストッパ(図示せず)に当接すると、その係合機構330のラッチは可撓ラック610の凹凸の表面で空転を開始する。一方、ノズルヘッド100と第1のシリンダ部200はさらに後退を続ける。
そして、図16(c)に表したように第1のシリンダ部200が完全に後退して、第2のシリンダ部300の係合機構330(またはストッパ320)に当接すると、その係合機構230のラッチも可撓ラック610の凹凸の表面で空転を開始する。
そして、可撓ラック610がさらに矢印Aの方向に引きもどされると、第1のシリンダ部200の係合機構230のラッチと第2のシリンダ300の係合機構330のラッチがいずれも空転したままノズルヘッド100が後退し、図16(d)に表したように洗浄ノズルが完全に収納された状態となる。
以上説明したように、係合解除部630を設けない場合でも、係合機構230、330のラッチの作用により、第2のシリンダ部300、第1のシリンダ部200、ノズルヘッド100の順にノズル洗浄室500を通過しながら後退させることができる。
なお、本変型例において、洗浄ノズルを進出させる際には、まず第2のシリンダ部300が第1のシリンダ部200及びノズルヘッド100とともに進出し、その次に、係合機構330のラッチが可撓ラック610の凹凸の表面で空転した状態のまま第1のシリンダ部200がノズルヘッド100とともに進出し、その後、係合機構230、330のラッチが可撓ラック610の凹凸の表面でそれぞれ空転した状態のまま、ノズルヘッド100が進出する。
このように洗浄ノズルが進出する場合であっても、ノズルの後退の際に図16に例示したような順番で後退させ、ノズル洗浄室500において十分に洗浄できれば、洗浄ノズルを清浄に維持することは可能である。
次に、本実施形態のさらなる変型例について説明する。
図17は、本実施形態のさらなる変型例にかかる洗浄ノズルを表す模式断面図である。
本変型例においては、係合機構の代わりに、磁石と磁性体とを利用して、洗浄ノズルの進出・後退の順序を制御する。すなわち、ノズルヘッド100の基端部付近には、磁石662が設けられている。同様に、第1のシリンダ部200および第2のシリンダ部300の基端部付近にも、磁石664、666が設けられている。
一方、第1のシリンダ部200の先端部付近には、磁性体652が設けられている。同様に、第2のシリンダ部300の先端部付近には、磁性体654が設けられている。また、第3のシリンダ部400の基端部付近には、磁性体656が設けられている。これら磁性体652、654、656は、磁石662、664、666に引きつけられるように、例えば、コバルトやニッケルなどの強磁性体からなるものとすることができる。なお、図17においては、スライダ210、310、410は便宜上省略したが、これらスライダは、例えば、磁性体652、654、656と交互に設けたり、隣接して設けることが可能である。
そして、これら磁石や磁性体の間に作用する引力・斥力の関係を調整することにより、洗浄ノズルの進出・後退の順序を制御できる。例えば、図17(a)に表したように洗浄ノズルが収納した状態において、磁石662と磁石664との間には斥力が作用し、磁石664と磁石666との間には相対的に弱い引力が作用し、磁石666と磁性体656との間には相対的に強い引力が作用するようにすると、洗浄ノズルの進出の順序を好適にできる。
図18は、本変型例の洗浄ノズルの進出動作を説明するための模式断面図である。
すなわち、図18(a)に表した状態において、磁石662と磁石664との間には斥力が作用し、磁石664と磁石666との間には弱い引力が作用し、磁石666と磁性体656との間には強い引力が作用している。従って、可撓ラック610が矢印Fの方向に繰り出されると、磁石662と磁石664との間に作用する斥力によって、まずノズルヘッド100が進出を開始する。
図18(b)に表したようにノズルヘッド100が完全に進出すると、そのストッパ120が第1のシリンダ部200に当接して駆動力が伝達される。この時、磁石666と磁性体656との間に作用する引力よりも、磁石664と磁石666との間に作用する引力のほうが弱いので、第2のシリンダ部300は後退したままの状態を維持し、第1のシリンダ部200のみが進出を開始する。
そして、図18(c)に表したように第1のシリンダ部200が完全に進出すると、そのストッパ220が第2のシリンダ部300に当接し、駆動力が伝達される。すると、第2のシリンダ部300が、磁石666と磁性体652との間に作用する引力に打ち勝って進出を開始する。このようにして、図18(d)に表したように、洗浄ノズルが伸展する。
一方、このように洗浄ノズルが伸展した状態において、磁石662と磁性体652との間に作用する引力と、磁石664と磁性体654との間に作用する引力と、の関係を調整すると、洗浄ノズルの後退の順序を好適にできる。
図19は、本変型例の洗浄ノズルの後退動作を説明するための模式断面図である。
すなわち、図19(a)に表したように洗浄ノズルが伸展した状態において、磁石662と磁性体652との間に作用する引力が相対的に大きくなり、磁石664と磁性体654のとの間に作用する引力が相対的に小さくなるように調整する。また、この時、磁石666は、磁石664からも磁性体656からも、距離が遠いために引力や斥力は殆ど作用しない。
この状態において、可撓ラック610が矢印Aの方向に引き戻されると、磁石662と磁性体652との間に作用する引力と、磁石664と磁性体654との間に作用する引力と、によって、ノズルヘッド100とともに第1のシリンダ部200及び第2のシリンダ部300が後退を開始する。
そして、図19(b)に表したように第2のシリンダ部300が第3のシリンダ部400のストッパ(図示せず)に当接する。この時、磁石662と磁性体652との間に作用する引力は相対的に大きいため、磁石664と磁性体654との間に作用する引力に打ち勝ってこれらを引き離し、第1のシリンダ部200が後退を開始する。
そして、図19(c)に表したように、第1のシリンダ部200が後端まで後退すると、磁石662と磁性体652との間に作用する引力に打ち勝って、ノズルヘッド100が後退を開始する。このようにして、図19(d)に表したように洗浄ノズルが完全に収納された状態となる。
以上説明したように、ノズルヘッド100や、第1乃至第3のシリンダ部200、300、400に磁石や磁性体を適宜配置することにより、洗浄ノズルを所定の順序で進出させ、後退させることができる。
なお、本変型例における磁石や磁性体の配置関係およびそれらの間に作用する引力または斥力の関係は一例に過ぎない。すなわち、洗浄ノズルをその内側の要素から順に進出させるためには、洗浄ノズルが収納した状態において、その外側の要素を収納状態に維持させる作用が相対的に大きくなるようにすればよい。例えば、本変型例の場合には、洗浄ノズルを収納した状態において、第2のシリンダ部300を収納状態に維持させようとする力が最も大きく、第1のシリンダ部200を収納状態に維持させようとする力がそれよりも小さく、ノズルヘッド100を収納状態に維持させようする力は最も小さくなるかまたはこれとは逆にノズルヘッド100を進出させようする力が作用するようにすればよい。
一方、洗浄ノズルが伸展した状態から後退する際に、その外側の要素から順に後退させるためには、その内側の要素を伸展状態に維持させる作用が相対的に大きくなるようにすればよい。例えば、本変型例の場合には、洗浄ノズルが伸展した状態において、ノズルヘッド100を伸展状態に維持させようとする力が最も大きく、第1のシリンダ部200を伸展状態に維持させようする力がそれよりも小さく、第2のシリンダ部300を伸展状態に維持させようとする力は最も小さくなるかまたは第2のシリンダ部300を後退させようとする力が作用するようにすればよい。
以上説明したように、磁石と磁性体を用いてその引力・斥力を適宜調整することによっても、洗浄ノズルを所定の順序で進出させ、後退させることが可能となる。
次に、本実施形態において設けることができるシリンダ部、スライダ、ストッパなどについて具体例を参照しつつさらに詳細に説明する。
図20は、収納状態における洗浄ノズルの断面構造を例示する模式図である。
また、図21は、この洗浄ノズルの先端付近の部分断面図であり、
図22は、この洗浄ノズルの基端部付近の部分断面図である。
本具体例においては、ノズルヘッド100と、第1乃至第3のシリンダ部200、300、400は、金属製の円筒状体からなる。ただし、ノズルヘッド100は、必ずしも金属製である必要はなく、例えば、樹脂などにより形成してもよい。
ノズルヘッド100や第1乃至第3のシリンダ部200、300、400を金属により形成すると、肉厚を薄くしても機械的な強度が十分に得られるために、多段式のノズルを形成しても、ノズル部の太さの増加を抑制できる。また、表面にキズや変形が生じにくく、長期間に亘り進出・後退動作を繰り返しても、円滑なスライド動作を維持できる。金属材料として、例えばステンレスや表面をアルマイト処理したアルミニウムを用いると、錆が生じにくく長期間に亘り清潔性を維持できる点でも、衛生洗浄便座装置の洗浄ノズルの材料として有利である。
なお、ノズルヘッド100や第1乃至第2のシリンダ部200、300の表面に、フィルムや被覆層などをコーティングしてもよい。例えば、樹脂からなるフィルムなどをコーティングすれば、汚れが付きにくく、錆が生じにくく、また、スライド動作も円滑にできる。また、セラミックスなどを含有した被覆層をコーティングしても、同様の効果が期待できる。
一方、本具体例においても、これらノズルヘッド100及び第1乃至第3のシリンダ部200、300、400は、互いに直接接触してはおらず、樹脂などからなる略リング状のスライダ210、310、410及びストッパ120、220、320により当接支持された状態でスライド可能とされている。すなわち、スライダ210、310、410は、第1乃至第3のシリンダ部200、300、400の先端付近の内側にそれぞれ設けられている。また、ストッパ120、220、320は、ノズルヘッド100、第1及び第2のシリンダ部200、300の基端部において周側方向に突出するようにそれぞれ設けられている。従って、例えば、ノズルヘッド100は、ストッパ120とスライダ210とに当接した状態で摺動自在に支持されており、第1のシリンダ部200とは直接接触しない。同様に、第1のシリンダ部200は、ストッパ220とスライダ310とに当接した状態で摺動自在に支持されており、第2のシリンダ部300とは直接接触しない。第2のシリンダ部300についても、第3のシリンダ部400とは直接接触せず、ストッパ320とスライダ410とに当接した状態で摺動自在に支持されている。
ノズルヘッド100及び第1乃至第3のシリンダ部200、300、400を金属により形成した場合、これらの部材が互いに直接接触した状態でスライドをさせると、摺動抵抗が大きくなり、キズや異音なども発生しやすくなる。また、これを防ぐために部材間の隙間を大きくしすぎると、外部から水などが侵入しやすくなる。
これに対して、本具体例においては、これら金属製の部材同士を直接接触させず、樹脂などからなるスライダ210、310、410及びストッパ120、220、320により摺動自在に支持することで、摺動抵抗を小さくでき、キズなどの発生を防ぎ、外部からの水などの侵入も抑制できる。
また、これらスライダ210、310、410及びストッパ120、220、320は、ノズルヘッド100や第1及び第2のシリンダ部200、300のストローク端を決定する役割も有する。すなわち、収納状態においては、図4に表したように、ストッパ同士が当接している。つまり、ノズルヘッド100や第1及び第2のシリンダ部200、300の後退限界は、これらストッパ120、220、320により規制される。
また、以下に図8などを参照しつつ説明するように、ノズルヘッド100や第1及び第2のシリンダ部200、300が進出すると、スライダ210、310、410とストッパ120、220、320とが当接する。つまり、スライダ210、310、410とストッパ120、220、320とにより進出限界が規制される。
一方、本具体例においては、第1乃至第3のシリンダ部200、300、400の先端付近に、略テーパ状に外径を狭窄した絞り部Tが設けられ、また、最先端には中心軸に向けて折り曲げられた折り込み部Cが設けられている。
このような絞り部T及び折り込み部Cを設けることにより、これらシリンダ部200、300、400の先端からの水や異物などの侵入を抑制できる。また、仮にシリンダ部の外壁に異物などが付着した場合でも、スライド動作に伴い容易に排除することができる。またさらに、洗浄ノズルを拭き掃除する際に、雑巾などがシリンダ部の先端に引っかかることなく円滑に拭くことができ、また、手などを怪我する心配もない。
図23は、本具体例に設けられるスライダの一例を表す模式斜視図である。すなわち、同図は、スライダ210、310、410を洗浄ノズルの先端側から眺めた斜視図である。
また、図24は、本具体例に設けられるストッパの模式斜視図である。同図も、ストッパ120、220、320を洗浄ノズルのやや先端側から眺めた斜視図である。
スライダ210、310、410は、その内周壁面210S、310S、410Sが、その内側に設けられるノズルヘッド100またはシリンダ部200、300に摺動自在に当接する。なお、内周壁面210S、310S、410Sを部分的に内側に膨らませ、その頂点をノズルヘッド100またはシリンダ部200、300に摺動自在に当接させれば、洗浄水のカルキ成分などが固化してスライダ210、310、410とノズルヘッド100またはシリンダ部200、300の固着する問題を抑制することができる。
一方、ストッパ120、220、320は、その基端側に周側方向に張り出した拡張部121、221、321を有する。この拡張部121、221、321の外周壁面121S、221S、321Sが、その外側に設けられるシリンダ部200、300、400に摺動自在に当接する。
スライダ210、310、410の材料としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)を用いることができる。また、ストッパ120、220、320の材料としては、例えばPOM(ポリオキシメチレン/ポリアセタール樹脂)などを用いることができる。これらの材料を用いることにより、例えば、ステンレス製のノズルヘッド100やシリンダ部200、300などを摺動自在に当接支持することが容易となる。
また、スライダ210、310、410には、洗浄ノズルの基端側に向けて開口した凹部212、312、412が設けられている。一方、ストッパ120、220、320には、拡張部121、221、321が洗浄ノズルの先端方向に向けて突出した突出部122、222、322が設けられている。洗浄ノズルが伸展した状態において、これらスライダの凹部212、312、412と、ストッパの突出部122、222、322とが係合することにより、ノズルヘッド100やシリンダ部200、300、400の回転を防止できる。
一方、ストッパ120、220、320の拡張部121、221、321には、凹部124、224、324が設けられている。以下に詳述するように、この凹部124、224、324は、その外側に設けられるシリンダ部に形成された係合条部と係合し、収納状態や進出・後退動作時における洗浄ノズルの回転を防止する役割を有する。
図25は、収納状態における第1及び第2のシリンダ部200、300の配置関係を表す一部透視斜視図である。すなわち、同図はこれらシリンダ部を基端側から眺めた斜視図である。
内側に配置された第1のシリンダ部200には、ストッパ220が設けられている。また、外側に配置された第2のシリンダ部300には、スライダ310が設けられている。第1のシリンダ部200は、これらスライダ310とストッパ220に当接した状態で摺動自在に支持されている。
また、第2のシリンダ部300には、そのスライド方向に対して平行に係合条部304が設けられている。係合条部304は、シリンダ部300の中心軸方向に突出し、ストッパ220に設けられた凹部224と係合している。なお、同様の係合条部は、第1のシリンダ部200にも設けられるが、図25においては、簡略化のために図示を省略した。
第2のシリンダ部300は、係合条部304と凹部224とが係合した状態のままスライドする。このように、第2のシリンダ部300に設けられた係合条部304をその内側のストッパ220に設けられた凹部224と係合させることにより、収納状態および進出・後退動作時におけるシリンダ部300の回転を防止できる。その結果として、ノズルヘッド100に設けられた吐水口150からの吐水方向のズレを防止し、常に一定の方向に吐水させることができる。
図26は、伸展状態における第1及び第2のシリンダ部200、300の配置関係を表す一部透視斜視図である。
また、図27は、図26の一部拡大図である。これらの図は、シリンダ部を基端側から眺めた斜視図である。
第1のシリンダ部200がそのストローク端まで進出した状態においても、第2のシリンダ部300に設けられた係合条部304とストッパ220に設けられた凹部224とは係合した状態にある。さらに、スライダ310に設けられた凹部312と、ストッパ220に設けられた突出部222と、が係合する。その結果として、これらシリンダ部200、300の相対的な回転をさらに強固に阻止される。
このように、洗浄ノズルを伸展させた状態において、その回転をさらに強固に阻止することにより、例えば、洗浄ノズルを清掃する際にも、その回転を防止できる。すなわち、洗浄ノズルを清掃する際には、ストローク端まで進出させた状態で雑巾などで拭く場合もある。この時、洗浄ノズルには、回転方向に力が作用する場合もある。これに対して、本具体例においては、係合条部304と凹部224とを係合させ、さらに、凹部312と突出部222とを係合させることにより、洗浄ノズルの回転を強固に阻止することができる。その結果として、洗浄ノズルを清掃しても吐水方向のズレを防ぐことができ、常に一定の方向に吐水させることができる。
次に、本具体例におけるノズルヘッド100の吐水機構について説明する。
図28(a)及び(b)は、本具体例のノズルヘッド100の内部構造の2つの具体例を例示する模式断面図である。
ノズルヘッド100の先端付近には、例えば、第1の吐水口150A、第2の吐水口150B、第3の吐水口150Cが設けられている。これら吐水口は、例えば、通常の「おしり洗浄」、「やわらかモード」の「おしり洗浄」、「ビデ洗浄」などの用途に適宜使い分けることができる。すなわち、これら吐水口150A〜150Cの構造や開口径、吐水方向などを適宜調節することにより、使用者の好みや用途に応じた各種の水流を使い分けることができる。
これら吐水口150A〜150Cは、通水経路により切替機構160に接続されている。切替機構160は、ステータ162とロータ164とを有する。ステータ162には、吐水口の数に対応した複数の通水口が設けられ、例えば通水経路152を介して吐水口150Aに水を供給する。なお、図28には、吐水口150Aに接続された通水経路152のみを表したが、吐水口150B、150Cに到る通水経路154、156も、図示しない経路でステータ162に設けられた通水口にそれぞれ連通している。
一方、ステータ162の上流側には、これに隣接してロータ164が設けられている。ロータ164には、ひとつの通水口166が設けられている。ロータ164は、モータ170の出力軸172に接続されて回転され、ロータ164に設けられた通水口166からステータ162に設けられた複数の通水口のいずれかに水を供給する役割を有する。給水チューブ180(図9参照)から供給された水は、通水路182を介して分配室184に供給される。分配室184に導入された水は、ロータ164の回転により選択されたステータ162の通水口を介して第1乃至第3の吐水口150A〜150Cのいずれかに導かれ、吐水される。また、ロータ164の回転角度を調節することにより、ステータ162の通水口の開度を変化させ、水量を制御することもできる。
一方、分配室184とモータ170との間には仕切板174が設けられ、Yパッキン176により防水構造が形成されている。つまり、仕切板174からみてモータ170の側は大気雰囲気にあり、モータ170への漏水を確実に防止できる。
本具体例によれば、ロータ164を適宜回転させることにより、第1乃至第3の吐水口150A〜150Cのいずれかを選択して吐水させたり、また、その水圧(または水量)を好みのレベルに調節することができる。
そして、本具体例によれば、切替機構160とモータ170とをノズルヘッド100に内蔵させることにより、ノズルヘッド100に接続する給水チューブ180の数を一本で済ますことができる。つまり、洗浄ノズルの中に配設する給水チューブ180を一本のみにできる。その結果として、給水チューブに干渉されることなく、多段式の洗浄ノズルを円滑に進出・後退させることができる。
ここで、図28(a)及び(b)に表した2つの具体例を比較すると、(a)に表した具体例の場合には、通水路182はノズルヘッド100の上部に設けられ、(b)に表した具体例の場合には、通水路182はノズルヘッド100の下方に設けられている。
ここで、ノズルヘッド100における水の流路について説明すると、図28に表した具体例の場合には、通水路182を介して供給された水は、下方に向けて分配室184に流入する。そして、ロータの通水口166及びステータ162の通水口を通過し、通水経路152において、さらに下方に向けて流れた後に、上方に向けて流れ、吐水口150Aから放出される。
ここで、通水経路152が一端下方に向かって形成されるのは、吐水口150Aから放出される吐水の水流や放出角度などを制御するためである。つまり、吐水口150Aから放出される吐水の水流や角度などを制御するためには、通水経路152を一端下方に向け、ノズルヘッド100の高さ方向の厚みをできるだけ利用した水路を形成することが望ましい。これに対して、ステータ162に設けられる複数の通水口を全てノズルヘッド100の下端に形成することは困難である。従って、ステータ162に設けられた通水口から吐水口150A〜150Cに到るそれぞれの通水経路には、下方に向かう流路を設けなければならない。
図28(b)に表した具体例の場合、通水路182を介して供給された水は、上方に向けて分配室184に流入する。そして、ロータの通水口166及びステータ162の通水口を通過し、通水経路152において、逆に下方に向けて流れた後に、上方に向けて流れ、吐水口150Aから放出される。つまり、通水路182から一端上方に向けて流れ、その後に通水経路152において逆に下方に流れるために、水流の方向が上下にクランク状に変化する。しかし、このように水流の方向がクランク状に変化すると、圧力損失が大きくなり、吐水口150Aからの吐水圧力が低下しやすい。
これに対して、図28(a)の具体例の場合、通水路182を介して供給された水は、下方に向けて分配室184に流入する。そして、ロータの通水口166及びステータ162の通水口を通過し、通水経路152において、さらに下方に向けて流れた後に、上方に向けて流れ、吐水口150Aから放出される。つまり、通水路182から通水経路156の最も低い地点までの水流は、略下方であり、水流の方向はクランク状には変化しない。このため、図28(b)に表した具体例と比較して、圧力損失は小さくなり、吐水口150Aからの吐水圧力を高くすることができる。
以上説明したように、水流の方向による圧力損失を考慮すると、図28(b)に表したように、通水路182をノズルヘッド100の下方に配置するよりも、図28(a)に表したように、通水路182をノズルヘッド100の上方に配置したほうが有利である。このため、洗浄ノズルの内部に配設する給水チューブ180も、図9に例示したように、洗浄ノズルの上方に配置したほうが有利である。つまり、洗浄ノズルの中において、可撓ラック610は下方に設け、給水チューブ180は上方に設けるとノズルヘッド100における水流の圧力損失を低減できるという効果が得られる。
次に、本実施形態の衛生洗浄便座装置の全体構成について説明する。
図29は、本発明の第1の具体例にかかる衛生洗浄便座装置を上方から眺めた模式図である。
すなわち、この衛生洗浄便座装置は、腰掛便器900の上部後方の平坦面900Fに設置された衛生洗浄便座装置本体800を有する。衛生洗浄便座装置本体800には、便座810と、便蓋820と、が設けられている。また、便座810に座った使用者の存在を検知する着座センサ830が適宜設けられている。
図30は、本具体例の衛生洗浄便座装置の便座810と便蓋820を取り外した状態を表す模式斜視図である。
本具体例の衛生洗浄便座装置本体800は、使用者が便座810に座った状態で水を噴射させて「おしり」などを洗浄することができる装置であり、商標名「ウォシュレット」などとして普及しているものと同様の機能を有する。衛生洗浄便座装置本体800には、その他にも例えば、濡れた「おしり」を乾かす「温風乾燥機能」や、便座810を暖める「便座暖房機能」、腰掛便器内の臭いを除去する「脱臭機能」などを設けることができる。また、使用者の接近を検知して便蓋820を自動的に開き、使用者がいなくなると便蓋820を自動的に閉じる「オート開閉機能」を設けることもできる。これらの機能は、衛生洗浄便座装置本体800に設けられた操作部(図示せず)を適宜操作することにより実行・設定でき、また、トイレの壁面などに設置されたリモコン(図示せず)を操作することにより実行させることも可能である。
またさらに、リモコン操作などにより腰掛便器900に洗浄水を流す「自動水洗機能」を、衛生洗浄便座装置本体800に付加してもよい。これは、ロータンク920やフラッシュバルブの排水機構を動作させる駆動機構を設け、この駆動機構を動作させる信号を衛生洗浄便座装置本体800から出力して、腰掛便器900に自動的に洗浄水を流す機能である。
そして、本具体例においては、衛生洗浄便座装置本体800は水洗腰掛便器900の上部後方の平坦面900Fに設置され、その前面805が腰掛便器900のボウル910の開口の形状に沿って湾曲している。なおここで、「後方」とは、図29に表したように、通常ロータンク920やフラッシュバルブなどが設置される側であり、通常の使用態様において使用者からみて遠い側を意味する。そして、この湾曲した前面805の左右には、前方に向けて延出した延出部800Pが設けられている。また、湾曲した前面805には、「おしり」を洗浄するための洗浄ノズルを出し入れするための開口部807が設けられている。開口部807には、塞ぎ板825が設けられ、洗浄ノズルは、この塞ぎ板825の裏側に収容されている。
図31は、本発明の第2の具体例の衛生洗浄便座装置を表す模式図である。
すなわち、本具体例においては、衛生洗浄便座装置本体800の前端は直線状であり、腰掛便器900のボウル910の上に延出して、破線Aにて表したように、その一部を覆うように設けられている。このように衛生洗浄便座装置本体800がボウル910に延出していると、その裏側が溜水からの「跳ね」などにより汚れやすく、また、この延出した部分には、男性の小用の際などに小水がかかりやすくなる。
これに対して、第1具体例においては、図29及び図30に表したように、衛生洗浄便座装置本体800はボウル910に僅かに延出している。その結果、汚れにくく、また、男性の小用の際などにも小水がかかりにくくなる。また、掃除の際にいちいち衛生洗浄便座装置本体800を腰掛便器900から取り外す手間が省け、掃除が極めて容易となる。またさらに、見た目にもすっきりとして、見栄えがよく、使用者に対して清潔感や衛生感を与え、快適な使い心地のトイレ装置を提供できる。
図32は、第1具体例の衛生洗浄便座装置本体800の内部構成を例示する透視図である。
すなわち、衛生洗浄便座装置本体800の中央付近には、図1乃至図28に関して前述した洗浄ノズルが設けられる。洗浄ノズルの後方には、可撓ラック610を収納する収納パイプ612が設けられている。また、洗浄ノズルの向かって右側には、温風乾燥装置870が設けられ、開閉自在に設けられた塞ぎ板804を介して使用者の「おしり」などに温風を吹き付け可能とされている。さらにその右側には、脱臭装置850が設けられている。本具体例の場合、脱臭装置850の一部は、右側の延出部800Pに突出して収容されている。
一方、洗浄ノズルの向かって左側には、洗浄ノズルに温水を供給するための水路系860が設けられている。この水路系860は、例えば、バルブユニット862、熱交換ユニット863、流調ユニット864などを有する。そして、これら水路系860の前方に制御基板880が内蔵されている。制御基板880は、衛生洗浄便座装置の各部を制御する電気回路を有する。制御基板880を水路系860の上に設けることにより、結露や万が一の漏水の際にも、ショートや漏電を防止できる。そして、制御基板880を左側の延出部800Pに突出させることにより、限られた収容スペースを有効に活用できる。
図1乃至図28に関して前述した洗浄ノズルは、収納状態においては、塞ぎ板825の背後に内蔵されている。塞ぎ板825は、例えば、スプリング(図示せず)などにより通常は開口部807を閉じた位置に付勢されている。そして、洗浄ノズルが進出する際に、洗浄ノズルに押され付勢力に対抗して開く。または、アクチュエータなどを用いて塞ぎ板825を開閉可能としてもよい。
本具体例によれば、洗浄ノズルを多段式とすることにより、収納状態においては、衛生洗浄便座装置本体800の中にコンパクトに収容でき、一方、使用者の「おしり」などを洗浄した後に、ノズルヘッド100やシリンダ部200、300の表面をむらなく洗浄することができる。特に、本具体例においては、衛生洗浄便座装置本体800の前面はボウル910を覆わず、ボウル910の開口部の湾曲側壁面と略連続あるいはそれよりも後方(ボウル910から遠ざかる方向)に後退して設けられる。従って、衛生洗浄便座装置本体800の奥行きを短くする必要がある。これに対して、本具体例の洗浄ノズルは、例えば3段式の構造を採用することにより、コンパクトに収納することができ、限られた奥行きの衛生洗浄便座装置本体800の中に内蔵することが可能となる。また、洗浄ノズルを3段式とすることにより、その先端の吐水口を衛生洗浄便座装置本体800の前面805から十分に遠くまで進出させ、「おしり」などに確実に洗浄水を噴射することができる。
そして、使用後に、洗浄ノズルの表面をむらなく胴体洗浄することができ、常に清潔で清掃の手間も省け、動作不良や故障なども生じにくい衛生洗浄便座装置を提供できる。
以上、本実施形態の衛生洗浄装置の全体構成の一例について説明した。
次に、本実施形態において用いることができる洗浄ノズルのさらなる変型例について説明する。本変形例においては、ノズルヘッド100に接続した給水チューブを屈曲させて、シリンダ内壁またはストッパに圧接させることにより摩擦力を生じさせる。こうすることにより、シリンダに対して後退するための駆動力を与えることができ、各シリンダ部を所定の順序で後退させることができる。
図33は、本変型例の洗浄ノズルの動作を概念的に説明するための模式断面図である。 本変型例においては、ノズルヘッド100に給水チューブ180の一端が接続されている。給水チューブ180を介して供給された水は、ノズルヘッド100に設けられた吐水口150から吐水される。そして、給水チューブ180は、第1及び第2のシリンダ部にそれぞれ設けられたストッパ220、320の貫通口225、325を介して第2のシリンダ部300から後方に引き出され、前方(ノズルヘッド100の方向)に折り返されて、基部700に隣接して固定された給水端部186に接続されている。なお、給水チューブ180は、例えばナイロンのような柔軟性と弾性とを併せ持つ樹脂などの材料により形成されている。
なお、本変型例においては、図1などに関して前述した第3のシリンダ部400は設けられておらず、第2のシリンダ部300のストッパ320に設けられた凹部(図示せず)と基部700に設けられたレール部(図示せず)とが嵌合することにより、第2のシリンダ部300が基部700に対して摺動自在に支持されている。
図33(a)に表したように洗浄ノズルが伸展した状態から、可撓ラック610が矢印Aの方向に引き戻されると、ノズルヘッド100及びこれに接続されている給水チューブ180が後退を開始する。この時、給水チューブ180は、ノズルの後方で折り返されているので、その屈曲部180Rにおいて外側に大きく膨らもうとする力が働いている。このため、給水チューブ180はストッパ320の貫通孔325の内壁に対して矢印Sの方向に圧接し、給水チューブ180とストッパ320との間には相対的に大きな摩擦力が生ずる。この摩擦力により、後退するための駆動力を給水チューブ180からストッパ320に与えることができる。そして、この摩擦力が、第2のシリンダ部300と基部700との間に生ずる摩擦力よりも大きい場合には、給水チューブ180の後退動作に連動して第2のシリンダ部300も後退を開始する。後に具体例を紹介するように、本発明者の試作検討の結果によれば、給水チューブ180を図33に表したように屈曲させることにより、給水チューブ180とストッパ320との間の摩擦力を、第2のシリンダ部300と基部700との間の摩擦力よりも大きくすることは容易であった。
このように、給水チューブ180とのストッパ320との間に生ずる摩擦力を利用して第2のシリンダ部300に後退するための駆動力を付与し、第2のシリンダ部300がそのストローク端まで後退すると、図33(b)に表した状態となる。この時、給水チューブ180はやはり屈曲しており、外側に大きく膨らもうとする力が作用している。このため、給水チューブ180はストッパ320のみならずストッパ220の貫通口225の内壁に対しても、矢印Sの方向に圧接する。
この状態で可撓ラック610がさらに引き戻されると、第2のシリンダ部300はストローク端で規制されているため、給水チューブ180はストッパ320の貫通口325の内壁を滑りながら後退する。そして、給水チューブ180とストッパ220の貫通口225の内壁との間に生ずる摩擦力により、ストッパ220に後退するための駆動力が付与され、この摩擦力が、第1のシリンダ部200と第2のシリンダ部300との間に生ずる摩擦力よりも大きい場合には、給水チューブ180の後退に連動して第1のシリンダ部200も後退する。この場合も、本発明者の試作の結果によれば、給水チューブ180を屈曲させることにより、給水チューブ180とストッパ220との間に生ずる摩擦力を、第1のシリンダ部200と第2のシリンダ部300との間に生ずる摩擦力よりも大きくすることは容易であった。
第1のシリンダ部200がそのストローク端まで後退して、図33(c)に表した状態になると、給水チューブ180はストッパ220の貫通口225及びストッパ320の貫通口325の内壁をそれぞれ滑りながら後退し、最終的に、図33(d)に表したようにノズルヘッド100が後退して洗浄ノズルが完全に収納された状態となる。
以上説明したように、本変型例によれば、洗浄ノズルの中を貫通する給水チューブ180を屈曲させることにより、給水チューブ180とストッパ320、220との間に摩擦力を発生させ、第2のシリンダ部300、第1のシリンダ部200、ノズルヘッド100の順に後退させることができる。従って、これら可動部の外周の全てをノズル洗浄室500でむらなく洗浄することができる。
なお、本変型例においては、給水チューブ180をストッパ320、220の貫通口325、225の内壁に摺接させたが、その代わりに給水チューブ180を第1及び第2のシリンダ部200、300の内壁に摺接させてもよい。
また、本変型例においては、給水チューブ180を屈曲させたが、その代わりに柔軟性と弾性とを併せ持つ線状体をノズルヘッド100に接続し、洗浄ノズルの中を貫通させ外部で屈曲させてもよい。このような線状体は、図33に関して説明した給水チューブ180と同様の作用を奏し、ストッパ220、320または第1及び第2のシリンダ部200、300の内壁に摺接して好適な摩擦力を発生させることができる。その結果として、第2のシリンダ部300、第1のシリンダ部200、ノズルヘッド100の順に後退させることができる。
またさらに、このように摩擦力を発生させる給水チューブや線状体は、一本のみ設けてもよく、あるは複数設けてもよい。以下に具体例を挙げて説明するように、複数の給水チューブあるいは線状体を設けると、より大きな摩擦力を容易に得られる点で有利である。
次に、図33に表した洗浄ノズルの具体例について説明する。
図34及び図35は、本具体例の洗浄ノズルの組立図である。すなわち、図34は、基部700に洗浄ノズルを取り付ける前の状態を表し、図35は、基部700に洗浄ノズルを取り付けた状態を表す。
洗浄ノズルの基部700の脇には、流調ユニット864が隣接して設けられている。流調ユニット864には、ノズルヘッド100への給水経路とノズル洗浄室500への給水経路の切替や水勢の調節を行う切替弁や、ノズルヘッド100の吐水口からの吐水のモードを切り替える流路切替弁などが内蔵されている。また、ノズルヘッド100から吐水される水の水勢に脈動を与える脈動発生装置を内蔵させてもよい。図34に表した具体例の場合、流調ユニットには、3つの給水端部186A、186B、186Cが設けられ、これらにそれぞれ給水チューブ180A、180B、180Cが接続されている。給水端部186Aは、通常の「おしり洗浄」の吐水を供給する。給水端部186Bは、「ビデ洗浄」の吐水を供給する。給水端部186Cは、「旋回洗浄」の吐水を供給する。なお、「旋回洗浄」とは、ノズルヘッド100の中に形成された空洞内で旋回流を形成し、この旋回流により回転する回転体の先端から螺旋状に吐水を放出させる洗浄モードである。また、流調ユニット864に脈動発生装置も内蔵させる場合、振動が生ずるので、基部700及び流調ユニット864を衛生洗浄装置本体800の内部に取り付ける際に、防振ゴムなどを介して取り付けるとよい。
一方、基部700の上部両側には、レール710が設けられている。これらレール710は、後に詳述するように第2のシリンダ部300に設けられるストッパ320の凹部と嵌合し、第2のシリンダ部300を摺動自在に支持する。
本具体例においては、3本の給水チューブ180A、180B、180Cを屈曲させて洗浄ノズルの中に導入している。これら3本の給水チューブを洗浄ノズルのストッパに摺接させることにより、図33に関して前述したような後退動作を確実に実行させることができる。
図36及び図37は、本具体例の洗浄ノズルの断面構造を表す模式図である。すなわち、図36は、洗浄ノズルが収納された状態を表し、図37は、洗浄ノズルが進出した状態を表す。
第2のシリンダ部300の中に、第1のシリンダ部200、ノズルヘッド100がこの順に収容される構造とされている。洗浄ノズルが完全に収納された状態において、ノズルヘッド100の先端部は、ノズル洗浄室500の中にほぼ収容された状態とされている。また、第1のシリンダ部200の後端にはストッパ220が設けられ、第2のシリンダ部300の後端にはストッパ320が設けられている。
図38は、ノズルヘッド100の後端を眺めた模式図である。
ノズルヘッド100の後端には、給水チューブ180A、180B、180Cを接続する入水端部130A、130B、130Cがそれぞれ設けられている。入水端部130Aには給水チューブ180Aが接続され、通常の「おしり洗浄」のための洗浄水が供給される。入水端部130Bには給水チューブ180Bが接続され、「ビデ洗浄」のための洗浄水が供給される。入水端部130Cには給水チューブ180Cが接続され、「旋回洗浄」のための洗浄水が供給される。
図39(a)及び(b)は、第1のシリンダ部200のストッパ220を2方向から眺めた斜視図である。
ストッパ220には、4つの貫通口225A、225B、225C、225Dが設けられている。貫通口225Aには、給水チューブ180Aが挿通される。また、貫通口225Bには、給水チューブ180Bが挿通され、貫通口225Cには、給水チューブ180Cが挿通される。また、貫通口225Dには、可撓ラック610が挿通される。
これら貫通口225A〜225Cの内壁に給水チューブ180A〜180Cがそれぞれ摺接することにより、図33に関して前述したような摩擦力が発生し、給水チューブ180A〜180Cの後退に連動して第1のシリンダ部200を後退させることができる。
図40(a)及び(b)は、第2のシリンダ部300のストッパ320を2方向から眺めた斜視図である。
第2のシリンダ部300の後端には、給水チューブ180A〜180Cが屈曲する方向に開口する切り欠き300Sが設けられている。そして、この切り欠き300Sのまわりにストッパ320が設けられている。ストッパ320は、単一の貫通口325を有する。3本の給水チューブ180A〜180C及び可撓ラック610は、いずれもこの貫通口325を適宜挿通する。そして、屈曲した3本の給水チューブ180A〜180Cのうちで、特に、給水チューブ180A、180Bが貫通口325の内壁に摺接することより、図33に関して前述したような摩擦力が発生し、給水チューブ180A、180Bの後退に連動して第2のシリンダ部300を後退させることができる。
また、ストッパ320の下方には、対向する一対の凹部326が設けられている。これら凹部326は、基部700に設けられたレール710(図34参照)に嵌合し、第2のシリンダ部300を摺動自在に支持する。
図41は、ノズル洗浄室500を前方から眺めた模式図である。
また、図42は、ノズル洗浄室500を斜め上方から眺めた模式図である。
本具体例におけるノズル洗浄室500は、下方が開口されている点では、図1、図3及び図4に表したものと同一であるが、前面において洗浄ノズルの全周を取り囲んでいる点で、図1、図3及び図4に表したものとは異なる。またさらに、ノズル洗浄室500の先端付近において、その左右両側に支持体550が設けられている。
図43は、支持体550の斜視図である。
これら支持体550は、ノズル洗浄室500の両側に、例えはスナップフィットにより取り付けることができる。そして、これら支持体550は、洗浄ノズルが伸展した状態において第2のシリンダ部300を両側から支持し、左右方向のブレを防止する作用を有する。また例えば、ノズルヘッド100から脈動水を吐水させる場合などは、洗浄ノズルが振動することがある。このような場合に、支持体550をゴムなどの弾性体により形成すると、振動を吸収し、防振効果が得られる。
一方、本具体例においては、基部700から前方に延出させた防止壁720が設けられている。防止壁720は、ノズル洗浄室500の下方の開口の後方を塞ぎ、ノズル洗浄室500の中で吐水した洗浄水が衛生洗浄装置本体800の内部後方に飛散するのを防止する役割を有する。また、例えば、ノズル洗浄室500の前方から小水などが侵入した場合となども、防止壁720を設けることにより、これら小水などが衛生洗浄装置本体800の内部後方に侵入することを防止できる。
図44乃至図47は、本具体例の洗浄ノズルの後退動作を表す模式図である。
図44は、衛生洗浄装置本体800のケースプレート801に取り付けられた洗浄ノズルが、完全に伸展した状態を表す。この状態において、3つの給水端部186A〜186Cにそれぞれ接続された3本の給水チューブ180A〜180Cは、大きく屈曲して第2のシリンダ部300の中に引き込まれている。これら3本の給水チューブのうちで、特に屈曲部の外側に位置する給水チューブ180A、180Bは、第2のシリンダ部300のストッパ320の貫通口325の内壁に強く圧接し、大きな摩擦力を生ずる。従って、後退動作のために可撓ラック610が引き戻されると、給水チューブ180A、180Bの後退動作に連動して第2のシリンダ部300も後退を開始する。
なお、第1のシリンダ部300が後退するにつれて、ストッパ320の貫通口325の内壁と給水チューブ180A、180Bとの当接状態は少しずつ変化する。例えば、図45に表したように第1のシリンダ部300がストローク端まで後退した状態においては、給水チューブ180A、180Bがストッパ320の貫通口325の内壁に殆ど当接しないようにすることもできる。このような場合には、給水チューブ180A、180Bとストッパ320との間に摩擦力は殆ど発生しない。但し、この時に給水チューブ180A〜180Bと第1のシリンダ部200のストッパ220との間で摩擦力が発生し、第1のシリンダ部200に対して後退する駆動力が伝搬される。このようにして第1のシリンダ部200が後退する時に、第1のシリンダ部200と第2のシリンダ部300との間の摩擦力よりも、第2のシリンダ部300と基部700との間の摩擦力のほうが小さければ、第2のシリンダ部300も連動して後退する。
そして、図45に表したように、第2のシリンダ部300がそのストローク端まで後退すると、給水チューブ180A、180Bは、ストッパ320の貫通口325の内壁を滑りながらさらに後退を続ける。その時も、給水チューブ180A〜180Cは大きく屈曲しているので外側に膨らもうとする力が作用し、第1のシリンダ部200のストッパ220の貫通口220A〜220C(図39参照)のそれぞれの内壁に給水チューブ180A〜180Cが圧接して摩擦力が生じている。ストッパ220の場合には、3つの貫通口220A〜220Cのそれぞれにおいて摩擦力が発生するので、3本の給水チューブ180A〜180Cから第1のシリンダ部200に対して後退させる力を強く作用させることができる。
図46に表したように、第1のシリンダ部200がそのストローク端まで後退すると、給水チューブ180A〜180Cはストッパ320、220の貫通口の内壁を滑りながら後退を続け、図47に表したようにノズルヘッド100が後退して、洗浄ノズルが完全に収納された状態となる。
以上説明したように、給水チューブ180A〜180Cを屈曲させ、ストッパに摺接させることにより、第2のシリンダ部300、第1のシリンダ部200、ノズルヘッド100の順に後退させることができる。
なお、例えば、給水チューブ180A〜180Cとストッパ320との間の摩擦力が多少小さい場合でも、ノズルヘッド100と第1のシリンダ部200との間の摩擦力と、第1のシリンダ部200と第2のシリンダ部300との間の摩擦力が、第2のシリンダ部300と基部700との間の摩擦力よりも大きければ、ノズルヘッド100の後退に連動して、第1のシリンダ部200及び第2のシリンダ部300を後退させることができる。つまり、本具体例においては、このような各要素間の摩擦力の大小関係も利用することも可能である。
例えば、ノズルヘッド100と第1のシリンダ部200との間の摩擦力と、第1のシリンダ部200と第2のシリンダ部300との間の摩擦力は、洗浄ノズルを完全に伸展させた状態において強くすることが容易である。例えば、図26及び図27に関して前述したように、伸展した状態において、スライダの凹部とストッパの凸部とを係合させることにより、より強い摩擦力が得られる。つまり、このように洗浄ノズルを完全に伸展させた状態から後退させる時には、第2のシリンダ部300から順番に後退させることがより容易となる。従って、例えば、洗浄ノズルを後退させる際に、一旦、完全に伸展させてから後退を開始すると、第2のシリンダ部300、第1のシリンダ部200、ノズルヘッド100の順に後退させることがより容易となる場合もある。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、ノズルヘッドやシリンダ部の形状や構造、数、配置関係などについて変更を加えたものであっても、本発明の要旨を備える限りにおいて、本発明の範囲に包含される。例えば、第3のシリンダ部400を基部700に対してスライドさせて、洗浄ノズルの進出時には第2のシリンダ部300をノズル洗浄室500から完全に進出方向に露出させてもよい。
また、図1乃至図32に関して前述した特徴部分は、技術的な可能な範囲においていかようにも組合せることができ、これら組合せにより得られた衛生洗浄便座装置及びトイレ装置についても、本発明の要旨を含む限りにおいて本発明の範囲に包含される。
また、本発明の衛生洗浄便座装置及びトイレ装置に含まれる、脱臭装置、温風乾燥装置、着座センサ、筺体、リモコン、腰掛便器、ロータンクなどの各要素については、当業者が適宜設計変更することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができるものも本発明の要旨を含む限り、本発明の範囲に包含される。
その他、本発明の実施の形態として上述した衛生洗浄便座装置及びトイレ装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施しうるすべての衛生洗浄便座装置及びトイレ装置も同様に本発明の範囲に属する。
本発明の実施の形態の衛生洗浄便座装置に設けられた洗浄ノズル部の模式斜視図である。 洗浄ノズルの後退の動作を表す模式一部断面図である。 ノズル洗浄室の構造を例示する模式図である。 (a)及び(b)は、ノズル洗浄室500の変型例を表し、いずれも図3(a)のA−A線断面図に対応する。 本発明の具体例の洗浄ノズル部の駆動部600の構造を例示する一部切断斜視図である。 係合解除部630と可撓ラック610との配置関係を例示する模式図であり、同図(a)は上方から眺めた部分平面図、同図(b)は同図(a)のA方向から眺 めた側面図である。 本具体例において洗浄ノズルが収納された状態を表す模式断面図である。 洗浄ノズルが伸展した状態を表す模式部分断面図である。 係合機構330の構造を例示する模式図であり、同図(a)はそのノズル先端側から眺めた正面図、(b)は同図(a)のA−A線断面図、(c)は同図(a)のB−B線断面図である。 本具体例の洗浄ノズルの進出動作を説明するための模式図である。 本具体例の洗浄ノズルの進出動作を説明するための模式図である。 第1のシリンダ部200の移動に伴う係合状態の変化を例示する部分拡大断面図である。 本具体例の洗浄ノズルの後退動作を説明するための模式図である。 本具体例の洗浄ノズルの後退動作を説明するための模式図である。 第2のシリンダ部300の移動に伴う係合機構330の状態の変化を例示する部分拡大断面図である。 本実施形態の変型例にかかる洗浄ノズルの後退動作を表す模式断面図である。 本実施形態のさらなる変型例にかかる洗浄ノズルを表す模式断面図である。 第2変型例の洗浄ノズルの進出動作を説明するための模式断面図である。 第2変型例の洗浄ノズルの後退動作を説明するための模式断面図である。 収納状態における洗浄ノズルの断面構造を例示する模式図である。 洗浄ノズルの先端付近の部分断面図である。 洗浄ノズルの基端部付近の部分断面図である。 本具体例に設けられるスライダの模式斜視図である。 スライダ210、310、410を洗浄ノズルの先端側から眺めた斜視図である。 収納状態における第1及び第2のシリンダ部200、300の配置関係を表す模式図である。 伸展状態における第1及び第2のシリンダ部200、300の配置関係を表す一部透視斜視図である。 図26の一部拡大図である。 (a)及び(b)は、本具体例のノズルヘッド100の内部構造の2つの具体例を例示する模式断面図である。 本発明の実施の形態にかかる衛生洗浄便座装置を上方から眺めた模式図である。 本具体例の衛生洗浄便座装置の便座810と便蓋820を取り外した状態を表す模式斜視図である。 第2の具体例の衛生洗浄便座装置を表す模式図である。 衛生洗浄便座装置本体800の内部構成を例示する透視図である。 本変型例の洗浄ノズルの動作を概念的に説明するための模式断面図である。 本具体例の洗浄ノズルの組立図である。 本具体例の洗浄ノズルの組立図である。 本具体例の洗浄ノズルの断面構造を表す模式図である。 本具体例の洗浄ノズルの断面構造を表す模式図である。 ノズルヘッド100の後端を眺めた模式図である。 第1のシリンダ部200のストッパ220を2方向から眺めた斜視図である。 第2のシリンダ部300のストッパ320を2方向から眺めた斜視図である。 ノズル洗浄室500を前方から眺めた模式図である。 ノズル洗浄室500を斜め上方から眺めた模式図である。 支持体550の斜視図である。 本具体例の洗浄ノズルの後退動作を表す模式図である。 本具体例の洗浄ノズルの後退動作を表す模式図である。 本具体例の洗浄ノズルの後退動作を表す模式図である。 本具体例の洗浄ノズルの後退動作を表す模式図である。
符号の説明
100 ノズルヘッド、120 ストッパ、121 拡張部、121S 外周壁面、122 突出部、124 凹部、150、150A〜150C 吐水口、152、154、156 通水経路、160 切替機構、162 ステータ、164 ロータ、166 通水口、170 モータ、172 出力軸、174 仕切板、176 パッキン、180、180A、180B、180C 給水チューブ、182 通水路、184 分配室、186、186A、186B、186C 給水端部、190 電線ハーネス、200、300、400 シリンダ部、210、310、410 スライダ、210S 内周壁面、212、312 凹部、220、320 ストッパ、222、322 突出部、224 凹部、225、225A、225B、225C、225D 貫通口、230、330 係合機構、240、340 コイルスプリング、250、350 ラッチ、300S 切り欠き、304 係合条部、325 貫通口、326 凹部、331 フレーム、332、334 貫通口、500 ノズル洗浄室、510 通水路、520、522、526 吐水口、530 貫通口、550 支持体、600 駆動部、610 可撓ラック、612 ガイド部、620 駆動ユニット、622 モータ、624 歯車、630 係合解除部、700 基部、710 レール、720 防止壁、800 衛生洗浄便座装置本体、800P 延出部、805 前面、810 便座、820 便蓋、825 塞ぎ板、830 着座センサ、850 脱臭装置、860 水路系、862 バルブユニット、863 熱交換ユニット、864 流調ユニット、870 温風乾燥装置、880 制御基板、900 水洗腰掛便器

Claims (9)

  1. 吐水口を有するノズルヘッドと、
    前記ノズルヘッドの少なくとも一部を格納可能なシリンダ部と、
    前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部を洗浄可能なノズル洗浄室と、
    前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部を進出させ後退させる駆動手段と、
    を備え、
    前記シリンダ部は、進出した状態において前記ノズル洗浄室を貫通し、
    前記駆動手段は、前記ノズルヘッド及び前記シリンダ部が進出した状態から後退させる際に、前記ノズルヘッドと前記シリンダ部とを連動して後退させた後に、前記ノズルヘッドをさらに後退させることを特徴とする衛生洗浄便座装置。
  2. 吐水口を有するノズルヘッドと、
    前記ノズルヘッドの少なくとも一部を格納可能な第1のシリンダ部と、
    前記第1のシリンダ部の少なくとも一部を格納可能な第2のシリンダ部と、
    前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部を洗浄可能なノズル洗浄室と、
    前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部を進出させ後退させる駆動手段と、
    を備え、
    前記第2のシリンダ部は、進出した状態において前記ノズル洗浄室を貫通あるいは前記ノズル洗浄室よりも進出側に位置し、
    前記駆動手段は、前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部が進出した状態から後退させる際に、前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部を連動して後退させた後に、前記ノズルヘッドと前記第1のシリンダ部とを連動して後退させ、その後に前記ノズルヘッドをさらに後退させることを特徴とする衛生洗浄便座装置。
  3. 前記駆動手段は、
    前記ノズルヘッドに連結され、前記ノズルヘッドを進出及び後退させる駆動力を伝達する伝達部材と、
    前記第1のシリンダ部と前記伝達部材との係合状態を制御する第1の制御手段と、
    前記第2のシリンダ部と前記伝達部材との係合状態を制御する第2の制御手段と、
    を有し、
    前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部が進出した状態から後退させる際に、前記第1の制御手段が第1のシリンダ部と前記伝達部材との係合を維持し前記第2の制御手段が第2のシリンダ部と前記伝達部材との係合を維持した状態で前記ノズルヘッドと前記第1及び前記第2のシリンダ部を後退させた後に、前記第1の制御手段が第1のシリンダ部と前記伝達部材との係合を維持し前記第2の制御手段が第2のシリンダ部と前記伝達部材との係合を解除した状態で前記ノズルヘッドと前記第1のシリンダ部を後退させ、その後に前記第1の制御手段が第1のシリンダ部と前記伝達部材との係合を解除した状態で前記ノズルヘッドをさらに後退させることを特徴とする請求項2記載の衛生洗浄便座装置。
  4. 前記第1の制御手段は、前記伝達部材に対して付勢された係合部材と、前記係合部材に対して前記伝達部材から離間する方向に作用力を及ぼす係合解除部材と、を有することを特徴とする請求項3記載の衛生洗浄便座装置。
  5. 前記伝達部材は、可撓性を有するラックであることを特徴とする請求項3または4に記載の衛生洗浄便座装置。
  6. 前記ノズルヘッドと前記第1及び第2のシリンダ部が後退した状態において、前記ノズルヘッドの先端部は、前記第1のシリンダ部から突出し且つ前記ノズル洗浄室の中に収納されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1つに記載の衛生洗浄便座装置。
  7. 前記ノズルヘッドに水を供給する屈曲した給水チューブをさらに備え、
    前記給水チューブの一端は、前記シリンダ部の外側に設けられた給水端部に接続され、
    前記給水チューブの他端は、前記シリンダ部を通して前記ノズルヘッドに接続され、
    前記給水チューブが前記シリンダ部に摺接することにより、前記ノズルヘッドと前記シリンダ部とを連動して後退させる駆動力の少なくとも一部を前記シリンダ部に与えることを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
  8. 前記ノズルヘッドに水を供給する屈曲した給水チューブをさらに備え、
    前記給水チューブの一端は、前記第1及び第2のシリンダ部の外側に設けられた給水端部に接続され、
    前記給水チューブの他端は、前記第1及び第2のシリンダ部を通して前記ノズルヘッドに接続され、
    前記給水チューブが前記第2のシリンダ部に摺接することにより、前記ノズルヘッドと前記1及び第2のシリンダ部とを連動して後退させる駆動力の少なくとも一部を前記第2のシリンダ部に与えることを特徴とする請求項2記載の衛生洗浄装置。
  9. 腰掛便器と、
    請求項1〜8のいずれか1つに記載の衛生洗浄便座装置と、
    を備えたことを特徴とするトイレ装置。

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